JP2015172647A - 反射型表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 隔壁の頭頂部に接着剤を熱転写した場合であっても、後に貼り合せた基板間の剥離の虞を低減することが可能な反射型表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 対向する2枚の基板間に表示媒体が封入されていて、2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に表示媒体が所望の表示をする、反射型表示装置を製造する方法であって、一方の基板上に隔壁を形成する隔壁形成工程と、隔壁の頭頂部に接着剤を熱転写する工程と、熱転写後に所定の時間だけ保存する養生工程と、養生工程の後、一方の基板または他方の基板上に前記表示媒体を配置する表示媒体配置工程と、表示媒体が配置された後に、隔壁で区画された各領域をセルとして、表示媒体が各セル内に封止されるよう、接着層に他方の基板を接着する対向基板接着工程と、を含むことを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】 対向する2枚の基板間に表示媒体が封入されていて、2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に表示媒体が所望の表示をする、反射型表示装置を製造する方法であって、一方の基板上に隔壁を形成する隔壁形成工程と、隔壁の頭頂部に接着剤を熱転写する工程と、熱転写後に所定の時間だけ保存する養生工程と、養生工程の後、一方の基板または他方の基板上に前記表示媒体を配置する表示媒体配置工程と、表示媒体が配置された後に、隔壁で区画された各領域をセルとして、表示媒体が各セル内に封止されるよう、接着層に他方の基板を接着する対向基板接着工程と、を含むことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、電子ペーパー等に応用されている反射型表示装置の製造方法に関する。
近年、表示媒体に含まれる電気応答性材料として電気泳動体を用いた電気泳動表示装置が広く用いられている。電気泳動表示装置とは、反射型表示装置の一つであり、空気中または溶媒中の電気泳動体(通常は電気泳動する粒子)の電気的な泳動、すなわち粒子移動を利用して情報を表示する装置である。通常、2枚の基板間に電界を与えることで電気的な泳動の状態が制御され、それによって所望の表示が実現されるように構成される。電気泳動体としては、荷電粒子の他、荷電粉体をも利用され得る。その場合、当該荷電粉体は気体中を電気的に泳動する。
電気泳動表示装置は、近年では特に、電子ペーパーとしての応用が注目されている。電子ペーパーとして応用する場合には、印刷物レベルの視認性(目にやさしい)、情報書き換えの容易性、低消費電力、軽量といった利点を享受できる。
しかし、電気泳動表示装置では、粒子や粉体の沈降や偏在に起因して、表示の不良、特にコントラストの低下が生じることがある。この現象を防止するべく、上下の電極基板間に隔壁を形成して、電気泳動する粒子や粉体の泳動空間、すなわち移動空間を微小な空間に分割することが採用されている。この微小な空間は、セルと呼ばれている。各セルの中に、電気泳動体を含むインキやガス(表示媒体)が封入されている。
各セルは、2枚の基板のうち一方の基板に形成された隔壁を、他方の基板と貼り合せることにより区画されるが、この際、隔壁の頭頂部に接着剤を塗布し、他方の基板と貼り合せることが行われている(例えば、特許文献1〜3参照)。
一般的にプラスチックフィルムは乾燥環境下での加熱により含有水分量が低下することで寸法収縮を起こす。その後一定の湿度環境下にて保存すると加熱前と同等の飽和含有水分量まで戻ることにより膨張する。これは、含有水分量に依存して寸法が変動することにより生じる。このため、上記従来の技術において、隔壁の頭頂部に接着剤を熱転写した後、熱転写された一方の基板(隔壁基板)は、寸法収縮を起こし、その後膨張する。
上記従来の技術では、接着剤を熱転写した直後に、一方の基板(隔壁基板)と他方の基板とを貼り合せるため、一方の基板が収縮しきった状態で貼り合されることになる。貼り合せ後、一方の基板は膨張するため、寸法に変化がない他方の基板との寸法に差異が生じ、基板間の剥離が発生するという問題があった。図7は、一方の基板の膨張による基板間の剥離の様子を示す図である。貼り合せ直後は、図7(a)に示すように、隔壁12および隔壁12の頭頂部に形成された接着層22によりセルが密閉されている。しかし、時間の経過に伴い、図7(b)に示すように、一方の基板11が膨張して外側に撓むため、一方の基板11に形成された隔壁12および接着層22が、一方の基板11が引っ張られて接着層22と他方の基板16が剥がれる。すなわち、一方の基板11と他方の基板16が剥離してしまう。基板間の剥離が発生すると、図7(b)中の矢印で示すように、セル間を電気泳動体であるインキ13が移動し、粒子の凝集等が起こり、コントラストの低下に繋がる。
そこで、本発明は、隔壁の頭頂部に接着剤を熱転写した場合であっても、後に貼り合せた基板間の剥離の虞を低減することが可能な反射型表示装置の製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明第1の態様では、少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に前記表示媒体が所望の表示をする、反射型表示装置を製造する方法であって、一方の基板上に隔壁を形成する隔壁形成工程と、前記隔壁の頭頂部に接着剤を熱転写して接着層を形成する熱転写工程と、前記熱転写後に前記一方の基板を所定の時間だけ保存する養生工程と、他方の基板上、または、前記養生工程の後における前記一方の基板上に前記表示媒体を配置する表示媒体配置工程と、前記表示媒体が配置された後に、前記隔壁で区画された各領域をセルとして、前記表示媒体が各セル内に封止されるよう、前記接着層に前記他方の基板を接着する対向基板接着工程と、を含むことを特徴とする反射型表示装置の製造方法を提供する。
本発明第1の態様によれば、2枚の基板を貼り合せた反射型表示装置の製造方法において、一方の基板上の隔壁の頭頂部に接着剤を熱転写する工程の後、一方の基板を所定の時間だけ保存する養生工程を設け、養生工程の後、一方の基板または他方の基板上に表示媒体を配置する表示媒体配置工程を経て、隔壁で区画された各領域をセルとして、表示媒体が各セル内に封止されるよう、接着層に他方の基板を接着する対向基板接着工程を行うようにしたので、接着剤の熱転写プロセスにより発生する一方の基板の寸法収縮が収まった状態で、他方の基板と貼り合されることになり、隔壁の頭頂部に接着剤を熱転写した場合であっても、後に貼り合せた基板間の剥離の虞を低減することが可能となる。
また、本発明第2の態様では、前記養生工程において、前記熱転写後に前記一方の基板を保存する前記所定の時間は、24時間以上であることを特徴とする。本発明第2の態様によれば、熱転写する工程の後における養生工程において、24時間以上保存するようにしたので、接着剤の熱転写プロセスにより発生する一方の基板の寸法収縮が収まった状態で、他方の基板と貼り合されることになり、貼り合せた基板間の剥離の虞を十分に低減することができる。
また、本発明第3の態様では、前記対向基板接着工程の後に、前記一方の基板または前記他方の基板の少なくとも一方にバリア層を形成するバリア層形成工程を有することを特徴とする。本発明第3の態様によれば、一方の基板または他方の基板の少なくとも一方にバリア層を形成するようにしたので、セル内に水分が浸入することによる表示劣化を防止することができる。バリア層により外部の湿度変化の影響を受けにくくなるため、バリア層が形成された基板の収縮および膨張が抑えられ、基板の寸法が安定する。
本発明によれば、隔壁の頭頂部に接着剤を熱転写した場合であっても、後に貼り合せた基板間の剥離の虞を低減することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<反射型表示装置>
図1は、本発明の一実施形態に係る反射型表示装置の製造方法により製造される反射型表示装置の構成を概略的に示す断面図である。本実施形態の製造方法による反射型表示装置は、少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間11,16に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む液状の表示媒体13が封入されていて、2枚の基板11,16間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をするようになっている。ここで、本件の明細書及び特許請求の範囲において「透光性」とは、光を透過する性質、という程度の意味である。したがって、透明な場合は当然のこととして、不透明であっても光を透過する場合は含まれる。本実施形態においては、視認側に配置される基板(一方の基板11)は、全光透過率が50%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上となるような透光性を有している。
<反射型表示装置>
図1は、本発明の一実施形態に係る反射型表示装置の製造方法により製造される反射型表示装置の構成を概略的に示す断面図である。本実施形態の製造方法による反射型表示装置は、少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間11,16に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む液状の表示媒体13が封入されていて、2枚の基板11,16間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をするようになっている。ここで、本件の明細書及び特許請求の範囲において「透光性」とは、光を透過する性質、という程度の意味である。したがって、透明な場合は当然のこととして、不透明であっても光を透過する場合は含まれる。本実施形態においては、視認側に配置される基板(一方の基板11)は、全光透過率が50%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上となるような透光性を有している。
一方の基板11及び他方の基板16においては、それぞれ他の基板と対向する側の面上に、各々電極が設けられているが、図面が煩雑になるのを避けるため、図1乃至図5において、当該電極の図示は省略されている。本実施形態においては、一方の基板11が視認側に配置され、他方の基板16が非視認側に配置される。
一方の基板11としては、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の透光性フィルムや透光性ガラスに、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等の透光性を有する電極(透光性電極)を一方の基板11の少なくとも表示領域60を覆うように付したものが、典型的に用いられ得る。ここで、「表示領域」とは、反射型表示装置における所望の表示に利用される領域をいう。
透光性電極は、公知の様々な塗工法や蒸着法等によって形成され得る。透光性電極は、アクティブマトリクス駆動の場合及びセグメント駆動の場合は共通電極として用いられるので、必ずしもパターンが形成されている必要は無く、基板全面が電極であってもよい。一方、パッシブマトリクス駆動の場合、対向する両方の基板はパターン電極である必要があるため、当該透光性電極もストライプなどのパターンで形成される。
一方の基板11の厚みは、10μm〜1mmが好適である。10μmよりも薄いと、表示パネル80としての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、1mmよりも厚いと、表示パネル80の重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になるし、コストも高くなるからである。破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜300μm程度である。
一方の基板11上には、バリア層が設けられてもよい。バリア層の機能は、一つは、セル内に水分が浸入することによる表示劣化を防止することである。バリア層のもう一つの機能は、外部の湿度変化の影響を受けにくくし、基板の収縮および膨張を抑え、基板の寸法を安定させることである。バリア層は、一方の基板11の表示媒体13が配置される側の面(表示媒体側の面)に配置されてもよいし、当該表示媒体13側の面とは反対側の面に設けられてもよい。また、バリア層は、一方の基板11と基板11の対向面側に形成された透光性電極との間に設けられてもよい。本実施形態では、一方の基板は視認側に配置されるため、バリア層は、透光性である必要がある。バリア層は、無機膜が一方の基板11上に蒸着されることにより得られてもよいし、予めバリア層が形成されたフィルムが一方の基板11上に貼り合わせられることにより得られてもよい。
また、一方の基板11の表示媒体13側の面とは反対側の面に、紫外線カットフィルムまたは紫外線吸収層が設けられ得る。あるいは、一方の基板11自体に紫外線吸収機能を持たせてもよい。また、一方の基板11の表示媒体13側の面とは反対側の面に、その他の表面コート層として、防眩層(AG層)、傷防止層(HC層)、反射防止層(AR層)などが付加され得る。
一方の基板11は、ロール状でもシート状でもどちらでも適用可能である。
他方の基板16としては、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、エポキシガラス(ガラエポ)等の基材が用いられ得る。また他方の基板16は、透光性を有する基材が用いられてもよい。さらに透光性を有しているが不透明な基材であってもよく、電極面とは異なるもう一方の面を粗面化した不透明なガラス基材、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、エポキシガラス(ガラエポ)等が用いられ得る。本実施形態では、他方の基板16は、視認側と反対側の位置に配置されるため、透光性を有している必然性はない。しかし、熱膨張特性など一方の基板11と同じ物性が必要とされる場合は、一方の基板11と同様の透光性の部材が使用され得る。
電極としては、セグメント駆動およびパッシブマトリクス駆動の場合はパターン状の電極、また、アクティブマトリクス駆動の場合はTFT(Thin Film Transistor)が配置される画素電極が用いられる。
他方の基板16の厚みも、一方の基板11の厚みと同様に、10μm〜1mmが好適である。10μmよりも薄いと、表示パネル80としての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、1mmよりも厚いと、表示パネル80の重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になるし、コストも高くなるからである。破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜300μm程度である。
他方の基板16には、更なる機能層が付加され得る。例えば、他方の基板16上に、バリアフィルムが貼付され得る。予め透明無機膜のバリア層が蒸着等で形成された透明フィルムや、金属膜などの透光性のないバリア層が形成された透明フィルムが、他方の基板16として採用されても、これと同様の機能を発揮できる。バリアフィルムないしバリア層は、他方の基板16の表示媒体13側の面(画素電極上)に設けられてもよいし、表示媒体13側の面とは反対側の面に設けられてもよい。
また、他方の基板16の表示媒体側の面とは反対側の面に、紫外線カットフィルムまたは紫外線吸収層が設けられ得る。あるいは、他方の基板16自体に紫外線吸収機能を持たせてもよい。
他方の基板16も、一方の基板11と同様、ロール状でもシート状でもどちらでも適用可能である。
<反射型表示装置の製造方法>
図2は、本発明の一実施形態に係る反射型表示装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。
図2は、本発明の一実施形態に係る反射型表示装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。
図3は、隔壁形成工程の一例を概略的に示す図である。図3に示すように、まず、一般には水平方向に載置される一方の基板11の上面に、例えばフォトリソグラフィ法(紫外線(UV)照射による露光→現像→焼成)によって、隔壁12が形成される(隔壁形成工程:図2の工程(1))。隔壁12は、後述する複数のセルを規定する部材である。
なお、本件の明細書及び特許請求の範囲においては、「セル」とは、粒子や粉体の沈降や偏在に起因して表示の不良、特にコントラストの低下を防止するべく上下の電極基板11,16間に形成された隔壁12によって分割された、電気泳動する粒子や粉体の微小な泳動空間、すなわち移動空間を意味する。隔壁12は、他方の基板16上に形成されてもよい。
隔壁12は、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、常温硬化樹脂等によって構成可能であり、隔壁12の形成方法は、フォトリソグラフィ法の他、エンボス加工などの型転写方法も採用され得る。さらに、所望のパターンの構造物を隔壁として製造しておいて、それを一方の基板11に貼り付けるという方法も採用され得る。
隔壁12の幅(図1における左右方向の幅)は、9μm〜50μm、好ましくは9μm〜20μmである。9μmというのは、隔壁12が倒れることなくパターニングできる線幅の下限である。隔壁12の幅が9μm未満である場合、隔壁12の長さ(図1における紙面垂直方向の長さ)が60μm以上に亘るようなパターンでは、少なくとも隔壁12の一部が倒れたり、剥がれたり、剥がれた隔壁12が基板上を移動したりする。そうなった場合には、隔壁12による粒子の移動を防ぐという機能が失われ、表示品質が劣化してしまう。一方、好適な範囲の上限である50μmというのは、目視したときに隔壁12が目立ち過ぎない上限である。
評価のための測定方法としては、隔壁12が形成された一方の基板11を硬化性樹脂にて包埋し、ミクロートーム(大和光機工業株式会社製:FX−801)により隔壁12の断面を切り出し、走査電子顕微鏡(SEM)によって撮影した画像に基づいて隔壁12の幅を測定することができる。
隔壁12のパターンは、円、格子、ハニカム状(六角形)、その他の多角形など、基本的に任意である。開口率は、70%以上が好ましく、特に90%以上が好ましい。高開口率であるほど、表示可能エリアが広くなるため、高コントラストを得ることができる。
隔壁12の高さ(図1における上下方向の高さ)は、5〜50μm、好ましくは10〜50μmである。5μm以下では、充填するインキ量が少なく、十分な表示特性、特にコントラストが得られない一方、50μm以上では、表示パネル80の厚みが厚すぎて、駆動電圧が上昇し過ぎてしまう。低駆動電圧で良好な表示特性が得られるという観点から、10〜50μmの範囲の高さが好適である。
セルのサイズ(ピッチ)は、表示パネル80の大きさにもよるが、0.05mm〜1mmピッチ、好ましくは0.1mm〜0.5mmピッチである。ここで、ピッチとは、隣接するセルの中心点の距離を意味している。
次に、隔壁12上に接着層22が形成される(熱転写工程:図2の工程(2))。この熱転写工程では、熱転写法により、ポリエステル系熱可塑性接着剤のような熱可塑性樹脂が、接着層として1μm〜100μmの厚みで形成される。好ましくは、1μm〜50μmの厚みで形成され、特に好ましくは、1μm〜20μmの厚みで形成される。
熱転写法の一例について具体的な説明を補足すれば、図4に示すように、例えばPETフィルム21上に20μmの厚みでポリエステル系熱可塑性接着剤のようなヒートシール剤221を形成した転写シート20を用意する。そして、この転写シート20を、例えばガラス基板からなる歪み防止基板70に貼り付ける。その後、転写シート20のヒートシール剤221の面を隔壁12の頭頂部上(図4では下側)に常温で例えば1kPaの圧力でラミネートする。隔壁12の頭頂部とは、隔壁12のうち、隔壁12が形成された一方の基板11と反対側の端部であり、図4の例では下側を向いている。
これをヒートシール剤221の軟化温度以上の温度である例えば120℃に保たれたホットプレート上において1分間加熱する。この時、転写シート20は歪み防止基板70に貼り付けられているため、熱によって歪むことが防止される。このことによって、ヒートシール剤の転写量を高精度に均一に調節することができる。その後、転写シート20を剥離する。これにより、隔壁12上に例えば6μm程度の接着層22が形成される。
ここで、転写シート20のヒートシール剤221の面を隔壁12の頭頂部上にラミネートする際の圧力について説明する。ヒートシール剤の転写量は、隔壁12の他方の基板16側となる端部を転写シート20に押しつける圧力、すなわち転写圧、の影響を受ける。例えば、転写圧が適正な圧力範囲内であれば、隔壁12をヒートシール剤に押しつけた際に隔壁12の先端部がヒートシール剤に埋まり、ヒートシール剤は隔壁12の他方の基板16側となる端部のみならず隔壁12の壁部にも多少付着するため、ヒートシール剤の転写量が多少増える。一方、転写圧が低すぎる場合には、ヒートシール剤は隔壁12の他方の基板16側となる端部にしか付着しないため、ヒートシール剤の転写量は少なくなる。また、転写圧が高すぎる場合には、ヒートシール剤は隔壁12の壁部に付着するものの、肝心の隔壁12の他方の基板16側となる端部に付着するヒートシール剤の量が少なくなり、結果としてヒートシール剤の転写量は少なくなる。また、転写圧が高すぎる場合には、転写量が少なくなること以外にも、転写圧によって隔壁が倒れてしまって、セル内にヒートシール剤が侵入してしまうという問題が生じ得る。本件発明者による知見によれば、本発明では転写圧を1Pa〜100kPa、さらに好ましくは100Pa〜10kPaとすることにより、ヒートシール剤の転写量を好適にすることができる。上記の例では、好ましい範囲に含まれる1kPaで転写を行っている。
なお、接着層22としては、ヒートシール剤221のような熱可塑性材料を用いたものが好ましい。加熱により軟化して、冷却すると固化する性質を有し、冷却と加熱を繰り返した場合に、塑性が可逆的に保たれる材料であるためである。
熱可塑性材料からなるヒートシール剤を接着層22として用いた場合には、転写シート基材21上の固化しているヒートシール剤221をその軟化温度を超える温度にまで加熱することにより軟化させて、隔壁12の頭頂部のみに確実にヒートシール剤221を熱転写することもできる。また、熱転写後のヒートシール剤221は常温まで冷却して再び固化することにより、タック、すなわちねばつきが無くなるため、取り扱いの便宜が極めて良い。また、タック、すなわちねばつきが無いことによって、セル内に充填された表示媒体13がヒートシール剤221と接着してしまうことがない。そして、再び隔壁12の頭頂部のヒートシール剤221をその軟化温度を超える温度にまで加熱して軟化させることにより、タック、すなわちねばつきを有するようになるため、他方の基板16に確実に接着される。他方の基板16との接着後のヒートシール剤221は、再び常温においてはタック、すなわちねばつきが無いため、やはり表示媒体13がヒートシール剤221と接着してしまうことがなく、表示品質の低下のおそれもない。
具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリウレタンなどの熱可塑性ベースポリマーや、天然ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体などの熱可塑性エラストマーを主成分とし、粘着性付与樹脂や可塑剤を配合した樹脂が主に使用される。
隔壁12とヒートシール剤221との密着性を上げるために、隔壁12に紫外線照射やプラズマ処理などにより表面処理が施されてもよいし、プライマーが形成されてもよい。あるいは、ヒートシール剤221の方にシランカップリング剤が添加されてもよい。
次に、前記熱転写後に接着層22が形成された一方の基板11を所定の時間だけ保存する(養生工程:図2の工程(3))。具体的には、所定範囲の温度、湿度の環境で保存を行う。所定範囲の温度としては、15℃〜30℃が好ましく、20℃〜30℃がより好ましい。所定範囲の湿度としては、30%〜70%が好ましく、40%〜60%がより好ましい。
熱転写工程後は、加熱されたことにより、一方の基板11から水分が蒸発する。このため、一方の基板11は面方向に縮んだ状態となる。このまま、一方の基板11を他方の基板16と貼り合せてしまうと、後に一方の基板11に水分が戻った際に、一方の基板11が面方向に延びる。この延びにより、一方の基板11と他方の基板16の面方向の長さが変わってしまい、双方に固定されている隔壁12が、接着層22部分から他方の基板16と剥離する。この剥離を防ぐため、本発明では、養生工程を備えるのである。
養生工程により、十分に一方の基板11および接着層22の養生を行った後、一方の基板11上に表示媒体としてのインキ13が配置される(表示媒体配置工程:図2の工程(4))。図5は、表示媒体配置工程の一例を概略的に示す図である。ここでは、(1)ディスペンサ31あるいはインクジェット、ダイコートからインキ13が滴下され(インキ滴下工程)、(2)中央スキージ32あるいはドクターブレード、ドクターナイフ、アプリケータによって面内均一となるようにインキ13が塗布される(インキ塗布工程)。
表示媒体13としては、少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む液状の表示媒体が用いられ得る。電気応答性材料としては、電荷粒子材料、液晶材料があり、電荷粒子材料には白や黒、カラーなどの色づけされた粒子が電場に応答して移動するいわゆる電気泳動材料、または、粒子が二色に色分けされ電場により回転するツイストボールに代表される材料、または、電場により移動するナノ粒子材料等がある。一方、液晶材料は、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)で知られる透過と散乱を電気的に制御する材料や、液晶に色素を混合した材料、コレステリック液晶材料などがある。これらの電気応答性を有し光学特性を変化させる材料は、種類を問わずセルに隔離する必要があり、本発明の適用対象である。
表示媒体13は、本実施形態では、一方の基板11上に配置されるが、他方の基板16上に配置されてもよい。他方の基板16上に表示媒体13を配置する場合、一方の基板11の養生工程と並行して、表示媒体配置工程を行うこともできる。この場合、一方の基板11の養生工程後に、他方の基板16との対向基板接着工程が行われる。
次に、他方の基板16上であって、後述する対向基板接着工程において一方の基板11の隔壁12の頭頂部と他方の基板16とが対向するように一方の基板11と他方の基板16とが配置される際に表示領域60を囲むことができるような位置に、一方の基板11及び他方の基板16と共同して表示領域60上の空間を密閉する密閉部材61が配置される。本実施形態では、密閉部材61は、他方の基板16の表示領域60の外周に、当該表示領域60を切れ目無く囲むように配置される(密閉部材配置工程:図2の工程(5))。
密閉部材61の配置方法の一例について具体的な説明を補足すれば、当該密閉部材61として例えば紫外線硬化樹脂のような接着剤が、ディスペンサを用いて線幅0.5mm、高さ50μmで線状に塗布されることによって配置される。もっとも、密閉部材61は、ディスペンサの他に、各種の印刷法によって、あるいは、熱圧着によっても配置可能である。
ここで、紫外線硬化樹脂は、紫外線で硬化された後はポリマー化して化学的に安定な状態になる。したがって、密閉部材61として紫外線硬化樹脂を用い、紫外線で硬化させれば、当該硬化された樹脂と表示媒体13とが接触することによる表示性能の劣化が生じる虞がない。なお、密閉部材61に使用される紫外線硬化樹脂は、好ましくは、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレートのモノマー、オリゴマーであり、例えば、サートマー製CN966、CN981、CN2003A、CN964、CN9893NS、スリーボンド製3033、3034、3057、3052、3054、3056B、3170D、イー・エッチ・シー(株)製LCB−610などが適用可能である。もっとも、密閉部材61は、紫外線硬化樹脂の他に、熱硬化樹脂、常温硬化樹脂、ヒートシール樹脂等によっても構成可能である。
さらに、密閉部材61は、好ましくは接着性を有する。この場合、一方の基板11ないし他方の基板16に歪みがあることなどによって一方の基板11ないし他方の基板16の姿勢が平坦に保たれにくい場合であっても、後述する対向基板接着工程において、一方の基板11上に表示媒体13が配置された状態で一方の基板11に他方の基板16が接着される際に、密閉部材61と両基板11,16との間に間隙が形成されず、表示領域60に配置された表示媒体13が密閉部材61で囲まれた領域の外に移動してしまって、表示ムラやセル内における気泡の発生が起こらない。接着性を有する密閉部材61としては、フィルムやガラスなどの基材表面と反応することができるヒドロキシル基、アルコキシ基、ウレタン基、エポキシ基などの官能基を有するものが好ましい。
密閉部材61は、本実施形態では、紫外線硬化樹脂のような紫外線硬化性材料を含む接着剤である。また、密閉部材61は、本実施形態では、他方の基板16上に配置されるが、前述の表示媒体配置工程において表示媒体13が他方の基板16上に配置される場合には、一方の基板11上に配置される。
図2に戻って、略水平に載置された一方の基板11の隔壁12の頭頂部上に他方の基板16の電極が対向するように配置される。そして、隔壁12で区画された各領域をセルとして、表示媒体13が各セル内に封止されるよう、一方の基板11と他方の基板16とが、互いに押圧されて隔壁12内のセル容積を超える余剰のインキを押し出しながら接着される(対向基板接着工程:図2の工程(6))。その後、密閉部材61を硬化させることによって表示領域60の外周が封止され(密閉部材硬化工程:図2の工程(7))、所定のサイズに断裁され(断裁工程:図2の工程(8))、表示パネル80が製造される。
一方の基板11、他方の基板16のいずれか一方または双方に、バリア層を形成する場合には、バリア層形成工程を設ける。本実施形態では、バリア層を一方の基板11、他方の基板16の双方に形成する。バリア層形成工程においては、バリア層が形成されたフィルムであるバリアフィルムを一方の基板11、他方の基板16のそれぞれ対向面と反対の面にラミネート加工して貼り合せる。すなわち、図1において、一方の基板11については上側、他方の基板16については下側にバリアフィルムを貼り合せる。このバリア層形成工程は、密閉部材硬化工程(図2の工程(7))の後、断裁工程(図2の工程(8))の前に行われるのが好ましい。
<実施例1>
一方の基板11として、140mm×140mm×厚さ0.125mmのPETフィルム(東洋紡製A4100)の一方の面に透光性電極として透明電極である酸化インジウムスズ(ITO)蒸着膜(厚さ0.2μm)が設けられた可撓性の基板が用意された。透明電極は、スパッタリング、真空蒸着法、CVD法などの一般的な成膜方法によって形成され、酸化インジウムスズ(ITO)の他に、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等によっても形成され得る。
一方の基板11として、140mm×140mm×厚さ0.125mmのPETフィルム(東洋紡製A4100)の一方の面に透光性電極として透明電極である酸化インジウムスズ(ITO)蒸着膜(厚さ0.2μm)が設けられた可撓性の基板が用意された。透明電極は、スパッタリング、真空蒸着法、CVD法などの一般的な成膜方法によって形成され、酸化インジウムスズ(ITO)の他に、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等によっても形成され得る。
次に、当該一方の基板11に、ネガ型感光性樹脂材料(デュポンMRCドライフィルムレジスト(株)製のドライフィルムレジスト)を30μmの厚さにラミネートして100℃、1分間の条件で加熱し、次いで露光マスクを使用して露光(露光量500mJ/cm2 )し、その後、1%KOH水溶液を用いた現像を30秒行い、200℃、60分間の条件で焼成することで、セルピッチ300μmのハニカムパターンの隔壁12が形成された。隔壁12の接着層側の頭頂部の幅は、20μmであった。
そして、転写フィルム基材21として厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人・デュポン社製)が用いられ、これにヒートシール剤221(東洋紡製UR1400)が厚さ10μmでダイコータにて塗布され、乾燥された。これにより、10μmの接着層を有するロール状の転写シート20が作製された。なお、ヒートシール剤221の軟化温度は約110℃であった。
そして、隔壁12の頭頂部に転写シート20が載せられた状態で、1kPa程度の押圧力をさらに付与しつつ、ヒートシール剤221の周辺がその軟化温度を超える温度、例えば100℃程度にまで加熱され、その後、転写シート20が一方の基板11から剥離された。その結果、ヒートシール剤221が隔壁12の頭頂部の全面に熱転写された。隔壁12の頭頂部からヒートシール剤221の頭頂部までの高さ、すなわち、隔壁12の頭頂部からヒートシール剤221の頭頂部までの高さは、約10μmであった。
熱転写により接着層を形成した後、一方の基板11に対して何も加工、処置等を行わず、気温25℃、湿度50%の室内において24時間保存することにより、一方の基板11および接着層22に対する養生を行った。
次いで、他方の基板16として、150mm×150mm×厚さ0.7mmの無アルカリガラス(日本電気ガラス製OA−10G)の表示領域60に、Cu電極等の各種電極がパターン状に形成されたものが用いられた。各種電極のパターン形成は、一般的なエッチング法によってなされた。
次に、他方の基板16の表示領域60の外周に、密閉部材61としての紫外線硬化樹脂(イーエッチシー製LCB−610)が、ディスペンサを用いて切れ目無く塗工された。密閉部材61の線幅は0.5mm、厚さは30μmであった。
続いて、表示媒体として、以下の成分を有するインキ13が用いられ、ディスペンサ31から滴下されて、中央スキージ32(ニューロング製のスキージ:ウレタン樹脂製)にてスキージ処理されて一方の基板11の少なくとも表示領域60を覆うように塗布され、各セル内に充填された。
〔インキ成分〕
・電気泳動粒子(二酸化チタン)・・・60重量部
・分散液 ・・・40重量部
〔インキ成分〕
・電気泳動粒子(二酸化チタン)・・・60重量部
・分散液 ・・・40重量部
続いて、隔壁エリア外側の電極部に、銀ペースト(藤倉化成製)がディスペンサによって点塗布された。
そして、大気中にて、一方の基板11の隔壁12上の接着層22の上に他方の基板16を配置し、重ね合わせて一定の熱圧着圧力をさらに付与しつつ、隔壁12内のセル容積を超える余剰のインクを押し出しながら、一方の基板11の隔壁12と他方の基板16とが密着された。このとき、他方の基板16は、セル内に気泡が残らないように隔壁12に密着された。熱圧着時の温度は、100℃であった。また、熱圧着圧力は、0.1MPaであった。
そして、紫外線を露光(露光量700mJ/cm2 )して、一方の基板11と他方の基板16との間の密閉部材61を硬化させた。その後、一方の基板11及び他方の基板16は、断裁装置51によって所定のサイズに断裁され、表示パネル80が作製された。
以上のようにして得られた表示パネル80を所定の期間保管した後、一方の基板11と他方の基板16との間の接着状態、および表示パネル80の表示品質を評価したが、いずれも良好であった。具体的には、温度25℃湿度50%の環境下に100日間保管しても、基板間の剥離は起こらず、剥離に起因する表示不良も生じなかった。
<実施例2>
養生工程における保存時間を30時間とした以外は、上記実施例1と全く同一の条件で表示パネル80を作製した。
養生工程における保存時間を30時間とした以外は、上記実施例1と全く同一の条件で表示パネル80を作製した。
このようにして得られた表示パネル80を所定の期間保管した後、一方の基板11と他方の基板16との間の接着状態、および表示パネル80の表示品質を評価したが、いずれも良好であった。具体的には、温度25℃湿度50%の環境下に100日間保管しても、基板間の剥離は起こらず、剥離に起因する表示不良も生じなかった。
<一方の基板の寸法変動>
図6は、接着剤を熱転写した直後からの時間経過に伴う一方の基板(隔壁基板)11の寸法変動を示す図である。図6に示すように、熱転写後、温度25℃、湿度50%の環境下で隔壁基板を放置しておくと、収縮した隔壁基板が徐々に膨張して復元される。そして、熱転写から24時間経過後に最大になり、その後一定の膨張状態(復元状態)を保つ。したがって、養生工程において、一方の基板11を保存する時間を24時間以上とすることにより、熱転写により収縮した一方の基板11の寸法を復元することができる。上記実施例1、2においては、いずれも養生工程における保存時間を24時間以上としているため、基板間の剥離が生じなかったものと思われる。
図6は、接着剤を熱転写した直後からの時間経過に伴う一方の基板(隔壁基板)11の寸法変動を示す図である。図6に示すように、熱転写後、温度25℃、湿度50%の環境下で隔壁基板を放置しておくと、収縮した隔壁基板が徐々に膨張して復元される。そして、熱転写から24時間経過後に最大になり、その後一定の膨張状態(復元状態)を保つ。したがって、養生工程において、一方の基板11を保存する時間を24時間以上とすることにより、熱転写により収縮した一方の基板11の寸法を復元することができる。上記実施例1、2においては、いずれも養生工程における保存時間を24時間以上としているため、基板間の剥離が生じなかったものと思われる。
<比較例1>
前記実施例1から養生工程を除き、その他は全く同一条件で表示パネル80を作製した。すなわち、接着剤の熱転写工程の後、所定の時間保存せずに、表示媒体配置工程へと進むことにより表示パネル80を作製した。
前記実施例1から養生工程を除き、その他は全く同一条件で表示パネル80を作製した。すなわち、接着剤の熱転写工程の後、所定の時間保存せずに、表示媒体配置工程へと進むことにより表示パネル80を作製した。
このようにして得られた表示パネル80を所定の期間保管した後、一方の基板11と他方の基板16との間の接着状態、および表示パネル80の表示品質を評価したが、いずれも不良となった。具体的には、温度25℃湿度50%の環境下に1日間保管すると、基板間の剥離が起こり、剥離に起因する表示不良も生じた。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。すなわち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲における変形は、本発明の技術的範囲に属する。
11・・・一方の基板
12・・・隔壁
13・・・インキ(表示媒体)
16・・・他方の基板
22・・・接着層
221・・・接着剤(ヒートシール剤)
31・・・ディスペンサ
32・・・中央スキージ
51・・・断裁装置
60・・・表示領域
61・・・密閉部材
70・・・歪み防止基板
80・・・表示パネル
12・・・隔壁
13・・・インキ(表示媒体)
16・・・他方の基板
22・・・接着層
221・・・接着剤(ヒートシール剤)
31・・・ディスペンサ
32・・・中央スキージ
51・・・断裁装置
60・・・表示領域
61・・・密閉部材
70・・・歪み防止基板
80・・・表示パネル
Claims (3)
- 少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に前記表示媒体が所望の表示をする、反射型表示装置を製造する方法であって、
一方の基板上に隔壁を形成する隔壁形成工程と、
前記隔壁の頭頂部に接着剤を熱転写して接着層を形成する熱転写工程と、
前記熱転写後に前記一方の基板を所定の時間だけ保存する養生工程と、
他方の基板上、または、前記養生工程の後における前記一方の基板上に前記表示媒体を配置する表示媒体配置工程と、
前記表示媒体が配置された後に、前記隔壁で区画された各領域をセルとして、前記表示媒体が各セル内に封止されるよう、前記接着層に前記他方の基板を接着する対向基板接着工程と、
を含むことを特徴とする反射型表示装置の製造方法。 - 前記養生工程において、前記熱転写後に前記一方の基板を保存する前記所定の時間は、24時間以上であることを特徴とする請求項1に記載の反射型表示装置の製造方法。
- 前記対向基板接着工程の後に、前記一方の基板または前記他方の基板の少なくとも一方にバリア層を形成するバリア層形成工程を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反射型表示装置の製造方法。
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JP2014048193A JP2015172647A (ja) | 2014-03-11 | 2014-03-11 | 反射型表示装置の製造方法 |
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JP2018045033A (ja) * | 2016-09-13 | 2018-03-22 | セイコーエプソン株式会社 | 電気泳動表示装置、電気泳動表示装置の製造方法および電子機器 |
-
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- 2014-03-11 JP JP2014048193A patent/JP2015172647A/ja active Pending
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