JP2015045698A - 反射型表示装置の製造方法及び接着剤転写シート - Google Patents

反射型表示装置の製造方法及び接着剤転写シート Download PDF

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Abstract

【課題】接着剤を隔壁上に転写させる時に接着剤が隔壁の壁面を濡れ広がってしまうことを防止する反射型表示装置の製造方法及び接着剤転写シートを提供すること。
【解決手段】反射型表示装置、を製造する方法であって、一方の基板上に所定のパターンで隔壁を形成する隔壁形成工程と、前記隔壁の頂面上に接着層を形成する接着層形成工程と、を備え、前記接着層形成工程は、基材上に設けられた接着剤を、当該接着剤が前記隔壁で区画された少なくとも一部のセルの開口部を覆うように当該隔壁の頂面に接触させ、当該隔壁の頂面に接触された前記接着剤を加熱する工程を含み、前記接着剤は、揮発性材料または発泡材料を含むことを特徴とする反射型表示装置の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子ペーパー等に応用されている反射型表示装置の製造方法及び接着剤転写シートに関する。
反射型表示装置として、最近、表示媒体に含まれる電気応答性材料として電気泳動体を用いた電気泳動表示装置が広く用いられている。電気泳動表示装置とは、空気中または溶媒中の電気泳動体(通常は電気泳動する粒子)の電気的な泳動、すなわち粒子移動を利用して情報を表示する装置である。通常、2枚の基板間に電界を与えることで電気的な泳動の状態が制御され、それによって所望の表示が実現されるように構成される。電気泳動体としては、荷電粒子の他、荷電粉体も利用され得る。その場合、当該荷電粉体は気体中を電気的に泳動する。
電気泳動表示装置は、近年では特に、電子ペーパーとしての応用が注目されている。電子ペーパーとして応用する場合には、印刷物レベルの視認性(目にやさしい)、情報書き換えの容易性、低消費電力、軽量といった利点を享受できる。
電気泳動表示装置では、しかし、粒子や粉体の沈降や偏在に起因して、表示の不良、特にコントラストの低下が生じることがある。この現象を防止するべく、上下の電極基板間に隔壁を形成して、電気泳動する粒子や粉体の泳動空間、すなわち移動空間を微小な空間に分割することが採用されている。この微小な空間は、セルと呼ばれている。各セルの中に、電気泳動体を含むインキやガス(表示媒体)が封入されている。
このような電気泳動装置において、セル間における粒子の移動を防止して表示焼き付きを防止するために、隔壁と基板とは、接着層を介して密着される。例えば特許文献1(特開2010−262309号公報)及び特許文献2(特開2006−184894号公報)には、そのような隔壁上に接着層を形成する方法が開示されている。
特開2010−262309号公報 特開2006−184894号公報
ところで、隔壁と基板とが所望の程度以上の強度に密着されるよう隔壁上に十分な量の接着剤を転写させるためには、接着剤を隔壁上に転写させる時、接着剤をその軟化温度以上の温度に加熱して接着剤の粘度を下げる必要がある。ところが、接着剤の軟化温度以上の温度で接着剤の隔壁上への転写が行われると、接着剤が隔壁の壁面を濡れ広がってセル内へ侵入してしまって、セルの開口率を低下させ、表示コントラストを低下させてしまうことがある。
本発明は、このような事情に基づいて行われたものであり、その目的は、接着剤を隔壁上に転写させる時に接着剤が隔壁の壁面を濡れ広がってしまうことを防止する反射型表示装置の製造方法及び接着剤転写シートを提供することにある。
本発明は、少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置、を製造する方法であって、一方の基板上に所定のパターンで隔壁を形成する隔壁形成工程と、前記隔壁の頂面上に接着層を形成する接着層形成工程と、前記一方の基板または他方の基板上に前記表示媒体を配置する表示媒体配置工程と、前記表示媒体が配置された後に、前記隔壁で区画された各領域をセルとして、前記表示媒体が各セル内に封止されるよう、前記接着層上に他方の基板を接着する対向基板接着工程と、を備え、前記接着層形成工程は、基材上に設けられた接着剤を、当該接着剤が前記隔壁で区画された少なくとも一部のセルの開口部を覆うように当該隔壁の頂面に接触させ、当該隔壁の頂面に接触された前記接着剤を加熱する工程を含み、前記接着剤は、揮発性材料または発泡材料を含むことを特徴とする反射型表示装置の製造方法である。
例えば、前記揮発性材料は、シクロヘキサノンであり、また、前記発泡材料は、N,N’-ジニトロソペンタメチレンテトラミン及びアゾジカルボンアミドを含む発泡材料である。
あるいは、本発明は、少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置、を製造する方法であって、一方の基板上に所定のパターンで隔壁を形成する隔壁形成工程と、前記隔壁の頂面上に接着層を形成する接着層形成工程と、前記一方の基板または他方の基板上に前記表示媒体を配置する表示媒体配置工程と、前記表示媒体が配置された後に、前記隔壁で区画された各領域をセルとして、前記表示媒体が各セル内に封止されるよう、前記接着層上に他方の基板を接着する対向基板接着工程と、を備え、前記接着層形成工程は、基材上に設けられた接着剤の表面に、揮発性材料または発泡材料を付与する工程と、前記揮発性材料または発泡材料が付与された前記接着剤を、当該接着剤が前記隔壁で区画された少なくとも一部のセルの開口部を覆うように当該隔壁の頂面に接触させ、当該隔壁の頂面に接触された前記接着剤を加熱する工程と、を含むことを特徴とする反射型表示装置の製造方法である。
例えば、前記揮発性材料は、シクロヘキサノンであり、また、前記発泡材料は、N,N’-ジニトロソペンタメチレンテトラミン及びアゾジカルボンアミドを含む発泡材料である。
あるいは、本発明は、基材と、前記基材上に設けられた接着剤と、前記接着剤上に設けられた接着剤保護フィルムと、を備え、前記接着剤は、揮発性材料または発泡材料を含むことを特徴とする接着剤転写シートである。
あるいは、本発明は、基材と、前記基材上に設けられた接着剤と、前記接着剤上に設けられた揮発性材料または発泡材料と、前記揮発性材料または発泡材料上に設けられた接着剤保護フィルムと、を備えたことを特徴とする接着剤転写シートである。
例えば、前記揮発性材料は、シクロヘキサノンであり、また、前記発泡材料は、N,N’-ジニトロソペンタメチレンテトラミン及びアゾジカルボンアミドを含む発泡材料である。
本発明によれば、接着剤を隔壁上に転写させる時に接着剤が隔壁の壁面を濡れ広がってしまうことを防止する反射型表示装置の製造方法及び接着剤転写シートを提供することができる。
図1は、本発明の一実施の形態による反射型表示装置の構成を概略的に示す断面図である。 図2は、本発明の一実施の形態による反射型表示装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。 図3は、隔壁形成工程の一例を概略的に示す図である。 図4は、隔壁の頂面の幅の定義について説明する図である。 図5は、接着層形成工程の一例を概略的に示す図である。 図6は、表示媒体配置工程の一例を概略的に示す図である。 図7は、導電性ペーストの機能を説明するための概略図である。 図8は、対向基板接着工程において、他方の基板上に一方の基板が接着されている様子を示す断面図である。 図9は、本発明の一実施の形態による接着剤転写シートの作製方法を説明するための図である。詳しくは、図9(a)が、揮発性材料または発泡材料を含む接着剤を用いた接着剤転写シートの作製方法を説明するための図であり、図9(b)が、接着剤上に揮発性材料または発泡材料が付与された接着剤転写シートの作製方法を説明するための図である。 図10は、本実施の形態による、セルの内圧を上昇させる方法を示す図である。 図11は、実施例及び比較例における接着剤のセル内への侵入状況の違いを示す図である。詳しくは、図11(a)が、揮発性材料を含む接着剤を用いて接着層が形成された場合であって、当該接着剤がセル内に侵入していない様子を示す図であり、図11(b)が、揮発性材料を含まない接着剤を用いて接着層が形成された場合であって、当該接着剤がセル内に侵入してしまった様子を示す図である。 図12は、本発明の実施例及び比較例の表示パネルの作成条件と評価結果とについて説明するための図である。
図1は、本発明の一実施の形態による反射型表示装置の構成を概略的に示す断面図である。本実施の形態による反射型表示装置は、少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間11,16に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体13が封入されていて、2枚の基板11,16間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をするようになっている。ここで、本件の明細書及び特許請求の範囲において「透光性」とは、光を透過する性質、という程度の意味である。本実施の形態においては、視認側に配置される基板は、全光透過率が50%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上となるような透光性を有している。
図1乃至図12において、一方の基板11及び他方の基板16の面上には、電極が設けられているが、それらの電極の図示は省略されている。本実施の形態においては、一方の基板11が視認側に配置され、他方の基板16が非視認側に配置される。
一方の基板11としては、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の透光性フィルムや透光性ガラスに、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等の透光性を有する電極(透光性電極)を付したものが、典型的に用いられ得る。
透光性電極は、塗工法やスパッタリング、真空蒸着法、CVD法等によって形成され得る。透光性電極は、アクティブマトリクス駆動の場合及びセグメント駆動の場合は共通電極として用いられるので、必ずしもパターンが形成されている必要は無く、基板全面が電極であってもよい。一方、パッシブマトリクス駆動の場合、対向する両方の基板はパターン電極である必要があるため、前記透明電極もストライプなどのパターンで形成される。
一方の基板11の厚みは、10μm〜1mmが好適である。10μmよりも薄いと、パネルとしての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、1mmよりも厚いと、パネル重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になるし、コストも高くなるからである。破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜300μm程度である。
一方の基板11は、ロール状でもシート状でもどちらでも適用可能である。
他方の基板16としては、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、エポキシガラス(ガラエポ)等の基材の表示媒体側の面に金属等の導電性材料によって対向電極が形成されたものが用いられ得る。また他方の基板16は、透光性を有する基材が用いられてもよい。さらに透光性を有しているが不透明な基材であってもよく、電極面とは異なるもう一方の面を粗面化した不透明なガラス基材、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、エポキシガラス(ガラエポ)等が用いられ得る。本実施の形態では、他方の基板16は、視認側と反対側の位置に配置されるため、透光性を有している必然性はない。しかし、熱膨張特性など一方の基板11と同じ物性が必要とされる場合は、一方の基板11と同様の透光性の部材が使用され得る。
対向電極としては、セグメント駆動及びパッシブマトリクス駆動の場合はパターン状の電極、また、アクティブマトリクス駆動の場合はTFT(Thin Film Transistor)が配置される画素電極が用いられる。
他方の基板16の厚みも、一方の基板11の厚みと同様に、10μm〜1mmが好適である。10μmよりも薄いと、パネルとしての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、1mmよりも厚いと、パネル重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になるし、コストも高くなるからである。破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜300μm程度である。
他方の基板16も、ロール状でもシート状でもどちらでも適用可能である。
<反射型表示装置の製造方法>
図2は、本発明の一実施の形態による反射型表示装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。
図3は、隔壁形成工程の一例を概略的に示す図である。図3に示すように、まず、一般には水平方向に載置される一方の基板11の上面に、例えばフォトリソグラフィ法(紫外線(UV)照射による露光→現像→焼成)によって、所定のパターンの隔壁12が形成される。隔壁12は、後述する複数のセルを規定する部材である。
ここで、本件の明細書及び特許請求の範囲においては、「セル」とは、粒子や粉体の沈降や偏在に起因して表示の不良、特にコントラストの低下を防止するべく上下の電極基板11,16間に形成された隔壁12によって分割された、電気泳動する粒子や粉体の微小な泳動空間、すなわち移動空間を意味する。隔壁12は、他方の基板16上に形成されてもよい。
隔壁12は、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、常温硬化樹脂等によって構成可能であり、隔壁12の形成方法は、フォトリソグラフィ法の他、エンボス加工などの型転写方法も採用され得る。さらに、所望のパターンの構造物を隔壁として製造しておいて、それを一方の基板11に貼り付けるという方法も採用され得る。
隔壁12の頂面の幅は、9μm〜50μm、好ましくは9μm〜20μmである。9μmというのは、隔壁12が倒れることなくパターニングできる線幅の下限である。隔壁12の頂面の幅が9μm未満である場合、隔壁12の長さが60μm以上に亘るようなパターンでは、少なくとも隔壁12の一部が倒れたり、剥がれたり、剥がれた隔壁12が基板上を移動したりする。そうなった場合には、隔壁12による粒子の移動を防ぐという機能が失われ、表示品質が劣化してしまう。一方、好適な範囲の上限である50μmというのは、目視したときに隔壁12が目立ち過ぎない上限である。
ここで、隔壁12の頂面の幅の定義を、図4に示す。頂面の角が丸まっていなければ、図4(a)や図4(b)に示すように、頂面の幅はそのまま定義される。一方、頂面の角が丸まっている場合には、図4(c)や図4(d)に示すように、頂面の延長面と壁面の延長面との交線間の幅として理解される。評価のための測定方法としては、隔壁12が形成された一方の基板11を硬化性樹脂にて包埋し、ミクロートーム(大和光機工業株式会社製:FX−801)により隔壁12の断面を切り出し、走査電子顕微鏡(SEM)によって撮影した画像に基づいて各幅を測定することができる。
隔壁12の形状は、円、格子、ハニカム状(六角形)、その他の多角形など、基本的に任意である。開口率は、70%以上が好ましく、特に90%以上が好ましい。高開口率であるほど、表示可能エリアが広くなるため、高コントラストを得ることができる。
隔壁12の高さは、5〜50μm、好ましくは10〜50μmである。5μm以下では、充填するインキ量が少なく、十分な表示特性、特にコントラストが得られない一方、50μm以上では、パネルの厚みが厚すぎて、駆動電圧が上昇し過ぎてしまう。低駆動電圧で良好な表示特性が得られるという観点から、10〜50μmの範囲の高さが好適である。
セルのサイズ(ピッチ)は、表示パネルの大きさにもよるが、0.05〜1mmピッチ、好ましくは0.1〜0.5mmピッチである。ここで、ピッチとは、隣接するセルを重ねるべく移動させるのに必要な距離を意味している。
次に、隔壁12上に接着層22が形成される(接着層形成工程:図2の工程(2))。本実施の形態の接着層形成工程では、熱転写法により、ポリエステル系熱可塑性接着剤のような熱可塑性樹脂が、1μm〜100μmの厚みで形成される。好ましくは、1μm〜50μmの厚みで形成され、特に好ましくは、1μm〜20μmの厚みで形成される。
具体的には、図5に示すように、例えば基材21としてのPETフィルム上に20μmの厚みでポリエステル系熱可塑性接着剤のような接着剤221を形成した接着剤転写シート20を用意する。接着剤転写シート20の接着剤221には、後述する揮発性材料または発泡材料が含まれている。あるいは、接着剤転写シート20の接着剤221の表面には、後述する揮発性材料または発泡材料が付与されている。
次に、この接着剤転写シート20を、接着剤221の面が一方の基板11の隔壁12の頂面上に配置されるように、一方の基板11と対向して配置する。この時、接着剤転写シート20の接着剤221を、当該接着剤221が隔壁12で区画された少なくとも一部のセルの開口部を覆うように隔壁12の頂面に接触させる。この状態で、一方の基板11と接着剤転写シート20とを、常温で1kPaの圧力でラミネートする。ラミネートの後で、一方の基板11を、一方の基板11側の隔壁12の端部が一方の基板11とは反対の側の当該隔壁12の頂面よりも高い位置となるように向けられた状態にして、一方の基板11と接着剤転写シート20とを接着剤221の軟化温度以上の温度で4〜9分間加熱する。その後、一方の基板11を接着剤転写シート20から剥離する。これにより、隔壁12上に接着層22が形成される。
接着層22を形成するための接着剤221としては、熱可塑性材料を用いた接着剤が好ましく、加熱により軟化して、冷却すると固化する性質を有し、冷却と加熱を繰り返した場合に、塑性が可逆的に保たれる材料である。
熱可塑性材料からなる接着剤221を接着層22として用いた場合には、接着剤転写シート基材21上の固化している接着剤221をその軟化温度を超える温度にまで加熱することにより軟化させて、隔壁の頂面のみに確実に接着剤221を熱転写することもできる。また、熱転写後の接着剤221は常温まで冷却して再び固化することにより、タック、すなわちねばつきが無くなるため、取り扱いの便宜が極めて良い。また、タック、すなわちねばつきが無いことによって、セル内に充填された表示媒体13が接着剤221と接着してしまうことがない。そして、再び隔壁の頂面の接着剤221をその軟化温度を超える温度にまで加熱して軟化させることにより、タック、すなわちねばつきを有するようになるため、他方の基板16に確実に接着される。他方の基板16との接着後の接着剤221は、再び常温においてはタック、すなわちねばつきが無いため、やはり表示媒体13が接着剤221と接着してしまうことがなく、表示品質の低下のおそれもない。
具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリウレタンなどの熱可塑性ベースポリマーや、天然ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体などの熱可塑性エラストマーを主成分とし、粘着性付与樹脂や可塑剤を配合した樹脂が主に使用される。
隔壁12と接着剤221との密着性を上げるために、隔壁12に紫外線照射やプラズマ処理などにより表面処理が施されてもよいし、プライマーが形成されてもよい。あるいは、接着剤221の方にシランカップリング剤が添加されてもよい。
次に、一方の基板11上に表示媒体としてのインキ13が配置される(表示媒体配置工程:図2の工程(3))。図6は、表示媒体配置工程の一例を概略的に示す図である。ここでは、(1)ディスペンサ31あるいはインクジェット、ダイコートからインキ13が滴下され(インキ滴下工程)、(2)アプリケータ32あるいはドクターブレード、ドクターナイフ、中央スキージによって面内均一となるようにインキ13が塗布される(インキ塗布工程)。なお、インキ13は、一方の基板16上に配置されてもよい。
表示媒体13としては、少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が用いられ得る。電気応答性材料としては、電荷粒子材料、液晶材料があり、電荷粒子材料には白や黒、カラーなどの色づけされた粒子が電場に応答して移動するいわゆる電気泳動材料、または、粒子が二色に色分けされ電場により回転するツイストボールに代表される材料、または、電場により移動するナノ粒子材料等がある。一方、液晶材料は、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)で知られる透過と散乱を電気的に制御する材料や、液晶に色素を混合した材料、コレステリック液晶材料などがある。これらの電気応答性を有し光学特性を変化させる材料は、種類を問わずセルに隔離する必要があり、本発明の適用対象である。
図2に戻って、表示媒体配置工程の後で、導電性ペースト塗布工程が実施される(導電性ペースト塗布工程:図2の工程(4))。図7は、導電性ペーストの機能を説明するための概略図である。導電性ペースト14は、例えば銀ペーストのような金属ペーストであり、例えばディスペンサ41あるいはインクジェット、タンポ印刷、パット印刷、スタッピング印刷によって所定位置に塗布される。導電性ペースト14は、図7に示すように、他方の基板16に電圧をかけるための配線として機能する。一方の基板11の透光性電極と他方の基板16の対向電極との間に所定の電界(電圧)が与えられる際、表示媒体であるインキ13中の電気応答性材料が駆動され、文字パターン等の所望の情報が表示される。その後、電界が与えられなくなっても、新たな電界が両基板間に与えられるまで、当該情報表示状態が維持される。
その後、隔壁12上の接着層22と他方の基板16とが接着される(対向基板接着工程:図2の工程(5))。これにより、表示媒体(インキ13)が各セル内に封止される。
対向基板接着工程は、図8に示すように、接着層22として転写された接着剤221を加熱させて接着力を得るようになっている。具体的には、ラミネータ91によって所定の熱圧着圧力(ラミネート圧力)を付与しながら、接着剤221を周辺からその軟化温度を超える温度にまで加熱して軟化させることによって、隔壁12と他方の基板16とを接着する。もっとも、他の熱圧着の態様が採用されてもよい。
更に、本実施の形態では、ラミネータ91による接着の後で、さらに両基板11、16の四辺(周辺部)を熱圧着する四辺熱圧着工程が実施される。具体的には、両基板11、16の四辺(周辺部)の下方にホットプレート92を敷いておいて、両基板11、16の四辺部を内側から外側に金属片93でラミネート圧を加えることで実施される。
その後、図2に示すように、ギロチン、上刃スライド装置、レーザカット装置、レーザーカッター等の断裁装置51によって所定のサイズに断裁され(断裁工程:図2の工程(6))、所望の反射型表示装置の製造が完了する。
<接着剤転写シートの作製方法>
次に、本実施の形態の反射型表示装置の製造方法に用いられる接着剤転写シートの作製方法について、図9を参照して説明する。
まず、基材21として、例えば厚さ5〜100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用意する。次に、基材21上に、接着剤221を1〜100μmの厚さで塗工する。
ここで、隔壁21上に接着層22を形成するために用いられる接着剤221は、本実施の形態においては、前述のように、熱可塑性接着剤である。ここで、接着剤221として熱可塑性接着剤を用いた場合、前述の接着層形成工程において接着剤221がその軟化温度を超える温度にまで加熱されて隔壁12の頂面に熱転写される時、粘度が低下して隔壁12の壁面を濡れ広がり、セル内に侵入してしまうことがある。しかし、本件発明者が得た知見によれば、図10に示すように、接着剤221が隔壁12の頂面に転写される時、セル内圧を上昇させることができれば、接着剤221が隔壁12の壁面を濡れ広がってセル内に侵入することを抑制することができる。
したがって、図9(a)に示すように、本実施の形態の接着剤転写シート20に用いられる接着剤221は、接着剤221が隔壁12の頂面に熱転写される時にセル内圧を上昇させるために、加熱されることで蒸発したりガスを発生させる(分解してガスになる場合を含む)材料を含んでいる。このような材料としては、例えば、揮発性材料または発泡材料が挙げられる。揮発性材料の具体例としては、シクロヘキサノン(沸点約155℃)、キシレン(沸点138℃)、イソペンチルアルコール(沸点131℃)等が挙げられる。また、発泡材料の具体例としては、N,N’-ジニトロソペンタメチレンテトラミン及びアゾジカルボンアミドを含む発泡材料等が挙げられる。
もっとも、このようなセル内圧を上昇させるための揮発性材料や発泡材料は、予め接着剤221に含まれていなくてもよく、図9(b)に示すように、基材21に接着剤221が塗工された後、当該接着剤221の表面に付与されてもよい。
そして、図9(a)及び図9(b)に示すように、接着剤転写シート20を直ちに使用しない場合には、前述の揮発性材料が揮発してしまったり発泡材料が発泡してしまうことを防止するために、接着剤221上に接着剤保護フィルム222が設けられる。接着剤保護フィルム22としては、例えば厚さ5〜50μmのPETフィルムが採用され得る。
以上のように、本実施の形態によれば、接着剤転写シート20の接着剤221に、揮発性材料または発泡材料が含まれている。あるいは、接着剤転写シート20の接着剤221の表面に、揮発性材料または発泡材料が付与されている。このため、前述の接着層形成工程において接着剤転写シート20の接着剤221を、当該接着剤221が隔壁12で区画されたセルの開口部を覆うように当該隔壁の頂面に接触され、この状態で接着剤転写シート20の接着剤221が加熱された時、当該接着剤221に与えられた熱によって、接着剤転写シート20の揮発性材料が蒸発し、あるいは、接着剤転写シート20の発泡材料が加熱分解してガスを発生させる。これにより、セルの内圧が上昇され、接着剤転写シート20の接着剤221が隔壁12の壁面を濡れ広がることが抑制され得る。
次に、実際に行われた実施例について説明する。
<反射型表示装置の実施例>
<実施例1−1>
一方の基板11として、300mm×400mm×厚さ0.1mmのPETフィルム(東洋紡製A4100)の一方の面に透光性電極として酸化インジウムスズ(ITO)蒸着膜(厚さ0.2μm)が設けられた基板が用意された。透光性電極は、スパッタリング、真空蒸着法、CVD法などの一般的な成膜方法によって形成され、酸化インジウムスズ(ITO)の他に、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等によっても形成され得る。
次に、当該一方の基板11に、ネガ型感光性樹脂材料(デュポンMRCドライフィルムレジスト(株)製のドライフィルムレジスト)を20μmの厚さにラミネートして100℃、1分間の条件で加熱し、次いで露光マスクを使用して露光(露光量500mJ/cm)し、その後、1%KOH水溶液を用いた現像を30秒行い、200℃、60分間の条件で焼成することで、ハニカムパターン(ピッチ300μm)の隔壁12が形成された。隔壁12の頂面の幅は、20μmであった。
次に、接着剤221として、MEK(沸点約80℃)とトルエン(沸点約110℃)とシクロヘキサノン(沸点約155℃)とを1:1:1の割合で混合した溶媒にヒートシール剤(東洋紡製:バイロン8700)が溶かされた接着剤(固形分比30%)が用意された。そして、接着剤転写シート基材21として厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人・デュポン社製)が用いられ、これに接着剤221を30μm塗布し、オーブンで100℃で乾燥させた。これにより、10μmの接着層を有するロール状の接着剤転写シート20が作製された。なお、接着剤221の軟化温度は約70℃であった。
ここで、接着剤転写シート20を直ちに使用しない場合には、PETフィルム(東洋紡製:K1616)からなる接着剤保護フィルム222が接着層の上に設けられる。これは、シクロヘキサノンが揮発してしまうことを防止するためである。接着剤転写シート20を使用する際に、接着剤保護フィルム222は剥離される。
そして、接着剤転写シート20の接着層の上に、一方の基板11が、その隔壁12が形成されている側の面を下にした状態で載せられ、この状態で、1kPa程度の押圧力で常温でラミネートされた。その後、接着剤221の周辺がその軟化温度を超える温度、例えば130℃程度にまで加熱され、一方の基板11が、接着剤転写シート20から剥離された。転写時間、すなわち接着剤221の加熱が開始されてから一方の基板11が転写シート20から剥離されるまでの時間は、7分であった。その結果、接着剤221が隔壁12の頂面の全面に熱転写された。隔壁12の頂面から接着剤221の頭頂部までの高さは、約7μmであった。
続いて、表示媒体として、以下の成分を有するインキ13が用いられ、ディスペンサ31から滴下されて、中央スキージ32(ニューロング製のスキージ1:ウレタン樹脂製)にてスキージ処理されて、各セル内に充填された。基板幅方向にはみ出した余剰インキは、別の両端スキージ33a、33b(ニューロング製のスキージ2:ウレタン樹脂製)にて掻き取られ、さらにロールワイパ34にて拭き取られた。
<インキ成分>
・電気泳動粒子(二酸化チタン)・・・60重量部
・分散液 ・・・40重量部
続いて、隔壁パターン外周の一部(2mm×2mmの正方形領域)に、銀ペースト(藤倉化成製)がディスペンサ41によって点塗布された。
次いで、他方の基板16として、300mm×400mm×厚さ0.5mmの無アルカリガラス(日本電気硝子製:OA−10G)の一方の面に、Cu電極等の各種電極がパターン状に形成されたものが用いられた。各種電極のパターン形成は、一般的なエッチング法によって形成された。
そして、大気中にて、一方の基板11の隔壁12上の接着層22の上に他方の基板16を重ね合わせて、ラミネータ91で一定の熱圧着圧力をさらに付与しつつ、隔壁12内のセル容積を超える余剰のインクを押し出しながら、一方の基板11の隔壁12と他方の基板16とが密着された。
熱圧着時の温度は、接着剤221の軟化点または融点付近の温度であって、インクの蒸発が促進しない温度が好ましく、80℃〜150℃、好ましくは80℃〜90℃であり、本実施例では80℃であった。また、熱圧着圧力は、0.01MPa〜0.7MPaが好ましく、特には0.1MPa〜0.4MPaが好ましく、本実施例では0.3MPaであった。
その後、断裁装置51によって所定のサイズに断裁され、両方の基板11,16の周辺にディスペンサ(不図示)を用いて紫外線硬化樹脂(イー・エッチ・シー(株)製:LCB−610)を塗工して封止し、紫外線を露光(露光量700mJ/cm)して硬化させた(外周封止処理)。以上により表示パネルが作製された。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したところ、表示品質は良好であった。また、図11(a)に示すように、当該表示パネルにおいて、接着剤221のセル内への侵入は確認されなかった。
<比較例1−1>
前記実施例1に対し、接着剤221として、MEKとトルエンとを1:1の割合で混合した混合溶媒に、ヒートシール剤を溶かした接着剤(固形分比30%)を用い、その他は同じ工程で、表示パネルが作製された。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したところ、実施例1−1の表示パネルと比較してコントラストが低下していた。また、図11(b)に示すように、当該表示パネルにおいて、接着剤221のセル内への侵入が確認された。
<実施例1−2>
前記実施例1−1に対し、隔壁12の頂面への接着剤221の転写時間を6分とし、その他は同じ工程で、表示パネルが作製された。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したところ、表示品質は良好であった。また、当該表示パネルにおいて、接着剤221のセル内への侵入は確認されなかった。
<比較例1−2>
前記比較例1−1に対し、隔壁12の頂面への接着剤221の転写時間を6分とし、その他は同じ工程で、表示パネルが作製された。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したところ、実施例1−1の表示パネルと比較してコントラストが低下していた。当該表示パネルにおいて、接着剤221のセル内への侵入が確認された。
<実施例1−3>
前記実施例1−1に対し、隔壁12の頂面への接着剤221の転写時間を5分とし、その他は同じ工程で、表示パネルが作製された。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したところ、表示品質は良好であった。また、当該表示パネルにおいて、接着剤221のセル内への侵入は確認されなかった。
<比較例1−3>
前記比較例1−1に対し、隔壁12の頂面への接着剤221の転写時間を5分とし、その他は同じ工程で、表示パネルが作製された。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したところ、コントラストは、比較例1−1及び比較例1−2の表示パネルと比較して向上していたものの、実施例1−1の表示パネルと比較して低下していた。また、当該表示パネルにおいて、接着剤221のセル内への侵入が確認された。
<実施例1−4>
前記実施例1−1に対し、隔壁12の頂面への接着剤221の転写時間を4分とし、その他は同じ工程で、表示パネルが作製された。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したところ、表示品質は良好であった。また、当該表示パネルにおいて、接着剤221のセル内への侵入は確認されなかった。
<比較例1−4>
前記比較例1−1に対し、隔壁12の頂面への接着剤221の転写時間を4分とし、その他は同じ工程で、表示パネルが作製された。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したところ、コントラストは、比較例1−1及び比較例1−2の表示パネルと比較して向上していたものの、実施例1−1の表示パネルと比較して低下していた。また、当該表示パネルにおいて、接着剤221のセル内への侵入が確認された。
<実施例1−5>
前記実施例1−1に対し、隔壁12の頂面への接着剤221の転写時間を9分とし、その他は同じ工程で、表示パネルが作製された。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したところ、表示品質は良好であった。また、当該表示パネルにおいて、接着剤221のセル内への侵入は確認されなかった。
実施例1−1乃至実施例1−5及び比較例1−1乃至比較例1−4の作成条件と評価結果について、図12に纏めて示す。図12に示された結果から分かるように、揮発性材料であるシクロヘキサノンを含まない接着剤221が隔壁12の頂面に転写された場合、転写時間4分で接着剤221のセル内への侵入が確認され、転写時間6分で接着剤221は一方の基板11上まで侵入していた。一方、揮発性材料であるシクロヘキサノンを含む接着剤221が隔壁12の頂面に転写された場合、転写時間9分でも接着剤221のセル内への侵入は確認されなかった。これは、接着剤221が加熱されて隔壁12の頂面へ転写される時、接着剤221に含まれたシクロヘキサノンが蒸発したことにより、セル内圧が上昇し、接着剤221が隔壁12の壁面を濡れ広がることが抑制されたためであると考えられる。
<実施例2>
前記実施例1に対し、接着層形成工程を以下のように実施し、その他は同じ工程で、表示パネルが作製された。
すなわち、本実施例の接着層形成工程において、熱可塑性接着剤221として、MKEとトルエンとが1:1で混合された溶媒にヒートシール剤(東洋紡製:バイロンUR1700)を溶解し(固形分比40%)、これに発泡材料(永和化成工業株式会社製:エクセラ−Q#2)を0.1〜1重量%程度添加したものを用いた。このようにして得られた接着剤221を、コータでPET基材上に10〜100μm塗布し、100℃のオーブンで5分乾燥させて接着剤転写シート20を作製した。
なお、発泡材料であるエクセラ−Q#2の主成分、分解温度、発生ガス量は、以下の通りである。
<発泡材料:エクセラ−Q#2>
・主成分:N,N’-ジニトロソペンタメチレンテトラミン及びアゾジカルボンアミド
・分解温度:125℃
・発生ガス量:130ml/g
そして、接着剤転写シート20の上に、一方の基板11が、その隔壁12が形成されている側の面を下にした状態で載せられ、この状態で、1kPa程度の押圧力で常温でラミネートされた。その後、接着剤221の周辺がその軟化温度を超える温度、150℃程度にまで加熱され、一方の基板11が、接着剤転写シート20から剥離された。転写時間は7分であった。その結果、接着剤221が隔壁12の頂面の全面に熱転写された。隔壁12の頂面から接着剤221の頭頂部までの高さは、約7μmであった。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したところ、表示品質は良好であった。また当該表示パネルにおいて、接着剤221のセル内への侵入は確認されなかった。これは、接着剤221が加熱されて隔壁12の頂面へ転写された時、接着剤221に含まれた発砲材料が加熱分解してガスを発生させたことにより、セル内圧が上昇し、接着剤221が隔壁12の壁面を濡れ広がることが抑制されたためであると考えられる。
11 一方の基板
12 隔壁
13 インキ(表示媒体)
14 導電性ペースト
16 他方の基板
20 接着剤転写シート
22 接着層
221 接着剤
31 ディスペンサ
32 アプリケータ
51 断裁装置
91 ラミネータ
92 ホットプレート
93 金属片

Claims (10)

  1. 少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置、を製造する方法であって、
    一方の基板上に所定のパターンで隔壁を形成する隔壁形成工程と、
    前記隔壁の頂面上に接着層を形成する接着層形成工程と、
    前記一方の基板または他方の基板上に前記表示媒体を配置する表示媒体配置工程と、
    前記表示媒体が配置された後に、前記隔壁で区画された各領域をセルとして、前記表示媒体が各セル内に封止されるよう、前記接着層上に他方の基板を接着する対向基板接着工程と、
    を備え、
    前記接着層形成工程は、基材上に設けられた接着剤を、当該接着剤が前記隔壁で区画された少なくとも一部のセルの開口部を覆うように当該隔壁の頂面に接触させ、当該隔壁の頂面に接触された前記接着剤を加熱する工程を含み、
    前記接着剤は、揮発性材料または発泡材料を含む
    ことを特徴とする反射型表示装置の製造方法。
  2. 前記揮発性材料は、シクロヘキサノンである
    ことを特徴とする請求項1に記載の反射型表示装置の製造方法。
  3. 前記発泡材料は、N,N’-ジニトロソペンタメチレンテトラミン及びアゾジカルボンアミドを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の反射型表示装置の製造方法。
  4. 少なくとも一方が透光性を有しており各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置、を製造する方法であって、
    一方の基板上に所定のパターンで隔壁を形成する隔壁形成工程と、
    前記隔壁の頂面上に接着層を形成する接着層形成工程と、
    前記一方の基板または他方の基板上に前記表示媒体を配置する表示媒体配置工程と、
    前記表示媒体が配置された後に、前記隔壁で区画された各領域をセルとして、前記表示媒体が各セル内に封止されるよう、前記接着層上に他方の基板を接着する対向基板接着工程と、
    を備え、
    前記接着層形成工程は、
    基材上に設けられた接着剤の表面に、揮発性材料または発泡材料を付与する工程と、
    前記揮発性材料または発泡材料が付与された前記接着剤を、当該接着剤が前記隔壁で区画された少なくとも一部のセルの開口部を覆うように当該隔壁の頂面に接触させ、当該隔壁の頂面に接触された前記接着剤を加熱する工程と、
    を含む
    ことを特徴とする反射型表示装置の製造方法。
  5. 前記揮発性材料は、シクロヘキサノンである
    ことを特徴とする請求項4に記載の反射型表示装置の製造方法。
  6. 前記発泡材料は、N,N’-ジニトロソペンタメチレンテトラミン及びアゾジカルボンアミドを含む
    ことを特徴とする請求項4に記載の反射型表示装置の製造方法。
  7. 基材と、
    前記基材上に設けられた接着剤と、
    前記接着剤上に設けられた接着剤保護フィルムと、
    を備え、
    前記接着剤は、揮発性材料または発泡材料を含む
    ことを特徴とする接着剤転写シート。
  8. 基材と、
    前記基材上に設けられた接着剤と、
    前記接着剤上に設けられた揮発性材料または発泡材料と、
    前記揮発性材料または発泡材料上に設けられた接着剤保護フィルムと、
    を備えたことを特徴とする接着剤転写シート。
  9. 前記揮発性材料は、シクロヘキサノンである
    ことを特徴とする請求項7または8に記載の接着剤転写シート。
  10. 前記発泡材料は、N,N’-ジニトロソペンタメチレンテトラミン及びアゾジカルボンアミドを含む
    ことを特徴とする請求項7または8に記載の接着剤転写シート。
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