JP2015062484A - 吸収性物品用の表面シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吸収性物品を構成する縦長の表面シート1であって、一方の面に凸部と凹部とを配した凹凸面を有し、該凸部は該凹部に周囲を囲まれており、該凹凸面に着用者の肌面Eを当接させて5kPaの圧力を加えた加圧時に、肌面Eと前記凹凸面との間で平面方向に連続した液拡散通路80が配され、該液拡散通路80を構成する凹凸面において、加圧時の肌面Eとの接触面33近傍が、その下方の部分よりも親水度の低い疎水部81とされており、液拡散通路80は、縦方向においては凸部3の縦方向の配列における頂部31を結ぶ線とは重ならない貫通経路を有しており、液拡散通路80をなす凹部4の底部43にはエンボス部41と非エンボス部42とが配されている、吸収性物品用の表面シート1。
【選択図】図2
Description
また特許文献2には、肌へのスキンケア効果を高めるため、表面シートを両面凹凸とし、肌側に突出する突出部の頂部の両面にスキンケア剤が付着したものが開示されている。
さらに特許文献3には、ムレによる不快感や、痒み・カブレ等の皮膚トラブルの抑制のため、10cN/cm2圧力下における水平方向への空気透過量が10ml/cm2・秒以上である表面シートが開示されている。また、この表面シートとして、肌面側に多数の隆起部を有し、前記空気透過量に加え、0.5cN/cm2圧力下におけるシートの厚みが0.5〜10mmであり、隣接する隆起部同士間の最短距離が0.5〜15mmとしたものが開示されている。
しかし、一方で、表面シートは、着用者の肌面に接しながら排泄液をある程度の排泄圧で受け止めるため、排泄時やその直後には液と肌との接触が生じ易い。特に、排尿等で多量の液を一度に受け止める場合には、表面シートから吸収体側へ液を透過させるまでのわずかな時間にも表面シートの肌面上に液が一時的に存在し肌に付着することがある。このような排泄時やその直後おける液と肌面との接触については、前記特許文献1〜3の表面シート等では考慮されていない。
図2に示されるように、表面シート1は、肌当接面側(Z1側)を凸部3及び凹部4が複数配された凹凸面とされ、非肌当接面側(Z2側)を平坦面とされている。
このような形状の表面シート1は液透過性の繊維の集合体から成形されており、凸部3は内部に空洞のない中実の構造である。本実施形態において、表面シート1は1層の繊維集合体からなる。ここで前記「空洞」には、繊維間の隙間の微細空間は含まれず、直径0.6mm以上の円形空間を言う。つまり「空洞のない中実の構造」とは、前記繊維間の隙間を有しつつも、直径0.6mm以上の円形空間のない内部構造をいう。
また、前記凹凸面は、本実施形態のように表面シート1の肌当接面の全面配置に限らず、その一部に配されていてもよい。一部の場合は、少なくとも排泄部対応領域Cの着用者の排泄ポイント周辺に当接するよう配されることが好ましい。
一方、凸部3と凸部3との間は、非肌面側へ窪んだ凹部4とされている。個々の凹部4は孤立せずに連結した配置とされている。これにより、表面シート1の肌当接面であっても、肌から離れた位置で液を平面方向に拡散させることができる。
この底部43を構成するエンボス部41は、エンボス処理により繊維が圧密化され、繊維の毛管力が高められている。これによりエンボス部41は液の引き込み力を備える。このエンボス部41が肌から離間した底部43で平面方向に点在することで、排泄部対応領域Cから周囲へと平面方向への液拡散性が高められる。一方、非エンボス部42は、表面シート1の繊維密度がそのまま維持されているか、エンボス部41よりも繊維密度が低くされている部分である。これにより非エンボス部42は、繊維間の空間が維持されて通液抵抗が低く、底部43から厚み方向への液の透過力を高める。
このエンボス部41の液拡散力と非エンボス部42の液透過力との相互作用で、液を1つの場所に留まらせずに拡散させ同時に広い面積で効率よく吸収体5へと引き込む。これにより表面シート1表面での液溜まりが抑えられ、凹部4による液と肌との接触抑制が高まる。エンボス部41と非エンボス部42とは、互いに離間した配置であってもよいが、両者の相互作用を考慮すれば、両者を対とする組み合わせが少なくとも2つ以上繰り返された配置が底部43にあることが好ましい。また、この繰り返しは少なくとも、排泄液が直接排泄されて最も多く存在し易い排泄部対応領域Cにあることが好ましい。このように短い間隔で繰り返されることで、排泄液の量が多くても少なくても液の拡散性と透過性が高まり、液と肌との接触抑制がさらに高まる。この非エンボス部42は底部43として平坦であってもよく、肌当接面側に隆起していてもよい。本実施形態においては、非エンボス部42は、図2及び3に示すように、肌当接面側に隆起した非エンボス部42Aと非エンボス部32Bとからなる。非エンボス部42Aは、隣り合う縦方向の凸部列Lの互いに半ピッチ縦方向にずれた凸部3同士を結び、縦方向に複数配されている。また非エンボス部42Aはエンボス部41と対をなし、この組み合わせが繰り返し縦方向に配置されている。この配置が、後述の液拡散通路80における縦方向の貫通経路を形成している。一方、非エンボス部42Bは、縦方向の凸部列Lの凸部同士を結んでいる。その左右にエンボス部41と対をなし、この組み合わせが横方向に配されている。
そして液拡散通路80は、これを構成する凹部4に沿って平面方向に連続しており、液を肌に触れさせることなく縦方向及び横方向に拡散させ、吸収体5へ液を効率よく透過する。これにより、排泄液は特に排泄部対応領域Cに溜まらず、排泄時から良好な装着感が得られる。この点は後述する。
図4(B)の平面図において、凸部3を黒丸の小円とこれを囲む大円との組み合わせで模式的に示している。大円の輪郭は前記定義された凸部3の外縁を示す。すなわち、表面シート1の厚みHの上半分厚みH1と下半分厚みH2との境界を示しており、凸部3と凹部4との境界を示す。黒丸の小円は、疎水部81を示す。この点は、図5(A)及び図6の、頂部が潰れていない表面シートの平面図においても同様に示した。
図5に示すように、5kPa加圧時にできる接触面33に沿った水平面T(図4参照)の位置より上の凸部3を切断し、残った凸部3の疎水部81の繊維1本を取り出す。また、親水部82の繊維1本を取り出す。それぞれの繊維に対して、イオン交換水を充填した霧吹き(なるべく霧の状態が細かくなるような道具を使用する)にて水滴を繊維表面に付着させ、付着5秒以内(なるべく2〜3秒)に画像を取り込む。付着後短時間で画像取り込みが必要な理由は、付着した水滴がマイクロスコープの測定部から出る光によって蒸発してしまうことと、油剤による接触角変化をおこさないようにするためである。水滴の両端もしくは片端の焦点が鮮明な観察結果10点(N=10)の接触角を計測し、それらの平均値を「接触角」とする。接触角は、画像または印刷した写真に対して、水滴の繊維との接線を引き、画像解析または分度器等によって、計測を行う。
この測定には、キーエンス厚み解析計(KS−1100)を用いることができる。まず、表面シートの肌当接面側を無荷重状態で、前記解析計で表面シートの肌当接面側の全表面積(S)を測定する。次いで、疎水部81が完全に隠れる荷重(5kPa超)の透明プレートを置き、親水部82の面積(S2)を測定する。全表面積(S)から親水部82の面積(S2)を引くことで疎水部81の面積(S1)を求める。これらの値から、「S1/S×100」の値を算出し、これを疎水部81の面積率とする。該解析計のレーザー光で試料の表面をなぞることによって、立体的な形状の表面積を測定することが出来る。
具体的には、図5(A)に示されるように、液拡散通路80を構成する凹部4が、縦方向に延びながら、隣接する凸部3の縦配列における頂部31を結ぶ縦列線L1やL2と重ならない貫通経路を有する。この「重ならない貫通経路」とは、凹部4の底部43が前記の縦列線L1及びL2にかかったり、接したり、跨いだり、交差したりしないで縦方向に向かう経路である。例えば、縦列線L1やL2に対して斜め入射角で交差する直進経路、ジグザグ経路で折れ曲がり部分が前記縦列線上にあることは、前記「重ならない貫通経路」には含まれない。すなわち前記「重ならない貫通経路」は、液の拡散が、凸部3の側部32ではなく頂部31の高さで阻まれない経路である。このような縦列線L1やL2をよけて縦方向に進む貫通経路が、液拡散通路80を構成する凹部4の底部43に存在する。これにより、凹部4に移行した液が、凸部3で堰き止められることなく、素早く縦方向に拡散する。特に、物品の装着状態で肌の起伏に沿わせた状態では、表面シート1が湾曲しながら傾斜面となる部分もあり、この斜面でも十分液を縦方向に拡散させることができる。この縦方向への液の拡散性をより明確にするため、図2及び3に示すように、凸部3の縦列線L1及びL2上に、隆起した非エンボス部42Bがあることが好ましく、液の横方向への拡散を抑制する高さであることが好ましい(この点は後述する。)。また、縦方向への液の拡散性をより効果的にするため、「重ならない貫通経路」は、凹部4の底部43が前記の縦列線L1及びL2にかかったり、接したりしないことが好ましい。なお、図5(A)においては、凸部3及び凹部4の配置の理解のため、エンボス部41及び非エンボス部42(42A及び42B)を省略して示した(図6においても同様。)。
同様に、液拡散性の確保の観点から、凸部3の頂部31同士の間の距離(D2)は、2mm以上が好ましく、3mm以上がより好ましく、4mm以上がさらに好ましい。また、液漏れ防止や凸部の潰れにくさの観点から、10mm以下が好ましく、8mm以下がより好ましく、6mm以下がさらに好ましい。特に頂部31同士の距離(D1)は4mmであることが好ましい。
また、前述した縦方向への液拡散性の観点から、エンボス部41との組み合わせで、縦方向に並ぶ非エンボス部42Aの隆起の高さは、横方向に並ぶ非エンボス部42Bの隆起の高さよりも低いことが好ましい(図2及び3)。すなわち、図5に示す、非エンボス部42Aの方が非エンボス部42Bよりも隆起高さが低いことが好ましい。
また、このような中実の凸部3と凹部4の底部4を備えるものであれば、表面シート1としては、図3のように1層構造にかぎらず、2層構造であってもよく、それ以上の複数層構造であってもよい。
表面シートを形成する疎水性繊維を親水化油剤によって親水化した後、繊維ウェブの連続体とする。
次いで、凹凸ロール及び平滑ロールからなるヒートエンボス装置を用いて、前記繊維ウェブの連続体に対して熱エンボス加工を行い、凹凸面を所定の配置で形成して表面シートとする。この工程において、表面シートに柔らかい風合いを付与する観点から、繊維ウェブに熱風をかけて嵩を増して(ふっくらさせて)から熱エンボスを打つ、または、ウェブに熱エンボス加工をした後に、熱風を当てて嵩を増す(ふっくらさせる)ことが好ましい。あるいは、ウェブの状態で凹凸の型にはめてからスチームや熱風等を当てて賦形を行うことが好ましい。
次いで、予め疎水剤を塗布しておいた非変形性の押圧面を有する平坦なプレートを、その疎水剤の塗布面が表面シートの凹凸面に接するようにして、表面シートに載置する(図7(A))。そして、平坦なプレートの上から5kPa超のおもりを載せて、表面シートの凹凸面に対し一定圧力を付与する。この圧力で押しつぶされた凸部の頂部及び近傍部分に対し、平坦なプレートの前記疎水剤が染み込み前述した疎水部が形成されて、本発明の表面シートが得られる(図7(B))。なお、5kPa超のおもりを用いることで、装着時にかかる荷重で生じる前述した接触面33の近傍(側部32ないしその一部)にも荷重をかけることができ、疎水剤を各凸部に均等に転写できる。すなわち精度よく疎水部を形成することができる。
また被覆シートは、親水性の部材であり、例えば、親水性のティッシュペーパー等の薄手の紙(薄葉紙)、クレープ紙、コットンやレーヨンなどの親水性繊維からなる不織布、合成樹脂の繊維に親水化処理を施してなる不織布、例えばエアースルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド(SMS)不織布等からなるものを用いることができる。
前記表面シートは、一方の面に凸部と凹部とを配した凹凸面を有し、該凸部は該凹部に周囲を囲まれており、該凹凸面に着用者の肌面を当接させて5kPaの圧力を加えた加圧時に、前記肌面と前記凹凸面との間で平面方向に連続した液拡散通路が配され、該液拡散通路を構成する凹凸面において、加圧時の前記肌面との接触面近傍が、その下方の部分よりも親水度の低い疎水部とされており、
前記液拡散通路は、縦方向においては前記凸部の縦方向の配列における頂部を結ぶ線とは重ならない貫通経路を有しており、前記液拡散通路をなす凹部の底部にはエンボス部と非エンボス部とが配されている、吸収性物品用の表面シート。
<3>前記下方の部分が親水部である前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品用の表面シート。
<4>前記表面シート1は、肌当接面側を凸部3及び凹部4が複数配された前記凹凸面とされ、非肌当接面側を平坦とされている前記<1>〜<3>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<5>前記凹凸面は、少なくとも排泄部対応領域の着用者の排泄ポイント周辺に当接するよう配されている前記<1>〜<4>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<6>前記表面シートの肌当接面側において、前記凸部は縦方向に等間隔で配されて列をなし、該縦方向の凸部列が横方向に複数列配されている前記<1>〜<5>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<7>隣り合う前記縦方向の凸部列同士は、凸部を縦方向に半ピッチずらした配置である前記<6>に記載の吸収性物品用の表面シート。
<8>前記表面シートの肌当接面側の横方向においては、前記凸部の等間隔で配された横方向の凸部列が縦方向に複数列配されている前記<1>〜<7>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<9>隣り合う前記縦方向の凸部列同士は、凸部を横方向に半ピッチずらした配置である前記<8>に記載の吸収性物品用の表面シート。
<10>前記凹凸面に着用者の肌面を当接させて5kPaの圧力を加えた加圧時に、前記凸部の潰れた部分の厚みH11のシート厚み全体Hに対する割合 H11/H が、40%以下が好ましく、30%以下がより好ましく、25%以下がさらに好ましい、前記<1>〜<9>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<11>前記凸部の潰れの程度である前記 H11/H は、5%以上が好ましく、10%以上がより好ましく、15%以上がさらに好ましい、前記<10>に記載の吸収性物品用の表面シート。
<12>前記加圧下の表面シートでは、前記液拡散通路の上部である接触面近傍の厚みM1の部分が、その下部の厚みM2の部分よりも親水度の低い疎水部とされている前記<1>〜<11>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<13>前記疎水部の繊維の接触角αとその下方の親水部の繊維の接触角βとの差 α―β は、5度以上が好ましく、10度以上がより好ましく、20度以上がさらに好ましい、前記<1>〜<12>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<14>前記疎水部における表面張力72dyne/cmでの繊維の接触角αは、80度以上が好ましく、100度以上がより好ましい、前記<1>〜<13>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<15>前記疎水部の下方にある親水部における表面張力72dyne/cmでの繊維の接触角βは、30度以上100度未満が好ましく、60度以下がより好ましい、前記<1>〜<14>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<16>前記加圧下での表面シート1の厚みMに対する前記疎水部の厚みM1の割合 M1/M は、5%以上が好ましく、5.5%以上がより好ましく、6%以上がさらに好ましい、前記<1>〜<15>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<17>前記加圧下での表面シート1の厚みMに対する前記疎水部の厚みM1の割合 M1/M は、40%以下が好ましく、30%以下がより好ましく、20%以下がさらに好ましい、前記<1>〜<16>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<18>前記加圧下での表面シート1の厚みMに対する前記疎水部の厚みM1の割合 M1/M は、15%であることが特に好ましい、前記<1>〜<17>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<19>前記疎水部の前記凹凸面全体に対する面積率は、40%以下が好ましく、30%以下がより好ましく、20%以下がさらに好ましい、前記<1>〜<18>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<20>前記疎水部の前記凹凸面全体に対する面積率は、20%以上が好ましく、25%以上がより好ましく、30%以上がさらに好ましい、前記<1>〜<19>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<21>前記凹部の底部において、前記非エンボス部が前記エンボス部よりも肌当接面側に隆起している前記<1>〜<20>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<22>前記非エンボス部が前記エンボス部よりも肌当接面側に隆起しており、前記エンボス部との組み合わせで、縦方向に並ぶ前記非エンボス部の隆起の高さは、横方向に並ぶ非エンボス部の隆起の高さよりも低い、前記<1>〜<21>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<23>前記凹部の底部において、前記非エンボス部に孔が配設されている前記<1>〜<22>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<24>前記液拡散通路の横方向の経路は、前記凸部の横方向の配列における頂部を結ぶ線と一部で重なっている前記<1>〜<23>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<25>前記凹部の底部には、縦方向に貫通する前記液拡散通路に沿って前記エンボス部と非エンボス部との対が少なくとも2つ以上繰り返し配列されている前記<1>〜<24>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<26>前記液拡散通路の経路は、縦方向においては直線的である前記<1>〜<25>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<27>前記液拡散通路の経路は、横方向においては非直線的である前記<1>〜<26>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<28>前記疎水部は前記凸部の頂部にも及んでおり、該疎水部の前記凹凸面全体に対する面積率が50%以下である前記<1>〜<27>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<29>前記凸部は中実である前記<1>〜<28>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<30>前記凸部は、直径0.6mm以上の円形空間のない内部構造を有する前記<1>〜<29>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シート。
<31>前記<1>〜<30>のいずれか1に記載の表面シートを用いた吸収性物品。
<32>前記表面シートの前記凹凸面に対し、非変形性の押圧面により5kPa超の一定圧力を付与しながら、前記凸部に疎水剤を転写し染み込ませて疎水部を形成する<1>〜<31>のいずれか1に記載の吸収性物品用の表面シートの製造方法。
2 裏面シート
3 凸部
31 凸部の頂部
32 凸部の側部
4 凹部
41 エンボス部
42 非エンボス部
43 凹部の底部
44 凹部の壁部
5 吸収体
6 サイドシート
80 液拡散通路
81 疎水部
82 親水部
10 失禁パッド
Claims (11)
- 着用者の腹側部から股下部を介して背側部に亘って配される方向を縦方向、該縦方向と直交する方向を横方向とする吸収性物品を構成する縦長の表面シートであって、
前記表面シートは、一方の面に凸部と凹部とを配した凹凸面を有し、該凸部は該凹部に周囲を囲まれており、該凹凸面に着用者の肌面を当接させて5kPaの圧力を加えた加圧時に、前記肌面と前記凹凸面との間で平面方向に連続した液拡散通路が配され、該液拡散通路を構成する凹凸面において、加圧時の前記肌面との接触面近傍が、その下方の部分よりも親水度の低い疎水部とされており、
前記液拡散通路は、縦方向においては前記凸部の縦方向の配列における頂部を結ぶ線とは重ならない貫通経路を有しており、前記液拡散通路をなす凹部の底部にはエンボス部と非エンボス部とが配されている、吸収性物品用の表面シート。 - 前記凹部の底部において、前記非エンボス部が前記エンボス部よりも肌当接面側に隆起している請求項1記載の吸収性物品用の表面シート。
- 前記凹部の底部において、前記非エンボス部に孔が配設されている請求項1記載の吸収性物品用の表面シート。
- 前記液拡散通路の横方向の経路は、前記凸部の横方向の配列における頂部を結ぶ線と一部で重なっている請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品用の表面シート。
- 前記凹部の底部には、縦方向に貫通する前記液拡散通路に沿って前記エンボス部と非エンボス部との対が少なくとも2つ以上繰り返し配列されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品用の表面シート。
- 前記液拡散通路の経路は、縦方向においては直線的である請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品用の表面シート。
- 前記液拡散通路の経路は、横方向においては非直線的である請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸収性物品用の表面シート。
- 前記疎水部は前記凸部の頂部にも及んでおり、該疎水部の前記凹凸面全体に対する面積率が50%以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収性物品用の表面シート。
- 前記凸部は中実である請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸収性物品用の表面シート。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の表面シートを用いた吸収性物品。
- 前記表面シートの前記凹凸面に対し、非変形性の押圧面により5kPa超の一定圧力を付与しながら、前記凸部に疎水剤を転写し染み込ませて疎水部を形成する請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸収性物品用の表面シートの製造方法。
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