JP2015062565A - 消防用ホース - Google Patents

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Abstract

【課題】通水開始直後の低圧時において、水走りが良く低圧時の通水速度が速く、圧力損失も小さく、そのため実際に消防ホースのノズルから放水を開始するまでの時間が短く、消火活動を迅速に行うことを可能にする通水性能に優れた消防用ホースを提供する。
【解決手段】ホース長さ方向に配される経糸と、ホース長さ方向中心軸を中心として螺旋状に配される緯糸により筒状に織成した筒状織物からなるジャケットの内周面にゴムまたは合成樹脂からなる内面被覆層を有する消防用ホースにおいて、該内面被覆層の内面上に、前記緯糸の螺旋方向と同一方向の螺旋方向でホース長さ20m当たり1回〜10回回転する螺旋状を呈してホース長さ方向に延在する突条をホース全内周当たり10本〜35本設けてなる消防用ホース。
【選択図】図1

Description

本発明は消防用ホースに関し、更に詳しくは、通水開始直後などの低圧時において、水走りが良くて低圧時の通水速度が速く、圧力損失も小さく、そのため、実際に水元を開けてから消防ホース先端のノズルを介して放水を開始するまでの時間が短く、迅速に消火活動を行うことを可能にする通水性能さらには放水性能に優れた消防用ホースに関する。
従来、軽量化を可能にして通水速度を向上させることができる消防用ホースとして、筒状の織物からなるジャケットの内面にゴムまたは合成樹脂からなる被覆層を設け、その被覆層の内面にホース長さ方向に延びる突条を形成したものが知られている(特許文献1)。
特許文献1で提案されている消防用ホースは、被覆層の内面にホース長さ方向に延びるように形成された突条によって通水時のホース内壁の乱流を抑制し、圧力損失を小さくするとともに、ホースの通水断面積を減少させるので、薄く形成した被覆層の内表面にジャケット内の織糸の存在に基づく凹凸が現れても、通水速度を向上させることができるとともに、突条のみが厚肉で被覆層全体としては薄肉にできるため、ゴムまたは樹脂の使用量を低減することができ、その分だけ軽量化が可能になるというものである。
この特許文献1で提案された消防用ホースにおいて、突条は整流効果をもたらすと考えられるが、突条の形成形態によって効果が十分に発揮されないことがあった。また、この特許文献1では、その突条を、例えばホース長さ20m当り1〜2回転するような螺旋状に形成することも提案されている(特許文献1の段落0007)。しかし、螺旋状に突条を形成した場合、ストレートに形成した場合と比べて効果がないか、通水抵抗が大きくなるため一般には逆効果となることが通常であった。
また、筒状ジャケットの内面にライニング層を形成したホースにおいて、その筒状ジャケットとライニング層との間にホースの軸方向にわたって線条体を介在させて、ライニング層の内面に軸方向にわたって突条を形成したホースが提案され、具体的には、その線条体は、ホースの軸線に対して編組角が0゜〜45゜であるように螺旋状に介在されているものが提案されている(特許文献2)。
この特許文献2で提案されている消防用ホースは、通水速度を向上させることができるとともに、放水終了後、ホース内部に残留した水の排出をより効率良くできる(特許文献2の段落0009、0015)というものであり、具体的には、筒状ジャケットとチューブとの間に、ホースの軸方向全長にわたって、例えば、8本の線条体(例えば、マルチフィラメント糸、スパン糸、モノフィラメント)を、ホースの軸線に対して10゜〜30゜の編組角θを持って、螺旋状になるようにして介在させて、しかも、その線条体は緯糸の織込み方向と逆方向の螺旋状をなしているというものである。該線条体は、太さが0.5mm〜5.00mm、好ましくは1.00mm〜3.00mmであり、該8本の線条体の存在によってチューブが内側に突出し、該チューブの内面に軸方向全長にわたって8本の突条が形成され、図面には、4本の突条が形成されたものおよび8本の突条が形成されたものが示されている(特許文献2の段落0017、図1、図2)。
しかし、このようにして螺旋状に突条を形成した場合、圧力損失が大きくなるなどの要因と考えられるが、排水性以外の通水性・放水性という点で逆効果になることがあった。
この特許文献2に記載のホースにおいては、線条体の本数は1本でも多数本でもよく、また、線条体の編組角θも、任意に設定すればよく、編組角θが大きくなると捩れ防止効果が高く角度が小さくなると捩れ防止効果が低くなるとされているが(特許文献2の段落0020)、非常に高圧の水流が通過する消防用ホースにおいて、そうした突条を設けたことによる効果を、排水性以外の通水性・放水性という点で所望した通りに得ることは難しい。
特開平7−4569号公報 特開平11−294639号公報
本発明の目的は、上述したような点に鑑み、通水開始直後などの低圧時において、水走りが良くて低圧時の通水速度が速く、圧力損失も小さく、そのため、実際に水元を開けてから消防ホース先端のノズルを介して放水を開始するまでの時間が短く、迅速に消火活動を行うことを可能にする通水性能に優れた消防用ホース、ひいては放水性能に優れた消防用ホースを提供することにある。
なお、本発明において、「通水性」とは、非通水時のホースが偏平に潰された状態から、放水を開始して後、水が自身の圧力でその偏平状態を押し拡げながら通過していく特性をいい、特にホースに起因すると解されるものをいう。また、「放水性」とは、上記通水が完了した後に、定常状態での高圧水の放水がなされているときの性状をいい、放水の勢い、放たれた水の形態や到達距離などを総合して、特にホースに起因すると解されるものをいう。したがって、通水性、放水性は、ともに消防用ホースとして消火活動の成否を作用する重要な性能である。
また、本発明において、「消防用ホース」とは、呼び径が40〜75mmで、緯糸と経糸を用いて織成した筒状織物からなるジャケットを含んで構成された消防用のホースをいう。
上述した目的を達成する本発明の消防用ホースは、以下の(1)の構成を有する。
(1)ホース長さ方向に配される経糸と、ホース長さ方向中心軸を中心として螺旋状に配される緯糸により筒状に織成した筒状織物からなるジャケットの内周面にゴムまたは合成樹脂からなる内面被覆層を有する消防用ホースにおいて、該内面被覆層の内面上に、前記緯糸の螺旋方向と同一方向の螺旋方向でホース長さ20m当たり1回〜10回回転する螺旋状を呈してホース長さ方向に延在する突条をホース全内周当たり10本〜35本設けてなることを特徴とする消防用ホース。
また、かかる本発明の消防用ホースにおいて、以下の(2)〜(9)のいずれかの構成からなるものが好ましい。
(2)前記螺旋状に回転して延在する突条の該回転数が、ホース長さ20m当たり4回〜7回であることを特徴とする上記(1)記載の消防用ホース。
(3)前記突条が、高さh(mm)がh=0.4〜1.5(mm)、幅w(mm)がw=0.8〜2.5(mm)であることを特徴とする上記(1)または(2)記載の消防用ホース。
(4)前記突条の高さh(mm)と幅w(mm)が、該消防用ホースの呼び径d(mm)に対して、下記(a)式を満足する関係にあることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の消防用ホース。
(各突条の(h×w)値の総和)/d=(0.1〜0.3)×d………(a)式
(5)前記突条の横断面形状において、突条の側壁が傾斜面をなしていることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の消防用ホース。
(6)前記内面被覆層の厚さt(mm)がt=0.2〜0.6(mm)であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の消防用ホース。
(7)前記内面被覆層をなすゴムまたは合成樹脂の前記ジャケットの単位面積当たりの付着量が、400〜800g/m2 であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の消防用ホース。
(8)前記筒状織物からなるジャケットの外周面にゴムまたは合成樹脂からなる外面被覆層を有し、前記内面被覆層と該外面被覆層のゴムまたは合成樹脂の前記ジャケットの単位面積当たりの付着量が、それぞれ400〜800g/m2 であることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の消防用ホース。
(9)前記筒状織物の織組織が平織または綾織であることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載の消防用ホース。
請求項1にかかる本発明によれば、通水開始直後などの低圧時において、水走りが良くて低圧時の通水速度が速く、圧力損失も小さく、そのため、実際に水元を開けてから消防ホースのノズルを介して放水が開始されるまでの時間が短く、迅速に消火活動を行うことを可能にする通水性能、ひいては放水性能に優れた消防用ホースを提供することができる。
請求項2〜9のいずれかにかかる本発明によれば、上述した本発明の効果をより高度にかつ精度良く有する消防用ホースが提供される。
本発明の消防用ホースの一実施態様例を示した断面斜視図である。 (a)は本発明の消防用ホースの一実施態様例を示した全体横断面図であり、(b)はその要部拡大図である。 (a)〜(d)はいずれも本発明の消防用ホースの一実施態様例を示すものであり、突条の横断面形状において、突条の側壁が傾斜面をなしているものの形態例を示した要部拡大図である。 実施例で採用した消防用ホースの試験方法を説明するためのモデル図である。
以下、更に詳しく本発明の消防用ホースについて、説明する。
本発明の消防用ホースは、図1および図2にその構造をモデル的に示したように、ホース長さ方向に配される経糸(図示せず)と、ホース長さ方向中心軸線CLを中心として螺旋状に配される緯糸(図示せず)により、連続する筒状に織成した筒状織物からなるジャケット1の内周面4にゴムまたは合成樹脂からなる内面被覆層2を有する消防用ホースにおいて、ホース長さ方向に配される経糸と、ホース長さ方向中心軸を中心として螺旋状に配される緯糸により筒状に織成した筒状織物からなるジャケットの内周面にゴムまたは合成樹脂からなる内面被覆層を有する消防用ホースにおいて、該内面被覆層2の内面上に、緯糸の螺旋方向と同一方向の螺旋方向でホース長さ20m当たり1回〜10回回転する螺旋状を呈してホース長さ方向に延在する突条3をホース全内周当たり10本〜35本設けてなることを特徴とする。
突条3は、内面被覆層2と同様の構成材料で、内面被覆層2と連続した一体のものとして形成されていることが実際的であり好ましい。
特に、上述した構造をホース内周面にホース全長にわたり有している本発明の消防ホースによれば、水元を開けて通水を開始した直後の低圧時において、緯糸の螺旋方向と同一方向の螺旋方向で螺旋状に突条が設けられていることにより、ホース全体が、ホース径が膨らむ方向(緯糸がほどける方向)にスムーズに捩れることとなり、螺旋状に存在している突条形態を維持しつつ、ホース径が膨らみ、そのため圧力損失が小さくなり、その結果、実際に水元を開けてから消防ホース先端のノズルを介して放水が開始されるまでの時間が短くなり、迅速に消火活動を行うことを可能にする通水性能、ひいては放水性能に優れた消防用ホースが実現される。
本発明において、上記の「水元を開けて通水を開始した直後の低圧時」とは、ほぼ該消防ホースが水圧で膨らみ、最大水圧時の60%から次第に90%程度まで上昇しながらの水圧がかかっている状態をいう。そうしたレベルでの水圧がかかることにより、螺旋状の突条に対して水圧が機能して、該消防ホースに回転しようとする力の付勢と径の膨らみを実現する。
被覆層の内面に設ける突条3の螺旋は、図1に示したように、緯糸の螺旋方向D1と同一方向の螺旋方向D2を有して形成されているものであることが重要であり、突条3の螺旋の程度は、ホース長さ20m当たり1回〜10回分の螺旋回転をすることが本発明の効果を得る上で重要である。図1において、D1はいわゆるS方向であり、D2もいわゆるS方向である。むろん、織成の仕方により緯糸の螺旋方向D1、突条の螺旋方向D2がいわゆるZ方向の場合であってもよい。重要なことは、両方向が同一であることである。
該螺旋がホース長さ20m当たり1回未満であると、あるいは、該螺旋がホース長さ20m当たり10回を超えると、該突条は、通水時に回転力を生じさせる効果が弱くなり、本発明の効果を得ることが難しくなる。すなわち、低圧での水流通水時においても、比較的大きな回転力が生ずるように、螺旋の回転数を定めることが肝要である。本発明者らの知見によれば、ホース長さ20m当たり3〜7回の螺旋回転をして突条が存在することが好ましく、最も好ましくは4〜6回である。1本のホース長さは通常約20mであり、1本のホースの全長にわたり該突条が延在していることが効果を大きくする上でよい。
また、突条による効果を大きく得る上で、突条の形態は、該突条がホース全周あたり10本〜35本設けられていることが重要である。10本よりも少ないと、突条による得られる回転力の付与効果、付勢効果が小さくなり好ましくなく、35本よりも大きい場合は突条の存在効果が薄れることにより回転力の付与効果、付勢効果が小さくなり好ましくない。
さらに、図2(b)に拡大図で示したように、突条3の高さh(mm)がh=0.4〜1.5(mm)、幅w(mm)がw=0.8〜2.5(mm)であることが突条の存在による効果を大きく得る上で好ましい。
また、突条3の高さh(mm)と幅w(mm)が、該消防用ホースの呼び径d(mm)に対して、下記(a)式を満足する関係にあることが好ましい。
(各突条の(h×w)値の総和)/d=(0.1〜0.3)×d………(a)式
(各突条の(h×w)値の総和)/dの値が、0.1d未満であるとき、あるいは0.3dよりも大きいときは、いずれも、突条の存在によるホースをよじろうとする力を最適に得ることが難しく好ましくない。
突条の効果(回転する力の創出)を効果的に得る上で、突条の横断面形状において、突条の側壁が傾斜面をなすように形成してもよい。図3(a)〜(d)にその態様例を示しており、突条の側壁が傾斜面5を成しているものである。(a)は二等辺三角形状、(b)は台形状、(c)は一つの側壁だけが傾斜面5をなしている台形状、(d)は一つの側壁だけが傾斜面5をなしている台形状で(c)と近似しているが、傾斜面5が窪んだ円弧状をなしているものを示している。傾斜面は、その面で平面である必要は必ずしもなく、突条の横断面形状において、内側に窪んだ円弧状あるいは外側に膨らんだ円弧状のものであってもよい。
また、内面被覆層の厚さt(mm)は、t=0.2〜0.6(mm)であることが好ましい。この範囲よりも薄い場合には、内面被覆層自体の耐久性、突条の耐久性や圧力損失が増加する点で好ましくなく、また、この範囲よりも厚い場合には、全体の重量が増大する点や、材料費の増加となり、すなわちコストアップとなる点で好ましくない。内面被覆層の厚さt(mm)は、最も好ましくはt=0.2〜0.4(mm)である。
また、内面被覆層をなすゴムまたは合成樹脂のジャケットの単位面積当たりの付着量は、400〜800g/m2 であることが好ましい。
本発明の消防用ホースは、筒状織物からなるジャケットの外周面にゴムまたは合成樹脂からなる外面被覆層を有していてもよく、その場合には、前述した内面被覆層と外面被覆層のゴムまたは合成樹脂のジャケットの単位面積当たりの付着量は、それぞれ400〜800g/m2 であることが好ましい。
また、筒状織物の織組織は、特に限定されるものではないが、消防用ホースとして一般的な平織または綾織であることが、本発明の効果を得る上で好ましい。
本発明の消防用ホースは、基本的には、前述した特許文献1などに記載されている製造方法に準じた方法により製造することができる。
すなわち、ジャケットを構成する筒状織物と、突条3を設けたチューブ状の内面被覆層2とを別体で製作した後、両者を重ね合わせた状態で内側に加圧した加熱流体を充填し、ジャケット1の内面に被覆層2を貼り合わせることなどにより製造することができる。
ただし、製造方法は、特に限定されることはなく、例えば、ジャケット1の外周側に内面被覆層2を押出成形し、回転するダイスを通過させて外周面に緩い螺旋状の突条3を形成した後に、内周面、外周面を反転させる方法、あるいは、ジャケット1の外側から内側に樹脂等をしみ込ませることにより内面に内面被覆層2を形成し、その内側に回転するダイスを通過させて内面に突条3を形成する方法などを採用してもよい。
実施例1、2、比較例1、比較例2
経糸として1100dtexのポリエステル嵩高フィラメント糸の2本撚り糸を用い、緯糸としてポリエステルフィラメント糸(1100dtex)の2本撚り糸を用いて、織り組織が2/1綾織りで、打ち込み本数を経糸210本/10cm、緯糸50本/10cmとして、呼び径d=65mmの消防ホース用の筒状織物(ホースジャケット)を製造した。ここまでは、実施例1、実施例2、比較例1、比較例2で共通である。
この共通の筒状織物を使用して、以下のように、本発明にかかる消防用ホース2種類(実施例1、実施例2)、本発明以外の消防用ホース2種類(比較例1、比較例2)を製造した。
いずれもホース1本の全長は、ホース部分で20.2mである。
〔実施例1〕
前記筒状織物の外周側の面に内面被覆層2を押出成形して、回転するダイスを通過させて外周面に、緯糸の螺旋方向と逆方向の螺旋方向で緩い螺旋状の突条3を形成した後に、該ホースの内外面を反転させて螺旋状の突条を有する内面被覆層を形成させた。
突条3の高さh(mm)は0.5mm、突条の幅wは1.0mm、突条3はホースの全内周面に等間隔で30本存在するものであり、螺旋の程度は、緯糸の螺旋方向と同一方向の螺旋方向でホース長さ20m当たり1.5回(=0.075回転/m)である。
内面被覆層の厚さt(mm)は、t=0.3mmであり、内面被覆層はウレタン樹脂で形成し、そのジャケットの単位面積当たりの付着量は450g/m2 である。
〔実施例2〕
実施例1と同様の突条3の形状、本数、内面被覆層とし、ただし、螺旋の程度だけを、緯糸の螺旋方向と同一方向の螺旋方向でホース長さ20m当たり6回(=0.3回転/m)とした。
〔比較例1〕
前記筒状織物の外周側の面に内面被覆層2を押出成形して、非回転の固定ダイスを通過させて外周面に、ストレートな突条を有する樹脂層を形成した後に、該ホースの内外面を反転させた。
突条3の高さh(mm)は0.5mm、突条の幅wは1.0mm、突条3はホースの全内周面に等間隔で30本存在するものであり、この断面形状では実施例1とほぼ同様であるが、該突条が、ホース長さ方向に平行して延びる非螺旋状のものである点で本発明外のものである。内面被覆層は実施例1と同様である。
〔比較例2〕
螺旋状に存在する突条3の螺旋方向のみを、緯糸の螺旋方向と逆方向の螺旋方向で形成した以外は、実施例1と同一の仕様で消防用ホースを形成した。
螺旋の程度は、緯糸の螺旋方向と逆方向であること以外は、実施例1のものと同様であり、緯糸の螺旋方向と逆方向の螺旋方向でホース長さ20m当たり1.5回(=0.075回転/m)である。内面被覆層は実施例1と同様である。
〔比較例3〕
経糸としてポリエステル紡績糸20S/6を702本使用し、緯糸としてポリエステルフィラメント糸(1100dtex)/4(4本撚り糸)を用いて、織り組織が2/1綾織りで、打ち込み本数を経糸334本/10cm、緯糸50本/10cmとして、呼び径d=65mmの消防ホース用の筒状織物(ホースジャケット)を製造した。
内面被覆層は、樹脂チューブを内周面に貼ったものであり、突条は設けていないホースである。このホースは、内周表面に織組織に基づく凹凸構造(主として経糸の存在に基づく、ホース長さ方向に稜線が延びるように形成された波形状のなだらかで且つ微細な凹凸構造(山谷構造)を42山/10cmで有するものであった。
〔各消防用ホースの通水速度、圧力損失の試験方法〕
図4にモデル図を示したように、各試験消防用ホース11を3本つなぎ、実施例、比較例のそれぞれについて通水速度と圧力損失を求めた。ホースの接続は、図4に示したように、ポンプ車のポンプ12に長さ3mのホース13をつなぎ、そこから先端側に向かって、流量計14、第1圧力計15、シャットオフバルブ16、1本目消防用ホース11a、2本目消防用ホース11b、3本目消防用ホース11c、第2圧力計17をつないだ。
バルブの開閉操作は、ポンプ車の圧力計にて0.4MPaを確認した後、シャットオフバルブを開閉した。通水速度を測定した後、元圧を0.4MPaにしたままノズル側の圧力を読み取り流量計にて流量を測定した。
測定は、各実施例、比較例ともに、n数=6で行い、最大値と最小値を除いた4つのデータから、通水速度、圧力損失のそれぞれの平均値を求めた。
通水速度は、ホースを通過する時間を測定し、時間が長いほど通水速度が遅く良くないものである。
〔結果〕
実施例1−2、比較例1−3の消防用ホースについて、得られた結果は表1に示したとおりである。
総合評価の基準は、「非常に良い」、「良い」、「普通並み」、「劣る」の4段階として、評価を行った。表1では、それぞれ「◎」、「○」、「△」、「×」と表記した。
比較例1の消防用ホースは、現在、総合的に非常に優れた消防用ホースとして評価されているものであるが、本発明の実施例1、同2の消防用ホースは、その比較例1のものよりもさらに優れた総合特性を有している。比較例2の逆方向の螺旋のものは、通水抵抗がやや大きく本発明のものよりも劣るものの、比較例1よりは優れた結果だった。
本発明の実施例1および同2と、比較例1および同2のものの差は僅かともみえるが、実際の消防活動の現場では、つながれるホース本数が3本を超える場合もあり、その性能差によって消防活動の結果に明らかな差異を及ぼすことがあり得るので、通水速度、圧力損失の点で少しでもバランス良く高性能な消防用ホースは有用なものである。
比較例3の突条が何も設けていないものは、経糸が形成する凹凸構造では特別な整流効果も通水速度、圧力損失のいずれの点でも他のものより劣った。
Figure 2015062565
1:ジャケット
2:内面被覆層
3:突条
4:内周面
5:突条の傾斜面
h:突条の高さ
w:突条の幅
t:内面被覆層の厚さ
d:消防用ホースの呼び径
D1:緯糸の織込み螺旋方向
D2:突条の螺旋方向
CL:消防用ホースのホース長さ方向中心軸線

Claims (9)

  1. ホース長さ方向に配される経糸と、ホース長さ方向中心軸を中心として螺旋状に配される緯糸により筒状に織成した筒状織物からなるジャケットの内周面にゴムまたは合成樹脂からなる内面被覆層を有する消防用ホースにおいて、該内面被覆層の内面上に、前記緯糸の螺旋方向と同一方向の螺旋方向でホース長さ20m当たり1回〜10回回転する螺旋状を呈してホース長さ方向に延在する突条をホース全内周当たり10本〜35本設けてなることを特徴とする消防用ホース。
  2. 前記螺旋状に回転して延在する突条の該回転数が、ホース長さ20m当たり4回〜7回であることを特徴とする請求項1記載の消防用ホース。
  3. 前記突条が、高さh(mm)がh=0.4〜1.5(mm)、幅w(mm)がw=0.8〜2.5(mm)であることを特徴とする請求項1または2記載の消防用ホース。
  4. 前記突条の高さh(mm)と幅w(mm)が、該消防用ホースの呼び径d(mm)に対して、下記(a)式を満足する関係にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の消防用ホース。
    (各突条の(h×w)値の総和)/d=(0.1〜0.3)×d………(a)式
  5. 前記突条の横断面形状において、突条の側壁が傾斜面をなしていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の消防用ホース。
  6. 前記内面被覆層の厚さt(mm)がt=0.2〜0.6(mm)であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の消防用ホース。
  7. 前記内面被覆層をなすゴムまたは合成樹脂の前記ジャケットの単位面積当たりの付着量が、400〜800g/m2 であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の消防用ホース。
  8. 前記筒状織物からなるジャケットの外周面にゴムまたは合成樹脂からなる外面被覆層を有し、前記内面被覆層と該外面被覆層のゴムまたは合成樹脂の前記ジャケットの単位面積当たりの付着量が、それぞれ400〜800g/m2 であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の消防用ホース。
  9. 前記筒状織物の織組織が平織または綾織であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の消防用ホース。
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