JP2015064496A - 反射型表示装置及びその製造方法 - Google Patents

反射型表示装置及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015064496A
JP2015064496A JP2013198837A JP2013198837A JP2015064496A JP 2015064496 A JP2015064496 A JP 2015064496A JP 2013198837 A JP2013198837 A JP 2013198837A JP 2013198837 A JP2013198837 A JP 2013198837A JP 2015064496 A JP2015064496 A JP 2015064496A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
display
display medium
responsive material
electrically responsive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013198837A
Other languages
English (en)
Inventor
梅 谷 雅 規
Masaki Umetani
谷 雅 規 梅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2013198837A priority Critical patent/JP2015064496A/ja
Publication of JP2015064496A publication Critical patent/JP2015064496A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

【課題】反射型表示装置の表示品質を損なうことなく表示可能な色の組み合わせが異なる複数種類の表示媒体が各々所望の箇所に配置された反射型表示装置を提供すること。
【解決手段】対向する2枚の基板間に電気応答性材料を含む表示媒体が封入されている、反射型表示装置であって、前記第1の可変表示領域に配置された第1の表示媒体と、前記第2の可変表示領域に配置された第2の表示媒体と、を備え、前記第1の可変表示領域と前記第2の可変表示領域との間の領域である固定表示領域には、第1の表示媒体及び/または第2の表示媒体に含まれる電気応答性材料が、少なくとも前記一方の基板の側に固定されていることを特徴とする反射型表示装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子ペーパー等に応用されている反射型表示装置及びその製造方法に関する。
反射型表示装置として、最近、電気泳動表示装置が広く用いられている。電気泳動表示装置とは、空気中または分散媒中の電気泳動体(通常は電気泳動する粒子)の電気的な泳動、すなわち粒子移動を利用して情報を表示する装置である。通常、2枚の基板間に電界を与えることで電気的な泳動の状態が制御され、それによって所望の表示が実現されるように構成される。電気泳動体としては、荷電粒子の他、荷電粉体をも利用され得る。その場合、当該荷電粉体は気体中を電気的に泳動する。
電気泳動表示装置は、近年では特に、電子ペーパーとしての応用が注目されている。電子ペーパーとして応用する場合には、印刷物レベルの視認性(目にやさしい)、情報書き換えの容易性、低消費電力、軽量といった利点を享受できる。
電気泳動表示装置では、通常、表示媒体に含まれている電気泳動体の電気的な泳動の状態によって、情報を2つの色で表示可能である。そして、表示可能な2つの色の組み合わせは、表示媒体に含まれる荷電粒子の色や分散媒の色を所望のように選択することにより、所望のように選択し得る。
このような電気泳動表示装置において、3以上の色で表示を行うために、表示可能な色の組み合わせが異なる複数種類の表示媒体を用意して、当該複数種類の表示媒体を各々所望の箇所に配置することが採用されている。
例えば特許文献1(特許第4797282号公報)には、マイクロカプセルに封入された表示媒体をバインダと共に塗布する工程と、塗布された表示媒体のパターニングを行って所望の箇所以外の表示媒体を除去する工程と、を交互に繰り返すことで所望の表示媒体を所望の箇所に配置する方法が開示されている。
また、特許文献2(特許第4170896号公報)には、まず、ある表示媒体を全てのセル内に配置して所望の箇所のセルにのみ樹脂で蓋を形成して当該表示媒体を当該セル内に封止した後、他のセルから表示媒体を除去し、当該他のセルに他の表示媒体を配置することで、所望の表示媒体を所望の箇所に配置する方法が開示されている。
また、特許文献3(特開2010−204481号公報)には、粉体の表示媒体を所望の箇所に配置する方法であって、所望の箇所に対応する箇所に開口が設けられているマスクを利用して、当該開口を介して表示媒体を配置する方法が開示されている。
特許第4797282号公報 特許第4170896号公報 特開2010−204481号公報
本件発明者は、所望の箇所に所望の表示媒体を配置する方法について鋭意研究を重ねるうち、以下のような知見を得るに至った。
表示媒体をパターニングして所望の箇所に配置する場合、表示媒体をパターニングに適したものとするために当該表示媒体を特殊な材料で形成することが必要となる。このため、所望の表示特性を有する表示媒体を形成する、ということが困難である。
また、セル内に表示媒体を配置した後に当該表示媒体を除去して他の表示媒体を配置する場合、先に配置された表示媒体をセル内から完全に除去しきれなければ、先に配置された表示媒体が後から配置される表示媒体にとって不純物となってしまい、後から配置される表示媒体の表示特性が損なわれてしまうことがある。
また、開口を有するマスクを利用して表示媒体を配置する場合、表示媒体が液状であると、表示媒体がマスクの裏面に液回りしてしまって、所望の箇所以外の場所にも表示媒体が配置されてしまうことがある。
さらに、前述のいずれの方法においても、互いに異なる表示媒体が各々配置されるべき複数の領域の境界部分において各領域の表示媒体が互いに混ざり合うことのないように、所望の表示媒体を所望の領域に配置することは困難であった。したがってこのような境界部分において互いに異なる表示媒体が互いに混ざり合って配置されて表示媒体の表示特性が損なわれてしまい、反射型表示装置の表示品質が損なわれてしまうことがあった。
本発明は、このような事情に基づいて行われたものであり、その目的は、反射型表示装置の表示品質を損なうことなく表示可能な色の組み合わせが異なる複数種類の表示媒体が各々所望の箇所に配置された反射型表示装置を提供することにある。
本発明は、各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置であって、透光性を有する一方の基板と、前記一方の基板及び他方の基板の前記所望の表示に利用される第1の可変表示領域において、当該一方の基板と当該他方の基板との間に配置された第1の表示媒体と、前記一方の基板及び前記他方の基板の前記所望の表示に利用される第2の可変表示領域において、当該一方の基板と当該他方の基板との間に配置された第2の表示媒体と、を備え、前記第1の可変表示領域と前記第2の可変表示領域との間の領域である固定表示領域には、前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体に含まれる電気応答性材料が、少なくとも前記一方の基板の側に固定されていることを特徴とする反射型表示装置である。
好ましくは、前記第1の表示媒体は、第1の色を有する第1の電気応答性材料を含んでおり、前記第2の表示媒体は、第2の色を有する第2の電気応答性材料を含んでおり、前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体は、更に、少なくとも前記第1の色及び前記第2の色とは異なる第3の色を有する第3の電気応答性材料を含んでおり、前記固定表示領域では、前記第3の電気応答性材料が、前記一方の基板の側に固定されている。
好ましくは、当該反射型表示装置は、前記一方の基板と前記他方の基板との間に設けられ、前記第1の可変表示領域及び前記第2の可変表示領域を含む領域において複数のセルを区画する隔壁を更に備え、前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体は、それぞれ前記第1の可変表示領域及び前記第2の可変表示領域において、各セル内に配置されている。
好ましくは、前記固定表示領域において、前記一方の基板の前記他方の基板に対向する側の面には、電気応答性材料固定用接着剤が設けられており、当該電気応答性材料固定用接着剤に、前記第3の電気応答性材料が固定されている。あるいは、前記固定表示領域において、前記他方の基板の前記一方の基板に対向する側の面には、電気応答性材料固定用接着剤が設けられており、当該電気応答性材料固定用接着剤に、前記第1の電気応答性材料及び/または前記第2の電気応答性材料が固定されている。
好ましくは、前記第1の可変表示領域の縁部及び/または前記第2の可変表示領域の縁部に隣接する前記固定表示領域の縁部において、前記一方の基板の側から前記他方の基板の側に向かう方向に見て、当該縁部に沿う方向に長く延びる形状のセルが区画されている。
あるいは、本発明は、少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置、を製造する方法であって、一方の基板上の少なくとも前記所望の表示に利用される第1の可変表示領域及び第2の可変表示領域を含む領域に複数のセルを区画する隔壁を形成する隔壁形成工程と、前記一方の基板及び/または前記他方の基板上の前記第1の可変表示領域と前記第2の可変表示領域との間の領域である固定表示領域に電気応答性材料固定用接着剤を配置する電気応答性材料固定用接着剤配置工程と、前記電気応答性材料固定用接着剤配置工程の後に実施され、前記一方の基板上の前記第1の可変表示領域に第1の表示媒体を配置する第1表示媒体配置工程と、前記電気応答性材料固定用接着剤配置工程の後に実施され、前記一方の基板上の前記第2の可変表示領域に第2の表示媒体を配置する第2表示媒体配置工程と、前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体が配置された後に、当該第1の表示媒体及び当該第2の表示媒体が各セル内に封止されるよう、前記一方の基板と前記他方の基板とを、当該一方の基板の前記隔壁の頂面と当該他方の基板とが対向するように、且つ、当該一方の基板または当該他方の基板上の前記電気応答性材料固定用接着剤が当該他方の基板または当該一方の基板の前記固定表示領域に対向するように配置する他方基板配置工程と、前記固定表示領域において前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体に含まれる電気応答性材料の少なくとも一部が前記一方の基板及び/または前記他方の基板上の前記電気応答性材料固定用接着剤に固定されるよう、前記固定表示領域において前記2枚の基板間に電圧を加える電気応答性材料固定工程と、を備えたことを特徴とする反射型表示装置の製造方法である。
好ましくは、前記第1の表示媒体は、第1の色を有する第1の電気応答性材料を含んでおり、前記第2の表示媒体は、第2の色を有する第2の電気応答性材料を含んでおり、前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体は、更に、少なくとも前記第1の色及び前記第2の色とは異なる第3の色を有する第3の電気応答性材料を含んでおり、前記第3の電気応答性材料は、前記第1の電気応答性材料及び前記第2の電気応答性材料とは異なる極性に帯電されている。
好ましくは、前記隔壁形成工程において、前記第1の可変表示領域の縁部及び/または前記第2の可変表示領域の縁部に隣接する前記固定表示領域の縁部において、前記一方の基板の側から前記他方の基板の側に向かう方向に見て、当該縁部に沿う方向に長く延びる形状のセルが区画され、前記他方基板配置工程において、前記他方の基板は、前記一方の基板と当該他方の基板とが互いに押圧されて当該一方の基板と当該他方の基板とが互いに押圧される部位が前記第1の可変表示領域の縁部及び/または前記第2の可変表示領域の縁部に沿って移動されながら、配置される。
あるいは、本発明は、少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置、を製造する方法であって、一方の基板上の前記所望の表示に利用される第1の可変表示領域に第1の表示媒体を配置する第1表示媒体配置工程と、前記一方の基板上の前記所望の表示に利用される第2の可変表示領域に第2の表示媒体を配置する第2表示媒体配置工程と、前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体が配置された後に、当該第1の表示媒体及び当該第2の表示媒体が前記一方の基板と他方の基板との間に配置されるように、当該他方の基板を当該一方の基板に対向して配置する他方基板配置工程と、前記第1の可変表示領域と前記第2の可変表示領域との間の領域である固定表示領域において前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体に含まれる電気応答性材料の少なくとも一部が前記一方の基板及び前記他方の基板のうち少なくとも透光性を有する基板の側に凝集することによって固定されるよう、前記固定表示領域において前記2枚の基板間に電気応答性材料凝集用電圧を加える電気応答性材料固定工程と、を備えたことを特徴とする反射型表示装置の製造方法である。
例えば、電気応答性材料固定工程において2枚の基板間に加えられる電気応答性材料凝集用電圧を駆動電圧よりも非常に高い電圧とすることにより、固定表示領域において電気応答性材料を容易に凝集させて固定することが可能である。
あるいは、前記電気応答性材料固定工程において、前記固定表示領域において前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体に含まれる電気応答性材料の少なくとも一部が前記一方の基板及び前記他方の基板のうち少なくとも透光性を有する基板の側に凝集することによって固定されるよう、当該固定表示領域において前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体を所定の電気応答性材料凝集用温度以上に加熱して当該固定表示領域において前記2枚の基板間に前記電気応答性材凝集用電圧を加える。
好ましくは、当該反射型表示装置の製造方法は、前記第1表示媒体配置工程及び前記第2表示媒体配置工程の前に実施され、前記一方の基板上の前記第1の可変表示領域及び前記第2の可変表示領域を含む領域に複数のセルを区画する隔壁を形成する隔壁形成工程を更に備え、前記他方基板配置工程において、前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体が各セル内に封止されるよう、前記一方の基板と前記他方の基板とは、当該一方の基板の前記隔壁の頂面と当該他方の基板とが対向するように配置される。
好ましくは、前記第1の表示媒体は、第1の色を有する第1の電気応答性材料を含んでおり、前記第2の表示媒体は、第2の色を有する第2の電気応答性材料を含んでおり、前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体は、更に、少なくとも前記第1の色及び前記第2の色とは異なる第3の色を有する第3の電気応答性材料を含んでおり、前記第3の電気応答性材料は、前記第1の電気応答性材料及び前記第2の電気応答性材料とは異なる極性に帯電されている。
好ましくは、前記隔壁形成工程において、前記第1の可変表示領域の縁部及び/または前記第2の可変表示領域の縁部に隣接する前記固定表示領域の縁部において、前記一方の基板の側から前記他方の基板の側に向かう方向に見て、当該縁部沿う方向に長く延びる形状のセルが区画され、前記他方基板配置工程において、前記他方の基板は、前記一方の基板と当該他方の基板とが互いに押圧されて当該一方の基板と当該他方の基板とが互いに押圧される部位が前記第1の可変表示領域の縁部及び/または前記第2の可変表示領域の縁部に沿って移動されながら、配置される。
あるいは、本発明は、少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置、を製造する方法であって、一方の基板上の前記所望の表示に利用される第1の可変表示領域及び第2の可変表示領域を含む領域に複数のセルを区画する隔壁を形成する隔壁形成工程と、前記一方の基板上の前記第1の可変表示領域に第1の表示媒体を配置する第1表示媒体配置工程と、前記一方の基板上の前記第2の可変表示領域に第2の表示媒体を配置する第2表示媒体配置工程と、前記一方の基板上の前記第1の可変表示領域と前記第2の可変表示領域との間の領域である固定表示領域に、前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体に含まれる電気応答性材料を凝集させるための有機物成分を配置する表示媒体凝集剤配置工程と、前記第1表示媒体配置工程、前記第2表示媒体配置工程及び前記表示媒体凝集剤配置工程の後に実施され、前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体が各セル内に封止されるよう、前記一方の基板と前記他方の基板とを、当該一方の基板の前記隔壁の頂面と当該他方の基板とが対向するように配置する他方基板配置工程と、前記固定表示領域において前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体に含まれる電気応答性材料の少なくとも一部が前記一方の基板及び前記他方の基板のうち少なくとも透光性を有する基板の側に凝集することによって固定されるよう、当該固定表示領域において前記2枚の基板間に電気応答性材料凝集用電圧を加える電気応答性材料固定工程と、を備えたことを特徴とする反射型表示装置の製造方法である。
好ましくは、前記第1の表示媒体は、第1の色を有する第1の電気応答性材料を含んでおり、前記第2の表示媒体は、第2の色を有する第2の電気応答性材料を含んでおり、前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体は、更に、少なくとも前記第1の色及び前記第2の色とは異なる第3の色を有する第3の電気応答性材料を含んでおり、前記第3の電気応答性材料は、前記第1の電気応答性材料及び前記第2の電気応答性材料とは異なる極性に帯電されている。
あるいは、本発明は、少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置、を製造する方法であって、一方の基板上の前記所望の表示に利用される第1の可変表示領域に第1の表示媒体を配置する第1表示媒体配置工程と、前記一方の基板上の前記所望の表示に利用される第2の可変表示領域に第2の表示媒体を配置する第2表示媒体配置工程と、前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体が配置された後に、当該第1の表示媒体及び当該第2の表示媒体が前記一方の基板と他方の基板との間に配置されるように、当該他方の基板を当該一方の基板に対向して配置する他方基板配置工程と、前記第1の可変表示領域と前記第2の可変表示領域との間の領域である固定表示領域において前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体に含まれる電気応答性材料の少なくとも一部を前記一方の基板及び前記他方の基板のうち少なくとも透光性を有する基板の側に固定する電気応答性材料固定工程と、を備え、前記電気応答性材料固定工程は、前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体に含まれる電気応答性材料の少なくとも一部が少なくとも前記透光性を有する基板の側に移動されるよう前記2枚の基板間に電圧を加える工程と、前記固定表示領域において前記透光性を有する基板の側に移動された前記電気応答性材料の移動状態が維持されるよう、当該固定表示領域に形成される前記電極と、当該電極と前記2枚の基板間に電圧を加えて前記所定の電界を与えるための駆動用電源と、の電気的接続を断つ工程と、を含んでいることを特徴とする反射型表示装置の製造方法である。
好ましくは、前記第1の表示媒体は、第1の色を有する第1の電気応答性材料を含んでおり、前記第2の表示媒体は、第2の色を有する第2の電気応答性材料を含んでおり、前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体は、更に、少なくとも前記第1の色及び前記第2の色とは異なる第3の色を有する第3の電気応答性材料を含んでおり、前記第3の電気応答性材料は、前記第1の電気応答性材料及び前記第2の電気応答性材料とは異なる極性に帯電されている。
本発明によれば、第1の表示媒体及び第2の表示媒体がそれぞれ配置される隣り合う第1の可変表示領域と第2の可変表示領域との間の領域であって、両表示媒体が混ざり合って配置されてしまう可能性のある領域では、少なくとも視認側に配置される基板の側に電気応答性材料が固定されており、一方の基板と他方の基板との間の電界の変化に関係なく固定した表示がなされる。この結果、当該固定した表示がなされる固定表示領域に第1の表示媒体と第2の表示媒体とが混ざり合って配置されてしまっても、固定表示領域における表示媒体は、反射型表示装置の表示品質に影響を与えることがない。
図1は、本発明の第1の実施の形態による反射型表示装置の構成を概略的に示す断面図である。 図2は、図1に示す反射型表示装置の第1の可変表示領域と第2の可変表示領域と固定表示領域とを概略的に示す平面図である。詳しくは、図2(a)が、固定表示領域が第1の可変表示領域と第2の可変表示領域との間に直線状に設けられている様子を示す図であり、図2(b)が、固定表示領域が第1の可変表示領域と第2の可変表示領域との間に鍵型状に設けられている様子を示す図である。 図3は、図1に示す反射型表示装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。 図4は、隔壁形成工程の一例を概略的に示す図である。 図5は、隔壁の頂面の幅の定義について説明する図である。 図6は、隔壁形成工程において形成される隔壁の例を概略的に示す平面図である。詳しくは、図6(a)が、一方の基板上に一様に格子状のパターンで形成された隔壁を示す図であり、図6(b)が、固定表示領域が直線状に設けられている場合において、可変表示領域の縁部に沿う方向に長く延びるセルを区画するように形成された隔壁を示す図であり、図6(c)が、固定表示領域が鍵型状に設けられている場合において、可変表示領域の縁部に沿う方向に長く延びるセルを区画するように形成された隔壁を示す図である。 図7は、接着層形成工程の一例を概略的に示す図である。 図8は、第1表示媒体配置工程及び第2表示媒体配置工程の一例を概略的に示す図である。 図9は、他方基板配置工程において、一方の基板上に他方の基板が接着される様子を示す斜視図である。詳しくは、図9(a)が、固定表示領域が直線状に設けられている場合の他方の基板のラミネート方法を示す図であり、図9(b)が、固定表示領域が鍵型状に設けられている場合の他方の基板のラミネート方法を示す図である。 図10は、本発明の第2の実施の形態による反射型表示装置の構成を概略的に示す断面図である。
図1は、本発明の第1の実施の形態による反射型表示装置の構成を概略的に示す断面図である。本実施の形態による反射型表示装置は、少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間11,16に電気応答性材料を含む表示媒体131,132が封入されていて、2枚の基板11,16間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をするようになっている。ここで、本件の明細書及び特許請求の範囲において「透光性」とは、光を透過する性質、という程度の意味である。本実施の形態においては、視認側に配置される基板は、全光透過率が50%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上となるような透光性を有している。
図1乃至図9において、一方の基板11及び他方の基板16の面上には、電極が設けられているが、それらの電極の図示は省略されている。本実施の形態においては、一方の基板11が視認側に配置され、他方の基板16が非視認側に配置される。
本実施の形態では、反射型表示装置は、図2に示すように、所望の表示に利用される第1の可変表示領域61及び第2の可変表示領域62を有している。また、第1の可変表示領域61と第2の可変表示領域62との間には、基板間に与えられる電界の変化に関係なく固定した表示がなされる固定表示領域63が設けられている。なお、反射型表示装置の可変表示領域の数としては、任意の数が採用可能であり、3以上の数も採用可能である。この場合、隣り合う可変表示領域の間には、各々、固定表示領域が設けられる。
一方の基板11としては、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の透光性フィルムや透光性ガラスに、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等の透光性を有する電極(透光性電極)を付したものが、典型的に用いられ得る。
透光性電極は、塗工法やスパッタリング、真空蒸着法、CVD法等によって形成され得る。透光性電極は、アクティブマトリクス駆動の場合及びセグメント駆動の場合は共通電極として用いられるので、必ずしもパターンが形成されている必要は無く、基板全面が電極であってもよい。一方、パッシブマトリクス駆動の場合、対向する両方の基板はパターン電極である必要があるため、透光性電極もストライプなどのパターンで形成される。
一方の基板11の厚みは、10μm〜1mmが好適である。10μmよりも薄いと、パネルとしての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、1mmよりも厚いと、パネル重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になるし、コストも高くなるからである。破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜300μm程度である。
一方の基板11は、ロール状でもシート状でもどちらでも適用可能である。
他方の基板16としては、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、エポキシガラス(ガラエポ)等の基材の表示媒体側の面に金属等の導電性材料によって対向電極が形成されたものが用いられ得る。また他方の基板16は、透光性を有する基材が用いられてもよい。さらに透光性を有しているが不透明な基材であってもよく、電極面とは異なるもう一方の面を粗面化した不透明なガラス基材、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、エポキシガラス(ガラエポ)等が用いられ得る。本実施の形態では、他方の基板16は、視認側と反対側の位置に配置されるため、透光性を有している必然性はない。しかし、熱膨張特性など一方の基板11と同じ物性が必要とされる場合は、一方の基板11と同様の透光性の部材が使用され得る。
対向電極としては、セグメント駆動及びパッシブマトリクス駆動の場合はパターン状の電極、また、アクティブマトリクス駆動の場合はTFT(Thin Film Transistor)が配置される画素電極が用いられる。
他方の基板16の厚みも、一方の基板11の厚みと同様に、10μm〜1mmが好適である。10μmよりも薄いと、パネルとしての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、1mmよりも厚いと、パネル重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になるし、コストも高くなるからである。破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜300μm程度である。
他方の基板16も、ロール状でもシート状でもどちらでも適用可能である。
<反射型表示装置の製造方法1>
図3は、本発明の第1の実施の形態による反射型表示装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。
図4は、隔壁形成工程の一例を概略的に示す図である。図4に示すように、まず、一般には水平方向に載置される一方の基板11の上面に、例えばフォトリソグラフィ法(紫外線(UV)照射による露光→現像→焼成)によって、所定のパターンの隔壁12が形成される。隔壁12は、後述する複数のセルを規定する部材である。
ここで、本件の明細書及び特許請求の範囲においては、「セル」とは、粒子や粉体の沈降や偏在に起因して表示の不良、特にコントラストの低下を防止するべく上下の電極基板11,16間に形成された隔壁12によって分割された、電気泳動する粒子や粉体の微小な泳動空間、すなわち移動空間を意味する。
隔壁12は、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、常温硬化樹脂等によって構成可能であり、隔壁12の形成方法は、フォトリソグラフィ法の他、エンボス加工などの型転写方法も採用され得る。さらに、所望のパターンの構造物を隔壁として製造しておいて、それを一方の基板11に貼り付けるという方法も採用され得る。
隔壁12の高さは、5〜50μm、好ましくは10〜50μmである。5μm以下では、充填するインキ量が少なく、十分な表示特性、特にコントラストが得られない一方、50μm以上では、パネルの厚みが大きすぎて、駆動電圧が上昇し過ぎてしまう。低駆動電圧で良好な表示特性が得られるという観点から、10〜50μmの範囲の高さが好適である。
隔壁12の頂面の幅は、9μm〜50μm、好ましくは9μm〜20μmである。9μmというのは、隔壁12が倒れることなくパターニングできる線幅の下限である。隔壁12の頂面の幅が9μm未満である場合、隔壁12の長さが60μm以上に亘るようなパターンでは、少なくとも隔壁12の一部が倒れたり、剥がれたり、剥がれた隔壁12が基板上を移動したりする。そうなった場合には、隔壁12による粒子の移動を防ぐという機能が失われ、表示品質が劣化してしまう。一方、好適な範囲の上限である50μmというのは、目視したときに隔壁12が目立ち過ぎない上限である。
ここで、隔壁12の頂面の幅の定義を、図5に示す。頂面の角が丸まっていなければ、図5(a)や図5(b)に示すように、頂面の幅はそのまま定義される。一方、頂面の角が丸まっている場合には、図5(c)や図5(d)に示すように、頂面の延長面と壁面の延長面との交線間の幅として理解される。評価のための測定方法としては、隔壁12が形成された一方の基板11を硬化性樹脂にて包埋し、ミクロートーム(大和光機工業株式会社製:FX−801)により隔壁12の断面を切り出し、走査電子顕微鏡(SEM)によって撮影した画像に基づいて各幅を測定することができる。
隔壁12のパターンの形状は、円、格子、ハニカム状(六角形)、その他の多角形など、基本的に任意である。開口率は、70%以上が好ましく、特に90%以上が好ましい。高開口率であるほど、表示可能エリアが広くなるため、高コントラストを得ることができる。
第1の可変表示領域61及び第2の可変表示領域62におけるセルのサイズ(ピッチ)は、表示パネルの大きさにもよるが、0.05mm〜1mmピッチ、好ましくは0.1mm〜0.5mmピッチである。ここで、「ピッチ」とは、隣接する単位パターンを重ねるべく移動させるのに必要な距離を意味している。
隔壁12は、図6(a)に示すように、一方の基板11の全面において一様なパターンで形成されていてもよいが、本実施の形態においては、隔壁12は、第1の可変表示領域61の縁部61e及び第2の可変表示領域62の縁部62eに隣接する固定表示領域63の縁部において、一方の基板11の側から他方の基板16の側に向かう方向に見て、当該固定表示領域63の縁部に沿う方向に長く延びる形状のセルが区画されるように形成されている。ここで、第1の可変表示領域61、第2の可変表示領域62及び固定表示領域63の「縁部」とは、それぞれ、各領域の周縁部を意味している。具体的には、反射型表示装置が図2(a)に示すような直線状に延びる固定表示領域63を有している場合、隔壁12は、図6(b)に示すように、第1の可変表示領域61及び第2の可変表示領域62の固定表示領域63に隣接する縁部61e及び62eに沿って直線状に長く延びるセルを区画するように形成されている。なお、反射型表示装置が図2(b)に示すような鍵型状の固定表示領域63を有している場合には、隔壁12は、図6(c)に示すように、第1の可変表示領域61及び第2の可変表示領域の固定表示領域63に隣接する縁部61e'及び62e'並びに縁部61e''及び62e''の各々に沿って長く延びるセルを区画するように形成される。
次に、隔壁12上に接着層22が形成される(接着層形成工程:図3の工程(2))。この接着層形成工程では、例えば転写法や印刷法により、ポリエステル系熱可塑性接着剤のような熱可塑性樹脂が、1μm〜100μmの厚みで形成される。好ましくは、1μm〜50μmの厚みで形成され、特に好ましくは、1μm〜20μmの厚みで形成される。
転写法として典型的な熱転写法の一例について具体的な説明を補足すれば、図7に示すように、例えば基材21としてのPETフィルム上に20μmの厚みでポリエステル系熱可塑性接着剤のような基板接着用接着剤221を形成した転写シート20を用意する。次に、この転写シート20を、基板接着用接着剤221の面が一方の基板11の隔壁12の頂面上に配置されるように、一方の基板11と対向して配置する。この状態で、一方の基板11と転写シート20とを、常温で1kPaの圧力でラミネートする。ラミネートの後で、これをヒートシール剤221の軟化温度以上の温度である例えば120℃に保たれたホットプレート上において1分間加熱し、その後転写シート20を剥離する。これにより、隔壁12上に例えば6μm程度の接着層22が形成される。
接着層22を形成するための基板接着用接着剤221としては、熱可塑性材料を用いた接着剤が好ましく、加熱により軟化して、冷却すると固化する性質を有し、冷却と加熱を繰り返した場合に、塑性が可逆的に保たれる材料である。
熱可塑性材料からなる基板接着用接着剤221を接着層22として用いた場合には、転写シート基材21上の固化している基板接着用接着剤221をその軟化温度を超える温度にまで加熱することにより軟化させて、隔壁12の頂面のみに確実に接着剤221を熱転写することもできる。また、熱転写後の基板接着用接着剤221は常温まで冷却して再び固化することにより、タック、すなわちねばつきが無くなるため、取り扱いの便宜が極めて良い。また、タック、すなわちねばつきが無いことによって、セル内に充填された表示媒体13が接着剤221と接着してしまうことがない。そして、再び隔壁12の頂面の基板接着用接着剤221をその軟化温度を超える温度にまで加熱して軟化させることにより、タック、すなわちねばつきを有するようになるため、他方の基板16に確実に接着される。他方の基板16との接着後の基板接着用接着剤221は、再び常温においてはタック、すなわちねばつきが無いため、やはり表示媒体13が基板接着用接着剤221と接着してしまうことがなく、表示品質の低下のおそれもない。
具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリウレタンなどの熱可塑性ベースポリマーや、天然ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体などの熱可塑性エラストマーを主成分とし、粘着性付与樹脂や可塑剤を配合した樹脂が主に使用される。
隔壁12と基板接着用接着剤221との密着性を上げるために、隔壁12に紫外線照射やプラズマ処理などにより表面処理が施されてもよいし、プライマーが形成されてもよい。あるいは、基板接着用接着剤221の方にシランカップリング剤が添加されてもよい。
次に、他方の基板16上の固定表示領域63に、電気応答性材料固定用接着剤23が配置される。電気応答性材料固定用接着剤23としては、本実施の形態では、紫外線硬化樹脂が採用されるが、熱可塑性樹脂や、熱硬化樹脂、粘着性の樹脂等も採用され得る。もっとも、電気応答性材料固定用接着剤23は、一方の基板11上の固定表示領域63に配置されてもよい。
また、一方の基板11または他方の基板16に、第1の可変表示領域61と第2の可変表示領域62と固定表示領域63とを含む領域を囲むように、当該領域の外部から当該領域内への水分や酸素等の侵入を妨げるシール材が配置されてもよい。この場合、当該シール材は、後述する他方基板配置工程において一方の基板11の隔壁の頂面と他方の基板16とが接着される際に一方の基板11及び他方の基板16と共同して当該領域上の空間を密閉することができるように、配置される。
シール材の配置方法の一例について具体的な説明を補足すれば、当該シール材は、例えば紫外線硬化性樹脂のような接着剤を、ディスペンサを用いて線幅0.5mm、高さ50μmで線状に塗布することによって配置される。
シール材は、紫外線硬化性樹脂の他に、熱硬化性樹脂、常温硬化性樹脂、ヒートシール樹脂等によっても構成可能である。また、シール材は、ディスペンサの他に、各種の印刷法によって、あるいは、熱圧着によっても配置可能である。
次に、一方の基板11上の第1の可変表示領域61及び第2の可変表示領域62に、それぞれ、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132としてのインキが配置される(第1表示媒体配置工程及び第2表示媒体配置工程:図3の工程(4))。図8は、表示媒体配置工程の一例を概略的に示す図である。ここでは、(1)ディスペンサ31あるいはインクジェット、ダイコートから、第1の可変表示領域61に第1の表示媒体131としてのインキが滴下され、また第2の可変表示領域62に第2の表示媒体132としてのインキが滴下され(インキ滴下工程)、(2)アプリケータ32あるいはドクターブレード、ドクターナイフ、中央スキージによって、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132が、それぞれ第1の可変表示領域61及び第2の可変表示領域62において面内均一となるように塗布される(インキ塗布工程)。この時、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132は、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132の間の領域である固定表示領域62に侵入して配置されてしまってもよい。
第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132としては、電気応答性材料を含む表示媒体が用いられ得る。電気応答性材料としては、電荷粒子材料、液晶材料があり、電荷粒子材料には白や黒、カラーなどの色づけされた粒子が電場に応答して移動するいわゆる電気泳動材料、または、粒子が二色に色分けされ電場により回転するツイストボールに代表される材料、または、電場により移動するナノ粒子材料等がある。一方、液晶材料は、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)で知られる透過と散乱を電気的に制御する材料や、液晶に色素を混合した材料、コレステリック液晶材料などがある。これらの電気応答性を有し光学特性を変化させる材料は、種類を問わずセルに隔離する必要があり、本発明の適用対象である。
本実施の形態においては、第1の表示媒体131は、第1の色を有する第1の電気応答性材料13aを含んでおり、第2の表示媒体132は、第2の色を有する第2の電気応答性材料13bを含んでおり、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132は、更に、少なくとも第1の色及び第2の色とは異なる第3の色を有する第3の電気応答性材料13cを含んでいる。また、第3の電気応答性材料13cは、第1の電気応答性材料13a及び第2の電気応答性材料13bとは異なる極性に帯電されている。具体的には、本実施の形態においては、第1の表示媒体131は、負に帯電された黒色の電気応答性材料13aと、正に帯電された白色の電気応答性材料13cと、を含んでいる。一方、第2の表示媒体132は、負に帯電された緑色の電気応答性材料13bと、正に帯電された白色の電気応答性材料13cと、を含んでいる。これにより、一方の基板11と他方の基板16との間に電圧が加えられて一方の基板11が他方の基板16よりも相対的に低電位にされた時、正に帯電された白色の第3の電気応答性材料13cが一方の基板11の側に移動され、負に帯電された黒色の第1の電気応答性材料13aと、同じく負に帯電された緑色の第2の電気応答性材料13bとは、他方の基板16の側に移動されるようになっている。
図3に戻って、他方の基板16が、隔壁12上の接着層22上に配置される。この時、他方の基板16は、他方の基板16上に配置された電気応答性材料固定用接着剤23が一方の基板11の固定表示領域63に対向するように位置決めされる。そして、隔壁12上の接着層22と、一方の基板11に対して対向する他方の基板16とが接着される(他方基板配置工程:図3の工程(5))。これにより、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132が各セル内に封止される。
対向基板接着工程は、図9に示すように、接着層22として転写された接着剤221を加熱させて接着力を得るようになっている。具体的には、ラミネータ91によって所定の熱圧着圧力(ラミネート圧力)を付与しながら、基板接着用接着剤221を周辺からその軟化温度を超える温度にまで加熱して軟化させることによって、隔壁12と他方の基板16とを接着する。もっとも、他の熱圧着の態様が採用されてもよい。
本実施の形態においては、一方の基板11と他方の基板16とは、図9(a)に示すように、ラミネート方向が第1の可変表示領域131及び第2の可変表示領域132の固定表示領域63に隣接する縁部61e及び62eに沿った方向となるよう、一方の基板11と他方の基板16とが互いに押圧される部位が縁部61e及び62eに沿って移動されながら、配置される。なお、反射型表示装置が図2(b)に示すような鍵型状の固定表示領域63を有している場合、一方の基板11と他方の基板16とは、図9(b)に示すように二度に分けて行ってもよい。具体的には、一回目のラミネートは、一方の基板11及び他方の基板16の中央から、第1の可変表示領域131及び第2の可変表示領域132の固定表示領域63に隣接する縁部61e'及び62e'に沿って、一方の基板11及び他方の基板16の一方の縁部の側に向けて(図9(b)の右方向に)行い、二回目のラミネートは、一方の基板11及び他方の基板16の中央から、一方の基板11及び他方の基板16の他方の縁部の側に向けて(図9(b)の左方向に)行ってもよい。
更に、本実施の形態では、ラミネータ91による接着の後で、さらに両基板11、16の四辺(周辺部)を熱圧着する四辺熱圧着工程が実施される。具体的には、両基板11、16の四辺(周辺部)の下方にホットプレートを敷いておいて、両基板11、16の四辺部を内側から外側に金属片でラミネート圧を加えることで実施される。以上のようにして、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132は、それぞれ、第1の可変表示領域61及び第2の可変表示領域62において、一方の基板11及び他方の基板16の間に配置される。
図3に戻って、固定表示領域63において第1の表示媒体131及び/または第2の表示媒体132に含まれる電気応答性材料の少なくとも一部が他方の基板16上の電気応答性材料固定用接着剤23に吸着されるよう、固定表示領域63において一方の基板11と他方の基板16との間に電圧が加えられる(電気応答性材料固定工程:図3の工程(6))。本実施の形態においては、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132に共通して含まれている正に帯電された白色の第3の電気応答性材料13cが一方の基板11の側に移動されるよう、一方の基板11が他方の基板16に対して相対的に低電位となるように、一方の基板11と他方の基板16との間に電圧が加えられる。これにより、第1の表示媒体131に含まれる負に帯電された第1の電気応答性材料13aと、第2の電気応答性材料132に含まれる負に帯電された第2の電気応答性材料13bと、が他方の基板16の側に移動されて、他方の基板16上の電気応答性材料固定用接着材23に吸着されることとなる。また、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132に共通して含まれている正に帯電された白色の第3の電気応答性材料13cは、一方の基板11の側に移動されることとなる。
その後、電気応答性材料固定用接着剤23に対して紫外線が照射されて電気応答性材料固定用接着剤23が硬化され、電気応答性材料固定用接着材23に吸着された第1の電気応答性材料13a及び第2の電気応答性材料13bは、電気応答性材料固定用接着剤23に固定される。これにより、固定表示領域63において電気応答性材料固定用接着材23に固定された第1の電気応答性材料13a及び第2の電気応答性材料13bは、基板間の電圧の変化によっても移動されないこととなる。この結果、固定表示領域63において一方の基板11の側に移動された白色の第3の電気応答性材料13cの移動状態が維持され、視認側の固定表示領域63において白色の固定した表示がなされることとなる。もっとも、電気応答性材料固定用接着剤23が熱硬化樹脂で形成されている場合には、電気応答性材料固定用接着剤23は、加熱されて硬化される。
次いで、基板間に前述のシール材が配置されている場合には、当該シール材を硬化させる処理がなされ、以上により、所望の反射型表示装置の製造が完了する。
以上のように、本実施の形態によれば、第1の可変表示領域61と第2の可変表示領域62との間の固定表示領域63に配置される第1の表示媒体131及び/または第2の表示媒体132に含まれる電気応答性材料13a,13bは、固定表示領域63に電圧が加えられて一方の基板11または他方の基板16の側に移動され、他方の基板16上に配置された電気応答性材料固定用接着剤23によって固定される。これにより、固定表示領域63では、電気応答性材料固定用接着剤23が配置されている他方の基板16に対向する一方の基板11の側においても、電気応答性材料13cが固定される。この結果、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132が混ざり合って配置されてしまう可能性のある固定表示領域63では、視認側に配置される基板11の側に電気応答性材料13cが固定され、一方の基板11と他方の基板16との間の電界の変化に関係なく固定した表示がなされる。この結果、当該固定した表示がなされる固定表示領域63に第1の表示媒体131と第2の表示媒体132とが混ざり合って配置されてしまっても、固定表示領域63における表示媒体131,132が反射型表示装置の表示品質に影響を与える、ということがない。
また、第1の表示媒体131は、第1の色を有する第1の電気応答性材料13aを含んでおり、第2の表示媒体132は、第2の色を有する第2の電気応答性材料13bを含んでおり、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132は、更に、少なくとも第1の色及び前記第2の色とは異なる第3の色を有する第3の電気応答性材料13cを含んでおり、第3の電気応答性材料13cは、第1の電気応答性材料13a及び第2の電気応答性材料13bとは異なる極性に帯電されている。これにより、電気応答性材料固定工程において固定表示領域63に電圧が加えられる時、第1の可変表示領域61及び第2の可変表示領域62の表示に共通して用いられる色と同じ色を有する第3の電気応答性材料13cのみを視認側の基板11の側に移動させる、ということが容易である。この結果、外観の優れた反射型表示装置を製造することが容易である。
また、本実施の形態の反射型表示装置は、一方の基板11と他方の基板16との間に設けられ、第1の可変表示領域61及び第2の可変表示領域62を含む領域において複数のセルを区画する隔壁12を更に備え、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132は、それぞれ第1の可変表示領域61及び第2の可変表示領域62において、各セル内に配置されている。このため、電気応答性材料13a,13bの沈降や偏在に起因して表示の不良、特にコントラストの低下が生じてしまう、ということが防止され得る。
また、隔壁形成工程において、第1の可変表示領域61の縁部61e及び第2の可変表示領域62の縁部62eに隣接する固定表示領域63の縁部において、一方の基板11の側から他方の基板16の側に向かう方向に見て、当該縁部に沿う方向に長く延びる形状のセルが区画され、他方基板配置工程において、他方の基板16は、一方の基板11と当該他方の基板16とが互いに押圧されて当該一方の基板11と当該他方の基板16とが互いに押圧される部位が第1の可変表示領域61の縁部61e及び/または第2の可変表示領域62の縁部62eに沿って移動されながら、配置される。これにより、隔壁12が形成された基板11上の第1の可変表示領域61及び第2の可変表示領域62にそれぞれ第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132が配置される時、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132は、第1の可変表示領域61及び第2の可変表示領域62の間の固定表示領域63において第1の可変表示領域61の縁部61e及び第2の可変表示領域62の縁部62eに沿って移動し得る。これにより、第1の表示媒体131が第2の可変表示領域62に侵入してしまうことも、第2の表示媒体132が第1の可変表示領域61に侵入してしまうことも抑制される。この結果、第1の可変表示領域61及び第2の可変表示領域62における表示品質が共に良好な反射型表示装置を製造する、ということが容易である。
<反射型表示装置の製造方法2>
次に、図10を参照して、本発明による反射型表示装置の製造方法の第2の実施の形態について説明する。図10において、一方の基板11の面上には、電極が設けられているが、その電極の図示は省略されている。
本実施の形態の反射型表示装置は、他方の基板16の第1の可変表示領域61には第1の対向電極161が形成されており、第2の可変表示領域62には第2の対向電極162が形成されており、固定表示領域63には第3の対向電極163が形成されており、第3の対向電極163は、第1の対向電極161及び第2の対向電極162とは、電気的に接続されていない。その他の構成は、図1に示す反射型表示装置と略同一である。もっとも、本実施の形態の反射型表示装置においては、一方の基板11及び/または他方の基板16の固定表示領域63に電気応答性材料固定用接着剤23が配置されていなくてもよい。
また、本実施の形態の反射型表示装置の製造方法においては、電気応答性材料固定工程において、第1の表示媒体131及び/または第2の表示媒体132に含まれる電気応答性材料の少なくとも一部が少なくとも一方の基板11の側に凝集することによって固定されるよう、固定表示領域63において一方の基板11と他方の基板16との間に電気応答性材料凝集用電圧が加えられる。本実施の形態においては、電気応答性材料凝集用電圧としては、反射型表示装置の駆動電圧よりも非常に高い電圧、例えば当該駆動電圧の2倍以上の電圧、が採用可能である。ただし、電気応答性材料凝集用電圧が駆動電圧よりも著しく高い場合、例えば駆動電圧の10倍より高い場合、反射型表示装置の電極や配線など電気回路を構成する部材に過剰な負荷がかかってしまう結果、表示品質が損なわれてしまうことがある。したがって、本実施の形態では、電気応答性材料凝集用電圧として、駆動電圧2〜5倍の電圧が採用される。
さらに、本実施の形態の反射型表示装置の製造方法は、隔壁形成工程を備えていなくてもよく、この場合、表示媒体131,132として電気応答性材料13a,13b,13cをマイクロカプセルのような構造体に封入したもの、すなわち基板11,16間に配置された表示媒体131,132中の電気応答性材料13a,13b,13cが基板11,16に直接接触し得ない、というような構造体に封入したもの、更にそのような表示媒体をシート状に固めたものも採用可能である。
その他の構成は、図3に示す反射型表示装置の製造方法と略同一である。もっとも、本実施の形態の反射型表示装置の製造方法は、電気応答性材料固定用接着剤配置工程を備えていなくてもよい。
本実施の形態によっても、第1の可変表示領域61と第2の可変表示領域62との間の固定表示領域63に配置される第1の表示媒体131及び/または第2の表示媒体132に含まれる電気応答性材料13a,13b,13cは、固定表示領域63に電気応答性材料凝集用電圧が加えられることによって、視認側の基板11の側に凝集して固定される。これにより、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132が混ざり合って配置されてしまう可能性のある固定表示領域63では、視認側に配置される基板11の側に電気応答性材料が固定され、一方の基板11と他方の基板16との間の電界の変化に関係なく固定した表示がなされる。この結果、当該固定した表示がなされる固定表示領域63に第1の表示媒体131と第2の表示媒体132とが混ざり合って配置されてしまっても、固定表示領域63における表示媒体131,132が反射型表示装置の表示品質に影響を与える、ということがない。
<反射型表示装置の製造方法3>
本実施の形態の反射型表示装置の構成は、図1に示す反射型表示装置の構成または図10に示す反射型表示装置の構成と略同一である。もっとも、本実施の反射型表示装置においては、一方の基板11及び/または他方の基板16の固定表示領域63に電気応答性材料固定用接着剤23が配置されていなくてもよい。また、固定表示領域63の第3の対向電極163は、第1の可変表示領域61の第1の対向電極161及び第2の可変表示領域62の第2対向電極162と、電気的に接続されていてもよい。
また、本実施の形態の反射型表示装置の製造方法においては、電気応答性材料固定工程において、固定表示領域63において第1の表示媒体131及び/または第2の表示媒体132に含まれる電気応答性材料の少なくとも一部が少なくとも一方の基板11の側に凝集することによって固定されるよう、固定表示領域63において第1の表示媒体131及び/または第2の表示媒体132を所定の電気応答性材料凝集用温度以上に加熱し、この状態で当該固定表示領域63において一方の基板11と他方の基板16との間に電気応答性材料凝集用電圧を加える。本実施の形態の電気応答性材料凝集用温度としては、本実施の形態の反射型表示装置がいわゆる焼き付きを起こすような温度、例えば60℃以上の温度、が採用可能であり、また、本実施の形態の電気応答性材料凝集用電圧としては、反射型表示装置の駆動電圧と同程度の電圧が採用可能である。その他の構成は、図3に示す反射型表示装置の製造方法と略同一である。もっとも、本実施の形態の反射型表示装置の製造方法は、電気応答性材料固定用接着剤配置工程や隔壁形成工程を備えていなくてもよい。
本実施の形態によっても、固定表示領域63において電気応答性材料が凝集して固定され得る。
<反射型表示装置の製造方法4>
本実施の形態の反射型表示装置の構成は、図1に示す反射型表示装置の構成または図10に示す反射型表示装置の構成と略同一である。もっとも、本実施の反射型表示装置においては、一方の基板11及び/または他方の基板16の固定表示領域63に電気応答性材料固定用接着剤23が配置されていなくてもよい。また、固定表示領域63の第3の対向電極163は、第1の可変表示領域61の第1の対向電極161及び第2の可変表示領域62の第2対向電極162と、電気的に接続されていてもよい。
また、本実施の形態の反射型表示装置の製造方法は、他方基板配置工程の前に、一方の基板11の固定表示領域63に、第1の表示媒体131及び/または第2の表示媒体132中の電気応答性材料を凝集させるための有機物成分を配置する表示媒体凝集剤配置工程を更に備えている。有機物成分の具体例としては、オリゴマー、ポリマーであって、水酸基などの極性官能基を有する化合物や、アリクロイル基などの反応性官能基を有する化合物などが挙げられる。このような有機物成分が表示媒体131,132に混入されていると、基板間11,16に電圧が加えられる際、当該有機物成分が表示媒体131,132中の電気応答性材料13a,13b,13cの電荷のバランスが不可逆的に崩されてしまって、電気応答性材料13a,13b,13cが凝集してしまうことがある。本実施の形態では、このような現象を利用して、固定表示領域63に配置された電気応答性材料13a,13b,13cの少なくとも一部が少なくとも一方の基板11の側に凝集して固定される。なお、本実施の形態の電気応答性材料凝集用電圧としては、反射型表示装置の駆動電圧と同程度の電圧が採用可能である。
その他の構成は、図3に示す反射型表示装置の製造方法と略同一である。もっとも、本実施の形態の反射型表示装置の製造方法は、電気応答性材料固定用接着剤配置工程を備えていなくてもよい。
本実施の形態によっても、固定表示領域63において電気応答性材料が凝集して固定され得る。
<反射型表示装置の製造方法5>
本実施の形態の反射型表示装置の構成は、図1に示す反射型表示装置の構成または図10に示す反射型表示装置の構成と略同一である。もっとも、本実施の反射型表示装置においては、一方の基板11及び/または他方の基板16の固定表示領域63に電気応答性材料固定用接着剤23が配置されていなくてもよい。また、固定表示領域63の第3の対向電極163は、第1の可変表示領域61の第1の対向電極161及び第2の可変表示領域62の第2対向電極162と、電気的に接続されていてもよい。
本実施の形態の反射型表示装置の製造方法では、図3に示す実施の形態と同様に、隔壁形成工程において、第1の可変表示領域61の縁部61e及び/または第2の可変表示領域62の縁部62eに隣接する固定表示領域63の縁部において、一方の基板11の側から他方の基板16の側に向かう方向に見て、当該縁部沿う方向に長く延びる形状のセルが区画される。その上で、電気応答性材料固定工程において、固定表示領域63において第1の表示媒体131及び/または第2の表示媒体132に含まれる電気応答性材料の少なくとも一部が少なくとも一方の基板11の側に凝集することによって固定されるよう、電気応答性材料凝集用電圧が十分な時間長だけ与えられる。本実施の形態における電気応答性材料凝集用電圧としては、反射型表示装置の駆動電圧と同程度の電圧が採用可能である。その他の構成は、図3に示す反射型表示装置の製造方法と略同一である。もっとも、本実施の形態の反射型表示装置の製造方法は、電気応答性材料固定用接着剤配置工程を備えていなくてもよい。
本実施の形態では、固定表示領域63に電気応答性材料の凝集が生じやすい形状のセル、すなわち、基板11,16の平面方向の移動を許容するような長く延びる形状のセル、が形成されている。このため、固定表示領域63に電気応答性材料凝集用電圧が十分な時間長だけ与えられることにより、当該電気応答性材料凝集用電圧が反射型表示装置の駆動用電圧と同程度の電圧であったとしても、当該セル内の電気応答性材料は、凝集して固定され得る。
<反射型表示装置の製造方法6>
本実施の形態の反射型表示装置の構成は、図1に示す反射型表示装置の構成または図10に示す反射型表示装置の構成と略同一である。もっとも、本実施の反射型表示装置においては、一方の基板11及び/または他方の基板16の固定表示領域63に電気応答性材料固定用接着剤23が配置されていなくてもよい。
本実施の形態の反射型表示装置は、固定表示領域63に形成された対向電極と、当該対向電極と2枚の基板11,16間に駆動用電圧を印加するための駆動用電源と、が電気的に接続されていない。その他の構成は、図1に示す反射型表示装置と略同一である。もっとも、本実施の形態の反射型表示装置においては、一方の基板11及び/または他方の基板16の固定表示領域63に電気応答性材料固定用接着剤23が配置されていなくてもよい。
また、本実施の形態の反射型表示装置の製造方法は、他方基板配置工程の後に実施され、固定表示領域63において第1の表示媒体131及び/または第2の表示媒体132に含まれる電気応答性材料13a,13b,13cの少なくとも一部を少なくとも一方の基板11の側に固定する電気応答性材料固定工程を備えている。具体的には、まず、電気応答性材料固定工程において、一方の基板11及び他方の基板16の全ての領域61,62,63に形成されている電極が、反射型表示装置の駆動用電源に接続され、第1の表示媒体131及び/または第2の表示媒体132に含まれる電気応答性材料13a,13b,13cの少なくとも一部が少なくとも一方の基板11の側に移動されるよう、2枚の基板間11,16に電圧が加えられる。その後、固定表示領域63において一方の基板11の側に移動された電気応答性材料13cの移動状態が維持されるよう、他方の基板16上の固定表示領域63に形成されている対向電極と、当該対向電極と2枚の基板11,16間に駆動電圧を加えて電界を与えるための駆動用電源と、の電気的接続が断たれる。より具体的には、当該固定表示領域63に配置される対向電極と、駆動用電源と、の間の配線が切断される。その他の構成は、図3に示す反射型表示装置の製造方法と略同一である。もっとも、本実施の形態の反射型表示装置の製造方法は、隔壁形成工程及び電気応答性材料固定用接着剤配置工程を備えていなくてもよい。
本実施の形態の形態においては、固定表示領域63において一方の基板11及び他方の基板16の間に配置される第1の表示媒体131及び/または第2の表示媒体132に含まれる電気応答性材料13cは、視認側の基板11の側に移動され、その後、固定表示領域63に形成されている電極と反射型表示装置の駆動用電源との電気的接続が断たれることによって、その移動状態が維持される。これにより、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132が混ざり合って配置されてしまう可能性のある固定表示領域63では、視認側に配置される基板11の側に電気応答性材料13cが固定され、第1の表示領域61及び第2の表示領域62における一方の基板11と他方の基板16との間の電界の変化に関係なく固定した表示がなされる。この結果、当該固定した表示がなされる固定表示領域63に第1の表示媒体131と第2の表示媒体132とが混ざり合って配置されてしまっても、固定表示領域63における表示媒体131,132が反射型表示装置の表示品質に影響を与える、ということがない。
次に、実際に行われた実施例について説明する。
<反射型表示装置の実施例>
一方の基板11として、150mm×150mm×厚さ0.125mmのPETフィルム(東洋紡製A4100)の一方の面に透光性電極として酸化インジウムスズ(ITO)蒸着膜(厚さ0.2μm)が設けられた基板が用意された。透光性電極は、スパッタリング、真空蒸着法、CVD法などの一般的な成膜方法によって形成され、酸化インジウムスズ(ITO)の他に、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等によっても形成され得る。
次に、当該一方の基板11に、ネガ型感光性樹脂材料(デュポンMRCドライフィルムレジスト(株)製のドライフィルムレジスト)を20μmの厚さにラミネートして100℃、1分間の条件で加熱し、次いで露光マスクを使用して露光(露光量500mJ/cm)し、その後、1%KOH水溶液を用いた現像を30秒行い、200℃、60分間の条件で焼成することで、線幅が20μmの隔壁12が形成された。隔壁12は、図6(b)に示すように、第1の可変表示領域61の縁部61e及び第2の可変表示領域62の縁部62eに隣接する固定表示領域63の縁部において、一方の基板11の側から他方の基板16の側に向かう方向に見て、当該縁部に沿う方向に長く延びる形状のセルが区画されるように形成された。第1の可変表示領域61及び第2の可変表示領域62を含むその他の領域においては、隔壁12は、格子状のパターンで形成された。
そして、転写フィルム基材21として厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム21(帝人・デュポン社製)が用いられ、これにヒートシール剤221(東洋紡製バイロン630)が厚さ20μmでダイコーダにて塗布され、乾燥された。これにより、10μmの接着層を有するロール状の転写シート20が作製された。なお、ヒートシール剤221の軟化温度は約110℃であった。
そして、一方の基板11の隔壁12の頂面上に、転写シート20が、その接着層が形成されている側の面を下にした状態で載せられ、この状態で、1kPa程度の押圧力で常温でラミネートされた。その後、ヒートシール剤221の周辺がその軟化温度を超える温度、例えば130℃程度にまで加熱され、その状態で転写シート20が、一方の基板11から剥離された。その結果、ヒートシール剤221が隔壁12の頂面の全面に熱転写された。隔壁12の頂面からヒートシール剤221の頭頂部までの高さは、約6μmであった。
次いで、他方の基板16として、それぞれ、150mm×150mm×厚さ0.7mmの無アルカリガラス(日本電気硝子製OA−10G)に、4インチ相当のパネルの駆動電極に相当するITO電極である対向電極が形成されたものが用いられた。
そして、他方の基板16の固定表示領域63に、電気応答性材料固定用接着剤23として、紫外線硬化樹脂が配置された。
次に、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132として、以下の成分を有するインキが用意された。
<インキ成分>
・電気泳動粒子 ・・・60重量部
・分散液 ・・・40重量部
第1の表示媒体131には、負に帯電された黒色の電気泳動粒子13aと、正に帯電された白色の電気泳動粒子13cと、が重量比約1:1の割合で含まれていた。また、第2の表示媒体132には、負に帯電された緑色の電気泳動粒子13bと、正に帯電された白色の電気泳動粒子13cと、が重量比約1:1の割合で含まれていた。
次に、第1の表示媒体131が一方の基板11上の第1の可変表示領域61に、第2の表示媒体132が一方の基板11上の第2の可変表示領域62に、ディスペンサにて滴下された。そして、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132は、それぞれ、一方の基板11上の第1の可変表示領域61及び第2の可変表示領域62において、アプリケータ(テスター産業製)にて、一方の基板11の表面より50μmのギャップにて塗工された。このとき、第1の可変表示領域61及び第2の可変表示領域62の間の固定表示領域63に、第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132が侵入した。
そして、大気中にて、一方の基板11の隔壁12上の接着層22の上に他方の基板16を、他方の基板16上の電気応答性材料固定用接着剤23が一方の基板11の固定表示領域63に対向するように位置決めして重ね合わせ、ラミネータ91で一定の熱圧着圧力をさらに付与しつつ、隔壁12内のセル容積を超える余剰のインクを押し出しながら、一方の基板11の隔壁12と他方の基板16とが密着された。ラミネート時のラミネータ91の移動方向は、一方の基板11と他方の基板16とが互いに押圧される部位が、第1の固定表示領域61の縁部61e及び第2の固定表示領域62の縁部62eに沿った方向であった。
熱圧着時の温度は、ヒートシール剤221の軟化点または融点付近の温度であって、インクの蒸発が促進しない温度が好ましく、80℃〜150℃、好ましくは80℃〜90℃であり、本実施例では80℃であった。また、熱圧着圧力は、0.01MPa〜0.7MPaが好ましく、特には0.1MPa〜0.4MPaが好ましく、本実施例では0.3MPaであった。
その後、固定表示領域63において一方の基板11が他方の基板16よりも相対的に低電位となるように、一方の基板11と他方の基板16との間に電圧が加えられた。これにより、固定表示領域63に配置された第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132中の正に帯電された白色の第3の電気応答性材料13cが、一方の基板11の側に移動された。また、固定表示領域63に配置された第1の表示媒体131及び第2の表示媒体132中の負に帯電された黒色の第1の電気応答性材料13a及び緑色の第2の電気応答性材料13bが、他方の基板16の側に移動され、電気応答性材料固定用接着剤23に吸着された。その後、電気応答性材料固定用接着剤23に紫外線を露光(露光量700mJ/cm)して硬化させた。
また、表示パネルの外周部にシール材として紫外線硬化樹脂を配置し、当該シール材に紫外線を露光(露光量700mJ/cm)して硬化させた(外周封止処理)。以上により表示パネルが作製された。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したが、第1の可変表示領域61における表示品質も、第2の可変表示領域62における表示品質も、いずれも良好であった。また、固定表示領域63においては、基板間の電界の変化に関係なく、白色の固定した表示がなされた。
また、第1の可変表示領域61のセル内及び第2の可変表示領域62のセル内を観察したところ、第1の可変表示領域61のセル内に第2の表示媒体132は観察されず、第2の可変表示領域62のセル内において第1の表示媒体131は観察されなかった。
11 一方の基板
12 隔壁
131 第1の表示媒体
132 第2の表示媒体
13a 第1の電気応答性材料
13b 第2の電気応答性材料
13c 第3の電気応答性材料
16 他方の基板
22 接着層
221 基板接着用接着剤(ヒートシール剤)
23 電気応答性材料固定用接着剤
61 第1の可変表示領域
62 第2の可変表示領域
63 固定表示領域
91 ラミネータ

Claims (18)

  1. 各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置であって、
    透光性を有する一方の基板と、
    前記一方の基板及び他方の基板の前記所望の表示に利用される第1の可変表示領域において、当該一方の基板と当該他方の基板との間に配置された第1の表示媒体と、
    前記一方の基板及び前記他方の基板の前記所望の表示に利用される第2の可変表示領域において、当該一方の基板と当該他方の基板との間に配置された第2の表示媒体と、
    を備え、
    前記第1の可変表示領域と前記第2の可変表示領域との間の領域である固定表示領域には、前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体に含まれる電気応答性材料が、少なくとも前記一方の基板の側に固定されている
    ことを特徴とする反射型表示装置。
  2. 前記第1の表示媒体は、第1の色を有する第1の電気応答性材料を含んでおり、
    前記第2の表示媒体は、第2の色を有する第2の電気応答性材料を含んでおり、
    前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体は、更に、少なくとも前記第1の色及び前記第2の色とは異なる第3の色を有する第3の電気応答性材料を含んでおり、
    前記固定表示領域では、前記第3の電気応答性材料が、前記一方の基板の側に固定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の反射型表示装置。
  3. 当該反射型表示装置は、
    前記一方の基板と前記他方の基板との間に設けられ、前記第1の可変表示領域及び前記第2の可変表示領域を含む領域において複数のセルを区画する隔壁
    を更に備え、
    前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体は、それぞれ前記第1の可変表示領域及び前記第2の可変表示領域において、各セル内に配置されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の反射型表示装置。
  4. 前記固定表示領域において、前記一方の基板の前記他方の基板に対向する側の面には、電気応答性材料固定用接着剤が設けられており、
    当該電気応答性材料固定用接着剤に、前記第3の電気応答性材料が固定されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の反射型表示装置。
  5. 前記固定表示領域において、前記他方の基板の前記一方の基板に対向する側の面には、電気応答性材料固定用接着剤が設けられており、
    当該電気応答性材料固定用接着剤に、前記第1の電気応答性材料及び/または前記第2の電気応答性材料が固定されている
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の反射型表示装置。
  6. 前記第1の可変表示領域の縁部及び/または前記第2の可変表示領域の縁部に隣接する前記固定表示領域の縁部において、前記一方の基板の側から前記他方の基板の側に向かう方向に見て、当該縁部に沿う方向に長く延びる形状のセルが区画されている
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の反射型表示装置。
  7. 少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置、を製造する方法であって、
    一方の基板上の少なくとも前記所望の表示に利用される第1の可変表示領域及び第2の可変表示領域を含む領域に複数のセルを区画する隔壁を形成する隔壁形成工程と、
    前記一方の基板及び/または前記他方の基板上の前記第1の可変表示領域と前記第2の可変表示領域との間の領域である固定表示領域に電気応答性材料固定用接着剤を配置する電気応答性材料固定用接着剤配置工程と、
    前記電気応答性材料固定用接着剤配置工程の後に実施され、前記一方の基板上の前記第1の可変表示領域に第1の表示媒体を配置する第1表示媒体配置工程と、
    前記電気応答性材料固定用接着剤配置工程の後に実施され、前記一方の基板上の前記第2の可変表示領域に第2の表示媒体を配置する第2表示媒体配置工程と、
    前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体が配置された後に、当該第1の表示媒体及び当該第2の表示媒体が各セル内に封止されるよう、前記一方の基板と前記他方の基板とを、当該一方の基板の前記隔壁の頂面と当該他方の基板とが対向するように、且つ、当該一方の基板または当該他方の基板上の前記電気応答性材料固定用接着剤が当該他方の基板または当該一方の基板の前記固定表示領域に対向するように配置する他方基板配置工程と、
    前記固定表示領域において前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体に含まれる電気応答性材料の少なくとも一部が前記一方の基板及び/または前記他方の基板上の前記電気応答性材料固定用接着剤に固定されるよう、前記固定表示領域において前記2枚の基板間に電圧を加える電気応答性材料固定工程と、
    を備えたことを特徴とする反射型表示装置の製造方法。
  8. 前記第1の表示媒体は、第1の色を有する第1の電気応答性材料を含んでおり、
    前記第2の表示媒体は、第2の色を有する第2の電気応答性材料を含んでおり、
    前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体は、更に、少なくとも前記第1の色及び前記第2の色とは異なる第3の色を有する第3の電気応答性材料を含んでおり、
    前記第3の電気応答性材料は、前記第1の電気応答性材料及び前記第2の電気応答性材料とは異なる極性に帯電されている
    ことを特徴とする請求項7に記載の反射型表示装置の製造方法。
  9. 前記隔壁形成工程において、前記第1の可変表示領域の縁部及び/または前記第2の可変表示領域の縁部に隣接する前記固定表示領域の縁部において、前記一方の基板の側から前記他方の基板の側に向かう方向に見て、当該縁部に沿う方向に長く延びる形状のセルが区画され、
    前記他方基板配置工程において、前記他方の基板は、前記一方の基板と当該他方の基板とが互いに押圧されて当該一方の基板と当該他方の基板とが互いに押圧される部位が前記第1の可変表示領域の縁部及び/または前記第2の可変表示領域の縁部に沿って移動されながら、配置される
    ことを特徴とする請求項7または8に記載の反射型表示装置の製造方法。
  10. 少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置、を製造する方法であって、
    一方の基板上の前記所望の表示に利用される第1の可変表示領域に第1の表示媒体を配置する第1表示媒体配置工程と、
    前記一方の基板上の前記所望の表示に利用される第2の可変表示領域に第2の表示媒体を配置する第2表示媒体配置工程と、
    前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体が配置された後に、当該第1の表示媒体及び当該第2の表示媒体が前記一方の基板と他方の基板との間に配置されるように、当該他方の基板を当該一方の基板に対向して配置する他方基板配置工程と、
    前記第1の可変表示領域と前記第2の可変表示領域との間の領域である固定表示領域において前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体に含まれる電気応答性材料の少なくとも一部が前記一方の基板及び前記他方の基板のうち少なくとも透光性を有する基板の側に凝集することによって固定されるよう、前記固定表示領域において前記2枚の基板間に電気応答性材料凝集用電圧を加える電気応答性材料固定工程と、
    を備えたことを特徴とする反射型表示装置の製造方法。
  11. 前記電気応答性材料固定工程において、前記固定表示領域において前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体に含まれる電気応答性材料の少なくとも一部が前記一方の基板及び前記他方の基板のうち少なくとも透光性を有する基板の側に凝集することによって固定されるよう、当該固定表示領域において前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体を所定の電気応答性材料凝集用温度以上に加熱して当該固定表示領域において前記2枚の基板間に前記電気応答性材凝集用電圧を加える
    ことを特徴とする請求項10に記載の反射型表示装置の製造方法。
  12. 当該反射型表示装置の製造方法は、
    前記第1表示媒体配置工程及び前記第2表示媒体配置工程の前に実施され、前記一方の基板上の前記第1の可変表示領域及び前記第2の可変表示領域を含む領域に複数のセルを区画する隔壁を形成する隔壁形成工程
    を更に備え、
    前記他方基板配置工程において、前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体が各セル内に封止されるよう、前記一方の基板と前記他方の基板とは、当該一方の基板の前記隔壁の頂面と当該他方の基板とが対向するように配置される
    ことを特徴とする請求項10または11に記載の反射型表示装置の製造方法。
  13. 前記第1の表示媒体は、第1の色を有する第1の電気応答性材料を含んでおり、
    前記第2の表示媒体は、第2の色を有する第2の電気応答性材料を含んでおり、
    前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体は、更に、少なくとも前記第1の色及び前記第2の色とは異なる第3の色を有する第3の電気応答性材料を含んでおり、
    前記第3の電気応答性材料は、前記第1の電気応答性材料及び前記第2の電気応答性材料とは異なる極性に帯電されている
    ことを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の反射型表示装置の製造方法。
  14. 前記隔壁形成工程において、前記第1の可変表示領域の縁部及び/または前記第2の可変表示領域の縁部に隣接する前記固定表示領域の縁部において、前記一方の基板の側から前記他方の基板の側に向かう方向に見て、当該縁部沿う方向に長く延びる形状のセルが区画され、
    前記他方基板配置工程において、前記他方の基板は、前記一方の基板と当該他方の基板とが互いに押圧されて当該一方の基板と当該他方の基板とが互いに押圧される部位が前記第1の可変表示領域の縁部及び/または前記第2の可変表示領域の縁部に沿って移動されながら、配置される
    ことを特徴とする請求項10乃至13のいずれかに記載の反射型表示装置の製造方法。
  15. 少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置、を製造する方法であって、
    一方の基板上の前記所望の表示に利用される第1の可変表示領域及び第2の可変表示領域を含む領域に複数のセルを区画する隔壁を形成する隔壁形成工程と、
    前記一方の基板上の前記第1の可変表示領域に第1の表示媒体を配置する第1表示媒体配置工程と、
    前記一方の基板上の前記第2の可変表示領域に第2の表示媒体を配置する第2表示媒体配置工程と、
    前記一方の基板上の前記第1の可変表示領域と前記第2の可変表示領域との間の領域である固定表示領域に、前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体に含まれる電気応答性材料を凝集させるための有機物成分を配置する表示媒体凝集剤配置工程と、
    前記第1表示媒体配置工程、前記第2表示媒体配置工程及び前記表示媒体凝集剤配置工程の後に実施され、前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体が各セル内に封止されるよう、前記一方の基板と前記他方の基板とを、当該一方の基板の前記隔壁の頂面と当該他方の基板とが対向するように配置する他方基板配置工程と、
    前記固定表示領域において前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体に含まれる電気応答性材料の少なくとも一部が前記一方の基板及び前記他方の基板のうち少なくとも透光性を有する基板の側に凝集することによって固定されるよう、当該固定表示領域において前記2枚の基板間に電気応答性材料凝集用電圧を加える電気応答性材料固定工程と、
    を備えたことを特徴とする反射型表示装置の製造方法。
  16. 前記第1の表示媒体は、第1の色を有する第1の電気応答性材料を含んでおり、
    前記第2の表示媒体は、第2の色を有する第2の電気応答性材料を含んでおり、
    前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体は、更に、少なくとも前記第1の色及び前記第2の色とは異なる第3の色を有する第3の電気応答性材料を含んでおり、
    前記第3の電気応答性材料は、前記第1の電気応答性材料及び前記第2の電気応答性材料とは異なる極性に帯電されている
    ことを特徴とする請求項15に記載の反射型表示装置の製造方法。
  17. 少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置、を製造する方法であって、
    一方の基板上の前記所望の表示に利用される第1の可変表示領域に第1の表示媒体を配置する第1表示媒体配置工程と、
    前記一方の基板上の前記所望の表示に利用される第2の可変表示領域に第2の表示媒体を配置する第2表示媒体配置工程と、
    前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体が配置された後に、当該第1の表示媒体及び当該第2の表示媒体が前記一方の基板と他方の基板との間に配置されるように、当該他方の基板を当該一方の基板に対向して配置する他方基板配置工程と、
    前記第1の可変表示領域と前記第2の可変表示領域との間の領域である固定表示領域において前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体に含まれる電気応答性材料の少なくとも一部を前記一方の基板及び前記他方の基板のうち少なくとも透光性を有する基板の側に固定する電気応答性材料固定工程と、
    を備え、
    前記電気応答性材料固定工程は、
    前記第1の表示媒体及び/または前記第2の表示媒体に含まれる電気応答性材料の少なくとも一部が少なくとも前記透光性を有する基板の側に移動されるよう前記2枚の基板間に電圧を加える工程と、
    前記固定表示領域において前記透光性を有する基板の側に移動された前記電気応答性材料の移動状態が維持されるよう、当該固定表示領域に形成される前記電極と、当該電極と前記2枚の基板間に電圧を加えて前記所定の電界を与えるための駆動用電源と、の電気的接続を断つ工程と、
    を含んでいることを特徴とする反射型表示装置の製造方法。
  18. 前記第1の表示媒体は、第1の色を有する第1の電気応答性材料を含んでおり、
    前記第2の表示媒体は、第2の色を有する第2の電気応答性材料を含んでおり、
    前記第1の表示媒体及び前記第2の表示媒体は、更に、少なくとも前記第1の色及び前記第2の色とは異なる第3の色を有する第3の電気応答性材料を含んでおり、
    前記第3の電気応答性材料は、前記第1の電気応答性材料及び前記第2の電気応答性材料とは異なる極性に帯電されている
    ことを特徴とする請求項17に記載の反射型表示装置の製造方法。
JP2013198837A 2013-09-25 2013-09-25 反射型表示装置及びその製造方法 Pending JP2015064496A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013198837A JP2015064496A (ja) 2013-09-25 2013-09-25 反射型表示装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013198837A JP2015064496A (ja) 2013-09-25 2013-09-25 反射型表示装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015064496A true JP2015064496A (ja) 2015-04-09

Family

ID=52832413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013198837A Pending JP2015064496A (ja) 2013-09-25 2013-09-25 反射型表示装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015064496A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11693321B2 (en) 2016-03-31 2023-07-04 Fujifilm Corporation Treatment liquid for manufacturing semiconductor, storage container storing treatment liquid for manufacturing semiconductor, pattern forming method, and method of manufacturing electronic device

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11693321B2 (en) 2016-03-31 2023-07-04 Fujifilm Corporation Treatment liquid for manufacturing semiconductor, storage container storing treatment liquid for manufacturing semiconductor, pattern forming method, and method of manufacturing electronic device
US11892775B2 (en) 2016-03-31 2024-02-06 Fujifilm Corporation Storage container storing treatment liquid for manufacturing semiconductor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5765369B2 (ja) 反射型表示装置
JP2015064496A (ja) 反射型表示装置及びその製造方法
JP2012013934A (ja) 電子ペーパー及び電子ペーパーの製造方法
JP2014170188A (ja) 反射型表示装置及びその製造方法
JP2013210529A (ja) 電気泳動表示装置
JP2015129883A (ja) 反射型表示装置の製造方法
JP2014106468A (ja) 反射型表示装置及びその製造方法
JP2014089421A (ja) 反射型表示装置及びその製造方法
JP2015169835A (ja) 反射型表示装置
JP2014164041A (ja) 反射型表示装置及びその製造方法
JP2015172647A (ja) 反射型表示装置の製造方法
JP2014089418A (ja) 反射型表示装置及びその製造方法
JP2014224869A (ja) 反射型表示装置
JP5871202B2 (ja) 反射型表示装置
JP2014032285A (ja) 反射型表示装置
JP2015064495A (ja) 反射型表示装置及びその製造方法
JP2014089423A (ja) 反射型表示装置及びその製造方法
JP2014059473A (ja) 反射型表示装置及びその製造方法
JP2014089427A (ja) 反射型表示装置
WO2014034783A1 (ja) 反射型表示装置
JP2015045698A (ja) 反射型表示装置の製造方法及び接着剤転写シート
JP2015011066A (ja) 反射型表示装置及びその製造方法
JP2015018010A (ja) 反射型表示装置
JP2014211564A (ja) 反射型表示装置
JP2015172619A (ja) 反射型表示装置、および反射型表示装置の製造方法