JP2015061903A - ポリチオフェン誘導体、二次電池用正極活物質、二次電池 - Google Patents

ポリチオフェン誘導体、二次電池用正極活物質、二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】エネルギー密度が大きくサイクル特性の良好な二次電池の製造に有用なポリチオフェン誘導体の提供。
【解決手段】下記一般式(1)で表される繰り返し単位を持つことを特徴とするポリチオフェン誘導体。

[上記式中、Zはカルコゲン元素を環員として含む5〜9員の複素環を形成する原子群を表し、カルコゲン元素の種類は同一でも異なっていてもよい。Arは置換基を有していてもよい芳香環又は芳香族複素環を表す。nは2以上の自然数を表し、mは0又は2以上の自然数を表す。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリチオフェン誘導体、並びに、該ポリチオフェン誘導体を用いた二次電池用正極活物質及び二次電池に関する。
電池は、正極及び負極で起きる酸化還元反応を利用して化学エネルギーを電気エネルギーに変換して取り出したり、又はその逆の過程を行って電気エネルギーを貯蔵するものであり、各種の装置において電源として利用されている。近年、ノート型パソコン、スマートフォンなどの急速な市場拡大により、これらに用いられる二次電池のエネルギー密度、出力密度の飛躍的な向上への要求が高まっている。また、東日本大震災以降の電力事情の緩和のため、大規模大容量二次電池開発への期待が高まっている。この要求に応えるために、リチウムイオン等のアルカリ金属イオンを荷電担体として、その電荷授受に伴う電気化学反応を利用した電池が精力的に開発されている。
しかしながら、リチウムイオン電池の正極側の電極材料(正極活物質)は、負極側の電極材料(負極活物質)と比較して放電容量(Ah/Kg)の少ないものがほとんどであり、これがリチウムイオン電池の高容量化を妨げている大きな要因である。また、現在市場に出回っているリチウムイオン電池は、正極活物質として比重の大きな金属酸化物を用いているため、単位質量当たりの電池容量が充分でないという問題があった。そこで、より軽量の電極材料を用いて大容量電池を開発しようとする試みが検討されてきた。
例えば特許文献1〜2には、ジスルフィド結合を有する有機化合物を正極活物質に用いた電池が開示されている。この電池は、放電時にジスルフィド結合が2電子還元を受けてスルフィド結合が解裂し、電解質中の金属イオンと反応して2つの金属チオレートに変化する。そして充電時には、2電子酸化を受けて2つのチオレートがスルフィドに戻ることにより二次電池として機能するものである。この電池は、硫黄や炭素といった比重の小さな元素を主成分とする有機化合物を電極材料として用いているので、高エネルギー密度の大容量電池を構成するという点においては一定の効果が得られる。しかし、解離したジスルフィド結合の再結合効率が小さく、充電状態又は放電状態における安定性が不充分であるという問題があった。
また、同じく有機化合物を活物質に利用した電池として、特許文献3にはポリピロール錯体を用いたものが、特許文献4にはニトロキシルラジカル化合物を正極活物質に使用したものが開示されている。ニトロキシルラジカル化合物としてはピペリジル基含有高分子量重合体及び共重合体が記載されている。
更に、非特許文献1には、2,2,6,6−テトラメチルピペリジノキシル−7−イルメタクリレート(PTMA)を正極活物質に用いた二次電池が開示されている。
しかし、ポリピロール等の導電性高分子は、生成した電荷がポリマー中に広がって電荷間の強いクーロン反発が起こり、一定量以下の電荷しか注入放出が出来ないといった問題がある。また、ニトロキシラジカルは電極での電荷の授受が早いため大電流を得ることができるという利点を有するが、1分子で1電子の酸化還元反応であるため二次電池容量の大容量化には適していない。
一方、特許文献5や非特許文献2には、多段階の酸化還元能を持つ低分子量の有機化合物を活物質として用いる二次電池が開示されている。しかし、この電池は容量密度は高いが、低分子化合物であるため、電解質への溶出などにより電池性能が低下する等の問題があり、解決が望まれている。
ところで、集電体と電極層からなる電極を二次電池内部に実装する際、集電体からの電極層の剥離を防ぐため、電極層にある程度の柔軟性が必要となる。一般的には、電極層に柔軟性を付与するため、バインダー樹脂を混合して電極層を作製するが、電極層中のバインダー樹脂量が多くなると活物質の量が減り、二次電池の容量が低下してしまう。そのためバインダー樹脂量が少なくても膜に柔軟性を有する電極が望まれている。
本発明は、上記従来技術の問題点を克服可能な、集電体からの電極層の剥離を防ぐことができ、エネルギー密度が大きくサイクル特性の良好な二次電池の製造に有用なポリチオフェン誘導体の提供を目的とする。
上記課題は次の1)の発明により解決される。
1) 下記一般式(1)で表される繰り返し単位を持つことを特徴とするポリチオフェン誘導体。
(上記式中、Zはカルコゲン元素を環員として含む5〜9員の複素環を形成する原子群を表し、カルコゲン元素の種類は同一でも異なっていてもよい。Arは置換基を有していてもよい芳香環又は芳香族複素環を表す。nは2以上の自然数を表し、mは0又は2以上の自然数を表す。)
本発明によれば、集電体からの電極層の剥離を防ぐことができ、エネルギー密度が大きくサイクル特性の良好な二次電池の製造に有用なポリチオフェン誘導体を提供できる。
二次電池の一例の断面図。 化合物(2)のIRスペクトルを示す図。 化合物(3)のIRスペクトルを示す図。 化合物(4)のIRスペクトルを示す図。 化合物(5)のIRスペクトルを示す図。 化合物(8)のIRスペクトルを示す図。 化合物(10)のIRスペクトルを示す図。 化合物(11)のIRスペクトルを示す図。 化合物(16)のIRスペクトルを示す図。 化合物(26)のIRスペクトルを示す図。 化合物(32)のIRスペクトルを示す図。 化合物(36)のIRスペクトルを示す図。 化合物(44)のIRスペクトルを示す図。 化合物(2)のサイクリックボルタンメトリーの測定結果を示す図。 実施例21の電池の電圧−放電容量プロット。
以下、上記本発明1)について詳しく説明するが、本発明1)の実施の形態には、次の2)〜9)も含まれるので、これらについても併せて説明する。
2) 前記一般式(1)におけるZが、下記一般式(2)で表されることを特徴とする1)に記載のポリチオフェン誘導体。
[上記式中、Rは置換もしくは無置換のアルキレン基又は置換もしくは無置換の分岐アルキレン基を表す。pは1以上の自然数を表す。Qはカルコゲン元素を表す。*はチオフェン環との結合部位を示す。]
3) 前記一般式(1)におけるZが、下記一般式(3)で表されることを特徴とする1)に記載のポリチオフェン誘導体。
[上記式中、Rは置換もしくは無置換のアルキレン基又は置換もしくは無置換の分岐アルキレン基を表す。pは1以上の自然数を表す。*はチオフェン環との結合部位を示す。
4) 前記一般式(1)におけるZが、下記一般式(4)で表されることを特徴とする1)に記載のポリチオフェン誘導体。
[上記式中、Qはカルコゲン元素を表す。*はチオフェン環との結合部位を示す。]
5) 前記Arがチオフェン誘導体であることを特徴とする1)〜4)のいずれかに記載のポリチオフェン誘導体。
6) 前記一般式(1)におけるmが0のとき、前記一般式(2)又は(3)におけるRは、置換アルキレン基若しくは置換分岐アルキレン基又は炭素数3以上の無置換アルキレン基を有するチオフェン誘導体であることを特徴とする2)又は3)に記載のポリチオフェン誘導体。
7) 前記一般式(1)におけるmが0のとき、前記一般式(2)又は(3)におけるpは、1〜3の自然数であることを特徴とする2)又は3)に記載のポリチオフェン誘導体。
8) 1)〜7)のいずれかに記載のポリチオフェン誘導体を用いたことを特徴とする二次電池用正極活物質。
9) 正極、負極及び電解質を構成要素とし、充電と放電の少なくとも一方の過程で酸化還元反応を伴う有機化合物を電極活物質として含有する二次電池において、該有機化合物が1)〜7)のいずれかに記載のポリチオフェン誘導体であることを特徴とする二次電池。
本発明の前記一般式(1)で表される繰り返し単位を持つポリチオフェン誘導体(以下、ポリチオフェン誘導体Aということもある)は、安定化された酸化還元化合物であり、充電反応及び/又は放電反応の過程で酸化還元反応を伴う有機化合物を電極活物質として用いる二次電池の製造に有用である。特に正極活物質として用いることが好ましい。
これにより、エネルギー密度が大きくサイクル特性の良好な二次電池を得ることができる。この二次電池は、酸化還元化合物が安定化されているため充放電サイクルが安定化し、寿命が長くなる。また、電極層の柔軟性が良好であり、集電体からの電極層の剥離を防ぐことができる。
図1に、本発明に係る二次電池の一例の断面図を示す。この二次電池は、負極集電体3、負極層1、電解質を含んだセパレーター5、正極層2、正極集電体4が順に積層された構造を有する。
なお、正極層及び負極層の積層方法は特に限定されず、多層積層したものや集電体の両面に積層したものを組み合わせたもの、巻回したもの等が利用できる。
<電極活物質>
〔ポリチオフェン誘導体A〕
一般式(1)において、Zはカルコゲン元素を環員として含む5〜9員の複素環を形成する原子群を表す。カルコゲン元素を複数含む場合、カルコゲン元素の種類は同一でも異なっていてもよい。カルコゲン元素の種類は特に限定されないが、O、S、Se、Te元素が好ましく、より好ましくはO、S、Se元素である。
Arは芳香環又は芳香族複素環を表す。芳香環の例としては、ベンゼン、ビフェニル、ナフタレン、アントラセン、フルオレン、ピレンなど、芳香族複素環の例としては、ピリジン、キノリン、チオフェン、フラン、オキサゾール、オキサジアゾール、カルバゾールなどが挙げられる。また、これらの環の置換基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のハロゲン原子などが挙げられる。
nは2以上の自然数であるが、好ましくは10〜100である。また、mは0又は2以上の自然数を表すが、好ましくは10〜100である。
〔Zが一般式(2)で表される化合物〕
一般式(2)において、Rは置換もしくは無置換のアルキレン基又は置換もしくは無置換の分岐アルキレン基を表し、これらアルキレン基に置換する基としてはアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、チオアルキル基、アリールチオ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基等が挙げられる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基等が挙げられる。アルコキシ基としては、アルキル部分が前記アルキル基であるものが挙げられる。アリール基としては、フェニル基、4−トルイル基、4−ヒドロキシフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが挙げられる。アリールオキシ基としては、アリール部分が前記アリール基であるものが挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素等が挙げられる。チオアルキル基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、ブチルチオ基等が挙げられる。アリールチオ基としては、フェニルチオ基が挙げられる。アルキルアミノ基としては、ジエチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ヒドロキシアミノ基等が挙げられる。アリールアミノ基としては、ジフェニルアミノ基、フェニルナフチルアミノ基等が挙げられる。
また、pは繰り返し単位数を表す自然数であり、1から3までの数を表す。
〔Zが一般式(3)で表される化合物〕
一般式(3)におけるR及びpは、前記一般式(2)で表される化合物の場合と同一である。
以下、ポリチオフェン誘導体Aの具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
ポリチオフェン誘導体Aは、下記〔化9〕又は〔化10〕の反応式で得られるチオフェン誘導体を重合させることにより得ることが出来る。
下記一般式(4)で表されるチオフェン誘導体は、Synthetic Communications 28(12)、2237−2244(1998)に記載の方法で合成できる。即ち、3,4−ジメトキシチオフェンのようなアルコキシ置換チオフェンとジチオール類やジオール類などのカルコゲン元素源との酸触媒を用いた求核置換反応によって得ることが出来る。反応温度は0℃〜150℃程度、好ましくは50℃〜130℃程度である。酸触媒としては硫酸、塩酸、リン酸、メタンスルホン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸などの酸(ブレンステッド酸)を用いる。反応溶媒してはトルエン、キシレン、アニソール、テトラリン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン等を用いる。
下記式(5)で表されるチオフェン誘導体は、Journal of Materials Chemistry 8(8)、1719−1724(1998)に記載の方法で合成できる。即ち、チオンのジブロモ体を硫化ナトリウム9水和物を用いて環化させた後、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)を用いて酸化させることにより得ることが出来る。環化の際の反応温度は0℃〜100℃程度、好ましくは10℃〜40℃程度である。酸化の際の反応温度は0℃〜150℃程度、好ましくは80℃〜130℃程度である。
ポリチオフェン誘導体Aの重合は酸化剤を用いた酸化カップリング重合により行うことが出来る。酸化剤としては塩化鉄(III)、芳香族スルホン酸金属塩などが挙げられる。芳香族スルホン酸金属塩の具体例としては、o−トルエンスルホン酸第2鉄、m−トルエンスルホン酸第2鉄、p−トルエンスルホン酸第2鉄、o−トルエンスルホン酸第2銅、m−トルエンスルホン酸第2銅、p−トルエンスルホン酸第2銅、o−トルエンスルホン酸コバルト、m−トルエンスルホン酸コバルト、p−トルエンスルホン酸コバルト、o−トルエンスルホン酸マンガン、m−トルエンスルホン酸マンガン、p−トルエンスルホン酸マンガン、o−エチルベンゼンスルホン酸第2鉄、m−エチルベンゼンスルホン酸第2鉄、p−エチルベンゼンスルホン酸第2鉄、ナフタレンスルホン酸第2鉄、及びそれらの誘導体などが挙げられる。重合を行う際の溶媒としては、メタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコール系溶剤、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、トルエン、キシレン、アニソール、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、ニトロベンゼンなどの芳香族系炭化水素、その他アセトニトリル、ベンゾニトリル等を用いることが出来る。また、これらの溶剤を混合して用いてもよい。
ポリチオフェン誘導体Aは、正極及び負極の何れの電極活物質としても使用できるが、一般的に負極に用いられる材料のエネルギー密度の観点からすると、特に正極の活物質として使用することが好ましい。
ポリチオフェン誘導体Aを正極活物質として用いる場合には、負極層の活物質として、グラファイト、非晶質カーボン、リチウム金属、リチウム合金、リチウムイオン吸蔵炭素、及び導電性高分子等の一種単独又は二種以上の組み合わせが用いられる。これらの形状は特に限定されず、例えば、リチウム金属では薄膜状のもの以外に、バルク状のもの、粉末を固めたもの、繊維状のもの、フレーク状のもの等を使用することができる。
ポリチオフェン誘導体Aを負極活物質として用いる場合には、正極層の活物質として、金属酸化物粒子、ジスルフィド化合物、ニトロキシラジカル化合物及び導電性高分子化合物等が用いられる。ここで、金属酸化物としては、例えば、LiMnO、LiNi0.5Mn1.5、LixMn(0<x<2)等のマンガン酸リチウムもしくはスピネル構造を有するマンガン酸リチウム、LiCoO、LiNiO、LiNi1/3Co1/3Mn1/3等の層状化合物、LiFePO、LiCoPO、LiNiPO等のリン酸塩系化合物が挙げられ、ジスルフィド化合物としては、ジチオグリコール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、S−トリアジン−2,4,6−トリチオール等が挙げられ、導電性高分子化合物としては、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール等が挙げられる。
これらの正極層材料は一種を単独で用いても二種以上を併用してもよく、更に、従来公知の活物質とこれらの材料とを混合して複合活物質として用いてもよい。
また、ポリチオフェン誘導体Aを用いて正極電極を作製する場合、ポリチオフェン誘導体A以外の物質、例えば金属酸化物や酸化還元化合物を併用することも可能である。金属酸化物としては、LiMnO、LiNi0.5Mn1.5、LixMn(0<x<2)等のマンガン酸リチウムもしくはスピネル構造を有するマンガン酸リチウム、LiCoO、LiNiO、LiNi1/3Co1/3Mn1/3等の層状化合物、LiFePO、LiCoPO、LiNiPO等のリン酸塩系化合物が挙げられ、酸化還元化合物としては、オキシ酸化還元化合物、ニトロキシル酸化還元化合物、窒素酸化還元化合物、炭素酸化還元化合物、ホウ素酸化還元化合物等の有機化合物が挙げられる。
上記酸化還元化合物の具体例としては、例えば、下記一般式(R−1)〜(R−12)のような化合物が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。なお、式中のnは、繰り返し単位数を表す自然数である。
<結着剤>
ポリチオフェン誘導体Aを正極活物質として用いる場合には、各構成材料間の結びつきを強めるため結着剤を用いることもできる。結着剤の例としては、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフロライド−テトラフルオロエチレン共重合体、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、各種ポリウレタン等の樹脂バインダーが挙げられる。
<集電体>
本発明における集電体とは、導電体で形成され電池の電極から発生する電荷を集めることができるものである。図1の例では、負極集電体3、正極集電体4として、ニッケル、アルミニウム、銅、金、銀、アルミニウム合金、ステンレス等の金属箔、金属平板、メッシュ状電極、炭素電極等を用いることができる。また、活物質と集電体とを化学結合させてもよい。
<セパレーター及び封止剤>
図1におけるセパレーター5は、正極層と負極層が接触して短絡しないようにするものであり、高分子多孔質フィルム、不織布などの材料を用いることができる。更にこのようなセパレーターは、電解質を含ませて構成することも好ましい。ただし、上記電解質として、イオン伝導性高分子等の固体電解質を用いる場合には、セパレーターそのものを省略することもできる。また、図1におけるステンレス外装(封止材)6についても特に制限はなく、電池の外装に用いられる従来公知の材料が用いられる。
<電解質>
本発明で用いる電解質は、負極層1と正極層2の両極間の荷電担体輸送を行うものであり、一般に室温で10−5〜10−1S/cmのイオン伝導性を有している。電解質としては、例えば電解質塩を溶剤に溶解した電解液を利用することができる。電解質塩としては、例えば、LiPF、LiClO、LiBF、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON、Li(CFSOC、Li(CSOC等の従来公知の材料を用いることができる。
また、電解質塩の溶剤としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることができる。なお、これらの溶剤は一種を単独で用いても二種以上を併用してもよい。
更に、本発明では、電解質として固体電解質を用いることもできる。
固体電解質に用いられる高分子化合物としては、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−モノフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン三元共重合体等のフッ化ビニリデン系重合体;アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−エチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル−エチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体、アクリロニトリル−アクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ビニルアセテート共重合体等のアクリルニトリル系重合体;ポリエチレンオキサイド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体、これらのアクリレート体やメタクリレート体の重合体などが挙げられる。なお、固体電解質は、これらの高分子化合物に電解液を含ませてゲル状にしたものを用いても、高分子化合物のみでそのまま用いてもよい。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
<合成例1>
エチレンジチオチオフェン(EDTT)の合成
2000mLの4つ口フラスコに、p−トルエンスルホン酸1水和物1.77g(9.29mmol)とトルエン1100mLを入れ、Ar気流下、ディーンスタークトラップ及び冷却管を装着して還流脱水を行った。90分還流脱水した後、放冷した。室温付近になった時点で3,4−ジメトキシチオフェン19.13g(132.7mmol)とエタンジチオール50.0g(530.8mmol)を入れ、内温が90℃になるようにバス温度を調整し反応を開始した。HPLC(東ソー株式会社製、PD−8020高圧グラディエントHPLC、カラム(GLサイエンス製 ODS−3 φ4.6mm×250mm)、移動層(テトラヒドロフラン/水=6/4(v/v))、流速(1.0mL/min))で反応を追跡し、原料がほぼ消失した段階で反応を停止した後、冷却し、水200mL×3、重曹水200mL×2、水200mL×2で分液し、有機層をドラフト内で濃縮して褐色オイルを得た。これをカラムクロマトグラフィー(シリカ400g Tol/hex=1/2)で精製し、白濁オイル状の目的物15.0g(86.05mmol、収率64.8%)を得た。
<合成例2>
モノメチルEDTTの合成
300mLの4つ口フラスコに、p−トルエンスルホン酸1水和物0.23g(1.2mmol)とトルエン140mLを入れ、Ar気流下、ディーンスタークトラップ及び冷却管を装着して還流脱水を行った。90分還流脱水した後、放冷した。室温付近になった時点で3,4−ジメトキシチオフェン2.4g(16.6mmol)と1,2−プロパンジチオール7.58g(66.4mmol)を入れ、内温が90℃になるようにバス温度を調整し反応を開始した。HPLC(合成例1に同じ)で反応の停止を確認した後、冷却し、水50mL×3、重曹水50mL×2、水50mL×2で分液し、有機層をドラフト内で濃縮して褐色オイルを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカ100g、Tol/n−hex=1/2)で精製し、微黄色オイル状の目的物2.78g(14.76mmol、収率88.9%)を得た。
<合成例3>
ジメチルEDTTの合成
300mLの4つ口フラスコに、p−トルエンスルホン酸1水和物0.23g(1.2mmol)とトルエン140mLを入れ、Ar気流下、ディーンスタークトラップ及び冷却管を装着して還流脱水を行った。90分還流脱水した後、放冷した。室温付近になった時点で3,4−ジメトキシチオフェン2.4g(16.6mmol)と2,3−ブタンジチオール8.3g(66.4mmol)を入れ、内温が90℃になるようにバス温度を調整し反応を開始した。系内は徐々に薄い黒緑色になった。HPLC(合成例1に同じ)で反応の停止を確認した後、冷却し、水50mL×3、重曹水50mL×2、水50mL×2で分液し、有機層を濃縮して褐色オイルを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカ125g、Tol/n−hex=1/2)で精製し、透明オイル状の目的物2.05g(10.1mmol、収率60.8%)を得た。
<合成例4>
3,4−ジエチルスルフィドジチオチオフェンの合成
300mLの4つ口フラスコに、p−トルエンスルホン酸1水和物0.23g(1.2mmol)とトルエン140mLを入れ、Ar気流下、ディーンスタークトラップ及び冷却管を装着して還流脱水を行った。90分還流脱水した後、放冷した。室温付近になった時点で3,4−ジメトキシチオフェン2.4g(16.6mmol)とビス(2−メルカプトエチル)スルフィド10.8グラム(66.4mmol)を入れ、内温が90℃になるようにバス温度を調整し反応を開始した。HPLC(合成例1に同じ)で反応の停止を確認した後、冷却し、水50mL×3、重曹水50mL×2、水50mL×2で分液し、有機層をドラフト内で濃縮して褐色オイルを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカ200g、Tol/n−hex=1/2)で精製し、微黄色オイル状の目的物2.67g(11.3mmol、収率68.6%)を得た。
<合成例5>
チエノ[3,4−d]−1,3−ジチオール−2−チオンの合成
1Lの4つ口フラスコに、エタノール200mLを入れて攪拌しつつ、上記〔化16〕のジブロモ体2.0g(6.25mmol)、エタノール50mLとTHF200mLの混合溶液、硫化ナトリウム9水和物1.5g(6.25mmol)、及び水200mLとEtOH50mLの混合溶液を、室温で同時に滴下した。滴下終了後、30分攪拌し、溶剤を濃縮した。得られた濃縮物をジクロロメタン150mLで3回抽出した。ジクロロメタン層を濃縮しオレンジ色の粗生成物を得た。これをn−ヘキサン/トルエンから晶析することによりオレンジ色針状結晶0.96g(5mmol、収率80.0%)を得た。
次いで、オレンジ色針状結晶2.64g(13.7mmol)をトルエン120mLに溶解させて攪拌しつつ、DDQ(2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン)3.43g(15.1mmol)を加えた。その後、還流温度まで昇温し、30分反応させたところで反応溶液を濃縮し、ジクロロメタン100mLで3回抽出し、更に濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物を酢酸エチル/n−ヘキサンから晶析することにより、目的物の黄色結晶0.41g(7.4mmol、収率54.0%)を得た。
<重合例1>
化合物(2)の合成
25mLの4つ口フラスコに、無水塩化鉄(III)0.52g(3.2mmol)とニトロベンゼン10mLを入れ、Ar気流下で撹拌しつつ、モノメチルEDTT0.15g(0.80mmol)とニトロベンゼン3mLを滴下した。滴下終了後、26〜30℃で24時間撹拌し、得られた反応溶液をメタノール260mLに投じた。析出した固体をろ別し、メタノール50mLで洗浄した後、減圧乾燥させた。得られた黒色物質をヒドラジン1水和物の50重量%水溶液50mLに投じて1日撹拌した後、ろ別、水かけ洗いを行い、得られた茶色固体を再び80℃で減圧乾燥させた。この茶色固体を円筒ろ紙を用いたソックスレー抽出器で48時間メタノール抽出した。抽出後、円筒ろ紙を80℃で減圧乾燥して化合物(2)の茶色固体0.14g(収率93%)を得た。図2にそのFT−IRスペクトルを示す。また、図14に、そのサイクリックボルタンメトリーの測定結果を示す。
得られた化合物(2)の茶色固体は、一般的に電解液に使用される有機溶剤(ジクロロメタン、アセトニトリル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン)に不溶であった。これらの有機溶剤に不溶であると、二次電池の充放電サイクル時に活物質が電解質へ溶け出すことを防止できるため、二次電池の安定な充放電サイクルを達成するためには、前記溶解性に関する事実は重要である。
<重合例2>
化合物(3)の合成
25mLの4つ口フラスコに、無水塩化鉄(III)0.48g(4×0.74=2.96mmol)とニトロベンゼン10mLを入れ、Ar気流下撹拌しつつ、ジメチルEDTT0.15g(0.74mmol)とニトロベンゼン4mLを滴下した。滴下終了後、26〜30℃で24時間撹拌し、得られた反応溶液をメタノール260mLに投じた。析出した固体をろ別し、メタノール50mLで洗浄した後、80℃で減圧乾燥させた。得られた黒色物質をヒドラジン1水和物の50重量%水溶液50mLに投じて1日撹拌した後、ろ別、水かけ洗いを行い、得られた茶色固体を再び80℃で減圧乾燥させた。この茶色固体を円筒ろ紙を用いたソックスレー抽出器で48時間メタノール抽出した。抽出後、円筒ろ紙を80℃で減圧乾燥して化合物(3)の茶色固体0.14g(収率93%)を得た。図3にそのFT−IRスペクトルを示す。
得られた化合物(3)の茶色固体は、重合例1の場合と同様に、一般的に電解液に使用される有機溶剤に不溶であった。
<重合例3>
化合物(4)の合成
25mLの4つ口フラスコに、無水塩化鉄(III)0.51g(4×0.78=3.12mmol)とニトロベンゼン10mLを入れ、Ar気流下撹拌しつつ、フルオロEDTT0.15g(0.78mmol)、ニトロベンゼン4mLを滴下した。滴下終了後、26〜30℃で24時間撹拌した後、反応溶液をメタノール260mLに投じた。析出した固体をろ別し、メタノール50mLで洗浄した後、80℃で減圧乾燥させた。得られた黒色物質をヒドラジン1水和物の50重量%水溶液50mLに投じて1日撹拌した後、ろ別、水かけ洗いを行い、得られた茶色固体を再び80℃で減圧乾燥させた。この茶色固体を円筒ろ紙を用いたソックスレー抽出器で48時間メタノール抽出した。抽出後、円筒ろ紙を80℃で減圧乾燥して化合物(4)の茶色固体0.13g(収率87%)を得た。図4 にそのFT−IRスペクトルを示す。
得られた化合物(4)の茶色固体は、重合例1の場合と同様に一般的に電解液に使用される有機溶剤に不溶であった。
<重合例4>
化合物(5)の合成
25mLの4つ口フラスコに、無水塩化鉄(III)0.45g(4×0.69=2.76mmol)とニトロベンゼン10mLを入れ、Ar気流下撹拌しつつ、3,4−ジエチルスルフィドジチオチオフェン0.15g(0.69mmol)とニトロベンゼン4mLを滴下した。滴下終了後、26〜30℃で24時間撹拌し、得られた反応溶液をメタノール260mLに投じた。析出した固体をろ別し、メタノール50mLで洗浄した後、80℃で減圧乾燥させた。得られた黒色物質をヒドラジン1水和物の50重量%水溶液50mLに投じて1日撹拌した後、ろ別、水かけ洗いを行い、得られた茶色固体を再び80℃で減圧乾燥させた。この茶色固体を、円筒ろ紙を用いたソックスレー抽出器で48時間メタノール抽出した。抽出後、円筒ろ紙を80℃で減圧乾燥して、化合物(5)の茶色固体0.13g(収率87%)を得た。図5にそのFT−IRスペクトルを示す。
得られた化合物(5)の茶色固体は、重合例1の場合と同様に、一般的に電解液に使用される有機溶剤に不溶であった。
<重合例5>
化合物(8)の合成
25mLの4つ口フラスコに、無水塩化鉄(III)0.48g(4×0.74=2.96mmol)とニトロベンゼン10mLを入れ、Ar気流下撹拌しつつ、3,4−ジエチルエーテルジチオチオフェン0.15g(0.69mmol)、ニトロベンゼン4mLを滴下した。滴下終了後、26〜30℃で24時間撹拌した後、反応溶液をメタノール260mLに投じた。析出した固体をろ別し、メタノール50mLで洗浄した後、80℃で減圧乾燥させた。得られた黒色物質をヒドラジン1水和物の50重量%水溶液50mLに投じて1日撹拌した後、ろ別、水かけ洗いを行い、得られた茶色固体を再び80℃で減圧乾燥させた。この茶色固体を円筒ろ紙を用いたソックスレー抽出器で48時間メタノール抽出した。抽出後、円筒ろ紙を80℃で減圧乾燥して化合物(8)の茶色固体0.11g(収率73%)を得た。図6にそのFT−IRスペクトルを示す。
得られた化合物(8)の茶色固体は、重合例1の場合と同様に一般的に電解液に使用される有機溶剤に不溶であった。
<重合例6>
化合物(10)の合成
25mLの4つ口フラスコに、無水塩化鉄(III)0.36g(4×0.56=2.24mmol)とニトロベンゼン10mLを入れ、Ar気流下撹拌しつつ、フェノキシEDTT0.15g(0.56mmol)、ニトロベンゼン4mLを滴下した。滴下終了後、26〜30℃で24時間撹拌した後、反応溶液をメタノール260mLに投じた。析出した固体をろ別し、メタノール50mLで洗浄した後、80℃で減圧乾燥させた。得られた黒色物質をヒドラジン1水和物の50重量%水溶液50mLに投じて1日撹拌した後、ろ別、水かけ洗いを行い、得られた茶色固体を再び80℃で減圧乾燥させた。この茶色固体を円筒ろ紙を用いたソックスレー抽出器で48時間メタノール抽出した。抽出後、円筒ろ紙を80℃で減圧乾燥して化合物(10)の茶色固体0.14g(収率93%)を得た。図7にそのFT−IRスペクトルを示す。
得られた化合物(10)の茶色固体は、重合例1の場合と同様に一般的に電解液に使用される有機溶剤に不溶であった。
<重合例7>
化合物(11)の合成
25mLの4つ口フラスコに、無水塩化鉄(III)0.48g(4×0.74=2.96mmol)とニトロベンゼン10mLを入れ、Ar気流下撹拌しつつ、チオフェノキシEDTT0.15g(0.53mmol)、ニトロベンゼン4mLを滴下した。滴下終了後、26〜30℃で24時間撹拌した後、反応溶液をメタノール260mLに投じた。析出した固体をろ別し、メタノール50mLで洗浄した後、80℃で減圧乾燥させた。得られた黒色物質をヒドラジン1水和物の50重量%水溶液50mLに投じて1日撹拌した後、ろ別、水かけ洗いを行い、得られた茶色固体を再び80℃で減圧乾燥させた。この茶色固体を円筒ろ紙を用いたソックスレー抽出器で48時間メタノール抽出した。抽出後、円筒ろ紙を80℃で減圧乾燥して化合物(11)の茶色固体0.12g(収率80%)を得た。図8にそのFT−IRスペクトルを示す。
得られた化合物(11)の茶色固体は、重合例1の場合と同様に一般的に電解液に使用される有機溶剤に不溶であった。
<重合例8>
化合物(16)の合成
25mLの4つ口フラスコに、無水塩化鉄(III)0.38g(4×0.58=2.32mmol)とニトロベンゼン10mLを入れ、Ar気流下撹拌しつつ、アダマンチルEDTT0.15g(0.58mmol)、ニトロベンゼン4mLを滴下した。滴下終了後、26〜30℃で24時間撹拌した後、反応溶液をメタノール260mLに投じた。析出した固体をろ別し、メタノール50mLで洗浄した後、80℃で減圧乾燥させた。得られた黒色物質をヒドラジン1水和物の50重量%水溶液50mLに投じて1日撹拌した後、ろ別、水かけ洗いを行い、得られた茶色固体を再び80℃で減圧乾燥させた。この茶色固体を円筒ろ紙を用いたソックスレー抽出器で48時間メタノール抽出した。抽出後、円筒ろ紙を80℃で減圧乾燥して化合物(16)の茶色固体0.09g(収率60%)を得た。図9にそのFT−IRスペクトルを示す。
得られた化合物(16)の茶色固体は、重合例1の場合と同様に一般的に電解液に使用される有機溶剤に不溶であった。
<重合例9>
化合物(26)の合成
25mLの4つ口フラスコに、無水塩化鉄(III)0.51g(4×0.78=3.12mmol)とニトロベンゼン10mLを入れ、Ar気流下撹拌しつつ、チエノ[3,4−d]−1,3−ジチオール−2−チオン0.15g(0.78mmol)とニトロベンゼン4mLを滴下した。滴下終了後、80℃で24時間撹拌し、得られた反応溶液をメタノール260mLに投じた。析出した固体をろ別し、メタノール50mLで洗浄した後、80℃で減圧乾燥させた。得られた茶色物質をヒドラジン1水和物の50重量%水溶液50mLに投じて1日撹拌した後、ろ別、水かけ洗いを行い、得られた茶色固体を再び80℃で減圧乾燥させた。この茶色固体を円筒ろ紙を用いたソックスレー抽出器で48時間メタノール抽出した。抽出後、円筒ろ紙を80℃で減圧乾燥して化合物(26)の茶色固体0.12g(収率80%)を得た。図10にそのFT−IRスペクトルを示す。
得られた化合物(26)の茶色固体は、重合例1の場合と同様に一般的に電解液に使用される有機溶剤に不溶であった。
<重合例10>
化合物(32)の合成
25mLの4つ口フラスコに、無水塩化鉄(III)0.44g(4×0.68=2.72mmol)とニトロベンゼン10mLを入れ、Ar気流下撹拌しつつ、EDTT0.06g(0.34mmol)、ジメチルEDTT0.07g(0.34mmol)及びニトロベンゼン4mLを滴下した。滴下終了後、26〜30℃で24時間撹拌し、得られた反応溶液をメタノール260mLに投じた。析出した固体をろ別し、メタノール50mLで洗浄した後、80℃で減圧乾燥させた。得られた黒色物質をヒドラジン1水和物の50重量%水溶液50mLに投じて1日撹拌した後、ろ別、水かけ洗いを行い、得られた茶色固体を再び80℃で減圧乾燥させた。この茶色固体を円筒ろ紙を用いたソックスレー抽出器で48時間メタノール抽出した。抽出後、円筒ろ紙を80℃で減圧乾燥して化合物(32)の茶色固体0.104g(収率80%)を得た。図11にそのFT−IRスペクトルを示す。
得られた化合物(32)の茶色固体は、重合例1の場合と同様に一般的に電解液に使用される有機溶剤に不溶であった。
<重合例11>
化合物(36)の合成
25mLの4つ口フラスコに、無水塩化鉄(III)0.14g(4×0.22=0.88mmol)とニトロベンゼン10mLを入れ、Ar気流下撹拌しつつ、フルオロEDTT0.04g(0.22mmol)、エチレンジセロノチオフェン0.06g(0.22mmol)及びニトロベンゼン4mLを滴下した。滴下終了後、26〜30℃で24時間撹拌した後、反応溶液をメタノール260mLに投じた。析出した固体をろ別し、メタノール50mLで洗浄した後、80℃で減圧乾燥させた。得られた黒色物質をヒドラジン1水和物の50重量%水溶液50mLに投じて1日撹拌した後、ろ別、水かけ洗いを行い、得られた茶色固体を再び80℃で減圧乾燥させた。この茶色固体を円筒ろ紙を用いたソックスレー抽出器で48時間メタノール抽出した。抽出後、円筒ろ紙を80℃で減圧乾燥して化合物(36)の茶色固体0.07g(収率70%)を得た。図12にそのFT−IRスペクトルを示す。
得られた化合物(36)の茶色固体は、重合例1の場合と同様に一般的に電解液に使用される有機溶剤に不溶であった。
<重合例12>
化合物(44)の合成
25mLの4つ口フラスコに、無水塩化鉄(III)0.42g(4×0.64=2.56mmol)とニトロベンゼン10mLを入れ、Ar気流下撹拌しつつ、EDTT0.06g(0.32mmol)、チオン0.06g(0.32mmol)及びニトロベンゼン4mLを滴下した。滴下終了後、26〜30℃で10分攪拌し、更に80℃まで昇温して24時間撹拌した後、反応溶液をメタノール260mLに投じた。析出した固体をろ別し、メタノール50mLで洗浄した後、80℃で減圧乾燥させた。得られた黒色物質をヒドラジン1水和物の50重量%水溶液50mLに投じて1日撹拌した後、ろ別、水かけ洗いを行い、得られた茶色固体を再び80℃で減圧乾燥させた。この茶色固体を円筒ろ紙を用いたソックスレー抽出器で48時間メタノール抽出した。抽出後、円筒ろ紙を80℃で減圧乾燥して化合物(44)の茶色固体0.096g(収率80%)を得た。図13にそのFT−IRスペクトルを示す。
得られた化合物(44)の茶色固体は、重合例1の場合と同様に一般的に電解液に使用される有機溶剤に不溶であった。
<実施例1>
化合物(2)と導電補助材のグラファイト、結着材のポリ(フッ化ビニリデン)を混合し、そこにN−メチルピロリドンを加え、全体が均一になるまで混練して黒色のペーストを得た。混合比は、化合物(2):グラファイト:結着材=2:6:2とした。続いて、このペーストを、ブレードコート治具を用いてアルミニウム箔上に均一に塗工した。得られた塗工膜を、予め110℃に設定しておいた温風乾燥器内に入れて、5分間乾燥させ、電極層を作製した。
得られた電極層をφ16mmの円形状に打ち抜き、円形状正極電極とした。この円形状正極を作用極、Pt箔を対極、飽和カロメル電極を参照極とし、ビーカーセル内に電解質として1.0mol/Lの過塩素酸テトラ−n−ブチルアンモニウムを含むジクロロメタン溶液を各電極が浸るまで加えた。そして掃引速度1mV/Secでサイクリックボルタンメトリー測定を行った。図15に化合物(2)のサイクリックボルタンメトリー測定の結果を示す。
<実施例2〜12>
化合物(2)を、表1の実施例2〜12の欄に示す化合物No.のポリチオフェン誘導体Aに変えた点以外は、実施例1と同様にして電極層2〜12を作製し、同様にしてサイクリックボルタンメトリー測定を行った。
<比較例1〜2>
化合物(2)を、下記比較化合物1、2に変えた点以外は、実施例1と同様にして比較電極層1、2を作製し、同様のサイクリックボルタンメトリー測定を行った。
上記各実施例及び比較例のサイクリックボルタンメトリー測定の結果を表1に示すが、実施例では1回目と20回目のサイクリックボルタンメトリーのピーク位置及び強度に大きな変化は見られず「良好」であり、酸化還元が安定に進行していることが観測された。即ち、ポリチオフェン誘導体Aを活物質として使用した電極は、充放電時のサイクル性が良好であることが分かった。
これに対し、比較例は何れもピーク位置及び強度に変化が見られ、比較例1ではピーク位置がシフトし、比較例2ではピーク位置が不安定であった。
<実施例21>
−電池の作製−
実施例1と同じ電極層をφ16mmの円形状に打ち抜き円形状正極電極とした。露点温度−75℃以下のグローブボックス中において、ステンレス外装内に、前記円形状正極、φ25mmのポリプロピレン多孔質フィルムセパレータ、φ16mmの円形状のLi金属箔陰極の順に積層し、電解質として1.0mol/LのLiPF電解質塩を含むエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート混合溶液(混合体積比1:2)を加えた。最後にステンレス外装としての蓋をかぶせ、密閉して実施例21の電池を作製した。
<実施例22〜32>
化合物(2)を、表2の実施例22〜32の欄に示す化合物No.のポリチオフェン誘導体Aに変えた点以外は、実施例21と同様にして実施例22〜32の電池を作製した。
<比較例21>
化合物(2)を、下記比較化合物21に変えた点以外は、実施例21と同様にして比較例21の電池を作製した。
−電池の評価−
実施例21〜32及び比較例21の電池について、定電流(0.1mA)下で、カットオフ電圧を充電4.5V、放電1.5Vとして充放電を行った。その結果、表2に示すような正極活物質あたりの放電容量が確認された。図15に、実施例21の電池の電圧−放電容量をプロットした図を示す。
表2から、ポリチオフェン誘導体Aを活物質として使用した実施例の電池は、比較例の電池に比べて、エネルギー密度が非常に大きいことが分かる。
更に、実施例21〜32の電池を繰り返し充放電したところ、100サイクル以上にわたって充放電が可能であり、二次電池として動作することが確認された。
―電極層屈曲試験―
<実施例41〜52>
実施例1〜12で作製した各電極層を用い、JIS−K5600 5−1耐屈曲性(円筒形マンドレル)に記載された試験法で屈曲試験を行った。マンドレルの直径を10mmから2mmまで1mm間隔で変えて試験を行い、最初にクラックが生じたマンドレルの直径を記録した。クラックの観察は目視で行い、下記の基準で評価した。結果を表3に示すが、マンドレルの直径が大きいほど、柔軟性に乏しい。
〔評価基準〕
◎:2mmでもクラックが生じなかった電極
○:3〜5mmの間でクラックが生じた電極
△:6〜8mmの間でクラックが生じた電極
×:9mm以上でクラックが生じた電極
<比較例41〜42>
実施例1で作製した電極層を、比較例1、2で作製した比較電極層1、2に変えた点以外は、実施例41〜52と同様にして屈曲試験を行った。結果を表3に示す。
表3から、ポリチオフェン誘導体Aを活物質として使用した実施例の電極層は、比較例の電極層に比べて電極層のクラックが生じにくいことが分かる。
1 負極層
2 正極層
3 負極集電体
4 正極集電体
5 セパレーター
6 ステンレス外装
米国特許第4833048号明細書 特許第2715778号公報 特公平7−85420号公報 特開2002−304996号公報 特開2010−80343号公報
Chemical Physics Letters,359,(2002)351−354 Nature Materials,10,(2011)947−951

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で表される繰り返し単位を持つことを特徴とするポリチオフェン誘導体。

    [上記式中、Zはカルコゲン元素を環員として含む5〜9員の複素環を形成する原子群を表し、カルコゲン元素の種類は同一でも異なっていてもよい。Arは置換基を有していてもよい芳香環又は芳香族複素環を表す。nは2以上の自然数を表し、mは0又は2以上の自然数を表す。
  2. 前記一般式(1)におけるZが、下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項1に記載のポリチオフェン誘導体。
    [上記式中、Rは置換もしくは無置換のアルキレン基又は置換もしくは無置換の分岐アルキレン基を表す。pは1以上の自然数を表す。Qはカルコゲン元素を表す。*はチオフェン環との結合部位を示す。]
  3. 前記一般式(1)におけるZが、下記一般式(3)で表されることを特徴とする請求項1に記載のポリチオフェン誘導体。
    [上記式中、Rは置換もしくは無置換のアルキレン基又は置換もしくは無置換の分岐アルキレン基を表す。pは1以上の自然数を表す。*はチオフェン環との結合部位を示す。
  4. 前記一般式(1)におけるZが、下記一般式(4)で表されることを特徴とする請求項1に記載のポリチオフェン誘導体。
    [上記式中、Qはカルコゲン元素を表す。*はチオフェン環との結合部位を示す。]
  5. 前記Arがチオフェン誘導体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリチオフェン誘導体。
  6. 前記一般式(1)におけるmが0のとき、前記一般式(2)又は(3)におけるRは、置換アルキレン基若しくは置換分岐アルキレン基又は炭素数3以上の無置換アルキレン基を有するチオフェン誘導体であることを特徴とする請求項2又は3に記載のポリチオフェン誘導体。
  7. 前記一般式(1)におけるmが0のとき、前記一般式(2)又は(3)におけるpは、1〜3の自然数であることを特徴とする請求項2又は3に記載のポリチオフェン誘導体。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のポリチオフェン誘導体を用いたことを特徴とする二次電池用正極活物質。
  9. 正極、負極及び電解質を構成要素とし、充電と放電の少なくとも一方の過程で酸化還元反応を伴う有機化合物を電極活物質として含有する二次電池において、該有機化合物が請求項1〜7のいずれかに記載のポリチオフェン誘導体であることを特徴とする二次電池。
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