JP2015067850A - 真空蒸着装置 - Google Patents

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智彦 尾方
Tomohiko Ogata
智彦 尾方
三宅 竜也
Tatsuya Miyake
竜也 三宅
松浦 宏育
Hiroyasu Matsuura
宏育 松浦
楠 敏明
Toshiaki Kusunoki
敏明 楠
山本 健一
Kenichi Yamamoto
健一 山本
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Abstract

【課題】蒸発源から蒸着材料の飛散量の総和を増加させ、膜厚均一性を高め蒸着プロセスの高速化を可能とする真空蒸着装置を提供する。【解決手段】真空蒸着装置は、長手方向と垂直な方向に配置した基板に対向して蒸着材料を成膜する一方向に長い複数の坩堝20a、20bと、複数の坩堝20a、20bのうち最も外側にあるそれぞれの坩堝20aの、長手方向の側面のうちで外側にある面に配置したヒーター21−5とを有する。【選択図】図5

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(有機ELディスプレイ)などの薄膜デバイスを大形基板に形成する際に、大型基板に対して材料蒸気を放出し成膜する蒸着坩堝及び真空蒸着装置に関する。また、本発明は有機ELディスプレイに限らず、他のFPD(フラットパネルディスプレイ)、半導体装置、太陽電池等の分野に適用可能である。
ディスプレイ装置のうち、有機ELディスプレイ装置は、視野角が広いだけではなく、応答性も良いため、次世代のディスプレイとして注目されている。有機ELディスプレイを構成する発光素子(有機EL素子)は、アノードとカソードの両電極にはさまれた有機膜の発光層からなる。発光効率を高めるため、さらに電子注入層、電子輸送層、正孔輸送層ならびに正孔注入層などの中間層を、選択的に挿入している。これらの電極、発光層、並びに中間層は、数[nm]から数百[nm]の薄膜である。この薄膜を形成する技術の1つが真空蒸着(以下、蒸着とする)である。
真空蒸着は、材料に熱をかけて気化(蒸発若しくは昇華)させ、気化させた材料を真空中に設置した基板に付着させて、薄膜を形成する方法である。近年は、有機ELディスプレイでは、発光層に蛍光のみで発光する材料だけでなく、燐光を用いて発光する材料も用いられている。そのため、蒸着技術に求められる要求も多くなっている。例えば、燐光材料では蛍光材料以上に熱分解し易い材料である。そのため、薄膜形成ができるだけ低温で高レートとなるような蒸発源が求められる。そこで、蒸発源となる蒸着材料を保管する坩堝の温度を均一化し、材料加熱の効率を高める必要がある。しかし、基板の大型化に伴う蒸発源の大型化で、温度均一化は益々難しくなっている。
図1は、従来の真空蒸着装置の概略を説明するための図である。
図1は、基板10の下面に蒸着する場合を想定して、基板10を水平に保持している。
図1において、真空チャンバ100内には、基板10、マスク11、ノズル40、及び膜厚センサー122が設置される。また、真空チャンバ100の外部には、排気装置110、蒸発源制御装置120、及びヒーター電源121が設置される。
基板10の被蒸着側にはマスク11が設置してあり、基板10の特定の部分のみに蒸着されるようにしている。また、蒸発源1は、基板10とマスク11にノズル40が対向するように設置されている。蒸発源1内には蒸着材料が保持されており、加熱によって蒸発され、蒸発源1のノズル40より外へと噴出される。噴出された材料蒸気は、ある分布を持って飛散し、マスク11の開口部を通じて基板10に到達し、堆積する。
蒸発してノズル40を通った蒸着材料の分子が基板10に到達されるまでに、大気分子などに邪魔されるのを防ぐために、基板10、マスク11、蒸発源1等は、真空チャンバ100内に設置されている。そして、蒸着前には真空チャンバ100内は、排気装置110を用いて真空に処される。
図2は、従来の蒸発源の一例の構成の概略を示す斜視図である。
蒸発源1は、その本体が4角柱(長方体)の形状を有し、その内部には4角柱(長方体)の形状坩堝20を有する。坩堝20の左右には加熱手段としてのヒーター21を配置し、坩堝20内に封入された蒸着材料30を蒸着に適した所定の温度に加熱する。また、坩堝20及びヒーター21の左右及び前後には断熱部材22bが設けられ、蒸発源1内の熱を外部に逃さず内側にこもるようにしている。さらに、断熱材(断熱機構)22bの外周には遮熱のためのハウジング23bがあり、断熱材22bから漏れた熱が外部に影響を与えないようになっている。ハウジング23bは、ノズル40b側が空いた枡状の構造であり、空いた面にはハウジング23aを設けて坩堝20が密封された形状となっている。なお、坩堝20側のノズルをノズル40bと称し、ハウジング23a側のノズルをノズル40aと称し、ノズル40は、ノズル40aとノズル40bとで構成される。
蒸発源1のノズル40aは、ハウジング23aの短辺方向の中央に、長手方向に、例えば、同じ形状寸法及び同一間隔で複数個設けられる。また、ハウジング23aの蒸発源1側には、断熱部材22aが断熱部材22bと同じ目的で設けられている。なお、ハウジング23aと23bを1つのハウジングとして表現する場合には、ハウジング23と称する。同様に、断熱部材22aと22bを1つの断熱部材として表現する場合には、断熱部材22と称する。
このような構造によって、ノズル40から気化した蒸着材料30が噴出し、基板10に堆積する。
上述したように、蒸着材料30は、蒸発源1の中に設置している坩堝20に封入されている。
坩堝20は、ヒーター21によって蒸着材料30が気化する(蒸発または昇華する)温度まで加熱される。蒸発した蒸着材料30、即ち、蒸気は、ノズル40を通って外部へと噴出される。
坩堝20とヒーター21は高温となるため、その外側に断熱材22を設置して蒸発源1の内部に熱を閉じ込めると共に、蒸発源1の外部への熱の影響を低減する。また、断熱材22の外側には、坩堝20、ヒーター21、及び断熱材22を納めるハウジング23を設けることが一般的である。
尚、ハウジング23は、それ自身の耐久性保護と、外部への熱影響遮断の観点から、水冷していることが多い。
図1、図2のような蒸着装置では、基板10または蒸発源1を長手方向とは垂直となる方向に相対的に移動させることで、基板10に均一な薄膜を形成する。このとき、蒸発源1からの蒸気噴出量を増やし、移動速度を上げることでより高速に基板10に成膜することができる。
蒸発源1からの蒸気噴出量を増やすには、単純には坩堝20の温度を上げることで達成できるが、有機ELの蒸着材料30は熱に弱く、高温にすると劣化し分解してしまう。
このような、一方向に長い蒸発源において、基板への蒸着速度を上げ生産性を向上させるためには、蒸発源の数を増やす方法が考えられる。従来では、複数の蒸着材料の混じった膜を作製するために、複数の蒸発源を用いていた(特許文献1、特許文献2)が、これに同種の蒸着材料をいれ、蒸着を行う方法がある。また、必要に応じて、コンダクタンスを大きくする方法(特許文献3)も考えられる。
図3によって、蒸発源の数を増やす真空蒸着装置の従来例を説明する。図3は、蒸発源の数を増やす真空蒸着装置における蒸発源の従来例の構成の概略を示す斜視図である。図3の蒸発源1−3は、従来の蒸発源の一例であった図2の蒸発源1を長手方向と垂直な方向に3個(3列)配置した構成である。このように、複数個(複数列)を長手方向と垂直な方向に配置することによって、高レート化(蒸着レートの高速化)を行った。
図3の蒸発源1−3は、図2で説明した構成の蒸発源1を3個並べた構成となっている。このため、ハウジング23aを3個並べたハウジング24aと、ハウジング23bを3個並べたハウジング24bが、3個の仕切りの中に3組のルツボ20、ヒーター21、断熱材22、及びノズル40(ノズル40aとノズル40b)を密封した形状となっている。
そして、図2と同様に、坩堝20内に蒸着材料30が封入されている。坩堝20はそれぞれ、主に外側に設置したヒーター21で加熱され、蒸着材料30を気化させ、気化された蒸着材料30は、坩堝20に設けられたノズル40を通して外部に噴出される。
坩堝20とヒーター21は、外部への熱影響軽減と自身の保温を目的に、断熱材22で覆われている。
このように、坩堝20、ヒーター21、断熱材22bはハウジング24に収められていても良い。その場合、ハウジング蓋24aとハウジング容器24bのように、中の坩堝20が取り出し易い構造になっていることが多い。ハウジング24は、外部への熱影響を遮断するため、水冷の配管が設置され、冷却されていても良い。
図3は、図2の従来の蒸発源1を、長手方向と垂直な方向に3列並べた構造をしている。並べる蒸発源の列が増えれば増えるほど、全体としての蒸着レートは大きくなり、高速に蒸着処理を行うことができる。
図4によって、コンダクタンスを大きくする真空蒸着装置の従来例を説明する。図4は、コンダクタンスを大きくする真空蒸着装置における蒸発源の従来例の構成の概略を示す斜視図である。
上述したように、図3の蒸発源1−3では、従来の蒸発源1を、長手方向とは垂直の方向に複数列並べた構造をしている。しかし、蒸発源を収めるスペースも大きくなる。また、図3の従来例では、坩堝3個に対してヒーターを3組準備しているため、ヒーターに電圧をかけるための電源や、ヒーターの制御をする制御系も3組必要になる。
図4は図3の改良例である。図3が蒸発源そのものを3列並べた構造であるのに対し、図4の蒸発源1−4は蒸発源そのものを1つとし、坩堝20−4を長手方向と垂直な方向に長くすることで、ノズル40の数を増やし、全体として蒸着レートを高くする。尚、断熱部材22−4(22−4a、22b)及びヒーター21−4を坩堝20−4の大きさに合わせて変更しても良い。
特開2006−152326号公報 特開2013−108137号公報 特開2003−297565号公報
しかしながら、蒸発源を増やす方法では、複数の蒸発源を準備するコストがかかると共に、蒸発源を置くスペースができるように真空装置自体を拡張する必要がある。
また、ノズルのコンダクタンスを高める方法では、坩堝の基板への露出面積が増えるため、基板やマスクの温度が上昇し、材料劣化や熱膨張による蒸着位置ずれを起こす可能性がある。
その際、蒸着する有機材料は熱伝導率が小さいため、坩堝内の材料に温度分布が生じ、面内での膜厚均一性を悪化させる一因となる。
本発明は、上記の課題を解決するものであり、蒸発源から蒸着材料の飛散量の総和を増加させ、膜厚均一性を高め蒸着プロセスの高速化を可能とすることを目的とする。
上記の問題を解決するために、本発明の代表的な手段は以下の通りである。
本発明の真空蒸着装置は、長手方向と垂直な方向に配置した、基板に対向して蒸着材料を成膜する一方向に長い複数の坩堝と、前記複数の坩堝のうち最も外側にあるそれぞれの坩堝の、前記長手方向の側面のうちで外側にある面に配置したヒーターと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、複数の坩堝を蒸発源移動方向に並べることで、蒸発源から蒸着材料の飛散量の総和を増加させ、蒸着プロセスの高速化を可能とし、基板面内の膜厚均一性を悪化させることなくより高速に成膜することができる。従って、短時間でより多くの被蒸着基板を生産することが可能となり、蒸着装置としての生産性の向上に寄与する。
従来の真空蒸着装置の概略を説明するための図である。 従来の蒸発源の一例の構成の概略を示す斜視図である。 従来の蒸発源の一例の構成の概略を示す斜視図である。 従来の蒸発源の一例の構成の概略を示す斜視図である。 本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す斜視図である。 図5の蒸発源の水平に切った断面図である。 図4の実施例と図5の実施例の長手方向の温度分布を比較したシミュレーション結果を説明するための図である。 本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図である。 本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図である。 本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図である。 本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図である。 本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図である。 本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図である。 本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図である。 本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図である。 本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図である。 本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図である。
以下に本発明の一実施形態について、図面等を用いて説明する。
なお、以下の説明は、本発明の一実施形態を説明するためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素若しくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であり、これらの実施形態も本願発明の範囲に含まれる。
また、本書では、既に説明した図1乃至図4を含め、以降の各図の説明において、共通な機能を有する構成要素には同一の参照番号を付し、説明を省略する。
更に、以下の実施例において、本発明の真空蒸着装置の構成は、従来技術で説明した図1の真空蒸着装置と同一である。従来技術と異なるところは、真空蒸着装置に用いる蒸発源が、以下の実施例1乃至実施例11に示す構成となるところである。
図4に示した従来例では、一般に有機ELの蒸着材料は熱伝導率が小さいため、坩堝20−4内に広がる蒸着材料30に温度分布ができ、その温度差(最高温度と最低温度との差)も大きい。温度差は長手方向で顕著となるので、長手方向に蒸発量の差が生じ、ノズル40から噴出する流量も分布を持つようになり、長手方向の膜厚均一性が悪化する可能性がある。
図5によって、本発明の真空蒸着装置の第1の実施例を説明する。図5は、本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す斜視図である。
図5の蒸発源1−5において、ハウジング26(26a、26b)の中には、1組のヒーター21−5と、複数の坩堝20、断熱材22−5(22−5a、22)が収められている。1組のヒーター21−5は、一番外側の坩堝20aの更に外側に設置されており、長手方向に伸びている。中央の坩堝20bの両側面には外側の坩堝20aが近接し、ヒーター21−5は配置されていない。ヒーター21−5から放出される熱は、断熱部材22−5及び両側面の坩堝20aからの反射や輻射によって伝達される。
各坩堝20a、20b内の蒸着材料30は加熱され、坩堝20のノズル40bとハウジング26aのノズル40aを通って、マスク11の開口部を通って、基板10に到達する。なお、ノズル40aとノズル40bの組み合わせをノズル40と称する。
尚、断熱部材22−5(22−5a、22b)及びヒーター21−5を坩堝20の数に合わせて変更しても良い。
図6は、図5の蒸発源1−5を水平に切った断面図である。図6は、図5において、底面と垂直な断面で、ヒーター21−5と蒸着材料30を通る面で切断し、蒸発源1−5のノズル40方向から見た図を示している。また、断熱材22−5としては、金属の板5枚を重ねたリフレクタを想定し、図中に記載した。
それぞれの坩堝20a、20b同士は、所定の隙間をおいて配置され、温度による寸法変化を吸収するようにしている。そして、ハウジング26の底部と坩堝20a、20bの底部には、位置決め用のピンと穴を設けて、位置決めがし易いようにしている。
図7によって、本発明における図5の蒸発源1−5の温度分布解析結果について説明する。図7は、図4の従来例と図5の実施例の長手方向の温度分布を比較したシミュレーション結果を説明するための図である。
比較のため、図4についても、図6の断面図と同様の断面図の断面をモデルとし、熱解析シミュレーションを行った。温度分布図701は図4の断面図の断面(図4の断面モデル)についての熱分布を示し、温度分布図702は図6の断面図の断面(図5の断面モデル)についての熱分布を示す。坩堝の幅は300[mm]、坩堝の長さは1024[mm]である。
温度グラフ721は、図4の断面モデルの坩堝20内長手方向における坩堝20の中央部分の直線(a)を横軸にとって、縦軸が直線(a)の各位置(単位:[mm])に対する温度(単位:[℃])を示している。また、温度グラフ722は、図5の断面モデルの外側の坩堝20a内長手方向における坩堝20aの中央部分の直線(b)を横軸にとって、縦軸が直線(b)の各位置(単位:[mm])に対する温度(単位:[℃])を示している。さらに、温度グラフ723は、図5の断面モデルの内側の坩堝20b内長手方向における坩堝20bの中央部分の直線(c)を横軸にとって、縦軸が直線(c)の各位置に対する温度(単位:[℃])を示している。
計算条件としては、図5の断面モデルの外周部(ハウジング26bの内壁を想定)を室温、ヒーター21−5を500[℃]とし、坩堝20内にはAlq3(トリス(8−キノリノラト)アルミニウム)が充填されていると考えた。坩堝20とハウジング26bの間は真空とし、輻射熱を計算した。図7の温度分布図702は、熱解析シミュレーションの結果である。
図4の断面モデルとしては、図5の蒸発源1−5の坩堝20と肉厚が等しく、蒸着材料30を充填できる場所の断面積も図5と等しくなるように蒸発源を設定した。また、温度分布の比較場所としては、図4の断面モデルでは坩堝20中央部(直線(a))、図5の構造ではヒーター側の坩堝20a中央部(直線(b))と中央の坩堝20b中央部(直線(c))をとった。その結果、図4の構造では中央と端部の温度差が18[℃]であったのに対し、図5の構造ではヒーター側の坩堝20aが9[℃]、中央部の坩堝20bが8[℃]と温度差が改善された。
坩堝内長手方向に温度差がある場合、坩堝内材料の蒸気の圧力は、長手方向高温部で高く、長手方向低温部で低くなる。これは、発生した材料蒸気がノズルに到達するまでの距離が坩堝の長手方向より短いため、坩堝内で完全に圧力均一化が行われないからである。また、高温部で発生した高圧蒸気が低温部に移動したときに、低温部の飽和蒸気量を超えた場合、析出が始まり蒸気圧力は飽和蒸気圧以上にはならない。
この長手方向の坩堝内の蒸気分布は、ノズルから噴出する材料蒸気の量に影響し、基板に堆積する膜厚分布の形状を決定する。また、材料の蒸発量も温度差と圧力分布に依存する。このため、長手方向で蒸着材料の消費に偏りが生じ、高温部の残材料が低温部に比べて少なくなる。
従って、高温部の材料がなくなるまでを連続稼働が可能な時間と定義すると、封入した材料に対して使用できる材料の割合が低く、蒸着材料が無駄になる。また、温度差が大きい場合には、低温部での析出の影響があるため、同じ温度でも温度差が小さい場合に比べて、ノズルから噴出する蒸気の量が少なくなる。そのため、より高温にする必要があり、蒸着材料の劣化や分解のリスクが高くなる。温度差の改善は、これらのリスクの低減を見込めるものであり、蒸着プロセスにとって好ましい。
上述の実施例1によれば、坩堝20a、20bの長手方向の温度差を小さくすることができ、ノズルから噴出する流量も均一になり、長手方向の膜厚均一性が良くなる。
また、図3の従来例に較べ、長手方向と垂直な方向にコンパクトな構成とすることができる。また更に、ヒーターと制御系も一組で良い。
実施例1では、図5に示すように、坩堝20を3個(3列)並べた実施例を示している。しかし、坩堝の数を増やせば蒸着速度は向上する。従って、要求される蒸着速度(蒸着レート)に応じて、坩堝の数を自由に変えて良いことは勿論のことである。
なお、実施例1の坩堝において、坩堝が他の部材と接触すると、坩堝ひいては蒸着材料の温度差(または温度分布)が想定と異なってしまう。このため、坩堝は、膨張し難い低膨張率の金属または合金が好ましい。実用上、重要な坩堝材質としては、チタン、チタン合金とステンレスが挙げられる。
図8によって、本発明の真空蒸着装置の第2の実施例を説明する。図8は、本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図である。図8の蒸発源1−8は、図5の蒸発源1−5のヒーター21−5に対して、ヒーター21−5の長手方向端部に、短手方向に伸びるヒーター21−8bを追加したヒーター21−8を設けたものである。
図8において、蒸発源1−8は、ハウジング27内に、坩堝20の長手方向に伸びるヒーター21−5と、その垂直方向で、坩堝20の長手方向端部に短手方向に設置されるヒーター21−8bの2種類のヒーター21−8を備える。
長手方向のヒーター21−5と、短手方向に伸びて長手方向端部に設置されたヒーター21−8bの制御系は、同じでも良いし、違っていても良い。また、制御温度についても、図示しない温度測定用の熱電対の位置にもよるが、同じでも良いし、違っていても良い。
実施例1の図7の説明では、図5及び図6の構成にすることによって、図2または図4の構成よりも坩堝20の長手方向における温度差が低減することについて言及した。しかし、坩堝20の長手方向端部にはヒーターが存在しないため、坩堝20中央部に比べどうしても冷えてしまう。この冷却部分を無くすためには、長手方向端部にも補助的にヒーター21−8bを設けるのが効果的である。長手方向端部にヒーター21−8bを置くことによって、坩堝20間の隙間を通じて輻射熱を内側の坩堝に伝える効果もある。
実施例2によれば、実施例1の効果に加え、さらに温度差を小さくするように改善することができる。
図9によって、本発明の真空蒸着装置の第3の実施例を説明する。図9は、本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図である。図9の蒸発源1−9のヒーター21−9は、図8の蒸発源1−8のヒーター21−8の長手方向端部のヒーター21−8bに対して、長手方向端部のヒーター21−9bの長さを坩堝20の短手方向の長さ(坩堝と坩堝間の隙間の合計)Lcより長くしたものである(Hb>Lc)。
即ち、図9の蒸発源1−9のハウジング28に示すように、坩堝20の長手方向端部のヒーター21−5の長さHbを、坩堝20の短手方向の端から端までの長さLcより長くする。図8に示す坩堝20は、ヒーター21−5と21−8bの隙間から放射冷却によって冷え易い。坩堝20が外側から見えないようにして、隙間を無くすことによって放射冷却を少なくする。このために、ヒーター21−9bの長さを長くしておく。このような構成は、保温の点から見て効果的である。坩堝20から外側が見えないようにするためには、少なくともヒーター21−9bの長さHbを坩堝端部より伸ばしてやる必要がある。
なお、短手方向のヒーター21−9bを長くする代わりに、長手方向のヒーターを長くして、坩堝20が外側から見えないようにしても良いことは勿論のことである。
実施例3によれば、実施例1乃至実施例2の効果に加え、温度差を更に小さくすることができる。
図10によって、本発明の真空蒸着装置の第4の実施例を説明する。図10は、本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図である。図10の蒸発源1−10のハウジング29内のヒーター21−10は、図9の蒸発源1−9のヒーター21−9の長手方向端部のヒーター21−9bに対して、長手方向端部のヒーター21−10bを内側の坩堝20のみをカバーするように限定して設けたものである。尚、図10の実施例では、3個の坩堝20を並べたものであるが、4個の坩堝を並べた場合には、例えば内側の2個の坩堝にのみをカバーするように限定して設ける。また、5個の坩堝を並べた場合には、例えば内側の3個の坩堝にのみをカバーするように限定して設ける。
上述のように、図10の実施例が図9の実施例と異なる点は、ヒーター21−10bの長さを内側の坩堝20のみに掛かるように限定したことである。
図7の熱解析結果によれば、内側の坩堝20の長手方向端部が良く冷えることが判っている。そこで、補助的なヒーター21−10bによって内側の坩堝の長手方向端部のみを暖める構成にすることで、効率よく坩堝を暖めることができる。その上、内側の坩堝20の長手方向端部のみにヒーター21−10bの範囲を限定することで、内側の坩堝20を外側の坩堝20から独立して制御できるパラメータを持つことができる。この点で、補助的なヒーター21−10bの長さHは、最外の坩堝までの長さLICより短いほうが良い。即ち、補助的なヒーター21−10bの長さHは、最も外側の坩堝20よりも内側にあるようにする。さらにそのためには、ヒーター21−5の制御系と、補助的なヒーター21−10bの制御系は、本実施例に関しては分離するのが好ましい。
実施例4によれば、実施例3の効果に対して、更に温度差が小さくなり、より均一にすることができる。
また、実施例4によれば、ヒーターの制御系を2つ以上に分離することが可能となり、より細かく制御することにより、更に温度差を小さくすることができる。
図11によって、本発明の真空蒸着装置の第5の実施例を説明する。図11は、本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図である。図11の蒸発源1−11のハウジング31内のヒーター21−11は、図6の蒸発源1−5のヒーター21−5に対して、中央部で2つに分割し、隙間を開けたヒーター21−11としたものである。
図11の実施例は、実施例1の図7の熱解析において、坩堝長手方向の温度差を解析した結果、長手方向中央部の温度が高くなっていた。そこで、長手方向の中央部で分割し、隙間を開ける。
実施例5によれば、蒸発源構成で、温度差を小さくするように改善するために長手方向のヒーター21−11を分割したことによって、坩堝長手方向の中央部の温度を下げ、温度差を小さくして、より均一にすることができる。
ヒーター21−11は坩堝長さと設定温度に応じて、2分割でも3分割でも良く、分割場所も限定されない。温度差が無く、温度分布が平坦になるように分割するのが好ましい。
図12によって、本発明の真空蒸着装置の第6の実施例を説明する。図12は、本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図であり、坩堝を長手方向に複数配置した例を示す。
図12の実施例では、蒸発源1−12のハウジング32内に、坩堝20−12を長手方向にも複数配置している。
実施例6によれば、各坩堝20−12の大きさを小さくすることができ、重量を低減することができる。この結果、坩堝の持ち運びを容易とする。この際、長手方向中央に隙間を作るように複数配置すれば、坩堝の長手方向の温度差が小さいと考えられる。
また、実施例6の図12では、ヒーター21−12の長さを坩堝20−12の長手方向に合わせている。しかし長手方向中央部以外に隙間ができるように坩堝20−12を配置することによって、実施例1乃至実施例5のように、ヒーターの位置を工夫することで坩堝長手方向の温度差を小さくして、より均一にすることができる。
図13によって、本発明の真空蒸着装置の第7の実施例を説明する。図13は、本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図であり、坩堝20を長手方向に複数配置した例を示す。図13の実施例は、実施例1の図6と比較して、蒸発源1−13のハウジング33の中の複数列の坩堝20において、各坩堝20の間の隙間に、金属又はセラミック部材からなる伝熱部材50を挟んでいるところが異なる。
このような蒸発源1−13構成で、坩堝間の熱応答性と、坩堝長手方向の温度差とを改善したものである。
図6に示した蒸発源1−5においては、坩堝20aはヒーター21−5と対向しているので、ヒーター21−5の発熱温度に対する坩堝20aの熱応答性は高い。しかし、中央の坩堝20bのように、ヒーター21−5の間に別の坩堝がある場合には、ヒーター21−5の温度を上げると、まずヒーター21−5に直接面している坩堝20aの温度が上がる。その後に、該当する中央の坩堝20b(ヒーターに直接面していない坩堝)が輻射にて暖まるので、熱応答性が遅い。一方、坩堝間に伝熱部材50を挟んだ場合には、伝熱にて中央の坩堝に熱が伝わるため、熱応答性は速くなる。
図13によれば、電熱部材50に近接する坩堝20間で熱が伝導するように設けたことで、熱応答性が高まる。従って、ヒーター21−5に直接面していない中央(内側)の坩堝20に、早く熱が伝わり、ヒーター21−5から出力される熱に対して坩堝20の熱応答性が高まる。
尚、伝熱部材50は、全ての坩堝間に挟んでも良いし、一部の坩堝間に挟んでも良い。また、挟む坩堝間または挟む場所(長手方向の場所)によって電熱部材の材質を適宜変えても良い。
電熱部材50の材質は、主に、鉄、チタン、銅、アルミニウム、タンタル、モリブデン、タングステン等の金属やそれらの合金(ステンレス等)や、アルミナ、ジルコニア、窒化ホウ素、窒化アルミニウムなどのセラミックスである。
実施例7による伝熱部材50は、分割されている坩堝20の熱応答性を向上させる。伝熱部材50が坩堝間に挟まれていない場合には、ヒーター21−5の熱は輻射により中央の坩堝に伝わる。
上述したように、実施例7によれば、実施例1乃至実施例6の効果に加え、熱応答性が良くなる。
なお、伝熱部材50は、坩堝20と同じ材質にしても良い。その場合、伝熱部材50の熱膨張率が坩堝20と同じとなるため、温度変化による坩堝20と伝熱部材50の密着性を気にしなくても良い。
図14によって、本発明の真空蒸着装置の第8の実施例を説明する。図14は、本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図であり、坩堝20を長手方向に複数配置した例を示す。図14の実施例は、蒸発源1−14のハウジング34の中の複数列の坩堝20において、実施例7の図13の伝熱部材50を挟む位置が長手方向全てであるのに対して、長手方向の一部とした実施例である。
尚、挟む場所(長手方向の場所)によって電熱部材50の材質を適宜変えても良い。また、図14の実施例では、長手方向の2箇所であるが、1箇所でも3箇所以上でも良い。
また、好ましくは、図14に示すように、坩堝長手方向両端部に設ける。
このような蒸発源構成で、坩堝間の熱応答性と、坩堝長手方向の温度差とを改善したものである。
図7で説明したように、坩堝端部では冷え易く、そのために坩堝長手方向の温度差が大きくなり易い。
そこで、上述したように、図14は、伝熱部材50を、坩堝20の一部のみに接触させ、坩堝長手方向の両端部を伝熱部材50で接触させる。これにより、ヒーター21−5に直接面していない中央(内側)の坩堝20において長手方向中央部では、坩堝20間は輻射で熱のやり取りを行うため熱は伝わり難い。逆に、長手方向端部では伝熱部材50を介して伝熱により熱のやり取りを行うため、熱は伝わり易い。そのため、内側の坩堝の熱が逃げ易い端部に、中央部より多くの熱が与えられるため、坩堝内の温度差が小さくなる。
図14では、ヒーター21に近い側の坩堝20と、ヒーター21に面していないまたはヒーター21から遠い、内側の坩堝20の接触部を共に端部とした。しかし、ヒーター側に近い坩堝20の接触部をより長手方向中央部に持ってくることも可能である。その際、ヒーター側に近い坩堝20からは中央部の熱が奪い取られる為、長手方向で均熱化するという効果も加わる。
実施例8によれば、坩堝20の長手方向の均熱化に更に効果がある。また、更なる均熱化のため、実施例8に実施例2や実施例5と組み合わせると効果的である。
図15によって、本発明の真空蒸着装置の第9の実施例を説明する。図15は、本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図であり、坩堝20を長手方向に複数配置した例を示す。図15の実施例は、実施例7の図13と比較して、蒸発源1−15のハウジング35の中の複数列の坩堝20において、各坩堝20の間の隙間に伝熱部材50を挟む代わりに、坩堝同士をぴったりと接触させているところが異なる。
このような蒸発源構成で、坩堝20同士を接触させて坩堝間の熱応答性と、坩堝長手方向の温度差とを改善したものである。
図15の蒸発源1−15は、ハウジング35内の各坩堝20間の熱の伝導を、伝熱とするため、坩堝20同士をぴったりと接触させて、坩堝20間の熱応答性と、坩堝長手方向の温度差とを改善したものである。これにより、内側の坩堝20の熱応答性と保温性を向上させることができる。
尚、接触に関しては、蒸着温度に上げたときの坩堝部材の熱膨脹率を考慮することが重要である。例えば、蒸着温度より所定温度低い温度で、熱膨張によって坩堝20同士が接触するように設計する。
実施例9によれば、分割されている坩堝20の熱応答性を向上させることができる。尚、全ての坩堝20同士を接触させず、一部の坩堝20間では、隙間を開けるようにしても良い。また、隙間を開けた坩堝20間に、実施例7または実施例8を適用しても良い。
上述したように、実施例9によれば、実施例1乃至実施例6の効果に加え、熱応答性が良くなる。
図16によって、本発明の真空蒸着装置の第10の実施例を説明する。図16は、本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す斜視図である。図14の実施例は、実施例1の変形例であり、坩堝20毎にノズルのコンダクタンスを変動させて材料消費速度を改善した例を示す。
図5は、蒸発源1−5のハウジング26の中の複数列の坩堝がすべて同じ坩堝20であった実施例であり、ノズル40を構成するノズル40aとノズル40bもすべて同じ穴径である。これに対して、本実施例(図16)の蒸発源1−16は、ハウジング36の中の複数列の坩堝20のうち、ヒーター21−5に直接面している坩堝20と、ヒーター21−5に直接面していない坩堝20−16で構成される。更に、坩堝20−16のノズル40−16bのノズル径は、ノズル40bの穴径より大きい。同様に、ハウジング36aのノズル40−16aのノズル径は、ノズル40aの穴径より大きい。
図7で説明したように、ヒーター21−5が坩堝長手方向の外側のみに設置されている場合には、内側(中央)の坩堝20−16は、他の坩堝20に比べて温度が下がる。そのため、中央の坩堝20−16から噴出する材料の量は、他の坩堝に比べて少なくなる。そこで、図16の実施例では、温度の低くなりそうな坩堝20−16のノズル径を拡張することでコンダクタンスを調整し、内側の坩堝20−16と外側の坩堝20で材料蒸気の噴出量をあわせることができるようにしたものである。
これにより、実施例10によれば、坩堝毎の材料消費量を揃え、充填材料の材料利用効率を上げることで、材料充填を行うメンテナンスまでの時間を長くすることができる。
図17によって、本発明の真空蒸着装置の第11の実施例を説明する。図17は、本発明の真空蒸着装置における蒸発源の一実施例の構成の概略を示す断面図であり、坩堝を長手方向に複数配置した例を示す。
実施例9の図15に示す蒸発源11−15のハウジング35の中の坩堝が複数列の坩堝20で構成されるのに対して、図17の実施例の場合も蒸発源1−17は、ハウジング37の中は、1つの坩堝20−17で構成されている。
即ち、図15は、蒸発源1−15のハウジング35の中の複数の坩堝20が、坩堝20同士をぴったりと接触させているのに対して、実施例11は坩堝20−17を一体化構成しているものである。
このように、坩堝間の密着性を向上させるため、坩堝同士を溶接するか、または1つの坩堝母材から、材料室を長手方向とは垂直方向に、複数作製することにより、密着性を高めた複数の坩堝20−17として使用することができる。
この結果、図17の蒸発源構成で、坩堝同士を接触させて坩堝間の熱応答性と、坩堝長手方向の温度差とを改善したものである。
これによって、実施例11によれば、実施例10に比べて、更に、坩堝間の熱応答性と、坩堝長手方向の温度差とを改善できる。
1、1−3〜1−5、1−8〜1−17:蒸発源、 10:基板、 11:マスク、 20、20−4、20−12、20−16、20−17:坩堝、 21,21−4、21−5、21−8、21−8b、21−9、21−9b、21−10、21−10b、21−11、21−12:ヒーター、 22、22a、22b、22−4、22−4a、22−5、22−5a:断熱部材、 23、23a、23b、24、24a、24b、25、25a、25b、26、26a、26b、27〜29、31〜36、36a、37:ハウジング、 30:蒸着材料、 40、40a、40b、40−16a、40−16b:ノズル、 50:電熱部材、 100:真空チャンバ、 110:排気装置、 120:蒸発源制御装置、 121:ヒーター電源、 122:膜厚センサー、 701、702:温度分布図、 721〜723:温度グラフ。

Claims (13)

  1. 長手方向と垂直な方向に配置した、基板に対向して蒸着材料を成膜する一方向に長い複数の坩堝と、
    前記複数の坩堝のうち最も外側にあるそれぞれの坩堝の、前記長手方向の側面のうちで外側にある面に配置したヒーターと、を有することを特徴とする真空蒸着装置。
  2. 請求項1記載の真空蒸着装置において、
    前記ヒーターの外側に、前記ヒーターから発生する熱を逃がさないように設置された断熱材と、
    前記複数の坩堝、前記ヒーター、前記断熱材を収納するハウジングと、
    を有することを特徴とする真空蒸着装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の真空蒸着装置において、前記蒸発源は更に、前記複数の坩堝は、ステンレスの熱膨張率以下の熱膨張率を有する金属または合金であることを特徴とする真空蒸着装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の真空蒸着装置において、前記複数の坩堝の長手方向端部に、少なくとも1つのヒーターを備えたことを特徴とする真空蒸着装置。
  5. 請求項4記載の真空蒸着装置において、前記複数の坩堝の前記長手方向端部に配置された前記ヒーターが、最も外側の坩堝よりも外側まで伸びていることを特徴とする真空蒸着装置。
  6. 請求項4記載の真空蒸着装置において、前記複数の坩堝の前記長手方向端部に配置された前記ヒーターが、最も外側の坩堝よりも内側にあることを特徴とする真空蒸着装置。
  7. 請求項3または請求項4記載の真空蒸着装置において、前記長手方向のヒーターが、前記長手方向で分割されていることを特徴とする真空蒸着装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の真空蒸着装置において、前記複数の坩堝が、前記長手方向にも複数配置されていることを特徴とする真空蒸着装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の真空蒸着装置において、前記複数の坩堝間における前記長手方向の側面の少なくとも一部分に金属またはセラミック部材を挟んで前記坩堝と前記金属または前記セラミック部材を密着させたことを特徴とする真空蒸着装置。
  10. 請求項9記載の真空蒸着装置において、前記金属またはセラミック部材は、前記複数の坩堝と同じ材質であることを特徴とする真空蒸着装置。
  11. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の真空蒸着装置において、前記複数の坩堝を密着させたことを特徴とする真空蒸着装置。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の真空蒸着装置において、前記複数の坩堝のうち少なくとも1つが、最も外側の坩堝のコンダクタンスより大きなコンダクタンスを持つことを特徴とする真空蒸着装置。
  13. 長手方向と垂直な方向に複数の材料室を持つ一方向に長い坩堝と、
    前記の坩堝の前記長手方向の側面に配置したヒーターと、
    を有することを特徴とする真空蒸着装置。
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