JP2015063396A - ポリビニルアルコール系フィルムロール及びそれを用いた偏光膜 - Google Patents

ポリビニルアルコール系フィルムロール及びそれを用いた偏光膜 Download PDF

Info

Publication number
JP2015063396A
JP2015063396A JP2014126094A JP2014126094A JP2015063396A JP 2015063396 A JP2015063396 A JP 2015063396A JP 2014126094 A JP2014126094 A JP 2014126094A JP 2014126094 A JP2014126094 A JP 2014126094A JP 2015063396 A JP2015063396 A JP 2015063396A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyvinyl alcohol
core tube
film
alcohol film
film roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014126094A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6448924B2 (ja
Inventor
千神 昭彦
Akihiko Chigami
昭彦 千神
裕二 吉河
Yuji Yoshikawa
裕二 吉河
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd filed Critical Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2014126094A priority Critical patent/JP6448924B2/ja
Publication of JP2015063396A publication Critical patent/JP2015063396A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6448924B2 publication Critical patent/JP6448924B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C41/00Shaping by coating a mould, core or other substrate, i.e. by depositing material and stripping-off the shaped article; Apparatus therefor
    • B29C41/24Shaping by coating a mould, core or other substrate, i.e. by depositing material and stripping-off the shaped article; Apparatus therefor for making articles of indefinite length
    • B29C41/26Shaping by coating a mould, core or other substrate, i.e. by depositing material and stripping-off the shaped article; Apparatus therefor for making articles of indefinite length by depositing flowable material on a rotating drum
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C41/00Shaping by coating a mould, core or other substrate, i.e. by depositing material and stripping-off the shaped article; Apparatus therefor
    • B29C41/34Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H75/00Storing webs, tapes, or filamentary material, e.g. on reels
    • B65H75/02Cores, formers, supports, or holders for coiled, wound, or folded material, e.g. reels, spindles, bobbins, cop tubes, cans, mandrels or chucks
    • B65H75/04Kinds or types
    • B65H75/08Kinds or types of circular or polygonal cross-section
    • B65H75/10Kinds or types of circular or polygonal cross-section without flanges, e.g. cop tubes
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3025Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
    • G02B5/3033Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state in the form of a thin sheet or foil, e.g. Polaroid
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2701/00Handled material; Storage means
    • B65H2701/50Storage means for webs, tapes, or filamentary material
    • B65H2701/51Cores or reels characterised by the material
    • B65H2701/512Cores or reels characterised by the material moulded
    • B65H2701/5124Metals

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Packaging Of Machine Parts And Wound Products (AREA)
  • Storage Of Web-Like Or Filamentary Materials (AREA)
  • Storing, Repeated Paying-Out, And Re-Storing Of Elongated Articles (AREA)

Abstract

【課題】芯管表面の傷つきを防止することができるポリビニルアルコール系フィルムロールであり、繰り出したフィルムは均質なフィルムであって、偏光性能、外観特性に優れた偏光膜を得ることができるポリビニルアルコール系フィルムロールを提供する。【解決手段】光学用ポリビニルアルコール系フィルムを円筒状の芯管に巻き取ってなるポリビニルアルコール系フィルムロールであり、該芯管がアルミニウム材からなり、更に芯管の表面がビッカース硬度(HV)400以上である。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリビニルアルコール系フィルムロールに関し、更に詳しくは、広幅で長尺のポリビニルアルコール系フィルムを巻き取ったポリビニルアルコール系フィルムロール、及び、それを用いて得られる偏光性能に優れた偏光膜に関するものである。
従来よりポリビニルアルコール系フィルムは、種々の用途に用いられているが、その中でも有用な用途に光学用フィルム、特に偏光膜が挙げられる。
通常、ポリビニルアルコール系フィルムは、製膜後、円筒状の芯管に巻き取ることにより、製品化される。
近年では、液晶表示装置の大画面化に伴い、ポリビニルアルコール系フィルムの大型化、特に3m以上といった広幅化が求められており、更に、ポリビニルアルコール系フィルムを用いて偏光膜を製造するに際して、生産性の観点から5000m以上といった長尺化が求められている。
このような広幅で長尺のポリビニルアルコール系フィルムを巻き取るための芯管としては、芯管自身の重さ、強度、コストなどの点から、材質にアルミニウムを用いた芯管であることが好ましい(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開2004−106377号公報 特開2001−315885号公報
ところで、ポリビニルアルコール系フィルムの巻き取りや繰り出しに際して、芯管の表面形状はポリビニルアルコール系フィルムのフィルム外観、ひいては偏光膜とした際の偏光性能に影響してくるものである。更に、ポリビニルアルコール系フィルムを使い切って芯管のみとなった状態で保管または輸送する場合にも芯管を傷つけず、良好な表面形状を維持することが必要である。また、ポリビニルアルコール系フィルムを使い切れずに残った場合には、カッターナイフを用いて該フィルムの幅方向に平行に切断し芯管から剥がすことになるが、その際にカッターナイフに接触しても芯管に傷などが付かず、良好な表面形状を維持することも必要である。
一方、ポリビニルアルコール系フィルムは、親水性のフィルムであり、他の疎水性のフィルムに比べて、水分の影響を受けやすいなど、外的要因に影響されやすく、そのため芯管の表面形状の影響も受けやすく、フィルムに転写されやすいものである。そのため、ポリビニルアルコール系フィルムに最適な芯管を検討する必要がある。
このような背景下において、本発明は、芯管表面の傷つきを防止することができるポリビニルアルコール系フィルムロールであり、繰り出したフィルムは均質なフィルムであって、偏光性能、外観特性に優れた偏光膜を得ることができるポリビニルアルコール系フィルムロールを提供することを目的とする。
しかるに、本発明者等がかかる目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、芯管の材料がアルミニウム材であることを考慮し、該芯管の表面がビッカース硬度(HV)400以上であることにより、効果的に芯管表面の傷つきを防止し、かつ耐食性も向上させることができ、そして、その芯管にポリビニルアルコール系フィルムを巻き取ってなるポリビニルアルコール系フィルムロールから繰り出したフィルムは、傷がなく、均質なものとなり、そのフィルムから作製した偏光膜は、偏光性能、外観特性に優れたものとなることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、光学用ポリビニルアルコール系フィルムを円筒状の芯管に巻き取ってなるポリビニルアルコール系フィルムロールであり、該芯管がアルミニウム材からなり、更に該芯管の表面がビッカース硬度(HV)400以上であるポリビニルアルコール系フィルムロールを第1の要旨とし、そのポリビニルアルコール系フィルムロールを、繰り出してなるポリビニルアルコール系フィルムを用いて得られる偏光膜を第2の要旨とする。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムロールは、芯管の表面がビッカース硬度(HV)400以上であるため、残ったフィルムをカッターナイフ等を用いて切断し剥がす際にカッターナイフ等が芯管に接触しても、また、芯管のみを保管または輸送する際においても、芯管表面の傷つきを効果的に防止することができ、また、耐候性にも優れたものとなる。その結果、本発明のポリビニルアルコール系フィルムロールは、繰り出すフィルムを、傷のない均質なものとすることができ、そのフィルムから作製する偏光膜を、偏光性能、外観特性に優れたものとすることができる。
特に、芯管の表面に陽極酸化により陽極酸化皮膜が形成されている場合には、芯管の硬度および強度が高まり、芯管表面の傷つきを防止することができる。
更に、アルミニウム材が、アルミニウム合金である場合には、芯管の硬度および強度が高まり、芯管表面の傷つきをより効果的に防止することができる。
また、芯管の表面に形成されている陽極酸化皮膜の厚みが10〜40μmである場合には、陽極酸化皮膜が、芯管表面の傷つき防止にとって、適正な厚みになっている。
そして、本発明の偏光膜は、本発明のポリビニルアルコール系フィルムロールから繰り出した、傷のない均質なフィルムを用いるため、偏光性能、外観特性に優れたものとすることができる。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムロールの一実施の形態は、アルミニウム材からなり、芯管表面がビッカース硬度(HV)400以上の強度を有する円筒状の芯管と、この芯管の外周面に巻き取られたポリビニルアルコール系フィルムとからなっている。このように、芯管の表面のビッカース硬度(HV)が400以上であることにより、上記芯管は、表面の傷つきが防止され、その芯管の外周面に巻き取られた上記ポリビニルアルコール系フィルムは、傷の転写がなく、均質なものとなっている。
上記芯管の材料であるアルミニウム材としては、アルミニウムまたはアルミニウム合金が用いられる。なかでも、芯管の硬度および強度を高める観点から、アルミニウム合金を用いることが好ましい。
そのアルミニウム合金としては、耐変形性,耐たわみ性に優れ、ポリビニルアルコール系フィルムの広幅化(芯管の広幅化)に対応できるようにする観点から、0.2%耐力が175N/mm2 以上あることが好ましく、特には175〜600N/mm2 、更には200〜400N/mm2 であることが好ましい。
本発明において、上記芯管の材料であるアルミニウム合金の0.2%耐力を175N/mm2 以上にするためには、例えば、下記の方法等が挙げられる。
即ち、(1)アルミニウム合金の含有成分を特定組成にする方法、(2)高温押出ししたアルミニウム合金を常温に戻した後、再び昇温し人工時効硬化処理する方法、(3)高温押出ししたアルミニウム合金を急冷(焼き入れ)する方法等が挙げられる。中でも、上記(1)に(2)及び(3)を組み合わせる方法が機械的特性の向上を発現する点で好ましく、以下、そのアルミニウム合金の成分について説明する。
アルミニウム合金の銅含有量が0.15〜0.5重量%、好ましくは0.1〜0.4重量%、マンガン含有量が0.04〜0.8重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%、クロム含有量が0.01〜0.5重量%、好ましくは0.04〜0.35重量%、亜鉛含有量が0.01〜0.5重量%、好ましくは0.04〜0.25重量%であることが好ましい。これら各成分が含有されていないと、上記0.2%耐力が低下する傾向にあり、芯管の耐変形性や耐たわみ性が低下する傾向にある。また、各成分の含有量が多すぎても本発明の効果が得難くなる傾向がある。
特に、上記アルミニウム合金の成分において、ケイ素含有量が0.3〜1.5重量%、好ましくは0.4〜0.9重量%であることが、上記0.2%耐力をより向上させ、芯管の耐変形性,耐たわみ性をより向上させる観点から、好ましい。なお、このケイ素についても、含有量が少な過ぎると、上記0.2%耐力が低下する傾向にあり、芯管の耐変形性,耐たわみ性が低下する傾向にあることから、その含有量が0.5重量%を超えることが、特に好ましい。
また、上記アルミニウム合金の成分において、鉄含有量が0.04〜0.8重量%、好ましくは0.1〜0.7重量%、マグネシウム含有量が0.2〜1.5重量%、好ましくは0.4〜1.2重量%、チタン含有量が0.01〜0.5重量%、好ましくは0.04〜0.15重量%であることが、上記0.2%耐力をさらに向上させ、芯管の耐変形性,耐たわみ性をさらに向上させる観点から、好ましい。
そして、上記芯管の寸法は、巻き取るポリビニルアルコール系フィルムの幅等にもよるが、その外径が、通常150〜300mmの範囲内、好ましくは160〜260mmの範囲内で、かつ円筒長(軸方向長さ)が、通常2〜7mの範囲内、好ましくは3〜6mの範囲内であることが好ましい。また、上記芯管の肉厚は、通常、3〜40mmの範囲内であることが好ましく、特には5〜30mm、更には6〜20mmの範囲内であることが好ましい。さらに、上記芯管の質量は、通常、15〜500kgの範囲内、特に30〜150kgの範囲内であることが好ましい。
本発明においては、芯管の表面がビッカース硬度(HV)400以上の強度を有するものであるが、かかる物性を満足させるためには、例えば、下記の方法等が挙げられる。
即ち、(1)芯管の表面に陽極酸化により陽極酸化皮膜を形成させる方法、(2)Crなどの異金属を電解メッキする方法、(3)ハードコート樹脂などを塗布する方法があるが、中でも、上記(1)の方法が好ましく、以下、上記(1)の方法について説明する。
本発明において、芯管の表面に形成される陽極酸化皮膜は、厚みを10〜40μmの範囲内にすることが好ましい。その厚みが薄過ぎると、摩耗により短期間でアルミニウム材が露呈する(耐久性の低下を招く)おそれがあり、厚過ぎると、過剰品質となり、製造コストが高くなる。なお、厚みは、一般的に顕微鏡断面試験方法、電解式試験方法、蛍光X線式試験方法などにより測定できるが、簡便には顕微鏡断面試験方法が有効である。
また、芯管の表面に形成されている陽極酸化皮膜の硬度がビッカース硬度(HV)400以上、特には410〜500、更には420〜480であることが更なる傷付き防止性の点で好ましい。
その陽極酸化皮膜は、例えば、つぎのようにして形成される。
すなわち、まず、必要に応じて、芯管の表面を脱脂する。この脱脂は、例えば、硫酸等の酸性の水溶液または界面活性剤を含むアルカリ性の水溶液に、上記芯管を浸漬することによりなされる。その後、必要に応じて、水洗する。
ついで、上記芯管を電解液に浸漬し、その芯管を陽極として電圧を印可する。これにより、上記芯管の表面に、陽極酸化皮膜が形成される。その陽極酸化皮膜の厚みは、上記電解液の濃度や温度,印可する電圧の大きさやその時間等を制御することにより、調整される。
上記電解液としては、例えば、硫酸,シュウ酸,クロム酸,リン酸等の酸性の水溶液があげられ、それらは単独もしくは2種類以上を組み合わせて用いられる。そして、その電解液の濃度は、例えば、3%〜20%の範囲内に設定され、その温度は、例えば、0℃〜20℃の範囲内に設定される。また、印可する電流密度は、例えば、2A/dm2 〜10A/dm2 の範囲内に設定される。
かくして本発明で用いられる、アルミニウム材からなり、表面にビッカース硬度(HV)が400以上である円筒状の芯管が得られる。
一方、上記ポリビニルアルコール系フィルムは、例えば、つぎのようにして製造される。すなわち、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を用いて流延製膜される。
ポリビニルアルコール系樹脂としては、通常、未変性のポリビニルアルコール系樹脂、即ち、酢酸ビニルを重合して得られるポリ酢酸ビニルをケン化して製造される樹脂が用いられる。必要に応じて、酢酸ビニルと、少量(例えば、10モル%以下、好ましくは5モル%以下)の酢酸ビニルと共重合可能な成分との共重合体をケン化して得られる樹脂を用いることもできる。酢酸ビニルと共重合可能な成分としては、例えば、不飽和カルボン酸(塩、エステル、アミド、ニトリル等を含む)、炭素数2〜30のオレフィン類(エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブテン等)、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸塩等が挙げられる。
また、ポリビニルアルコール系樹脂として、側鎖に1,2−グリコール結合を有するポリビニルアルコール系樹脂を用いることもできる。かかる側鎖に1,2−グリコール結合を有するポリビニルアルコール系樹脂は、例えば、(i)酢酸ビニルと3,4−ジアセトキシ−1−ブテンとの共重合体をケン化する方法、(ii)酢酸ビニルとビニルエチレンカーボネートとの共重合体をケン化及び脱炭酸する方法、(iii )酢酸ビニルと2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランとの共重合体をケン化及び脱ケタール化する方法、(iv)酢酸ビニルとグリセリンモノアリルエーテルとの共重合体をケン化する方法、等により得られる。
上記ポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量は、好ましくは80000〜300000、より好ましくは110000〜260000、さらに好ましくは130000〜200000の範囲内である。重量平均分子量が小さすぎると、ポリビニルアルコール系樹脂を光学フィルムとする場合に充分な光学性能が得られない傾向があり、大きすぎると、フィルムを偏光膜とする場合に延伸が困難となり、工業的な生産が難しくなる傾向がある。なお、ポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量は、GPC−LALLS法により測定される。
さらに、ポリビニルアルコール系樹脂の平均ケン化度は80モル%以上であることが好ましく、より好ましくは85〜100モル%、特に好ましくは98〜100モル%である。このように、平均ケン化度が小さすぎると偏光膜とする場合に充分な偏光性能が得られ難い傾向にある。
上記ポリビニルアルコール系樹脂水溶液には、通常、グリセリン,ジグリセリン,トリグリセリン,エチレングリコール,トリエチレングリコール,ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン等、一般的に使用される可塑剤を含有することが好ましく、かかる含有量は、ポリビニルアルコール系樹脂に対して30重量%以下、特には3〜25重量%、更には5〜20重量%であることが好ましい。上記可塑剤が多すぎるとフィルム強度が低下する傾向がみられる。
また、さらには、ノニオン性,アニオン性,カチオン性の界面活性剤、なかでも特に好ましくはポリオキシエチレンアルキルアミノエーテル等のノニオン性界面活性剤を含有することが好ましい。かかる界面活性剤の含有量は、ポリビニルアルコール系樹脂に対して5重量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.001〜3重量%、特に好ましくは0.001〜2重量%である。上記界面活性剤が多すぎると、フィルム表面の外観が不良となる傾向がある。
上記ポリビニルアルコール系樹脂の粉末中に含有される酢酸ナトリウムは、光学的性能に悪影響を与えるため、除去(脱酢)されることが好ましい。この酢酸ナトリウムの除去(脱酢)は、通常、脱酢槽内で、ポリビニルアルコール系樹脂に水を加えることにより行われる。
つぎに、洗浄後の含水ポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキを溶解し、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を調製するが、かかる含水ポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキをそのまま水に溶解すると所望する高濃度の水溶液が得られないため、一旦脱水を行うことが好ましい。脱水方法は特に限定されないが、遠心力を利用した方法が一般的である。
前記洗浄及び脱水により、含水率50重量%以下、好ましくは30〜45重量%の含水ポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキとすることが好ましい。含水率が多すぎると、所望する水溶液濃度にすることが難しくなる傾向がある。
そして、溶解缶内にて、そのケーキ状のポリビニルアルコール系樹脂に、水蒸気(110〜160℃程度)を吹き込むことにより、加圧溶解し、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を調製する。このとき、必要に応じて、可塑剤や添加剤等が添加される。これにより、含水率60〜80重量%程度のポリビニルアルコール系樹脂水溶液を得る。
ついで、得られたポリビニルアルコール系樹脂水溶液をフィルターにかけ不純物を除去した後、脱泡処理する。脱泡処理方法としては、静置脱泡や多軸押出機による脱泡処理方法等が用いられるが、多軸押出機を用いての脱泡処理方法が好ましい。
つぎに、脱泡処理されたポリビニルアルコール系樹脂水溶液を再度フィルターにかけた後、T型スリットダイに供給し、T型スリットダイから押し出してスクリーン状に流下させる。
そして、T型スリットダイから押し出されて流下した上記ポリビニルアルコール系樹脂水溶液は、回転するドラム型ロールの外周面上で、流延、製膜、乾燥され、フィルムに形成される。また、上記製膜および乾燥のために、ドラム型ロールは、通常、それ自体が高温(80〜100℃程度)になっている。
つぎに、ドラム型ロールの外周面からフィルムを剥離し、複数の乾燥ロール(60〜100℃程度)の間にフィルムの表面と裏面が交互に通過するように通した後、好ましくは熱処理機(100〜140℃程度)にかける。つづいて、必要に応じて調湿機にかける。フィルムの含水率は、5重量%以下であることが好ましく、特に好ましくは1〜4重量%である。含水率が多すぎると、フィルムの保管時に外観不良を招き易くなる傾向がある。
このようにして、目的のポリビニルアルコール系フィルムが得られる。この得られるポリビニルアルコール系フィルムの寸法は、通常、幅が1.5〜6mの範囲内に設定され、長さが5000〜20000mの範囲内に設定される。
そして、前記特定のアルミニウム材からなる芯管を巻取機にセットする。ついで、上記巻取機を駆動させて芯管を回転させ、その芯管の外周面に、上記得られたポリビニルアルコール系フィルムを巻き取る。ここで、上記芯管として、高強度を有し、耐変形性,耐たわみ性に優れたものを用いると、上記巻取機で芯管を回転させる際に、その芯管の回転振れが小さくなり、ポリビニルアルコール系フィルムを、皺等のない均質な状態で巻き取ることができる。その後、必要に応じて、スリッターにより、巻き取ったポリビニルアルコール系フィルムを製品幅に切断し、再度前記芯管に巻き取る。このようにして、この実施の形態のポリビニルアルコール系フィルムロールを得ることができる。
なお、本発明においては、製品として保管、輸送される状態のときに、ポリビニルアルコール系フィルムロールの芯管として、前記芯管が使用されていることも好ましく、スリッター後に再度巻き取る工程を有する場合には、それ以前での巻き取りにおいては、回転振れが小さく、高強度を有し、耐変形性、耐たわみ性に優れた芯管であれば前記芯管である必要はなく、前記とは異なるアルミニウム製の芯管や鉄製の芯管等を適宜用いることができる。
このようにして得られたポリビニルアルコール系フィルムロールは、支持台に移動され、芯管の左右両端部が支持される。芯管として、上記のように耐変形性,耐たわみ性に優れたものを用いると、その芯管に上記ポリビニルアルコール系フィルムを巻き取ってなるポリビニルアルコール系フィルムロールも、耐変形性,耐たわみ性に優れたものとなり、変形やたわみのない、あるいは、変形やたわみ量が少ない状態で支持され、保管または輸送される。
そして、上記ポリビニルアルコール系フィルムロールのポリビニルアルコール系フィルムは、光学フィルム、特に偏光膜の形成材料として非常に有用である。
そこで、以下、そのポリビニルアルコール系フィルムを用いた偏光膜の製法の一例について説明する。
まず、上記ポリビニルアルコール系フィルムロールを上記支持台から偏光膜製造装置にセットする。そして、そのポリビニルアルコール系フィルムロールから、ポリビニルアルコール系フィルムを繰り出す。このとき、上記ポリビニルアルコール系フィルムロールが、先に述べた、変形やたわみが生じないものであると、上記ポリビニルアルコール系フィルムを繰り出す際に、そのポリビニルアルコール系フィルムロールの回転振れが小さくなり、ポリビニルアルコール系フィルムを、皺や折れ等のない均質な状態で繰り出すことができる。その後、そのポリビニルアルコール系フィルムに染色、一軸延伸およびホウ素化合物処理が行われる。
上記染色は、上記ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素あるいは二色性染料を含有する液体を接触させることによって行われる。通常は、ヨウ素−ヨウ化カリウムの水溶液が用いられ、ヨウ素の濃度は0.1〜20g/リットル、ヨウ化カリウムの濃度は10〜70g/リットル、ヨウ化カリウム/ヨウ素の混合重量比は、ヨウ化カリウム/ヨウ素=10〜100の範囲が好ましい。また、染色時間は30〜500秒程度が実用的であり、染色処理浴の温度は5〜60℃が好ましい。そして、水溶媒以外に水と相溶性のある有機溶媒を少量含有させても差し支えない。また、接触手段としては、浸漬、塗布、噴霧等の任意の手段が適用できる。
上記一軸延伸は、3〜10倍に延伸することが好ましく、より好ましくは3.5〜6倍の延伸である。この際、上記一軸延伸と直角方向にも若干の延伸(幅方向の収縮を防止する程度あるいはそれ以上の延伸)を行っても差し支えない。一軸延伸時の温度条件は40〜170℃の範囲に設定することが好ましい。さらに、一軸延伸倍率は最終的に上記範囲に設定されればよく、また一軸延伸操作も一段階のみならず、製造工程の任意の範囲の段階に実施すればよい。
なお、上記染色は、一軸延伸の前に行っても、一軸延伸と同時に行っても、一軸延伸の後に行ってもよいが、ポリビニルアルコール系フィルムは、一軸延伸により結晶化が進行して染色性が低下するため、上記染色は、一軸延伸の前またはそれと同時に行うことが好ましい。
上記ホウ素化合物処理は、上記染色を強固にするための処理であり、上記染色および一軸延伸の後または染色と同時、あるいは一軸延伸と同時に行われる。上記ホウ素化合物としては、ホウ酸、ホウ砂が実用的である。このホウ素化合物は水溶液または水−有機溶媒混合液として、濃度0.3〜2モル/リットル程度で用いられ、液中には少量のヨウ化カリウムを共存させることが実用上好ましい。上記ホウ素化合物による処理方法としては、浸漬法が好ましいが、塗布法、噴霧法も実施可能である。また、処理条件としては、温度40〜70℃程度、処理時間は2〜20分程度が好ましく、必要に応じて処理中に延伸操作を行うことも好ましい。
このようにして得られた偏光膜は、その偏光膜の材料となるポリビニルアルコール系フィルムが、先に述べたように、ポリビニルアルコール系フィルムロールから皺や折れ等のない均質な状態で繰り出されると、偏光性能、外観特性に優れたものとなる。
そして、上記偏光膜は、その片面または両面に光学的に等方性の高分子フィルムまたはシートを保護膜として積層接着して、偏光板として用いることもできる。上記保護膜としては、例えば、セルローストリアセテート,セルロースジアセテート,ポリカーボネート,ポリメチルメタクリレート,ポリスチレン,ポリエーテルスルホン,ポリアリーレンエステル,ポリ−4−メチルペンテン,ポリフェニレンオキサイド,シクロ系ないしはノルボルネン系のポリオレフィン等のフィルムまたはシートがあげられる。また、上記偏光膜には薄型化を目的とし、上記保護膜に代えてその片面または両面に、ウレタン系樹脂,アクリル系樹脂,ウレア系樹脂等の硬化性樹脂を塗布し、積層させることもできる。
さらに、上記偏光膜(またはその少なくとも片面に保護膜もしくは硬化性樹脂を積層したもの)は、その一方の表面に必要に応じて、透明な感圧性接着剤層が通常の方法で形成されて実用に供される場合もある。上記感圧性接着剤層としては、例えば、アクリル酸ブチル,アクリル酸エチル,アクリル酸メチル,アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステルと、アクリル酸,マレイン酸,イタコン酸,メタクリル酸,クロトン酸等のα−モノオレフィンカルボン酸との共重合物(アクリロニトリル,酢酸ビニル,スチロールのようなビニル単量体を添加したものを含む)を主体とするものが、偏光膜の偏光性能を阻害することがなく特に好ましい。これ以外にも、透明性を有する感圧性接着剤であれば使用可能であり、例えば、ポリビニルエーテル系,ゴム系等を用いることもできる。
このようにして得られた偏光膜は、例えば、液晶ディスプレイ(電子卓上計算機,電子時計,ワードプロセッサー,パーソナルコンピューター,携帯情報端末機,自動車や機械類の計器類等の液晶表示装置)、サングラス、防眩メガネ、立体メガネ、表示素子(CRT、LCD等)用反射低減層、医療機器、建築材料、玩具等に用いられる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
なお、例中「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
〔実施例1〕
下記に示すように、芯管およびポリビニルアルコール系フィルムを作製した後、その芯管の外周面にポリビニルアルコール系フィルムを巻き取り、ポリビニルアルコール系フィルムロールを作製した。そして、そのポリビニルアルコール系フィルムロールのポリビニルアルコール系フィルムを用いて、偏光膜を作製した。
〔芯管〕
JISで規定されているアルミニウム合金A6N01を材料として、円筒状の芯管を作製した。そのアルミニウム合金A6N01の化学成分を下記の表1に示す。そして、その芯管の寸法は、外径215mm、円筒長3500mm、肉厚6mmとした。
〔陽極酸化皮膜〕
上記芯管に対して陽極酸化を行い、芯管の表面に厚み20μmの陽極酸化皮膜を形成した。得られた芯管の表面のビッカース硬度(HV)は410であった。
〔ポリビニルアルコール系フィルム〕
重量平均分子量135000、ケン化度99.7モル%のポリビニルアルコール100部、可塑剤としてグリセリン12部、界面活性剤(剥離剤)としてポリオキシエチレンアルキルアミノエーテル0.1部を用いて、35%濃度のポリビニルアルコール水溶液(可塑剤、剥離剤も固形分として含む)を調製した後、T型スリットダイよりドラム型ロールで流延製膜し、乾燥、熱処理、調湿を行い含水率4%、幅3000mm、厚み75μmのポリビニルアルコール系フィルムを作製した。
〔ポリビニルアルコール系フィルムロールの作製〕
そして、上記芯管の外周面に上記ポリビニルアルコール系フィルムを10000m巻き取った。このとき、巻き取り張力(ポリビニルアルコール系フィルムの幅1m当たりの張力)を130N/m、巻き取り速度を80m/minとした。巻き取りを終えた後のポリビニルアルコール系フィルムロールの質量は、3009kgであった。
〔偏光膜の作製〕
その後、巻き取った後のポリビニルアルコール系フィルムを1.23m/minの速度で繰り出し、水洗槽(24℃)で膨潤させた後、ヨウ素槽(20℃、ヨウ素0.17g/リットル)で1.8倍、ホウ酸槽(50℃、ヨウ素8ppm、ホウ酸47g/リットル)で2.0倍の一軸延伸を行い、さらに巻き取り速度6.4m/minでトータル5.2倍の一軸延伸を行い、偏光膜を作製した。
〔実施例2〕
JISで規定されているアルミニウム合金A6061を材料として、円筒状の芯管を作製した。そのアルミニウム合金A6061の化学成分を下記の表1に示す。そして、その芯管の寸法は、外径233mm、円筒長4800mm、肉厚15mmとした。また、陽極酸化皮膜,ポリビニルアルコール系フィルムおよびポリビニルアルコール系フィルムロールは、上記実施例1と同様とした。なお、得られた芯管の表面のビッカース硬度(HV)は420であった。
〔実施例3〕
JISで規定されているアルミニウム合金A6063を材料として、円筒状の芯管を作製した。そのアルミニウム合金A6063の化学成分を下記の表1に示す。そして、その芯管の寸法,陽極酸化皮膜,ポリビニルアルコール系フィルムおよびポリビニルアルコール系フィルムロールは、上記実施例1と同様とした。なお、得られた芯管の表面のビッカース硬度(HV)は405であった。
〔比較例〕
上記実施例3において、芯管の表面に陽極酸化皮膜を形成することなく、その外周面に上記実施例3と同様のポリビニルアルコール系フィルムを巻き取り、ポリビニルアルコール系フィルムロールを作製した。それ以外は、上記実施例3と同様とした。なお、用いた芯管の表面のビッカース硬度(HV)は150であった。
Figure 2015063396
〔芯管の傷の有無〕
上記実施例1〜3および比較例で用いた芯管に、カッターナイフ(Utility knife )を用いて、芯管幅方向に平行に、A4コピー用紙を5枚重ねて切断する程度の力で傷をつける操作を行った。その結果、傷がないものを傷つき防止性に非常に優れるとして◎、僅かに小さな傷があるものを傷つき防止性に優れるとして○、大きい傷があるものを傷つき防止性に劣るとして×と評価し、下記の表2に表記した。
〔ポリビニルアルコール系フィルムの傷の有無〕
次に、傷をつける操作を行った上記実施例1〜3および比較例で用いた芯管にポリビニルアルコール系フィルムを巻いた。
尚、芯管にポリビニルアルコール系フィルムを固定するために、住化プラスチック社製 商品名:カットエースMS(50mm×50m)を粘着テープとして用いた。
1日間放置した上記実施例1〜3および比較例のポリビニルアルコール系フィルムロールからポリビニルアルコール系フィルムを全部繰り出し、ポリビニルアルコール系フィルムの傷の有無を目視により評価した。その結果、傷がないものを均質性に非常に優れるとして◎、僅かに小さな傷があるものを均質性に優れるとして○、大きい傷があるものを均質性に劣るとして×と評価し、下記の表2に表記した。
〔粘着テープの糊残りの有無〕
上記実施例1〜3および比較例のポリビニルアルコール系フィルムロールからポリビニルアルコール系フィルムを全部繰り出したあとの芯管に残っている粘着テープを剥がし、糊残りの有無を目視により評価した。その結果、糊残りがないものを均質性に非常に優れるとして◎、僅かに糊残りがあるものを均質性に優れるとして○、多くの糊残りがあるものを均質性に劣るとして×と評価し、下記の表2に表記した。
Figure 2015063396
上記表2の結果から、芯管表面に陽極酸化皮膜が形成され、芯管表面のビッカース硬度(HV)は400以上である実施例1〜3では、芯管の表面に傷が生じないか、生じづらいものであり、陽極酸化皮膜が形成されておらず、芯管表面のビッカース硬度(HV)は150である比較例では、芯管の表面に傷が生じやすいものである。このことから、芯管表面のビッカース硬度(HV)が高いことが、傷つきを防止していることがわかる。なお、実施例1,2と実施例3との傷の差は、芯管の材料であるアルミニウム合金の硬度が、実施例1,2の方が実施例3よりも高いことに原因があると推測される。
そして、芯管表面に傷がないか、あっても小さな傷が僅かにあるだけである場合には、ポリビニルアルコール系フィルムにも傷がないか、あっても小さな傷が僅かにあるだけであり、偏光膜とした場合にも均質なものが得られるのに対して、芯管表面に傷のある場合では、ポリビニルアルコール系フィルムにも傷が生じることとなり、偏光膜とした場合には均質なものが得られなくなる。このことから、ポリビニルアルコール系フィルムロールにおいては、芯管表面の陽極酸化皮膜の形成が重要であることがわかる。
本発明は、芯管表面の傷つきを防止し、傷のないポリビニルアルコール系フィルム、ひいては傷のない偏光膜を得る場合に利用可能である。

Claims (6)

  1. 光学用ポリビニルアルコール系フィルムを円筒状の芯管に巻き取ってなるポリビニルアルコール系フィルムロールであり、該芯管がアルミニウム材からなり、更に芯管の表面がビッカース硬度(HV)400以上であることを特徴とするポリビニルアルコール系フィルムロール。
  2. 芯管の表面に陽極酸化により陽極酸化皮膜が形成されていることを特徴とする請求項1記載のポリビニルアルコール系フィルムロール。
  3. アルミニウム材が、アルミニウム合金であることを特徴とする請求項1または2記載のポリビニルアルコール系フィルムロール。
  4. 芯管の表面に形成されている陽極酸化皮膜の厚みが10〜40μmであることを特徴とする請求項2または3記載のポリビニルアルコール系フィルムロール。
  5. 芯管の外径が、150〜300mmで、芯管の円筒長が、2〜7mであることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のポリビニルアルコール系フィルムロール。
  6. 請求項1〜5いずれか一項に記載のポリビニルアルコール系フィルムロールを、繰り出してなるポリビニルアルコール系フィルムを用いて得られることを特徴とする偏光膜。
JP2014126094A 2013-08-28 2014-06-19 ポリビニルアルコール系フィルムロール Active JP6448924B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014126094A JP6448924B2 (ja) 2013-08-28 2014-06-19 ポリビニルアルコール系フィルムロール

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013177404 2013-08-28
JP2013177404 2013-08-28
JP2014126094A JP6448924B2 (ja) 2013-08-28 2014-06-19 ポリビニルアルコール系フィルムロール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015063396A true JP2015063396A (ja) 2015-04-09
JP6448924B2 JP6448924B2 (ja) 2019-01-09

Family

ID=52586137

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014126094A Active JP6448924B2 (ja) 2013-08-28 2014-06-19 ポリビニルアルコール系フィルムロール

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP6448924B2 (ja)
KR (1) KR102239857B1 (ja)
CN (1) CN105283396B (ja)
TW (1) TWI609911B (ja)
WO (1) WO2015029558A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6848864B2 (ja) * 2016-05-27 2021-03-24 三菱ケミカル株式会社 光学用ポリビニルアルコール系フィルム、およびその製造方法、ならびにその光学用ポリビニルアルコール系フィルムを用いた偏光膜
JP7334622B2 (ja) * 2018-09-11 2023-08-29 三菱ケミカル株式会社 ポリビニルアルコール系フィルムロールおよびその製法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60255996A (ja) * 1984-06-01 1985-12-17 Fumio Kono アルミニウム合金製品
JP2001315885A (ja) * 2000-05-01 2001-11-13 Kuraray Co Ltd 偏光フィルム用ポリビニルアルコール系重合体フィルムの保管または輸送方法
JP2002274758A (ja) * 2001-03-19 2002-09-25 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd リール
JP2003193269A (ja) * 2001-12-21 2003-07-09 Kobe Steel Ltd アルミニウム又はアルミニウム合金製リール
JP2005306483A (ja) * 2004-03-23 2005-11-04 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 光学用ポリビニルアルコール系フイルムの保管または輸送方法
WO2012147665A1 (ja) * 2011-04-28 2012-11-01 株式会社クラレ ポリビニルアルコール系重合体フィルムの包装体

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6167800A (ja) * 1984-09-10 1986-04-07 Yoshida Kogyo Kk <Ykk> アルミニウム合金の模様付け表面処理方法
JP2940425B2 (ja) * 1994-12-19 1999-08-25 住友金属鉱山株式会社 ファインワイヤ供給用スプール
JP2004106377A (ja) 2002-09-19 2004-04-08 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The ポリビニルアルコール系フィルムロールおよびそれを用いた偏光膜
DE602004025843D1 (de) * 2003-12-09 2010-04-15 Central Res Inst Elect Verfahren zur herstellung eines substrats mit einer schicht aus kohlenstoffdotiertem titanoxid
JP2012236663A (ja) * 2011-05-10 2012-12-06 Sankyo Tateyama Inc フィルム用巻芯

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60255996A (ja) * 1984-06-01 1985-12-17 Fumio Kono アルミニウム合金製品
JP2001315885A (ja) * 2000-05-01 2001-11-13 Kuraray Co Ltd 偏光フィルム用ポリビニルアルコール系重合体フィルムの保管または輸送方法
JP2002274758A (ja) * 2001-03-19 2002-09-25 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd リール
JP2003193269A (ja) * 2001-12-21 2003-07-09 Kobe Steel Ltd アルミニウム又はアルミニウム合金製リール
JP2005306483A (ja) * 2004-03-23 2005-11-04 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 光学用ポリビニルアルコール系フイルムの保管または輸送方法
WO2012147665A1 (ja) * 2011-04-28 2012-11-01 株式会社クラレ ポリビニルアルコール系重合体フィルムの包装体

Also Published As

Publication number Publication date
JP6448924B2 (ja) 2019-01-09
TW201508020A (zh) 2015-03-01
CN105283396B (zh) 2018-04-27
KR102239857B1 (ko) 2021-04-13
TWI609911B (zh) 2018-01-01
WO2015029558A1 (ja) 2015-03-05
CN105283396A (zh) 2016-01-27
KR20160048722A (ko) 2016-05-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2015064557A (ja) ポリビニルアルコール系フィルムロール、それを用いた偏光膜及びポリビニルアルコール系フィルムロールの製法
JP4195017B2 (ja) ポリビニルアルコール系フィルムロール
JP4353482B2 (ja) 光学用ポリビニルアルコール系フィルムのスリット方法
TW201325873A (zh) 偏光膜之製造方法
WO2017204271A1 (ja) ポリビニルアルコール系フィルム、およびその製造方法、ならびにそのポリビニルアルコール系フィルムを用いた偏光膜
JP6630677B2 (ja) ポリビニルアルコール系重合体フィルムおよびその製造方法
JP2020023400A (ja) ポリビニルアルコール系フィルムロール
WO2016182010A1 (ja) ポリビニルアルコールフィルム
JP6448924B2 (ja) ポリビニルアルコール系フィルムロール
JP2023083360A (ja) ポリビニルアルコール系フィルム、偏光膜および偏光板、ならびにポリビニルアルコール系フィルムの製造方法
JP2020166291A (ja) ポリビニルアルコール系フィルム、ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法、及び偏光膜
WO2018016542A1 (ja) 偏光フィルムの製造方法
JP2018010281A (ja) ポリビニルアルコール系フィルム、およびその製造方法、ならびに偏光膜
KR102138925B1 (ko) 폴리비닐 알코올계 필름 롤 및 이를 이용한 편광막
JP3997892B2 (ja) 偏光膜用ポリビニルアルコール系フィルムの製法
JP2011053535A (ja) 偏光板の保管方法
JP6592509B2 (ja) ポリビニルアルコールフィルム
JP2023090724A (ja) 偏光板
JP6359048B2 (ja) 偏光フィルムの製造方法
JP2009006477A (ja) 光学用ポリビニルアルコール系フィルムのスリット方法
JP6410503B2 (ja) 積層体の製造方法
JP6571955B2 (ja) ポリビニルアルコールフィルム
JP2022148527A (ja) ポリビニルアルコール系偏光子、偏光板およびその製造方法
JP2013228719A (ja) 光学用フィルムロール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170420

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180403

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180524

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180925

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6448924

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350