JP2016083194A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収体の保形性に優れ、着用中に吸収体が壊れにくい吸収性物品を提供すること。
【解決手段】吸収性コア40に、これを厚み方向に貫通する非積繊部5が形成されている。非積繊部5は、吸収体股下部4Mを縦方向Xに二等分した場合の吸収体腹側部4F寄りの領域4−3に、縦方向前端5fを有し、該縦方向前端5fから吸収体背側部4Rに向かって縦方向Xに延びている。非積繊部5において肌側コアラップシート41と非肌側コアラップシート42とが接合している。吸収体4における非積繊部5の周辺部に、肌側コアラップシート41又は非肌側コアラップシート42と吸収性コア40とが一体的に圧密されてなる窪み部6が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
吸収性物品の典型的な形態としては、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート及び両シート間に配置された縦長の吸収体を具備するものが挙げられる。また、吸収体としては、木材パルプや吸水性ポリマーを含む液保持性の吸収性コアと、該吸収性コアを被覆する透水性のコアラップシートとを含んで構成されているものが知られている。コアラップシートは、吸収体の製造時には吸水性ポリマー等の吸収性コア形成材料を受けるためのシートとして働き、製造後には吸収性コアを包んで形状化する役割などを果たす。
また従来、吸収性物品において尿等の排泄液の拡散性を向上させる等の目的で、吸収性コアに該吸収性コアを厚み方向に貫通する開口部を形成することが行われている。例えば特許文献1には、上層及び下層の2層構造の吸収性コアを具備する吸収性物品において、その下層吸収性コアにおける着用時に着用者の排泄部に対向し得る位置に、開口部を横方向の中心線に対し略対称に2つ形成することが記載されている。また特許文献2には、開口部が形成された吸収体の非肌対向面側に、該開口部を含む領域を覆うように、該吸収体よりも液透過性の高い拡散シートを配置し、該吸収体の肌対向面側に配置された表面シートと該拡散シートとを、該開口部における該吸収体の非肌対向面側の開口端部にて接合することが記載されている。
特開2012−40260号公報 特開2008−284190号公報
吸収体においては通常、吸収性コアとこれを被覆するコアラップシートとは接着剤で互いに接合されて吸収体の保形性を維持しているが、吸収性物品の着用中において吸収性コアが尿等の排泄液を吸収した場合、その接合部に液が浸入することによって接合力が低下し、それによって吸収性コアがコアラップシートに対して滑りやすい状態が生じる場合がある。そのような状態において、着用者の脚の動きによって吸収性コアの一部に亀裂が入ると、液吸収により該吸収性コアの重量が増していることもあって、その亀裂部で該吸収性コアが分断されて、該亀裂部よりも着用者の股下寄りに位置する部分、即ち着用時に該亀裂部よりも下方に位置する部分が自重により股下にずり落ち、吸収体の壊れが発生する。特許文献1及び2には、このような吸収性物品の着用中における吸収体の保形性の低下を効果的に抑制し得る技術は開示されていない。
従って本発明は、吸収体の保形性に優れ、着用中に吸収体が壊れにくい吸収性物品に関する。
本発明は、吸収体と該吸収体の肌対向面側に配された表面シートとを具備し、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向とこれに直交する横方向とを有する吸収性物品であって、前記吸収体は、液保持性の吸収性コアと、該吸収性コアの肌対向面を被覆する肌側コアラップシートと、該吸収性コアの非肌対向面を被覆する非肌側コアラップシートとを含んで構成され、且つ該吸収体を縦方向に三等分した場合に、その中央に位置して着用時に着用者の股間部に配される股下部と、該股下部よりも着用者の腹側に配される腹側部と、該股下部よりも着用者の背側に配される背側部とに区分され、前記吸収性コアに、該吸収性コアを厚み方向に貫通する非積繊部が形成されており、該非積繊部は、前記股下部を縦方向に二等分した場合の前記腹側部寄りの領域に、縦方向前端を有し、該縦方向前端から前記縦方向に延びており、前記非積繊部において前記肌側コアラップシートと前記非肌側コアラップシートとが接合しており、前記吸収体における前記非積繊部の横方向周辺部に、前記肌側コアラップシート又は前記非肌側コアラップシートと前記吸収性コアとが一体的に圧密されてなる窪み部が形成されている吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、吸収体の保形性に優れ、着用中に吸収体が壊れにくい吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態としての使い捨ておむつを各部の弾性部材を伸張させて平面状に拡げた展開状態を示す表面シート側、即ち肌対向面側の一部破断平面図である。 図2は、図1のI−I線断面の模式的な断面図である。 図3は、図1に示すおむつに配されている吸収体、即ち吸収性コア及びコアラップシートの肌対向面を模式的に示す平面図である。 図4は、本発明の吸収性物品の他の実施形態の図2相当図である。
以下、本発明の吸収性物品について、その好ましい一実施形態である使い捨ておむつに基づき図面を参照しながら説明する。図1及び図2には、本実施形態の使い捨ておむつ1が示されている。おむつ1は、着用時に着用者の腹側に配される腹側部1F及び背側に配される背側部1Rとそれらの間に位置する股下部1Mとを有すると共に、腹側部1Fから股下部1Mを介して背側部1Rに延びる縦方向Xとこれに直交する横方向Yとを有する。
おむつ1は、いわゆる展開型の使い捨ておむつであり、図1及び図2に示すように、液保持性の吸収体4と、該吸収体4の肌対向面側に配され、着用時に着用者の肌と接触し得る液透過性の表面シート2と、該吸収体4の非肌対向面側に配された液不透過性ないし撥水性の裏面シート3とを具備している。吸収体4は、両シート2,3間に介在配置されており、図1に示す如き平面視において縦方向Xに長い形状をしており縦長である。
本明細書において、「肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材(例えば吸収体4)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面、即ち相対的に着用者の肌に近い側であり、「非肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側、即ち相対的に着用者の肌から遠い側に向けられる面である。尚、ここでいう「着用時」は、通常の適正な着用位置、即ち当該吸収性物品の正しい着用位置が維持された状態を意味し、吸収性物品が該着用位置からずれた状態にある場合は含まない。
表面シート2及び裏面シート3は、それぞれ、吸収体4又は吸収性コア40よりも大きな寸法を有し、吸収体4の周縁から外方に延出している。裏面シート3は、図1に示す如き展開且つ伸張状態のおむつ1の外形を形成している。表面シート2及び裏面シート3としては、それぞれ、この種の吸収性物品に従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート2としては各種の不織布や開孔フィルム等を用いることができ、裏面シート3としては樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート等を用いることができる。裏面シート3には、例えば、液不透過性のフィルムシート単独の形態と、該フィルムシートの非肌対向面、即ち外表面側に外装シートを積層配置した形態とがあり、該外装シートは例えば不織布である。
おむつ1は、股下部1Mを含む縦方向Xの中央部における、縦方向Xに沿う両側縁が内向きの円弧状に湾曲しており、図1に示す如き平面視において、縦方向Xの中央部が内方に括れた砂時計状をなしている。股下部1Mは、着用時に着用者の排泄部に対向配置される図示しない排泄部対向部を含んでいる。排泄部対向部は通常、おむつ1の縦方向Xの中央、即ちおむつ1を縦方向Xに二分する仮想中心線よりもやや背側部1R寄りに偏倚した位置にある。
吸収体4は、液保持性の吸収性コア40と、該吸収性コア40の肌対向面を被覆する肌側コアラップシート41と、該吸収性コア40の非肌対向面を被覆する非肌側コアラップシート42とを含んで構成されている。吸収性コア40とコアラップシート41,42との間は、ホットメルト型接着剤等の公知の接合手段により接合されている。吸収性コア40は単層構造であり、図1に示す如き平面視において、縦方向Xの中央部、即ち後述する吸収体股下部4Mが内方に括れた砂時計状をなし、縦方向Xに長い形状を有している。吸収性コア40としては、例えば、木材パルプ、親水化剤により処理された合繊繊維等の親水性繊維からなる繊維集合体、又は該繊維集合体に吸水性ポリマー粒子を保持させたもの等を用いることができる。コアラップシート41,42としては、例えば、紙、不織布等を用いることができる。不織布の例示として、親水化処理が施された繊維からなる親水性不織布が挙げられる。濡れたときの接着強度の観点から不織布を用いることが好ましい。
吸収性コア40の無荷重下における厚みは、特に制限されないが、好ましくは2.0mm以上、さらに好ましくは3.0mm以上、そして、好ましくは15mm以下、さらに好ましくは10mm以下、より具体的には、好ましくは2.0mm以上15mm以下、さらに好ましくは3.0mm以上10mm以下である。
吸収性コア40の坪量は、好ましくは100g/m2以上、さらに好ましくは300g/m2以上、そして、好ましくは1000g/m2以下、さらに好ましくは600g/m2以下、より具体的には、好ましくは100g/m2以上1000g/m2以下、さらに好ましくは300g/m2以上600g/m2以下である。
肌側コアラップシート41と非肌側コアラップシート42とは、1)1枚の連続したシートであっても良く、2)それぞれ別体のシートであっても良い。前記1)の場合は例えば、吸収性コア40の横方向Yの長さの2倍以上3倍以下の幅を有する1枚の連続したコアラップシートを用いることができる。この1枚のコアラップシートは例えば、吸収性コア40の肌対向面の全域を被覆し、且つ吸収性コア40の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出し、その延出部が、吸収性コア40の下方に巻き下げられて、吸収性コア40の非肌対向面の全域を被覆していても良い。その場合、この1枚のコアラップシートにおいて、吸収性コア40の肌対向面を被覆する部分が肌側コアラップシート41、吸収性コア40の非肌対向面を被覆する部分が非肌側コアラップシート42である。
前記2)の場合は、肌側コアラップシート41と非肌側コアラップシート42とで、幅方向Yの長さ、即ち幅は同じでも良く、異なっていても良い。両シート41,42で幅が異なる場合は、どちらが長くても良い。例えば、肌側コアラップシート41は、吸収性コア40の肌対向面の最大幅と同じ幅を有する、即ち吸収性コア40の肌対向面の全域を被覆可能な大きさを有するものとし、非肌側コアラップシート42は、該シート41よりも幅広にすることができる。その幅広の非肌側コアラップシート42は、吸収性コア40の非肌対向面の全域を被覆し、且つ吸収性コア40の縦方向Xに沿う両側縁から幅方向Yの外方に延出し、その延出部が、吸収性コア40の肌対向面に対向配置された肌側コアラップシート41上に巻き上げられ、該シート41の縦方向Xに沿う両側縁部を被覆していても良い。
腹側部1F及び背側部1Rそれぞれのウエスト部、即ち縦方向Xの端部における表面シート2と裏面シート3との間には、糸状の弾性部材31が横方向Yに沿って伸長状態で固定されており、これにより、おむつ1の着用時における該ウエスト部には、弾性部材31の収縮によりウエストギャザーが形成される。また、着用者の脚周りに配される左右のレッグ部における表面シート2と裏面シート3との間には、糸状の弾性部材32が縦方向Xに沿って伸長状態で固定されており、これにより、おむつ1の着用時におけるレッグ部には、弾性部材32の収縮により一対のレッグギャザーが形成される。また、おむつ1の表面シート2側における縦方向Xに沿う左右両側には、それぞれサイドシート34が配されている。サイドシート34の内側縁部には、糸状の弾性部材33が縦方向Xに沿って伸長状態で固定されており、これにより、おむつ1の着用時には弾性部材33の収縮により少なくとも股下部1Mに立体ギャザーが形成される。表面シート2、裏面シート3、吸収体4、各弾性部材31,32,33及びサイドシート34は、ホットメルト型接着剤等の公知の接合手段により互いに接合されている。
図1に示すように、おむつ1の背側部1Rの縦方向Xに沿う両側縁部には、一対のファスニングテープ35,35が設けられている。ファスニングテープ35には、機械的面ファスナーのオス部材からなる図示しない止着部が取り付けられている。また、おむつ1の腹側部1Fの非肌対向面には、機械的面ファスナーのメス部材からなる被止着領域36が形成されている。被止着領域36は、腹側部1Fの非肌対向面を形成する裏面シート3の非肌対向面に、機械的面ファスナーのメス部材を公知の接合手段、例えば接着剤やヒートシール等で接合固定して形成されており、ファスニングテープ35の前記止着部を着脱自在に止着可能になされている。
図3には、吸収体4の肌対向面、即ち表面シート2との対向面が拡大して示されている。吸収体4は、該吸収体4を縦方向Xに三等分した場合に、その中央に位置して着用時に着用者の股間部に配される吸収体股下部4Mと、該吸収体股下部4Mよりも着用者の腹側に配される吸収体腹側部4Fと、該吸収体股下部4Mよりも着用者の背側に配される吸収体背側部4Rとに区分される。吸収体4とこれを構成する吸収性コア40とは縦方向Xの長さが同じである。吸収体股下部4Mはおむつ1の股下部1Mに、吸収体腹側部4Fはおむつ1の腹側部1Fに、吸収体背側部4Rはおむつ1の背側部1Rにそれぞれ位置する。但し、おむつ1及び吸収体4の寸法等によっては、吸収体腹側部4F及び/又は吸収体背側部4Rの一部が股下部1Mに位置する場合、吸収体股下部4Mの一部が腹側部1F及び/又は背側部1Rに位置する場合があり得る。吸収体股下部4Mは少なくとも股下部1Mの縦方向Xの中央部に位置する。
吸収性コア40には、該吸収性コア40を厚み方向に貫通する非積繊部5が形成されている。非積繊部5は、吸収体股下部4Mを縦方向Xに二等分した場合の吸収体腹側部4F寄りの領域、即ち図3中符号4−3を付した領域に縦方向前端5fを有し、該縦方向前端5fから吸収体背側部4Rに向かって縦方向Xに延びている。図3では、吸収体腹側部4F、吸収体股下部4M及び吸収体背側部4Rをそれぞれ縦方向Xに二等分した場合に生じる合計6つの領域に、腹側から背側に向かって順に4−1〜4−6の符号を付している。縦方向前端5fと反対側に位置する非積繊部5の縦方向後端5rは、吸収体背側部4Rにおける吸収体股下部4M寄りの領域4−5に位置している。非積繊部5の縦方向前端5fは、おむつ1の腹側部1F側の縦方向Xの端部、即ち腹側部1Fのウエスト部から相対的に近い縦方向端部であり、非積繊部5の縦方向後端5rは、腹側部1Fのウエスト部から相対的に遠い縦方向端部、換言すれば、背側部1Rのウエスト部から相対的に近い縦方向端部である。つまり、非積繊部5の縦方向前端5fは「腹側ウエスト部寄り端部5f」であり、縦方向後端5rは「背側ウエスト部寄り端部5r」である。
本実施形態における非積繊部5は、平面視において矩形形状をなし、その長手方向を縦方向Xに一致させて吸収体4又は吸収性コア40の横方向Yの中央に1本形成されている。図3に示すように吸収性コア40の肌対向面において、非積繊部5の横方向Yの長さ、即ち幅はその縦方向Xの全長に亘って一定であり、また図示していないが、吸収性コア40の非肌対向面においても、非積繊部5の横方向Yの幅はその縦方向Xの全長に亘って一定である。
非積繊部5は、吸収性コア40の製造時における、吸収性コア40の形成材料、例えば木材パルプ等の繊維材料、吸水性ポリマーの粒子等の堆積工程において、吸収性コア40の形成材料の堆積を意図的に阻害して形成された部位である。非積繊部5を有する吸収性コア40は、従来公知の吸収性コアの製造方法に従って製造することができ、例えば、空気流に乗せて供給した吸収性コア40の形成材料を、回転ドラムの外周面に形成された成形型上に吸引して堆積させて吸収性コア40を得る方法において、該成形型として所定パターンの成形型、例えば非積繊部5に対応する部位が周辺部に比して上方に突出している成形型を用いることで製造することができる。斯かる方法で得られた吸収性コア40において、形成材料が存在していない部分が非積繊部5である。尚、非積繊部5を有する吸収性コア40の他の製造方法として、非積繊部を有していない吸収性コアを製造し、該吸収性コアの所定部位に型抜き加工や切削加工等の後加工を施して非積繊部を形成する方法を採用することもできる。
図2に示すように、非積繊部5においては肌側コアラップシート41と非肌側コアラップシート42とが接合している。本実施形態においては、両シート41,42の接合部は、吸収体4の厚み方向の中央部に位置し、両シート41,42はそれぞれ非積繊部5の形成位置にて凹状に窪んでいる。また本実施形態においては、両シート41,42の接合部は、非積繊部5の縦方向Xのほぼ全長に亘って連続している。ここで、「ほぼ全長」とは、完全な全長の90%以上であることをいう。
非積繊部5における両シート41,42の接合部は、例えば次のようにして形成することができる。即ち、両シート41,42の少なくとも一方における非積繊部5の対応位置に予めホットメルト型接着剤等の接着剤を塗布しておき、吸収性コア40を両シート41,42で被覆して吸収体4を得た後、吸収体4の非積繊部5を肌対向面側及び非肌対向面側から同時に押圧処理することにより、非積繊部5において両シート41,42を接合させることができる。この非積繊部5の押圧処理は、熱を伴うか若しくは伴わないエンボス又は超音波エンボス等の公知のエンボス加工を採用できる。非積繊部5の押圧処理として、例えば熱を伴うエンボス加工の如き加熱加圧処理を採用した場合、両シート41,42は互いに加熱圧着されるため、接着剤による接着力と相俟って両シート41,42どうしは強固に接合し得る。
図1及び図3に示すように、吸収体4における非積繊部5の横方向Yの周辺部には、肌側コアラップシート41及び非肌側コアラップシート42と吸収性コア40とが一体的に圧密されてなる窪み部6が形成されている。尚、窪み部6については、肌側コアラップシート41に形成されているものしか図示していないが、非肌側コアラップシート42に形成されている窪み部6も、肌側コアラップシート41におけるものと同じパターンで形成されている。窪み部6は、公知の熱を伴うエンボス加工によって形成することができる。本実施形態においては、肌側コアラップシート41側及び非肌側コアラップシート42側それぞれから吸収性コア40側に向かってエンボス加工が施され、それによって吸収体4の肌対向面及び非肌対向面それぞれに窪み部6が形成されている。吸収体4の肌対向面側の各窪み部6においては、肌側コアラップシート41と吸収性コア40とが一体的に凹陥されて両者41,40が一体化しており、吸収体4の非肌対向面側の図示しない各窪み部においては、非肌側コアラップシート42と吸収性コア40とが一体的に凹陥されて両者42,40が一体化している。
本実施形態においては、窪み部6は平面視において点状、より具体的には円形状をなし、非積繊部5の横方向Yの周辺部に複数が離散的なパターンで形成されている。本発明において、「非積繊部の横方向周辺部」は、非積繊部5の縦方向Xに沿う側縁5sと縦方向Xにおいて同位置にある部分で、且つ側縁5sから横方向Yの外方に20mm以内の領域を意味する。非積繊部5の両側縁5s,5sの周辺部においては、それぞれ、複数の窪み部6が非積繊部5に沿って縦方向Xに間欠的に形成されて、縦方向Xに延びる窪み部列が形成され、該窪み部列が横方向Yに多列(本実施形態では2列)に形成されて、エンボス領域60が形成されている。非積繊部5を挟んで一方側と他方側とは、窪み部6が対称的に形成されている。このように、窪み部6は非積繊部5の横方向Yの周辺部に形成されているが、非積繊部5の縦方向Xの周辺部には形成されていない。但し、非積繊部5の縦方向Xの周辺部に窪み部6が形成されていても構わない。本発明において、「非積繊部の縦方向周辺部」は、非積繊部5の横方向Yに沿う両端縁である前端5f及び後端5rそれぞれと横方向Yにおいて同位置にある部分で、且つ両端5f,5rそれぞれから縦方向Xの外方に20mm以内の領域を意味する。以上の定義から明らかなように、「非積繊部の横方向周辺部」と「非積繊部の縦方向周辺部」とは互いに重複しない。
前述の如き構成を有する本実施形態のおむつ1は、吸収体4の保形性に優れ、着用中に吸収体4が壊れにくいという特徴を有している。斯かる特徴を発現するために特に重要な要素は、i)非積繊部5の位置、並びにii)非積繊部5及びその周辺部における吸収体構成部材即ち吸収性コア40及びコアラップシート41,42の接合である。
本発明者らの知見によれば、図3に示す如く、吸収体4又は吸収性コア40を縦方向Xに6等分して領域4−1〜4−6に区分した場合、おむつ1の着用中において吸収体4又は吸収性コア40で最も壊れやすい部位は、吸収体腹側部4Fにおける吸収体股下部4M寄りの領域4−2であり、次いで壊れやすい部位は、吸収体股下部4Mにおける吸収体腹側部4F寄りの領域4−3である。領域4−2及び4−3は、おむつ1の着用中に着用者の脚の動きの影響を受けやすい部位であり、着用中に負荷がかかりやすい部位である。特に領域4−2は、着用者の脚の動きによって亀裂が入りやすく、領域4−2で吸収体4又は吸収性コア40が分断されるケースが少なくない。領域4−2で吸収体4又は吸収性コア40が分断されると、その一部が自重によって股下にずり落ち、吸収体の壊れが発生する。特に吸収性コア40が液を吸収した後は、吸収体4本来の重さに吸収した液の重さが加わるため、分断によって生じた吸収体4の一部が股下へずり落ちやすく、吸収体の壊れが発生しやすい。
これに対し、前述したように、吸収体4の吸収体股下部4Mにおける吸収体腹側部4F寄りの領域4−3に縦方向前端5fを有し、そこから吸収体背側部4Rに向かって縦方向Xに延びるように、非積繊部5を形成し、且つ非積繊部5において肌側コアラップシート41と非肌側コアラップシート42とを接合することにより、仮に、おむつ1の着用中に領域4−2や4−3に亀裂が入って吸収体4又は吸収性コア40が分断されても、その後の吸収体4又は吸収性コア40の形状の崩れや股下へのずり落ちは、非積繊部5における両シート41,42の接合部及びその周辺部によって効果的に抑制されるため、おむつ1の着用中における吸収体4の保形性が向上する。従っておむつ1は、吸収体4が本来有する吸収性能を長期に亘って安定的に発現させることができ、非積繊部5による液拡散作用もあって、液吸収性に優れる。
また、吸収性コア40は尿等の排泄液を吸収すると膨潤するところ、その吸収性コア40の膨潤によって、非積繊部5における肌側コアラップシート41と非肌側コアラップシート42との接合部が破壊されて両シート41,42が剥離してしまうことが懸念されるが、本実施形態においては、前述したように非積繊部5の横方向Yの周辺部には、両シート41,42それぞれの側からエンボス加工が施されることによって窪み部6が形成されているため、窪み部6によって両シート41,42が剥離し難くなっていると共に、少なくとも非積繊部5の周辺部においては吸収性コア40の液吸収による膨潤が効果的に抑制されているので、そのような懸念は払拭されている。
また例えば、非積繊部5の横方向Yの周辺部の窪み部が該周辺部の全域に亘って連続している場合には、吸収性コア40の液吸収による膨潤が必要以上に阻害されて吸収性能等に悪影響を及ぼすおそれが懸念されるが、本実施形態においては、前述したように、非積繊部5の横方向Yの周辺部に複数の窪み部6を散点状に形成しており、各窪み部6は、非窪み部即ち非エンボス部によって包囲されているので、そのような懸念は払拭されている。
非積繊部5の横方向Yの長さ、即ち幅は、吸収性コア40の横方向Yの長さ、即ち幅の最小値に対して、好ましくは15%以上、さらに好ましくは20%以上、そして、好ましくは50%以下、さらに好ましくは35%以下、より具体的には、好ましくは15%以上50%以下、さらに好ましくは20%以上35%以下である。吸収性コア40の幅の最小値は、吸収性コア40において幅が最も狭い部位の幅、即ち最小幅であり、本実施形態においては、図3に示す領域4−3に位置する部分の幅である。非積繊部5の幅が大きいほど、肌側コアラップシート41と非肌側コアラップシート42との接合部の幅も大きくなるため、吸収体4の保形性の向上の点で有利であるが、非積繊部5の幅が大きすぎると吸収性能の低下を招くおそれがある。非積繊部5の幅を吸収性コア40の最小幅に対して前記範囲に調整することで、吸収体の保形性と吸収性能とのバランスが良好になる。
非積繊部5の幅は、好ましくは5mm以上、さらに好ましくは10mm以上、そして、好ましくは40mm以下、さらに好ましくは30mm以下、より具体的には、好ましくは5mm以上40mm以下、さらに好ましくは10mm以上30mm以下である。
また、非積繊部5の縦方向Xの長さは、吸収性コア40の縦方向Xの長さに対して、好ましくは10%以上、さらに好ましくは20%以上、そして、好ましくは50%以下、さらに好ましくは35%以下、より具体的には、好ましくは10%以上50%以下、さらに好ましくは20%以上35%以下である。
尚、非積繊部5は、本実施形態においては図3に示すように1本のみであるが、横方向Yに並列して複数あってもよい。その場合、非積繊部5の幅は、複数の非積繊部それぞれの横方向Yの長さの総和とする。
本実施形態においては、図2に示すように、非積繊部5において表面シート2と肌側コアラップシート41とが接着剤によって接合している。非積繊部5における両シート2,41の接合は、接着剤によってなされている。非積繊部5における両シート2,41の接合部は、例えば次のようにして形成することができる。即ち、両シート2,41の少なくとも一方における非積繊部5の対応位置に予めホットメルト型接着剤等の接着剤を塗布しておき、吸収体4、より具体的にはシート41の肌対向面を表面シート2で被覆した後、表面シート2における非積繊部5の対応位置を表面シート2側から押圧処理することにより、非積繊部5において両シート2,41を接合させることができる。非積繊部5において両シート2,41が接合していることによって、肌と接する面に溝が形成されることになるので、排尿時には尿が素早く縦方向に拡がりやすくさらっと感が向上するという効果が奏される。
尚、本実施形態においては、図2に示すように、非積繊部5において、表面シート2と肌側コアラップシート41とが接合しているのみならず、裏面シート3と非肌側コアラップシート42とも接着剤によって接合されている。非積繊部5における両シート3,42の接合部は、前述したシート2,41の接合部と同様の方法で形成することができる。
本実施形態においては、非積繊部5における表面シート2と肌側コアラップシート41との接合力H1よりも、非積繊部5における肌側コアラップシート41と非肌側コアラップシート42との接合力H2の方が大きくなされている。非積繊部5において表面シート2と肌側コアラップシート41とが接合していると、おむつ1の着用中において着用者の身体の動きに追従して吸収体4、特に非積繊部5にせん断力が作用した場合に、非積繊部5におけるコアラップシート41,42どうしの接合が破壊されるおそれがある。これに対し、前記のように接合力H1<接合力H2とすることによって、相対的に低い接合力H1で互いに接合されている表面シート2と肌側コアラップシート41との接合部の方が、コアラップシート41,42どうしの接合部よりも先に破壊されるようになるため、前述した作用効果を奏する上で重要な、「非積繊部5におけるコアラップシート41,42どうしの接合」が一層維持されやすくなる。
接合力H1と接合力H2との比である接合力H1/接合力H2は、好ましくは1.1以上、さらに好ましくは1.5以上、そして、好ましくは5.0以下、さらに好ましくは3.0以下、より具体的には、好ましくは1.1以上5.0以下、さらに好ましくは1.5以上3.0以下である。
非積繊部5における表面シート2と肌側コアラップシート41との接合力H1は、好ましくは0.2N以上、さらに好ましくは1.0N以上、そして、好ましくは4.5N以下、さらに好ましくは3.5N以下、より具体的には、好ましくは0.2N以上4.5N以下、さらに好ましくは1.0N以上3.5N以下である。
非積繊部5における肌側コアラップシート41と非肌側コアラップシート42との接合力H2は、好ましくは0.5N以上、さらに好ましくは1.5N以上、そして、好ましくは5.0N以下、さらに好ましくは4.0N以下、より具体的には、好ましくは0.5N以上5.0N以下、さらに好ましくは1.5N以上4.0N以下である。
接合力H1,H2は次のようにして測定することができる。それぞれの接合部を含むように縦方向には20mm、横方向には接合部の横方向端部から外側に向けてテンシロン引張試験器〔(株)オリエンテック社製〕のチャックに十分に挟むことができる長さで切り取り、横方向からその接合面を剥離するように表面シート2と肌側コアラップシート41又は肌側コアラップシート41と非肌側コアラップシート42をチャックに挟み、引張速度300mm/minでチャック間距離を拡げ、剥離時の最大点強度をそれぞれの接合力とした。
図4には、本発明の吸収性物品の他の実施形態が示されている。後述する他の実施形態については、前記実施形態の使い捨ておむつ1と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分には、前記実施形態についての説明が適宜適用される。
前述したおむつ1においては、非積繊部5の横方向Yの長さ、即ち幅は、吸収体4の肌対向面側と非肌対向面側とで同じであったが、図4に示すおむつ1Aにおいては、吸収体4の肌対向面側における非積繊部5の幅、即ち非積繊部5における吸収体4の肌対向面側の開口端部の幅W1の方が、非肌対向面側における非積繊部5の幅、即ち非積繊部5における吸収体4の非肌対向面側の開口端部の幅W2よりも長い。吸収体4の一般的な製造方法は、前述した方法によって製造した非積繊部5を有する吸収性コア40を、コアラップシート41,42で被覆した後、非積繊部5において両シート41,42を接合させる工程を有しているところ、非積繊部5において両シート41,42を接合させる際に、吸収性コア40中に含まれる吸水性ポリマー粒子が吸収性コア40から脱落して両シート41,42の接合部に介在してしまい、両シート41,42の接合力が低下するおそれがある。これに対し、前記のように幅W1>幅W2とすることによって、吸収体4の製造工程で吸水性ポリマー粒子の脱落が効果的に抑制され、両シート41,42の接合力の低下が防止される。
幅W1と幅W2との比である幅W1/幅W2は、好ましくは1.1以上、さらに好ましくは1.3以上、そして、好ましくは2.0以下、さらに好ましくは1.5以下、より具体的には、好ましくは1.1以上2.0以下、さらに好ましくは1.3以上1.5以下である。
吸収体4の肌対向面側における非積繊部5の幅W1は、好ましくは7mm以上、さらに好ましくは12mm以上、そして、好ましくは40mm以下、さらに好ましくは30mm以下、より具体的には、好ましくは7mm以上40mm以下、さらに好ましくは12mm以上30mm以下である。
吸収体4の非肌対向面側における非積繊部5の幅W2は、好ましくは5mm以上、さらに好ましくは10mm以上、そして、好ましくは35mm以下、さらに好ましくは25mm以下、より具体的には、好ましくは5mm以上35mm以下、さらに好ましくは10mm以上25mm以下である。
以上、本発明について説明したが、本発明は、前述した実施形態に制限されず適宜変更可能である。例えば前記実施形態では、窪み部6は、肌側コアラップシート41及び非肌側コアラップシート42の両方に形成されていたが、何れか一方のみに形成されていても良い。本発明の吸収性物品は、前記実施形態の如き展開型の使い捨ておむつに制限されず、人体から排出される体液(尿、経血、軟便、汗等)の吸収に用いられる物品を広く包含し、パンツ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、生理用ショーツ等も包含される。前述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
<1>
吸収体と該吸収体の肌対向面側に配された表面シートとを具備し、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向とこれに直交する横方向とを有する吸収性物品であって、
前記吸収体は、液保持性の吸収性コアと、該吸収性コアの肌対向面を被覆する肌側コアラップシートと、該吸収性コアの非肌対向面を被覆する非肌側コアラップシートとを含んで構成され、且つ該吸収体を縦方向に三等分した場合に、その中央に位置して着用時に着用者の股間部に配される股下部と、該股下部よりも着用者の腹側に配される腹側部と、該股下部よりも着用者の背側に配される背側部とに区分され、
前記吸収性コアに、該吸収性コアを厚み方向に貫通する非積繊部が形成されており、該非積繊部は、前記股下部を縦方向に二等分した場合の前記腹側部寄りの領域に、縦方向前端を有し、該縦方向前端から前記縦方向に延びており、
前記非積繊部において前記肌側コアラップシートと前記非肌側コアラップシートとが接合しており、
前記吸収体における前記非積繊部の横方向周辺部に、前記肌側コアラップシート又は前記非肌側コアラップシートと前記吸収性コアとが一体的に圧密されてなる窪み部が形成されている吸収性物品。
<2>
前記非積繊部の横方向の長さは、前記吸収性コアの横方向の長さの最小値の15%以上50%以下である前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記非積繊部の横方向の長さは、前記吸収性コアの横方向長さの最小値に対して、好ましくは15%以上、さらに好ましくは20%以上、そして、好ましくは50%以下、さらに好ましくは35%以下である前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記非積繊部の横方向の長さは、好ましくは5mm以上、さらに好ましくは10mm以上、そして、好ましくは40mm以下、さらに好ましくは30mm以下である前記<1>〜<3>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<5>
前記非積繊部において前記表面シートと前記肌側コアラップシートとが接合しており、該非積繊部における該肌側コアラップシートと前記非肌側コアラップシートとの接合力は、該非積繊部における前記表面シートと該肌側コアラップシートとの接合力よりも大きい前記<1>〜<4>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<6>
前記非積繊部における前記表面シートと前記肌側コアラップシートとの接合力H1と、該非積繊部における該肌側コアラップシートと前記非肌側コアラップシートとの接合力H2との比である、接合力H1/接合力H2は、好ましくは1.1以上、さらに好ましくは1.5以上、そして、好ましくは5.0以下、さらに好ましくは3.0以下である前記<5>に記載の吸収性物品。
<7>
前記非積繊部における前記表面シートと前記肌側コアラップシートとの接合力H1は、好ましくは0.2N以上、さらに好ましくは1.0N以上、そして、好ましくは4.5N以下、さらに好ましくは3.5N以下である前記<5>又は<6>に記載の吸収性物品。
<8>
前記非積繊部における前記肌側コアラップシートと前記非肌側コアラップシートとの接合力H2は、好ましくは0.5N以上、さらに好ましくは1.5N以上、そして、好ましくは5.0N以下、さらに好ましくは4.0N以下である前記<5>〜<7>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<9>
前記非積繊部の横方向の長さは、肌対向面側の方が非肌対向面側よりも長い前記<1>〜<3>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<10>
前記吸収体の肌対向面側における前記非積繊部の横方向の長さ(前記非積繊部における該吸収体の肌対向面側の開口端部の幅)W1と、該吸収体の非肌対向面側における該非積繊部の横方向の長さ(該非積繊部における該吸収体の非肌対向面側の開口端部の幅)W2との比である、長さW1/長さW2は、好ましくは1.1以上、さらに好ましくは1.3以上、そして、好ましくは2.0以下、さらに好ましくは1.5以下である前記<9>に記載の吸収性物品。
<11>
前記吸収体の肌対向面側における前記非積繊部の横方向の長さW1は、好ましくは7mm以上、さらに好ましくは12mm以上、そして、好ましくは40mm以下、さらに好ましくは30mm以下である前記<9>又は<10>に記載の吸収性物品。
<12>
前記吸収体の非肌対向面側における前記非積繊部の横方向の長さW2は、好ましくは5mm以上、さらに好ましくは10mm以上、そして、好ましくは35mm以下、さらに好ましくは25mm以下である前記<9>〜<11>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<13>
前記非積繊部における前記肌側コアラップシートと前記非肌側コアラップシートとの接合部は、前記吸収体の厚み方向の中央部に位置し、両シートはそれぞれ該非積繊部の形成位置にて凹状に窪んでいる前記<1>〜<12>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<14>
前記肌側コアラップシート及び前記非肌側コアラップシートの両方に前記窪み部が形成され、両シートにおける該窪み部の形成パターンが同じである前記<1>〜<13>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<15>
前記窪み部は平面視において点状をなし、前記非積繊部の縦方向に沿う両側縁の周辺部に複数が離散的なパターンで形成されている前記<1>〜<14>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<16>
前記窪み部は前記非積繊部の縦方向の周辺部には形成されていない前記<1>〜<15>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<17>
前記肌側コアラップシート及び前記非肌側コアラップシートは不織布である前記<1>〜<16>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<18>
前記吸収性物品は、前記股下部を含む縦方向中央部における、縦方向に沿う両側縁が内向きの円弧状に湾曲しており、平面視において、縦方向中央部が内方に括れた砂時計状をなしている前記<1>〜<17>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<19>
前記吸収性コアの無荷重下における厚みは、好ましくは2.0mm以上、さらに好ましくは3.0mm以上、そして、好ましくは15mm以下、さらに好ましくは10mm以下である前記<1>〜<18>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<20>
前記吸収性コアの坪量は、好ましくは100g/m2以上、さらに好ましくは300g/m2以上、そして、好ましくは1000g/m2以下、さらに好ましくは600g/m2以下である前記<1>〜<19>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<21>
前記肌側コアラップシートと前記非肌側コアラップシート42とは、1枚の連続したシートである前記<1>〜<20>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<22>
前記非積繊部は、平面視において矩形形状をなし、その長手方向を縦方向に一致させて前記吸収体の横方向の中央に1本形成されている前記<1>〜<21>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<23>
前記吸収性コアの肌対向面において、前記非積繊部の横方向の長さはその縦方向の全長に亘って一定であり、該吸収性コアの非肌対向面においても、該非積繊部の横方向の長さはその縦方向の全長に亘って一定である前記<1>〜<22>の何れか一項に記載の吸収性物品。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は斯かる実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
図1及び図2に示すおむつ1と同様の基本構成を有する展開型の使い捨ておむつを常法に従って作製した。表面シートとしては、坪量30g/m2のエアスルー不織布を用いた。裏面シートとしては、坪量18g/m2の液不透過性且つ透湿性のポリエチレン製樹脂フィルム(炭酸カルシウム配合)を用いた。コアラップシートとしては、坪量10g/m2の1枚のSMS(スパンボンド・メルトブロー・スパンボンド)不織布を用い、これで吸収性コアの肌対向面及び非肌対向面を被覆して、肌側コアラップシート及び非肌側コアラップシートとした。
吸収性コアとしては、図3に示す吸収性コア40と同じものを常法に従って製造し、非積繊部は、前述したように吸収性コアの形成材料の堆積を意図的に阻害して形成した。実施例1で用いた吸収性コアは、繊維集合体に粒子状の吸水性ポリマー(SAP)を保持させた単層構造のもので、フラッフパルプ200g/m2と吸水性ポリマー285g/m2との均一混合物からなる総坪量485g/m2の吸収性コアである。実施例1で用いた吸収性コアの寸法は、縦方向長さが370mm、最小幅が75mm、厚みが3.9mmであった。また、用いた吸収性コアの非積繊部は、縦方向長さが105mm、幅が14mmであった。
吸収性コアをコアラップシートで被覆して吸収体とした後、該吸収体における非積繊部を肌対向面及び非肌対向面の両面から加熱加圧することにより、非積繊部にて肌側コアラップシートと非肌側コアラップシートとを接合した。この非積繊部における両コアラップシートの接合部は、予め塗布した接着剤と両コアラップシートの熱融着とによって形成されている。また、吸収体における非積繊部の両側縁それぞれから10mm以内の領域に対し、肌側コアラップシート側及び非肌側コアラップシート側それぞれからエンボス加工を施して、図3に示す如き散点的なパターンで複数の円形状の窪み部を形成した。
〔比較例1〕
吸収性コアに非積繊部を形成しなかった以外は実施例1と同様にして展開型の使い捨ておむつを作製した。
〔比較例2〕
吸収性コアにおける非積繊部の位置を変更した以外は実施例1と同様にして展開型の使い捨ておむつを作製した。比較例2で用いた吸収性コアにおける非積繊部は、図3を参照して、吸収体腹側部4Fにおける吸収体股下部4M寄りの領域4−2に縦方向前端(腹側ウエスト部寄り端部)を有し、そこから吸収体背側部4Rに向かって縦方向Xに延び、図3に示す吸収体4と同様に、吸収体背側部4Rにおける吸収体股下部4M寄りの領域4−5に縦方向後端(背側ウエスト部寄り端部)を有している。
〔評価〕
実施例及び比較例の使い捨ておむつについて、下記方法により吸収体破壊動作回数を評価した。その結果を下記表1に示す。
<吸収体破壊動作回数の測定方法>
評価対象のおむつを、肌対向面、即ち表面シートを内側にして縦方向に2つ折りし、人工尿の注入予定部である吸収体の中心部の両脇を手指で把持して上下方向に交互に動かす。この上下動作を50回繰り返した後、おむつの各部を伸長させて図1に示す如く平面状に拡げ、表面シートを上に向けて水平面上に固定した状態で、吸収体の中心部における該表面シート上に人工尿40gを注入して吸収させ、その後、自然状態で3分間放置した。次いで、おむつに対し、人工尿の注入前に行った前記上下動作を再び行う。この上下動作は、おむつ着用中の着用者の脚の動きを想定したものである。この上下動作を吸収体が壊れるまで繰り返し、吸収体が壊れるのに要した上下動作の回数を、吸収体破壊動作回数とする。吸収体の一部でも崩れた場合は、「吸収体が壊れた」と判断する。吸収体破壊動作回数が多いほど、吸収体の保形性に優れ、着用中に吸収体が壊れにくいと判断でき高評価となる。
前記測定方法で用いた人工尿の組成は次の通り。尿素1.94質量%、塩化ナトリウム0.7954質量%、硫酸マグネシウム(七水和物)0.11058質量%、塩化カルシウム(二水和物)0.06208質量%、硫酸カリウム0.19788質量%、ポリオキシエチレンラウリルエーテル0.0035質量%及びイオン交換水(残量)。
Figure 2016083194
1,1A 使い捨ておむつ(吸収性物品)
1F 吸収性物品の腹側部
1M 吸収性物品の股下部
1R 吸収性物品の背側部
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
4F 吸収体腹側部
4M 吸収体股下部
4R 吸収体背側部
40 吸収性コア
41 肌側コアラップシート
42 非肌側コアラップシート
5 非積繊部
5f 非積繊部の縦方向前端(腹側ウエスト部寄り端部)
6 窪み部
60 エンボス領域
X 縦方向
Y 横方向

Claims (4)

  1. 吸収体と該吸収体の肌対向面側に配された表面シートとを具備し、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向とこれに直交する横方向とを有する吸収性物品であって、
    前記吸収体は、液保持性の吸収性コアと、該吸収性コアの肌対向面を被覆する肌側コアラップシートと、該吸収性コアの非肌対向面を被覆する非肌側コアラップシートとを含んで構成され、且つ該吸収体を縦方向に三等分した場合に、その中央に位置して着用時に着用者の股間部に配される股下部と、該股下部よりも着用者の腹側に配される腹側部と、該股下部よりも着用者の背側に配される背側部とに区分され、
    前記吸収性コアに、該吸収性コアを厚み方向に貫通する非積繊部が形成されており、該非積繊部は、前記股下部を縦方向に二等分した場合の前記腹側部寄りの領域に、縦方向前端を有し、該縦方向前端から前記縦方向に延びており、
    前記非積繊部において前記肌側コアラップシートと前記非肌側コアラップシートとが接合しており、
    前記吸収体における前記非積繊部の横方向周辺部に、前記肌側コアラップシート又は前記非肌側コアラップシートと前記吸収性コアとが一体的に圧密されてなる窪み部が形成されている吸収性物品。
  2. 前記非積繊部の横方向の長さは、前記吸収性コアの横方向の長さの最小値の15%以上50%以下である請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記非積繊部において前記表面シートと前記肌側コアラップシートとが接合しており、該非積繊部における該肌側コアラップシートと前記非肌側コアラップシートとの接合力は、該非積繊部における前記表面シートと該肌側コアラップシートとの接合力よりも大きい請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記非積繊部の横方向の長さは、肌対向面側の方が非肌対向面側よりも長い請求項1〜3の何れか一項に記載の吸収性物品。
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