JP2021164570A - 吸収性物品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、吸収性物品の資材からSAPの粒子が毀れるのを抑制可能な吸収性物品の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】吸収性物品の製造方法は、繊維状材料からなる第1資材に凹部を形成する凹部形成工程と、高吸収性重合体であるSAPの粒子を凹部に撒く粒子配置工程と、繊維状材料からなる第2資材を第1資材に積層する積層工程と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、吸収性物品の製造方法に関する。
使い捨ておむつ、吸収性パッド(尿パッド)、生理用品等の吸収性物品が知られている。吸収性物品は、パルプや高吸収性重合体(Super Absorbent Polymer:SAP)により形成され、尿や体液等の液体を吸収する吸収体を備えている。特許文献1には、上層吸収体と下層吸収体の間にSAPの粒子群が配置された吸収性物品が記載されている。
国際公開第2016/114209号
SAPの粒子群が上層吸収体と下層吸収体の間に配置された吸収性物品は、全体として液体の吸収保持量を大きくすることができる。このような吸収性物品の製造工程では、下層吸収体となる資材上にSAPの粒子が撒かれた後に当該資材上に上層吸収体となる別の資材が積層される。また、2つの資材が積層された状態で当該2つの資材がプレスされたり、搬送中の当該2つの資材が製造装置内のガイドロール等に擦れたりすることによって、SAPの粒子がこれらの資材の幅方向に広がってしまい、この結果、SAPの粒子が資材から毀れてしまう可能性がある。
本発明は、吸収性物品の資材からSAPの粒子が毀れるのを抑制可能な吸収性物品の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、SAPの粒子群を資材の凹部に撒くことにした。
詳細には、本発明は、吸収性物品の製造方法であって、繊維状材料からなる第1資材に凹部を形成する凹部形成工程と、高吸収性重合体であるSAPの粒子を前記凹部に撒く粒子配置工程と、繊維状材料からなる第2資材を前記第1資材に積層する積層工程と、を有する。
上記の吸収性物品の製造方法において、前記凹部形成工程では、前記凹部を形取った成型プレート内に繊維状材料を堆積させて前記凹部を備えた前記第1資材を形成してもよい。
上記の吸収性物品の製造方法において、前記凹部形成工程では、前記第1資材をプレスすることによって前記凹部を形成してもよい。
上記の吸収性物品の製造方法において、前記凹部形成工程では、前記凹部を前記第1資材の長手方向に延在するように形成してもよい。
上記の吸収性物品の製造方法において、前記凹部形成工程では、前記凹部を前記第1資材の幅方向に複数列形成してもよい。
上記の吸収性物品の製造方法において、前記第1資材は、前記第1資材の長手方向に延在する第1開口部を備え、前記第2資材は、前記第2資材の長手方向に延在する第2開口部を備え、前記積層工程では、厚み方向において前記第1開口部と前記第2開口部とが重なるように前記第1資材に前記第2資材を積層してもよい。
上記の吸収性物品の製造方法であれば、吸収性物品の資材からSAPの粒子が毀れるのを抑制可能である。
図1は、吸収性物品の製造方法の概要を示したフローチャートである。 図2は、テープ型使い捨ておむつの斜視図である。 図3は、おむつの分解斜視図である。 図4は、股下領域をその幅方向に切断した場合の断面図である。 図5は、吸収体の詳細な構造を示した第1の図である。 図6は、吸収体の詳細な構造を示した第2の図である。 図7は、おむつの製造装置の一例を示した図である。 図8は、吸収体の詳細な構造を示した第1の図である。 図9は、吸収体の詳細な構造を示した第2の図である。 図10は、おむつの製造装置の一例を示した図である。 図11は、プレスロールの断面図である。 図12は、凹部が形成された下層吸収体の断面図である。 図13は、凹部にSAPの粒子が撒かれた下層吸収体の断面図である。 図14は、凹部が形成された下層吸収体の平面図である。 図15は、凹部が形成された下層吸収体の断面図である。 図16は、凹部が形成された下層吸収体の平面図である。 図17は、凹部が形成された下層吸収体の平面図である。 図18は、凹部が形成された下層吸収体の断面図である。 図19は、凹部が形成された下層吸収体の平面図である。 図20は、凹部が形成された下層吸収体の断面図である。 図21は、凹部が形成された下層吸収体の断面図である。 図22(a)は、プレス前の上層吸収体及び下層吸収体の断面図であり、図22(b)は、プレス後の上層吸収体及び下層吸収体の断面図である。 図23は、上層吸収体及び下層吸収体の断面図である。
以下に、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態の構成は例示であり、本発明はこれらの実施形態の構成に限定されるものではない。
<実施形態1>
本実施形態において、尿や体液を吸収する吸収材として用いられるSAPは、粒状であり、例えば、自重の5倍以上の水を吸収し保持することが可能である。吸収性物品に用いられるSAPとしては、デンプン系、セルロース系、合成樹脂系等の各種SAPが挙げられる。また、SAPとしては、例えば、デンプン−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、デンプン−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物、またはアクリル酸(塩)重合体からなるものであってもよい。また、SAPの粒子形状については、例えば、破砕タイプのものやパールタイプのものが公知であるが、好ましくは破砕タイプのSAP粒子が吸収性物品に採用される。
また、本願においてSAPの粒子とは、SAPを含む樹脂組成物を粒状としたものを指す。ここで言う「SAPを含む樹脂組成物」とは、SAPのみからなる組成物、SAPを主成分とし、これに吸水性に悪影響を及ぼさない程度に他の物質が含まれた組成物、の双方を包含する概念である。「他の物質」としては、添加剤(粒子表面を疎水化する目的で添加される表面改質剤等)、SAPの合成時に残存した未反応のモノマー等を挙げることができる。
また、SAPの粒子に関する「粒状」には、例えば粒状、顆粒状等の形態が含まれる。このような粒状の形状にすると、SAPの粒子を均一に散布しやすい。SAPの粒子の質量平均粒子径は、例えば、180〜500μmとする。「質量平均粒子径」は、公知の篩い分け法により測定することができる。
このようなSAPの粒子は、吸収性物品の資材へ撒くことが可能なように、製造装置へ乾燥状態で投入される。吸収性物品の製造工程では、下層吸収体となる資材上にSAPの粒子が撒かれた後に当該資材上に上層吸収体となる別の資材が積層され、2つの資材が積層された状態でプレスされたり製造装置内のガイドロール等に擦れたりすることによって、SAPの粒子がこれらの資材の幅方向に広がってしまい、この結果、SAPの粒子が資材から毀れてしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、SAPの粒子を資材に形成された凹部に撒くことにより、SAPの粒子が資材の幅方向に広がって当該資材から毀れてしまうのを抑制する。
図1は、本実施形態に係る吸収性物品の製造方法の概要を示したフローチャートである。本実施形態に係る製造方法では、まず、繊維状材料からなる第1資材に凹部を形成する(ステップS101:本願でいう「凹部形成工程」に相当する)。第1資材は吸収性物品の下層吸収体となる資材である。次に、第1資材の凹部にSAPの粒子を撒く(ステップS102:本願でいう「粒子配置工程」に相当する)。次に、繊維状材料からなる第2資材を第1資材に積層する(ステップS103:本願でいう「積層工程」に相当する)。第2資材は吸収性物品の上層吸収体となる資材である。第1資材に形成された凹部にSAPの粒子が撒かれることによって第1資材上にSAPの粒子群が配置される。この第1資材上に第2資材を積層することによってSAPの粒子群を凹部内に封じることができる。このため、第1資材と第2資材が積層された状態でプレスされたり製造装置内のガイドロール等に擦れたりしてもSAPの粒子が第1資材の幅方向に広がらないため、SAPの粒子が第1資材から毀れるのを抑制できる。
上記の製造方法を利用した吸収性物品の一例として、テープ型使い捨ておむつについて説明する。図2は、テープ型使い捨ておむつ(以下、単に「おむつ」という)1の斜視図である。本実施形態では、おむつ1について、着用者の腹部に対向して配置される前身頃と背部に対向して配置される後身頃とを結ぶ方向を長手方向とする。これらの前身頃(長手方向の一側)と後身頃(長手方向の他側)との間(長手方向の中央)には、着用者の股下に配置(股間に対向して配置)される股下部が位置する。また、紙おむつが着用者に装着された状態(以下「装着状態」と略称する)において、着用者の肌に向かう側(装着された状態で内側)を肌面側とし、肌面側の反対側(装着された状態で外側)を非肌面側とする。さらに、肌面側と非肌面側とを結ぶ方向を厚み方向とし、長手方向と厚み方向の何れにも直交する方向を幅方向とする。そのほか、厚み方向から視ることを平面視とする。
おむつ1は、装着状態において着用者の陰部を覆う股下領域1Bと、股下領域1Bの前側に位置する前身頃領域1Fと、股下領域1Bの後ろ側に位置する後身頃領域1Rとを有する。後身頃領域1Rの左右両側の縁には、前身頃領域1Fの非着用者側の面に設けられたフロントパッチ2Fへ貼着可能なテープ2L,2Rが設けられている。よって、おむつ1は、前身頃領域1Fが着用者の腹側に配置され、後身頃領域1Rが着用者の背側に配置
された状態でテープ2L,2Rがフロントパッチ2Fに貼着されると、着用者の腹囲と大腿部を取り巻く状態で着用者の身体に固定される。
おむつ1には、液体を吸収して保持することができる吸収体が主に股下領域1B付近を中心に配置されている。当該吸収体に、上述した製造方法で製造されたものを用いる。また、おむつ1には、おむつ1と着用者の肌との間に液体の流出経路となる隙間が形成されるのを抑制するべく、着用者の大腿部を取り巻く部位に立体ギャザー3BL、3BRが設けられ、着用者の腹囲を取り巻く部位にウェストギャザー3Rが設けられている。立体ギャザー3BL、3BRとウェストギャザー3Rは、糸ゴムの弾性力で着用者の肌に密着する。よって、着用者の陰部から排出される液体は、おむつ1から漏出することなくおむつ1の吸収体に吸収される。
図3は、おむつ1の分解斜視図である。また、図4は、股下領域1Bをその幅方向に切断した場合の断面図である。おむつ1は、装着状態において外表面を形成するカバーシート4を有する。カバーシート4は、長辺に相当する部位に括れ4KL,4KRを設けた略長方形の外観を有するシート状の部材である。括れ4KL,4KRは、着用者の大腿部が位置する箇所に設けられる。カバーシート4は、バックシート5の補強や手触りの向上のために設けられ、例えば、排泄物の漏れを抑制するために、液不透過性の熱可塑性樹脂からなる不織布をその材料として用いることができる。液不透過性の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等が例示できる。
そして、おむつ1は、カバーシート4の着用者側の面において順に積層されるバックシート5、吸収体6C、トップシート7を有する。バックシート5、吸収体6C、トップシート7は、何れも長方形の外観を有するシート状の部材であり、長手方向がカバーシート4の長手方向と一致する状態でカバーシート4に順に積層されている。バックシート5は、カバーシート4と同様に、排泄物の漏れを抑制するために液不透過性の熱可塑性樹脂を材料として形成されたシートである。また、トップシート7は、吸収体6Cの吸水面を被覆するように着用者の肌面側に配置される、シート状の部材である。このトップシート7は、その一部又は全部において液透過性を有する。そのため、おむつ1が装着された状態において、着用者から排泄された液体は、着用者の肌に接触し得るトップシート7を通って吸収体6Cに進入し、そこで吸収される。例えば、織布、不織布、多孔質フィルムがトップシート7の材料として材用できる。さらにトップシート7も親水性を有していてもよい。
そして、バックシート5と吸収体6Cとトップシート7が積層されているカバーシート4で着用者の陰部を覆うと、バックシート5と吸収体6Cとトップシート7の各長手方向の両端部は、着用者の腹側と背側に位置する状態となる。すなわち、着用者の陰部は、着用者の腹側から背側まで吸収体6Cに覆われる状態となる。したがって、着用者が腹を下へ向けた姿勢と背を下へ向けた姿勢の何れの姿勢で液体を体外へ排出しても、排出された液体はトップシート7を介して吸収体6Cに触れることになる。
また、おむつ1は、上述した立体ギャザー3BL,3BRを形成するための細長い帯状のサイドシート8L,8Rを有する。サイドシート8L,8Rは、トップシート7の長辺の部分に設けられる。サイドシート8L,8Rには、おむつ1の立体ギャザー3BL,3BRと同様、着用者の大腿部が位置する箇所に括れ8KL,8KRが設けられる。そして、括れ8KL,8KRには糸ゴム8EL,8ERが長手方向に沿って編み込まれている。よって、括れ8KL,8KRは、おむつ1が着用状態の形態、すなわち、おむつ1が側面視U字状の形態になると、糸ゴム8EL,8ERの収縮力で長手方向に引き寄せられてトップシート7から立ち上がり、液体の流出を防ぐ立体ギャザーとなる。
また、上述したウェストギャザー3Rを形成するための糸ゴム9ERは、吸収体6Cの端部よりも更に背側の位置において、バックシート5とトップシート7の間に設けられる。糸ゴム9ERは、伸縮方向となる長手方向がおむつ1の左右方向となる向きでバックシート5とトップシート7の間に設けられる。よって、糸ゴム9ERの左右両側に設けられるテープ2L,2Rが、着用者の腹側においてフロントパッチ2Fに貼着されると、糸ゴム9ERは、収縮力を発揮しておむつ1を着用者に密着させ、おむつ1と着用者の腹囲との間に隙間が形成されるのを防ぐ。なお、吸収体6Cの両側にも、おむつ1と着用者の腹囲との間に隙間が形成されるのを防ぐ糸ゴム9SL,9SRが設けられている。
吸収体6Cは、パルプ繊維、レーヨン繊維、またはコットン繊維のようなセルロース系繊維の短繊維や、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリエチレンテレフタレート等の合成繊維に親水化処理を施した短繊維の隙間に、水を吸収し保持することのできる架橋構造を持つ親水性ポリマーであるSAP等の粒状の吸収性樹脂を保持させた構造を有する。
このように構成されるおむつ1において、着用者から液体が排泄されると、排出された液体はトップシート7を介して吸収体6Cに接触する。その結果、吸収体6Cは、着用者から排出された液体を吸収し、液体がおむつ1から外部に漏れ出すのを好適に抑制する。
このようなおむつ1の製造工程において、例えば、吸収体6Cが以下のように設計されている場合に、吸収体6Cの第1資材及び第2資材へ上記実施形態の製造方法でSAPの粒子群を保持させることにより、SAPの粒子が毀れてしまうの抑制できる。図5は、吸収体6Cの詳細な構造を示した第1の図である。また、図6は、吸収体6Cの詳細な構造を示した第2の図である。図5では、吸収体6Cを肌対向面側から見た場合の構造が図示されている。また、図6では、図5において符号A−Aで示す線で吸収体6Cを切断した場合の断面が図示されている。
図5及び図6に示されるように、吸収体6Cは、トップシート7側に配置された上層吸収体15(本願でいう「第2資材」に相当する)と、バックシート5側に配置された下層吸収体17(本願でいう「第1資材」に相当する)とを有している。下層吸収体17は、トップシート7側から視て上層吸収体15の下方に配置されている。なお、上層吸収体15及び下層吸収体17は、繊維状材料(例えば、フラッフパルプ)により形成されている。
上層吸収体15には、厚み方向に貫通して形成された上層開口部21(本願でいう「第2開口部」に相当する)が備わっている。上層開口部21は、吸収体6Cの長手方向に延び且つ吸収体6Cの幅方向中央部に形成されている。上層開口部21は、上層吸収体15の長手方向に延在している。
下層吸収体17には、厚み方向に貫通して形成された下層開口部22(本願でいう「第1開口部」に相当する)が備わっている。下層開口部22は、吸収体6Cの長手方向に延び且つ吸収体6Cの幅方向中央部に形成されている。下層開口部22は、下層吸収体17の長手方向に延在している。
また、厚み方向に視て、上層開口部21と下層開口部22とは重なっている。着用者によって排泄された尿等の液体は、上層開口部21及び下層開口部22内を流れて吸収体6Cの全体に拡散される。
また、下層吸収体17には、凹部24L,24Rが形成されている。凹部24L,24Rは、下層吸収体17の長手方向に延在している。このように、下層吸収体17には、凹
部が幅方向に2列形成されている。また、上面視において、凹部24L,24Rは、長方形状に形成されている。なお、上面視において、凹部24L,24Rは、長方形状ではなく、その他の多角形状や楕円形状に形成されていてもよい。
凹部24L,24RにSAPの粒子が撒かれることによって下層吸収体17上にSAP層23L,23Rが形成されている。SAP層23L、23Rは、SAPの粒子が複数集まって形成されている。SAP層23L、23Rは、SAPの粒子を複数含むSAPの粒子群であり、上層吸収体15と下層吸収体17の間に導かれた液体を吸収して保持することができる。図6に示されるように、凹部24LにはSAP層23Lが配置され、凹部24RにはSAP層23Rが配置されている。SAP層23L、23Rは、上層開口部21及び下層開口部22の長手方向に沿うようにこれらの開口部の両側に配置されている。
また、吸収体6Cには、上層吸収体15と下層吸収体17を包むコアラップシート40が備わっている。コアラップシート40は、上層吸収体15側に配置された上層シート41と、下層吸収体17側に配置された下層シート43と、を有している。上層シート41は、トップシート7と上層吸収体15との間に配置されており、下層シート43は、バックシート5と下層吸収体17との間に配置されている。また、下層シート43は、上層吸収体15及び下層吸収体17の側面部を被覆する部分を有し、トップシート7と上層吸収体15との間まで引き回されており、トップシート7と上層吸収体15との間において上層シート41に接合されている。このように、上層シート41と下層シート43は互いに接合されて一体的となっており、上層吸収体15及び下層吸収体17の全体を包んでいる。上層シート41、下層シート43には、例えば、ティッシュペーパーのような薄葉紙や不織布等が用いられる。
SAP層23L、23Rは、下層吸収体17となる第1資材に形成された凹部にSAPの粒子が撒かれることにより形成される。このため、装着者の動作によりおむつ1が動いた場合であってもSAP層23L、23Rに含まれるSAPの粒子が下層開口部22や下層吸収体17の幅方向端部から毀れるのを抑制できる。
また、SAP層23L、23Rを上層吸収体15と下層吸収体17との間に配置することによって、毛細管現象により下層吸収体17のパルプが一旦吸収した尿をSAP層23L、23Rに移動させることができる。これにより、おむつ1は、より尿の保持力が高いSAP層23L、23Rで尿を保持することで、尿の漏出を抑制できる。
このように、本実施形態に係るおむつ1は、肌対向面側から厚み方向に視て、トップシート7、上層シート41、下層シート43の一部、上層吸収体15、SAP層23L、23R、下層吸収体17、下層シート43の一部、バックシート5の順に積層された構造を有している。また、トップシート7及びバックシート5の各周縁部が互いに接合されることにより、上層シート41、下層シート43、上層吸収体15、SAP層23L、23R及び下層吸収体17がトップシート7及びバックシート5により周囲が囲まれて封止されている。
次に、図7に基づいて、本実施形態に係る吸収性物品の製造方法についてより詳細に説明する。図7は、おむつ1の製造装置の一例を示した図である。おむつ1の製造方法に用いる製造装置Mは、搬送ラインM1、フォーミングドラムM2、スカートM3、SAP散布装置M4、上層吸収体供給ローラM5を備える。搬送ラインM1は、下層吸収体17と上層吸収体15とを一定方向に搬送するコンベアである。
フォーミングドラムM2は、凹部の形成された下層吸収体17を形成するために用いられる。フォーミングドラムM2の円周面には、凹部24L,24Rと下層開口部22が形
成される下層吸収体17を形取った成型プレートに繊維状材料を堆積させて凹部を備える下層吸収体17を形成する。この成型プレートはフォーミングドラムM2の周方向に複数(例えば、4個)並んで配置されている。フォーミングドラムM2は、内部が負圧とされながら回転し、スカートM3から供給される繊維状材料(例えば、フラッフパルプ)を吸引することで、成型プレート内に繊維状材料を堆積させて凹部24L,24Rを備える下層吸収体17を形成する。これにより、下層吸収体17に凹部24L,24Rが形成される(図1に示すステップS101)。凹部24L,24Rは、下層吸収体17の長手方向に延在するように形成される。
また、搬送ラインM1の搬送経路におけるフォーミングドラムM2の下流側にはSAP散布装置M4が設けられている。SAP散布装置M4は、下層吸収体17の凹部24L,24Rへ向けてSAPの粒子を撒く(図1に示すステップS102)。
また、搬送ラインM1の搬送経路におけるSAP散布装置M4の下流側には上層吸収体供給ローラM5が配置されている。上層吸収体供給ローラM5は、長尺の原反ロールから切り出された上層吸収体15を、搬送ラインM1に載っている下層吸収体17の上に載せる。これにより、SAPの粒子群が配置された下層吸収体17上に上層吸収体15が積層される(図1に示すステップS103)。この際、厚み方向において下層開口部22と上層開口部21とが重なるように下層吸収体17に上層吸収体15が積層される。また、凹部24L,24R内に配置されたSAPの粒子群が上層吸収体15によって凹部24L,24R内に封じられる。
本実施形態に係る吸収性物品の製造方法によれば、下層吸収体17に形成された凹部24L,24RにSAPの粒子が撒かれ、下層吸収体17に上層吸収体15を積層することによってSAPの粒子群を凹部24L,24R内に封じることができる。このため、下層吸収体17と上層吸収体15が積層された状態でプレスされたり製造装置内のガイドロール等に擦れたりしてもSAPの粒子が下層吸収体17の幅方向に広がらないため、SAPの粒子が下層吸収体17から毀れるのを抑制できる。
<実施形態2>
次に、実施形態2に係る吸収性物品の製造方法について説明する。なお、上記実施形態に係るおむつ1や製造装置Mの構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明は省略する。図8は、本実施形態に係る吸収性物品の製造方法によって製造される吸収体6Cの詳細な構造を示した第1の図であり、図9は、当該吸収体6Cの詳細な構造を示した第2の図である。図8では、吸収体6Cを肌対向面側から見た場合の構造が図示されている。また、図9では、図8において符号B−Bで示す線で吸収体6Cを切断した場合の断面が図示されている。図8及び図9に示されるように、おむつ1の完成状態において下層吸収体17に凹部が形成されておらず、SAP層23L、23Rは、上層吸収体15と下層吸収体17との間に挟持されている。
次に、図10に基づいて、本実施形態に係る吸収性物品の製造方法について説明する。図10は、おむつ1の製造装置の一例を示した図である。おむつ1の製造方法に用いる製造装置Mは、搬送ラインM1、下層吸収体供給ローラM11、プレスロールM12、SAP散布装置M4、上層吸収体供給ローラM5を備える。
下層吸収体供給ローラM11は、搬送ラインM1の搬送経路の途中に設けられており、長尺の原反ロールから切り出された下層吸収体17を搬送ラインM1へ載せる。なお、本実施形態において、下層吸収体17には下層開口部22が予め形成されている。
また、搬送ラインM1の搬送経路における下層吸収体供給ローラM11の下流側にはプ
レスロールM12が設けられている。プレスロールM12は、下層吸収体17をプレスすることによって凹部を形成する(図1に示すステップS101)。
ここで、本実施形態におけるプレスロールM12及び下層吸収体17に形成される凹部についてより詳細に説明する。図11は、搬送ラインM1の上流側から視た場合のプレスロールM12及び下層吸収体17の断面図である。プレスロールM12は、下層吸収体17の凹部形成部位に合わせて凸部M12L,M12Rが形成されている。凸部M12L,M12Rは、下層吸収体17に形成する凹部の長手方向長さ分だけプレスロールM12の円周方向に形成されており、当該円周方向の全体に亘っては形成されていない。例えば、図11中、凸部12L,12RはプレスロールM12の上部には形成されていない。
図12は、プレスロールM12によって凹部25L,25Rが形成された下層吸収体17の断面図である。なお、凹部25L,25Rの形成範囲、幅及び長さは図5及び図6に示す凹部24L,24Rと同じである。製造装置Mは、下層吸収体供給ロールM11が下層吸収体17を搬送ラインM1に載せるタイミングと、プレスロールM12の回転タイミングを同期させることによって、下層吸収体17に凹部25L,25Rを形成することができる。凹部25L,25Rは、下層吸収体17の長手方向に延在するように形成される。
また、図10に示されるように、搬送ラインM1の搬送経路におけるプレスロールM12の下流側にはSAP散布装置M4が設けられている。SAP散布装置M4は、下層吸収体17の凹部25L,25Rへ向けてSAPの粒子を撒く(図1に示すステップS102)。図13は、凹部25L,25RにSAPの粒子が撒かれた状態を示している。SAPの粒子群によってSAP層23L,23Rが形成されている。次いで、上記実施形態1と同様に、上層吸収体供給ローラM5により上層吸収体15を、搬送ラインM1に載っている下層吸収体17の上に載せる。これにより、SAPの粒子群が配置された下層吸収体17上に上層吸収体15が積層される(図1に示すステップS103)。凹部25L,25R内に配置されたSAPの粒子群が上層吸収体15によって凹部25L,25R内に封じられる。
プレスロールM12によりプレスされ、凹部25L,25Rが形成された下層吸収体17はその弾性によって所定時間経過後にプレス前の形状に戻る。しかしながら、おむつ1の製造工程時間内では凹部25L,25Rが形成された状態が維持されるので、この時間内においてSAPの粒子群が凹部25L,25R内に封じることができる。
本実施形態に係る吸収性物品の製造方法によれば、下層吸収体17に形成された凹部25L,25RにSAPの粒子が撒かれ、下層吸収体17に上層吸収体15を積層することによってSAPの粒子群を凹部25L,25R内に封じることができる。このため、おむつ1の製造工程時間内において、下層吸収体17と上層吸収体15が積層された状態でプレスされたり製造装置内のガイドロール等に擦れたりしてもSAPの粒子が下層吸収体17の幅方向に広がらないため、SAPの粒子が下層吸収体17から毀れるのを抑制できる。なお、おむつ1の完成後、SAPの粒子群であるSAP層23L、23Rは、上層吸収体15と下層吸収体17との間に挟持されている。このため、着用者の動作によりおむつ1が動いた場合であってもSAP層23L、23Rに含まれるSAPの粒子が下層開口部22や下層吸収体17の幅方向端部から毀れるのを抑制できる。
なお、凹部25L,25Rを形成する際に凹部25L,25Rの深さを調整することで下層吸収体17の幅方向の長さを制御できる。例えば、凹部25L,25Rの深さを浅くすると、凹部形成後に下層吸収体17の全体をプレスすることで下層吸収体17の幅を相対的に広くすることができる。また、凹部25L,25Rの深さを深くすると、凹部形成
後に下層吸収体17の全体をプレスすることで下層吸収体17の幅を相対的に狭くすることができる。また、例えば、股下領域1Bにおける凹部25L,25Rの深さを前身頃領域1F及び後身頃領域1Rにおける凹部25L,25Rの深さよりも深くすると、下層吸収体17を、股下領域1Bでは相対的に幅広に形成し、前身頃領域1F及び後身頃領域1Rでは相対的に幅狭に形成することができる。また、例えば、後身頃領域1Rにおける凹部25L,25Rの深さを前身頃領域1F及び股下領域1Bにおける凹部25L,25Rの深さよりも深くすると、下層吸収体17を、後身頃領域1Rでは相対的に幅広に形成し、前身頃領域1F及び股下領域1Bでは相対的に幅狭に形成することができる。
<変形例1>
次に、本発明の変形例1について説明する。図14は、下層吸収体17の詳細な構造を示した第1の図である。また、図15は、下層吸収体17の詳細な構造を示した第2の図である。図14では、下層吸収体17を肌対向面側から見た場合の構造が図示されている。また、図15では、図14において符号C−Cで示す線で下層吸収体17を切断した場合の断面が図示されている。本変形例では、格子状の壁部26L,26Rで区画された凹部27L,27Rが複数形成されている。本変形例では、図15に示されるように、凹部27L,27R内にSAPの粒子が配置されており、これによってSAP層23L,23Rが形成されている。なお、下層吸収体17における複数の凹部27L,27Rの形成範囲は、上記実施形態における凹部24L,24R及び凹部25L,25Rと同じである。
本変形例に係る吸収性物品の製造方法では、凹部形成工程(図1に示すS101)において、複数の凹部27L,27Rが形成される。凹部27L,27Rは、それらを形取った成型プレート内に繊維状材料を堆積させることによって下層吸収体17の作成時に形成されてもよい。また、下層吸収体17をプレスすることによって複数の凹部27L,27Rが形成されてもよい。本変形例に係る吸収性物品の製造方法によれば、下層吸収体17に形成された複数の凹部27L,27RにSAPの粒子が撒かれ、下層吸収体17に上層吸収体15を積層することによってSAPの粒子群を凹部27L,27R内に封じることができる。このため、SAPの粒子が下層吸収体17から毀れるのを抑制できる。さらに、各凹部27L,27R間でのSAPの粒子の移動が壁部26L,26Rにより防止される。このため、各凹部27L,27R間でSAPの粒子が移動してしまい、各凹部27L,27R間におけるSAPの粒子の配置量(目付量)に偏りが生じるのを抑制できる。
<変形例2>
次に、本発明の変形例2について説明する。図16は、下層吸収体17を肌対向面側から視た平面図である。本変形例では、凹部24L,24R内に複数の円形凹部26が形成されている。円形凹部26内にSAPの粒子群を配置することで、円形凹部26内にSAP層23L,23Rが形成され、SAPが下層吸収体17から毀れるのをより抑制できる。さらに、円形凹部26のSAPの粒子が円形凹部該に移動してしまうのを防止でき、SAPの粒子の配置量(目付量)に偏りが生じるのを抑制できる。なお、上記実施形態2における凹部25L,25Rにおいても同様に円形凹部26を形成してもよい。
<変形例3>
次に、本発明の変形例3について説明する。図17は、下層吸収体17の詳細な構造を示した第1の図である。また、図18は、吸収体6Cの詳細な構造を示した第2の図である。図17では、下層吸収体17を肌対向面側から見た場合の構造が図示されている。また、図18では、図18において符号D−Dで示す線で下層吸収体17を切断した場合の断面が図示されている。本変形例では、SAP層23L、23Rの幅方向両端部に凹部30L,30R,31L,31Rが形成されている。図17及び図18に示されるように、SAP層23Lの幅方向外側端部に凹部30Lが形成され、SAP層23Lの幅方向内側端部に凹部31Lが形成されている。また、SAP層23Rの幅方向外側端部に凹部30
Rが形成され、SAP層23Rの幅方向内側端部に凹部31Lが形成されている。なお、SAP層23L,23R(図17中、ドットハッチングで示す)は、吸収体6Cの長手方向に延在するように、吸収体6Cの幅方向両側に形成されている。
本変形例に係る吸収性物品の製造方法では、凹部形成工程(図1に示すS101)において、凹部30L,30R,31L,31Rが形成される。凹部30L,30R,31L,31Rは、それらを形取った成型プレート内に繊維状材料を堆積させることによって下層吸収体17の作成時に形成されてもよいし、下層吸収体17をプレスすることによって形成されてもよい。
本変形例に係る吸収性物品の製造方法は、下層吸収体17に凹部を形成する凹部形成工程であってSAPの粒子の配置位置の端部に凹部30L,30R,31L,31Rを形成する凹部形成工程と、高吸収性重合体であるSAPの粒子を凹部含む領域に撒く粒子配置工程と、上層吸収体15を下層吸収体17に積層する積層工程と、を有する。なお、凹部は、SAP層23L,23Rの幅方向両端部の少なくとも一方に形成してもよい。また、凹部は、SAP層23L,23Rの長手方向両端部の少なくとも一方に形成してもよい。本変形例に係る吸収性物品の製造方法によれば、下層吸収体17のSAPの粒子の配置位置の端部に凹部30L,30R,31L,31Rを形成し、下層吸収体17に形成された凹部30L,30R,31L,31Rを含む領域にSAPの粒子が撒かれ、下層吸収体17に上層吸収体15を積層する。凹部30L,30R,31L,31Rは、SAP層23L、23Rの幅方向両端部に形成されているため、SAPの粒子が凹部30L,30R,31L,31R外に移動することを防ぐことで、SAPの粒子が下層吸収体17から毀れるのを抑制できる。なお、本変形例では、下層吸収体17に下層開口部22が形成されていないが、下層吸収体17に下層開口部22が形成されていても勿論よい。
<変形例4>
次に、本発明の変形例4について説明する。図19は、下層吸収体17の詳細な構造を示した第1の図である。また、図20は、下層吸収体17の詳細な構造を示した第2の図である。図19では、下層吸収体17を肌対向面側から見た場合の構造が図示されている。また、図20では、図19において符号E−Eで示す線で下層吸収体17を切断した場合の断面が図示されている。本変形例では、下層吸収体17の幅方向中央に下層開口部22が形成されており、SAP層23L、23Rの幅方向内側端部に凹部32L,32Rが形成されている。なお、SAP層23L,23R(図19中、ドットハッチングで示す)は、吸収体6Cの下層開口部22の長手方向に沿うように下層開口部22の両側に形成されている。
本変形例に係る吸収性物品の製造方法では、凹部形成工程(図1に示すS101)において、凹部32L,32Rが形成される。凹部32L,32Rは、それらを形取った成型プレート内に繊維状材料を堆積させることによって下層吸収体17の作成時に形成されてもよいし、下層吸収体17をプレスすることによって形成されてもよい。
本変形例に係る吸収性物品の製造方法は、繊維状材料からなり、幅方向中央に下層開口部22を有する下層吸収体17に凹部32L,32Rを形成する凹部形成工程であってSAPの粒子の配置位置の内側端部に凹部を形成する凹部形成工程と、高吸収性重合体であるSAPの粒子を凹部含む領域に撒く粒子配置工程と、上層吸収体15を下層吸収体17に積層する積層工程と、を有する。本変形例に係る吸収性物品の製造方法によれば、下層吸収体17のSAPの粒子の配置位置の内側端部に凹部32L,32Rを形成し、下層吸収体17に形成された凹部32L,32Rを含む領域にSAPの粒子が撒かれ、下層吸収体17に上層吸収体15を積層する。下層開口部22を設けた下層吸収体6において、下層開口部22内にSAPの粒子が落ちてしまうと、下層開口部22内のSAPが尿等の液
体を吸収して膨張し、下層開口部22の断面積を小さくしてしまい尿を流れ難くしたり、尿の流れを塞いでしまったりする可能性がある。このため、下層開口部22内にSAPの粒子が毀れるのを抑制する必要がある。本変形例では、凹部32L,32Rは、SAP層23L、23Rの幅方向両端部に形成されているため、SAPの粒子が凹部32L,32Rよりも下層吸収体17の内側に移動することを防ぐことで、SAPの粒子が下層開口部22に毀れるのを抑制できる。なお、本変形例では、下層吸収体17の厚み方向に貫通した下層開口部22が形成されているが、下層開口部22に代えて非貫通型のスリットが下層吸収体17に形成されていてもよい。
図21には、図20と同様に、図19において符号E−Eで示す線で吸収体6Cを切断した場合の断面が図示されている。図21に示されるように、凹部32L,32Rは、下層吸収体17の内側がより深くなるように形成してもよい。このような構成によっても、SAPの粒子が凹部32L,32Rよりも下層吸収体17の内側に移動することを防ぐことで、SAPの粒子が下層開口部22に毀れるのを抑制できる。なお、上記実施形態1、2においても、幅方向内側がより深くなるように凹部を形成してもよい。
<変形例5>
次に、本発明の変形例5について説明する。図22(a)は、下層吸収体17上に上層吸収体15を積層した状態の断面図である。図22(b)は、下層吸収体17と上層吸収体15の積層体を厚み方向にプレスした状態の断面図である。SAP層23L,23R上に上層吸収体15を積層した後、これら積層体をプレスした際に凹部24L,24Rが形成されていない部分の下層吸収体17が圧縮され、下層吸収体17の上端面をSAP層23L,23Rの上端部とほぼ同じ平面内に形成することができる。このように、本変形例に係る吸収性物品の製造方法では、上層吸収体15を下層吸収体17に積層する積層工程において、下層吸収体17及び上層吸収体15をプレスし、下層吸収体17の上端面をSAP層23L,23Rの上端部とほぼ同じ平面内に形成する。これによってSAPの粒子を凹部24L,24R内で封止し、SAPの粒子が下層吸収体17から毀れるのを抑制できる。
<変形例6>
次に、本発明の変形例6について説明する。図23は、図6と同様に上層吸収体15及び下層吸収体17を切断した場合の断面図である。なお、コアラップシート40の図示は省略する。本変形例では、上層吸収体15の下層吸収体17との対向面側には、下層吸収体17の凹部24L,24Rと対応する位置に凸部16L,16Rが形成されている。なお、凸部16L,16Rは、それらを形取った成型プレート内に繊維状材料を堆積させることによって上層吸収体15の作成時に形成されてもよい。
本変形例に係る吸収性物品の製造方法では、上層吸収体15を下層吸収体17に積層する積層工程において、上層吸収体15の下層吸収体17との対向面側に且つ下層吸収体17の凹部24L,24Rと対応する位置に形成された凸部16L,16Rを凹部24L,24Rに位置を合わせて積層する。本変形例に係る吸収性物品の製造方法によれば、凸部16L,16RによってSAPの粒子を凹部24L,24R内で封止し、SAPの粒子が下層吸収体17から毀れるのを抑制できる。
なお、凸部16L,16Rは凹部24L,24Rに嵌合されてもよい。また、凸部16L,16Rの幅を凹部24L,24Rの幅よりも長く形成して、上層吸収体15及び下層吸収体17のプレスによって凸部16L,16Rを凹部24L,24Rに押し込んでもよい。これにより、下層吸収体17に対する上層吸収体15の位置ずれも抑制できる。また、凸部16L,16Rの幅の長さを凹部24L,24Rの幅の長さ以下とすることで、凸部16L,16Rで凹部24L,24R内のSAPの粒子を抑え込むことができ、SAP
の粒子が下層吸収体17から毀れるのをより抑制できる。
<その他の実施形態>
次に、その他の実施形態について説明する。上記実施形態では、テープ型の使い捨ておむつが例示されていたが、その他の形態の吸収性物品であってもよい。このような吸収性物品としては、例えば、パンツ型の使い捨ておむつ、尿パッド、軽失禁パッド等が挙げられる。
また、上記実施形態及び変形例では、凹部24L,24R,25L,25Rを下層吸収体17の幅方向に2列形成しているが、これらの凹部を下層吸収体17の幅方向に3列以上に形成してもよい。なお、上記実施形態及び変形例では、積層工程において、下層吸収体17上に上層吸収体15を積層しているが、上層吸収体15上に下層吸収体17を積層してもよい。また、上層吸収体15と下層吸収体17の間にティッシュペーパーのような薄葉紙や不織布等を配置してもよい。
1・・おむつ
1B・・股下領域
1F・・前身頃領域
1R・・後身頃領域
2F・・フロントパッチ
2L,2R・・テープ
3BL,3BR・・立体ギャザー
3R・・ウェストギャザー
4・・カバーシート
4KL,4KR・・括れ
5・・バックシート
6C・・吸収体
7・・トップシート
8L,8R・・サイドシート
8KL,8KR・・括れ
4C,4SL,4SR,8EL,8ER,9ER・・糸ゴム
15・・上層吸収体
16L,16R・・凸部
17・・下層吸収体
21・・上層開口部
22・・下層開口部
23L、23R・・SAP層
24L,24R,25L,25R,27L,27R,30L,30R,31L,31R,32L,32R・・凹部
26・・壁部
28・・円形凹部
40・・コアラップシート
41・・上層シート
43・・下層シート
M・・製造装置
M1・・搬送ライン
M2・・フォーミングドラム
M3・・スカート
M4・・SAP散布装置
M5・・上層吸収体供給ローラ
M11・・下層吸収体供給ローラ
M12・・プレスロール
M12L,M12R・・凸部

Claims (6)

  1. 繊維状材料からなる第1資材に凹部を形成する凹部形成工程と、
    高吸収性重合体であるSAPの粒子を前記凹部に撒く粒子配置工程と、
    繊維状材料からなる第2資材を前記第1資材に積層する積層工程と、
    を有する、吸収性物品の製造方法。
  2. 前記凹部形成工程では、前記凹部を形取った成型プレート内に繊維状材料を堆積させて前記凹部を備えた前記第1資材を形成する、
    請求項1に記載の吸収性物品の製造方法。
  3. 前記凹部形成工程では、前記第1資材をプレスすることによって前記凹部を形成する、
    請求項1に記載の吸収性物品の製造方法。
  4. 前記凹部形成工程では、前記凹部を前記第1資材の長手方向に延在するように形成する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
  5. 前記凹部形成工程では、前記凹部を前記第1資材の幅方向に複数列形成する、
    請求項4に記載の吸収性物品の製造方法。
  6. 前記第1資材は、前記第1資材の長手方向に延在する第1開口部を備え、
    前記第2資材は、前記第2資材の長手方向に延在する第2開口部を備え、
    前記積層工程では、厚み方向において前記第1開口部と前記第2開口部とが重なるように前記第1資材に前記第2資材を積層する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
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WO2023112760A1 (ja) * 2021-12-16 2023-06-22 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品

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