JP5863365B2 - 2ワイヤ溶接のクレータ制御方法 - Google Patents
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Description
定常期間中は、溶接ワイヤと母材との間にアークを発生させると共に、このアークによって形成された溶融池にフィラーワイヤを送給して行う2ワイヤ溶接のクレータ制御方法において、
クレータ期間中は、前記アークの発生及び前記フィラーワイヤの送給を継続したままで、前記溶接ワイヤと前記フィラーワイヤとのワイヤ間距離を前記定常期間中よりも短くしてクレータ処理を行い、
前記クレータ期間中の前記溶接ワイヤの送給速度を前記定常期間中の送給速度よりも遅くし、前記クレータ期間中の前記フィラーワイヤの送給速度を前記定常期間中の送給速度よりも遅くし、前記クレータ期間中の前記フィラーワイヤの送給速度を前記クレータ期間中の前記溶接ワイヤの送給速度よりも遅くする、
ことを特徴とする2ワイヤ溶接のクレータ制御方法である。
時刻t1以前の定常期間中は、溶接トーチWTは予め定めた溶接速度で溶接線に沿って移動している。定常期間中は、同図(A)に示すように、起動信号OnはHighレベル(起動)になっており、同図(B)に示すように、クレータ期間信号TcsはLowレベル(定常期間)になっている。起動信号OnがHighレベルであり、かつ、クレータ期間信号TcsがLowレベルであるので、同図(C)に示すように、溶接電源PSからは定常期間用溶接電圧設定信号Vsrによって設定された値の溶接電圧Vwwが出力されている。起動信号OnがHighレベルであり、かつ、クレータ期間信号TcsがLowレベルであるので、同図(D)に示すように、溶接ワイヤ送給速度Wsは定常期間用溶接ワイヤ送給速度設定信号Wsrによって設定された値となる。同図(E)に示すように、溶接ワイヤ1aを通電する溶接電流Iwwは上記の溶接ワイヤ送給速度Wsに対応する値となる。すなわち、定常期間中は、定常期間用の溶接電圧Vwwが印加し、定常期間用の溶接電流Iwwが通電する定常期間用の消耗電極アーク3aが溶接ワイヤ1aと母材2との間に発生している。他方、定常期間中は起動信号OnがHighレベルであり、かつ、クレータ期間信号TcsがLowレベルであるので、同図(F)に示すように、フィラーワイヤ送給速度Fsは定常期間用フィラーワイヤ送給速度設定信号Fsrによって設定された値となる。すなわち、フィラーワイヤ1bは、溶融池2aの後半部に接触した状態で送給される。定常期間中のフィラーワイヤ送給速度Fsは、溶接ワイヤ送給速度Wsの10〜30%程度に設定される。定常期間中の溶接電圧Vwwの値(定常期間用溶接電圧設定信号Vsrの値)は、溶接ワイヤ送給速度Wsに対応して消耗電極アーク3aが安定して発生するように設定される。また、クレータ期間信号TcsがLowレベルであるので、同図(G)に示すように、ワイヤ間距離Lwは、定常期間用ワイヤ間距離設定信号Lsrによって設定された値となる。この定常期間用ワイヤ間距離設定信号Lsrの値は、クレータ期間用ワイヤ間距離設定信号Lcrの値よりも長く設定される。すなわち、ワイヤ間距離Lwは、定常期間よりもクレータ期間の方が短くなるようにフィラーワイヤ移動機構6によって自動調整される。
時刻t1において、溶接トーチWTがクレータ処理位置(溶接終了位置)に到達すると移動を停止し、時刻t1〜t2の所定期間の間はクレータ期間Tcとなる。クレータ期間Tc中は、同図(A)に示すように、起動信号OnはHighレベルになっており、同図(B)に示すように、クレータ期間信号TcsはHighレベルになっている。起動信号OnがHighレベルであり、かつ、クレータ期間信号TcsがHighレベルであるので、同図(C)に示すように、溶接電源PSからはクレータ期間用溶接電圧設定信号Vcrによって設定された値の溶接電圧Vwwが出力されている。起動信号OnがHighレベルであり、かつ、クレータ期間信号TcsがHighレベルであるので、同図(D)に示すように、溶接ワイヤ送給速度Wsはクレータ期間用溶接ワイヤ送給速度設定信号Wcrによって設定された値となり、定常期間よりも遅い速度となる。同図(E)に示すように、溶接ワイヤ1aを通電する溶接電流Iwwは上記の溶接ワイヤ送給速度Wsに対応する値となり、定常期間よりも小さな値となる。すなわち、クレータ期間Tc中は、クレータ期間用の溶接電圧Vwwが印加し、クレータ期間用の溶接電流Iwwが通電し、クレータ期間用の消耗電極アーク3aが溶接ワイヤ1aと母材2との間に発生している。他方、起動信号OnがHighレベルであり、かつ、クレータ期間信号TcsがHighレベルであるので、同図(F)に示すように、フィラーワイヤ送給速度Fsは、クレータ期間用フィラーワイヤ送給速度設定信号Fcrによって設定された値となり、定常期間よりも遅い速度となる。また、クレータ期間信号TcsがHighレベルであるので、同図(G)に示すように、ワイヤ間距離Lwは、クレータ期間用ワイヤ間距離設定信号Lcrによって設定された値となり、定常期間よりも短くなる。すなわち、ワイヤ間距離Lwが短くなり、フィラーワイヤ1bの挿入位置が消耗電極アーク3aの発生部の内部になるので、フィラーワイヤ1bは消耗電極アーク3aによって溶融して溶融池に挿入される。したがって、クレータ期間Tc中は、クレータ期間用の消耗電極アーク3aと、ワイヤ間距離Lwが短くなりアークによって溶融されるフィラーワイヤ1bの挿入とによってクレータ処理が行われる。定常期間とクレータ期間Tcとの最も大きな相違点は、ワイヤ間距離Lwの長短であり、フィラーワイヤ1bがアークによって溶融するか、しないかである。定常期間中のワイヤ間距離Lwは、3〜7mm程度に設定され、クレータ期間中のワイヤ間距離Lwはそれよりも2〜3mm程度短くなるように設定される。ワイヤ間距離Lwは、溶接法、溶接速度、継手形状、溶接ワイヤ送給速度Fs等に応じて適正値に設定される。クレータ期間Tc中の溶接ワイヤ送給速度Wsは定常期間中の40〜70%程度である。そして、クレータ期間Tc中のフィラーワイヤ送給速度Fsは、クレータ期間Tc中の溶接ワイヤ送給速度Wsの20〜50%程度である。したがって、クレータ期間Tc中の溶接ワイヤ送給速度Wsは、定常期間中よりも遅くなる。クレータ期間Tc中のフィラーワイヤ送給速度Fsは、定常期間よりも遅くなる。さらに、クレータ期間Tc中のフィラーワイヤ送給速度Fsは、クレータ期間Tc中の溶接ワイヤ送給速度Wsよりも遅くなる。クレータ期間Tc中の溶接電圧Vwwの値(クレータ期間用溶接電圧設定信号Vcrの値)は、溶接ワイヤ送給速度Wsに対応して消耗電極アーク3aが安定して発生するように設定される。
1b フィラーワイヤ
2 母材
2a 溶融池
3a 消耗電極アーク
4a 給電チップ
4b 送給ガイド
5a 溶接ワイヤ用送給ロール
5b フィラーワイヤ用送給ロール
6 フィラーワイヤ移動機構
a 溶接狙い位置
b 定常期間用挿入位置
c クレータ期間用挿入位置
DV 駆動回路
Dv 駆動信号
EV 電圧誤差増幅回路
Ev 電圧誤差増幅信号
FC フィラーワイヤ送給制御回路
Fc フィラーワイヤ送給制御信号
FCR クレータ期間用フィラーワイヤ送給速度設定回路
Fcr クレータ期間用フィラーワイヤ送給速度設定信号
FM フィラーワイヤ用送給モータ
Fr フィラーワイヤ送給速度設定信号
Fs フィラーワイヤ送給速度
FSR 定常期間用フィラーワイヤ送給速度設定回路
Fsr 定常期間用フィラーワイヤ送給速度設定信号
Iww 溶接電流
LCR クレータ期間用ワイヤ間距離設定回路
Lcr クレータ期間用ワイヤ間距離設定信号
LSR 定常期間用ワイヤ間距離設定回路
Lsr 定常期間用ワイヤ間距離設定信号
Lw ワイヤ間距離
Lwr ワイヤ間距離設定信号
On 起動信号
PM 電源主回路
PS 溶接電源
RC ロボット制御装置
SL 距離切換回路
SV 電圧切換回路
SW 送給切換回路
SW2 第2送給切換回路
Tc クレータ期間
Tcs クレータ期間信号
VAV 電圧平均値算出回路
Vav 電圧平均値信号
VCR クレータ期間用溶接電圧設定回路
Vcr クレータ期間用溶接電圧設定信号
VD 電圧検出回路
Vd 電圧検出信号
Vr 溶接電圧設定信号
VSR 定常期間用溶接電圧設定回路
Vsr 定常期間用溶接電圧設定信号
Vww 溶接電圧
WC 溶接ワイヤ送給制御回路
Wc 溶接ワイヤ送給制御信号
WCR クレータ期間用溶接ワイヤ送給速度設定回路
Wcr クレータ期間用溶接ワイヤ送給速度設定信号
WM 溶接ワイヤ用送給モータ
Wr 溶接ワイヤ送給速度設定信号
Ws 溶接ワイヤ送給速度
WSR 定常期間用溶接ワイヤ送給速度設定回路
Wsr 定常期間用溶接ワイヤ送給速度設定信号
WT 溶接トーチ
Claims (1)
- 定常期間中は、溶接ワイヤと母材との間にアークを発生させると共に、このアークによって形成された溶融池にフィラーワイヤを送給して行う2ワイヤ溶接のクレータ制御方法において、
クレータ期間中は、前記アークの発生及び前記フィラーワイヤの送給を継続したままで、前記溶接ワイヤと前記フィラーワイヤとのワイヤ間距離を前記定常期間中よりも短くしてクレータ処理を行い、
前記クレータ期間中の前記溶接ワイヤの送給速度を前記定常期間中の送給速度よりも遅くし、前記クレータ期間中の前記フィラーワイヤの送給速度を前記定常期間中の送給速度よりも遅くし、前記クレータ期間中の前記フィラーワイヤの送給速度を前記クレータ期間中の前記溶接ワイヤの送給速度よりも遅くする、
ことを特徴とする2ワイヤ溶接のクレータ制御方法。
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