JP2015067248A - 自動2輪車のリザーブタンク配置構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハンドルとシートの間に低床式のステップフロア13を備え、ステップフロア13の下方にロアフレーム26を配置する。ロアフレーム本体部26aの後部は立ち上がり部27へ湾曲部27aを介して接続する。湾曲部27aの後側かつステップフロア13の下方にリザーブタンク42を配置し、その後方にラジエータ44を配置する。リザーブタンク42とラジエータ44を接続するリザーブホース52は可及的に短くなる。
【選択図】図3
Description
本発明は、このような要請を実現するものである。
前記車体フレームは、前記ステップフロア(13)の下方を前後へ延びてステップフロア(13)を支持するロアフレーム(26)と、その後端部にて前記ラジエータ(44)の前方を上方へ立ち上がる立ち上がり部(27)と、この立ち上がり部(27)の上部から後方へ延出して前記シート(11)を支持するリアフレーム(28)とを備え、
前記立ち上がり部(27)の後側かつ前記ラジエータ(44)の前方に前記ラジエータ(44)の冷却液の一部を貯留するリザーブタンク(42)を配置したことを特徴とする。
また、冷却ファンを内側へ配置することにより、幅方向外方への突出量を少なくし、車体のスリム化を実現できる。
ステップフロア13が一部を構成する車体カバーは、フロントカバー14、インナーカバー15、センターカバー16、サイドカバー17、フロアサイドカバー18、リアカバー19を備え、それぞれ樹脂製である。
インナーカバー15はフロントカバー14の後方を覆う部材であり、インナーカバー15とフロントカバー14により、ハンドル10と連結したステアリングシャフト21、これを回動自在に支持するヘッドパイプ22、ステアリングシャフト21と連結された左右一対をなすフロントフォーク23の上部を覆っている。フロントフォーク23の下端には前輪24が支持されている。
センターカバー16は、インナーカバー15の後方延出部15bとともに、メインフレーム25を通す中空のセンタートンネル部12を形成する。メインフレーム25はヘッドパイプ22とともに車体フレームの一部を構成する。車体フレームの詳細は後述する。
リアカバー19はシート11の下方にて車体フレームの一部を構成するリアフレーム28の左右を覆う。
パワーユニット34は、4サイクル水冷式エンジン34bと伝動機構34cを一体にしたものであり、エンジン34bのシリンダ軸線をほぼ水平に寝かせて前後方向にした配置になっている。パワーユニット34の後端には後輪35が支持されている。
ロアフレーム26の略水平をなす部分であるロアフレーム本体部26aは、車体フレームにおける鞍部をなし、ここでステップフロア13を支持する。
このステップフロア13のうち、右側の後部で、シート11の前端部側方となる位置に、開口とこれを開閉自在に覆うリッド40が設けられている。リッド40の内方(下方)にリザーブタンクの注入口41が位置している。リッド40を開くと、注入口41が開口に臨んでいるため、ステップフロア13の上方から注入口41へ冷却液を注入可能となっている。
図3は、リザーブタンク近傍を示す車体右側側面図、図4は同部分の斜視図、図5は車体カバーを除いてリザーブタンク部分を車体右斜め後方から示す斜視図、図6はリザーブタンクの車体フレームに対する取付状態を、車両の右斜め前方かつ上方から示す斜視図、図7は図3の7−7線に沿う要部断面図であり、車体カバーを除き、その内側を示している。
リザーブタンク42の下部前方側は、湾曲部27aに設けられているリンクブラケット43に沿っている。リザーブタンク42の後方には、ラジエータ44が配置されている。
ラジエータ44は軸支点33aより後方に配置され、リザーブタンク42とラジエータ44は軸支点33aを挟んで前後に近接配置されている。リンク取付部34aはパワーユニット34の前側下部から前方へ一体に突出して形成され、この前端とリンク33の後端とが枢軸で連結され、この枢軸の軸心が軸支点33aになっている。
フロアサイドカバー18はラジエータ44の前半部のみならず、リザーブタンク42、リンクブラケット43並びに湾曲部27a及びロアフレーム26を覆っており、ラジエータ44とリザーブタンク42の間に通風口45が前方を指向して開口している。
通風口45は前方から走行風WDを取り込み、ラジエータ44へ導いて冷却液を冷却するようになっている。
符号47は同乗者が足を乗せるピリオンステップであり、立ち上がり部27の上部へ支持されたステー48に取付けられている。
首部42bの先端は注入口41をなし、ここをキャップ41aで閉じられるようになっている。
そこで、本体部42aの後部が通風口45へ臨むことにより、通風口45を通してフロアサイドカバー18の外方より、より正確には斜め後方から図3の丸囲み部Aに示すように、リザーブタンク42の内容量をチェックすることができる。また、本体部42aが通風口45へ臨むことにより、本体部42a内の冷却液も走行風で冷却される。
また、図3・5及び6に示すように、本体部42aは湾曲部27aの後側に沿い、前部の上下方向中央から前方へ突出する突部42cがボルト50により、リンクブラケット43と一体のステー51へ取付けられている。
撓み部52aを設けることにより、ラジエータ44がパワーユニット34と共に揺動しても、リザーブホース52が撓み部52aにてスムーズに変形することにより曲げを吸収するようになっている。
なお、図6中における符号26b、26cはロアフレーム本体部26aの上面へ溶接されるステーであり、ここにステップフロア13が重ねられて上方からボルト止めされるようになっている。
34dはエンジン34bのシリンダ部であり、その右側にラジエータ44及びリザーブタンク42が配置されている。ラジエータ44の車体内方に冷却ファン46が設けられることにより、冷却風を矢示Dのようにラジエータ44の外方から車体内方へ通している。
冷却ファン46が車体内方へ位置することにより、車幅方向の張り出しを防ぎ、リアフレーム28下方の空間を有効に利用している。
ラジエータ44の後方には、排気マフラー37がさらに外方へ張り出して配置され、この排気マフラー37はシリンダ34dの排気口から延出する排気管37aの後端部が接続している。
図3に示すように、ラジエータ44を一体化したパワーユニット34を立ち上がり部27の湾曲部27aへリンク33を介して揺動自在に連結し、湾曲部27a後方にラジエータ44を近接配置するとともに、リザーブタンク42をステップフロア13の後端部下方かつリンク33の上方で、湾曲部27aとラジエータ44の間に配置した。したがって、リザーブタンク42をステップフロア13の下方へ配置するとともに、ラジエータ44へ近接配置することにより、リザーブホース52を可及的に短くすることができる。
しかも、通風口45に開閉式のリッドを設けず開放しておくことにより、フロアサイドカバー18の構造を簡単化することができる。
一方、後半部側はフロアサイドカバー18により覆われないので、ラジエータ44より外方の空気を、冷却ファン46により効率的に引き込むことができる。
このため、特に停車時において、通風口45からの走行風が期待できない場合でも、後半部側からフロアサイドカバー18による通風抵抗がない状態で冷却ファン46によりスムーズに冷却風を取り込むことができる。
Claims (6)
- ハンドル(10)とシート(11)の間に低床のステップフロア(13)を設け、前記シート(11)の下方に、ラジエータ(44)を備えたパワーユニット(34)を車体フレームへ揺動自在に支持した自動2輪車において、
前記車体フレームは、前記ステップフロア(13)の下方を前後へ延びてステップフロア(13)を支持するロアフレーム(26)と、その後端部にて前記ラジエータ(44)の前方を上方へ立ち上がる立ち上がり部(27)と、この立ち上がり部(27)の上部から後方へ延出して前記シート(11)を支持するリアフレーム(28)とを備え、
前記立ち上がり部(27)の後側かつ前記ラジエータ(44)の前方に前記ラジエータ(44)の冷却液の一部を貯留するリザーブタンク(42)を配置したことを特徴とする自動2輪車のリザーブタンク配置構造。 - 前記ステップフロア(13)から下方に延びて前記ロアフレーム(26)及び立ち上がり部(27)とリザーブタンク(42)を覆うフロアサイドカバー(18)を設けるとともに、そのフロアサイドカバー(18)にリザーブタンク(42)の内容液量を確認できる液量確認用開口(45)を設けたことを特徴とする請求項1に記載した自動2輪車のリザーブタンク配置構造。
- 前記フロアサイドカバー(18)の後端は、前記ラジエータ(44)の側方を覆うとともに、前記液量確認用開口は前記ラジエータ(44)より前方に開口し、ラジエータ(44)へ走行風を案内する通風口(45)であることを特徴とする請求項2に記載した自動2輪車のリザーブタンク配置構造。
- 前記ステップフロア(13)の後部(13a)は、後上方へ傾斜し、このステップフロア(13)の後部(13a)下方における前記フロアサイドカバーの後部(18a)も上方へ面積を拡大して前記ラジエータ(44)の上部を覆うとともに、このフロアサイドカバーの後部(18a)に前記液量確認用開口又は通風口(45)が縦長に開口していることを特徴とする請求項2又は3に記載した自動2輪車のリザーブタンク配置構造。
- 前記ラジエータ(44)は、その冷却面を側方に向けて配置し、その内側に冷却ファン(46)を配置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載した自動2輪車のリザーブタンク配置構造。
- 前記パワーユニット(34)は、前記立ち上がり部(27)の下部へリンク(33)を介して揺動自在に支持され、このリンク(33)が前記リザーブタンクの下方に位置することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載した自動2輪車のリザーブタンク配置構造。
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