JP2015062935A - 2ワイヤ溶接の終了制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】消耗電極アークの溶融池にフィラーワイヤを接触させながら送給して行う2ワイヤ溶接の終了制御方法において、フィラーワイヤの溶着を防止すること。【解決手段】消耗電極アークの溶融池にフィラーワイヤを接触させながら送給して行う2ワイヤ溶接の終了制御方法において、溶接終了指令StがLowレベルに変化する時点t3よりも所定時間Tp前の時点t2から、フィラーワイヤFsの逆送給を開始して溶融池から離反させる。これにより、本発明では、溶接終了指令に応じてアンチスティック制御を開始するよりも前の時点からフィラーワイヤの逆送給を開始するので、フィラーワイヤが定常溶接期間中の正送給から逆送給に反転するのに時間がかかっても、フィラーワイヤを溶融池から確実に離反させることができる。【選択図】 図2

Description

本発明は、消耗電極アークの溶融池にフィラーワイヤを接触させながら送給して行う2ワイヤ溶接の終了制御方法に関するものである。
消耗電極アークによって形成された溶融池に、フィラーワイヤを接触させながら送給して行う2ワイヤ溶接方法は、消耗電極アークの溶接ワイヤとフィラーワイヤとの2つのワイヤを使用するために高速溶接性及び高溶着性に優れている。特に、2ワイヤ溶接方法によって高速溶接を行うときには、ハンピングビードになるのを防止するために、フィラーワイヤを消耗電極アークよりも後方から溶融池に接触させて送給することが重要である。これは、フィラーワイヤを消耗電極アーク中に送給して溶融すると、溶融池はほとんど冷却されず、かつ、フィラーワイヤによって溶融池を抑えることもできないためにハンピングビードを抑制する効果はない。これに対して、フィラーワイヤをアーク周縁部の溶融池の後部に接触させて送給し、溶融池の熱によって溶融するようにすれば溶融池が冷却され、かつ、フィラーワイヤによって溶融池後半部が抑えられてハンピングビードの形成を抑制することができる。以下の説明においては、消耗電極アークのワイヤを溶接ワイヤと記載し、フィラーワイヤとは区別することにする。
2ワイヤ溶接の溶接終了時には、消耗電極アークが消弧したときに溶接ワイヤ及びフィラーワイヤが溶融池に溶着しないようにする必要がある。ここで、溶着とは、溶接が終了して溶融池が冷却されて凝固したときに、ワイヤが凝固したビードと接着した状態になることである。このために、特許文献1の発明では、溶接終了時にアークを消弧すると共に溶接ワイヤに対してアンチスティック制御を行い、かつ、フィラーワイヤを溶融池から離反するまで逆送給することによって、両ワイヤの溶着を防止している。
特開2009−154173号公報
従来技術では、溶接終了指令に応じてアンチスティック制御を開始した時点から、フィラーワイヤの逆送給が開始される。しかし、フィラーワイヤが定常溶接期間中の正送給から逆送給に反転するには時間がかかるために、実際にフィラーワイヤが溶融池から離反して非接触状態になるのが遅れることになる。このフィラーワイヤの反転遅れ期間中に、溶接電流は小電流値となるので、溶融池は冷却される。この結果、フィラーワイヤの溶着が発生する場合が生じる。フィラーワイヤが溶着すると、溶接トーチを移動させることができなくなり、溶接作業を中断して、溶着の解除を行なう必要があり、作業効率が著しく低下することになる。
そこで、本発明では、溶接終了時にフィラーワイヤの溶着を確実に防止することができる2ワイヤ溶接の終了制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、
消耗電極アークの溶融池にフィラーワイヤを接触させながら送給して行う2ワイヤ溶接の終了制御方法において、
溶接終了指令が出力された時点よりも所定時間前の時点から、前記フィラーワイヤの逆送給を開始して溶融池から離反させる、
ことを特徴とする2ワイヤ溶接の終了制御方法である。
請求項2の発明は、非常停止指令が出力されると、前記フィラーワイヤの逆送給を開始して溶融池から離反させ、前記非常停止指令に伴う前記フィラーワイヤの前記逆送給の速度を、前記溶接終了指令に伴う前記フィラーワイヤの前記逆送給の速度よりも速くする、
ことを特徴とする請求項1記載の2ワイヤ溶接の終了制御方法である。
本発明によれば、溶接終了指令に応じてアンチスティック制御を開始するよりも前の時点からフィラーワイヤの逆送給を開始するので、フィラーワイヤが定常溶接期間中の正送給から逆送給に反転するのに時間がかかっても、フィラーワイヤを溶融池から確実に離反させることができる。このために、本発明では、溶接終了時にフィラーワイヤの溶着を確実に防止することができる。
本発明の実施の形態1に係る2ワイヤ溶接の終了制御方法を実施するための溶接装置のブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る2ワイヤ溶接の終了制御方法を説明するための、図1の溶接装置における各信号のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2に係る2ワイヤ溶接の終了制御方法を実施するための溶接装置のブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る非常停止がかかったときの2ワイヤ溶接の終了制御方法を説明するための、図3の溶接装置における各信号のタイミングチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る2ワイヤ溶接の終了制御方法を実施するための溶接装置のブロック図である。同図は、ロボットを使用した溶接装置の場合である。以下、同図を参照して各ブロックについて説明する。
電源主回路PMは、3相200V等の商用電源(図示は省略)を入力として、後述する駆動信号Dvに従ってインバータ制御等の出力制御を行い、溶接電圧Vw及び溶接電流Iwを出力する。この電源主回路PMは、図示は省略するが、商用電源を整流する1次整流回路、整流された直流を平滑するコンデンサ、平滑された直流を上記の駆動信号Dvに従って高周波交流に変換するインバータ回路、高周波交流をアーク溶接に適した電圧値に降圧する高周波トランス、降圧された高周波交流を整流する2次整流回路、整流された直流を平滑するリアクトルを備えている。
溶接ワイヤ1は、溶接ワイヤ送給モータWMに結合された溶接ワイヤ送給ロール5の回転によって溶接トーチ4内を送給速度Wsで送給されて、母材2との間にアーク3が発生する。フィラーワイヤ6は、フィラーワイヤ送給モータFMに結合されたフィラーワイヤ送給ロール8の回転によってフィラーワイヤトーチ7内をフィラーワイヤ送給速度Fsで送給されて、アーク3によって形成された溶融池の後方に接触した状態で送給される。溶接トーチ4及びフィラーワイヤトーチ7は一体化されており、ロボット本体(図示は省略)に搭載されている。
ロボット制御装置RCは、教示された作業プログラムに従ってロボット本体(図示は省略)を移動させて溶接トーチ4及びフィラーワイヤトーチ7を移動させると共に、以下の処理を行ない溶接開始信号St及びフィラーワイヤ送給速度設定信号Frを溶接電源に出力する。
1) 両トーチを溶接開始位置まで移動させて停止させ、溶接開始信号StをHighレベル(溶接開始指令)にして出力し、フィラーワイヤ送給速度設定信号Frを0から予め定めた正の値の定常フィラーワイヤ送給速度設定値Fcrに変化させて出力する。
2) アーク3が点弧すると、両トーチを溶接線に沿って移動させる。
3) 両トーチが溶接終了位置に到達する時点(溶接開始信号StがLowレベルに変化する時点)よりも所定時間Tpだけ前の時点において、フィラーワイヤ送給速度設定信号Frを予め定めた負の値の逆送給速度設定値Frrに変化させて出力し、この値を予め定めた逆送給期間Trの間維持した後に0にする。ここで、Fr>0のときは正送給指令となり、Fr<0のときは逆送給指令となり、Fr=0のときは送給停止指令となる。ロボット制御装置RCは、作業プログラムに従って両トーチを移動させると共に、両トーチの位置に応じた溶接開始信号St及びフィラーワイヤ送給速度設定信号Frの値を出力することができる。このために、ロボット制御装置RCは、溶接開始信号StがLowレベルに変化する時点よりも所定時間Tpだけ前の時点を認識することができる。
4) 両トーチが溶接終了位置に到達すると停止させ、溶接開始信号StをLowレベルにして出力する。
起動回路ONは、上記の溶接開始信号Stを入力として、溶接開始信号StがHighレベル(溶接開始指令)からLowレベル(溶接終了指令)に変化する時点を予め定めたアンチスティック制御期間Taだけオフディレイして、起動信号Onを出力する。
定常電圧設定回路VCRは、予め定めた定常電圧設定信号Vcrを出力する。アンチスティック電圧設定回路VARは、予め定めたアンチスティック電圧設定信号Varを出力する。電圧設定回路VRは、上記の定常電圧設定信号Vcr、上記のアンチスティック電圧設定信号Var及び上記の溶接開始信号Stを入力として、溶接開始信号StがHighレベル(溶接開始指令)のときは定常電圧設定信号Vcrを電圧設定信号Vrとして出力し、Lowレベル(溶接終了指令)のときはアンチスティック電圧設定信号Varを電圧設定信号Vrとして出力する。
電圧検出回路VDは、上記の溶接電圧Vwを検出して、電圧検出信号Vdを出力する。誤差増幅回路EAは、上記の電圧設定信号Vr(+)と上記の電圧検出信号Vd(−)との誤差を増幅して、誤差増幅信号Eaを出力する。駆動回路DVは、この誤差増幅信号Ea及び上記の起動信号Onを入力として、起動信号OnがHighレベルのときは誤差増幅信号EaによるPWM制御を行い、上記の電源主回路PM内のインバータ回路を駆動するための駆動信号Dvを出力する。
送給速度設定回路WRは、溶接ワイヤ1の送給速度を設定するための予め定めた送給速度設定信号Wrを出力する。送給制御回路WCは、この送給速度設定信号Wr及び上記の溶接開始信号Stを入力として、溶接開始信号StがHighレベルのときは送給速度設定信号Wrの値に相当する送給速度Wsで溶接ワイヤ1を送給するための送給制御信号Wcを上記の溶接ワイヤ送給モータWMに出力し、溶接開始信号StがLowレベルになると送給を停止させるための停止指令となる送給制御信号Wcを上記の溶接ワイヤ送給モータWMに出力する。
フィラーワイヤ送給制御回路FCは、上記のフィラーワイヤ送給速度設定信号Frを入力として、この値に相当する送給速度でフィラーワイヤ6を送給するためのフィラーワイヤ送給制御信号Fcを上記のフィラーワイヤ送給モータFMに出力する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る2ワイヤ溶接の終了制御方法を説明するための、図1の溶接装置における各信号のタイミングチャートである。同図(A)は溶接開始信号Stの時間変化を示し、同図(B)は溶接ワイヤ1の送給速度Wsの時間変化を示し、同図(C)は溶接電圧Vwの時間変化を示し、同図(D)は溶接電流Iwの時間変化を示し、同図(E)はフィラーワイヤ送給速度設定信号Frの時間変化を示し、同図(F)はフィラーワイヤ送給速度Fsの時間変化を示す。以下、同図を参照して説明する。
(1)時刻t1〜t3の定常溶接期間の動作
時刻t1〜t3の定常溶接期間中は、同図(A)に示すように、溶接開始信号StはHighレベル(溶接開始指令)となり、同図(B)に示すように、溶接ワイヤの送給速度Wsは一定値の予め定めた定常送給速度となる。同図(C)に示すように、溶接電圧Vwは定常電圧設定信号Vcrによって設定された値となり、同図(D)に示すように、溶接電流Iwは送給速度Wsによって定まる値となる。
時刻t1〜t2の期間中は、同図(E)に示すように、フィラーワイヤ送給速度設定信号Frは、正の一定値の予め定めた定常フィラーワイヤ送給速度設定値Fcrとなる。同図(F)に示すように、フィラーワイヤ送給速度Fsは、一定値の速度で正送給される。
時刻t2のタイミングは、時刻t3において、同図(A)に示すように、溶接開始信号StがLowレベル(溶接終了指令)に変化する時点よりも所定時間Tpだけ前の時点である。この時刻t2において、同図(E)に示すように、フィラーワイヤ送給速度設定信号Frは予め定めた負の値の逆送給速度設定値Frrに変化し、時刻t2から予め定めた逆送給期間Trが経過する時刻t4までこの値を維持し、時刻t4において0となる。同図(F)に示すように、フィラーワイヤ送給速度Fsは、時刻t2において正の値の定常フィラーワイヤ送給速度から傾斜を有して負の値の逆送給速度まで変化し、時刻t4まで逆送給を継続し、時刻t4において0となり逆送給を停止する。フィラーワイヤ送給速度Fsの傾斜は、フィラーワイヤ送給モータFMが正回転から逆回転へと反転するのに必要な過渡的な時間である。
上記の逆送給速度設定値Frrは、遅すぎると、フィラーワイヤ6を溶融池から離反させるのに時間がかかりビード外観が悪くなる。他方、逆送給速度設定値Frrは、速すぎると、逆送給速度が過渡的になる期間が長くなり、逆送給を停止したときのフィラーワイヤ6の先端と溶融池との離反距離がばらつくことになり、次のアークスタート性に悪い影響を与えることになる。したがって、逆送給速度設定値Frrは、上記の点を考量して適正値に設定される。例えば、−2m/min程度に設定される。上記の逆送給期間Trは、逆送給が停止したときのフィラーワイヤ6の先端と溶融池との離反距離が2〜4mm程度の適正値となるように設定される。例えば、200ms程度に設定される。上記の所定時間Tpは、逆送給が停止する時点t4が、溶接開始信号StがLowレベルに変化する時点t3の近傍になるように設定される。近傍とは、時刻t3の前後50ms程度である。逆送給を停止する時刻t4が、時刻t3よりもあまり前になるとビード外観が悪くなる。逆に、あまり後ろになるとフィラーワイヤ6が溶着するおそれが生じる。
(2)時刻t3〜t7のアンチスティック制御期間Taの動作
時刻t3において、ロボット本体の移動によって溶接トーチ4が溶接終了位置に到達すると、同図(A)に示すように、溶接開始信号StはLowレベル(溶接終了指令)に変化する。この時刻t3から予め定めたアンチスティック制御期間Taの間は、溶接電源の出力が継続される。溶接開始信号StがLowレベルに変化すると、同図(B)に示すように、送給速度は慣性によって減速して、時刻t5において0となり送給が停止する。同図(C)に示すように、溶接電圧Vwは、時刻t3からアーク3が消弧する時刻t6までの期間中はアンチスティック電圧設定信号Varによって設定される値となり、時刻t6〜t7の期間中は無負荷電圧値となる。同図(D)に示すように、溶接電流Iwは、時刻t3〜t6の期間中は定常溶接期間よりも小電流値が通電する。このアンチスティック制御によって、溶接ワイヤ1は溶融池に溶着することなく、適正な離反距離を保って溶接を終了することができる。上記のアンチスティック制御期間Taは、溶接ワイヤ送給モータWMが慣性によって停止するまでの完成期間(時刻t3〜t5の期間)よりも100〜200ms程度長い期間に設定される。
上述した実施の形態1によれば、溶接終了指令が出力された時点よりも所定時間前の時点から、フィラーワイヤの逆送給を開始して溶融池から離反させる。これにより、溶接終了指令に応じてアンチスティック制御を開始するよりも前の時点からフィラーワイヤの逆送給を開始するので、フィラーワイヤが定常溶接期間中の正送給から逆送給に反転するのに時間がかかっても、フィラーワイヤを溶融池から確実に離反させることができる。このために、本実施の形態では、溶接終了時にフィラーワイヤの溶着を確実に防止することができる。
[実施の形態2]
実施の形態2の発明では、非常停止指令が出力されると、フィラーワイヤの逆送給を開始して溶融池から離反させる。このときの逆送給の速度を、実施の形態1の溶接終了時の逆送給の速度よりも速くする。
図3は、本発明の実施の形態2に係る2ワイヤ溶接の終了制御方法を実施するための溶接装置のブロック図である。同図は上述した図1と対応しており、同一のブロックには同一符号を付して、それらの説明は繰り返さない。同図は、図1に非常停止回路HTを追加し、図1のロボット制御装置RCを第2ロボット制御装置RC2に置換したものである。以下、同図を参照してこれらのブロックについて説明する。
非常停止回路HTは、非常停止がかかるとHighレベルとなる非常停止信号Htを出力する。この非常停止回路HTとしては、非常停止用押しボタンが相当する。また、非常停止回路HTとしては、定常溶接期間中にアーク切れ等の異常状態が発生したことを検出する回路が相当する。
第2ロボット制御装置RC2は、上記の非常停止信号Htを入力として、教示された作業プログラムに従ってロボット本体(図示は省略)を移動させて溶接トーチ4及びフィラーワイヤトーチ7を移動させると共に、以下の処理を行ない溶接開始信号St及びフィラーワイヤ送給速度設定信号Frを溶接電源に出力する。以下の処理において、図1と異なるのは2)項の処理である。
1) 両トーチを溶接開始位置まで移動させて停止させ、溶接開始信号StをHighレベル(溶接開始指令)にして出力し、フィラーワイヤ送給速度設定信号Frを0から予め定めた正の値の定常フィラーワイヤ送給速度設定値Fcrに変化させて出力する。
2) アーク3が点弧すると、両トーチを溶接線に沿って移動させる。この定常溶接期間中に、非常停止信号HtがHighレベルに変化すると、両トーチの移動を停止させ、溶接開始信号StをLowレベルに変化させて出力し、フィラーワイヤ送給速度設定信号Frを予め定めた非常停止逆送給期間Thrの間予め定めた負の値の非常停止逆送給速度設定値Fhrにして出力し、その後は0にして出力し、溶接を中断する。このときは、3)及び4)項には移行しない。この非常停止動作については、図4で詳述する。
3) 両トーチが溶接終了位置に到達する時点(溶接開始信号StがLowレベルに変化する時点)よりも所定時間Tpだけ前の時点において、フィラーワイヤ送給速度設定信号Frを予め定めた負の値の逆送給速度設定値Frrに変化させて出力し、この値を予め定めた逆送給期間Trの間維持した後に0にする。ここで、Fr>0のときは正送給指令となり、Fr<0のときは逆送給指令となり、Fr=0のときは送給停止指令となる。ロボット制御装置RCは、作業プログラムに従って両トーチを移動させると共に、両トーチの位置に応じた溶接開始信号St及びフィラーワイヤ送給速度設定信号Frの値を出力することができる。このために、ロボット制御装置RCは、溶接開始信号StがLowレベルに変化する時点よりも所定時間Tpだけ前の時点を認識することができる。
4) 両トーチが溶接終了位置に到達すると停止させ、溶接開始信号StをLowレベルにして出力する。
図4は、本発明の実施の形態2に係る非常停止がかかったときの2ワイヤ溶接の終了制御方法を説明するための、図3の溶接装置における各信号のタイミングチャートである。同図(A)は溶接開始信号Stの時間変化を示し、同図(B)は溶接ワイヤ1の送給速度Wsの時間変化を示し、同図(C)は溶接電圧Vwの時間変化を示し、同図(D)は溶接電流Iwの時間変化を示し、同図(E)はフィラーワイヤ送給速度設定信号Frの時間変化を示し、同図(F)はフィラーワイヤ送給速度Fsの時間変化を示し、同図(G)は非常停止信号Htの時間変化を示す。同図は、上述した図2と対応しており、同一の動作についての説明は繰り返さない。以下、同図を参照して説明する。
定常溶接期間中の時刻t3において、同図(G)に示すように、異常状態が発生して非常停止信号HtがHighレベルに変化すると、同図(A)に示すように、溶接開始信号StはLowレベル(溶接終了指令)に変化し、同図(E)に示すように、フィラーワイヤ送給速度設定信号Frは予め定めた負の値の非常停止逆送給速度設定値Fhrに変化し、時刻t3から予め定めた非常停止逆送給期間Thrが経過する時刻t4までこの値を維持し、時刻t4において0となる。同図(F)に示すように、フィラーワイヤ送給速度Fsは、時刻t3において正の値の定常フィラーワイヤ送給速度から傾斜を有して負の値の非常停止逆送給速度まで変化し、時刻t4まで非常停止逆送給を継続し、時刻t4において0となり逆送給を停止する。フィラーワイヤ送給速度Fsの傾斜は、フィラーワイヤ送給モータFMが正回転から逆回転へと反転するのに必要な過渡的な時間である。
上記の非常停止逆送給速度設定値Fhrは、図2の逆送給速度設定値Frrよりも絶対値が2〜4倍大きな値に設定される。例えば、−6m/minに設定される。図2は非常停止がかかることなく通常の溶接の終了制御が行われる場合であり、フィラーワイヤ6は溶接ワイヤ1に対するアンチスティック制御に入る前から先行して逆送給される。逆送給速度設定値Frrは、上述したように、その値が速すぎると、逆送給速度が過渡的になる期間が長くなり、逆送給を停止したときのフィラーワイヤ6の先端と溶融池との離反距離がばらつくことになり、次のアークスタート性に悪い影響を与えることになる。これに対して、同図では、非常停止が突然にかかった場合であるのでフィラーワイヤ6を先行して逆送給することができないために、非常停止逆送給速度設定値Fhrの絶対値を大きな値にして速やかに引き上げる必要がある。この逆送給が遅れると、溶融池が凝固して溶着が発生してしまうからである。この場合には、フィラーワイヤ6と溶融池との離反距離がばらつきても、とにかく速く離反させることが先決である。
上記の非常停止逆送給期間Thrは、逆送給が停止したときのフィラーワイヤ6の先端と溶融池との離反距離が3〜6mm程度になるように設定される。例えば、100ms程度に設定される。
時刻t3〜t7のアンチスティック制御期間Taの動作については、上述したフィラーワイヤ6に対する動作以外は同一であるので、説明は繰り返さない。溶接ワイヤ1に対しては、図2のときと同様に、アンチスティック制御を行い、溶着を防止している。
上述した実施の形態2によれば、非常停止指令が出力されると、フィラーワイヤの逆送給を開始して溶融池から離反させ、非常停止指令に伴うフィラーワイヤの逆送給の速度を、通常の溶接終了指令に伴うフィラーワイヤの逆送給の速度よりも速くする。これにより、実施の形態1の効果に加えて、本実施の形態では、非常停止がかかった場合でも、フィラーワイヤの溶着を防止することができる。
1 溶接ワイヤ
2 母材
3 アーク
4 溶接トーチ
5 溶接ワイヤ送給ロール
6 フィラーワイヤ
7 フィラーワイヤトーチ
8 フィラーワイヤ送給ロール
DV 駆動回路
Dv 駆動信号
EA 誤差増幅回路
Ea 誤差増幅信号
FC フィラーワイヤ送給制御回路
Fc フィラーワイヤ送給制御信号
Fcr 定常フィラーワイヤ送給速度設定値
Fhr 非常停止逆送給速度設定値
FM フィラーワイヤ送給モータ
Fr フィラーワイヤ送給速度設定信号
Frr 逆送給速度設定値
Fs フィラーワイヤ送給速度
HT 非常停止回路
Ht 非常停止信号
Iw 溶接電流
ON 起動回路
On 起動信号
PM 電源主回路
RC ロボット制御装置
RC2 第2ロボット制御装置
St 溶接開始信号
Ta アンチスティック制御期間
Thr 非常停止逆送給期間
Tp 所定時間
Tr 逆送給期間
VAR アンチスティック電圧設定回路
Var アンチスティック電圧設定信号
VCR 定常電圧設定回路
Vcr 定常電圧設定信号
VD 電圧検出回路
Vd 電圧検出信号
VR 電圧設定回路
Vr 電圧設定信号
Vw 溶接電圧
WC 送給制御回路
Wc 送給制御信号
WM 溶接ワイヤ送給モータ
WR 送給速度設定回路
Wr 送給速度設定信号
Ws 送給速度

Claims (2)

  1. 消耗電極アークの溶融池にフィラーワイヤを接触させながら送給して行う2ワイヤ溶接の終了制御方法において、
    溶接終了指令が出力された時点よりも所定時間前の時点から、前記フィラーワイヤの逆送給を開始して溶融池から離反させる、
    ことを特徴とする2ワイヤ溶接の終了制御方法。
  2. 非常停止指令が出力されると、前記フィラーワイヤの逆送給を開始して溶融池から離反させ、前記非常停止指令に伴う前記フィラーワイヤの前記逆送給の速度を、前記溶接終了指令に伴う前記フィラーワイヤの前記逆送給の速度よりも速くする、
    ことを特徴とする請求項1記載の2ワイヤ溶接の終了制御方法。
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