JP6954590B2 - 合成樹脂製管とその製造方法 - Google Patents

合成樹脂製管とその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6954590B2
JP6954590B2 JP2017083182A JP2017083182A JP6954590B2 JP 6954590 B2 JP6954590 B2 JP 6954590B2 JP 2017083182 A JP2017083182 A JP 2017083182A JP 2017083182 A JP2017083182 A JP 2017083182A JP 6954590 B2 JP6954590 B2 JP 6954590B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reinforcing
main body
pipe
synthetic resin
reinforcing thread
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017083182A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018179240A (ja
Inventor
永吉 清治
清治 永吉
裕聖 山口
裕聖 山口
Original Assignee
エバック株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エバック株式会社 filed Critical エバック株式会社
Priority to JP2017083182A priority Critical patent/JP6954590B2/ja
Publication of JP2018179240A publication Critical patent/JP2018179240A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6954590B2 publication Critical patent/JP6954590B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)

Description

本発明は引張強度と耐圧強度に優れた可撓性を有する合成樹脂製管とその製造方法に関する。
従来から、捩れや内圧による膨脹等を防止するための機能を具備した軟質合成樹脂製ホースとしては、例えば、特許文献1に記載されているように、内管の外周面に高強度の補強糸を所定のピッチでもって螺旋状に巻着すると共にこの補強糸に交差するようにして別な補強糸を上記螺旋方向とは逆の螺旋方向に巻着し、これらの補強糸層を軟質合成樹脂からなる外管によって被覆してなる合成樹脂製ホースが知られている。
また、可撓性を損なうことなく耐圧強度を具備した軟質合成樹脂製管としては、例えば、特許文献2に記載されているように、軟質合成樹脂よりなる管主体の外周面に硬質合成樹脂よりなる補強突条を一定のピッチでもって螺旋状に巻着してなる合成樹脂製管が知られている。
実用新案登録第2509380号公報 特開2008−281167号公報
上記特許文献1に記載の合成樹脂製ホースによれば、軟質合成樹脂よりなる内管の外周面に補強糸を互いに逆方向に一定のピッチでもって螺旋状に巻着しているので、これらの補強糸によって合成樹脂製ホースが左回転方向及び右回転方向に捩れが生じるのを防止することができると共に、高圧の液体が流通した際の内圧による膨脹も防止することができる利点を有するが、ホースを湾曲させると、座屈が発生して流体を円滑に供給することがきなくなるといった問題点がある。
一方、上記特許文献2に記載の合成樹脂製管によれば、軟質合成樹脂製の管主体の外周面に硬質合成樹脂よりなる補強突条を一定のピッチでもって螺旋状に巻着しているので、この補強突条によって座屈を生じさせることなく合成樹脂製管を湾曲させることができる利点を有するが、流体の流通時に生じる高い内圧によって合成樹脂製管に伸びが発生すると、管主体の外周面に螺旋状に巻着している補強突条の存在によって、合成樹脂製管にこの補強突条の螺旋巻き方向とは逆方向の捩れが発生すると共にその捩れによって補強突条が管主体から離れようとする方向に拡がり、管全体が疲労して長期の使用に供することができなくなるといった問題点があった。
なお、このような問題点は、上記特許文献1に記載された正逆方向に補強突条を互いに交差させながら螺旋状に巻着してなるホースに、特許文献2に記載されている補強突条を螺旋状に巻着した構造を有する合成樹脂製管であっても、螺旋状に巻着している補強突条によって上記正逆方向に螺旋巻きしている補強糸の力のバランスが崩れて、捩れが発生することになる。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、軟質合成樹脂からなる管主体に補強糸と補強突条とを螺旋状に巻着しているにもかかわらず、捩れや伸びの発生を抑制することができる引張強度と耐圧強度に優れた可撓性を有する合成樹脂製管と、この合成樹脂製管を能率よく製造することができる製造方法を提供するにある。
上記目的を達成するために本発明の合成樹脂製管は、軟質合成樹脂よりなる管主体と、この管主体の外周面に一定のピッチでもって螺旋状に巻着してなる硬質合成樹脂よりなる補強突条と、上記管主体内に第一補強糸を一定のピッチでもって螺旋巻きしてなる第一補強糸層と、管主体の周方向に一定間隔毎に複数本引き揃えた状態で上記補強突条の螺旋巻き方向に対して反対方向に管軸に対して5〜50度の巻角度でもって螺旋巻きして管主体内に埋設してなる第二補強糸からなる第二補強糸層とを備えていることを特徴とする。
このように構成した合成樹製管において、請求項2に係る発明は、補強突条と第一補強糸とは管主体に同一方向に螺旋巻きされてあり、複数本の第二補強糸はこれらの補強突条と第一補強糸との巻角度よりも小さい巻角度でもって補強突条の螺旋巻き方向に対して略直交する方向に螺旋巻きされていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、上記管主体内に第一補強糸に平行するように第三補強糸を螺旋状に巻装してなる第三補強糸層を埋設していることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、管主体内に埋設している第一補強糸層と第三補強糸層とをそれぞれ形成している第一、第三補強糸は、管主体の外周面に螺旋状に巻着した補強突条と同一螺旋巻角度でもって互いに並行に設けられていることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、管主体の両端部外周面には補強突条と同一硬質合成樹脂からなる外周面が平滑な円筒形状の継手部が形成されてあり、この継手部の端面には円環状のパッキン部材が被着していることを特徴とする。
請求項6に係る発明は上記合成樹脂管の製造方法であって、成形回転軸上に半溶融状態の軟質合成樹脂製帯状材を螺旋状に巻き付けることにより管主体の内層部を形成する工程と、この管主体の内層部に第一補強糸を上記軟質合成樹脂製帯状材と同一方向に螺旋状に巻回して第一補強糸層を形成する工程と、管主体の内層部上にブレーダによって複数本の第二補強糸を上記内層部の周方向に一定間隔毎に引き揃えた状態で、且つ、管主体の管軸方向に対して上記第一補強糸の巻回方向とは反対方向に成形回転軸の回転方向に傾斜させた状態で巻き付けて第二補強糸層を形成する工程と、この第二補強糸層上に半溶融状態の軟質合成樹脂製帯状材を螺旋状に巻き付けることにより管主体の外層部を形成する工程と、この管主体の外層部上に半溶融状態の硬質合成樹脂よりなる補強突条を上記第二補強糸に対して交差させながら一定のピッチでもって上記第一補強糸と同一巻き付け方向に螺旋状に巻回する工程とからなることを特徴とする。
このように構成した請求項6に記載の合成樹脂管の製造方法において、請求項7に係る発明は、上記管主体の内層部上に第二補強糸層を形成する工程と管主体の外層部を形成する工程との間に、第3補強糸を第一補強糸と同一方向に第二補強糸層上に螺旋状に巻回して第三補強糸層を形成することを特徴とする。
請求項7に係る発明は、ブレーダから管主体の内層部に巻き付ける第二補強糸の管軸に対する巻角度は5〜50度であることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、軟質合成樹脂よりなる管主体の外周面に一定のピッチでもって補強突条を螺旋状に巻着しているので、管主体を座屈させることなく円滑に湾曲させることができ、また、管主体内には、第一補強糸が一定のピッチでもって管主体の周方向に螺旋巻きした状態で埋設されているので、管主体に大きな内圧が作用した際に、上記第一補強糸層によって内圧による管主体の膨脹変形を防止することができる。
さらに、管主体内に、管主体の周方向に一定間隔毎に複数本引き揃えた状態で上記補強突条の螺旋巻き方向に対して反対方向に管軸に対して5〜50度の巻角度でもって螺旋巻きしてなる第二補強糸からなる第二補強糸層を設けているので、これらの第二補強突条糸が高い耐引張力を発揮して内圧により管主体が伸長するのを防止することができる。
その上、管主体に作用する内圧による引張力によってこれらの第二補強糸は、管軸に対して周方向に傾斜している巻き付け角度(巻角度)を小さくする方向、即ち、管軸に並行になろうとする方向に作用し、この作用力によって管主体の外周面に螺旋巻きしている補強突条が管主体を締め付ける方向に働いて管主体に捩れが発生するのを防止することができ、従って、長期の使用に耐えることができる可撓性を有する合成樹脂製管を提供することができる。
なお、上記第二補強糸の管主体の管軸に対する巻角度が5度以下であると、管主体に引張力が作用した際に、補強突条を巻締め方向に付勢する力が弱くなって捩れが発生する虞れがあり、また、第二補強糸の管主体の管軸に対する巻角度が50度以上であると、補強突条を巻き締め方向に付勢する力ガ大きくなりすぎて、その方向への捩れが生じる虞れがある。
また、請求項2に係る発明によれば、上記補強突条と第一補強糸とは管主体に同一方向に螺旋巻きされてあり、上記複数本の第二補強糸はこれらの補強突条と第一補強糸との巻角度よりも小さい巻角度でもって補強突条の螺旋巻き方向に対して略直交する方向に螺旋巻きされているので、第一補強糸が第二補強糸に対して逆方向に螺旋巻きしているにもかかわらず、第二補強糸の耐引張力を効果的に管主体に作用させて内圧による管主体の伸長を確実に防止することができる。
請求項3に係る発明によれば、管主体内に上記第一補強糸に平行するように第三補強糸を螺旋状に巻装してなる第三補強糸層を埋設しているので、上記第一補強糸層と共に内圧による管主体の膨脹変形を強固に防止することができ、耐久性に優れた合成樹脂製管を形成することができる。
請求項4に係る発明によれば、管主体内に埋設している上記第一補強糸層と第三補強糸層とをそれぞれ形成している第一、第三補強糸は、管主体の外周面に螺旋状に巻着した補強突条と同一螺旋巻角度でもって互いに並行に設けられているので、均一な品質で且つ製造が容易な合成樹脂製管の構造にすることができる。
請求項5に係る発明によれば、管主体の両端部外周面に補強突条と同一硬質合成樹脂からなる外周面が平滑な円筒形状の継手部を形成しているので、他の管体との接続が簡単に行えると共に、上記継手部の端面に円環状のパッキン部材を被着させているので、このパッキン部材によって継手部の端面に露出している上記補強糸を伝って水等の流体が管壁内に浸入するのを防止することができる。
また、請求項6に記載の合成樹脂管の製造方法によれば、成形回転軸上で管主体の内層部を形成する工程と、第一補強糸層、第二補強糸層を順次形成する工程と、管主体の外層部を形成する工程と、この外層部上に補強突条を螺旋状に巻着させる工程とからなるものであるから、内圧による膨脹変形や伸長、捩れの発生を防止することができる合成樹脂管を能率よく製造することができる。
この際、上記第二補強糸層は、ブレーダによって管主体の内層部上に複数本の第二補強糸を管主体の内層部に対して周方向に一定間隔毎に引き揃えた状態で、且つ、管主体の管軸方向に対して上記成形回転軸の回転方向に傾斜させた状態で巻き付けることにより形成しているので、全ての第二補強糸を互いに並行に引き揃えた状態で管主体の内層部上に一斉に且つ正確に沿わせることができ、管全体が均一な耐引張力を発揮する品質的にも優れた合成樹脂管を製造することができる。
さらに、上記ブレーダの回転速度を調整することによって、管軸に対する第二補強糸の成形回転軸の回転方向への巻き付け傾斜角度(巻角度)を、内圧による管主体の捩れを確実に防止することができる角度に容易に且つ正確に設定することができる。
本発明合成樹脂製管の側面図。 その一部切欠斜視図。 一部の縦断側面図。 縦断正面図。 巻角度を説明するための正面図。 端面を円環状のパッキン部材によって被覆した状態の一部の縦断側面図。 その変形例を示す縦断側面図。 製造方法を説明するための簡略側面図。 そのブレーダ部分の斜視図。 ブレーダの正面図。 その側面図。
次に、本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1〜図4において、合成樹脂製管Aは、内周面が全長に亘って一定径の平坦面に形成されている軟質合成樹脂よりなる一定厚みを有する管主体1と、この管主体1の外周面に一定のピッチでもって螺旋状に巻着してなる硬質合成樹脂よりなる補強突条2と、上記管主体1内に第一補強糸3aを上記補強突条2と同一方向に同じピッチでもって管主体1の周方向に螺旋巻きした状態で埋設してなる第一補強糸層3と、上記補強突条2と第一補強糸3aとの螺旋巻き方向とは逆方向に、且つ、管主体1の管軸に対して上記補強突条2と第一補強糸3aの巻角度よりも小さい角度でもって管主体1の周方向に一定間隔毎に引き揃えた状態で螺旋巻きして管主体1内に埋設している複数本の第二補強糸4aからなる第二補強糸層4と、上記第一補強糸3aに平行するように管主体1内に、第三補強糸5aを管主体1の周方向に第一補強糸3aと同一ピッチでもって同一方向に螺旋巻きした状態で埋設してなる第三補強糸層5とを備えてなるものである。
上記管主体1は、軟質塩化ビニル樹脂、或いは、軟質ポリエチレン、ポリプロピレン等の軟質合成樹脂からなり、この管主体1の外周面に螺旋状に巻着している上記補強突条2は、管主体1と同質の硬質合成樹脂、例えば、管主体1が軟質塩化ビニル樹脂である場合には、補強突条2は硬質塩化ビニル樹脂からなるものである。なお、補強突条2の断面形状としては矩形状であっても、半円形状ないしは半楕円形状であってもよい。
また、上記第一〜第三補強糸層3〜5を形成するための第一〜第三補強糸3a〜5aは、ポリアミド繊維やポリエステル繊維等の高い引張強度を有する繊維糸からなる。
上記管主体1は、内層部1aと外層部1bとが一体に融着することによって可撓性を有する一定厚みの軟質合成樹脂管に形成されてあり、この管主体1の内層部1aにおける厚みの中間部分に上記第一補強糸3aが管主体1の長さ方向に一定のピッチでもって螺旋状に巻回されて、管主体1の内層部1a内に埋設されている。
一方、上記第二補強糸4aは、管主体1の上記内層部1aの周囲に複数本、管主体1の周方向に一定間隔毎に引き揃えた状態にして、且つ、管主体1の一端側から他端側に向かって螺旋巻きされている上記補強突条2に対して、この補強突条2の螺旋巻方向とは逆方向に管主体1の一端側から他端側に向かって管主体1の周方向に傾斜させた状態にして、管主体1の上記内層部1aの外周面に沿わせて密着させることにより第二補強糸層4を形成してあり、この第二補強糸層4は管主体1の外層部1bによって被覆され、管主体1内に埋設されている。
上記のように第二補強糸4aを管主体1の螺旋巻き方向に対して逆方向に傾斜させて管主体1の内層部1a上に巻装しているが、図5に示すにように、管主体1の管軸に対するこの第二補強糸4aの巻角度αは、5〜50度の範囲内に設定されている。なお、この第二補強糸4aとは逆方向に螺旋巻きしている上記補強突条2の管軸に対する巻角度βは70〜86度である。
上記のように、第二補強糸4aの管軸に対する巻角度を設定すると、管内に作用する流体圧によって管主体1が伸長しようとした際に、その伸長力(引張力)によって第二補強糸4aが上記巻角度が小さくなる方向、即ち、管軸に対して平行になろうとする方向に作用してこの作用力により補強突条2が管主体1に対して巻き締め方向に付勢され、従って、管主体1に捩れが生じるのを防止することができる。
この場合、管主体1の管軸に対する上記第二補強糸4aの傾斜角度が5度以下であると、管主体1に引張力が作用した際に、補強突条2を巻締め方向に付勢する第二補強糸4aの作用力が弱くなって管主体1に捩れが発生する虞れがあり、また、第二補強糸4aの管軸に対する傾斜角度が50度以上であると、補強突条2を巻き締め方向に付勢する力ガ大きくなりすぎて、その方向に捩れが生じる虞れがあるので、管軸に対する第二補強糸4aの巻角度を5〜50度の範囲に設定しておくことが望ましい。
さらに、好ましくは、上記第二補強糸4aを補強突条2の螺旋巻き方向に対して略直交するように巻装しておけば、管主体1に引張力が作用した際にこの第二補強糸4aを上記補強突条2に対して管主体1の捩れを確実に抑止する巻締力を発生させる方向に作用させることができる。
また、管主体1内には、上記第一補強糸3aと共に第三補強糸5aが、上記第二補強糸層4上に交差するようにして管主体1の内層部1aの外周面に上記第一補強糸3aに平行するようにしてこの第一補強糸3aと同一ピッチでもって同一方向に螺旋巻きされて第三補強糸層5を形成しているが、この第三補強糸層5は必ずしも設けておく必要はなく、上記第一補強糸3aによって第三補強糸5aの役目を兼備させることができる。
この第三補強糸層5を被覆するようにして上記管主体1の内層部1aの外周面に一定厚みを有する外層部1bが設けられてあり、内層部1aと外層部1bとが一体化して管主体1が形成されてあり、この管主体1の外周面に上記補強突条2が上記第一補強糸3a及び第三補強糸5aと管主体1の管軸に対する巻角度を同一にして互いに並行するように巻回されている。
このように構成した合成樹脂管によれば、流体の供給用等の配管に使用した場合において、内部を流通する流体による大きな内圧が管主体1の内壁に作用して管主体1が膨脹変形するのを、上記第一補強糸層3と第三補強糸層5とによって防止することができる。
また、管主体1内に、上記補強突条2の螺旋巻き方向に対して反対方向に上記管軸に対する巻角度でもって、管主体の周方向に一定間隔毎に並列した状態で埋設してなる第二補強糸層4の高い耐引張力によって、内圧により管主体1が伸長するのを防止することができると共に、上述したように管主体1に捩れが発生するのを防止することができる。
さらに、管主体1の両端部には、補強突条2を設けることなく、補強突条2と同一硬質合成樹脂からなる外周面が平滑な円筒形状の継手部6、6が形成されてあり、この継手部6、6の端面には、図6、図7に示すように、円環状の合成樹脂製パッキン部材7が被着されていてこのパッキン部材7によって継手部6の端面に露出している上記第一補強糸3a〜第三補強糸5aの端部が被覆されている。
従って、端面に上記パッキン部材7が設けられていない場合には、管主体1に埋設している上記第一補強糸3a〜第三補強糸5aが管内を流れる水(流体)を案内する水みちとなって管主体1の端面に露出している端部から水が管主体1内に浸入し、管を劣化させる虞れがあるが、このような問題点を上記パッキン部材7によってなくしている。
上記パッキン部材7の形状としては、図6では内外径が継手部6の内外径に等しい円環形状に形成されていて、管主体1の上記継手部6の端面に接着されてあり、図7においては、管主体1の継手部6の内周面に嵌合する短筒部7aに管主体1の継手部6の端面を被覆する円環状のフランジ部7bを設けた形状に形成されている。
次に、上記のように構成した合成樹脂製管Aの製造方法を図8〜図11に基づいて説明すると、まず、図8に示すように、一定幅と一定厚みを有する半溶融状態の軟質合成樹脂よりなる帯状材11を第一成形ノズル12から押し出しながら周知のように金属製の成形回転軸10の基端部上に、先に一巻きする先行帯状材部11a の一側部上に次に一巻きする後続帯状材部11a の他側部を重ね合わせて一体に融着させながら一定のピッチでもって螺旋状に巻回することによって一定厚みを有する管主体1の内層部1aを形成していく。
この管主体1の内層部1aの形成途上において、第一補強糸3aを第一糸巻き13から繰り出しながら形成中の内層部1a上に上記帯状材部11a と同一方向に且つ同一螺旋巻角度でもって螺旋状に巻回することによって第一補強糸層3を形成し、この第一補強糸層3上に上記第一成形ノズル12から連続的に押し出される帯状材部11a を上記のように螺旋状に巻回することによって第一補強糸層3を埋設した管主体1の内層部1aを形成する。
さらに、この管主体1の内層部形成工程に引き続いて、図8、図9に示すように、管主体1の内層部1aは成形回転軸10の回転に従ってブレーダ20を通過し、この通過直後にブレーダ20によって内層部1a上に第二補強糸層4を形成する。
ブレーダ20は図9〜図11に示すように、成形回転軸10の先端側に向けている正面外周部に周方向に一定間隔毎に第二補強糸4aを巻装している複数個の糸巻き21を回転自在に軸支している回転円板22と、この回転円板22の回転中心部に一体に設けられ、上記成形回転軸10を挿通させている円筒部23と、円筒部23の先端に設けているフランジ23a に上記各糸巻21に対応させて穿設されていて、各糸巻21から引き出される第二補強糸4aを成形回転軸10上に形成される上記管主体1の内層部1a上に互いに並行に引き揃えた状態で送り出す複数個のガイド孔24とを備えている。
さらに、回転円板22の背面側に上記円筒部23の基部側を突出させてこの円筒部23を機台30に回転自在に支持させていると共に、円筒部23の基端部に固着しているプーリ25と機台30に設置した駆動モータ26の回転軸に固着しているプーリ27間にベルト28を掛け渡して駆動モータ26により回転円板22を回転させるように構成している。
このように構成したブレーダ20によって管主体1の上記内層部1a上に第二補強糸層4を形成するには、駆動モータ26により、回転円板22を上記成形回転軸10の回転方向と同一方向に、且つ、成形回転軸10の回転速度よりも速い回転速度でもって回転させながら、上記複数個の引き出された第二補強糸4aをそれぞれ対応する上記ガイド孔24を通じて上記管主体1の内層部1aの周囲に周方向に一定間隔毎に引き揃えた状態にして内層部1a上に供給し、この内層部1a上に第二補強糸4aを管主体1の管軸方向に対して上記第一補強糸3aの巻き付け方向とは反対方向に上記成形回転軸10の回転方向に傾斜させた状態となるように巻き付けて第二補強糸層4を形成する。
管主体1の管軸に対する上記第二補強糸4aの傾斜角度(巻角度)は、ブレーダ20の上記回転円板22の回転速度によって設定することができ、回転速度が速いと管軸に対する上記第二補強糸4aの巻角度が大きくなり、回転速度が遅いと管軸に対する上記第二補強糸4aの巻角度が小さくなるが、この第二補強糸4aは、管軸に対する巻角度を5〜50度にしてこの角度範囲内で上記螺旋状に巻き付けられる第一補強糸3aや後述する第三補強糸5a及び補強突条2に略直交するようにその巻角度を設定しておくことが好ましい。
こうして管主体1の内層部1a上に第二補強糸層4を形成する工程に引き続いて第2糸巻き14から第三補強糸5aを繰り出しながら、上記第二補強糸層4上にこの第三補強糸5aを上記第一補強糸3aに並行するようにこの第一補強糸3aと同一螺旋巻角度でもって巻回して第三補強糸層5を形成する。
さらに、この第三補強糸層5上に、第二成形ノズル15から上記第一成形ノズル12と同様に、一定幅と一定厚みを有する半溶融状態の軟質合成樹脂よりなる帯状材11' を押し出しながら、先に一巻きする先行帯状材部11a'の一側部上に次に一巻きする後続帯状材部11a'の他側部を重ね合わせて一体に融着させながら一定のピッチでもって螺旋状に巻回することによって一定厚みを有する管主体1の外層部1bを形成し、この外層部1bの内周面を管主体1の上記内層部1aに一体に融着させることによって上記第一補強糸層3〜第三補強糸層5を内部に埋設させている管主体1を形成する。
この管主体1の外層部1bの形成工程に引き続いて、第三成形ノズル16から半溶融状態の硬質合成樹脂よりなる補強突条2を押し出しながらこの補強突条2を上記第一補強糸3aや第三補強糸5aと同一方向に同一螺旋巻角度でもって管主体1上に一定のピッチでもって螺旋状に巻回して管主体1の外周面に融着させる。
管主体1上に補強突条2を螺旋状に巻着してなる所望長さの合成樹脂管部分が形成されると、上記第三成形ノズル16から上記補強突条2の厚みを変えることなく幅のみを拡げた半溶融状態の帯板形状の硬質合成樹脂を押し出して、この帯板形状の硬質合成樹脂材を管主体1上に、先に巻回した帯板形状の硬質合成樹脂材の側面に次に巻回する帯板形状の硬質合成樹脂材の対向する側面を突き合わせ状に接合させながら一体に融着させることによって、硬質合成樹脂よりなる一定長さの円筒体8を形成する。
このように、管主体1上に補強突条2を螺旋状に巻着してなる所望長さの合成樹脂管部分と、一定長さの円筒体8とを交互に連続的に製造しながら、この円筒体8の長さ方向の中央部をカッタ29により分断することによって、上記図1に示すように、内部に第一補強糸層3〜第三補強糸層5を設け、且つ、外周面に補強突条2を螺旋状に巻着してなる管主体1の両端に硬質合成樹脂よりなる円筒形状の継手部6、6を設けてなる合成樹脂管Aを得ることができる。
A 合成樹脂製管
1 管主体
2 補強突条
3 第一補強糸層
4 第二補強糸層
5 第三補強糸層
6 継手部
7 パッキン部材
10 成形回転軸
11 軟質合成樹脂よりなる帯状材
3a 中空屈曲突条壁部
10 成形回転軸
11 軟質塩化ビニル樹脂よりなる帯状材
20 ブレーダ

Claims (7)

  1. 軟質合成樹脂よりなる管主体と、この管主体の外周面に一定のピッチでもって螺旋状に巻着してなる硬質合成樹脂よりなる補強突条と、上記管主体内に第一補強糸を一定のピッチでもって螺旋巻きしてなる第一補強糸層と、上記管主体の周方向に一定間隔毎に複数本引き揃えた状態で上記補強突条の螺旋巻き方向に対して反対方向に上記管主体の管軸に対して5〜50度の巻角度でもって螺旋巻きして上記管主体内に埋設してなる第二補強糸からなる第二補強糸層とを備えており、
    上記補強突条と第一補強糸とは上記管主体に同一方向に螺旋巻きされてあり、複数本の上記第二補強糸は、上記管主体の管軸に対して上記補強突条及び上記第一補強糸の巻角度よりも小さい巻角度でもって螺旋巻きされており、上記第一補強糸層と上記第二補強糸層との間には上記管主体を構成している上記軟質合成樹脂が介在していることを特徴とする合成樹脂製管。
  2. 軟質合成樹脂よりなる管主体と、この管主体の外周面に一定のピッチでもって螺旋状に巻着してなる硬質合成樹脂よりなる補強突条と、上記管主体内に第一補強糸を一定のピッチでもって螺旋巻きしてなる第一補強糸層と、上記管主体の周方向に一定間隔毎に複数本引き揃えた状態で上記補強突条の螺旋巻き方向に対して反対方向に上記管主体の管軸に対して5〜50度の巻角度でもって螺旋巻きして上記管主体内に埋設してなる第二補強糸からなる第二補強糸層とを備えており、
    上記管主体は、内層部と、内周面を上記内層部に一体的に融着させた外層部とを有し、上記内層部に上記第一補強糸層を埋設していると共に、上記外層部に上記第二補強糸層を埋設しており、
    上記補強突条と第一補強糸とは上記管主体に同一方向に螺旋巻きされてあり、複数本の上記第二補強糸は、上記管主体の管軸に対して上記補強突条及び上記第一補強糸の巻角度よりも小さい巻角度でもって螺旋巻きされていることを特徴とする合成樹脂製管。
  3. 複数本の第二補強糸は、補強突条の螺旋巻き方向に対して略直交する方向に螺旋巻きされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の合成樹脂製管
  4. 管主体内に第一補強糸に平行するように第三補強糸を螺旋状に巻装してなる第三補強糸層を埋設していることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の合成樹脂製管
  5. 管主体内に埋設している第一補強糸層と第三補強糸層とをそれぞれ形成している第一、第三補強糸は、上記管主体の管軸に対して、管主体の外周面に螺旋状に巻着した補強突条と同一螺旋巻角度でもって互いに並行に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の合成樹脂製管
  6. 管主体の両端部外周面には補強突条と同一硬質合成樹脂からなる外周面が平滑な円筒形状の継手部が形成されてあり、この継手部の端面には円環状のパッキン部材が被着していることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の合成樹脂製管。
  7. 成形回転軸上に半溶融状態の軟質合成樹脂製帯状材を螺旋状に巻き付けることにより管主体の内層部を形成する工程と、この管主体の内層部に第一補強糸を上記軟質合成樹脂製帯状材と同一方向に螺旋状に巻回して第一補強糸層を埋設した状態に形成する工程と、上記管主体の内層部上にブレーダによって複数本の第二補強糸を上記内層部の周方向に一定間隔毎に引き揃えた状態で、且つ、上記管主体の管軸方向に対して上記第一補強糸の巻回方向とは反対方向に成形回転軸の回転方向に傾斜させた状態で上記管主体の管軸に対する巻角度を5〜50度として螺旋状に巻き付けて第二補強糸層を形成する工程と、この第二補強糸層上に半溶融状態の軟質合成樹脂製帯状材を螺旋状に巻き付けることにより、上記第二補強糸層が埋設された、上記管主体の外層部を形成する工程と、この管主体の上記外層部上に半溶融状態の硬質合成樹脂よりなる補強突条を上記第二補強糸に対して交差させながら一定のピッチでもって上記第一補強糸と同一巻き付け方向に螺旋状に巻回する工程とを含み、上記第二補強糸は、上記管主体の管軸に対して上記補強突条及び上記第一補強糸の巻角度よりも小さい巻角度でもって螺旋状に巻き付けられることを特徴とする合成樹脂製管の製造方法。
JP2017083182A 2017-04-19 2017-04-19 合成樹脂製管とその製造方法 Active JP6954590B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017083182A JP6954590B2 (ja) 2017-04-19 2017-04-19 合成樹脂製管とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017083182A JP6954590B2 (ja) 2017-04-19 2017-04-19 合成樹脂製管とその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018179240A JP2018179240A (ja) 2018-11-15
JP6954590B2 true JP6954590B2 (ja) 2021-10-27

Family

ID=64282939

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017083182A Active JP6954590B2 (ja) 2017-04-19 2017-04-19 合成樹脂製管とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6954590B2 (ja)

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2775574B2 (ja) * 1993-08-09 1998-07-16 株式会社明治ゴム化成 スパイラル補強糸層を設けたゴムホースの製造方法
JP2001505281A (ja) * 1995-09-28 2001-04-17 ファイバースパー スプーラブル プロダクツ,インク. 巻き取り可能な複合管
JP2000157464A (ja) * 1998-11-27 2000-06-13 Mitsubishi Electric Corp 電気掃除機用ホース
JP4709537B2 (ja) * 2004-11-24 2011-06-22 茂樹 金尾 耐圧ホース
JP5028558B2 (ja) * 2004-12-03 2012-09-19 株式会社トヨックス 積層補強ホース
JP4780650B2 (ja) * 2006-01-26 2011-09-28 株式会社トヨックス 補強ホースの端面構造及びその端面処理方法並びにホース端面処理キット
JP5007165B2 (ja) * 2007-07-03 2012-08-22 エバック株式会社 合成樹脂製継手用管とその製造方法
JP4481364B2 (ja) * 2007-12-28 2010-06-16 株式会社フィットトヨックス メタル調ホース
JP5277276B2 (ja) * 2011-03-25 2013-08-28 櫻護謨株式会社 円筒ジャケット及びジャケットホース
JP3171850U (ja) * 2011-09-07 2011-11-17 カナフレックスコーポレーション株式会社 耐圧ホース

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018179240A (ja) 2018-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3604461A (en) Composite tubing
AU754267B2 (en) Kink resistant high pressure hose construction
CA2439765C (en) Limb for breathing circuit
JP5592078B2 (ja) 断熱ホース及びその製造方法
JPS5933085B2 (ja) 合成樹脂管の製造方法および製造装置
JP5070526B2 (ja) 多層耐圧ホース
JP2006194430A (ja) 耐圧ホース
JP2001235070A (ja) 可撓管、および可撓管の製造方法
JP2011158038A (ja) 繊維補強ホース
US11614182B2 (en) Reinforcement layer
JP4832251B2 (ja) 合成樹脂製ホースの製造方法
JP6954590B2 (ja) 合成樹脂製管とその製造方法
WO2013073433A1 (ja) 積層補強ホース
US9239121B1 (en) Valley shaping reinforcement
US3297055A (en) Hoses of synthetic plastic material
JP4615882B2 (ja) ゴム成形体およびその作製装置
KR102277415B1 (ko) 내압력이 보강된 꼬임방지 호스
WO2010095569A1 (ja) 多層耐圧管及びその製造方法
US3534778A (en) Flexible conduit
JP5898467B2 (ja) 合成樹脂製ホースとその製造方法
JPH0229348Y2 (ja)
JP2010131754A (ja) ゴムチューブの製造方法
JP2001050435A (ja) 複合可とう管及びその製造方法
JPS6245054B2 (ja)
JP2005265055A (ja) ゴム成形体およびその作製装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200328

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210202

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210402

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210531

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210824

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210922

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6954590

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150