JP2015064974A - 非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】出力特性の低下および容量低下を抑制して、安全性の高い非水電解質二次電池を提供する。【解決手段】正極合剤層が形成された正極と、負極合剤層が形成された負極と、正極と負極とを隔てるセパレータと、を備える非水電解質二次電池であって、正極合剤層の空孔容積をV1とし、負極合剤層の空孔容積をV2としたとき、充電過程または放電過程におけるV1とV2との和の変動が、V1とV2との和の平均値から?5%以内となるように、正極合剤層および負極合剤層2空孔容積が設定されている。【選択図】図1
Description
本発明は、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、正極と負極とを隔てるセパレータとを備える非水電解質二次電池に関する。
電気自動車(EV)、ハイブリッドカー(HEV)、プラグインハイブリッドカー(PHEV)等の車載用電源として使用されるリチウムイオン電池は、高度に制御された出力特性が求められる。例えば、自動車の発進時や急加速時には瞬間的な出力特性が求められ、EV等に使用されるリチウムイオン電池は、大電流での充放電が頻繁に行われることになる。
セパレータを介して正極と負極とを備える非水電解質二次電池において、正極に形成される正極合剤層の空隙率を従来の電池と比べて小さく設定したものがあった(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1によれば、非水電解質二次電池の正極における正極合剤層の空隙率を7.5〜20.5体積%に設定している。これにより、正極に電解液が適切に供給され、非水電解質二次電池のサイクル寿命特性および放電特性の改善を図ることができるとされている。
リチウムイオン電池を大電流で充放電すると、電解液内のリチウムイオンの移動が速くなり、正負極活物質の急激な膨張収縮に伴う空隙率の変化により、電極内で局所的に電解液不足(電解液の液枯れ)が生じる。電解液不足が生じると、極板の抵抗が増大して、その結果、分極によってリチウム金属が電極の表面に析出する現象(電析)が発生しやすくなる。この電析は、リチウムイオン電池の安全性を低下させるだけではなく、リチウムイオン電池の出力特性の低下や容量低下の原因となっている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、リチウムイオン二次電池を大電流で充放電した際の電極の電解液不足を解消して、出力特性の低下や容量低下を抑制し、かつ、安全性の高い非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明に係る非水電解質二次電池の特徴構成は、正極合剤層が形成された正極と、負極合剤層が形成された負極と、前記正極と前記負極とを隔てるセパレータと、を備える非水電解質二次電池であって、
前記正極合剤層の空孔容積をV1とし、前記負極合剤層の空孔容積をV2としたとき、充電過程または放電過程におけるV1とV2との和の変動が、V1とV2との和の平均値から±5%以内となるように、前記正極合剤層および前記負極合剤層の空孔容積が設定されていることにある。
前記正極合剤層の空孔容積をV1とし、前記負極合剤層の空孔容積をV2としたとき、充電過程または放電過程におけるV1とV2との和の変動が、V1とV2との和の平均値から±5%以内となるように、前記正極合剤層および前記負極合剤層の空孔容積が設定されていることにある。
本発明者らは、充放電によって起こる正極合剤層の空孔容積V1の変化と、負極合剤層の空孔容積V2の変化とが電解液の液枯れに関連していることに着目し、特に、V1とV2との和を適切に調整することで、合剤層の体積変化に伴って発生する液枯れに対して有効に対処できることを見出した。
すなわち、本構成の非水電解質二次電池によれば、V1とV2との和の変動が、V1とV2との和の平均値から±5%以内となるように、正極合剤層および負極合剤層の空孔容積を夫々設定する。このような設定とすれば、両者の体積変化が互いに適度に緩衝され、電池全体として常に一定の範囲内に体積変動を抑えることができる。その結果、長期に亘って、電極における電解液不足(液枯れ)の発生を防止することができる。
すなわち、本構成の非水電解質二次電池によれば、V1とV2との和の変動が、V1とV2との和の平均値から±5%以内となるように、正極合剤層および負極合剤層の空孔容積を夫々設定する。このような設定とすれば、両者の体積変化が互いに適度に緩衝され、電池全体として常に一定の範囲内に体積変動を抑えることができる。その結果、長期に亘って、電極における電解液不足(液枯れ)の発生を防止することができる。
本発明に係る非水電解質二次電池において、前記正極合剤層は、開回路電位にてプラトー領域を有する正極活物質を含むことが好ましい。
本発明に係る非水電解質二次電池において、前記正極合剤層は、前記正極活物質としてLiFePO4を含み、前記負極合剤層は、前記負極活物質としてソフトカーボンまたはグラファイトを含むことが好ましい。
本構成の非水電解質二次電池によれば、充放電過程における結晶の体積変化がそれぞれ相違する正極活物質および負極活物質の組合せにて有効に電解液不足を抑制することができる。正極合剤層が正極活物質としてLiFePO4を含み、負極合剤層が負極活物質としてソフトカーボンまたはグラファイトを含む電池が好ましい。
以下、本発明の非水電解質二次電池に関する実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。本実施形態は、非水電解質二次電池として、特にリチウムイオン電池を例に挙げて説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態や図面に記載される構成に限定されることを意図しない。
〔リチウムイオン電池〕
図1は、本実施形態のリチウムイオン電池100の一部切欠き斜視図である。図2は、図1に示したリチウムイオン電池100において、電池ケース60に収容されている発電要素50の斜視図である。図2では、発電要素50の構成を分かり易く説明するため、巻回状態の発電要素50を一部巻き戻した状態で示してある。なお、図1および図2は、いずれも概略的に示したものであり、本発明の説明に不要な細部の構成は省略してある。
図1は、本実施形態のリチウムイオン電池100の一部切欠き斜視図である。図2は、図1に示したリチウムイオン電池100において、電池ケース60に収容されている発電要素50の斜視図である。図2では、発電要素50の構成を分かり易く説明するため、巻回状態の発電要素50を一部巻き戻した状態で示してある。なお、図1および図2は、いずれも概略的に示したものであり、本発明の説明に不要な細部の構成は省略してある。
図1に示すように、リチウムイオン電池100は、正極端子61および負極端子62を備えた電池ケース60に発電要素50を収容し、さらに電池ケース60内に非水電解質を含む電解液Eを充填することによって構成される。発電要素50は、図2に示すように、セパレータ30、正極10、セパレータ30、および負極20を順に積層した状態で巻回したものである。正極10と負極20とは隣接するセパレータ30によって隔離されているため、正極10と負極20とが互いに接触することはなく、両者は物理的に絶縁されている。発電要素50は、正極10が正極端子61に、負極20が負極端子62に接続される。
電池ケース60に充填された電解液Eは、発電要素50を構成する正極10、負極20、およびセパレータ30によって吸収される。その結果、電解液E中のリチウムイオンは、セパレータ30を介して、正極10と負極20との間で移動可能な状態となる。電池ケース60への電解液Eの充填量は、少なくとも発電要素50が電解液Eを吸収して湿潤状態となる程度であればよいが、後述のように発電要素50を構成する正極10および負極20は充放電過程によって体積変化を伴うため、図1に示すように、電池ケース60内で発電要素50の一部が浸漬する程度まで余剰の電解液Eを充填しておくことが好ましい。電池ケース60への電解液Eの充填量は、発電要素50における液枯れ防止と、電池ケース内の圧力とのバランスを考慮して適宜調整することができる。以下、リチウムイオン電池100の構成について、詳細に説明する。
〔発電要素〕
図3は、リチウムイオン電池100の要部となる発電要素50の構成を説明する模式図である。発電要素50は、基本構成として、正極10、負極20、およびセパレータ30を備えている。
図3は、リチウムイオン電池100の要部となる発電要素50の構成を説明する模式図である。発電要素50は、基本構成として、正極10、負極20、およびセパレータ30を備えている。
<正極>
正極10は、正極集電体11の表面に正極合剤層12を形成したものである。正極集電体11は、導電性材料からなる箔またはフィルムが使用され、好ましい形態はアルミニウム箔である。正極集電体11の厚みは、10〜30μmであり、好ましくは15〜20μmである。
正極10は、正極集電体11の表面に正極合剤層12を形成したものである。正極集電体11は、導電性材料からなる箔またはフィルムが使用され、好ましい形態はアルミニウム箔である。正極集電体11の厚みは、10〜30μmであり、好ましくは15〜20μmである。
正極合剤層12は、正極活物質と結着剤とを含む。正極活物質は、リチウムイオンを吸蔵または吸着可能であるとともに、リチウムイオンを放出可能な材料が使用される。正極活物質として、例えば、一般式LiMPO4(Mは、遷移金属の中から選択される少なくとも一種)で表されるオリビン型リン酸リチウム化合物、スピネル型リチウム遷移金属化合物であるLiMn2O4等が挙げられる。オリビン型リン酸リチウム化合物を例示すると、LiFePO4、LiMnPO4、LiNiPO4、およびLiCoPO4等の遷移金属リン酸リチウム化合物が挙げられる。このうち、資源が豊富な点から、LiFePO4が好ましい。
結着剤は、正極活物質を結合するバインダであり、親水性バインダまたは疎水性バインダを使用することができる。親水性バインダとして、例えば、ポリアクリル酸(PAA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオキシド(PEO)およびこれらのポリマーの誘導体が挙げられる。疎水性バインダとして、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン(PE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴムおよびこれらのポリマーの誘導体が挙げられる。上述の疎水性バインダは、単独で使用可能であるが、2種以上の混合物として使用することも可能である。
正極10の導電性を高めるため、導電助剤を添加しておくことができる。導電助剤として、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンブラック、炭素繊維、黒鉛等が挙げられる。上述の導電助剤は、単独で使用可能であるが、2種以上の混合物として使用することも可能である。
正極集電体11の表面に正極合剤層12を形成するにあたっては、所定の割合で混合した正極活物質、バインダおよび導電助剤との混合物に溶媒を追加し、これをミキサー等で混練して調製した正極用ペーストが使用される。正極用ペーストの調製に使用される溶媒は、正極活物質と組み合わせるバインダの種類に応じて決定され、例えば、水、アルコール、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等が使用される。
正極集電体11の表面への正極用ペーストの塗工はロールコーター、ダイコーター、およびグラビアコーター等の塗工装置を用いて実施することができる。ペーストの粘度が十分に小さい場合は、噴霧機を使用し、正極集電体11の表面に正極用ペーストをスプレーすることによって塗工することも可能である。塗工された正極用ペーストを乾燥することによって、ペーストに含まれる溶媒を揮発させて除去する。その後、プレス機等を用いて正極10を所定の厚みに圧延する。
<負極>
負極20は、負極集電体21の表面に負極合剤層22を形成したものである。負極集電体21の材質および厚みは、正極10に使用する正極集電体11と同様である。従って、詳細な説明は省略する。負極集電体21は、導電性材料からなる箔またはフィルムが使用され、好ましい形態は銅箔である。負極集電体21の厚みは、6〜20μmであり、好ましくは8〜12μmである。
負極20は、負極集電体21の表面に負極合剤層22を形成したものである。負極集電体21の材質および厚みは、正極10に使用する正極集電体11と同様である。従って、詳細な説明は省略する。負極集電体21は、導電性材料からなる箔またはフィルムが使用され、好ましい形態は銅箔である。負極集電体21の厚みは、6〜20μmであり、好ましくは8〜12μmである。
負極合剤層22は、負極活物質と結着剤とを含む。負極活物質として、例えば、ハートカーボン(難黒鉛化炭素)ソフトカーボン(易黒鉛化炭素)、グラファイト(黒鉛)およびスピネル型結晶構造を有するチタン酸リチウム等が挙げられる。このうち、ソフトカーボンまたはグラファイトは、充放電容量が大きく、化学的にも安定しており、負極活物質として好適に使用することができる。
結着剤は、負極活物質を結合するバインダであり、親水性バインダまたは疎水性バインダを使用することができる。結着剤の種類および選択は、正極10に使用する結着剤と同様である。
負極集電体21の表面に負極合剤層22を形成するにあたっては、負極活物質とバインダとの混合物に溶媒を添加し、これを混合して調製した負極用ペーストが使用される。負極用ペーストの調製に使用される溶媒は、負極活物質と組み合わせるバインダの種類に応じて決定され、これは正極用ペーストの調製に使用される溶媒と同様である。
負極集電体22の表面への負極用ペーストの塗工は、正極用ペーストの塗工で使用する塗工装置と同じ装置を使用することができる。
<セパレータ>
セパレータ30は、正極10と負極20とを隔離するとともに、電解液Eに含まれる非水電解質を透過させる機能を有する。セパレータ30は多孔質であり、JIS P 8117に準拠して測定される透気度として、150秒/100cc以上の性能を有することが好ましい。この場合、セパレータ30による電解液Eの吸上能力を十分に確保することができる。セパレータ30としては、例えば、多孔質シートや不織布等が使用される。セパレータ30の材質としては、ポリエチレン(PE)およびポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリイミド系樹脂、並びにフッ素樹脂などが挙げられる。
セパレータ30は、正極10と負極20とを隔離するとともに、電解液Eに含まれる非水電解質を透過させる機能を有する。セパレータ30は多孔質であり、JIS P 8117に準拠して測定される透気度として、150秒/100cc以上の性能を有することが好ましい。この場合、セパレータ30による電解液Eの吸上能力を十分に確保することができる。セパレータ30としては、例えば、多孔質シートや不織布等が使用される。セパレータ30の材質としては、ポリエチレン(PE)およびポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリイミド系樹脂、並びにフッ素樹脂などが挙げられる。
〔電解液〕
リチウムイオンの移動を媒介する電解液Eは、非水溶媒に電解質塩を溶解させたものである。非水溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、およびビニレンカーボネート等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、およびエチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート類が挙げられる。これらの非水溶媒は、単独で使用可能であるが、通常は2種以上の混合物として使用する。電解質塩としては、リチウムイオン塩が使用され、例えば、LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、およびLiSbF6等が挙げられる。これらの電解質塩は、単独で使用可能であるが、2種以上の混合物として使用することも可能である。
リチウムイオンの移動を媒介する電解液Eは、非水溶媒に電解質塩を溶解させたものである。非水溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、およびビニレンカーボネート等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、およびエチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート類が挙げられる。これらの非水溶媒は、単独で使用可能であるが、通常は2種以上の混合物として使用する。電解質塩としては、リチウムイオン塩が使用され、例えば、LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、およびLiSbF6等が挙げられる。これらの電解質塩は、単独で使用可能であるが、2種以上の混合物として使用することも可能である。
〔合剤層の空孔容積〕
本発明では、正極合剤層12の空孔容積をV1とし、負極合剤層22の空孔容積をV2としたとき、充電過程および/または放電過程におけるV1とV2との和の変動が、V1とV2との和の平均値から±5%以内となるように、正極合剤層12および負極合剤層22の空孔容積が夫々設定されている。各空孔容積を設定の主な手法としては、極板を圧延する際の圧力を調整して所定の空孔容積に設定する方法が挙げられる。それ以外の方法として、正極10に使用する正極活物質の粒子、または負極20に使用する負極活物質の粒子の大きさを調整することで、所定の空孔容積に設定する方法がある。本発明における「空孔容積」とは、正極合剤層12と負極合剤層22とが対向している所定の範囲(例えば、100cm2単位面積など)における各合剤中に存在する空孔または空隙の体積である。各合剤中の空孔体積は、水銀圧入法による細孔体積測定で求めることができる。
本発明では、正極合剤層12の空孔容積をV1とし、負極合剤層22の空孔容積をV2としたとき、充電過程および/または放電過程におけるV1とV2との和の変動が、V1とV2との和の平均値から±5%以内となるように、正極合剤層12および負極合剤層22の空孔容積が夫々設定されている。各空孔容積を設定の主な手法としては、極板を圧延する際の圧力を調整して所定の空孔容積に設定する方法が挙げられる。それ以外の方法として、正極10に使用する正極活物質の粒子、または負極20に使用する負極活物質の粒子の大きさを調整することで、所定の空孔容積に設定する方法がある。本発明における「空孔容積」とは、正極合剤層12と負極合剤層22とが対向している所定の範囲(例えば、100cm2単位面積など)における各合剤中に存在する空孔または空隙の体積である。各合剤中の空孔体積は、水銀圧入法による細孔体積測定で求めることができる。
本発明における「V1とV2との和の平均値」は、例えば、以下のとおり求めることができる。まず、SOCを均等に調整した(例えば、SOCが0%、25%、50%、75%、100%)リチウムイオン電池100を準備する。ここで、「SOC(State of Charge)」とは、放電終止状態から充電終止状態までの充電状態を示し、容量を百分率で示したものである。夫々のSOCに調整したリチウムイオン電池100を解体して、正極板10および負極板20を取り出し、有機溶媒にて各極板を洗浄後、水銀圧入法による細孔体積測定により、正極合剤層12の空孔容積V1と負極合剤層22の空孔容積V2とを求める。各SOCにおけるV1とV2との和を求めて、さらに、各SOCで求めたV1とV2との和の平均値を算出することにより、「V1とV2との和の平均値」を算出することができる。
図4は、リチウムイオン電池100の発電要素50の状態変化を説明する模式図である。図4(a)は、完全に充電されていない状態(例えば、SOCが約50%)にある発電要素50を模式的に示したものであり、図4(b)は、図4(a)の状態から充電を行い、SOCが約100%に到達した発電要素50を模式的に示したものである。リチウムイオン電池100の充電過程においては、図4(a)から図4(b)に示すように、正極合剤層12が収縮し(D1>D1´)、負極合剤層22が膨張する(D2<D2´)。一方、リチウムイオン電池100の放電過程においては、上記とは逆の現象、すなわち、正極10の正極合剤層12が膨張し、負極20の負極合剤層22が収縮する。
図5は、リチウムイオン電池100の充放電サイクルにおいて、正極10の正極合剤層12の空孔容積V1の変化、負極20の負極合剤層22の空孔容積V2の変化、および正極合剤層12の空孔容積V1と負極合剤層22の空孔容積V2との和(V1+V2)の変化を経時的に表したグラフである。
本発明では、図5に示すように、充電過程および/または放電過程における正極合剤層12の空孔容積V1と負極合剤層22の空孔容積V2との和の変動が、V1とV2との和の平均値から±5%以内となるように、正極合剤層12の空孔容積V1および負極合剤層22の空孔容積V2を夫々設定する。ここで、充電過程および/または放電過程とは、放電終止状態(SOC0%)と充電終止状態(SOC100%)との間で任意の容量を充電または放電する過程のことである。放電終止状態から充電終止状態までの間の任意のSOCでリチウムイオン電池を解体して、水銀圧入法による細孔体積測定により求めた正極合剤層12の空孔容積V1と負極合剤層22の空孔容積V2との和が、V1とV2との和の平均値の±5%以内であれば、本発明を満足するものである。
本発明のように、正極合剤層12の空孔容積V1と負極合剤層22の空孔容積V2との和の変動が、V1+V2の平均値から±5%以内であれば、リチウムイオン電池100の充電過程においては充電に伴う正極合剤層12の収縮と負極合剤層22の膨張とが互いに適度に緩衝され、放電過程においても同様に適度に緩衝される。つまり、充放電過程全体に亘ってリチウムイオン電池100全体として常に一定の範囲内に電極の体積変動を抑えることができる。その結果、長期に亘って、電極における電解液不足(液枯れ)の発生を防止することができる。
〔第一実施形態〕
本発明のリチウムイオン電池の実施形態について説明する。図6は、充電過程におけるリチウムイオン電池の容量(充電深度)と開回路電位(OCP)との関係を表したグラフの一例である。このグラフは、正極活物質としてLiFePO4を含む正極と、負極活物質としてソフトカーボンを含む負極とを備えたリチウムイオン電池の特性を表すものであり、横軸の容量に対して縦軸に正極および負極の電位を示している。ここで、ソフトカーボンとはカーボン材料の一種であり、d002が3.40Å以上のカーボンである。
本発明のリチウムイオン電池の実施形態について説明する。図6は、充電過程におけるリチウムイオン電池の容量(充電深度)と開回路電位(OCP)との関係を表したグラフの一例である。このグラフは、正極活物質としてLiFePO4を含む正極と、負極活物質としてソフトカーボンを含む負極とを備えたリチウムイオン電池の特性を表すものであり、横軸の容量に対して縦軸に正極および負極の電位を示している。ここで、ソフトカーボンとはカーボン材料の一種であり、d002が3.40Å以上のカーボンである。
正極活物質であるLiFePO4を用いた正極合剤は、充電過程にて合剤体積が収縮し、放電過程にて合剤体積が膨張する。一方、負極活物質であるソフトカーボンを用いた負極合剤は、充電過程で合剤体積が膨張し、放電過程にて合剤体積が収縮する。これら合剤体積の膨張収縮は、正極活物質および負極活物質へのLiイオンの脱離挿入に伴う結晶構造の変化に主に起因する。
正極合剤の合剤組成は、LiFePO4と結着剤(PVDF)と導電助剤(アセチレンブラック)とがそれぞれ質量比率にて85〜94%、3〜8%、3〜8%であることが好ましい。LiFePO4とPVDFとアセチレンブラックとを所定の割合で混合して、粘度調整のために溶媒であるNMPを加えて正極合剤スラリー(正極用ペースト)を調製する。この正極合剤スラリーを集電箔であるアルミニウム箔の表面に塗布する。集電箔に正極合剤スラリーを塗布して溶媒を揮発させたのちに、正極合剤が所定の密度となるように正極板をプレス機等で圧延する。正極合剤の密度は1.80〜2.30g/ccが好ましい。
負極合剤の合剤組成は、ソフトカーボンと結着剤(PVDF)とがそれぞれ質量比率にて90〜96%、4〜10%であることが好ましい。ソフトカーボンとPVDFとを所定の割合で混合して、粘度調整のために溶媒であるNMPを加えて負極合剤スラリー(負極用ペースト)を調製する。この負極合剤スラリーを集電箔である銅箔の表面に塗布する。集電箔に負極合剤スラリーを塗布して溶媒を揮発させたのちに、負極合剤が所定の密度となるように負極板をプレス機等で圧延する。負極合剤の密度は1.00〜1.25g/ccが好ましい。
正極活物質としてLiFePO4を用いた正極と、負極活物質としてソフトカーボンを用いた負極とを用いたリチウムイオン電池では、OCV(開回路電圧 Open Circuit Votage)を2.40Vに調整する。ここで、本電池のOCVが2.40Vの状態はSOC0%に該当する。その後、露点−70℃以下の不活性雰囲気下で本電池を解体して、正極と負極とを分離する。これら正極板および負極板をジメチルカーボネートで洗浄した後に、2時間以上の真空乾燥をおこなう。その後、水銀圧入法により極板の細孔体積測定をおこない、正極合剤層の空孔容積V1と負極合剤層の空孔容積V2を求める。なお、細孔体積測定の分析直前までは極板を空気に触れさせないようにする。同様の測定をOCVが2.70V(SOC25%)、3.00V(SOC50%)、3.30V(SOC75%)および3.6V(SOC100%)の電池でもおこない、各SOCの正極合剤層の空孔容積V1と負極合剤層の空孔容積V2を求める。
上記のように、特定の正極合剤の密度を有し、正極活物質としてLiFePO4を用いた正極と、特定の負極合剤の密度を有し、負極活物質としてソフトカーボンを用いた負極とを用いたリチウムイオン電池では、大電流で充放電した際の容量低下を抑制することができる。負極の一部が電解液に浸されない状態(液枯れ状態)となると、その液枯れ部には電解液のLiイオンが移動できないため、充放電を行うことができなくなる。ところが、正極からはLiイオンが放出され続けるため、Liイオンは液枯れ部を避けて当該液枯れ部の近傍に集中して移動する。そうすると、負極の液枯れ部の周囲に部分的に大電流が流れ、充電深度が局所的に深くなる。また、部分的に大電流が流れると、分極増大によって負極電位がさらに下がる。その結果、負極の液枯れ部の周囲において局所的に電析が発生することになる。負極に電析が発生すると、上述のように、電析部位では充放電ができなくなるため、電析部位の周囲にさらにLiイオンが集中することになり、その結果、さらに電析が蓄積され、負極の容量劣化が加速度的に進行する。従って、リチウムイオン電池では電解液の液枯れを防止することが重要である。
容量にプラトー領域を有する正極活物質を用いることで本発明の効果を有効には発揮することができる。具体的には、容量とOCP(開回路電位)との関係において、図6に示すように、容量の増加に伴って殆ど変化しないプラトー領域Xを有する正極活物質を用いる。このような容量にプラトー領域を有する正極活物質としてはLiFePO4が挙げられる。
LiFePO4を用いた正極は容量の劣化がほとんどなく、負極の容量劣化が進むと負極の充電容量で電池の充電容量が制限される状態となる(図6の左にシフトしている状態)。このような状態になると、正極電位が一定であるため、充電時に電析が発生し易くなる。部分的な液枯れが発生すると、電析が発生して、それに伴い更なる容量低下が生じる。したがって、容量にプラトー領域を有する正極活物質を用いた電池において、本発明により部分的な液枯れを抑制することは有効である。
LiFePO4を用いた正極は容量の劣化がほとんどなく、負極の容量劣化が進むと負極の充電容量で電池の充電容量が制限される状態となる(図6の左にシフトしている状態)。このような状態になると、正極電位が一定であるため、充電時に電析が発生し易くなる。部分的な液枯れが発生すると、電析が発生して、それに伴い更なる容量低下が生じる。したがって、容量にプラトー領域を有する正極活物質を用いた電池において、本発明により部分的な液枯れを抑制することは有効である。
電解液の液枯れを防止するには、上述したように、正極合剤層の空孔容積V1と負極合剤層の空孔容積V2との和の変動が、V1+V2の平均値から±5%以内となるように、正極合剤層および負極合剤層の空孔容積を夫々設定することが有効となる。これにより、電池全体として常に一定の範囲内に電極の体積変動を抑えることができるため、負極側に必要十分な電解液が供給され、負極側の容量劣化の影響を最小限に抑えることができる。特に、正極活物質としてLiFePO4を含む正極合剤層と、負極活物質としてソフトカーボンまたはグラファイトを含む負極合剤層との組み合わせを有するリチウムイオン電池について本発明の効果を有効に発揮することができる。
本発明は、主に、電気自動車(EV)、ハイブリッドカー(HEV)、プラグインハイブリッドカー(PHEV)等の車載用電源として使用される二次電池の製造に適用可能であるが、携帯電話、スマートホン等の移動体通信端末、タブレット型コンピュータ、ノートパソコン等の情報端末の駆動電源として使用される二次電池の製造においても適用可能である。
10 正極
12 正極合剤層
20 負極
22 負極合剤層
30 セパレータ
50 発電要素
60 電池ケース(筐体)
100 リチウムイオン電池(非水電解質二次電池)
E 電解液(非水電解質)
X プラトー領域
12 正極合剤層
20 負極
22 負極合剤層
30 セパレータ
50 発電要素
60 電池ケース(筐体)
100 リチウムイオン電池(非水電解質二次電池)
E 電解液(非水電解質)
X プラトー領域
Claims (3)
- 正極合剤層が形成された正極と、負極合剤層が形成された負極と、前記正極と前記負極とを隔てるセパレータと、を備える非水電解質二次電池であって、
前記正極合剤層の空孔容積をV1、前記負極合剤層の空孔容積をV2としたとき、充電過程または放電過程におけるV1とV2との和の変動が、V1とV2との和の平均値から±5%以内となるように、前記正極合剤層および前記負極合剤層の空孔容積が設定されている非水電解質二次電池。 - 前記正極合剤層は、開回路電位にてプラトー領域を有する正極活物質を含む、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
- 前記正極合剤層は前記正極活物質としてLiFePO4を含み、前記負極合剤層は前記負極活物質としてソフトカーボンまたはグラファイトを含む、請求項1または2に記載の非水電解質二次電池。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022239861A1 (ja) * | 2021-05-14 | 2022-11-17 | 株式会社Gsユアサ | 蓄電素子 |
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2013
- 2013-09-24 JP JP2013197231A patent/JP2015064974A/ja active Pending
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