JP5005332B2 - 消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法 - Google Patents

消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、溶接ワイヤを被溶接物に一旦接触させた後に引き離すことによってアークスタートさせるための消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法に関するものである。
消耗電極アーク溶接の溶接開始に際して、溶接トーチから送給される溶接ワイヤを被溶接物に接触させて初期電流を通電し、その後に溶接ワイヤを引き離すことによって初期アークを発生させた後に定常アークへと移行させる消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法(以下、リトラクトアークスタート方法という)が従来から慣用されている。このリトラクトアークスタート方法は、通常のアークスタート方法に比べてアークスタートを失敗する確率が低くなり、かつ、アークスタート時のスパッタの発生が少なく定常アークへの過渡応答性にも優れており、高品質なアークスタート性を実現することができる効果を有している。以下、この従来技術のリトラクトアークスタート方法について説明する。
図4は、従来技術のリトラクトアークスタート方法を実施するための溶接装置の構成図である。以下、同図を参照して説明する。
溶接電源PSは、外部から起動信号Stが入力されると、アークスタートさせるための溶接電圧Vw及び溶接電流Iwの出力を開始すると共に、溶接ワイヤ1の送給を制御するための送給制御信号Fcを出力する。アークスタートに際して、溶接ワイヤ1と被溶接物2との接触を判別すると、溶接電源内の接触判別信号SdがHighレベルになる。
送給モータWMは、上記の送給制御信号Fcに従って回転制御される。溶接ワイヤ1は、上記の送給モータWMに結合された送給ロール5によって溶接トーチ4内を送給される。送給モータWMが正回転して溶接ワイヤ1が被溶接物2に近づく方向に送給されるときが前進送給であり、送給モータWMが逆回転して溶接ワイヤ1が被溶接物2から引き離される方向に送給されるときが後退送給である。溶接ワイヤ1は、溶接トーチ4先端に取り付けられた給電チップ41から給電されて、被溶接物2との間でアーク3が発生する。溶接ワイヤ1先端と被溶接物2との距離がワイヤ・被溶接物間距離Lwとなり、この距離はアーク発生中はアーク長となる。
図5は、リトラクトアークスタート方法を行ったときの上記の溶接装置における各信号のタイミングチャートである。同図(A)は起動信号Stを示し、同図(B)は送給制御信号Fcを示し、同図(C)は接触判別信号Sdを示し、同図(D)は溶接電流Iwを示し、同図(E)はワイヤ・被溶接物間距離Lwを示す。以下、同図を参照して説明する。
時刻t1において、同図(A)に示すように、起動信号Stが入力(Highレベル)されると、同図(B)に示すように、送給制御信号Fcは正の値となるので、溶接ワイヤ1はスローダウン送給速度で前進送給される。ここで、送給制御信号Fcの値が正のときは前進送給となり、負のときは後退送給となる。この前進送給によって、同図(E)に示すように、ワイヤ・被溶接物間距離Lwは次第に短くなる。
時刻t2において、同図(E)に示すように、ワイヤ・被溶接物間距離Lwが0mmとなり溶接ワイヤ1先端が被溶接物2に接触すると、同図(C)に示すように、接触判別信号SdがHighレベルになる。この接触判別時点から予め定めたオンディレイ期間Tnが経過した時刻t3において、同図(B)に示すように、送給制御信号Fcが負の値に変化するので、溶接ワイヤ1は後退送給速度で後退送給される。同時に、同図(D)に示すように、予め定めた初期電流Isを通電する。
同図(E)に示すように、上記の後退送給によって溶接ワイヤ1先端が被溶接物2から引き離されてワイヤ・被溶接物間距離Lwが微小な値になると(時刻t4)、初期電流Isの通電する初期アークが発生する。また、時刻t4において溶接ワイヤ1が被溶接物2と非接触になるので、接触判別信号SdがLowレベルに変化する。
上記の接触判別信号Sdが時刻t4においてLowレベルに変化した時点から予め定めたオフディレイ期間Tfが経過した時刻t5までの期間中は、同図(B)に示すように、送給制御信号Fcは負の値のままであるので、後退送給が継続される。このために、同図(E)に示すように、初期アークのアーク長(ワイヤ・被溶接物間距離Lw)は次第に長くなる。
時刻t5において、上記のオフディレイ期間Tfが経過すると、同図(B)に示すように、送給制御信号Fcは正の値に変化するので、溶接ワイヤ1は定常送給速度で再前進送給される。これに対応して、同図(D)に示すように、初期電流Isから定常溶接電流に変化し、同図(E)に示すように、定常アーク長となり、初期アークから定常アークへと移行する。上述したように、溶接ワイヤ1を一旦被溶接物2に接触させた後に引き離して初期アークを確実に発生させ定常アークへと移行させることによって、高品質なアークスタート性を実現することができる(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2002−248572号公報 特許第3836872号公報
上述した図5において、時刻t2に溶接ワイヤ1が接触した後もオンディレイ期間Tnの間は、前進送給を継続し、初期電流Isの通電を待機させている。これは、溶接ワイヤ1の接触状態をより完全な状態にするためである。接触状態が不完全な状態だと、時刻t3に初期電流Isを通電したときに瞬間的なアーク(以下、瞬時アークという)が発生して溶着が生じてアークスタート失敗に至るからである。
初期電流Isの値は、初期アークの安定性を考慮して50〜100A程度に設定されることが多い。上記の瞬時アーク発生による溶着を防止する側面からすれば初期電流Isの値は小さくしたい。しかし、初期電流Isの値が小さくなると、初期アークは不安定になりアーク切れが発生しやすくなる。これら両者を考量して、上記の値に設定される。
図6は、溶接が終了したときの溶接ワイヤ1の先端部を示す図である。溶接ワイヤ1先端部は球状になり、その球状の下面には薄い絶縁層11が形成される。この薄い絶縁層11は、溶接ワイヤ1の成分から生成される。したがって、薄い絶縁層11が形成されやすい溶接ワイヤ1の種類がある。例えば、溶接ワイヤ1の材質がステンレス鋼であるときにはこの薄い絶縁層11が形成されやすい。また、溶接条件によっても薄い絶縁層11の形成状態は変化する。この薄い絶縁層11は、球状の下面にまだらに存在するために、被溶接物2と接触したときに完全に絶縁されることは少なく、大きな接触抵抗値を示すことになる。上述したように、ワイヤ先端部に薄い絶縁層11がまだらに形成された状態で被溶接物2に接触し、初期電流Isが通電すると、初期電流Isは薄い絶縁層11のない接触部に集中して通電する。この結果、通電が集中した接触部が急激に加熱されて溶融し、微小な隙間が生じて、この隙間に瞬時アークが発生し溶着が生じることがある。薄い絶縁層11が形成されていれば必ず瞬時アークが発生して溶着が生じる訳ではない。薄い絶縁層11の形成状態、初期電流Isの値、接触状態等に依存する。
図7は、ステンレス鋼ワイヤを使用して上述したリトラクトアークスタートを行い、初期電流Isを変化させたときの瞬時アーク発生回数を測定した図である。各初期電流値ごとに20回のアークスタートを行い、瞬時アーク発生回数を縦軸に示している。同図から分かるように、瞬時アーク発生回数は初期電流Isが20A以下では0回であるが、20Aを超えるとその値に比例して増加する。上述したように、初期電流Isが通常設定される50〜100Aの範囲では少なくとも5/20=25%の確率で発生する。瞬時アークの発生が全て溶着に至る訳ではないが、溶着が発生しやすい状態であることには違いない。溶着が発生するとアークスタート不良になるために、瞬時アークの発生を抑制する必要がある。
そこで、本発明は、リトラクトアークスタート方法において、ワイヤ先端部に薄い絶縁層が形成されているときでも溶着を発生せずに高品質なアークスタート性を得ることができる消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法を提供する。
上述した課題を解決するために、第1の発明は、溶接開始に際して、溶接トーチから送給される溶接ワイヤを被溶接物に接触させて初期電流を通電し、その後に溶接ワイヤを引き離すことによって初期アークを発生させた後に定常アークへと移行させる消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法において、
前記初期電流の立上りに20A/ms以下の傾斜をつけた、ことを特徴とする消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法である。
第2の発明は、前記初期電流の通電を前記接触発生時点から所定期間が経過した後に開始する、ことを特徴とする第1の発明記載の消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法である。
本発明によれば、立上りに傾斜を有して初期電流を通電することによって、ワイヤ先端に形成された薄い絶縁層を除去して接触抵抗値を小さくすることができる。このために、初期電流通電時に瞬時アークが発生して溶着が生じるのを抑制することができる。この結果、高品質なアークスタート性を実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法を実施するための溶接電源PSのブロック図である。溶接装置としては上述した図4と同一であるが、溶接電源PSが同図のものに置換される。以下、同図を参照して各ブロックについて説明する。
電圧設定回路VRは、予め定めた電圧設定信号Vrを出力する。初期電流設定回路ISは、予め定めた初期電流設定信号Isrを出力する。電源主回路PMは、3相200V等の商用電源を入力として、起動信号StがHighレベルになると、上記の電圧設定信号Vrに基づいてインバータ制御等の出力制御を行い、溶接電圧Vw及び溶接電流Iwを出力する。したがって、この電源主回路PMの出力は、通常の消耗電極アーク溶接用の溶接電源と同様に、定電圧特性となる。但し、図2で後述するように、後述のディレイ信号DyがHighレベルからLowレベルへと変化するまでのアークスタートの一定期間の間(図2の時刻t1〜t5の期間)、出力は、上記の初期電流設定信号Isrに基づいて定電流特性となる。
溶接ワイヤ1は、送給モータWMに結合された送給ロール5によって溶接トーチ4内を送給されて、被溶接物2との間にアーク3が発生する。
電圧検出回路VDは、上記の溶接電圧Vwを検出して、電圧検出信号Vdを出力する。接触判別回路SDは、この電圧検出信号Vdの値によって溶接ワイヤ1と被溶接物2との接触を判別して、接触判別信号Sdを出力する。ディレイ回路DYは、この接触判別信号Sdを入力として、オンディレイ期間設定値Tnだけオンディレイし、かつ、オフディレイ期間設定値Tfだけオフディレイしたディレイ信号Dyを出力する。送給制御回路FCは、上記の起動信号St及びディレイ信号Dyを入力として、図2で後述する送給制御信号Fcを出力する。送給モータWMは、この送給制御信号Fcに従って回転制御される。
図2は、本発明のリトラクトアークスタート方法を行ったときの上記の溶接電源における各信号のタイミングチャートである。同図(A)は起動信号Stを示し、同図(B)は送給制御信号Fcを示し、同図(C)は接触判別信号Sdを示し、同図(C2)はディレイ信号Dyを示し、同図(D)は溶接電流Iwを示し、同図(E)はワイヤ・被溶接物間距離Lwを示す。同図は上述した図5に対応しており、同図(C2)に示すディレイ信号Dyを追加している。以下、同図を参照して説明する。
時刻t1において、同図(A)に示すように、起動信号Stが入力(Highレベル)されると、同図(B)に示すように、送給制御信号Fcは正の値となるので、溶接ワイヤ1はスローダウン送給速度で前進送給される。ここで、送給制御信号Fcの値が正のときは前進送給となり、負のときは後退送給となる。この前進送給によって、同図(E)に示すように、ワイヤ・被溶接物間距離Lwは次第に短くなる。
時刻t2において、同図(E)に示すように、ワイヤ・被溶接物間距離Lwが0mmとなり溶接ワイヤ1先端が被溶接物2に接触すると、同図(C)に示すように、接触判別信号SdがHighレベルになる。この接触判別時点から予め定めたオンディレイ期間Tnが経過した時刻t3において、同図(C2)に示すように、ディレイ信号DyがHighレベルに変化する。これに応動して、同図(B)に示すように、送給制御信号Fcが負の値に変化するので、溶接ワイヤ1は後退送給速度で後退送給される。同時に、同図(D)に示すように、傾斜を有して立ち上がった後に所定値(50〜100A程度)となる初期電流Isを通電する。このとき、図6で上述したように、ワイヤ先端部に薄い絶縁層11がまだらに形成されている場合でも、初期電流Isはいきなり所定値を通電しないで傾斜を有しているので、ワイヤ先端部が急激に加熱されて溶融し、隙間ができ瞬時アークが発生することがなくなる。すなわち、初期電流Isが傾斜を有するので、ワイヤ先端部は徐々に加熱され、薄い絶縁層11がその熱によって徐々に除去される。この結果、ワイヤ先端と被溶接物2との接触抵抗は小さくなる。したがって、瞬時アークは発生しなくなり溶着も生じない。それに加えて、立上り後は本来の所定値に維持されるので、初期アークの安定性には何ら影響を与えない。傾斜の適正値については、図3で後述する。
同図(E)に示すように、上記の後退送給によって溶接ワイヤ1先端が被溶接物2から引き離されてワイヤ・被溶接物間距離Lwが微小な値になると(時刻t4)、初期電流Isの通電する初期アークが発生する。また、時刻t4において溶接ワイヤ1が被溶接物2と非接触になるので、接触判別信号SdがLowレベルに変化する。
上記の接触判別信号Sdが時刻t4においてLowレベルに変化した時点から予め定めたオフディレイ期間Tfが経過した時刻t5において、同図(C2)に示すように、ディレイ信号DyがLowレベルに変化する。この時刻t4〜t5の期間中は、同図(B)に示すように、送給制御信号Fcは負の値のままであるので、後退送給が継続される。このために、同図(E)に示すように、初期アークのアーク長(ワイヤ・被溶接物間距離Lw)は次第に長くなる。
時刻t5において、同図(C2)に示すように、ディレイ信号DyがLowレベルに変化すると、同図(B)に示すように、送給制御信号Fcは正の値に変化するので、溶接ワイヤ1は定常送給速度で再前進送給される。これに対応して、同図(D)に示すように、初期電流Isから定常溶接電流に変化し、同図(E)に示すように、定常アーク長となり、初期アークから定常アークへと移行する。
同図において、オンディレイ期間Tn=0としてオンディレイをしないようにしても良い。この場合、時刻t2において、溶接ワイヤ1の後退送給及び初期電流Isの通電を開始する。接触判別と同時に前進送給を停止しても慣性によって前進送給が継続された状態と等価になる。
図3は、上述した初期電流の傾斜Su(A/ms)の適正値を示す図である。同図の横軸は初期電流の傾斜Suを示し、縦軸は瞬時アーク発生回数を示す。同図は、ステンレス鋼ワイヤを用いて初期電流Isの所定値70Aで本発明のリトラクトアークスタートを行った場合である。各傾斜Suごとに50回のアークスタートを行い、その内で瞬時アークが発生した回数を測定したものである。
同図から明らかなように、傾斜Su≦20A/msで大幅に瞬時アーク発生回数が減少しており、さらに、傾斜Su≦10A/msでは0回になっている。上述した図2において、接触時に初期電流Isが通電する期間(時刻t3〜t4の期間)は、少なくとも数十msあるので、傾斜Su=20のA/ms、所定値50Aの設定した場合でも3.5msで傾斜を終了して所定値に達する。したがって、初期アーク発生時点(時刻t4)では、所定値の50Aの初期電流Isが通電する。他方、傾斜Suの最小値は、時刻t3〜t4の期間=25ms、所定値=100Aとすると4A/msとなる。同図は、薄い絶縁層が形成されやすいステンレス鋼ワイヤの場合であるので、傾斜Suは20A/ms以下に設定すれば良く、10A/ms以下にすることがさらに望ましいことを示している。
上述した図2において、時刻t1〜t2の期間は、溶接ワイヤ1を前進送給することによって溶接ワイヤ1を被溶接物2に接触させている。これ以外の方法として、溶接トーチ4を前進移動させて溶接ワイヤ1を接触させても良い。このときに、溶接ワイヤ1は前進送給してもしなくてもどちらでも良い。また、時刻t3〜t5の期間は、溶接ワイヤ1を後退送給することによって溶接ワイヤ1を被溶接物2から引き離しているが、溶接トーチ4を後退移動させても良い。このときに、溶接ワイヤ1は前進送給の状態、停止状態又は後退送給状態のいずれであっても良い。また、初期電流Isの傾斜は、直線的である必要はなく、曲線状、ステップ状等でも良い。
上述した実施の形態によれば、立上りに傾斜を有して初期電流を通電することによって、ワイヤ先端に形成された薄い絶縁層を除去して接触抵抗値を小さくすることができる。このために、初期電流通電時に瞬時アークが発生して溶着が生じるのを抑制することができる。この結果、高品質なアークスタート性を実現することができる。
本発明の実施の形態に係る消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。 本発明の実施の形態に係る消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法を実施したときの図1の溶接電源における各信号のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態において初期電流の傾斜Suの適正範囲を示す図である。 従来技術における消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法を実施するための溶接装置の構成図である。 従来技術における消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法を示すタイミングチャートである。 従来技術の課題を説明するために、溶接終了時のワイヤ先端部に形成される薄い絶縁層11を示す図である。 従来技術の課題を説明するために、初期電流Isの値と瞬時アーク発生回数との関係を示す図である。
符号の説明
1 溶接ワイヤ
2 被溶接物
3 アーク
4 溶接トーチ
5 送給ロール
11 薄い絶縁層
41 給電チップ
DY ディレイ回路
Dy ディレイ信号
FC 送給制御回路
Fc 送給制御信号
IS 初期電流設定回路
Is 初期電流
Isr 初期電流設定信号
Iw 溶接電流
Lw ワイヤ・被溶接物間距離
PM 電源主回路
PS 溶接電源
SD 接触判別回路
Sd 接触判別信号
St 起動信号
Su 初期電流の傾斜
Tf オフディレイ期間(設定値)
Tn オンディレイ期間(設定値)
VD 電圧検出回路
Vd 電圧検出信号
VR 電圧設定回路
Vr 電圧設定信号
Vw 溶接電圧
WM 送給モータ

Claims (2)

  1. 溶接開始に際して、溶接トーチから送給される溶接ワイヤを被溶接物に接触させて初期電流を通電し、その後に溶接ワイヤを引き離すことによって初期アークを発生させた後に定常アークへと移行させる消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法において、
    前記初期電流の立上りに20A/ms以下の傾斜をつけた、ことを特徴とする消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法。
  2. 前記初期電流の通電を前記接触発生時点から所定期間が経過した後に開始する、ことを特徴とする請求項1記載の消耗電極アーク溶接のアークスタート制御方法。
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