JP2015066465A - ひだ密着防止不織布 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、濾材面積を犠牲にすることなく、濾材の変形やひだ同士の密着を防止する、ひだ密着防止不織布を提供することにある。
【解決手段】熱溶融性繊維と非熱溶融性繊維を混合してなり、開孔部を形成してなる不織布であり、ひだ折り加工された液体フィルタに熱接着させて用いることを特徴とする、通液性に優れたひだ密着防止不織布。
【選択図】なし

Description

本発明は、液体中に含有される粒子を効率よく除去し、清浄な液体を得るための液体フィルタ用の部材である、ひだ密着防止不織布に関するものである。
例えば、内燃機関用のオイルフィルタエレメントにおいては、所定の容積内により多くの液体フィルタ用濾材(以下、「濾材」と略記する場合がある)を収納するために、シート状濾材をひだ折り加工した後、全体を中空円筒状として濾過部を形成するフィルタエレメントが知られている。このようなフィルタエレメントにおいては、ひだ折り加工の形状を保つため、沢山の開孔部が設けられた金属あるいはプラスチック製の円筒内に中空円筒状の濾材が設置されるが、濾材と円筒が固定されていないため、通液した際の濾過部内外の圧力差により濾材が変形したり、隣り合うひだ同士が密着したりすることによって圧力損失が上昇し、フィルタエレメントの寿命が極端に短くなることがあった。
このような、濾材の変形やひだ同士の密着を防止する手段として、ひだ折り加工された濾材の表面に樹脂製のホットメルト樹脂を塗布し、凸部を形成する方法が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、ホットメルト樹脂を塗布した部分は通液しないことから、その部分の濾材面積を犠牲にしなければならなかった。
また、ひだ状に対応した櫛形のスペーサーを装着する方法が提案されているが(特許文献2参照)、スペーサーが振動等によってずれないように固定するためには、接着剤などが用いられ、接着剤の塗布、乾燥等、工程が煩雑になる問題があった。
特開平05−329314号公報 特開平11−42410号公報
本発明の課題は、濾材面積を犠牲にすることなく、濾材の変形やひだ同士の密着を防止する、通液性に優れたひだ密着防止不織布を提供することにある。
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、下記発明を見出した。
(1)熱溶融性繊維と非熱溶融性繊維を混合してなり、開孔部を形成してなる不織布であり、ひだ折り加工された液体フィルタに熱接着させて用いることを特徴とするひだ密着防止不織布。
(2)不織布全面積に対する開孔部の面積率が1.0〜40%である(1)記載のひだ密着防止不織布。
(3)開孔部を形成する孔1個あたりの面積が0.10〜13.0mmである(1)または(2)記載のひだ密着防止不織布。
(4)開孔部が、不織布の片面より加熱した針状突起物を貫通させることにより形成されてなる(1)〜(3)のいずれかに記載のひだ密着防止不織布。
本発明のひだ密着防止不織布は、例えば、ひだ折り加工後に全体を中空円筒状とした濾材の外周面に巻き付け、ひだ密着防止不織布が濾材の山部と接する部分を加熱することによって、容易にひだを固定することができる。ひだ折り加工後に接着させるため、ひだ折り特性を損なうことなく、また、濾材の山部のみを接着するので、濾材表面をほとんど犠牲にすることなく隣り合うひだ同士の密着を防止することができる。
濾材の山部とひだ密着防止不織布の接着面積は極めて狭いことから、熱溶融成分のみから構成される部材では溶融時の形状変化が大きく、溶断して上手く熱接着することが困難であった。それに対し、本発明のひだ密着防止不織布(1)は熱溶融性繊維と非熱溶融性繊維を混合してなる不織布であるため、濾材と熱接着する際に熱溶融繊維のみが局部的に溶融し、非熱溶融性繊維により不織布形状が維持されるため、溶断しにくく、濾材と強固に接着させることができる。さらに、開孔部を形成してなることにより、通液性に優れたひだ密着防止不織布を得ることができる。
本発明のひだ密着防止不織布(2)では、不織布全面積に対する開孔率の面積率を1.0〜40%とすることにより、濾材との接着性と通液性により優れ、好ましい。
本発明のひだ密着防止不織布(3)では、開孔部を形成する孔1個あたりの面積を0.10〜13.0mmとすることにより、濾材との接着性と通液性により優れ、好ましい。
本発明のひだ密着防止不織布(4)では、開孔部が不織布の片面より加熱した針状突起物を貫通させることにより形成されるので、開孔部の周縁部にバリの発生が少なく、不織布の表面の平滑性を損なわないため、濾材との接着性により優れ、好ましい。
以下、本発明のひだ密着防止不織布を詳細に説明する。本発明のひだ密着防止不織布は、熱溶融性繊維と非熱溶融性繊維を混合してなる不織布であり、ひだ折り加工された液体フィルタ用濾材に熱接着してひだ同士の密着を防止するためのものである。任意の温度で加熱することにより、熱溶融性繊維が局部的に溶融し、濾材との接着性を発現すると共に、熱接着の際に熱溶融することのない非熱接着性繊維が不織布形状を維持するため、溶断しにくく、濾材との良好な接着性を実現する。
本発明における熱溶融性繊維としては、濾材と熱接着時の加熱により溶融する繊維であれば特に限定しないが、濾材と良好に熱接着させるためには、280℃以下の融点または軟化点を有する繊維であることが好ましい。このような繊維としては、延伸ポリエチレンテレフタレート、未延伸ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びこれらのコポリマー等のポリエステル系繊維、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド系繊維、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリスチレン繊維などが例示されるが、細繊維化しやすいことから、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維が好ましい。これらの繊維を構成するポリマーは、ホモポリマー、変性ポリマー、ブレンド、共重合体などの形でも利用できる。単一成分からなる繊維だけでなく、複数の成分からなる複合繊維を用いても良い。また、断面形状がT型、Y型、三角などの異形断面を有する繊維も含有できる。
熱溶融性繊維の繊維径は、1〜25μmが好ましく、3〜20μmがより好ましく、5〜15μmがさらに好ましい。繊維径が小さ過ぎると、通液性を損なうおそれがあり、一方、繊維径が大き過ぎると、地合が不均一となり、熱接着の際に溶断しやすくなるおそれがある。なお、本発明で言う「繊維径」とは、繊維の断面が楕円形や多角形の場合は、断面積が等しい真円の径に換算した値の繊維径を示す。
熱溶融性繊維の繊維長は、1〜10mmが好ましく、3〜7mmが特に好ましい。繊維長が短過ぎる場合には、十分な機械的強度が得られないおそれがあり、繊維長が長過ぎると、地合が不均一となり、熱接着の際に溶断しやすくなるおそれがある。
本発明における非熱溶融性繊維としては、濾材と熱接着する際の加熱により溶融しない繊維であれば特に限定しない。このような繊維として、針葉樹パルプ、広葉樹パルプなどの木材パルプや藁パルプ、竹パルプ、リンターパルプ、麻パルプ、ケナフパルプなどの天然セルロース繊維、レーヨン、リヨセル、キュプラなどの再生セルロース繊維、アセテート、トリアセテート、プロミックスなどの半合成繊維、ガラス、マイクロガラス、アルミナ、シリカ、ジルコニア、ロックウールなどの無機繊維、全芳香族ポリアミド、全芳香族ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリケトン、ビニロン系、ウレタン系、フェノール系などの有機合成繊維が挙げられる。細繊維化や微細化しやすいことから、セルロース系繊維、全芳香族ポリアミド繊維、ポリアクリロニトリル繊維が好ましい。これらの繊維を構成するポリマーは、ホモポリマー、変性ポリマー、ブレンド、共重合体などの形でも利用できる。単一成分からなる繊維だけなく、複数の成分からなる複合繊維を用いても良い。また、通液性、通気性を阻害しない範囲であれば、上記繊維はフィブリル化されていてもなんら差し支えない。さらに、古紙、損紙などから得られるパルプ繊維なども使用することができる。また、断面形状がT型、Y型、三角などの異形断面を有する繊維も含有できる。
非熱溶融性繊維の繊維径は、1〜25μmが好ましく、3〜20μmがより好ましく、5〜15μmがさらに好ましい。繊維径が小さ過ぎると、通液性を損なうおそれがあり、一方、繊維径が大き過ぎると、地合が不均一となり、濾材との熱接着の際に溶断しやすくなるおそれがある。
非熱溶融性繊維の繊維長は、1〜10mmが好ましく、3〜7mmが特に好ましい。繊維長が短過ぎる場合には、繊維が抄紙ワイヤーから脱落することがあり、繊維長が長過ぎると、地合が不均一となり、濾材との熱接着の際に溶断しやすくなるおそれがある。
本発明のひだ密着防止不織布では、熱溶融性繊維と非熱溶融性繊維の質量比が95:5〜5:95であることが好ましく、90:10〜30:70であることがより好ましく、80:20〜40:60であることがさらに好ましい。熱溶融性繊維の質量比が多過ぎると、溶断しやすくなるおそれがあり、少な過ぎると、濾材との熱接着性が不十分となるおそれがある。
本発明のひだ密着防止不織布では、開孔部を形成してなることにより、通液性に優れたひだ密着防止不織布を得ることができる。本発明における開孔部とは、不織布の全体または一部に形成された複数の貫通孔を意味する。開孔部の孔の形状は特に限定しないが円形、楕円形、多角形、十字形などが挙げられ、必要に応じて任意の形状とすることができる。また、開孔部の孔の配列は、特に限定しないが格子配列、千鳥配列、ランダム配列などが挙げられる。
本発明のひだ密着防止不織布において、開孔部の面積率は不織布全体に対し、1.0〜40%であることが好ましく、2.0〜35%であることがより好ましく、3.0〜30%であることがさらに好ましい。面積率が1.0%未満では、通液性が向上しないおそれがあり、40%を超えた場合、濾材との接着面積が減少し、濾材との接着性が不十分となるおそれがある。なお、開孔率は一定の面積から任意で選んだ孔の直径、辺または対角線のいずれかを、スケールが表示される顕微鏡やルーペにより測定し、測定した孔1個あたりの面積と個数から算出することができる。
本発明のひだ密着防止不織布において、開孔部を形成する孔1個あたりの面積は0.10〜13.0mmであることが好ましく、0.20〜10.0mmであることがより好ましく、0.30〜8.0mmであることがさらに好ましい。孔1個あたりの面積が0.10mm未満では、好ましい開孔部の面積率を得るのに、開孔部の孔の密度を高くする必要があるため、濾材との接着面積が減少し、濾材との接着性が不十分となるおそれがある。一方、孔1個あたりの面積が13.0mmを超える場合、好ましい開孔部の面積率を得るのに、開孔部の孔の密度を低くする必要があるため、通液性を損なうおそれがある。開孔部を形成する孔1個あたりの面積は一定でも、異なっていても問題はない。なお、孔1個あたりの面積は、孔の直径、辺または対角線のいずれかを、スケールが表示される顕微鏡やルーペにより測定し、算出することができる。
本発明のひだ密着防止不織布に開孔部を設ける方法としては、パンチのような抜き打ち刃で開口部を設ける方法、不織布の片面より加熱した針状突起物を貫通させる方法等があるが、後者の方法を用いるのが好ましい。針状突起物とは、パンチのような打ち抜き刃とは異なり、不織布を容易に貫通する程度に尖った先端を有する部材であれば良い。また、針状突起物の形状は任意である。このような針状突起物を加熱し、不織布の片側から貫通させることにより開孔部を設けた場合、不織布に含まれる熱溶融性繊維を溶解または軟化させながら開孔部を形成するので、開孔部の周縁にバリが発生しにくく、不織布の表面の平滑性を損なわないことから、濾材と熱接着する際、接着性が向上し、好ましい。また、ひだ密着防止不織布には、フィルタエレメントの外装材として、意匠のために、製品名やカラーの印刷処理を施すことがある。加熱した針状突起物で開孔部を設けると、バリが発生しにくく平滑性を損なわないことから、印刷性が向上し、好ましい。針状突起物の加熱温度は、不織布に含まれる熱溶融性繊維の融点または軟化点によるが、150℃〜350℃とするのが好ましく、200℃〜300℃とするのがより好ましい。150℃未満では開孔部周縁にバリが発生するおそれがあり、350℃を超えると開孔部の周縁部が溶断するおそれがある。
本発明のひだ密着防止不織布では、熱溶融性繊維と非熱溶融性繊維の質量比を60:40〜95:5とする接着層と、熱溶融性繊維と非熱溶融性繊維の質量比を0:100〜40:60とする加熱層を、積層して一体化してなるのが好ましい。濾材と接する接着層における熱溶融性繊維の比率の高くすることにより、濾材に付着する溶融成分が多くなる一方、加熱治具が当てられる加熱層の非熱溶融性繊維の比率を高くすることにより、不織布の熱寸法安定性が向上するため、濾材との接着性が向上し、ひだ密着防止効果にも優れ、好ましい。接着層における熱溶融性繊維と非熱溶融性繊維の質量比は、より好ましくは70:30〜90:10であり、さらに好ましくは80:20〜90:10である。また、加熱層における熱溶融性繊維と非熱溶融性繊維の質量比は、より好ましくは5:95〜35:65であり、さらに好ましくは10:90〜30:70である。
本発明のひだ密着防止不織布では、加熱層がフィブリル化した非熱溶融性繊維を含有していることにより、印刷インキの着肉性が向上し、印刷性に優れ、好ましい。本発明で用いるフィブリル化した非熱溶融性繊維としては、天然セルロース、再生セルロースなどのセルロース系繊維、全芳香族ポリアミド等のアラミド繊維、全芳香族ポリエステル等のポリエステル系繊維、ポリイミド繊維、ポリアミドイミド繊維、ポリケトン繊維、ポリエーテルエーテルケトン繊維、ポリベンゾイミダゾール繊維、ポリ−p−フェニレンベンゾビスチアゾール繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維、アクリル系繊維などが挙げられる。これらの中でも特にフィブリル化しやすいセルロース系繊維、パラ型全芳香族ポリアミドなどのアラミド系繊維及びアクリロニトリルとアクリル酸エステルとの共重合物等のアクリル系繊維が好ましい。また、これらは、単独で用いても良いし、2種以上を併用しても構わない。
本発明で用いるフィブリル化した非熱溶融性繊維としては、主に繊維軸と平行な方向に非常に細かく分割された部分を有する繊維状で、少なくとも一部の繊維径が1μm以下になっている繊維を指す。本発明においては、長さと巾のアスペクト比が20:1〜100000:1の範囲に分布し、カナダ標準形濾水度が0ml〜700mlの範囲にあることが好ましい。
本発明において、フィブリル化した非熱溶融性繊維を得るには、例えば、短繊維を適度な濃度で水などに分散させ、これをリファイナー、ビーター、ミル、摩砕装置、高速の回転刃により剪断力を与える回転刃式ホモジナイザー、高速で回転する円筒形の内刃と固定された外刃との間で剪断力を生じる二重円筒式の高速ホモジナイザー、超音波による衝撃で微細化する超音波破砕器、高圧ホモジナイザーなどに通して、刃の形状、流量、処理回数、処理速度、処理濃度などの条件を調節して微細化処理すれば良い。
本発明のひだ密着防止不織布の坪量は、特に限定しないが、20〜200g/mであることが好ましく、30〜130g/mがより好ましく、35〜100g/mがさらに好ましい。20g/m未満では、濾材との熱接着性を損なうおそれがあり、一方、200g/mを超えると、通液性を損なうおそれがある。
本発明のひだ密着防止不織布の厚みは、特に限定しないが、30〜500μmであることが好ましく、50〜450μmがより好ましく、80〜400μmがさらに好ましい。30μm未満では、濾材との熱接着性を損なうおそれがあり、一方、500μmを超えると、通液性を損なうおそれがある。
本発明において、接着層の坪量は10g/m以上であることが好ましく、20g/m以上がより好ましく、30g/m以上がさらに好ましい。接着層の坪量が10g/m未満では、濾材との熱接着性が向上しないおそれがある。一方、加熱層の坪量は5g/m以上であることが好ましく、10g/m以上がより好ましく、15g/m以上がさらに好ましい。加熱層の坪量が5g/m未満では、熱寸法安定性が向上しないおそれがある。また、接着層と加熱層の総坪量は200g/m以下であることが好ましい。200g/mを超えると、通液性を損なうおそれがある。
本発明において、接着層の厚みは30〜490μmであることが好ましく、50〜420μmがより好ましく、80〜400μmがさらに好ましい。30μm未満では、濾材との熱接着性が向上しないおそれがあり、一方、490μmを超えると、通液性を損なうおそれがある。また、加熱層の厚みは10〜470μmであることが好ましく、20〜350μmがより好ましく、50〜300μmがさらに好ましい。10μm未満では、熱寸法安定性が向上しないおそれがあり、一方、470μmを超えると、通液性を損なうおそれがある。
本発明のひだ密着防止不織布では、特性を損なわない範囲であれば、必要に応じて熱可塑性樹脂を含有させることができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル系、酢酸ビニル系、エポキシ系、合成ゴム系、ウレタン系、ポリエステル系、塩化ビニリデン系などのラテックス、ポリビニルアルコール、澱粉、フェノール樹脂などが挙げられる。これらを単独で用いても良いし、または2種類以上を併用できる。
本発明のひだ密着防止不織布では、特性を阻害しない範囲であれば、架橋剤、撥水剤、分散剤、歩留り向上剤、紙力剤、染料などの添加剤を適宜配合することができる。
本発明のひだ密着防止不織布は、静電紡糸法、スパンボンド、メルトブロー、ニードルパンチ、スパンレースなどの方法で製造された乾式不織布、抄紙機で製造される湿式不織布などが挙げられる。湿式不織布としては、例えば、長網、円網、傾斜ワイヤー式等の抄紙網が単独で設置されている抄紙機、またはこれらの抄紙網から同種または異種の2機以上がオンラインで設置されているコンビネーション抄紙機などにより製造される。抄紙機で製造された湿紙は、ドライヤーで乾燥させる。乾燥させた後、熱可塑性樹脂を含有させ、エアドライヤー、シリンダードライヤー、サクションドラム式ドライヤー、赤外方式ドライヤー等で乾燥する。乾式不織布と湿式不織布を積層して用いる場合、抄紙機で抄造した湿式不織布と乾式不織布とを抄紙機で積層しても良いし、別途加工機を用いて積層しても良い。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。なお、実施例中における部や百分率は断りのない限り、すべて質量によるものである。
{液体フィルタ用濾材1の作製}
2mの分散タンクに水を投入後、未叩解の針葉樹パルプ繊維30質量%と、繊維径15μm、繊維長5mmの芯部がポリエチレンテレフタレート、鞘部が共重合ポリエステル(軟化点75℃)のポリエステル系芯鞘型複合繊維70質量%を配合し、分散濃度0.2質量%で5分間分散して支持体層抄造用スラリーを調製した。
次いで、未叩解の針葉樹パルプ繊維繊25質量%、繊維径7μm、繊維長5mmの延伸ポリエチレンテレフタレート繊維25質量%、繊維径15μm、繊維長5mmの芯部がポリエチレンテレフタレート、鞘部が共重合ポリエステル(軟化点75℃)のポリエステル系芯鞘型複合繊維50質量%を配合し、支持体層用スラリーと同様の方法で、濾材層抄造用スラリーを調製した。
長網と円網がオンラインで設置されているコンビネーション抄紙機を用いて、支持体層を長網で乾燥質量50g/mになるようにウェブを形成し、濾材層を円網で乾燥質量20g/mになるようにウェブを形成して、両ウェブを乾燥させる前に抄き合わせた後に、表面温度130℃のシリンダードライヤーでタッチロールを400N/cmの圧力で加圧しながら乾燥及び一体化し、液体フィルタ用濾材1を作製した。
{液体フィルタ用濾材2の作製}
2mの分散タンクに水を投入後、コットンリンターパルプ繊維50質量%、針葉樹パルプ繊維50質量%で配合し、分散濃度0.2質量%で5分間分散して抄造用スラリーを調製した。
円網抄紙機を用いて乾燥質量140g/mになるようにウェブを形成し、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して、フィルタ原紙を作製した。次いで、サイズプレス方式によりフェノール樹脂を、固形分付着量が20質量%になるように、フィルタ原紙に含浸し、液体フィルタ用濾材2を作製した。
<熱溶融性繊維1>
繊維径5μm、繊維長5mmの延伸ポリエチレンテレフタレート繊維(融点260℃)を熱溶融性繊維1とした。
<熱溶融性繊維2>
繊維径10μm、繊維長5mmの延伸ポリエチレンテレフタレート繊維(融点260℃)を熱溶融性繊維2とした。
<熱溶融性繊維3>
繊維径15μm、繊維長5mmの芯部がポリエチレンテレフタレート(融点253℃)、鞘部が共重合ポリエステル(軟化点75℃)のポリエステル系芯鞘型複合繊維を熱溶融性繊維3とした。
<非熱溶融性繊維1>
未叩解の針葉樹パルプ繊維を非熱溶融性繊維1とした。
<非熱溶融性繊維2>
繊維径10μm、繊維長5mmのレーヨン繊維を非熱溶融性繊維2とした。
<非溶融性繊維3>
繊維径5μm、繊維長5mmのアクリル繊維を非熱溶融性繊維3とした。
<フィブリル化非熱溶融性繊維>
フィブリル化していないリヨセル単繊維(コートルズ社製)を、ダブルディスクリファイナーを用いて処理し、カナディアン濾水度300mlのフィブリル化繊維を作製し、フィブリル化非熱溶融性繊維とした。
『抄造用スラリーの調製』
2mの分散タンクに水を投入後、表1に示す比率で原料を配合し、分散濃度0.2質量%で5分間分散して抄造用スラリーを調製した。
(実施例1)
抄造用スラリー1を、円網抄紙機を用いて乾燥質量70g/mになるようにウェブを形成し、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して不織布を得た。次いで、280℃に加熱した針状突起物を不織布の片面より貫通させ、面積0.07mmの円形の孔を不織布全体に千鳥配列に形成し、不織布全面積に対する開孔部の面積率1.2%のひだ密着防止不織布Aを得た。
液体フィルタ用濾材1をひだ折り加工し、濾材層が外側になるように全体を中空円筒状とした液体フィルタ1の外周面に、両端が5mm程度重なるように、ひだ密着防止用不織布Aを巻き付け、重なり合った両端部と、ひだ密着防止用不織布が濾材の山部と接する部分を、280℃に加熱した半田ごてを用いて熱接着し、実施例1のフィルタエレメントを得た。なお、ひだ密着防止不織布は、針状突起物が貫通した面を濾材側に配置し、濾材と熱接着させた。
(実施例2)
抄造用スラリー1を、円網抄紙機を用いて乾燥質量70g/mになるようにウェブを形成し、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して不織布を得た。次いで、280℃に加熱した針状突起物を不織布の片面より貫通させ、面積0.20mmの円形の孔を不織布全体に千鳥配列に形成し、開孔部の面積率0.8%のひだ密着防止不織布Bを得た。
液体フィルタ用濾材1とひだ密着防止不織布Bを用い、実施例1と同様の方法で熱接着し、実施例2のフィルタエレメントを得た。
(実施例3)
抄造用スラリー1を、円網抄紙機を用いて乾燥質量70g/mになるようにウェブを形成し、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して不織布を得た。次いで、280℃に加熱した針状突起物を不織布の片面より貫通させ、面積0.13mmの円形の孔を不織布全体に千鳥配列に形成し、開孔部の面積率1.1%のひだ密着防止不織布Cを得た。
液体フィルタ用濾材1とひだ密着防止不織布Cを用い、実施例1と同様の方法で熱接着し、実施例3のフィルタエレメントを得た。
(実施例4)
抄造用スラリー1を、円網抄紙機を用いて乾燥質量70g/mになるようにウェブを形成し、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して不織布を得た。次いで、280℃に加熱した針状突起物を不織布の片面より貫通させ、面積0.38mmの円形の孔を不織布全体に格子配列で形成し、開孔部の面積率3.3%のひだ密着防止不織布Dを得た。
液体フィルタ用濾材1とひだ密着防止用不織布Dを用い、実施例1と同様の方法で熱接着し、実施例4のフィルタエレメントを得た。
(実施例5)
長網と円網がオンラインで設置されているコンビネーション抄紙機を用いて、抄造用スラリー2を、長網で乾燥質量50g/mになるようにウェブを形成し、抄造用スラリー3を、円網で乾燥質量20g/mになるようにウェブを形成し、両ウェブを乾燥させる前に積層させて後に、表面温度130℃のシリンダードライヤーでタッチロールを400N/cmの圧力で加圧しながら、乾燥及び一体化して不織布を得た。次いで、280℃に加熱した針状突起物を円網層から長網層に貫通させ、面積9.62mmの円形の孔を不織布全体に千鳥配列で形成し、開孔部の面積率11.9%のひだ密着防止不織布Eを得た。
液体フィルタ用濾材1をひだ折り加工し、濾材層が外側になるように全体を中空円筒状とした液体フィルタ1の外周面に、長網層で抄造した層が接着層として濾材側に配置されるよう、ひだ密着防止用不織布Eを巻き付け、実施例1と同様の方法で濾材と熱接着し、実施例5のフィルタエレメントを得た。
(実施例6)
抄造用スラリー1を、円網抄紙機を用いて乾燥質量70g/mになるようにウェブを形成し、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して不織布を得た。次いで、円筒刃を用いた打ち抜き加工により、面積9.62mmの円形の孔を不織布全体に千鳥配列に形成し、開孔部の面積率11.9%のひだ密着防止不織布Fを得た。
液体フィルタ用濾材1をひだ折り加工し、濾材層が外側になるように全体を中空円筒状とした液体フィルタ1の外周面に、円筒刃が貫通した面を濾材側に配置して、ひだ密着防止用不織布Fを巻き付け、実施例1と同様の方法で濾材と熱接着し、実施例6のフィルタエレメントを得た。
(比較例1)
抄造用スラリー4を、円網抄紙機を用いて乾燥質量70g/mになるようにウェブを形成し、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して不織布を得た。次いで、280℃に加熱した針状突起物を不織布の片面より貫通させ、面積0.79mmの円形の孔を不織布全体に千鳥配列に形成し、開孔部の面積率7.0%のひだ密着防止不織布Gを得た。
液体フィルタ用濾材1とひだ密着防止用不織布Gを用い、実施例1と同様の方法で熱接着し、比較例1のフィルタエレメントを得た。
(実施例7)
抄造用スラリー1を、円網抄紙機を用いて乾燥質量70g/mになるようにウェブを形成し、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して不織布を得た。次いで、280℃に加熱した針状突起物を不織布の片面より貫通させ、面積7.07mmの孔を不織布全体に格子配列で形成し、開孔部の面積率3.1%のひだ密着防止不織布Hを得た。
液体フィルタ用濾材2をひだ折り加工して、全体を中空円筒状とした液体フィルタ2の外周面に、針状突起物が貫通した面を濾材側に配置して、ひだ密着防止用不織布Hを巻き付け、実施例1と同様の方法で濾材と熱接着し、実施例7のフィルタエレメントを得た。
(実施例8)
抄造用スラリー1を、円網抄紙機を用いて乾燥質量70g/mになるようにウェブを形成し、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して不織布を得た。次いで、280℃に加熱した針状突起物を不織布の片面より貫通させ、面積0.50mmの円形の孔を不織布全体に千鳥配列に形成し、開孔部の面積率16.1%のひだ密着防止不織布Iを得た。
液体フィルタ用濾材2とひだ密着防止用不織布Iを用い、実施例7と同様の方法で熱接着し、実施例8のフィルタエレメントを得た。
(実施例9)
抄造用スラリー1を、円網抄紙機を用いて乾燥質量70g/mになるようにウェブを形成し、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して得た不織布を得た。次いで、280℃に加熱した針状突起物を不織布の片面より貫通させ、面積12.56mmの円形の孔を不織布全体に千鳥配列に形成し、開孔部の面積率39.3%のひだ密着防止不織布Jを得た。
液体フィルタ用濾材2とひだ密着防止用不織布Jを用い、実施例7と同様の方法で熱接着し、実施例9のフィルタエレメントを得た。
(実施例10)
抄造用スラリー1を、円網抄紙機を用いて乾燥質量70g/mになるようにウェブを形成し、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して得た不織布を得た。次いで、280℃に加熱した針状突起物を不織布の片面より貫通させ、面積12.56mmの円形の孔を不織布全体に千鳥配列に形成し、開孔部の面積率40.8%のひだ密着防止不織布Kを得た。
液体フィルタ用濾材2とひだ密着防止用不織布Kを用い、実施例7と同様の方法で濾材と熱接着し、実施例10のフィルタエレメントを得た。
(実施例11)
抄造用スラリー1を、円網抄紙機を用いて乾燥質量70g/mになるようにウェブを形成し、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して得た不織布を得た。次いで、280℃に加熱した針状突起物を不織布の片面より貫通させ、面積13.85mmの円形の孔を不織布全体に千鳥配列に形成し、開孔部の面積率39.8%のひだ密着防止不織布Lを得た。
液体フィルタ用濾材2とひだ密着防止用不織布Lを用い、実施例7と同様の方法で熱接着し、実施例11のフィルタエレメントを得た。
(実施例12)
長網と円網がオンラインで設置されているコンビネーション抄紙機を用いて、抄造用スラリー5を、長網で乾燥質量50g/mになるようにウェブを形成し、抄造用スラリー6を、円網で乾燥質量20g/mになるようにウェブを形成し、両ウェブを乾燥させる前に積層させて後に、表面温度130℃のシリンダードライヤーでタッチロールを400N/cmの圧力で加圧しながら、乾燥及び一体化して不織布を得た。次いで、280℃に加熱した針状突起物を円網層から長網層に貫通させ、面積0.79mmの円形の孔を不織布全体に千鳥配列で形成し、開孔部の面積率7.0%のひだ密着防止不織布Mを得た。
液体フィルタ用濾材2をひだ折り加工して全体を中空円筒状とした液体フィルタ2の外周面に、長網層が濾材側に配置されるように、ひだ密着防止用不織布Mを巻き付け、実施例7と同様の方法で濾材と熱接着し、実施例12のフィルタエレメントを得た。
(比較例2)
抄造用スラリー7を、円網抄紙機を用いて乾燥質量70g/mになるようにウェブを形成し、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥して不織布を得た。次いで、280℃に加熱した針状突起物を不織布の片面より貫通させ、面積0.79mmの円形の孔を不織布全体に千鳥配列に形成し、開孔部の面積率7.0%のひだ密着防止不織布Nを得た。
液体フィルタ用濾材2とひだ密着防止用不織布Nを用い、実施例7と同様の方法で熱接着し、比較例2のフィルタエレメントを得た。
(比較例3)
抄造用スラリー1を、円網抄紙機を用いて乾燥質量70g/mになるようにウェブを形成し、表面温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥し、開孔部を形成せず、ひだ密着防止不織布Oを得た。
液体フィルタ用濾材2とひだ密着防止用不織布Oを用い、実施例7と同様の方法で濾材と熱接着し、比較例3のフィルタエレメントを得た。
実施例及び比較例で得られたひだ密着防止不織布及びフィルタエレメントに対して以下の評価を行い、結果を表2及び3に示した。
試験1(坪量)
JIS P8124に準拠して、坪量を測定した。
試験2(厚さ)
JIS P8118に準拠して、厚さを測定した。
試験3(印刷試験)
RI印刷機(株式会社IHI機械システム製、RI−1型)の印刷ロールに藍色インキ(DIC株式会社製、商品名:TRANS−G)を0.6cc付着させ、よく練りこんだ後に印刷を行い、一夜乾燥させた後、反射濃度計(マクベス社製、商品名:マクベスTR924)で印刷部の反射濃度を測定し、印刷性を評価した。本発明の評価では、反射濃度が高いほど、印刷性に優れ好ましいこととなる。なお、開孔部を形成したひだ密着防止不織布A〜Nについては、針状突起物または円筒刃を侵入させた面に印刷を行った。また、積層抄造したひだ密着防止不織布EとMについては、円網層の表面に印刷を行った。
試験4(濾過速度)
JIS試験用粉体11種を0.05質量%の濃度で水に希釈し、試験用液体とした。試験用液体20リットルを、フィルタエレメントを用い、差圧をΔP=5〜50kPaに定期的に変動させて10回濾過を行い、その濾過時間から濾過速度を測定した。
試験5(寿命試験)
フィルタエレメントを、粗加工用の直径0.32mmのワイヤーを使用する放電加工機のフィルタセット部位にセットし、連続で切削加工した際にフィルタ圧が300kPaになるまでの時間を測定した。
Figure 2015066465
Figure 2015066465
Figure 2015066465
表3から明らかなように、熱溶融性繊維と非熱溶融性繊維を混合してなり、開孔部を形成してなる、ひだ密着防止不織布A〜F、H〜Mを用いた実施例1〜12のフィルタエレメントは、濾過速度が良好で、長寿命の結果を示した。
これに対し、熱溶融性繊維と非熱溶融性繊維を混合しない、ひだ密着防止不織布G、Nを用いた比較例1、2のフィルタエレメントは、寿命が非常に短い結果となった。寿命試験後の比較例1、2のフィルタエレメントを目視確認したところ、液体フィルタが大きく変形し、ひだ同士の密着する箇所が多数確認された。また、開孔部を形成しなかった、ひだ密着防止不織布Oを用いた比較例3のフィルタエレメントは、濾過速度が遅くなる結果となった。
開孔部を形成する孔1個あたりの面積が0.10mm未満のひだ密着防止不織布Aを用いた実施例1のフィルタエレメント、円筒刃を用いて開孔部を形成したひだ密着防止不織布Fを用いた実施例6のフィルタエレメント、開孔部の面積率が40%を超えるひだ密着防止不織布Kを用いた実施例10のフィルタエレメントは、実施例2〜5、7〜9、11、12で作製したフィルタエレメントに比べ、寿命がやや短くなる結果となった。寿命試験後の実施例1、6、10で作製したフィルタエレメントを目視確認したところ、熱接着部分の剥離が僅かに見られ、液体フィルタがやや変形していたが、ひだ同士の密着は確認されなかった。
一方、開孔部の面積率が1%未満のひだ密着防止不織布Bを用いた実施例2のフィルタエレメントと、開孔部を形成する孔1個あたりの面積が13.0mmを超えるひだ密着防止不織布Lを用いた実施例11のフィルタエレメントは、実施例1、3〜10、12で作製したフィルタエレメントに比べ、やや濾過速度が遅くなる結果となった。
本発明は、液体中に含有される粒子を効率よく除去し、清浄な液体を得るための液体フィルタ用の部材である、ひだ密着防止不織布に関するものである。

Claims (4)

  1. 熱溶融性繊維と非熱溶融性繊維を混合してなり、開孔部を形成してなる不織布であり、ひだ折り加工された液体フィルタに熱接着させて用いることを特徴とするひだ密着防止不織布。
  2. 不織布全面積に対する開孔部の面積率が1.0〜40%である請求項1記載のひだ密着防止不織布。
  3. 開孔部を形成する孔1個あたりの面積が0.10〜13.0mmである請求項1または2記載のひだ密着防止不織布。
  4. 開孔部が、不織布の片面より加熱した針状突起物を貫通させることにより形成されてなる請求項1〜3のいずれかに記載のひだ密着防止不織布。
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