JP2021094256A - 吸収性物品、吸収性物品の製造装置及び吸収性物品の製造方法 - Google Patents

吸収性物品、吸収性物品の製造装置及び吸収性物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、着用者の肌が当接する面に形成する立体構造の高さが周辺より際立つ吸収性物品、吸収性物品の製造装置及び吸収性物品の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、着用者の股下に装着される吸収性物品であって、吸収体と、吸収体よりも着用者側に配置されており、着用者の肌が当接する芯鞘繊維製不織布のトップシートと、トップシートを構成する2種以上の芯鞘繊維の熱変形により、トップシートの嵩が周囲の低嵩部分より高い高嵩部分が形成する、トップシートの表面から突出する凸部と、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、吸収性物品、吸収性物品の製造装置及び吸収性物品の製造方法に関する。
使い捨ておむつ、尿パッド、生理用品等の吸収性物品は、尿や体液等の液体を吸収する吸収体を備えている。これらの吸収性物品には、各種の不織布が用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
国際公開第2019/106964号
吸収性物品に用いられる不織布は、当該不織布の製造工場で製造され、吸収性物品の製造工場へ輸送される。よって、当該不織布は、通常、長尺な原反であり、芯材に巻き付けたロール状の状態で輸送される。したがって、当該不織布を用いる吸収性物品の製造工場では、ロール状に巻き付けられることによって物理的に圧縮されて失われた不織布の嵩を回復させるべく、例えば、芯部と鞘部で原料が互いに異なる芯鞘繊維を用いた不織布の場合には、当該不織布に熱風を通して2種材料間の熱収縮率の違いを利用した嵩の回復が行われる。
ところで、吸収性物品には、通気性を向上させるべく、着用者の肌が当接する面に溝や突起等の立体構造を設けたものが存在する。このような立体構造は、例えば、不織布等の各種資材を積み重ねた積層体に、着用者の肌が当接する面から圧搾加工等を施すことにより形成可能である。しかしながら、圧搾加工のように加工対象物を加圧して形成される立体構造では、周辺との高さの違いが際立たない。
そこで、本発明は、着用者の肌が当接する面に形成する立体構造の高さが周辺より際立つ吸収性物品、吸収性物品の製造装置及び吸収性物品の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、トップシートを構成する2種以上の芯鞘繊維の熱変形により、トップシートの表面から突出する凸部を形成することにした。
詳細には、本発明は、着用者の股下に装着される吸収性物品であって、吸収体と、吸収体よりも着用者側に配置されており、着用者の肌が当接する芯鞘繊維製不織布のトップシートと、トップシートを構成する2種以上の芯鞘繊維の熱変形により、トップシートの嵩が周囲の低嵩部分より高い高嵩部分が形成する、トップシートの表面から突出する凸部と、を備える。
なお、トップシートの表面に、凸部同士の間に形成される凹部を更に備えるものであってもよい。
また、凸部は、トップシートの表面から斜めに突出するものであってもよい。
また、凸部は、着用者の肛門に対向する部位の側方に、トップシートの表面から突出する肛門用凸部を有するものであってもよい。
また、肛門用凸部は、トップシートの表面から着用者の肛門に対向する部位の方へ斜めに突出するものであってもよい。
また、肛門用凸部は、着用者の肛門に対向する部位の周囲を囲むように周回形成されていてもよい。
また、凸部は、着用者の尿道口に対向する部位の側方に、トップシートの表面から突出する尿道口用凸部を有していてもよい。
また、尿道口用凸部は、トップシートの表面から着用者の尿道口に対向する部位の方へ斜めに突出していてもよい。
また、尿道口用凸部は、着用者の尿道口に対向する部位の周囲を囲むように周回形成されていてもよい。
また、凸部は、トップシートの幅方向中心の左右両側において、トップシートの長手方向に沿って延在する側凸部を有していてもよい。
また、吸収体は、溝を有しており、凸部は、トップシートの表面のうち溝に沿って延在する溝用凸部を有していてもよい。
また、本発明は、製造装置の側面から捉えることもできる。例えば、本発明は、着用者の股下に装着される吸収性物品の製造装置であって、吸収体よりも着用者側に配置される芯鞘繊維製不織布のトップシートを構成する2種以上の芯鞘繊維を熱変形させることにより、トップシートの嵩が周囲の低嵩部分より高い高嵩部分が形成する、トップシートの表面から突出する凸部を形成する加熱機構を備えるものであってもよい。
また、本発明は、製造方法の側面から捉えることもできる。例えば、本発明は、着用者の股下に装着される吸収性物品の製造方法であって、吸収体よりも着用者側に配置される芯鞘繊維製不織布のトップシートを構成する2種以上の芯鞘繊維を熱変形させることにより、トップシートの嵩が周囲の低嵩部分より高い高嵩部分が形成する、トップシートの表面から突出する凸部を形成する加熱工程を有するものであってもよい。
本発明によれば、着用者の肌が当接する面に形成する立体構造の高さが周辺より際立つ。
図1は、本実施形態に係るおむつの斜視図である。 図2は、おむつの分解斜視図である。 図3は、非装着状態におけるおむつを、長手方向の中心を幅方向に沿って切断した場合の断面図である。 図4は、トップシートの表面に設けられる凸部の第1例を示した図である。 図5は、図4において符号A−Aで示す仮想線におけるトップシートと吸収体の断面構造図である。 図6は、おむつの製造工程の一部を示した第1例の図である。 図7は、熱風吹き出し機能を有する凹ローラの内部構造の一例を示した図である。 図8は、トップシートの表面に設けられる凸部の第2例を示した図である。 図9は、図8において符号B−Bで示す仮想線におけるトップシートと吸収体の断面構造の第1例を示した図である。 図10は、図8において符号B−Bで示す仮想線におけるトップシートと吸収体の断面構造の第2例を示した図である。 図11は、図8において符号B−Bで示す仮想線におけるトップシートと吸収体の断面構造の第3例を示した図である。 図12は、図8において符号B−Bで示す仮想線におけるトップシートと吸収体の断面構造の第4例を示した図である。 図13は、トップシートの表面に設けられる凸部の第3例を示した図である。 図14は、トップシートの表面に設けられる凸部の第4例を示した図である。
以下に、図面を参照して本発明の実施形態に係る吸収性物品について説明する。なお、以下の実施形態の構成は例示であり、本発明はこれらの実施の形態の構成に限定されるものではない。
<実施形態>
本実施形態では、テープ型使い捨ておむつ(本願でいう「吸収性物品」の一例であり、以下、単に「おむつ」という)について、着用者の腹部に対向して配置される前身頃と背部に対向して配置される後身頃とを結ぶ方向を長手方向とする。これらの前身頃(長手方向の一側)と後身頃(長手方向の他側)との間(長手方向の中央)には、着用者の股下に配置(股間に対向して配置)される股下部が位置する。また、紙おむつが着用者に装着された状態(以下「装着状態」と略称する)において、着用者の肌に向かう側(装着された状態で内側)を肌面側とし、肌面側の反対側(装着された状態で外側)を非肌面側とする。さらに、肌面側と非肌面側とを結ぶ方向を厚み方向とし、長手方向と厚み方向の何れにも直交する方向を幅方向とする。そのほか、厚み方向から視ることを平面視とする。
図1は、本実施形態に係るおむつの斜視図である。おむつ1は、装着状態において着用者の陰部を覆う股下領域に対応する部位である股下領域1Bと、股下領域1Bの前側に位置し、着用者の前身頃に対応する部位である前身頃領域1Fと、股下領域1Bの後ろ側に位置し、着用者の後身頃に対応する部位である後身頃領域1Rとを有する。後身頃領域1Rの左右両側の縁には、前身頃領域1Fの非着用者側の面に設けられたフロントパッチ2Fへ貼着可能なテープ2L,2Rが設けられている。よって、おむつ1は、前身頃領域1Fが着用者の腹側に配置され、後身頃領域1Rが着用者の背側に配置された状態でテープ2L,2Rがフロントパッチ2Fに貼着されると、着用者の腹囲と大腿部を取り巻く状態で着用者の身体に固定される。おむつ1がこのような形態で着用者の身体に固定されるので、着用者はおむつ1を着用した状態で立ち歩き可能である。
おむつ1には、液体を吸収して保持することができる吸収体が主に股下領域1B付近を中心に配置されている。また、おむつ1には、おむつ1と着用者の肌との間に液体の流出経路となる隙間が形成されるのを抑制するべく、着用者の大腿部を取り巻く部位に立体ギャザー3BL,3BRが設けられ、着用者の腹囲を取り巻く部位にウェストギャザー3Rが設けられている。立体ギャザー3BL,3BRとウェストギャザー3Rは、糸ゴムの弾性力で着用者の肌に密着する。よって、着用者の陰部から排出される液体は、おむつ1から殆ど漏出することなくおむつ1の吸収体に吸収される。
図2は、おむつ1の分解斜視図である。また、図3は、非装着状態におけるおむつ1を、長手方向の中心を幅方向に沿って切断した場合の断面図である。おむつ1は、装着状態において外表面を形成するカバーシート4を有する。カバーシート4は、長辺に相当する部位に括れ4KL,4KRを設けた略長方形の外観を有するシート状の部材であり、おむつ1の外装面を形成する。括れ4KL,4KRは、着用者の大腿部が位置する箇所に設けられる。カバーシート4は、後述するバックシート5の補強や手触りの向上のために設けられ、例えば、排泄物の漏れを抑制するために、液不透過性の熱可塑性樹脂からなる不織布をその材料として用いることができる。液不透過性の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等が例示できる。カバーシート4は、単層構造に限らず、インナカバーシートおよびアウターカバーシートを有する多層構造であってもよい。
そして、おむつ1は、カバーシート4の着用者側の面において順に積層されるバックシート5、吸収体6C、トップシート7を有する。バックシート5、吸収体6C、トップシート7は、何れも略長方形の外観を有するシート状の部材であり、長手方向がカバーシート4の長手方向と一致する状態でカバーシート4に順に積層されている。バックシート5は、カバーシート4と同様に、排泄物の漏れを抑制するために液不透過性の熱可塑性樹脂を材料として形成されたシートである。バックシート5は、着用状態での蒸れを抑えるため、透湿性を併せもつ材料で構成されることが好ましい。また、トップシート7は、吸収体6Cの吸水面を被覆するように着用者の肌面側に配置される、シート状の部材である。このトップシート7は、その一部又は全部において液透過性を有する。そのため、おむつ1が装着された状態において、着用者から排泄された液体は、着用者の肌に接触し得るトップシート7を通って吸収体6Cに進入し、そこで吸収される。例えば、織布、不織布、多孔質フィルムがトップシート7の材料として材用できる。トップシート7は親水性を有していてもよい。
バックシート5、吸収体6C、トップシート7は、何れも前身頃領域1Fから後身頃領域1Rにまで延在する。よって、バックシート5と吸収体6Cとトップシート7が積層されているカバーシート4で着用者の陰部を覆うと、バックシート5と吸収体6Cとトップシート7の各長手方向の両端部は、着用者の腹側と背側に位置する状態となる。すなわち、着用者の陰部は、着用者の腹側から背側まで吸収体6Cに覆われる状態となる。したがって、着用者が腹を下へ向けた姿勢と背を下へ向けた姿勢の何れの姿勢で液体を体外へ排出しても、排出された液体はトップシート7を介して吸収体6Cに接触することになる。
また、おむつ1は、上述した立体ギャザー3BL,3BRを形成するための細長い帯状のサイドシート8L,8Rを有する。サイドシート8L,8Rは、トップシート7の長辺の部分に設けられる液不透過性のシートである。サイドシート8L,8Rには、おむつ1の立体ギャザー3BL,3BRと同様、着用者の大腿部が位置する箇所に括れ8KL,8KRが設けられる。そして、サイドシート8L,8Rには糸ゴム8EL,8ERが長手方向に沿って編み込まれている。よって、サイドシート8L,8Rは、おむつ1が装着状態の形態、すなわち、おむつ1が側面視U字状の形態になると、糸ゴム8EL,8ERの収縮力で長手方向に引き寄せられてトップシート7から立ち上がり、液体の流出を防ぐ立体ギャザーとなる。
また、上述したウェストギャザー3Rを形成するための糸ゴム9ERは、吸収体6Cの端部よりも更に背側の位置において、バックシート5とトップシート7の間に設けられる。糸ゴム9ERは、伸縮方向となる長手方向がおむつ1の左右方向となる向きでバックシート5とトップシート7の間に設けられる。よって、糸ゴム9ERの左右両側に設けられるテープ2L,2Rが、着用者の腹側においてフロントパッチ2Fに貼着されると、糸ゴム9ERは、収縮力を発揮しておむつ1を着用者に密着させ、おむつ1と着用者の腹囲と
の間に隙間が形成されるのを防ぐ。なお、カバーシート4にも、おむつ1と着用者の腹囲との間に隙間が形成されるのを防ぐ糸ゴム4SL,4SRが糸ゴム4Cの長手方向に沿って設けられている。糸ゴム4SL,4SRは、おむつ1において設計上要求される弾性力(収縮力)などに応じて決定された適宜の本数で適宜の位置に設けられる。
吸収体6Cは、パルプ繊維、レーヨン繊維、またはコットン繊維のようなセルロース系繊維の短繊維や、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリエチレンテレフタレート等の合成繊維に親水化処理を施した短繊維の隙間に、水を吸収し保持することのできる架橋構造を持つ親水性ポリマーであるSAP(高吸収性重合体:Super Absorbent Polymer)等の粒状の吸収性樹脂を保持させた構造を有する。よって、吸収体6Cでは、液体を吸収する前後の吸収性樹脂の体積変動は、基本的には吸収性樹脂を隙間に保持する短繊維内で行われることになる。したがって、吸収体6C全体を俯瞰してみると、液体を吸収した吸収体6Cの厚みの膨張率は、吸収性樹脂自体の膨張率ほど大きくはないと言える。
本実施形態のSAP粒子とは、SAPを含む樹脂組成物を粒状としたものを指す。ここで言う「SAPを含む樹脂組成物」とは、SAPのみからなる組成物、SAPを主成分とし、これに吸水性に悪影響を及ぼさない程度に他の物質が含まれた組成物、の双方を包含する概念である。「他の物質」としては、添加剤(粒子表面を疎水化する目的で添加される表面改質剤等)、SAPの合成時に残存した未反応のモノマー等を挙げることができる。
ところで、本実施形態のトップシート7の表面には、凸部が設けられている。図4は、トップシート7の表面に設けられる凸部の第1例を示した図である。凸部7Fとは、トップシート7の嵩(厚み)が周囲よりも高い部分である。凸部7Fは、トップシート7の嵩が周囲よりも高い部分なので、凸部7Fの周囲は低嵩部分7Tとなる。凸部7Fは、筋状の突起であり、図4に示されるように、トップシート7の長手方向両端部付近において、幅方向に3本ずつ延在する。また、低嵩部分7Tは、トップシート7の表面の主要な領域に形成されている。主要な領域とは、トップシート7の中心部を含む領域であり、例えば、トップシート7の表面全体、トップシート7の表面のうち着用者の尿道口及び肛門に対応する部位、その他各種の部位の何れであってもよい。
図5は、図4において符号A−Aで示す仮想線におけるトップシート7と吸収体6Cの断面構造図である。凸部7Fは、トップシート7に設けられた高嵩の部分であり、凸部7Fの周囲の低嵩部分7Tの部分に比べてトップシート7の厚さが厚くなっている。凸部7Fは、図5に示されるように、トップシート7の表面から斜めに突出している。また、凸部7Fの突出方向は、おむつ1の着用者の肛門に対向する位置となる肛門対向領域Kや、おむつ1の着用者の尿道口に対向する位置となる尿道口対向領域Nの方へ斜めに突出する。
本実施形態のおむつ1では、このように肛門対向領域Kや尿道口対向領域Nの方へ斜めに突出する凸部7Fがトップシート7の長手方向両端部にそれぞれ筋状に設けられているため、おむつ1の着用者がおむつ1内に排出した排泄物がトップシート7の表面を流れても凸部7Fで堰き止められる。よって、おむつ1の着用者が排出した排泄物がおむつ1の外へ流出する可能性が低い。
このように周辺の低嵩部分7Tとの高さの違いが際立つ凸部7Fは、以下のような方法で形成することができる。例えば、トップシート7が、芯部と鞘部で原料が互いに異なる2種以上の原料からなる芯鞘繊維で製造された芯鞘繊維製不織布である場合、トップシート7を構成する繊維は、原反ロールに巻かれた状態において、ロールの巻き付け力によっ
て押し潰されている。しかし、芯鞘繊維は、加熱されると、芯部を構成する物質と鞘部を構成する物質との熱収縮率の相違によって嵩が回復するという性質がある。そこで、トップシート7の嵩を加熱で回復させる際、例えば、原反ロールから取り出したシートに熱風で凸部7Fを形成するためのローラを用意し、当該ローラに凸部7F形成用の凹部を筋状に形成しておく。
図6は、おむつ1の製造工程の一部を示した第1例の図である。トップシート7を嵩高にし、トップシート7の表面に凸部7Fを形成するには、例えば、図6に示されるように、熱風を吹き出す凹ローラ11(本願でいう「加熱機構」の一例である)を製造装置に設ける。トップシート7を挟んで凹ローラ11の反対側には、トップシート7を支持する支持ローラ12を設ける。熱風は、凹ローラ11の外周面において、凹ローラ11の回転軸方向に延在する筋状の凹部11Aから吹き出る。よって、原反ロールに巻かれていることにより、全体が低嵩部分7Tとなっているトップシート7には、図6に示されるように、凹ローラ11の通過後に凸部7Fが形成される。また、熱風が吹き付けられない箇所は、低嵩の状態を維持する。
図7は、熱風吹き出し機能を有する凹ローラ11の内部構造の一例を示した図である。凹ローラ11に熱風吹き出し機能を設けたい場合、例えば、図12に示されるように、凹ローラ11を中空の円筒状にし、各凹部11Aの底面に通気孔11Cを設ける。また、支持ローラ12の外周面全体にも通気孔を設ける。通気孔11Cは、凹ローラ11の内部空間と外部とを連通する貫通孔であり、微細な孔を多数配列した形態となっている。そして、凹ローラ11の内部には、吸気チャンバー11Dと熱風チャンバー11Eを設ける。吸気チャンバー11Dは、図示しない吸引装置に繋がっている。また、熱風チャンバー11Eは、図示しない熱風の吹き出し装置に繋がっている。凹ローラ11が回転するのに対し、凹ローラ11の内部にある吸気チャンバー11Dと熱風チャンバー11Eは、図示しない部材によって固定されている。このような凹ローラ11では、繰り出しローラ13から繰り出されたトップシート7と吸収体6Cの積層体が、通気孔11Cを通じて吸気チャンバー11Dに吸引される空気の力で凹ローラ11の外周面に吸着される。これにより、トップシート7と吸収体6Cの積層体は、凹ローラ11の外周面に沿った状態となる。そして、凹ローラ11が回転すると、通気孔11Cを通じて熱風チャンバー11Eから吹き出される熱風の熱で積層体が加熱され、凹部11Aの部分でトップシート7の嵩が回復する。
凹部11Aは、肛門対向領域Kや尿道口対向領域Nの方へ斜めに突出する凸部7Fを形成するための凹部なので、図7に示されるように、形成する凸部7Fの突出方向に向かって窪んでいる。このため、吸気チャンバー11Dに吸引される空気の力で凹部11Aの内面に吸着され、その後に熱風チャンバー11Eから吹き出される熱風の熱で加熱されたトップシート7は、凹部11A内において、斜めに窪む凹部11Aの形に沿って斜めの突起である凸部7Fを形成する。
凸部7Fが表面に形成されたトップシート7は、熱風吹き出し機能を有する凹ローラ11を通過した後に送風等で冷却されることにより、加熱によって嵩が回復した凸部7Fがパッケージング等の後工程で再び潰れないように処理される。
ところで、トップシート7の表面に形成される凸部7Fは、上記の形態に限定されるものではない。図8は、トップシート7の表面に設けられる凸部の第2例を示した図である。トップシート7の表面に形成される凸部7Fは、例えば、図8に示されるように、尿道口対向領域Nや肛門対向領域Kをトップシート7の幅方向両側から挟む位置に配置され、トップシート7の長手方向に沿って延在する筋状の凸部であってもよい。この場合、トップシート7の断面構造としては、幾つかの形態を採ることができる。
図9は、図8において符号B−Bで示す仮想線におけるトップシート7と吸収体6Cの断面構造の第1例を示した図である。凸部7Fは、例えば、図9に示されるように、トップシート7の表面から真っ直ぐに突出する突起を形成するものであってもよい。このような突起を形成する凸部7Fであっても、尿道口対向領域Nや肛門対向領域Kにおいておむつ1の着用者から排出された排泄物がトップシート7の表面で幅方向に流れ出るのを防ぐことが可能である。また、凸部7Fと低嵩部分7Tにより、トップシート7の長手方向沿った通気経路がトップシート7の表面に形成されるため、トップシート7の表面の通気性が向上する。
図10は、図8において符号B−Bで示す仮想線におけるトップシート7と吸収体6Cの断面構造の第2例を示した図である。凸部7Fは、例えば、図10に示されるように、トップシート7の表面から尿道口対向領域Nや肛門対向領域Kの中心の方へ斜めに突出する突起を形成するものであってもよい。このような突起を形成する凸部7Fであれば、尿道口対向領域Nや肛門対向領域Kにおいておむつ1の着用者から排出された排泄物がトップシート7の表面で幅方向に流れ出るのをより確実に防ぐことが可能である。また、凸部7Fと低嵩部分7Tにより、トップシート7の長手方向沿った通気経路がトップシート7の表面に形成されるため、トップシート7の表面の通気性が向上する。
図11は、図8において符号B−Bで示す仮想線におけるトップシート7と吸収体6Cの断面構造の第3例を示した図である。凸部7Fは、例えば、図11に示されるように、トップシート7の表面から真っ直ぐに突出する突起と、トップシート7の表面から尿道口対向領域Nや肛門対向領域Kの中心の方へ斜めに突出する突起とが混在するものであってもよい。このような突起を形成する凸部7Fであれば、尿道口対向領域Nや肛門対向領域Kにおいておむつ1の着用者から排出された排泄物がトップシート7の表面で幅方向に流れ出るのをより確実に防ぐことが可能である。また、凸部7Fと低嵩部分7Tにより、トップシート7の長手方向沿った通気経路がトップシート7の表面に形成されるため、トップシート7の表面の通気性が向上する。
図12は、図8において符号B−Bで示す仮想線におけるトップシート7と吸収体6Cの断面構造の第4例を示した図である。凸部7Fは、例えば、図12に示されるように、トップシート7側から吸収体6C側へ向けた圧搾加工によってトップシート7の表面に筋状に形成される圧搾溝9に沿って形成されていてもよい。
また、トップシート7の表面に形成される凸部7Fは、直線状の形態に限定されるものではない。図13は、トップシート7の表面に設けられる凸部の第3例を示した図である。また、図14は、トップシート7の表面に設けられる凸部の第4例を示した図である。トップシート7の表面に形成される凸部7Fは、例えば、図13及び図14に示されるように、円環状の形態であってもよい。この場合、凸部7Fは、例えば、図13に示されるように、肛門対向領域Kを中心にした円環状の形態であってもよい。凸部7Fが肛門対向領域Kを中心にした円環状の形態であれば、肛門対向領域Kにおいて着用者から排出された排泄物がトップシート7の表面において前後左右の何れの方向にも流れるのを防ぐことができる。また、凸部7Fは、例えば、図14に示されるように、尿道口対向領域Nを中心にした円環状の形態であってもよい。凸部7Fが尿道口対向領域Nを中心にした円環状の形態であれば、尿道口対向領域Nにおいて着用者から排出された尿がトップシート7の表面において前後左右の何れの方向にも流れるのを防ぐことができる。また、トップシート7の表面には、肛門対向領域Kを中心にした円環状の凸部7Fと、尿道口対向領域Nを中心にした円環状の凸部7Fの両方が設けられていてもよい。
また、凸部7Fは、図6に示した製造工程で形成されるものに限定されるものではなく
、その他の製造工程で形成されるものであってもよい。図8に示したように、凸部7Fをトップシート7の長手方向沿いに筋状に延在する形態とする場合には、例えば、凸部7Fに対応する部分が閉鎖された細長い開口のノズルを、トップシート7を取り扱う装置のMD方向(MD:Machine Direction)と交差するように配置し、当該ノズルから熱風を吹き出すことにより、トップシート7の長手方向に沿った筋状の凸部7Fをトップシート7の表面に形成することができる。
また、トップシート7の原反ロールは、原反を芯材に巻き付けたものなので、ロールの芯材側の方が外周側よりも圧縮されており、嵩が低い。そこで、嵩回復のための加熱時間は、原反ロールの始端側から終端側へ向かうにつれて徐々に長くすることが好ましい。例えば、原反ロールから繰り出す原反の速度を徐々に遅くすれば、嵩回復のための加熱時間を徐々に長くすることができる。
また、上記実施形態や変形例では、テープ型のおむつを例示したが、パンツ型のおむつやその他各種形態の吸収性物品にも適用可能である。
1・・おむつ
1B・・股下領域
1F・・前身頃領域
1R・・後身頃領域
2F・・フロントパッチ
2FT・・通気孔
2L,2R・・テープ
3BL,3BR・・立体ギャザー
3R・・ウェストギャザー
4・・カバーシート
4KL,4KR・・括れ
4C,4SL,4SR,8EL,8ER,9ER・・糸ゴム
5・・バックシート
6C・・吸収体
7・・トップシート
7F・・凸部
7T・・低嵩部分
8・・サイドシート
8KL,8KR・・括れ
9・・圧搾溝
10・・加熱ノズル
11・・凹ローラ
11A・・凹部
11B・・圧搾端
11C・・通気孔
11D・・吸気チャンバー
11E・・熱風チャンバー
12・・支持ローラ
13・・繰り出しローラ
K・・肛門対向領域
N・・尿道口対向領域

Claims (13)

  1. 着用者の股下に装着される吸収性物品であって、
    吸収体と、
    前記吸収体よりも前記着用者側に配置されており、前記着用者の肌が当接する芯鞘繊維製不織布のトップシートと、
    前記トップシートを構成する2種以上の芯鞘繊維の熱変形により、前記トップシートの嵩が周囲の低嵩部分より高い高嵩部分が形成する、前記トップシートの表面から突出する凸部と、を備える、
    吸収性物品。
  2. 前記トップシートの表面に、前記凸部同士の間に形成される凹部を更に備える、
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記凸部は、前記トップシートの表面から斜めに突出する、
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記凸部は、前記着用者の肛門に対向する部位の側方に、前記トップシートの表面から突出する肛門用凸部を有する、
    請求項1から3の何れか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記肛門用凸部は、前記トップシートの表面から前記着用者の肛門に対向する部位の方へ斜めに突出する、
    請求項4に記載の吸収性物品。
  6. 前記肛門用凸部は、前記着用者の肛門に対向する部位の周囲を囲むように周回形成されている、
    請求項4又は5に記載の吸収性物品。
  7. 前記凸部は、前記着用者の尿道口に対向する部位の側方に、前記トップシートの表面から突出する尿道口用凸部を有する、
    請求項1から6の何れか一項に記載の吸収性物品。
  8. 前記尿道口用凸部は、前記トップシートの表面から前記着用者の尿道口に対向する部位の方へ斜めに突出する、
    請求項7に記載の吸収性物品。
  9. 前記尿道口用凸部は、前記着用者の尿道口に対向する部位の周囲を囲むように周回形成されている、
    請求項7又は8に記載の吸収性物品。
  10. 前記凸部は、前記トップシートの幅方向中心の左右両側において、前記トップシートの長手方向に沿って延在する側凸部を有する、
    請求項1から9の何れか一項に記載の吸収性物品。
  11. 前記吸収体は、溝を有しており、
    前記凸部は、前記トップシートの表面のうち前記溝に沿って延在する溝用凸部を有する、
    請求項1から10の何れか一項に記載の吸収性物品。
  12. 着用者の股下に装着される吸収性物品の製造装置であって、
    吸収体よりも前記着用者側に配置される芯鞘繊維製不織布のトップシートを構成する2種以上の芯鞘繊維を熱変形させることにより、前記トップシートの嵩が周囲の低嵩部分より高い高嵩部分が形成する、前記トップシートの表面から突出する凸部を形成する加熱機構を備える、
    吸収性物品の製造装置。
  13. 着用者の股下に装着される吸収性物品の製造方法であって、
    吸収体よりも前記着用者側に配置される芯鞘繊維製不織布のトップシートを構成する2種以上の芯鞘繊維を熱変形させることにより、前記トップシートの嵩が周囲の低嵩部分より高い高嵩部分が形成する、前記トップシートの表面から突出する凸部を形成する加熱工程を有する、
    吸収性物品の製造方法。
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