JP2015062114A - 管理装置及び管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 通信量の制約がある場合でも、なるべく効率よく管理対象デバイスに通信が必要なサービスを提供できるようにする。
【解決手段】 管理装置10において、通信データ量算出部104が、管理対象のデバイス20毎に、該デバイス20との通信に使用する通信方式及び、該デバイス20との間の通信データ量を管理し、通信許容量算出部103が、通信方式毎に、該通信方式を使用するデバイスの台数及びデバイス1台当たりの通信許容量に応じた通信許容量を設定し、サービス提供判断部107が、デバイス20に対する通信を伴うサービスの提供可否を、該サービスの提供に要する通信データ量と、該デバイスが使用する通信方式についての通信許容量と、該通信方式を使用する各デバイスの通信データ量の合計とに基づき判断するようにした。
【選択図】 図3

Description

この発明は、通信手段を介して通信可能な複数のデバイスを管理するための管理装置及び管理システムに関する。
従来から、画像形成装置などのデバイスに対し、状態情報、故障通報、消耗品自動発注などのサービスを遠隔で実施するため、デバイスと管理装置とが相互に通信する管理システムがある。また、このような管理システムにおいて、管理装置が管理対象のデバイスと通信するための通信方式として、PHS(Personal Handy-phone System)や3G(3rd generation)のような無線通信を用いることがある。そしてこの場合、管理装置を運用してデバイスを管理する会社が、無線通信サービス提供会社と契約して無線通信サービスを利用することが考えられる。
この場合の契約形態としては、デバイス1台当たり一月に何MB(メガバイト)といった通信量で価格が決まる、パケットシェアリングの契約が一般的である。この契約によれば、管理装置は、契約対象のデバイスとの間で、合計で一月に(契約台数×1台当たりの通信量)の分だけ通信を利用することができる。
以上のような管理システムに関する技術としては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1には、管理サーバを複数の機器と通信回線を介して接続し、機器毎に関連付けられたサポート契約情報に基づいて各機器がファームウェアのアップデートを許可されているか否か判定し、許可されている場合のみファームウェアをその機器に送信することが記載されている。
ところで、上述のパケットシェアリング契約の場合、料金を抑えるため、デバイス1台当たりの通信量を低く抑えることが望ましい。しかしながら、通信量をあまり低くしてしまうと、ファームウェアのように容量の大きいデータをデバイスに送信できなくなってしまうという問題がある。
しかしながら、一方で、担当者がデバイスを1台1台回ってファームウェアをインストールするのは極めて非効率的であり、なるべく管理装置から管理対象のデバイスにファームウェアを送信したいという要求もあった。
また、ファームウェアの送信以外でも、管理対象デバイスとの間で通常の管理動作以上の通信が必要になるサービスについては、同様な問題がある。
この点につき、特許文献1に記載の技術は、通信量について考慮しておらず、解決をもたらすものではない。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、通信量の制約がある場合でも、なるべく効率よく管理対象デバイスに通信が必要なサービスを提供できるようにすることを目的とする。
以上の目的を達成するため、この発明は、通信手段を介して通信可能な複数のデバイスを管理する管理装置において、管理対象のデバイス毎に、そのデバイスとの通信に使用する通信方式及び、そのデバイスとの間の通信データ量を管理する第1の管理手段と、通信方式毎に通信許容量を設定する設定手段と、上記デバイスに対する通信を伴うサービスの提供可否を、そのサービスの提供に要する通信データ量と、そのデバイスが使用する通信方式についての通信許容量と、その通信方式を使用する各デバイスの通信データ量の合計とに基づき判断する判断手段とを備えたものである。
上記構成によれば、通信量の制約がある場合でも、なるべく効率よく管理対象デバイスに通信が必要なサービスを提供できるようにすることができる。
この発明の一実施形態である管理装置と、その管理装置が管理するデバイスとの関係について説明するための図である。 図1に示した管理装置のハードウェア構成を示す図である。 図1に示した管理装置及びデバイスの機能構成を示す図である。 通信方式テーブルの例を示す図である。 デバイス管理テーブルの例を示す図である。 管理装置への通信方式の登録時及び管理対象のデバイスの登録時の、管理装置及びデバイスの動作の例を示す図である。 デバイスから管理装置へ通知を送信した場合の管理装置の動作の例を示す図である。 通信方式Aの締め日が経過した場合の管理装置の動作の例を示す図である。 管理装置のオペレータがデバイスに対するサービスの実行を指示した場合の管理装置の動作の例を示す図である。 通信方式Aの締め日における管理装置の動作の例を示す図である。 通信データ量の集計を行う場合の管理装置の動作の例を示す図である。 デバイスからの通知を受信した場合の管理装置の動作の、図7とは異なる例を示す図である。 この発明の実施形態の変形例である管理システムと、その管理システムが管理するデバイスとの関係について説明するための図である。
以下、この発明を実施するための形態について、具体的に説明する。
まず図1を用いて、この発明の一実施形態である管理装置と、その管理装置が管理するデバイスとの関係について説明する。
管理装置10は、この発明の管理装置の一実施形態である。そして、管理対象の複数のデバイス20と、通信網30を介して通信可能である。管理対象は、随時追加及び削除が可能である。
そして、管理装置10は、デバイス20から通知を受けてデバイス20の動作状態の把握や診断を行ったり、それに応じて消耗品の発送や修理担当者の派遣を手配したりといった管理動作を行う。逆に、管理装置10からデバイス20に要求を送信して、デバイス20に何らかの動作を行わせることもできる。例えば、自己診断を実行させてその結果を送信させたり、ファームウェアを送信してインストールさせたりすることが考えられる。
デバイス20は、通信網30を介して管理装置10と通信を行う機能と、管理装置10との間で通知や要求を送受信して管理装置10に管理を受ける機能とを備えていれば、任意の電子装置でよい。例えば、プリンタ、複写機、ファクリミリ装置等の画像形成装置、プロジェクタ等の投影装置等が考えられる。
図ではデバイス20を3台示しているが、台数がこれに限られないことはもちろんである。
通信網30は、有線無線を問わず、任意の規格のものを利用可能である。インターネットのようなオープンなネットワークでも、専用線によるクローズなネットワークでもよい。ただし、この実施形態の特徴による効果は、回線の利用契約等により通信可能なデータ量に制約がある通信網を利用する場合に、よく発揮される。
なお、管理装置10と各デバイス20との間の通信には、デバイスによって異なる通信方式を用いて構わない。
次に、図2に、管理装置10のハードウェア構成を示す。
管理装置10は、ハードウェアとしては一般的なコンピュータでよい。すなわち、管理装置10は、CPU11、ROM12、RAM13、HDD(ハードディスクドライブ)14、通信I/F(インタフェース)15、表示部16、及び操作部17を備え、それらをシステムバス18により接続した構成としている。
そして、CPU11が、RAM13をワークエリアとしてROM12又はHDD14に記憶されたプログラムを実行することにより、管理装置10全体を制御し、デバイス20の管理、デバイス20へのサービス提供可否判断等の各種機能を実現する。
HDD14は、不揮発性記憶媒体(記憶手段)であり、CPU11が実行する各種プログラムや後述するテーブルを含む各種データを格納(記憶)している。
通信I/F15は、デバイス20をはじめとする外部装置と通信するためのインタフェースである。使用する通信規格は、通信網30を介した通信に適したものであれば、有線、無線を問わず、任意でよい。複数種類の規格に対応したインタフェースを備えてもよい。
表示部16は、ディスプレイ等の、オペレータに情報を提示するための表示手段である。
操作部17は、キーボード、マウス、タッチパネル等の、オペレータから操作を受け付けるための操作手段である。
なお、表示部16や操作部17が外付けであったり、管理装置10がネットワークを介して外部の端末装置から操作を受け付けることができるようにしたりしてもよい。
また、デバイス20も、同様に、CPU、ROM、RAM、記憶手段、通信I/F等を備えたコンピュータによる制御部を備える。また、それ以外に、デバイスの機能によって異なるエンジン部を備える。デバイス20がプリンタであればプリントエンジン、スキャナであればスキャナエンジン、プロジェクタであれば投光光学系等である。これらは、ハードウェアとしては公知のものでよいので説明を省略する。
次に、図3に、管理装置10及びデバイス20の機能構成を示す。図3には、この実施形態の特徴に関連する部分の構成を中心に示した。また、図3に示す各部の機能は、管理装置10のCPU11あるいはデバイス20のCPUが所要のプログラムを実行することにより実現するものである。
図3に示すように、管理装置10は、通信方式管理部101、デバイスリスト管理部102、通信許容量算出部103、通信データ量算出部104、通知処理部105、サービス提供部106、サービス提供判断部107を備える。
これらのうち、通信方式管理部101は、管理装置10とデバイス20との間の通信に使用する通信方式に関する情報を管理する機能を備える。この情報は、後述の通信方式テーブル(図4)に登録しておく。
デバイスリスト管理部102は、管理装置10の管理対象となるデバイス20のリストを管理する機能を備える。このリストは、後述するデバイス管理テーブル(図5)に登録し、デバイスリスト管理部102は、管理対象のデバイス毎に、該デバイスとの通信に使用する通信方式及び、該デバイスとの間の通信データ量を管理する。
通信許容量算出部103は、通信方式テーブルに登録されている各通信方式について通信許容量を算出する機能を備える。通信許容量は、ユーザが入力した、該当の通信方式に関する通信契約の内容に従って算出する。その具体例については後述する。
通信データ量算出部104は、管理装置10とデバイス20とが通信を行った場合に、送受信したデータの量を算出してデバイス毎の累計を管理する機能を備える。その累計値は、デバイス管理テーブル(図5)に登録する。また、通信データ量算出部104は、通信方式毎に、その通信方式を使用するデバイスの通信量の合計を算出する機能も備える。その合計値は、通信方式テーブル(図4)に登録する。
通知処理部105は、デバイス20からの通知を受信し、その通知に応じて必要な、デバイス20の管理のための処理を行う機能を備える。例えば、動作状態の通知に応じてデバイス毎の動作履歴を作成したり、消耗品残量わずかの通知に応じて消耗品の配送を手配したり等である。通知処理部105が、管理装置10からデバイス20への要求を送信できるようにしてもよい。
サービス提供部106は、デバイス20に対して、通信を伴うサービスであって、通常の管理のプロセスにおいてはあまり発生しないサービスを提供する機能を備える。このサービスは、例えば、ファームウェアの更新や、故障が疑われる場合の通常より詳細な診断等である。定期通知や消耗品発注など、ルーチンで発生するサービスについては、通知処理部105が提供する。どのサービスを、通知処理部105が提供し、どのサービスをサービス提供部106が提供するかは、管理装置10の管理者が適宜定めればよい。サービス提供判断部107にサービス提供の可否を判断させるような、通常は必要なくかつ大容量のデータの転送が必要になるサービスを、サービス提供部106が提供するようにするとよい。
サービス提供判断部107は、デバイス20に対してサービス提供部106が提供するサービスの提供可否を判断する機能を備える。具体的な判断手法については後述する。
次に、デバイス20は、通知送信部201、機器情報保持部202及び要求受信部203を備える。
このうち通知送信部201は、管理装置10の通知処理部105に対して、管理装置10による管理を受けるために必要な通知を送信する機能を備える。この通知には、デバイス20の動作履歴の通知、消耗品ニアエンドの通知、エラー発生の通知等がある。管理装置10に対する何らかの要求を含んでいてもよい。また、通知にはデバイス20の識別情報を含める。
また、通知送信部201は、デバイス20を管理装置10の管理対象として登録する場合に、管理装置10に対して登録要求を送信する。この点については後述する。
機器情報保持部202は、デバイス20の動作履歴、設定、識別情報等、デバイス20の動作のために必要な情報や、管理装置10による管理を受けるために必要な情報を記憶する機能を備える。また、機器情報保持部202は、デバイス20のファームウェアも記憶する。
要求受信部203は、管理装置10から送信される要求を受信し、要求に応じた動作を実行する機能を備える。この動作としては例えば、ファームウェアの更新や、自己診断の実施等が考えられるが、これに限られることはない。
次に、管理装置10が記憶する、サービス提供判断部107におけるサービス提供可否の判断に用いるデータについて説明する。
まず図4に、通信方式テーブルの例を示す。
この通信方式テーブルは、管理装置10とデバイス20との通信に用いる通信方式に関する情報を登録するテーブルであり、通信方式ID、通信データ量、通信許容量、台数、1台当たり通信許容量、締め日の項目を含む。
これらのうち通信方式IDは、通信方式を特定するための識別情報である。
通信データ量は、該当の通信方式を使用する全デバイスについて、管理装置10とそのデバイス20との間の通信データ量を合計した値である。すなわち、管理装置10が該当の通信方式を用いて送受信したデータ量の合計である。この値は、集計期間(ここでは一月とするが、これに限られない)毎にリセットする。
通信許容量は、管理装置10が該当の通信方式で一集計期間内に通信できるデータ量の上限である。この許容量を超えた場合にどうなるか(追加料金が発生する、通信に制約が生じる、など)は、通信サービス提供会社との契約条件による。また、ここでは通信契約はパケットシェアリングであるとし、通信許容量は、利用台数と1台当たり通信許容量とを乗じた値であるとする。また、デバイス1台毎ではなく、全デバイスについての通信データ量の合計、すなわち上記の通信データ量の項目の値により、許容量超過有無を管理する。しかし、他の契約条件の場合には、その契約条件に従って適宜通信許容量を算出及び運用すればよい。
台数は、該当の通信方式で管理装置10との通信を行うことを登録したデバイス20の台数である。
1台当たり通信許容量は、管理装置10が、登録したデバイス20の1台当たり一集計期間内に通信できるデータ量の上限である。
締め日は、通信データ量の集計期間の末日である。
以上のうち、1台当たり通信許容量と締め日、及び通信許容量の算出方式は、通信サービス提供会社との契約条件に従って定められる値であり、オペレータが管理装置10に入力した契約条件の内容に従って管理装置10が設定する。なお、1台当たり通信許容量は、通信許容量の算出のために用いるものであり、上述と異なる方式で通信許容量を算出する場合、1台当たり通信許容量の値が不要であることも考えられる。
なお、この実施形態においては、技術的な規格が異なる場合だけでなく、通信サービスの提供会社が異なる場合や、通信サービス利用契約の内容が異なる場合、パケットシェアリングを行う場合において通信量を集計するグループが異なる場合も、異なる通信方式であるとして取り扱う。もちろん、通信方式テーブルへの登録も別々に行う。これらの場合には個別に通信データ量及び通信許容量を管理する必要があるためである。
以上の通信方式テーブルにおける締め日を設定する場合に、管理装置10のCPU11が第2の管理手段として機能する。また、通信許容量を設定する場合に、CPU11が設定手段として機能する。
次に、図5に、デバイス管理テーブルの例を示す。
このデバイス管理テーブルは、管理装置10の管理対象となっているデバイス20を登録するためのテーブルであり、デバイスID、通信方式ID及び通信データ量の項目を含む。
これらのうちデバイスIDは、デバイス20を特定するための識別情報である。
通信方式IDは、該当のデバイス20が管理装置10との通信に使用する通信方式を特定する識別情報である。図4の通信方式テーブルに登録されている通信方式IDのいずれかをここに登録する。
通信データ量は、管理装置10と該当のデバイス20との間で、現在の集計期間内に送受信したデータ量である。この値は、集計期間毎にリセットする。
以上のデバイス管理テーブルにおける通信データ量を登録する場合に、管理装置10のCPU11が第1の管理手段として機能する。
次に、管理装置10及びデバイス20が実行する動作及び処理について説明する。以下の説明する動作及び処理は、管理装置10のCPU11あるいはデバイス20のCPUが所要のプログラムを実行することにより実現するものである。しかし、説明を簡単にするため、管理装置10あるいはデバイス20がこれを実行するとして説明する。
まず図6に、管理装置10への通信方式の登録時及び管理対象のデバイス20の登録時の、管理装置10及びデバイス20の動作の例を示す。
管理装置10通信方式を登録する場合、管理装置10のオペレータが、管理装置10に対し契約条件の情報を入力し登録を指示する(S11)。ここで入力するのは、設定する通信方式ID(自動設定の場合は不要)、契約で定められているデバイス1台当たりの通信許容量及び締め日の情報である。
管理装置10は、通信方式の登録指示を受けると、入力された情報に基づき通信方式テーブルに新しい通信方式のエントリを追加する(S12)。このとき、通信方式ID、1台当たり通信許容量及び締め日の項目に、ステップS11で入力された情報を登録する。その他の項目は初期値である。この登録をもって、管理装置10は、デバイス20からの、新たな通信方式を用いて通信を行う旨の登録要求を受け付けるようになる。
図6には、ステップS12において、通信方式IDが「A」の通信方式を新たに登録した状態の通信方式テーブルの例を示している。
また、デバイス20を管理装置10の管理対象として登録する場合、デバイス20が管理装置10にデバイス登録依頼を送信する(S21)。このデバイス登録依頼は、デバイス20のデバイスID及び、通信に使用する通信方式を特定するための通信方式IDを含む。
ステップS21での送信は、デバイス20が、デバイス20のオペレータの操作に従い行うものである。また、デバイス登録依頼に記載すべき通信方式IDは、管理契約の締結時等に何らかの方法で予めオペレータに通知しておくとよい。あるいは、デバイス登録依頼の送信前にデバイス20が管理装置10にアクセスして、どのような通信方式が利用可能かを確認できるようにすることも考えられる。
いずれにせよ、管理装置10は、デバイス登録依頼を受信し、これを管理装置10に予め登録されている管理契約の内容と照合する等して登録を許可できると判断すると、登録依頼により通知された情報をデバイス情報テーブルに登録する(S22)。ここで登録する情報は、デバイスIDと通信方式IDであり、通信量は初期値である。この登録をもって、管理装置10は、デバイス20を管理対象として認識する。
図6には、ステップS22において、デバイスIDが「003」のデバイスを新たに登録した状態のデバイス情報テーブルの例を示している。デバイスIDが「001」のデバイスは、ステップS12の後でステップS21の前に既に登録されていたとする。
また、管理装置10は、新たなデバイスの登録に伴い、通信方式テーブルの台数及び通信許容量の項目を更新する(S23)。すなわち、新たに登録したデバイスが使用する通信方式について台数を1加算し、それに伴って通信許容量の値も1台分増加させる。図6には、ステップS23において、通信方式IDが「A」の通信方式についてデータを更新した状態のデバイス情報テーブルの例を示している。
以上の登録及び更新が完了すると、管理装置10はデバイス20に対し、デバイス登録依頼に対する応答を送信する(S24)。この応答により、デバイス20は、自身が管理装置10に管理対象として登録されたことを認識し、管理装置10に管理を受けるための定期通知の送信等の動作を開始する。
次に図7に、デバイス20から管理装置10へ通知を送信した場合の管理装置10の動作の例を示す。
デバイス20は、管理装置10による管理を受けるため、管理装置10に対して定期的に自己の動作状態や動作履歴を通知したり、不具合があった場合にその旨を管理装置10に通知したりする(S31)。この通知には、通知すべき内容を示すデータの他、デバイス20のデバイスIDを含める。また、この通知は、図6のステップS21で登録を依頼した通信方式にて行う。以降の通信についても同様である。
一方、ステップS31の通知を受けた管理装置10は、通知内容に応じた処理を行い(S32)、通知に対する応答を返す(S33)。この処理は、動作状態の記録や、不具合に応じた状況確認の手配等である。
そしてその後、管理装置10は、今回送受信した通知及び応答のデータ量だけ、デバイス情報テーブルにおける送信元のデバイス20についての通信データ量を加算する(S34)。この処理により、管理装置10は、管理対象のデバイス毎に、そのデバイスとの間の通信データ量を管理する。図6には、通知受信前及びステップS34での更新後のデバイス管理テーブルの状態の例を示した。
次に図8に、通信方式Aの締め日が経過した場合の管理装置10の動作の例を示す。
管理装置10は、不図示のカレンダ及び時計により、通信方式Aについて締め日が経過した(ここでは締め日である25日が終了した)ことを検知すると(S41)、デバイス情報テーブルを検索し、通信方式Aを使用するデバイスの通信データ量をリセットする(S42)。また、通信方式テーブルにおいて、通信方式Aについての通信データ量をリセットする(S43)。図8には、ステップS42のリセット前とリセット後のデバイス情報テーブルの例を示した。
以上の処理は、次の集計期間に入る際に、次の集計期間の通信データ量を計測できるようにするめに行うものである。
管理装置10は、通信方式A以外にも、通信方式テーブルに登録されている全ての通信方式について、その通信方式に関する締め日が経過したことを検出すると、同様な処理を行う。
次に図9に、管理装置10のオペレータがデバイス20に対するサービスの実行を指示した場合の管理装置10の動作の例を示す。
管理装置10のオペレータは、管理対象のデバイス20の何れかのデバイスID及び、提供するサービスの種類を指定して、そのデバイスに対するサービスの提供を管理装置10に指示することができる。ここでは、オペレータが指示するのはサービス提供部106が提供するサービスであるとする。
管理装置10は、この指示を受けると(S51)、指示に係るサービスを提供するために必要な通信データ量を算出する(S52)。この算出は、サービス提供に際してデバイス20との間で送受信することが予想されるデータのサイズに基づき行うことができる。
管理装置10は次に、サービスの提供対象として指定されたデバイスが使用する通信方式について、通信方式テーブル中の通信データ量の集計を更新する(S53)。すなわち、該通信方式を使用する各デバイスについての通信データ量をデバイス管理テーブルから取得して合計し、通信方式テーブルに登録する。この集計は、管理装置10がデバイス20と通信する度に行っているのであればここで改めて行う必要はない。しかし、処理負荷軽減のためリアルタイムでの集計を行っていない場合には、次のステップS54の処理の前に行っておく必要がある。
管理装置10は次に、ステップS52で算出したサービス提供のためのデータ量と、ステップS53において集計した、対象デバイスが使用する通信方式の通信データ量と、その通信方式の通信許容量とに基づき、サービス提供可否を判断する(S54)。このステップS54の処理において、CPU11が判断手段として機能する。
この判断基準はここでは、通信許容量が、該当通信方式の通信データ量と、サービス提供のために必要な通信データ量との合計よりも大きければ提供可、そうでなければ提供不可と判断する、というものである。通信許容量の方が大きい場合、今回サービスを提供しても、通信方式毎の通信データ量が通信許容量を超えないと考えられるためである。
しかし、集計期間内の今後の定期動作に悪影響を与えないよう、一定のマージンを設ける等、他の基準を用いることも考えられる。
また、サービスの提供対象のデバイスが使用する通信方式について、通信方式テーブルに登録されているその通信方式の通信データ量と締め日とに基づき、次の締め日までのその通信方式の通信データ量を予測し、現在の通信データ量に代えてその予測値をステップS54の判断に用いることも考えられる。この予測は、現在のペースでの通信が続くと仮定して、単に、(現在の通信データ量)/(現在の集計期間における経過日数)×(現在の集計期間の総日数)として行ってもよいし、その他適当な手法で行ってもよい。
このような予測値を用いることにより、今回サービスを提供しても、集計期間内の今後の定期動作に悪影響を与えないと予想できる場合のみ、サービス提供を許可すると判断するようにすることができる。
いずれにせよ、管理装置10は、ステップS54で提供可と判断した場合に、ステップS51で受け付けた指示に従い、デバイス20に対するサービスを実行する(S55)。そして、これに対しデバイス20から応答を受信する(S56)。その後、管理装置10は、今回のサービス提供に際し実際にデバイス20との間で送受信したデータ量に従い、デバイス管理テーブルにおける該デバイスの通信データ量を更新(加算)する(S57)。
以上の動作により、管理装置10は、通信方式毎の通信許容量を考慮しつつ、サービス提供可否を判断することができる。このため、この通信許容量の範囲であれば、デバイス1台毎の通信許容量を超えるようなデータ送受信を伴うサービスも提供することができる。従って、通信量の制約がある場合でも、効率よく管理対象デバイスに通信が必要なサービスを提供可能である。
次に図10に、通信方式Aの締め日における管理装置10の動作の例を示す。
図10の動作は、通信方式毎の締め日において、まだその通信方式の通信データ量に余裕がある場合に、その範囲で管理装置10がデバイス20に対してサービスを提供するものである。
この動作において管理装置10は、通信方式Aについての締め日の所定時刻になったことを検出すると(S61)、その通信方式Aについて、図9のステップS53の場合と同様に、通信方式テーブル中の通信データ量の集計を更新する(S62)。なお、所定時刻は、以後あまりデバイス20との間に通信が発生せず、かつサービス提供のための時間は残っているような時刻を、適宜定める。また、図10には、ステップS62における更新後の通信方式テーブルの例を示した。
その後、管理装置10は、予め締め日に提供すべきことを定めておいたサービスについて、そのサービスをデバイス20に提供するための通信データ量を算出する(S63)。この算出は、図9のステップS52の場合と同様に行えばよい。ただし、対象のデバイスによって通信データ量が大きく変わることが予想される場合は、ステップS65のデバイス選択を、ステップS63に先立って行うことが好ましい。
次に、管理装置10は、図9のステップS54の場合と同様に、サービスの提供可否を判断する(S64)。ただし、ここで用いるデータは、ステップS63で算出したサービス提供のためのデータ量と、ステップS62において集計した、締め日を迎えた通信方式の通信データ量と、その通信方式の通信許容量である。そして、その通信方式の通信データ量に、通信許容量と比べて、サービスを提供できる程度に余裕がある場合に、提供可と判断する。ただしここでは、図9の説明で述べたマージンや予測値を考慮する必要はない。このステップS64の処理においても、CPU11が判断手段として機能する。
この場合、管理装置10は、通信方式Aを使用するデバイス20の中から1台を選択して(S65)、そのデバイス20に対して、上記の予め定めておいたサービスを実行し(S66)、応答を受け取る(S67)。その後、今回のサービス提供に際し実際にデバイス20との間で送受信したデータ量に従い、デバイス管理テーブルにおける該デバイスの通信データ量を更新(加算)すると共に、使用した通信方式Aの通信データ量も再集計する(S68)。
その後、管理装置10は、ステップS64乃至S68(必要があればS63も)の処理を繰り返し、サービスを提供する必要のあるデバイスがなくなるか、又はステップS64で許可できないと判断するまで続ける。そして、これらのいずれかが満たされると図10の動作を終了する。
なお、ステップS65での選択では、基本的にはサービスを未実行のデバイスを選択する。しかし、同じデバイスに複数回提供して意味のあるサービスであれば、同じデバイスを繰り返し選択することも妨げられない。
以上の動作により、管理装置10は、締め日までに使わず残っていた通信許容量を利用して、節約や追加費用を特段意識することなく、データ送受信を伴うサービスも提供することができる。従って、通信量の制約がある場合でも、効率よく管理対象デバイスに通信が必要なサービスを提供可能である。
管理装置10は、通信方式A以外にも、通信方式テーブルに登録されている全ての通信方式について、その通信方式に関する締め日の所定時刻になったことを検出すると、同様な処理を行う。
次に図11に、通信データ量の集計を行う場合の管理装置10の動作の例を示す。
管理装置10は、一定周期毎など、予め定めた通信データ量確認タイミングになったことを検出すると(S71)、通信方式テーブルにおける各通信方式の通信データ量の値を更新する(S72)。すなわち、各通信方式について、その通信方式を使用する各デバイスについての通信データ量をデバイス管理テーブルから取得して合計し、通信方式テーブルに登録する。なお、一周期の中で複数回の確認タイミングを設けることも妨げられない。
その後、管理装置10は、通信データ量が、通信許容量に所定の係数を乗じた値を超えている、すなわち通信データ量が通信許容量に対して所定の割合に達した通信方式があるか否か判断する(S73)。所定の割合とは、もうすぐ通信データ量が通信許容量を超えそうであることを意味する値である。具体的な数値は、管理装置10の管理者が予め管理装置10に設定しておく。
そして、ステップS73でこのような通信方式があった場合、管理装置10は、所定の通知先であるオペレータにその旨及び該当通信方式の通信方式IDを通知する(S74)。通知の方式は、画面への表示、音声、電子メール送信など、任意の方式で行うことができる。このステップS74の処理において、CPU11は通知手段として機能する。
以上の動作により、管理装置10のオペレータは、通信データ量が通信許容量を超える前に、その前兆を把握でき、これに基づきサービス提供指示の内容や頻度を調整することができる。
また、通信方式毎の通信データ量の集計をこのように所定の確認タイミングで行うようにすれば、集計に要する処理負荷を軽減することができる。
次に図12に、デバイスからの通知を受信した場合の、管理装置10の図7とは異なる動作の例を示す。
図12の動作において、ステップS81乃至S84の動作は、図7のステップS31乃至S34と同様である。すなわち、管理装置10は、デバイス20から受信した通知に関する動作を実行して応答を返し、そのデバイスに関する通信データ量を、このとき送受信したデータ量だけ加算する。
その後、管理装置10は、今回通信したデバイスが使用する通信方式について、通信方式テーブルにおける通信データ量の値を更新する(S85)。すなわち、その通信方式を使用する各デバイスについての通信データ量をデバイス管理テーブルから取得して合計し、通信方式テーブルに登録する。
次に管理装置10は、該当の通信方式について、図11のステップS73の場合と同様、通信データ量が通信許容量に所定の係数を乗じた値を超えている否か判断する(S86)。そして、超えていれば、オペレータにその旨及び該当通信方式の通信方式IDを通知する(S87)。
以上の動作によっても、管理装置10のオペレータは、通信データ量が通信許容量を超える前に、その前兆を把握でき、これに基づきサービス提供指示の内容や頻度を調整することができる。
また、通知受信時の動作を図12のものとし、通信方式毎の通信データ量の集計をデバイス20から通知を受信したことをトリガに行うようにすれば、リアルタイムに各通信方式の通信データ量を把握し、ニアフルの通知を迅速に行うことができる。
以上で実施形態の説明を終了するが、この発明において、各部の具体的な構成や処理の手順、取り扱うデータの構成及び形式、判断の基準等は、実施形態で説明したものに限るものではない。
例えば、上述した管理装置10の機能は、1台の装置に全て設けるだけでなく、複数の装置に分散して設けることができる。後者については、図13に示すように、複数の装置(例えば、第1要素装置1010、第2要素装置1020、第3要素装置1030、・・・、および主要素装置1100)が協働して、上述の管理装置10と同等の機能を備える管理システム1000として機能するようにすることが考えられる。
また、管理装置10と管理対象のデバイス20とが、これらの間の通信を仲介する仲介装置を介して通信を行う場合でも、この発明を適用可能である。この場合、管理装置10からデバイス20までの通信経路のうち、契約により通信データ量に制約のある箇所の通信データ量を、上述の実施形態の場合と同様に管理し、サービス提供可否の判断に用いればよい。
また、管理対象のデバイス20は、画像形成装置や投影装置に限られず、ネットワーク家電,自動販売機,医療機器,電源装置,空調システム,ガス・水道・電気等の計量システム,自動車,航空機あるいは汎用コンピュータ等の種々の電子装置に通信機能を持たせた通信装置を管理対象とすることが考えられる。
また、以上説明してきた実施形態及びその変形の構成は、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施可能であることは勿論である。
10:管理装置、11:CPU、12:ROM、13:RAM、14:HDD、15:通信I/F、16:表示部、17:操作部、18:システムバス、20:デバイス、30:通信網、101:通信方式管理部、102:デバイスリスト管理部、103:通信許容量算出部、104:通信データ量算出部、105:通知処理部、106:サービス提供部、107:サービス提供判断部、201:通知送信部、202:機器情報保持部、203:要求受信部
特開2006−59154号公報

Claims (7)

  1. 通信手段を介して通信可能な複数のデバイスを管理する管理装置であって、
    管理対象のデバイス毎に、該デバイスとの通信に使用する通信方式及び、該デバイスとの間の通信データ量を管理する第1の管理手段と、
    通信方式毎に通信許容量を設定する設定手段と、
    前記デバイスに対する通信を伴うサービスの提供可否を、該サービスの提供に要する通信データ量と、該デバイスが使用する通信方式についての通信許容量と、該通信方式を使用する各デバイスの通信データ量の合計とに基づき判断する判断手段とを備えたことを特徴とする管理装置。
  2. 請求項1に記載の管理装置であって、
    前記通信方式毎に締め日を管理する第2の管理手段を備え、
    前記判断手段は、サービスの提供対象のデバイスが使用する通信方式について、該通信方式を使用する各デバイスの通信データ量の合計と、該通信方式の締め日とに基づき、次の締め日までの該各デバイスの通信データ量の合計を予測し、前記デバイスに対する通信を伴うサービスの提供可否を、該サービスの提供に要する通信データ量と、該予測値と、該通信方式の通信許容量とに基づき判断することを特徴とする管理装置。
  3. 請求項1又は2に記載の管理装置であって、
    いずれかの通信方式の締め日において、該通信方式を使用する各デバイスの通信データ量の合計が該通信方式の通信許容量に達していなかった場合、該通信方式を使用するデバイスのいずれかに対し、通信を伴うサービスのうち予め定めたものを提供するサービス提供手段を備えることを特徴とする管理装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の管理装置であって、
    前記第1の管理手段は、管理対象のデバイスから通知を受信したことをトリガに、該デバイスが使用する通信方式について、該通信方式を使用する各デバイスの通信データ量の合計を更新することを特徴とする管理装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の管理装置であって、
    前記第1の管理手段は、一定周期で、各通信方式について、該通信方式を使用する各デバイスの通信データ量の合計を更新することを特徴とする管理装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の管理装置であって、
    いずれかの通信方式について、該通信方式を使用する各デバイスの通信データ量の合計が該通信方式の通信許容量に対して所定の割合に達したことを検知すると、その旨を所定の通知先に通知する通知手段を備えたことを特徴とする管理装置。
  7. 通信手段を介して通信可能な複数のデバイスを管理する管理システムであって、
    管理対象のデバイス毎に、該デバイスとの通信に使用する通信方式及び、該デバイスとの間の通信データ量を管理する第1の管理手段と、
    通信方式毎に通信許容量を設定する設定手段と、
    前記デバイスに対する通信を伴うサービスの提供可否を、該サービスの提供に要する通信データ量と、該デバイスが使用する通信方式についての通信許容量と、該通信方式を使用する各デバイスの通信データ量の合計とに基づき判断する判断手段とを備えたことを特徴とする管理システム。
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