JP5871202B2 - 反射型表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子ペーパー等に応用されている反射型表示装置に関する。
反射型表示装置として、最近、表示媒体に含まれる電気応答性材料として電気泳動体を用いた電気泳動表示装置が広く用いられている。電気泳動表示装置とは、空気中または溶媒中の電気泳動体(通常は電気泳動する粒子)の電気的な泳動、すなわち粒子移動を利用して情報を表示する装置である。通常、2枚の基板間に電界を与えることで電気的な泳動の状態が制御され、それによって所望の表示が実現されるように構成される。電気泳動体としては、荷電粒子の他、荷電粉体をも利用され得る。その場合、当該荷電粉体は気体中を電気的に泳動する。
電気泳動表示装置は、近年では特に、電子ペーパーとしての応用が注目されている。電子ペーパーとして応用する場合には、印刷物レベルの視認性(目にやさしい)、情報書き換えの容易性、低消費電力、軽量といった利点を享受できる。
電気泳動表示装置では、しかし、粒子や粉体の沈降や偏在に起因して、表示の不良、特にコントラストの低下が生じることがある。この現象を防止するべく、上下の電極基板間に隔壁を形成して、電気泳動する粒子や粉体の泳動空間、すなわち移動空間を微小な空間に分割することが採用されている。この微小な空間は、セルあるいは画素と呼ばれている。各セルの中に、電気泳動体を含むインキやガス(表示媒体)が封入されている。
例えば特許文献1(特許3899931号公報)には、そのようなタイプの電気泳動表示装置の従来例が開示されており、当該電気泳動表示装置では、セルを区画する隔壁にテーパーをつけることによりセルの開口率が向上されている。
また、特許文献2(特開2012−18224号公報)及び特許文献3(特開2009−251214号公報)には、隔壁と基板とを接着層を介して接着することにより対向する基板間に隔壁を保持する方法が開示されている。
発明の要旨
本件発明者は、隔壁上に設けられた接着層と基板との接着の状況、及び、セルの開口率と隔壁の強度との関係について鋭意研究を重ねるうち、以下のような知見を得るに至った。
隔壁上に設けられた接着層と基板との接着が不十分である場合には、外部から局所的な圧力が加えられた時に表示媒体がセル間を移動してしまって、いわゆる表示ムラとなる圧力痕が発生してしまう。従って、隔壁上に設けられた接着層と基板との接着については、所望の程度以上になされる必要がある。
また、セルの開口率と隔壁の強度との関係については、隔壁の強度を確保するために、隔壁の幅を広くすると、開口率が下がり表示品質が低下してしまう一方で、開口率を上げるために隔壁に大きなテーパーを付けると、隔壁自体の強度が低下してしまう。
また、基板に対する接着層の幅を広くすると、基板と接着層との接着強度を高めることができるが、幅を広げすぎると開口率が下がって、表示品質が低下してしまう。
本発明は、このような事情に基づいて行われたものであり、その目的は、セルの開口率を確保しつつ、外部から局所的な圧力が加えられた時に表示ムラや表示不良が発生することを抑制する反射型表示装置を提供することにある。
本発明は、少なくとも一方が透明である対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の外場に応答する応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所定の情報を表示する、反射型表示装置であって、一方の基板上に所定のパターンで分岐領域を含む隔壁が形成されており、前記隔壁で区画された各領域をセルとして、各セルの中に前記表示媒体が配置されており、前記隔壁の他方の基板側の端部は、接着層の中に埋まっており、前記隔壁の前記他方の基板側の端部が前記接着層の中に埋まっている深さの値は、前記隔壁の分岐領域において当該分岐領域以外の領域における深さの値よりも大きいとを特徴とする反射型表示装置である。
前記接着層は、前記隔壁の分岐領域において、当該分岐領域以外の領域の接着層の幅よりも広い幅で前記他方の基板に接着されていることが好ましい。
更に本件発明者は、接着強度を高めつつセルの開口率を確保する上で、次の関係を満たすことが有効であることを知見した。すなわち、前記隔壁の前記他方の基板側の端部の幅bと、前記隔壁の分岐領域以外の領域において前記接着層が前記他方の基板側の端部からはみ出しているはみ出し幅c1と、前記隔壁の分岐領域において前記接着層が前記他方の基板側の端部からはみ出しているはみ出し幅c2との関係が、0<c1<c2、c1/b≦0.2、かつ、c2/b≦1.0を満たす場合に、高い接着強度と高いセルの開口率とを両立できることが知見された。
なお、一例として、前記隔壁の分岐領域は、深さ方向の全体が前記接着層の中に埋まっていてもよい。
本発明によれば、セルの開口率を確保しつつ、外部から局所的な圧力が加えられた時に表示ムラや表示不良が発生することを抑制する反射型表示装置を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態による反射型表示装置の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の一実施の形態による反射型表示装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。 隔壁形成工程の一例を概略的に示す図である。 隔壁の他方の基板側の端部の幅の定義について説明する図である。 接着層形成工程の一例を概略的に示す図である。 接着層形成工程における接着層の転写の際の適正な転写温度について説明する図である。詳しくは、図6(a)が転写温度が適正である場合について説明する図であり、図6(b)が転写温度が低い場合について説明する図であり、図6(c)が転写温度が高い場合について説明する図である。 接着層形成工程における接着層の転写の際の適正な転写圧について説明する図である。詳しくは、図7(a)が転写圧が適正である場合について説明する図であり、図7(b)が転写圧が低い場合について説明する図であり、図7(c)が転写圧が高い場合について説明する図である。 表示媒体配置工程の一例を概略的に示す図である。 導電性ペーストの機能を説明するための概略図である。 他方基板接着工程の一例を概略的に示す図である。 ハニカム状パターンの隔壁の分岐領域について示す図である。 隔壁の他方の基板側の端部が接着層の中に埋まっている状態を示す図である。詳しくは、図12(a)が、隔壁の分岐領域の少なくとも一部を示す図11のA−A線断面図であり、図12(b)が、隔壁の分岐領域以外の領域を示す図11のB−B線断面図である。 接着層のはみ出し幅の定義について説明する図である。 隔壁の分岐領域が、他方の基板側の端部から一方の基板側の端部まで接着層の中に埋まっている状態を示す図である。 本発明の各実施例及び各比較例の接着層の状態と評価結果とを纏めて示す図表である。
図1乃至図14において、一方の基板11と他方の基板16の各面上には、それぞれ電極が設けられているが、それら電極の図示は省略されている。
図1は、本発明の第1の実施の形態による反射型表示装置の構成を概略的に示す断面図である。本実施の形態による反射型表示装置は、少なくとも一方が透明であり各々電極が形成されている対向する2枚の基板間11,16に少なくとも1種以上の外場に応答する応答性材料を含む表示媒体13が封入されていて、2枚の基板11,16間に所定の電界が与えられる際に表示媒体13が所望の表示をするようになっている。図1に示すように、一方の基板11上に隔壁12が形成されており、隔壁12で区画された各領域をセルとして、各セルの中に表示媒体13が配置されている。
一方の基板11としては、PE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PES(ポリエーテルサルフォン)、PEN(ポリエチレンナフタレート)等の透明フィルムや透明ガラスに、ITO(酸化インジウム錫)、ZnO(酸化亜鉛)等の透明電極を付したものが、典型的に用いられ得る。本実施の形態では、一方の基板が視認側に配置される構成を例として示しているので、一方の基板は透明である必要がある。透明電極は、塗工法や蒸着法等によって形成され得る。透明電極は、アクティブマトリクス駆動の場合及びセグメント駆動の場合は共通電極として用いられるので、必ずしもパターンが形成されている必要は無く、基板全面が電極であってもよい。一方、パッシブマトリクス駆動の場合、対向する両方の基板はパターン電極である必要があるため、透明電極にもストライプなどのパターンが形成される。
一方の基板11の厚みは、10μm〜2mmが好適である。10μmよりも薄いと、パネルとしての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、2mmよりも厚いと、パネル重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になるし、コストも高くなるからである。破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜800μm程度である。
一方の基板11は、ロール状でもシート状でも、どちらでも適用可能である。
他方の基板16としては、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、エポキシガラス(ガラエポ)等の表面に金属等の導電性材料によって電極が形成されたものが用いられ得る。また他方の基板16は、光透過性の基材が用いられてもよい。さらに光透過性で不透明な基材であってもよく、電極面とは異なるもう一方の面を粗面下した不透明なガラス基材、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、エポキシガラス(ガラエポ)等が用いられ得る。本実施の形態では、他方の基板は、視認側と反対側の位置に配置される基板として例示されている。したがって、他方の基板は透明である必然性はないが、熱膨張など対向する一方の基板と同じ物性が必要とされる場合は一方の基板と合わせて透明部材が使用される場合もある。
電極としては、セグメント駆動およびパッシブマトリクス駆動の場合はパターン状の電極、また、アクティブマトリクス駆動の場合はTFT(thin film transistorの略)が配置される画素電極が用いられる。
他方の基板16の厚みは、10μm〜2mmが好適である。10μmよりも薄いと、パネルとしての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、2mmよりも厚いと、パネル重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になるし、コストも高くなるからである。破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜800μm程度である。
他方の基板16も、ロール状でもシート状でもどちらでも適用可能である。
また、一方の基板11と他方の基板16の少なくとも一方は、好ましくは可撓性基板である。このような基板を採用することにより、隔壁上に設けられた接着層と他方の基板とを接着させる際、可撓性の基板を反らせながら接着させることができるため、セル内の表示媒体をセル外へ逃がすことができ、セルが表示媒体による圧力により破壊されることがない。より好ましくは、一方の基板11は可撓性であり、他方の基板16は剛性である。
<反射型表示装置の製造方法>
図2は、本発明の一実施の形態による反射型表示装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。図3は、隔壁形成工程の一例を概略的に示す図である。図3に示すように、まず、一般には水平方向に載置される一方の基板11の上面に、例えばフォトリソグラフィ法(紫外線(UV)照射による露光→現像→焼成)によって、所定のパターンの隔壁12が形成される。本実施の形態では、一方の基板11は視認側に配置されて視認側基板として機能するようになっている。従って、一方の基板11は透明である必要がある。また、これに対応して、他方の基板16は非視認側に配置されて非視認側基板として機能するようになっている。一方、隔壁12は、後述する複数のセルを規定する部材である。例えば、隔壁12のパターンはハニカム状である。隔壁の高さは、5〜50μm、好ましくは10〜50μmである。セルのサイズは、表示パネルの大きさにもよるが、0.05〜1mmピッチ、好ましくは0.1〜0.5mmピッチである。
隔壁12は、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、常温硬化樹脂等によって構成可能であり、前述のように、5〜50μmの高さに形成されることが好適である。5μm以下では、充填するインキ量が少なく、十分な表示特性、特にコントラストが得られない一方、50μm以上では、パネルの厚みが厚すぎて、駆動電圧が上昇し過ぎてしまう。低駆動電圧で良好な表示特性が得られるという観点から、10〜50μmの範囲の厚みが好適である。
隔壁12のパターン形状は、円、格子、ハニカム状(六角形)、その他の多角形など、基本的に任意である。開口率は、70%以上が好ましく、特に90%以上が好ましい。高開口率であるほど、表示可能エリアが広くなるため、高コントラストを得ることができる。
隔壁12の形成方法は、フォトリソグラフィ法の他、エンボス加工などの型転写方法も採用され得る。さらに、メッシュ加工の構造物を隔壁として製造しておいて、それを一方の基板11に貼り付けるという方法も採用され得る。
隔壁12の幅は、反射型表示装置の視認側となる一方の基板11側の端部から反射型表示装置の非視認側となる他方の基板16側の端部にかけて、一定である必要はない。隔壁12の視認側基板側に相当する一方の基板11側の端部の幅aと、隔壁12の非視認側基板側に相当する他方の基板16側の端部の幅bとの関係は、本件発明者による知見によれば、0.8<(a/b)≦1を満たしていることが好ましい。このような条件を満たす場合、隔壁12自体の強度が高いため、局所的な圧力が加わっても隔壁12が変形してしまうことが妨げられる。
ここで、隔壁12の他方の基板16側の端部の幅bの定義を、図4に示す。隔壁12の他方の基板16側の端部の角が丸まっていなければ、図4(a)や図4(b)に示すように、当該端部の幅bはそのまま定義される。一方、隔壁12の他方の基板16側の端部の角が丸まっている場合には、図4(c)や図4(d)に示すように、当該端部の延長面と壁部の延長面との交線間の幅として理解される。一方、隔壁12の一方の基板11側の端部の幅aは、図4(a)に示すように定義される。評価のための測定方法としては、隔壁12が形成された一方の基板11を硬化性樹脂にて包埋し、ミクロトーム(大和光機工業株式会社製:FX−801)または、研磨後(丸本ストルアス製:研磨装置TegraPol−35)イオンビーム(日立ハイテクノロジーズ製:イオンミリングE−3500)、により隔壁12の断面を切り出し、走査電子顕微鏡(SEM)によって撮影した画像に基づいて各幅を測定することができる。
次に、隔壁12上に接着層22が形成される(接着層形成工程)。この接着層形成工程では、例えば転写法や印刷法により、ポリエステル系熱可塑性接着剤のようなヒートシール剤が形成される。
転写法として典型的な熱転写法の一例について具体的な説明を補足すれば、例えば図5に示すように、PETフィルム21上に10μmの厚みでポリエステル系熱可塑性接着剤のようなヒートシール剤を形成した転写シート20を用意し、これを例えばガラス基板からなる歪み防止基板211に貼り付ける。その後、当該転写シート20を、ヒートシール剤の軟化温度以上の温度である例えば120℃に保たれたホットプレート上において1分間加熱する。この時、転写シート20は歪み防止基板211に貼り付けられているため、熱によって歪むことが防止される。その後、一方の基板11に形成された隔壁12の他方の基板16側となる端部が、転写シート20のヒートシール剤の面に押しつけられることによって、ヒートシール剤は隔壁12の他方の基板16側となる端部に転写される。
本件発明者による知見によれば、ヒートシール剤は、軟化温度以上の温度に加熱された場合に粘性を呈し、ヒートシール剤の隔壁12への転写は、この粘性を呈した状態のヒートシール剤を隔壁に付着させることによりなされるが、ヒートシール剤の転写量は、転写の際のヒートシール剤の温度、すなわち転写温度の影響を受ける。
例えば図6(a)に示すように、転写温度が適正な範囲内であれば、隔壁12をヒートシール剤に押しつけた際に当該隔壁12の先端部がヒートシール剤に適度に埋まる。ヒートシール剤は、隔壁12の他方の基板16側となる端部のみならず隔壁12の壁部にも多少付着する。そして、隔壁12を転写シート20から引き離す際、粘性を呈した状態のヒートシール剤は、まずは糸を引くように伸び、その後ちぎれることで、転写される。
一方、図6(b)に示すように、転写温度が高すぎる場合には、ヒートシール剤の流動性が過大となって糸を引くような挙動が見られず、結果的に隔壁12の他方の基板16側となる端部に付着するヒートシール剤の量が少なくなる。
逆に、図6(c)に示すように、転写温度が低すぎる場合には、ヒートシール剤の流動性が小さく、ヒートシール剤は隔壁12の他方の基板16側となる端部にしか付着しないため、ヒートシール剤の転写量は図6(a)の場合よりも少なくなる。
本件発明者による知見によれば、本発明では転写温度を120℃〜150℃とすることにより、ヒートシール剤の転写量を好適にすることができる。
さらに、本件発明者による知見によれば、ヒートシール剤の転写量は、隔壁12の他方の基板16側となる端部を転写シート20に押しつける圧力、すなわち転写圧、の影響も受ける。
例えば図7(a)に示すように、転写圧が適正な圧力範囲内であれば、隔壁12をヒートシール剤に押しつけた際に当該隔壁12の先端部がヒートシール剤に適度に埋まる。ヒートシール剤は、隔壁12の他方の基板16側となる端部のみならず隔壁12の壁部にも多少付着する。
一方、図7(b)に示すように、転写圧が低すぎる場合には、ヒートシール剤は隔壁12の他方の基板16側となる端部にしか付着しないため、ヒートシール剤の転写量は図6(a)の場合よりも少なくなる。
逆に、図7(c)に示すように、転写圧が高すぎる場合には、ヒートシール剤は隔壁12の壁部に付着するものの、隔壁12の他方の基板16側となる端部には十分に付着せず、結果としてヒートシール剤の転写量は少なくなる。また、図7(c)に示すように、転写圧が高すぎる場合には、転写圧によって隔壁が倒れてしまって、セル内にヒートシール剤が侵入してしまうという問題が生じ得る。
本件発明者による知見によれば、本発明では転写圧を1Pa〜100kPa、さらに好ましくは100Pa〜10kPaとすることにより、ヒートシール剤の転写量を好適にすることができる。
なお、一方の基板11が可撓性である場合には、接着層形成工程において接着層(ヒートシール剤)22が隔壁12上に転写される前に、一方の基板11を歪み防止基板に張り付けることによって一方の基板11の歪みを防止し、ヒートシール剤22の隔壁12上への転写量を高精度に均一に調節してもよい。
接着層(ヒートシール剤)22としては、熱可塑性材料を用いたものが好ましく、加熱により軟化して、冷却すると固化する性質を有し、冷却と加熱を繰り返した場合に、塑性が可逆的に保たれる材料である。また、熱転写後のヒートシール剤は常温まで冷却して再び固化することにより、タック、すなわちねばつきが無くなるため、取り扱いの便宜が極めて良い。また、タック、すなわちねばつきが無いことによって、セル内に充填された表示媒体がヒートシール剤と接着してしまうことがない。そして、再び隔壁の他方の基板16側の端部のヒートシール剤をその軟化温度を超える温度にまで加熱して軟化させることにより、タック、すなわちねばつきを有するようになるため、他方の基板が確実に接着される。他方の基板の接着後のヒートシール剤は、再び常温においてはタック、すなわちねばつきが無いため、やはり表示媒体がヒートシール剤と接着してしまうことがなく、表示品質の低下のおそれもない。具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリウレタンなどの熱可塑性ベースポリマーや、天然ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体などの熱可塑性エラストマーを主成分とし、粘着性付与樹脂や可塑剤を配合した樹脂が主に使用される。
隔壁12とヒートシール剤22との密着性を上げるために、隔壁12に紫外線照射やプラズマ処理などにより表面処理が施されてもよいし、プライマーが形成されてもよい。あるいは、ヒートシール剤22の方にシランカップリング剤が添加されてもよい。
また、転写フィルム20の熱による歪みを防止する方法としては、転写フィルム20を歪み防止基板211に貼り付けてから加熱する方法に限られず、例えば転写フィルム20を架張して転写フィルムの両端を引っ張り、転写フィルム20に張力をかけることによって熱による歪みを防止する方法も採用され得る。
なお、転写フィルム20や一方の基板11など、可撓性のシートを歪み防止基板に貼り付ける際は、当該可撓性シートの歪み防止基板からの再剥離が容易なように、当該可撓性シートと歪み防止基板との間に粘着層を配置することが好ましい。この場合、粘着層は、一般的な粘着材をコーティング等することによって形成されてもよいし、市販の両面粘着フィルムや自己粘着性のあるシリコーンシートなどで構成されてもよい。さらに、歪み防止基板が加工性に優れる金属板などであれば、可撓性シートを真空吸着によって歪み防止基板に貼り合わせてもよい。
図2に戻って、接着層22が形成された後に、隔壁12または隔壁12及び接着層22で区画された各領域をセルとして、各セルの中に、表示媒体としてのインキ13が配置される(表示媒体配置工程)。図8は、表示媒体配置工程の一例を概略的に示す図である。
ここでは、(1)ディスペンサ31あるいはインクジェット、ダイコートからインキ13が滴下され、(2)中央スキージ32あるいはドクターブレード、ドクターナイフによって面内均一となるようにインキ13が塗工され、(3)更に両端スキージ33a、33bあるいはドクターブレード、ドクターナイフによって、はみ出た余剰インキが掻き取られ、(4)最後にワイパ34によって、一辺側に集まった余剰インキが拭き取られる。
表示媒体13としては、少なくとも1種以上の外場に応答する応答性材料を含む表示媒体が用いられ得る。表示媒体に含まれる外場に応答する応答性材料としては、電荷粒子材料や液晶材料がある。電荷粒子材料には、白や黒、カラーなどの色づけされた粒子が電場に応答して移動するいわゆる電気泳動材料、または、粒子が二色に色分けされ電場により回転するツイストボールに代表される材料、または、電場により移動するナノ粒子材料、等がある。一方、液晶材料には、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)で知られる透過と散乱を電気的に制御する材料、液晶に色素を混合した材料、コレステリック液晶材料、等がある。これら電気応答して光学特性を変化させる材料は、種類を問わずセルに隔離する必要があり、本発明の適用範囲である。
図2に戻って、表示媒体配置工程の後で、導電性ペースト塗布工程が実施される。図9は、導電性ペーストの機能を説明するための概略図である。導電性ペースト14は、例えば銀ペーストのような金属ペーストであり、例えばディスペンサ41あるいはインクジェット、タンポ印刷、パット印刷、スタッピング印刷によって所定位置に塗布される。導電性ペースト14は、図9に示すように、他方の基板16に電圧をかけるための配線として機能する。一方の基板11の電極と他方の基板16の電極との間に所定の電界(電圧)が与えられる際、表示媒体であるインキ13中の応答性材料が駆動され、文字パターン等の所定の情報が表示される。その後、電界が与えられなくなっても、新たな電界が両基板間に与えられるまで、当該情報表示状態が維持される。
その後、隔壁12上の接着層22上に、一方の基板11に対して対向する他方の基板16が接着される(他方基板接着工程)。これにより、表示媒体(インキ13)が各セル内に封止される。
他方基板接着工程は、図10に示すように、接着層として形成されたヒートシール剤22を加熱させて接着力を得るようになっている。具体的には、ラミネータ91によって所定の熱圧着圧力(ラミネート圧力)を付与しながら、ヒートシール剤22を周辺からその軟化温度を超える温度にまで加熱して軟化させることによって、隔壁12と他方の基板16とを接着する。もっとも、他の熱圧着の態様が採用されてもよい。
ここで、本発明が特徴とする接着層22の接着状態と接着強度との関係について、図11及び図12を参照して説明する。本発明においては、隔壁12の他方の基板16側の端部が接着層22の中に埋まっている状態に着目し、隔壁12の他方の基板16側の端部が接着層22の中に埋まっている深さD1を、隔壁12の分岐領域122の少なくとも一部において分岐領域以外の領域における深さD2よりも深くしていることを特徴とする。隔壁12の分岐領域122とは、図11に示すように、隔壁12の分岐中心121から例えば隔壁12の他方の基板16側の端部の幅の2倍以内の領域、この場合では30μm以内の領域である。すなわち、隔壁12の分岐領域121の少なくとも一部においては、図12(a)に示すように、隔壁12の他方の基板16側の端部が接着層22の中に埋まっている深さD1が相対的に深くなっており(例えば10μm以上)、隔壁12の分岐領域121以外の領域においては、図12(b)に示すように、隔壁12の他方の基板16側の端部が接着層22の中に埋まっている深さD2が相対的に浅くなっている(例えば10μm未満)。
このような接着層22の接着状態を採用することにより、隔壁12の分岐領域122の少なくとも一部における接着強度が優先的に高められ、隔壁12と接着層22と他方の基板16との全体の接着強度バランスに優れる。
このような接着層22の接着状態は、前記した接着層形成工程において、ヒートシール剤がどのように隔壁12上に転写されていたかによって、概ね決定される。すなわち、接着層形成工程で採用されるヒートシール剤の厚さや転写温度及び転写圧を調整して、隔壁12へのヒートシール剤の転写量を増減することで、本発明による接着層22の接着状態が得られる(図6及び図7参照)。
なお、隔壁12の他方の基板16側の端部が接着層22の中に埋まっている深さの値は、隔壁12の分岐領域122の少なくとも一部において分岐領域以外の領域における深さの値よりも大きくなっていればよく、隔壁12の分岐領域122の全てにおいて分岐領域以外の領域における深さの値よりも大きくなっている必要は無い。部分的であっても、一部分が強固に接着されることによって、基板16全体の接着層22への接着強度を向上させることができる。
また、隔壁12の他方の基板16側の端部と他方の基板16との間の接着層22の厚みの好適な範囲は、本件発明者による知見によれば、1μm〜10μmである。1μmより薄いと十分な接着強度が得られず、10μmより厚いと接着層自体の柔軟性のためにセルの構造が不安定となり、基板11,16同士の間隔が一定でなくなるという懸念がある。
また、隔壁12の他方の基板16側の端部が接着層22の中に埋まっている深さの値が、隔壁12の分岐領域122の少なくとも一部において分岐領域以外の領域における深さの値よりも大きいことは、接着強度を高めることに貢献する。なぜなら、この場合、通常、接着層22は、隔壁12の分岐領域122の少なくとも一部において、当該分岐領域以外の領域の接着層22の幅よりも広い幅で他方の基板16に接着されるからである。
更に、本件発明者の知見によれば、接着強度を高めつつセルの開口率の大幅な低下を抑制する上で、次の関係を満たすことが有効である。すなわち、図13に示すように、隔壁12の他方の基板16側の端部の幅をbとし、隔壁12の分岐領域以外の領域において接着層22が他方の基板15側の端部からはみ出しているはみ出し幅をc1とし、隔壁12の分岐領域122において接着層22が他方の基板15側の端部からはみ出しているはみ出し幅をc2とした時に、0<c1<c2、c1/b≦0.2、かつ、c2/b≦1.0を満たす場合に、高い接着強度とセルの開口率とを両立できる。接着強度を高めるために接着層の幅を広げ過ぎると、セルの開口率が低下し、パネルのコントラストが低下する。上式の関係が、開口率低下によるパネルコントラスト低下が許容される範囲である。より具体的には、例えば、接着層22のはみ出し幅c1は、隔壁12の他方の基板16側の端部の幅bに対して認められる左右のはみ出し幅のサンプリングデータの内、最大の値あるいは平均の値で判断され、接着層22のはみ出し幅c2は、隔壁12の分岐領域122のコーナー部の角度の二等分線上で測定される接着層22の幅のサンプリングデータの内、最大の値あるいは平均の値で判断され得る。
その他、一例として、図14に示すように、隔壁12の分岐領域122の少なくとも一部は、他方の基板16側の端部から一方の基板11側の端部まで深さ方向の全体が接着層22の中に埋まっていてもよい。この場合、当該隔壁12の分岐領域122の少なくとも一部において、十分な接着強度を得ることができる。あるいは、他の一例として、隔壁12の分岐領域122の全部が、他方の基板16側の端部から一方の基板11側の端部まで全体が接着層22の中に埋まっていてもよい。この場合、当該隔壁12の分岐領域122の全部において、十分な接着強度を得ることができる。
なお、接着層22の幅及び厚さの評価のための測定方法としては、隔壁12の場合と同様に、接着層が形成された一方の基板11を硬化性樹脂にて包埋し、ミクロトーム(大和光機工業株式会社製:FX−801)または、研磨後(丸本ストルアス製:研磨装置TegraPol−35)イオンビーム(日立ハイテクノロジーズ製:イオンミリングE−3500)、により隔壁12の断面を切り出し、走査電子顕微鏡(SEM)によって撮影した画像に基づいて例えば画像解析法によって測定することができる。
以上のような他方基板接着工程の後、図2に戻って、ギロチン、上刃スライド装置、レーザカット装置、レーザーカッター等の断裁装置51によって所定のサイズに断裁され、さらにその後、外周封止処理が施されて、所望の反射型表示装置の製造が完了する。
外周封止剤は、紫外線硬化樹脂の他に、熱硬化樹脂、常温硬化樹脂、ヒートシール樹脂等によっても構成可能である。それらは、ディスペンサによって、あるいは、各種の印刷法によって、あるいは、熱圧着によって、両方の基板11,16の周辺に適用される。
以上のように、本実施の形態によれば、隔壁12の分岐領域122の少なくとも一部における接着強度が優先的に高められ、隔壁12と接着層22と他方の基板16との全体の接着強度バランスに優れる。従って、外部から局所的な圧力が加えられた時でも、隔壁12が倒れたりすることがなく、表示ムラや表示不良が発生することを抑制できる。
特に、隔壁12の他方の基板16側の端部の幅をbとし、隔壁12の分岐領域以外の領域において接着層22が他方の基板15側の端部からはみ出しているはみ出し幅をc1とし、隔壁12の分岐領域122において接着層22が他方の基板15側の端部からはみ出しているはみ出し幅をc2とした時に、0<c1<c2、c1/b≦0.2、かつ、c2/b≦1.0を満たす場合に、高い接着強度と高いセルの開口率とを両立できる。
また、接着層のヒートシール剤22は、熱可塑性材料からなる場合においては、常温においてはタック、すなわちねばつきが無いため、取り扱いの便宜が極めて良い。また、タック、すなわちねばつきが無いことによって、その後の表示媒体配置工程が容易である。
具体的には、スキージあるいはドクターブレード、ドクターナイフ等を用いて表示媒体を配置しても、表示媒体(インキ13)がヒートシール剤22と接着してしまうことがない。
また、以上の実施の形態は、原理的に、電気泳動体が荷電粉体で表示媒体が気体である場合にも適用可能である。
なお、外場に応答する応答性材料としては、電気的に光学特性を変化させる電気応答性材料に限らず磁気や熱のような外場に応答するものであってもよく、すなわち、本発明は原理的に表示媒体の種類によらず適用できる。
次に、実際に行われた実施例について説明する。
<反射型表示装置の実施例>
<実施例1>
一方の基板11として、140mm×140mm×厚さ0.125mmのPETフィルム(東洋紡製A4100)の一方の面に透明電極として酸化インジウムスズ(ITO)蒸着膜(厚さ0.2μm)が設けられた基板が用意された。透明電極は、スパッタリング、真空蒸着法、CVD法などの一般的な成膜方法によって形成され、酸化インジウムスズ(ITO)の他に、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等によっても形成され得る。
次に、当該一方の基板11に、ネガ型感光性樹脂材料(デュポンMRCドライフィルムレジスト(株)製のドライフィルムレジスト)を30μmの厚さにラミネートして100℃、1分間の条件で加熱し、次いで露光マスクを使用して露光(露光量500mJ/cm )し、その後、1%KOH水溶液を用いた現像を30秒行い、200℃、60分間の条件で焼成することで、隔壁12の一方の基板11側の端部の幅aが15μm、他方の基板16側の端部の幅bも15μm、セルピッチが300μmのハニカム状パターンの隔壁12が形成された。
次に、ヒートシール剤(東洋紡製バイロン550)をPETフィルム21上に、厚さ10μmで形成し、歪み防止基板211として厚さ2mmのガラス基板にシリコーンシートを貼り合わせた粘着性基板を用いて、ヒートシール層付きPETフィルム21を平坦に固定し、隔壁12の他方の基板16側の端部にヒートシール層を熱圧着(130℃、1kPa)した後に、PETフィルム21を隔壁12から離すことで隔壁の他方の基板16側の端部全面にヒートシール層を形成した。
続いて、表示媒体として、以下の成分を有するインキ13が用いられ、ディスペンサ31から滴下されて、中央スキージ32(ニューロング製のスキージ1:ウレタン樹脂製)にてスキージ処理されて、各セル内に充填された。基板幅方向にはみ出した余剰インキは、別の両端スキージ33a、33b(ニューロング製のスキージ2:ウレタン樹脂製)にて掻き取られ、さらにロールワイパ34にて拭き取られた。
<インキ成分>
・電気泳動粒子(二酸化チタン)・・・60重量部
・分散液 ・・・40重量部
次いで、他方の基板16として、150mm×150mm×厚さ0.7mmの無アルカリガラス(日本電気硝子製OA−10G)に、Cu電極等の各種電極がパターン状に形成されたものが用いられた。各種電極のパターン形成は、一般的なエッチング法によって形成された。
続いて、隔壁エリア外側の電極部に、銀ペースト(藤倉化成製)がディスペンサ41によって点塗布された。
そして、大気中にて、一方の基板11の隔壁12上の接着層22の上に他方の基板16を配置し、重ね合わせて一定の熱圧着圧力をさらに付与しつつ、隔壁12内のセル容積を超える余剰のインクを押し出しながら、一方の基板11の隔壁12と他方の基板16とが密着された(図10参照)。このとき、他方の基板16は、セル内に気泡が残らないように隔壁12に密着された。熱圧着時の温度は、100℃であった。また、熱圧着圧力は、0.1MPaであった。
このとき、図15に示すように、隔壁12の他方の基板16側の端部が接着層22の中に埋まっている深さは、隔壁12の分岐領域122において30μmであって、すなわち、図14に示すように一方の基板11側の端部まで全体が接着層22の中に埋まっていた。一方、隔壁12の他方の基板16側の端部が接着層22の中に埋まっている深さは、隔壁12の分岐領域以外の領域では、2μmであった。
また、隔壁12の分岐領域以外の領域において接着層22がはみ出しているはみ出し幅c1は、1μmであり、隔壁12の分岐領域122において接着層22がはみ出しているはみ出し幅c2は、13μmであって、0<c1<c2、c1/b≦0.2、かつ、c2/b≦1.0を満たしていた。
その後、所定のサイズに断裁され、両方の基板11,16の周辺にディスペンサ(不図示)を用いて紫外線硬化樹脂(イー・エッチ・シー(株)製:LCB−610)を塗工して封止し、紫外線を露光(露光量700mJ/cm)して硬化させた(外周封止処理)。以上により表示パネルが作製された。
以上のようにして得られた表示パネルについて、コントラストを評価したが、良好であった。さらに外部から局所的な圧力を加えて、表示品質の変化を評価した。具体的には、10mm×10mmの面積の金属片により3MPaで10秒間加圧し、その後大気圧に戻し、表示品質の変化を評価した。その結果、表示ムラや表示不良が発生することはなかった。すなわち、隔壁12自体の強度が高く、また、隔壁12上に設けられた接着層と他方の基板16との接着強度も高かった。さらに、当該表示パネルの駆動電圧についても、著しく増大するということはなかった。
<実施例2>
前記実施例1に対して、接着層形成工程においてPETフィルム21上に形成されるヒートシール層の厚さを15μmとし、その他は同じ工程で、表示パネルを作製した。
このようにして得られた表示パネルにおいて、隔壁12の他方の基板16側の端部が接着層22の中に埋まっている深さは、図15に示すように、隔壁12の分岐領域122において20μmであって、隔壁12の分岐領域以外の領域では3μmであった。
また、隔壁12の分岐領域以外の領域において接着層22が他方の基板15側の端部からはみ出しているはみ出し幅c1は、3μmであり、隔壁12の分岐領域122において接着層22が他方の基板15側の端部からはみ出しているはみ出し幅c2は、8μmであって、0<c1<c2、c1/b≦0.2、かつ、c2/b≦1.0を満たしていた。
このようにして得られた表示パネルについて、コントラストを評価したが、実施例1と比較すると劣るが、十分なコントラストが得られた。また、外部から局所的な圧力が加わることによる表示品質の変化を評価したが、極めて良好であった。すなわち、隔壁12自体の強度が高く、また、隔壁12上に設けられた接着層と他方の基板16との接着強度も高かった。
<実施例3>
前記実施例1に対して、接着層形成工程においてPETフィルム21上に形成されるヒートシール層の厚さを20μmとし、その他は同じ工程で、表示パネルを作製した。
このようにして得られた表示パネルにおいて、隔壁12の他方の基板16側の端部が接着層22の中に埋まっている深さは、図15に示すように、隔壁12の分岐領域122において10μmであって、隔壁12の分岐領域以外の領域では6μmであった。
また、隔壁12の分岐領域以外の領域において接着層22が他方の基板15側の端部からはみ出しているはみ出し幅c1は、5μmであり、隔壁12の分岐領域122における接着層22のはみだし幅c2は、10μmであって、0<c1<c2、c2/b≦1.0を満たしていたが、c1/b≦0.2は満たしていなかった。
このようにして得られた表示パネルについて、コントラストを評価したが、実施例1及び2と比較するとコントラストが低かった。一方、外部から局所的な圧力が加わることによる表示品質の変化を評価したが、極めて良好であった。すなわち、隔壁12自体の強度が高く、また、隔壁12上に設けられた接着層22と他方の基板16との接着強度も高かった。
<実施例4>
前記実施例1に対して、接着層形成工程においてPETフィルム21上に形成されるヒートシール層の厚さを20μmとし、接着層形成工程における転写温度を120℃とし、その他は同じ工程で、表示パネルを作製した。
このようにして得られた表示パネルにおいて、隔壁12の他方の基板16側の端部が接着層22の中に埋まっている深さは、図15に示すように、隔壁12の分岐領域122において30μmであって、すなわち、図14に示すように一方の基板11側の端部まで全体が接着層22の中に埋まっていた。一方、隔壁12の他方の基板16側の端部が接着層22の中に埋まっている深さは、隔壁12の分岐領域以外の領域では、3μmであった。
また、隔壁12の分岐領域以外の領域において接着層22が他方の基板15側の端部からはみ出しているはみ出し幅c1は、3μmであり、隔壁12の分岐領域122において接着層22が他方の基板15側の端部からはみ出しているはみ出し幅c2は、18μmであって、0<c1<c2、c1/b≦0.2を満たしていたが、c2/b≦1.0は満たしていなかった。
このようにして得られた表示パネルについて、コントラストを評価したが、実施例1及び2と比較するとコントラストが低かった。一方、外部から局所的な圧力が加わることによる表示品質の変化を評価したが、極めて良好であった。すなわち、隔壁12自体の強度が高く、また、隔壁12上に設けられた接着層22と他方の基板16との接着強度も高かった。
<比較例1>
前記実施例1に対して、接着層形成工程においてPETフィルム21上に形成されるヒートシール層の厚さを5μmとし、接着層形成工程における転写圧を隔壁12の壁部にヒートシール剤が付着しない程度の転写圧とし、その他は同じ工程で、表示パネルを作製した。
このようにして得られた表示パネルにおいては、図15に示すように、隔壁12の他方の基板16側の端部が接着層22の中に埋まっていなかった。また、他方の基板16上の接着層の幅は、隔壁12の他方の基板16側の端部の幅bより狭かった。より詳細には、隔壁12の分岐領域以外の領域において接着層22が他方の基板15側の端部からはみ出しているはみ出し幅c1は、−1μmであり、隔壁12の分岐領域122において接着層22が他方の基板15側の端部からはみ出しているはみ出し幅c2も、−1μmであった。
このようにして得られた表示パネルについて、コントラストを評価したが、極めて良好であった。しかし、10mm×10mmの面積の金属片により1MPaで10秒間加圧し、その後大気圧に戻した際、インク13のセル間の流動が過度に生じて、加圧により隔壁が剥がれた部分において表示ムラが発生してしまった。すなわち、加圧した箇所においてコントラストが低下した。これは、接着層22の接着面積が小さく、接着強度が弱いためであると考えられる。
<比較例2>
前記実施例1に対して、接着層形成工程における転写圧を隔壁12の壁部にヒートシール剤が付着しない程度の転写圧とし、その他は同じ工程で、表示パネルを作製した。
このようにして得られた表示パネルにおいては、図15に示すように、隔壁12の他方の基板16側の端部が接着層22の中に埋まっていなかった。また、他方の基板16上の接着層の幅は、隔壁12の他方の基板16側の端部の幅b以下であった。より詳細には、隔壁12の分岐領域以外の領域において接着層22が他方の基板15側の端部からはみ出しているはみ出し幅c1は、−1μmであり、隔壁12の分岐領域122において接着層22が他方の基板15側の端部からはみ出しているはみ出し幅c2は、0μmであった。
このようにして得られた表示パネルについて、コントラストを評価したが、極めて良好であった。しかし、10mm×10mmの面積の金属片により1MPaで10秒間加圧し、その後大気圧に戻した際、インク13のセル間の流動が過度に生じて、加圧により隔壁が剥がれた部分において表示ムラが発生してしまった。すなわち、加圧した箇所においてコントラストが低下した。これは、接着層22の接着面積が小さく、接着強度が弱いためであると考えられる。
図15は、各実施例及び各比較例の接着層の状態と評価結果とを纏めて示した図表である。図15では、隔壁12自体の強度及び隔壁12上に設けられた接着層と他方の基板16との接着強度が、隔壁強度として評価されている。
11 一方の基板
12 隔壁
121 分岐中心
122 分岐領域
13 インキ(表示媒体)
16 他方の基板
22 ヒートシール剤
31 ディスペンサ
32 中央スキージ(スキージ1)
33a、33b 両端スキージ(スキージ2)
34 ロールワイパ
41 ディスペンサ
51 断裁装置
91 ラミネータ
92 ホットプレート
93 金属片
211 歪み防止基板

Claims (2)

  1. 少なくとも一方が透明である対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の外場に応答する応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所定の情報を表示する、反射型表示装置であって、
    一方の基板上に分岐領域を含む隔壁が形成されており、
    前記隔壁で区画された各領域をセルとして、各セルの中に前記表示媒体が配置されており、
    前記隔壁の他方の基板側の端部は、接着層の中に埋まっており、
    前記隔壁の前記他方の基板側の端部が前記接着層の中に埋まっている深さの値は、前記隔壁の分岐領域において当該分岐領域以外の領域における深さの値よりも大きく、
    前記接着層は、前記隔壁の分岐領域において、当該分岐領域以外の領域の接着層の幅よりも広い幅で前記他方の基板に接着され、
    前記隔壁の前記他方の基板側の端部の幅bと、前記隔壁の分岐領域以外の領域において前記接着層が前記他方の基板側の端部からはみ出しているはみ出し幅c1と、前記隔壁の分岐領域において前記接着層が前記他方の基板側の端部からはみ出しているはみ出し幅c2との関係が、
    0<c1<c2、c1/b≦0.2、かつ、c2/b≦1.0
    を満たす
    ことを特徴とする反射型表示装置。
  2. 前記隔壁の分岐領域は、深さ方向の全体が前記接着層の中に埋まっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の反射型表示装置。
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