JP2014089418A - 反射型表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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多 浩 之 本
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谷 雅 規 梅
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【課題】表示品質の劣化を抑制できる反射型表示装置製造用マザーパネル基板、及び、反射型表示装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】少なくとも一方が透明であり各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されている、反射型表示装置製造用マザーパネル基板であって、所定のパターンで形成され、前記2枚の基板間において、一方の基板上に1または複数画定された情報の表示に利用される表示領域の各々に対して、当該表示領域の全てを含むか、または、当該表示領域に包含される第一領域に配置された隔壁と、前記隔壁で区画された各領域をセルとして、各セル内に配置された前記表示媒体と、前記隔壁と少なくとも一方の基板との間に配置された接着層と、を備え、前記第一領域を除いては、隔壁は形成されていない。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子ペーパー等に応用されている反射型表示装置製造用マザーパネル基板及び反射型表示装置の製造方法に関する。
反射型表示装置として、最近、表示媒体に含まれる電気応答性材料として電気泳動体を用いた電気泳動表示装置が広く用いられている。電気泳動表示装置とは、空気中または溶媒中の電気泳動体(通常は電気泳動する粒子)の電気的な泳動、すなわち粒子移動を利用して情報を表示する装置である。通常、2枚の基板間に電界を与えることで電気的な泳動の状態が制御され、それによって所望の表示が実現されるように構成される。電気泳動体としては、荷電粒子の他、荷電粉体をも利用され得る。その場合、当該荷電粉体は気体中を電気的に泳動する。
電気泳動表示装置は、近年では特に、電子ペーパーとしての応用が注目されている。電子ペーパーとして応用する場合には、印刷物レベルの視認性(目にやさしい)、情報書き換えの容易性、低消費電力、軽量といった利点を享受できる。
電気泳動表示装置では、しかし、粒子や粉体の沈降や偏在に起因して、表示の不良、特にコントラストの低下が生じることがある。この現象を防止するべく、上下の電極基板間に隔壁を形成して、電気泳動する粒子や粉体の泳動空間、すなわち移動空間を微小な空間に分割することが採用されている。この微小な空間は、セルあるいは画素と呼ばれている。各セルの中に、電気泳動体を含むインキやガス(表示媒体)が封入されている。
例えば特許文献1(特開2003−345260号公報)及び特許文献2(特開2007−163660号公報)には、表示媒体として電気泳動体を含むガスを使用した電気泳動表示装置の従来例が開示されている。
また、特許文献3(特許4642014号公報)には、表示媒体を封入するためのセルを有する電気泳動表示装置製造用シートの製造方法が開示されている。
特開2003−345260号公報 特開2007−163660号公報 特許4642014号公報
本件発明者は、上下の電極基板間に形成される隔壁の設計について鋭意研究を重ねるうち、以下のような知見を得るに至った。
まず、表示媒体がセル間を移動して表示ムラが発生することを防ぐために、一方の基板上に形成された隔壁の頂面と他方の基板とは接着剤で接着される。一方の基板上において、反射型表示装置の表示部に対応する領域の外周部にも隔壁が設けられている場合、セル内に液状の表示媒体を封入する際に問題が生じる。すなわち、一方の基板上に表示媒体を塗工して当該一方の基板の隔壁上に他方の基板を貼り合わせることによって表示媒体をセル内に封入する場合、前記外周部に設けられた隔壁によって表示媒体の流動が阻害され、表示媒体の充填及び封入が均一に行われず、結果として反射型表示装置の表示品質が劣化する恐れがある。
さらに、当該外周部の隔壁の頂面に接着剤が配置された場合には、別の問題が生じる。すなわち、一方の基板の隔壁の頂面と他方の基板とが接着される際、隔壁上に配置された接着剤が前記他方の基板上に露出されている電極上に配置されると、その後前記外周部の不要な隔壁が除去される際に前記電極上に接着剤が残ってしまって外部回路との接続の際に支障をきたす。前記電極が接着剤及び隔壁と共に剥がされてしまって電極配線回路としての欠陥が生じてしまう。
本発明は、このような事情に基づいて行われたものであり、その目的は、表示媒体の不均一な充填及び封入に起因する表示品質の劣化を抑制し、また、外周部の不要な隔壁が除去される際に電極上に接着剤が残ってしまうことによる取扱いの不便が生じにくく電極が接着剤及び隔壁と共に剥がされてしまうことによる電極配線回路としての欠陥が生じることを抑制する反射型表示装置製造用マザーパネル基板、及び、反射型表示装置の製造方法を提供することにある。
本発明は、少なくとも一方が透明であり各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に前記表示媒体が所定の表示をする、反射型表示装置、を製造するためのマザーパネル基板であって、所定のパターンで形成され、前記2枚の基板間において、一方の基板上に1または複数画定された情報の表示に利用される表示領域の各々に対して、当該表示領域の全てを含むか、または、当該表示領域に包含される第一領域に配置された隔壁と、前記隔壁で区画された各領域をセルとして、各セル内に配置された前記表示媒体と、前記隔壁上に配置された接着層と、を備え、前記第一領域を除いては、隔壁は形成されていないことを特徴とする反射型表示装置製造用マザーパネル基板である。
本発明によれば、一方の基板上において、情報の表示に利用される表示領域の各々に対して、当該表示領域の全てを含むか、または、当該表示領域に包含される第一領域に所定のパターンで隔壁が形成されており、当該第一領域を除いては、隔壁は形成されていない。この場合、一方の基板上に表示媒体を塗工して当該一方の基板の隔壁上に他方の基板を貼り合わせることによって表示媒体がセル内に封入される際、表示領域の周囲の領域(外周部に対応する領域)に設けられた隔壁によって表示媒体の流動が阻害されないため、表示媒体の充填及び封入が均一に行われ、結果として前記マザーパネル基板を使用して製造される反射型表示装置の表示品質が劣化することが抑制される。また、前記外周部に対応する領域には隔壁は形成されないため、当該外周部に対応する領域で基板上に露出されている電極上に接着層が配置されることはない。したがって、前記外周部に対応する領域の隔壁が除去される際に前記電極上に接着剤が残ってしまって外部回路との接続の際に支障をきたすという問題や、前記電極が接着剤及び隔壁と共に剥がされてしまって電極配線回路としての欠陥が生じてしまうという問題が生じることがない。
あるいは、本発明は、少なくとも一方が透明であり各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に前記表示媒体が所定の表示をする、反射型表示装置、を製造する方法であって、一方の基板上において、情報の表示に利用される表示領域を1または複数画定し、当該表示領域の各々に対して、当該表示領域の全てを含むか、または、当該表示領域に包含される第一領域に所定のパターンで隔壁を形成する隔壁形成工程と、前記隔壁上に接着層を形成する接着層形成工程と、前記一方の基板または他方の基板上に前記表示媒体を配置する表示媒体配置工程と、前記表示媒体が配置された後に、前記隔壁で区画された各領域をセルとして、前記表示媒体が各セル内に封止されるよう、前記接着層に他方の基板を接着する対向基板接着工程と、を備え、前記第一領域を除いては、隔壁は形成されていないことを特徴とする反射型表示装置の製造方法である。
本発明によれば、一方の基板上において、情報の表示に利用される表示領域の各々に対して、当該表示領域の全てを含むか、または、当該表示領域に包含される第一領域に所定のパターンで隔壁を形成し、当該第一領域を除いては、隔壁を形成しない。この場合、表示領域の周囲の領域(外周部に対応する領域)には隔壁は形成されないため、当該外周部に対応する領域で基板上に露出されている電極上に接着層が配置されることはない。したがって、前記外周部に対応する領域の隔壁が除去される際に前記電極上に接着剤が残ってしまって外部回路との接続の際に支障をきたすという問題や、前記電極が接着剤及び隔壁と共に剥がされてしまって電極配線回路としての欠陥が生じてしまうという問題が生じることがない。
好ましくは、前記表示媒体配置工程において、前記表示媒体は、前記一方の基板上に配置される。この場合、一方の基板上に表示媒体を塗工して当該一方の基板の隔壁上に他方の基板を貼り合わせることによって表示媒体がセル内に封入される際、表示領域の周囲の領域(外周部に対応する領域)に設けられた隔壁によって表示媒体の流動が阻害されないため、表示媒体の充填及び封入が均一に行われ、結果として反射型表示装置の表示品質が劣化することが抑制される。
本発明によれば、表示品質の劣化を抑制できる反射型表示装置、及び、反射型表示装置の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の一実施の形態による反射型表示装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。 図2は、隔壁形成工程の一例を概略的に示す図である。 図3は、本発明の第一の実施の形態による隔壁のパターンとその配置の一例を概略的に示す図である。図3(a)においては、マトリックス状に4つ画定された表示領域の各々に形成された隔壁の平面図を示しており、図3(b)においては、隔壁が形成される領域(第一領域)と等しい表示領域を斜線部として示しており、図3(c)においては、隔壁が形成される領域が除かれた領域(第二領域)と等しい外周部を斜線部として示している。 図4は、隔壁の頂面の幅の定義について説明する図である。 図5は、接着層形成工程の一例を概略的に示す図である。 図6は、表示媒体配置工程の一例を概略的に示す図である。 図7は、対向基板接着工程において、一方の基板上に他方の基板が接着されている様子を示す断面図である。 図8は、本発明の第二の実施の形態による隔壁のパターンとその配置の一例を概略的に示す図である。図8(a)においては、隔壁が形成される領域(第一領域)より少し大きい表示領域を斜線部として示しており、図8(b)においては、隔壁が形成される領域が除かれた領域(第二領域)より少し小さい外周部を斜線部として示している。 図9は、本発明の第三の実施の形態による隔壁のパターンとその配置の一例を概略的に示す図である。図9(a)においては、隔壁が形成される領域(第一領域)より少し小さい表示領域を斜線部として示しており、図9(b)においては、隔壁が形成される領域が除かれた領域(第二領域)より少し大きい外周部を斜線部として示している。 図10は、本発明の比較例による隔壁のパターンとその配置の一例を概略的に示す図である。図10(a)においては、隔壁の平面図を示しており、図10(b)においては、マトリックス状に4つ画定された表示領域を斜線部として示しており、図10(c)においては、外周部を斜線部として示している。
図1乃至図10において、一方の基板11と他方の基板16の各面上には、それぞれ電極が設けられているが、それら電極の図示は省略されている。本実施の形態においては、一方の基板11が視認側に配置され、他方の基板16が非視認側に配置される。
一方の基板11としては、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の透明フィルムや透明ガラスに、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)等の透明電極を付したものが、典型的に用いられ得る。本実施の形態では一方の基板11が視認側に配置される例として示している。
透明電極は、塗工法や蒸着法等によって形成され得る。透明電極は、アクティブマトリクス駆動の場合及びセグメント駆動の場合は共通電極として用いられるので、必ずしもパターンが形成されている必要は無く、基板における情報の表示に利用される領域の全面が電極であってもよい。一方、パッシブマトリクス駆動の場合、対向する両方の基板はパターン電極である必要があるため、前記透明電極もストライプなどのパターンで形成される。
なお、電極パターンの形成は、フォトリソ法、レーザ描画法、インクジェット法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、等によって行われ得る。
一方の基板11の厚みは、10μm〜1mmが好適である。10μmよりも薄いと、パネルとしての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、1mmよりも厚いと、パネル重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になるし、コストも高くなるからである。破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜300μm程度である。
一方の基板11の表面には、メッキ処理による酸化防止処理が施されてもよい。また、一方の基板11の裏面(外側)には、バリア層が設けられてもよい。バリア層の機能は、インキが水分を吸着することによる表示劣化を防止することである。バリア層は、本実施形態では視認側に配置される一方の基板に設けられる場合には、透明である必要があり、無機膜を蒸着することで得られる。あるいは、予めバリア層が形成されたフィルムが貼り合わせられてもよい。
一方の基板11は、ロール状でもシート状でもどちらでも適用可能である。
他方の基板16としては、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、エポキシガラス(ガラエポ)等の表面に金属等の導電性材料によって電極が形成されたものが用いられ得る。また他方の基板16は、光透過性の基材が用いられてもよい。さらに光透過性で不透明な基材であってもよく、電極面とは異なるもう一方の面を粗面化した不透明なガラス基材、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、エポキシガラス(ガラエポ)等が用いられ得る。本実施の形態では、他方の基板16は、視認側と反対側の位置に配置されるため、透明である必然性はない。しかし、熱膨張特性など一方の基板11と同じ物性が必要とされる場合は、一方の基板11と同様の透明部材が使用され得る。
電極としては、セグメント駆動およびパッシブマトリクス駆動の場合はパターン状の電極、また、アクティブマトリクス駆動の場合はTFT(Thin Film Transistor)が配置される画素電極が用いられる。本実施の形態では、他方の基板16上には、6インチ相当のパネルの駆動電極に相当する電極が、4面付けで形成されている。
他方の基板16の厚みも、一方の基板11の厚みと同様に、10μm〜1mmが好適である。10μmよりも薄いと、パネルとしての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、1mmよりも厚いと、パネル重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になるし、コストも高くなるからである。破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜300μm程度である。
他方の基板16には、更なる機能層が付加され得る。例えば、他方の基板16の表面に、バリアフィルムが貼付され得る。予め透明無機膜のバリア層が蒸着等で形成された透明フィルムが他方の基板16として採用されても、これと同様の機能を発揮できる。あるいは、他方の基板16の表面に、紫外線カットフィルムが貼付され得る。他方の基板16の表面に他の紫外線カット処理が施されても、これと同様の機能を発揮できる。その他の表面コート層として、AG層(防眩層)、HC層(傷防止層)、AR層(反射防止層)などが付加され得る。
他方の基板16も、ロール状でもシート状でもどちらでも適用可能である。
以下では、一方の基板11ないし他方の基板16上の、反射型表示装置において所望の情報が表示される領域(表示部)に対応する領域(情報の表示に利用される領域)を「表示領域」と称する。また、表示領域の周囲の領域を「外周部」と称する。
<反射型表示装置の製造方法>
図1は、本発明の第一の実施の形態による反射型表示装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。本実施の形態では、一枚の一方の基板11上に、6インチ相当のパネルに相当する表示領域が、他方の基板16に4面付けで形成された電極パターンに対応して、4つ画定されている。
図2は、隔壁形成工程の一例を概略的に示す図である。図2に示すように、まず、一般には水平方向に載置される一方の基板11の上面に、例えばフォトリソグラフィ法(紫外線(UV)照射による露光→現像→焼成)によって、所定のパターンの隔壁12が形成される。隔壁12は、少なくとも表示領域60において、後述する複数のセルを規定する部材である。
隔壁12は、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、常温硬化樹脂等によって構成可能であり、隔壁12の形成方法は、フォトリソグラフィ法の他、エンボス加工などの型転写方法も採用され得る。さらに、所望のパターンの構造物を隔壁として製造しておいて、それを一方の基板11に貼り付けるという方法も採用され得る。
隔壁12は、一方の基板11上に表示領域60の各々に対して、表示領域60の全てを含むか、または、表示領域60に包含される領域に形成される。ここで、本件の明細書及び特許請求の範囲においては、「表示領域の全てを含む(第一)領域」という用語の意味には、「表示領域をその一部に含む(第一)領域」という意味だけでなく、図3に示すような「表示領域に一致する(第一)領域」という意味も含まれている。
本実施の形態では、隔壁12のパターンは、図3に示すように、4つの表示領域60に対応する領域のみに全体として格子状に形成され、当該領域が除かれた領域(外周部70に対応する領域)には隔壁12は形成されない。
隔壁12の頂面の幅は、9μm〜50μm、好ましくは9μm〜20μmである。9μmというのは、隔壁12が倒れることなくパターニングできる線幅の下限である。隔壁12の頂面の幅が9μm未満である場合、隔壁12の長さが60μm以上に亘るようなパターンでは、少なくとも隔壁12の一部が倒れたり、剥がれたり、剥がれた隔壁12が基板上を移動したりする。そうなった場合には、隔壁12による粒子の移動を防ぐという機能が失われ、表示品質が劣化してしまう。一方、好適な範囲の上限である50μmというのは、目視したときに隔壁12が目立ち過ぎない上限である。
ここで、隔壁12の頂面の幅の定義を、図4に示す。頂面の角が丸まっていなければ、図4(a)や図4(b)に示すように、頂面の幅はそのまま定義される。一方、頂面の角が丸まっている場合には、図4(c)や図4(d)に示すように、頂面の延長面と壁部の延長面との交線間の幅として理解される。評価のための測定方法としては、隔壁12が形成された一方の基板11をミクロートーム(大和光機工業株式会社製:FX−801)により断面を切り出し、硬化性樹脂にて包埋し、所定の観察位置が露出するまで研磨し、走査電子顕微鏡(SEM)によって撮影した画像に基づいて各幅を測定することができる。
なお、以下では、隔壁12が形成される領域を「第一領域」と称し、隔壁12が形成される領域が除かれた領域を「第二領域」と称する。
本実施の形態においては、第一領域と表示領域60、及び、第二領域と外周部70は、図3(b)及び図3(c)に示すように、一致している。
隔壁12のパターン形状は、円、格子、ハニカム状(六角形)、その他の多角形など、基本的に任意である。開口率は、70%以上が好ましく、特に90%以上が好ましい。高開口率であるほど、表示可能エリアが広くなるため、高コントラストを得ることができる。
隔壁12の厚みは、5μm〜50μm、好ましくは10μm〜50μmである。5μm以下では、充填するインキ量が少なく、十分な表示特性、特にコントラストが得られない一方、50μm以上では、パネルの厚みが厚すぎて、駆動電圧が上昇し過ぎてしまう。低駆動電圧で良好な表示特性が得られるという観点から、10μm〜50μmの範囲の厚みが好適である。
セルのサイズ(ピッチL)は、表示パネルの大きさにもよるが、0.05〜1mmピッチ、好ましくは0.1〜0.5mmピッチである。ここで、ピッチとは、図3(a)に示すように、隣接するセルの中心点の距離L、すなわち、隣接するセルを重ねるべく移動させるのに必要な距離を意味している。
次に、隔壁12上に接着層22が形成される(接着層形成工程:図1の工程(2))。この接着層形成工程では、例えば転写法や印刷法により、ポリエステル系熱可塑性接着剤のようなヒートシール剤221が、1μm〜100μmの厚みで形成される。好ましくは、1μm〜50μmの厚みで形成され、特に好ましくは、1μm〜20μmの厚みで形成される。
転写法として典型的な熱転写法の一例について具体的な説明を補足すれば、図5に示すように、例えばPETフィルム21上に20μmの厚みでポリエステル系熱可塑性接着剤のようなヒートシール剤221を形成した転写シートを用意し、この転写シート20のヒートシール剤221の面を隔壁12上に常温で1kPaの圧力でラミネートする。これをヒートシール剤221の軟化温度以上の温度である例えば120℃に保たれたホットプレート上において1分間加熱し、その後転写シート20を剥離する。これにより、隔壁12上に例えば6μm程度の接着層22が形成される。
なお、接着剤(ヒートシール剤)221としては、熱可塑性材料を用いたものが好ましく、加熱により軟化して、冷却すると固化する性質を有し、冷却と加熱を繰り返した場合に、塑性が可逆的に保たれる材料である。
熱可塑性材料からなるヒートシール剤を接着層として用いた場合には、転写フィルム基材上の固化しているヒートシール剤をその軟化温度を超える温度にまで加熱することにより軟化させて、隔壁頂面のみに確実にヒートシール剤を熱転写することもできる。また、熱転写後のヒートシール剤は常温まで冷却して再び固化することにより、タック、すなわちねばつきが無くなるため、取り扱いの便宜が極めて良い。また、タック、すなわちねばつきが無いことによって、セル内に充填された表示媒体がヒートシール剤と接着してしまうことがない。そして、再び隔壁上面のヒートシール剤をその軟化温度を超える温度にまで加熱して軟化させることにより、タック、すわなちねばつきを有するようになるため、他方の基板に確実に接着される。他方の基板との接着後のヒートシール剤は、再び常温においてはタック、すなわちねばつきが無いため、やはり表示媒体がヒートシール剤と接着してしまうことがなく、表示品質の低下のおそれもない。
具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリウレタンなどの熱可塑性ベースポリマーや、天然ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体などの熱可塑性エラストマーを主成分とし、粘着性付与樹脂や可塑剤を配合した樹脂が主に使用される。
隔壁12とヒートシール剤221との密着性を上げるために、隔壁12に紫外線照射やプラズマ処理などにより表面処理が施されてもよいし、プライマーが形成されてもよい。あるいは、ヒートシール剤221の方にシランカップリング剤が添加されてもよい。
次に、第二領域に、第一領域を囲むように表示領域外周シール61が配置される(表示領域外周シール配置工程:図1の工程(3))。表示領域外周シール61は、隔壁12が形成される4つの領域(第一領域)の各々の外周に配置される。
表示領域外周シール61の配置方法の一例について具体的な説明を補足すれば、当該表示領域外周シール61は、例えば紫外線硬化性樹脂のような接着剤を、ディスペンサを用いて線幅0.5mm、高さ50μmで線状に塗布することによって配置される。
表示領域外周シール61は、紫外線硬化性樹脂を硬化してなる紫外線硬化樹脂の他に、熱硬化樹脂、常温硬化樹脂、ヒートシール樹脂等によっても構成可能である。また、表示領域外周シール61は、ディスペンサの他に、各種の印刷法によって、あるいは、熱圧着によっても配置可能であり、他方の基板16上に配置されてもよい。
次に、一方の基板11上に表示媒体としてのインキ13が配置される(表示媒体配置工程:図1の工程(4))。図6は、表示媒体配置工程の一例を概略的に示す図である。ここでは、(1)ディスペンサ31あるいはインクジェット、ダイコートからインキ13が滴下され(インキ滴下工程)、(2)アプリケータ32あるいはドクターブレード、ドクターナイフ、中央スキージによって面内均一となるようにインキ13が塗布される(インキ塗布工程)。なお、インキ13は、他方の基板16上に配置されてもよい。
表示媒体としては、少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が用いられ得る。電気応答性材料としては、電荷粒子材料、液晶材料があり、電荷粒子材料には白や黒、カラーなどの色づけされた粒子が電場に応答して移動するいわゆる電気泳動材料、または、粒子が二色に色分けされ電場により回転するツイストボールに代表される材料、または、電場により移動するナノ粒子材料等がある。一方、液晶材料は、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)で知られる透過と散乱を電気的に制御する材料や、液晶に色素を混合した材料、コレステリック液晶材料などがある。これらの電気応答性を有し光学特性を変化させる材料は、種類を問わずセルに隔離する必要があり、本発明の適用対象である。
その後、隔壁12上の接着層22と、一方の基板11に対して対向する他方の基板16とが接着される(対向基板接着工程:図1の工程(5))。これにより、表示媒体(インキ13)が各セル内に封止される。
対向基板接着工程は、図7に示すように、接着層22として塗工されたヒートシール剤221及び表示領域外周シール61を加熱させて接着力を得るようになっている。具体的には、ラミネータ91によって所定の熱圧着圧力(ラミネート圧力)を付与しながら、ヒートシール剤221(接着層22)及び表示領域外周シール61を周辺からその軟化温度を超える温度にまで加熱して軟化させることによって、隔壁12と他方の基板16とを接着する。もっとも、他の熱圧着の態様が採用されてもよい。
対向基板接着工程では、一方の基板11と他方の基板16との間でセル内に気泡が残らないように、他方の基板16をカールさせて、一方の側(図7の場合、左側)から対向する他方の側(図7の場合、右側)に向けて、ラミネータ91によって一方の基板11と他方の基板16とが互いに押圧される部位を移動させ、一方の基板11上の余剰のインキを、表示領域外周シール61で囲まれた領域から押し出しながら貼り合わせる。その後、表示領域外周シール61を硬化させることによって表示領域の外周が封止され、マザーパネル基板81が製造される。
その後、図1に示すように、マザーパネル基板81は、ギロチン、上刃スライド装置、レーザカット装置、レーザーカッター等の断裁装置51によって所定のサイズに断裁され、所望の反射型表示装置の製造が完了する。
なお、本件の明細書及び特許請求の範囲においては、「マザーパネル基板」という用語の意味には、反射型表示装置において表示パネルとして使用される部分(表示領域60、または、表示領域60と表示領域60の縁部から所定の範囲の外周部70(額縁部)とを含む領域に一致する部分。以下「パネル部分」という。)を複数含むパネル基板に限られず、単一のパネル部分をのみを有するパネル基板をも含む。
以上のように、本実施の形態によれば、一方の基板11上において、情報の表示に利用される表示領域60の各々に対して、当該表示領域60の全てを含む第一領域に所定のパターンで隔壁12を形成し、当該第一領域を除いては、隔壁を形成しない。この場合、一方の基板11上に表示媒体13を塗工して当該一方の基板11の隔壁12上に他方の基板16を貼り合わせることによって表示媒体13をセル内に封入する際、外周部70に対応する領域に設けられた隔壁12によって表示媒体13の流動が阻害されないため、表示媒体13の充填及び封入が均一に行われ、結果として反射型表示装置の表示品質が劣化することが抑制される。また、外周部70に対応する領域には隔壁12が形成されないため、当該外周部70に対応する領域で他方の基板16上に露出されている電極上に接着層22が配置されることはない。しがたって、前記外周部70に対応する領域の隔壁が除去される際に前記電極上に接着剤が残ってしまって外部回路との接続の際に支障をきたすという問題や、前記電極が接着剤及び隔壁と共に剥がされてしまって電極配線回路としての欠陥が生じてしまうという問題が生じることが抑制される。
また、外周部70に対応する領域には隔壁12が形成されていないので、隔壁12が形成された一方の基板11と当該一方の基板11に対向する他方の基板16とをラミネート貼合する際に、外周部70に対応する領域の隔壁上に形成された接着層の厚みが邪魔をして、表示領域60に対応する領域の隔壁12上に形成された接着層22に十分なラミネート圧力が与えられないということがなく、当該表示領域60に対応する領域における接着強度が所望の程度以上になされることが促進される。
また、接着層のヒートシール剤22は、熱可塑性材料からなる場合においては、常温においてはタック、すなわちねばつきが無いため、取り扱いの便宜が極めて良い。また、タック、すなわちねばつきが無いことによって、その後の表示媒体配置工程が容易である。具体的には、スキージあるいはドクターブレード、ドクターナイフ等を用いて表示媒体を配置しても、表示媒体(インキ13)がヒートシール剤22と接着してしまうことがない。
なお、一方の基板11の電極(不図示)と他方の基板16の電極(不図示)との間に所定の電界(電圧)が与えられる際、表示媒体であるインキ13中の電気応答性材料が駆動され、文字パターン等の所定の情報が表示される。その後、電界が与えられなくなっても、新たな電界が両基板間に与えられるまで、当該情報表示状態が維持される。
次に、図8により、本発明による反射型表示装置の第二の実施の形態について説明する。
図8は、本発明の第二の実施の形態による、隔壁のパターンとその配置の一例を概略的に示す図である。本実施の形態では、図8に示すように、一方の基板11上において、表示領域60(情報の表示に利用される領域)の一部のみを含み当該表示領域60より少し小さい(表示領域60に包含される)第一領域に所定のパターンで隔壁12が形成されているが、表示領域60の周囲であって外周部70を含み当該外周部70より少し大きい第二領域には隔壁12は形成されていない。ここで、本実施例の第一領域の縁と表示領域60の縁との間の距離は、好ましくは1000μm以下である。
その他の構成は、図3に示す第一の実施の形態と略同様である。図8において、図3に示す第一の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態においては、隔壁12が形成される第一領域は、表示領域60より少しだけ小さい。しかし、第一領域が表示領域60の大部分をカバーしていれば、第一の実施の形態と同様の作用効果が得られる。したがって、製造上の誤差等により本実施の形態のように隔壁12が配置された場合であっても、本発明の保護範囲に含まれるものと理解されるべきである。
次に、図9により、本発明による反射型表示装置の第三の実施の形態について説明する。
図9は、本発明の第三の実施の形態による、隔壁のパターンとその配置の一例を概略的に示す図である。本実施の形態では、図9に示すように、一方の基板11上において、表示領域60(情報の表示に利用される領域)を含み当該表示領域60より少し大きい第一領域に所定パターンで隔壁12が形成されているが、表示領域60の周囲であって外周部70の一部のみを含み当該外周部70より少し小さい第二領域には隔壁12は形成されていない。ここで、本実施例の第一領域の縁と表示領域60の縁との間の距離は、好ましくは1000μm以下である。
その他の構成は、図3に示す第一の実施の形態と略同様である。図9において、図3に示す第一の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施の形態においては、隔壁12が形成される第一領域は表示領域60より少しだけ広い。しかし、第一領域が表示領域60より少し広いだけであれば、表示媒体配置工程において、インキ13の流動が表示領域60の外に位置する隔壁12によって阻害されることはなく、また、裁断工程の前に表示領域60の外に位置する隔壁12を除去する必要性も生じないため、第一の実施の形態と同様の作用効果が得られる。したがって、製造上の誤差等により本実施の形態のように隔壁12が配置された場合であっても、本発明の保護範囲に含まれるものと理解されるべきである。
次に、実際に行われた実施例について説明する。
<反射型表示装置の実施例>
<実施例>
一方の基板11として、300mm×400mm×厚さ0.1mmのPETフィルム(東洋紡製A4100)の一方の面に透明電極として酸化インジウムスズ(ITO)蒸着膜(厚さ0.2μm)が設けられた基板が用意された。透明電極は、スパッタリング、真空蒸着法、CVD法などの一般的な成膜方法によって形成され、酸化インジウムスズ(ITO)の他に、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等によっても形成され得る。本実施例では、一枚の一方の基板11上に、6インチ相当のパネルに相当する表示領域60が、後述する他方の基板16に4面付けで形成された電極パターンに対応して、4つ画定されている。
次に、当該一方の基板11に、ネガ型感光性樹脂材料(デュポンMRCドライフィルムレジスト(株)製のドライフィルムレジスト)を30μmの厚さにラミネートして100℃、1分間の条件で加熱し、次いで露光マスクを使用して露光(露光量500mJ/cm)し、その後、1%KOH水溶液を用いた現像を30秒行い、120℃、60分間の条件で焼成することで、図3に示すような、セルピッチ300μmの格子状パターンの隔壁12が、4つの表示領域60の各々に対応する領域の各々(第一領域)に形成された。なお、当該表示領域60に対応する領域(第一領域)が除かれた領域(第二領域)、すなわち外周部70に対応する領域には、隔壁12は形成されなかった。
そして、転写シート基材21として厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人・デュポン社製)が用いられ、これにヒートシール剤221(東洋紡製バイロン630)が厚さ20μmでダイコーダにて塗布され、乾燥された。これにより、20μmの接着層を有するロール状の転写シート20が作製された。なお、ヒートシール剤221の軟化温度は約110℃であった。
そして、隔壁12の頂面に転写シート20が載せられた状態で、1kPa程度の押圧力をさらに付与しつつ、ヒートシール剤221の周辺がその軟化温度を超える温度、例えば120℃程度にまで加熱され、その結果、ヒートシール剤221が隔壁12の頂面の全面に熱転写された。隔壁12の頂面からヒートシール剤221の頭頂部までの高さは、約10μmであった。
続いて、一方の基板11の表示領域60の各々に対応する領域(第一領域)の各々の外周を囲むように、ディスペンサを用いて紫外線硬化性樹脂(スリーボンド社製:アクリル系シール剤3052D)が切れ目なく塗工されて、表示領域外周シール61が線幅1.0mm、高さ100μmで形成された。
次いで、表示媒体として、以下の成分を有するインキ13が用いられ、ディスペンサ31から滴下されて、アプリケータ32(テスター産業製)にて、一方の基板11の表面より50μmのギャップにて、一方の基板11上にインキ13が塗工された。塗工は、一方の基板11の中心を基準に、300mm×400mmの位置に行われ、膜厚は35μmとした。
<インキ成分>
・電気泳動粒子(二酸化チタン)・・・60重量部
・分散液 ・・・40重量部
続いて、他方の基板16として、300mm×400mm×厚さ0.5mmの無アルカリガラス(日本電気硝子製OA−10G)に、Cu電極等の各種電極がパターン状に形成されたものが用いられた。各種電極のパターン形成は、一般的なエッチング法によって形成された。本実施例では、6インチ相当のパネルの駆動電極に相当する電極パターンが、1枚の他方の基板16上に4面付けで形成された。
そして、大気中にて、一方の基板11の隔壁12上の接着層22の上に他方の基板16を重ね合わせて、ラミネータ91で一定の熱圧着圧力をさらに付与しつつ、一方の基板11の隔壁12と他方の基板16とが密着された(図7参照)。このとき、両基板の間に気泡が残らないように、他方の基板16はカールされた状態で、一方の基板11及び他方の基板16の一方の側から対向する他方の側に向けて、表示領域外周シール61で囲まれた空間の容積を超える余剰のインキを押し出しながら、貼り合わされた。この結果、セル内には規定量のインクのみが充填された。
熱圧着時の温度は、接着層22及び表示領域外周シール61の軟化温度又は溶融温度より高い、111℃〜150℃、好ましくは110℃〜120℃であり、本実施例では110℃であった。また、熱圧着圧力は、0.01MPa〜0.7MPaが好ましく、特には0.1MPa〜0.4MPaが好ましく、本実施例では0.4MPaであった。
その後、紫外線を露光(露光量3000mJ/cm)して表示領域外周シール61を硬化させた(外周封止処理)。
以上により作製されたマザーパネル基板81は、断裁装置51によって所定のサイズに断裁され、表示パネルが作製された。
以上のようにして得られた表示パネルに対して表示品質を評価したが、極めて良好であり、白および黒表示時の面内色差はΔE≦3を満たし、気泡の発生も観測されなかった。
また、本実施例においては、一方の基板11の外周部70に対応する領域には隔壁12が形成されないため、他方の基板16の外周部70に対応する領域で当該基板16上に露出されている電極上に接着剤22が配置されることはなく、また、裁断工程(図1の工程(5))の前に外周部70に対応する領域の不要な隔壁12を除去する必要性がなかった。したがって、前記電極上に配置された接着剤22が前記露出された電極上に存在することによって外部回路と接続する際に問題が生じるということがなく、また、前記露出された電極が接着剤及び隔壁と共に剥がされてしまうことによって電極配線回路としての欠陥が生じることもなかった。
<比較例>
前記実施例に対して、図10に示すように、セルピッチが300μmの格子状パターンの隔壁12を一方の基板11の全面に形成し、すなわち表示領域60に対応する領域だけでなく外周部70に対応する領域にも形成し、その他は同じ工程で、表示パネルを作製した。本比較例において、隔壁12の頂面からヒートシール剤221の頭頂部までの高さは、約10μmであった。また、隔壁12の幅は、20μmであった。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したが、表示品質は低く、白および黒表示時の面内色差はΔE≦3を満たさず、気泡の発生も確認された。これは、一方の基板11上にインキ13を塗工して当該一方の基板11の隔壁12上に他方の基板16を貼り合わせることによってインキ13をセル内に封入する場合、外周部70に対応する領域(第二領域)に設けられた隔壁12によってインキ13の流動が阻害され、インキ13のセル内への充填及び封入が均一に行われなかったためであると考えられる。
また、本比較例においては、一方の基板11の外周部70に対応する領域に隔壁12が形成されるため、裁断工程(図1の工程(5))の前に外周部70に対応する領域の不要な隔壁12を除去する必要性があった。ここで、本比較例では、一方の基板11の外周部70に対応する領域に形成された隔壁12上の接着剤22が、他方の基板16の外周部70に対応する領域において当該基板16上に露出されている電極上に配置されてしまうため、前記不要な隔壁を除去する際に前記露出されている電極上に接着剤22が残ってしまう。このことにより、外部回路との接続の際に支障が生じた。また、前記不要な隔壁を除去する際に、前記電極の一部が接着剤及び隔壁と共に剥がされてしまって、電極配線回路としての欠陥が生じた。
11 一方の基板
12 隔壁
13 インキ(表示媒体)
16 他方の基板
22 接着層
221 接着剤(ヒートシール剤)
31 ディスペンサ
32 アプリケータ
51 断裁装置
60 表示領域
61 表示領域外周シール
70 外周部
81 マザーパネル基板
91 ラミネータ

Claims (3)

  1. 少なくとも一方が透明であり各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に前記表示媒体が所定の表示をする、反射型表示装置、を製造するためのマザーパネル基板であって、
    所定のパターンで形成され、前記2枚の基板間において、一方の基板上に1または複数画定された情報の表示に利用される表示領域の各々に対して、当該表示領域の全てを含むか、または、当該表示領域に包含される第一領域に配置された隔壁と、
    前記隔壁で区画された各領域をセルとして、各セル内に配置された前記表示媒体と、
    前記隔壁上に配置された接着層と、
    を備え、
    前記第一領域を除いては、隔壁は形成されていない
    ことを特徴とする反射型表示装置製造用マザーパネル基板。
  2. 少なくとも一方が透明であり各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に前記表示媒体が所定の表示をする、反射型表示装置、を製造する方法であって、
    一方の基板上において、情報の表示に利用される表示領域を1または複数画定し、当該表示領域の各々に対して、当該表示領域の全てを含むか、または、当該表示領域に包含される第一領域に所定のパターンで隔壁を形成する隔壁形成工程と、
    前記隔壁上に接着層を形成する接着層形成工程と、
    前記一方の基板または他方の基板上に前記表示媒体を配置する表示媒体配置工程と、
    前記表示媒体が配置された後に、前記隔壁で区画された各領域をセルとして、前記表示媒体が各セル内に封止されるよう、前記接着層に他方の基板を接着する対向基板接着工程と、
    を備え、
    前記第一領域を除いては、隔壁は形成されていない
    ことを特徴とする反射型表示装置の製造方法。
  3. 前記表示媒体配置工程において、前記表示媒体は、前記一方の基板上に配置される
    ことを特徴とする請求項2に記載の反射型表示装置の製造方法。
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