JP2006059154A - ファームウェア管理サーバ、プログラム、及び記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】サポート契約に対応して機器のファームウェアをアップデートする。
【解決手段】ファームウェア管理サーバ1を複数の機器(複合機2で例示)と通信回線を介して接続する。ファームウェア管理サーバ1は契約内容判定手段及び送信許可手段を制御部12等に備え、ファームウェアの送信を制御する。契約内容判定手段は、複合機毎に関連付けられたサポート契約情報に基づいて、該当する複合機2が所定のファームウェアのアップデートを許可されているか否かを判定する。送信許可手段は、契約内容判定手段での判定結果に基づき、その複合機2にアップデートすることが許されたファームウェアのみ、その複合機2に送信することを許可する。
【選択図】図1
【解決手段】ファームウェア管理サーバ1を複数の機器(複合機2で例示)と通信回線を介して接続する。ファームウェア管理サーバ1は契約内容判定手段及び送信許可手段を制御部12等に備え、ファームウェアの送信を制御する。契約内容判定手段は、複合機毎に関連付けられたサポート契約情報に基づいて、該当する複合機2が所定のファームウェアのアップデートを許可されているか否かを判定する。送信許可手段は、契約内容判定手段での判定結果に基づき、その複合機2にアップデートすることが許されたファームウェアのみ、その複合機2に送信することを許可する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ファームウェア管理サーバ、プログラム、及び記録媒体に関し、より詳細には、ファームウェアを複数の機器にアップデートするためのファームウェア管理サーバ、そのサーバプログラム、及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
従来から、複合機,プリンタ,通信管理機器などの機器は、その機能拡張や機器の不具合解消のために、その処理プログラムが機器内の書き換え可能なROM(Read Only Memory)などに書き換え可能に格納されている。このような処理プログラムは、書き換え不能なものも含め、ハードウェアとソフトウェアの中間に位置付けられ、ファームウェアと呼ばれている。
ファームウェアは、そのバージョンアップを実行する際、機器個々に対して行うことも可能であるが、ネットワークを介したバージョンアップも実施されている。ネットワーク経由のバージョンアップに関し、中央管理装置が画像形成装置のハードウェア構成に適合するファームウェアのダウンロードを経済的且つ効率的に行うことを目的とした画像形成装置管理システムが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1に記載の画像形成装置管理システムでは、センタシステム(中央管理装置)が、複写機等の画像形成装置へ更新用のファームウェアをダウンロードしてファームウェアの更新を行わせる場合、その画像形成装置のハードウェア構成(制御基板,ユニット,ROM)に応じてその画像形成装置へ更新用のファームウェアをダウンロードする。また、複写機等の画像形成装置のハードウェア構成に関する情報の読み取り指令をその画像形成装置へ送信し、それに対してその画像形成装置からハードウェア構成に関する情報を受信した場合に、その情報によって機器管理データベースの内容を更新する。
特開2002−91719号公報
しかしながら、複合機の実際の使用事情は、複合機のメンテナンスサポートを受ける為のサポート契約があり、本契約の内容に基づき、複合機購入者が受けられるサポートの内容が決まっている。すなわち、本契約を結んでいる正規の複合機は管理サーバから新規ファームウェアを取得する権利を有しているが、それ以外の複合機はファームウェアを取得する権利を有していない。このことは、複合機に限らず、サポート契約を締結してサービスを行っている様々な機器に対しても成立する。
このような事情を鑑みて、ファームウェアのアップデートを行う場合、特許文献1に記載のシステムをはじめとするネットワークを経由した従来のアップデートシステムにおいては、機器のサポート契約の内容については考慮しておらず、ファームウェアアップデートを受ける権利を有していない機器へもファームウェアアップデートが行われてしまう。
このような従来のシステムでは、サポート契約を有していない機器へ新規機能を無償で提供するという、ファームウェア提供者側の不利益が生じると共に、また機器購入者側にとっても、万が一ファームウェアのアップデートに失敗した場合、メンテナンスを受けられないといった問題が生じる。
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、機器のサポート契約に対応して、機器のファームウェアをアップデートすることが可能な、ファームウェア管理サーバ、ファームウェア管理サーバプログラム、及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、を提供することをその目的とする。
本発明は、上述のごとき課題を解決するために、以下の各技術手段でそれぞれ構成される。
第1の技術手段は、複数の機器と通信回線を介して接続し、前記機器にアップデートするためのファームウェアを、前記通信回線経由で前記機器に送信するファームウェア管理サーバであって、機器毎に関連付けられたサポート契約情報に基づいて、該当する機器が所定のファームウェアのアップデートを許可されているか否かを判定する契約内容判定手段と、該契約内容判定手段での判定結果に基づき、前記機器にアップデートすることが許されたファームウェアのみ、前記機器に送信することを許可する送信許可手段とを備えたことを特徴としたものである。
第1の技術手段は、複数の機器と通信回線を介して接続し、前記機器にアップデートするためのファームウェアを、前記通信回線経由で前記機器に送信するファームウェア管理サーバであって、機器毎に関連付けられたサポート契約情報に基づいて、該当する機器が所定のファームウェアのアップデートを許可されているか否かを判定する契約内容判定手段と、該契約内容判定手段での判定結果に基づき、前記機器にアップデートすることが許されたファームウェアのみ、前記機器に送信することを許可する送信許可手段とを備えたことを特徴としたものである。
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記送信許可手段は、アップデートするファームウェアの変更内容が不具合の修正によるものである場合、前記アップデートの対象となる全ての機器への送信を許可することを特徴としたものである。
第3の技術手段は、第1又は第2の技術手段において、ファームウェアの不具合修正に関する情報を含むファームウェア更新情報を記憶するファームウェア更新情報記憶手段を備え、前記契約内容判定手段は、前記ファームウェア更新情報又は該ファームウェア更新情報及び前記サポート契約情報を参照して、不具合をもつファームウェアが前記機器に組み込まれていた場合、前記機器が前記ファームウェアのアップデートを許可されているものと判定し、前記送信許可手段は、送信を許可することを特徴としたものである。
第4の技術手段は、第1乃至第3のいずれかの技術手段において、ファームウェアを記憶するファームウェア記憶手段に、通信回線を介して接続する接続手段と、前記送信許可手段で許可された機器に対し許可対象のファームウェアを取得或いは転送指示を行う送信手段とを備えたことを特徴としたものである。
第5の技術手段は、第1乃至第3のいずれかの技術手段において、ファームウェアを記憶するファームウェア記憶手段と、該ファームウェア記憶手段に、新しいファームウェアを登録する登録手段とを備え、前記契約内容判定手段は、前記登録手段により新しいファームウェアが登録された際に、前記判定を実行することを特徴としたものである。
第6の技術手段は、第1乃至第4のいずれかの技術手段において、機器からのアップデート要求を受け付ける要求受付手段を備え、前記契約内容判定手段は、前記要求受付手段で受け付けたアップデート要求に応じて前記判定を実行し、前記送信許可手段は、前記判定の結果に従って送信を許可することを特徴としたものである。
第7の技術手段は、第1乃至第4のいずれかの技術手段において、機器から該機器の情報を定期的に取得する機器情報取得手段を備え、前記契約内容判定手段は、前記機器情報取得手段で取得した情報に基づいて、前記機器がファームウェアをアップデートする必要が生じている場合にのみ、前記機器が所定のファームウェアのアップデートを許可されているか否かを判定し、前記送信許可手段は、前記判定の結果に従って送信を許可することを特徴としたものである。
第8の技術手段は、第6の技術手段において、機器から該機器の情報を取得する機器情報取得手段を備え、前記契約内容判定手段は、前記サポート契約情報として前記機器情報取得手段で取得した情報に基づいて、前記判定を行うことを特徴としたものである。
第9の技術手段は、第1乃至第8のいずれかの技術手段において、前記サポート契約情報は、サポートの契約期間に関する情報を含むことを特徴としたものである。
第10の技術手段は、第1乃至第9のいずれかの技術手段において、機器毎に前記サポート契約情報を記憶するサポート契約情報記憶手段を備えたことを特徴としたものである。
第11の技術手段は、第1乃至第9のいずれかの技術手段において、前記サポート契約情報を記憶するサポート契約情報記憶手段に、通信回線を介して接続する手段を備えたことを特徴としたものである。
第12の技術手段は、第1乃至第11のいずれかの技術手段において、前記機器は、複数の構成機器からなるものとし、前記サポート契約情報は、前記機器に対し、複数の構成機器毎のサポート契約に関する情報を含み、前記契約内容判定手段は、前記構成機器毎に前記判定を実行し、前記送信許可手段は、前記判定の結果に従って送信を許可することを特徴としたものである。
第13の技術手段は、第1乃至第12の技術手段におけるファームウェア管理サーバとして、コンピュータを機能させるためのプログラムである。
第14の技術手段は、第13の技術手段におけるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明によれば、機器のサポート契約に対応して、機器のファームウェアをアップデートすることが可能となる。
本発明に係るファームウェア管理サーバは、ファームウェアを複数の機器にアップデートする際、以下の各実施形態で説明するように、アップデート先の機器のサポート契約の有無や、新規ファームウェアのアップデート内容、すなわち不具合対応や機能アップといった区分を判定し、ファームウェアアップデートを行うことが許可されていない機器のファームウェアアップデートを制御する。そして、機器からの要求やサーバ側から機器情報を定期的に取得するなどして、複数の機器にファームウェアを自動的にアップデート登録する。機器としては、ネットワーク接続されていればよく、以下の説明では複合機を例に挙げるが、プリンタ、ルータやターミナルアダプタといった通信機器、ファイヤウォールやウィルスチェック等を組み込んだセキュリティ通信機器、さらにはテレビジョン受像機やDVD(Digital Versatile Disc)レコーダ,ハードディスクレコーダなどのオーディオビジュアル関連機器も該当する。
本発明に係るファームウェア管理サーバは、複数の機器と通信回線を介して接続し、機器にアップデートするためのファームウェアを、その通信回線経由で機器に送信するためのサーバ装置であり、次の契約内容判定手段及び送信許可手段を少なくとも備えるものとする。ここでファームウェア管理サーバでファームウェアのアップデートを行う機器として、異なる種類の機器を取り扱ってもよい。従って、例えば複数の複合機と複数のセキュリティ機器とを1つのファームウェア管理サーバ(分散型のサーバとする形態も採用可)で取り扱ってもよい。
契約内容判定手段は、機器毎に関連付けられたサポート契約情報に基づいて、該当する機器が所定のファームウェアのアップデートを許可されているか否かを判定する。また、送信許可手段は、契約内容判定手段での判定結果に基づき、その該当機器にアップデートすることが許されたファームウェアのみ、その機器に送信することを許可する。そして、サーバは、必要に応じて機器に対しこの送信を送信手段で行い、ファームウェアのアップデートを実行する。ここで、ファームウェアのアップデートは、パッチプログラムと呼ばれる差分プログラムによって実行してもよいし、ファームウェア全体を入れ換えるようにしてもよい。本発明によれば、いずれにせよ、ファームウェアアップデートの権利を持たない機器が、不正にサーバから新しいファームウェアを取得することを防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るファームウェア管理サーバを説明するための図で、ファームウェア管理サーバとその管理サーバに接続された複合機とからなるファームウェアアップデートシステムの構成例を示すブロック図である。図1において、1はファームウェア管理サーバ(以下、単に管理サーバという)、2は機器の一例としての複合機、11はファームウェア管理テーブル、12は制御部、12aはファームウェア登録部、12bはサポート契約情報登録部、12cはファームウェア更新内容照合部、12dはサポート契約情報照合部、13はサポート契約情報管理テーブル、14はファームウェア送信部、15は通信部、21は通信部、22は識別子送信部、23はファームウェア受信部、24は制御部、25a〜25fは各構成機器の制御部である。
図1で例示するファームウェアアップデートシステムは、複合機2のファームウェアのアップデートを管理する管理サーバ1に、アップデート先の複数の複合機2が接続されてなる。なお、図1では紙面の都合上1つの複合機2だけ記載しているが、複数の複合機2が管理サーバ1に接続されたシステムとして例示する。
管理サーバ1は、上述した契約内容判定手段及び送信許可手段の一例をなす部分として制御部12を備え、上述した送信手段の一例をなす部分としてファームウェア送信部14及び通信部15を備える。例えば、制御部12やファームウェア送信部14は管理サーバ1のサーバプログラムとして組み込まれ、通信部15は管理サーバ1に設けられた通信機器など構成すればよい。
さらに、管理サーバ1においては、後述するファームウェア記憶手段の一例としてファームウェア管理テーブル11が管理サーバ1の記憶装置に格納され、後述するサポート契約情報記憶手段の一例としてサポート契約情報管理テーブル13が管理サーバ1の記憶装置に格納されている。
ここで、図1の管理サーバ1の構成要素について説明する。
ファームウェア管理テーブル11は、ファームウェアを保有するための記憶領域であり、図2を参照して後述するが、各種ファームウェアが関連付けられて格納されていると共に、複合機2の機種名、ハードウェア構成毎のファームウェアの更新日やバージョン情報が含まれる。さらに、ファームウェア管理テーブル11には、機能アップと不具合修正とを区別したファームウェア管理データを保有している。ここで、記憶媒体としては、ハードディスク,フラッシュメモリなどデータを記憶することができる様々な媒体が挙げられる。
ファームウェア管理テーブル11は、ファームウェアを保有するための記憶領域であり、図2を参照して後述するが、各種ファームウェアが関連付けられて格納されていると共に、複合機2の機種名、ハードウェア構成毎のファームウェアの更新日やバージョン情報が含まれる。さらに、ファームウェア管理テーブル11には、機能アップと不具合修正とを区別したファームウェア管理データを保有している。ここで、記憶媒体としては、ハードディスク,フラッシュメモリなどデータを記憶することができる様々な媒体が挙げられる。
図1の例では、一つの管理サーバ1内にてファームウェア情報の制御を行っているが、ファームウェア管理テーブル11がネットワークを介した別のサーバにあり、その別にあるサーバからファームウェア情報やファームウェアを取得するという構成でも同じ効果が得られる。この構成のごとく、管理サーバ1に、ファームウェアやその情報を記憶し保持するファームウェア記憶手段に通信回線を介して接続する接続手段(通信部15を利用すればよい)を備えることで、ファームウェアやその情報が外部記憶として管理されている場合にも、ファームウェアを取得して該当する複合機2に送信するか、若しくは外部記憶された側にその複合機2への転送指示を行うかにより、柔軟に対応することが可能となる。
サポート契約情報管理テーブル13は、複合機2の識別子とサポート契約情報を記憶している記憶領域であり、このように管理サーバ1には複合機毎にサポート契約情報を記憶する手段を備える。サポート契約情報の内容としては、図3を参照して後述するが、複合機のシリアルNo、機種名と共に、ハードウェア構成毎のサポート期日、前回アップデートした日付とそのファームウェアのバージョンが含まれる。ファームウェアのバージョンは、現在複合機2に格納されているファームウェアのバージョンでもある。サポート契約情報には、サポート期日のようなサポートの契約期間に関する情報を含むことが好ましく、契約期間を判断可能としておくことにより、制御部12にて、サポート契約が締結されていない複合機に対するファームアップデートを制限することができる。また、後述するが、制御部12では、このサポート契約情報を照合することで、アップデートの可否を判定し、アップデートするファームウェアの送信許可を出す。
複合機2が、複数の構成機器(複数のハードウェア)からなるものとしたとき、ファームウェアは各構成機器に対して存在することが多い。従って、サポート契約情報(及び後述のファームウェア更新情報)を、複合機2に対し、複数の構成機器毎のサポート契約に関する情報を含むようにすることが好ましい。そして、上述の契約内容判定手段は、構成機器毎に判定を実行し、送信許可手段は、その判定の結果に従って送信を許可するよう構成しておけばよい。すなわち、サポート契約情報(及び後述のファームウェア更新情報)に、サポートしているハードウェア構成も含むようにし、ハードウェア構成毎の契約状況を判定可能としておくことにより、複合機2の中の各ハードウェア構成品に対し必要で且つアップデートすることが許可されたファームウェアのみアップデートすることが可能となる。以下、このような構成機器毎のサポート契約情報及びファームウェア更新情報をもつものとして主に説明するが、複合機全体のサポート契約情報のみを用いた管理サーバ1であっても、その説明を流用できる。
サポート契約情報が記憶される記憶媒体としては、ハードディスク,フラッシュメモリ,RAMなどデータを記憶することができる媒体が挙げられる。図1の例では、一つの管理サーバ1にてサポート契約情報の制御を行っているが、サポート契約情報管理テーブル13がネットワークを介した別のサーバ上にあり、その別にあるサーバからサポート契約情報を取得するという構成でも同じ効果が得られる。この構成のごとく、サポート契約情報を記憶し保持するサポート契約情報記憶手段に、通信回線を介して接続する接続手段(通信部15を利用すればよい)を備えることで、サポート契約情報が別の管理サーバで管理されている場合にも、サポート契約情報を取得し判定を行うよう柔軟に対応することが可能となる。
ファームウェア送信部14は、ファームウェア管理テーブル11に関連付けられ格納されたファームウェアを、通信部15を介して複合機2に送信する。通信部15は、ファームウェア送信部14及び制御部12から受け取ったファームウェアや複合機2の識別子を、インターネット網やLAN(Local Area Network)などのネットワークを通じて、複合機2と通信するための通信インターフェースを備えている。なお、通信インターフェースとしては、USB(Universal Serial Bus)やパラレルケーブル、シリアルケーブルなども適用可能で、機器同士でデータのやり取りが可能な接続方法の全てが適用可能である。
制御部12は、ファームウェア登録部12a、サポート契約情報登録部12b、ファームウェア更新内容照合部12c、及びサポート契約情報照合部12dから構成され、サポート契約情報の登録,照合、及びファームウェアの登録,照合を行う。
管理サーバ1には、ファームウェア記憶手段に新しいファームウェアを登録するファームウェア登録手段を備えることが好ましい。そして、契約内容判定手段は、ファームウェア登録手段により新しいファームウェアが登録された際に、判定を実行するよう構成すればよい。ファームウェア登録部12aは、このファームウェア登録手段の一例をなす部分であり、新しいファームウェアが開発され、ファームウェア管理テーブル11に登録することが可能となった場合、ファームウェア管理テーブル11にそのファームウェアを登録する。
また、管理サーバ1には、サポート契約情報記憶手段に新しいサポート契約情報を登録、或いは契約情報の更新を行う契約情報登録手段を備えることで、サポート契約情報を最新の情報に保つことができる。サポート契約情報登録部12bは、この契約情報登録手段の一例をなす部分であり、新しいサポート契約が締結された場合、また既存のサポート内容に変更が生じた場合、サポート契約情報管理テーブル13にその登録を行う。
また、不具合の修正によるファームウェアアップデートに関しては、ファームウェアアップデートの権利に関係なく対応する必要がある。従って、送信許可手段は、アップデートするファームウェアの変更内容が不具合の修正によるものである場合、アップデートの対象となる全ての機器への送信を許可することが好ましい。この場合、契約内容判定手段の判定を経ずに送信を許可するようにしてもよいし、判定を経てもその判定結果に拘わらず送信を許可するようにしてもよい。
不具合の修正であることを確認するためには、次のファームウェア更新情報を利用するとよい。このファームウェア更新情報は、ファームウェアの不具合修正に関する情報を含む複合機の種類毎(或いは構成機器の種類毎)の情報であり、管理サーバ1に設けられたファームウェア更新情報記憶手段に記憶されている。このファームウェア更新情報記憶手段は、ファームウェア管理テーブル11及びその記憶先である記憶装置で実現すればよく、管理サーバ1に接続可能な外部装置で実現してもよい。そして、契約内容判定手段は、そのファームウェア更新情報だけを参照し、或いはそれに加えてサポート契約情報を参照して、不具合をもつファームウェアが複合機2に組み込まれていた場合、複合機2がそのファームウェアのアップデートを許可されているものと判定し、送信許可手段は、その送信を許可する。このように、アップデートが不具合修正/機能アップのいずれの場合も、ファームウェア更新情報を照合することでアップデートの判定ができ、不具合修正の場合には無条件で許可を出すことができる。
ファームウェア更新内容照合部12cは、上述のごとき不具合修正の無条件アップデートに対応するために照合を行う部分であり、更新内容が、不具合修正のためのものなのか、機能アップによるものなのかをファームウェア管理テーブル11のファームウェア更新情報で照合する。また、ファームウェア管理テーブル11からは更新日やファームウェアのバージョン情報なども取得できる。
サポート契約情報照合部12dは、複合機2より送信された複合機2の識別子がサポート契約情報管理テーブル13に登録されているかどうかを照合する部分であり、登録されている場合、さらにそのサポートの内容を照合する。
制御部12は、上述のごとき構成により、例えば、サポート契約情報照合部12dで得られたアップデート対象ファームウェアがファームウェア管理テーブル11に存在するかどうかをファームウェア更新内容照合部12cで照合し、存在すればファームウェア送信部14よりそのファームウェアを複合機2に送信する制御を行う。
続いて、図1の複合機2の構成要素について説明する。
複合機とは、コピー,FAX送信,スキャン,プリントといった機能をもつ機能複合型装置のことを指す。一般的に、機能単位で制御が分かれていることが多く、ファームウェアをアップデートする場合は、個々の構成機器を制御する制御部(制御部25a〜25f等)のファームウェアをアップデートする必要がある。従って、上述したように各構成機器に対するサポート契約情報及びファームウェア更新情報を用いることが好ましい。
複合機とは、コピー,FAX送信,スキャン,プリントといった機能をもつ機能複合型装置のことを指す。一般的に、機能単位で制御が分かれていることが多く、ファームウェアをアップデートする場合は、個々の構成機器を制御する制御部(制御部25a〜25f等)のファームウェアをアップデートする必要がある。従って、上述したように各構成機器に対するサポート契約情報及びファームウェア更新情報を用いることが好ましい。
図1で例示する複合機2は、通信部21、識別子送信部22、ファームウェア受信部23、制御部24、各構成機器の制御部25a〜25fで構成される。
通信部21は、ファームウェアや複合機2の識別子を、インターネット網やLANを通じて、管理サーバ1と通信するための通信インターフェースを備えている。なお、通信インターフェースとしては、USBやパラレルケーブル、シリアルケーブルなども適用可能で、機器同士でデータのやり取りが可能な接続方法の全てが適用可能である。
ファームウェア受信部23は、管理サーバ1からファームウェアの受信を行う。また、識別子送信部22は、管理サーバ1に複合機2を識別できる識別子を送信する。識別子は、複合機2のシリアル番号や、サポート契約ライセンス番号などが挙げられ、複合機2を一意に特定できるもの全てを含む。また、識別子には、ハードウェア構成毎のファームウェアのバージョンも含まれる。
制御部24は、各制御部25a〜25fの集中制御を行う。フィニッシャ制御部25aは、フィニッシャファームを有しており、複合機2のフィニッシャ機能の制御を行う。操作パネル制御部25bは、操作パネル用ファームを有しており、複合機2の操作パネルの制御を行う。プリンタ制御部25cは、プリンタファームを有しており、複合機2のプリンタ機能の制御を行う。コピー制御部25dは、コピーファームを有しており、複合機2のコピー機能の制御を行う。スキャン制御部25eは、スキャンファームを有しており、複合機2のスキャン機能の制御を行う。FAX制御部25fは、FAXファームを有しており、複合機2のFAX機能の制御を行う。
図2は、ファームウェア管理テーブルの一例を示す図である。図2に示したデータ一覧表を参照して、ファームウェア管理テーブル11について詳述する。例示するファームウェア管理テーブル11は、機種名をキーとして、その機種に関連する構成(プリンタ,コピー,スキャン,FAX,フィニッシャ,操作パネル)全てのファームウェアの更新日,バージョンを示すテーブルである。
機種名31は複合機2の機種名を示し、構成32は各機種の複合機2に組み込まれた全てのハードウェア構成を列挙したものである。機能アップファームウェア33は、新機能のファームウェアの更新日33aとそのバージョン33bを示す情報である。機能アップファームウェアとは、複合機2の性能を向上させたり新しい機能を追加させることを目的として公開されたファームウェアのことを指し、ここではバージョン番号の前に「L_」が付加されて次の不具合修正ファームウェアと区別される。不具合修正ファームウェア34は、不具合修正用のファームウェアの更新日34aとそのバージョン34bを示す情報である。不具合修正ファームウェアは、複合機2の不具合を修正することを目的として公開されたファームウェアのことを指し、ここではバージョン番号の前に「M_」が付加されて機能アップファームウェアと区別される。
また、更新日33a,34aとは、ファームウェア登録部12aによってファームウェア管理テーブル11に新しいファームウェアが登録された日付を示す。例えば、「機種:AR−350、構成:プリンタ(機能アップファームウェア)、更新日:2004/05/12」は、AR−350という機種のプリンタの機能アップファームウェアの更新が、2004年5月12日に実施されたことを示す。
また、バージョン33b,34bとは、更新日33a,34aに新しく登録されたファームウェアのバージョンを示す。このバージョンは、現在複合機2に格納されているファームウェアのバージョンでもある。例えば、「機種:AR−350、構成:プリンタ(機能アップファームウェア)、更新日:2004/05/12、バージョン:L_1.20」は、2004年5月12日に登録されたプリンタの機能アップファームウェアのバージョンが、L_1.20であることを示す。
なお、本例では、全てのハードウェア構成毎のバージョンを示しているが、全てのファームウェアを包括した一括ファームウェアでも構わない。一括ファームウェアを複合機2に送信した場合、複合機2は一括ファームウェアをハードウェア構成毎に分解、振り分けを行い、各構成毎のアップデートを実現する。
一括ファームウェアを利用した管理の場合は、構成32の欄がなくなり、機能アップファームウェア33,不具合修正ファームウェア34別で、一括ファームウェアの更新日33a,34a、バージョン情報33b,34bのみのテーブルとなる。
図3は、サポート契約情報管理テーブルの一例を示す図である。図3に示したデータ一覧表を参照して、サポート契約情報管理テーブル13について詳述する。例示するサポート契約情報管理テーブル13は、シリアル番号をキーとして、機種名、その機種に関連する構成(プリンタ,コピー,スキャン,FAX,フィニッシャ,操作パネル)全てのファームウェアの更新日,バージョン,保守期間を示すテーブルである。
シリアルNo41は、複合機本体を一意に識別するシリアル番号を示す情報であり、このシリアルNoをキーとして、その機種名、複合機の構成(プリンタ,コピー,スキャン,FAX,フィニッシャ,操作パネル)が関連付けられている。シリアルNoは複合機を一意に識別するためのものであり、一意に識別できるのであれば、サポート契約番号、顧客番号などでも構わない。
機種名42は複合機2の機種名を示す。複合機のハードウェアの名称43,44,45,46はそれぞれプリンタ,コピー,フィニッシャ,操作パネルに相当する複合機2のハードウェア構成を示し、その他、例えばFAX,スキャンなど複合機2に組み込まれたハードウェア構成もここに列挙される。
更新日43a,44a,45a,46aは、それぞれプリンタ,コピー,フィニッシャ,操作パネルに相当するハードウェアにおいて前回ファームウェアアップデートが行われた日付を示す。当然、これ以外のハードウェア構成においてもこの更新日が管理されている。例えば、「シリアルNo:a123456、プリンタの更新日:2004/06/01」は、前回プリンタのファームウェアの更新は2004年6月1日に実施されたことを示す。なお、表中に「−」と記載されているもの(図3の例ではシリアルNo:a234567のフィニッシャ)は、アップデート対象の複合機2の構成には含まれていないことを示す。
バージョン43b,44b,45b,46bは、それぞれプリンタ,コピー,フィニッシャ,操作パネルに相当するハードウェアにおいて前回ファームウェアアップデートが行われた時のファームウェアのバージョンを示す。当然、これ以外のハードウェア構成においてもこのバージョンが管理されている。ここで管理されているバージョンは、現在複合機2に格納されているファームウェアのバージョンでもある。例えば、「シリアルNo:a123456、プリンタのバージョン:L_1.20」は、前回更新されたプリンタのファームウェアのバージョンはL_1.20であることを示す。なお、更新日の欄と同じく、バージョンの欄において表中に「−」と記載されているものは、アップデート対象の複合機2の構成には含まれていないことを示す。
保守期間43c,44c,45c,46cは、それぞれプリンタ,コピー,フィニッシャ,操作パネルに相当するハードウェアに対するサポート契約の期限を示すものであり、例えば、「2004/12/01」は2004年12月1日までサポート契約が有効であることを示す。また、表中欄に「Not Support」と記載されているものは、その構成に対するサポート契約が締結されていない、若しくはサポート契約の期限が切れたまま更新されていない状態を示す。さらに、保守期間の欄においても、表中に「−」と記載されているものは、アップデート対象の複合機2の構成には含まれていないことを示す。
図4は、本発明の他の実施形態に係るファームウェアアップデートシステムにおけるファームウェアアップデート処理を説明するためのフロー図である。図4を参照して、図1乃至図3で説明したシステムの一例を、本発明の他の実施形態として説明する。
本実施形態は、不具合修正/機能アップの区別を可能とし、且つファームウェアの管理サーバ1上での更新をトリガとして複合機2のファームウェアを更新するものとする。このトリガは、詳細には、新しいファームウェアがファームウェア登録部12aによってファームウェア管理テーブル11に登録された場合、管理サーバ1から複合機2に対してファームウェアアップデートを行うといったものである。
まず、管理サーバ1において、ファームウェア管理テーブル11に登録されているファームウェアがファームウェア登録部12aによって更新される(ステップS1)。ファームウェアの更新が行われた後、ファームウェアの更新内容が不具合修正であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2では、ファームウェアの更新内容が不具合修正によるものなのか、機能アップによるものなのかを、ファームウェア更新内容照合部12cで確認する。
ファームウェアの更新内容が不具合修正によるものであれば、サポート契約の有無に関わらずアップデートを許可するためステップS4へ進む。一方、更新内容が機能アップによるものであれば、サポート契約を確認するためステップS3へ進む。
ステップS3では、サポート契約の照合ができたか否かを判定する。更新されたファームウェアの対象機種名をキーとして、サポート契約情報照合部12dで該当する複合機2を抽出する。また、抽出された複合機2に対して、そのファームウェアのアップデート対象かどうか、すなわち、サポート契約を締結しているかどうか、またサポート契約期間が有効であるかどうかの判定を行う。そして、ステップS3では、アップデート実行日の日程がサポート契約期間内であれば、照合OKでステップS4へ進む。一方、サポート契約期間外若しくはサポート契約の期限が切れたまま更新されていない(図3ではNot Supportと表記)場合や、アップデートする対象のハードウェアが複合機2の構成に含まれていない(図3では−と表記)場合は、照合NGでファームウェアアップデートを実行しないで終了する。
ステップS4では、複合機2に対して、新しいファームウェアを送信することを通知するファームウェア送信通知を実行する。ステップS4のファームウェア送信通知は、複合機2によって受信され(ステップS11)、管理サーバ1は、複合機2の受信確認があるなど複合機2の状態がファームウェアを受信可能な状態であることを確認してから、ファームウェア送信部14より、通信部15及びネットワーク経由で複合機2に新ファームウェアを送信する(ステップS5)。
複合機2は、管理サーバ1より送信された新ファームウェアを、通信部21経由でファームウェア受信部23にて受信する(ステップS12)。そして、受信したファームウェアがどのハードウェアのものであるかを判定する内容判定を行う(ステップS13)。この判定は、複合機2の制御部24によって行い、フィニッシャ制御部25a,操作パネル制御部25b,プリンタ制御部25c,コピー制御部25d,スキャン制御部25e,FAX制御部25fなど各制御部へ振り分けられる。内容判定の終了後、フィニッシャ制御部25a,操作パネル制御部25b,プリンタ制御部25c,コピー制御部25d,スキャン制御部25e,FAX制御部25fなど各制御部にて、それぞれのファームウェアのアップデート処理を行う(ステップS14)。
ステップS14でのファームウェアの更新が終了した後、管理サーバ1は、サポート契約情報管理テーブル13を更新する(ステップS6)。ステップS6の処理は、複合機2のファームウェアのアップデートが正常に完了したので、更新日と更新したファームウェアのバージョンを、サポート契約情報登録部12bにて、サポート契約情報管理テーブル13に更新登録する処理である。ステップS6の完了をもって、複合機2のファームウェアのアップデートが正常に完了したので、アップデート処理(更新処理)を終了する。
図5は、本発明の他の実施形態に係るファームウェアアップデートシステムにおけるファームウェアアップデート処理を説明するためのフロー図である。図5を参照して、図1乃至図3で説明したシステムの他の例を、本発明の他の実施形態として説明する。
本実施形態は、不具合修正/機能アップの区別を可能とし、且つ複合機2側からの更新要求をトリガとして複合機2のファームウェアを更新するものとする。このトリガは、複合機2から管理サーバ1に対してファームウェアアップデート要求を行うといったものである。複合機2から管理サーバ1に対してアップデート要求を行うのは、例えば、複合機2の操作パネルに具備したファームウェア更新ボタンをユーザが押下することなどで行われる。ユーザの更新要求が行われる場所は、操作パネル以外でも、ファームウェア専用ソフトウェアやWebページからでもよい。
本実施形態に係る管理サーバ1は、上述のごとき更新要求を複合機2から受信するために、複合機2からのアップデート要求を受け付ける要求受付手段を備えるものとする。さらに、本実施形態においては、契約内容判定手段は、その要求受付手段で受け付けたアップデート要求に応じて判定を実行し、送信許可手段は、その判定結果に従って送信を許可する。
また、更新要求を行う実施形態において、複合機2からのその複合機の情報を取得する機器情報取得手段を管理サーバ1に備えるように構成してもよい。ここで取得する複合機2の情報とは、ハードウェア構成やそのファームウェアに関する情報などサポート契約情報に代わる情報或いはサポート契約情報を書き換えるための情報となる。この形態においては、契約内容判定手段は、サポート契約情報として機器情報取得手段で取得した情報に基づいて、判定を行えばよい。ここで、機器情報取得手段は通信部15を利用したものとなる。この形態によれば、機器からのアップデート要求があった場合に、サポート契約の判断に必要な情報を取得することができ、その情報に基づきファームウェアをアップデートするかどうかの判断も可能となる。以下の図5に基づいた実施形態の説明は、機器情報取得手段を備えたものについて行う。
まず、複合機2から管理サーバ1に対してファームウェアアップデート更新要求を行う(ステップS41)。この要求手段としては、複合機の操作パネル、ファームウェアアップデート用のソフトウェア、複合機が持つWebページなどが含まれる。この更新要求を管理サーバ1は受信し(ステップS21)、識別情報を取得する処理を行う。続いて複合機2は、管理サーバ1の指示に基づき識別情報を管理サーバ1に送信する(ステップS42)。この識別情報は、複合機2を識別するための識別子であり、その複合機のシリアル番号やサポート契約ライセンス番号などが挙げられ、複合機2を一意に特定できるもの全てを含む。また、識別情報にはハードウェア構成毎のファームのバージョンも含まれる。
管理サーバ1は、複合機2から送信された機種名やファームウェアなどの識別情報を受信し(ステップS22)、識別情報に基づき、その複合機2の機種を特定する(ステップS23)。次に、管理サーバ1は、複合機2の機種名をキーとして、ファームウェア更新内容照合部12cにて、該当機種のファームウェア情報を確認する(ステップS24)。
管理サーバ1は、ステップS24のファームウェア更新内容照合の結果から、ファームウェアのアップデートが必要か否かを判定する(ステップS25)。ステップS25では、例えば、ステップS24で取得した最新ファームウェアのバージョンと、現在の複合機2のファームウェアバージョンを比較してアップデートが必要かどうかを判断するようにするとよい。比較方法は、例えば、ステップS24で取得した複合機2の機種名がAR−350、シリアルNo:a123456の場合、図3よりプリンタのファームウェアのバージョンはL_1.20であることが分かる。一方、図2のファームウェア管理テーブル11より、プリンタのファームウェアのバージョンはL_1.20であり、同じバージョンなので、プリンタファームは更新の必要がないと言える。同様の操作を、コピー,スキャン,FAX,フィニッシャ,操作パネルに対して行う。このバージョン比較の結果、ファームウェア管理テーブル11に登録されているバージョンの方が新しい場合、ステップS26へ進み、アップデートが必要ない場合、処理を終了する。
ステップS26では、ファームウェアの更新内容が不具合修正によるものなのか、機能アップによるものなのかをファームウェア更新内容照合部12cで確認する(ステップS26)。ステップS26の処理の結果、ファームウェアの更新内容が不具合修正によるものであれば、サポート契約の有無に関わらずアップデートを許可するためステップS28へ進む。一方、更新内容が機能アップによるものであれば、サポート契約を確認するためステップS27へ進む。
ステップS27では、アップデート対象ファームウェアが特定されたので、サポート契約情報照合部12dにて、サポート契約があるかどうか、またサポート契約期間が有効範囲内かどうかの判定を行う。アップデート実行日の日程がサポート契約期間内であれば、照合OKでステップS28へ進む。サポート契約期間外(図3ではNot Supportと表記)若しくはサポート契約対象外(図3では−と表記)の場合は照合NGでアップデートを実行しない。
ステップS28,S43,S29,S44〜S46,S30へと続く処理は、図4で説明したステップS4,S11,S5,S12〜S14,S6へと続く処理と基本的に同じであり、その説明を省略する。
図6は、本発明の他の実施形態に係るファームウェアアップデートシステムにおけるファームウェアアップデート処理を説明するためのフロー図である。図6を参照して、図1乃至図3で説明したシステムの他の例を、本発明の他の実施形態として説明する。
本実施形態は、不具合修正/機能アップの区別を可能とし、且つ管理サーバ1側からの各複合機2に対する定期的な情報の取得をトリガとして複合機2のファームウェアの更新処理を進めていくものとする。このトリガは、管理サーバ1が複合機2に対して定期的(一定間隔毎)に複合機2の識別情報を要求し、複合機2から取得した識別情報を基に、サポート契約情報管理テーブル13と照合した結果、アップデートが必要と判断された場合、その複合機2にファームウェアアップデートを行うといったものである。
本実施形態に係る管理サーバ1は、複合機2からその複合機2の情報を定期的に取得する機器情報取得手段を備えるものとする。さらに、本実施形態においては、契約内容判定手段は、この機器情報取得手段で取得した情報に基づいて、その複合機2がファームウェアをアップデートする必要が生じている場合にのみ、その複合機2が所定のファームウェアのアップデートを許可されているか否かを判定し、送信許可手段は、その判定結果に従って送信を許可する。定期的に複合機2の情報を取得することにより、複合機2のアップデートが必要なとき随時アップデートすることができ、また、定期的な自動アップデートが可能となる。
まず、定期的な日時になったときに、複合機2に対して識別情報(識別子)を要求する(ステップS51)。複合機2は、管理サーバ1から識別子要求を受信し(ステップS71)、複合機2を識別するための識別子を管理サーバ1へ送信する(ステップS72)。識別子は複合機2のシリアル番号やサポート契約ライセンス番号などが挙げられ、複合機2を一意に特定できるもの全てを含む。また、識別情報にはハードウェア構成毎のファームのバージョンも含まれる。
ステップS72に続く、ステップS52〜58,S73,S59,S74〜76,S60の処理は、図5で説明したステップS22〜28,S43,S29,S44〜46,S30の処理と基本的に同じである。そして、ステップS60の後は終了ではなく、ステップS61へ進む。但し、ステップS55のファームウェアのアップデートが必要かの判断で必要ないと判断された場合、及びステップS57のサポート契約照合の判定で照合できなかった場合には、処理を終了するのではなく、ステップS61の処理となる。
ステップS61は、定期的なアップデートを実施するための流れであり、複合機2の情報を取得し、アップデートを行う作業を継続するかどうかの判断を行う。継続の判断基準は、一定時間ごとに複合機2に対してバージョン情報の確認を行うタイマ処理、又は回数指定で継続する回数指定継続処理が挙げられる。
次に、上述した管理サーバ1の実装例として、図7に示す一般的な情報処理装置の構成例を説明する。図7において、50は情報処理装置、51はCPU、52はRAM、53はROM、54は入力装置、55は表示装置、56は通信装置、57はバスである。
情報処理装置50としては汎用コンピュータが挙げられ、各種情報を入力するためのキーボード,マウス,記録媒体読取装置,他の機器からの入力用のネットワーク機器などの入力装置54、各種情報を表示するためのCRT(Cathode−ray Tube),LCD(Liquid Crystal Display),PDP(Plasma Display Panel)などのディスプレイである表示装置55、ネットワーク接続装置(ネットワークに接続して通信を行うためのネットワークボード等の通信機器)などの通信装置56、印刷装置,記録媒体用記録装置などの外部出力装置(図示せず)、さらには、プログラムを記録したハードディスクやROM53、そこに格納されたプログラムを実行するためのCPU(Central Processing Unit)51、及びその実行領域としてのRAM(Random Access Memory)52をその主要な構成要素とし、それらがバス57により接続されているものとして例示している。
管理サーバ1に搭載される場合のこのプログラム(ファームウェア管理サーバプログラム)は、上述する管理サーバ1の各手段(或いは各手段の一部)としてコンピュータのCPU51等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。このプログラムは、管理サーバの管理者ユーザが各種設定時などに使用する際に容易となるように、表示装置55用のグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を備えるようにするとよい。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAM52に蓄積され、その後、各種ROM53やハードディスクに格納され、必要に応じて、CPU51によって読み出し、修正・書き込みが行われる。
以上、図1乃至図7を参照しながら、本発明の管理サーバを中心に各実施形態を説明してきたが、本発明は、上述した各実施形態で説明したように、コンピュータをそれら管理サーバとして機能させるためのプログラム(ファームウェア管理サーバプログラム)、或いはコンピュータにそれらの処理手順を実行させるためのプログラム(ファームウェア管理サーバプログラム)としても、或いは、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としての形態も採用可能である。
本発明によるファームウェア管理の機能を実現するためのプログラムやデータを記憶した記録媒体の実施形態を説明する。記録媒体としては、具体的には、CD−ROM、光磁気ディスク、DVD−ROM、FD、フラッシュメモリ、及びその他各種ROMやRAM等が想定でき、上述した本発明の各実施形態の管理サーバの機能をコンピュータに実行させ、ファームウェア管理の機能を実現するためのプログラムを、これら記録媒体に記録して流通させることにより、当機能の実現を容易にする。そして、図7で例示したようなコンピュータ等の情報処理装置に、上述のごとくの記録媒体を装着して情報処理装置によりプログラムを読み出すか、若しくは情報処理装置が備えている記録媒体に当プログラムを記憶させておき、必要に応じて読み出すことにより、本発明に係わるファームウェア管理の機能を実行することができる。
以上、本発明によれば、機器のサポート契約に対応して、機器のファームウェアをアップデートすることが可能となる。管理サーバからファームウェアアップデートを行う際、複合機のハードウェア構成に関連付けられたサポート契約情報を照合し、その契約内容からアップデート先の複合機に対して、ファームウェアアップデートを行うことを許可するかどうかの確認を行うため、許可された複合機、例えばサポート契約を締結している複合機にだけアップデートを行うことが可能であり、またサポート契約を締結していない複合機に機能アップしたファームウェアをアップデートできないようにすることが可能となる。これにより、確実にファームウェアの機能アップ分の料金を徴収できる効果がある。
1…ファームウェア管理サーバ(管理サーバ)、2…複合機、11…ファームウェア管理テーブル、12,24…制御部、12a…ファームウェア登録部、12b…サポート契約情報登録部、12c…ファームウェア更新内容照合部、12d…サポート契約情報照合部、13…サポート契約情報管理テーブル、14…ファームウェア送信部、15,21…通信部、22…識別子送信部、23…ファームウェア受信部、25a〜25f…各構成機器の制御部、51…CPU、52…RAM、53…ROM、54…入力装置、55…表示装置、56…通信装置、57…バス。
Claims (14)
- 複数の機器と通信回線を介して接続し、前記機器にアップデートするためのファームウェアを、前記通信回線経由で前記機器に送信するファームウェア管理サーバであって、機器毎に関連付けられたサポート契約情報に基づいて、該当する機器が所定のファームウェアのアップデートを許可されているか否かを判定する契約内容判定手段と、該契約内容判定手段での判定結果に基づき、前記機器にアップデートすることが許されたファームウェアのみ、前記機器に送信することを許可する送信許可手段とを備えたことを特徴とするファームウェア管理サーバ。
- 前記送信許可手段は、アップデートするファームウェアの変更内容が不具合の修正によるものである場合、前記アップデートの対象となる全ての機器への送信を許可することを特徴とする請求項1に記載のファームウェア管理サーバ。
- ファームウェアの不具合修正に関する情報を含むファームウェア更新情報を記憶するファームウェア更新情報記憶手段を備え、前記契約内容判定手段は、前記ファームウェア更新情報又は該ファームウェア更新情報及び前記サポート契約情報を参照して、不具合をもつファームウェアが前記機器に組み込まれていた場合、前記機器が前記ファームウェアのアップデートを許可されているものと判定し、前記送信許可手段は、送信を許可することを特徴とする請求項1又は2に記載のファームウェア管理サーバ。
- ファームウェアを記憶するファームウェア記憶手段に、通信回線を介して接続する接続手段と、前記送信許可手段で許可された機器に対し許可対象のファームウェアを取得或いは転送指示を行う送信手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のファームウェア管理サーバ。
- ファームウェアを記憶するファームウェア記憶手段と、該ファームウェア記憶手段に、新しいファームウェアを登録する登録手段とを備え、前記契約内容判定手段は、前記登録手段により新しいファームウェアが登録された際に、前記判定を実行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のファームウェア管理サーバ。
- 機器からのアップデート要求を受け付ける要求受付手段を備え、前記契約内容判定手段は、前記要求受付手段で受け付けたアップデート要求に応じて前記判定を実行し、前記送信許可手段は、前記判定の結果に従って送信を許可することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のファームウェア管理サーバ。
- 機器から該機器の情報を定期的に取得する機器情報取得手段を備え、前記契約内容判定手段は、前記機器情報取得手段で取得した情報に基づいて、前記機器がファームウェアをアップデートする必要が生じている場合にのみ、前記機器が所定のファームウェアのアップデートを許可されているか否かを判定し、前記送信許可手段は、前記判定の結果に従って送信を許可することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のファームウェア管理サーバ。
- 機器から該機器の情報を取得する機器情報取得手段を備え、前記契約内容判定手段は、前記サポート契約情報として前記機器情報取得手段で取得した情報に基づいて、前記判定を行うことを特徴とする請求項6に記載のファームウェア管理サーバ。
- 前記サポート契約情報は、サポートの契約期間に関する情報を含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のファームウェア管理サーバ。
- 機器毎に前記サポート契約情報を記憶するサポート契約情報記憶手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のファームウェア管理サーバ。
- 前記サポート契約情報を記憶するサポート契約情報記憶手段に、通信回線を介して接続する手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のファームウェア管理サーバ。
- 前記機器は、複数の構成機器からなるものとし、前記サポート契約情報は、前記機器に対し、複数の構成機器毎のサポート契約に関する情報を含み、前記契約内容判定手段は、前記構成機器毎に前記判定を実行し、前記送信許可手段は、前記判定の結果に従って送信を許可することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のファームウェア管理サーバ。
- 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のファームウェア管理サーバとして、コンピュータを機能させるためのプログラム。
- 請求項13に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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