JP2012146839A - 有機光電変換素子、それを用いた太陽電池、及び光センサアレイ - Google Patents

有機光電変換素子、それを用いた太陽電池、及び光センサアレイ Download PDF

Info

Publication number
JP2012146839A
JP2012146839A JP2011004589A JP2011004589A JP2012146839A JP 2012146839 A JP2012146839 A JP 2012146839A JP 2011004589 A JP2011004589 A JP 2011004589A JP 2011004589 A JP2011004589 A JP 2011004589A JP 2012146839 A JP2012146839 A JP 2012146839A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
photoelectric conversion
general formula
layer
conversion element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011004589A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Ofuku
幸司 大福
Takashi Suzuki
隆嗣 鈴木
Yasushi Okubo
康 大久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2011004589A priority Critical patent/JP2012146839A/ja
Publication of JP2012146839A publication Critical patent/JP2012146839A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)

Abstract

【課題】優れた耐久性を有する有機光電変換素子を提供する。
【解決手段】光電変換層に下記一般式(1)で表される化合物を含有する。
Figure 2012146839

(式中、Qは活性メチレン基残基を表し、Zは炭素原子と共に5員環、又は6員環を形成するために必要な非金属原子団を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、有機光電変換素子、それを用いた太陽電池、及び光センサアレイに関し、更に詳しくは、バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子、この有機光電変換素子を用いた太陽電池、及び光センサアレイに関するものである。
近年の化石エネルギーの高騰によって、自然エネルギーから直接電力を発電できるシステムが求められており、単結晶・多結晶・アモルファスのSiを用いた太陽電池、GaAsやCIGSなどの化合物系の太陽電池、あるいは色素増感型光電変換素子(グレッツェルセル)などが提案・実用化されている。
しかしながら、これらの太陽電池で発電するコストは、未だ化石燃料を用いて発電・送電される電気の価格よりも高いものとなっており、普及の妨げとなっていた。また、基板に重いガラスを用いなければならないため、設置時に補強工事が必要であり、これらも発電コストが高くなる一因であった。
このような状況に対し、化石燃料による発電コストよりも低い発電コストを達成しうる太陽電池として、透明電極と対電極との間に電子供与体層(p型半導体層)と電子受容体層(n型半導体層)とが混合された光電変換層を挟んだバルクヘテロジャンクション型光電変換素子が提案されている(例えば、非特許文献1および特許文献1参照)。
これらのバルクヘテロジャンクション型太陽電池においては、陽極・陰極以外は塗布プロセスで形成されているため、高速且つ安価な製造が可能であると期待され、前述の発電コストの課題を解決できる可能性がある。更に、上記のSi系太陽電池・化合物半導体系太陽電池・色素増感太陽電池などと異なり、160℃より高温のプロセスがないため、安価且つ軽量なプラスチック基板上への形成も可能であると期待される。
前記非特許文献1では、5%を超える変換効率を達成するにいたっているが、これはチオフェン環とベンゾチアジアゾール環との間の分子内電荷移動を利用することで非常な長波長(〜900nm)までの幅広い太陽光を吸収することが可能となったためである。また、特許文献2、3などにも同様の部分構造を有するP型半導体材料が記載されているがその性能はまだ満足できるものではない。
他方で太陽電池には耐久性も要求されるが、未だ有機薄膜太陽電池の耐久性は不十分なものであった。上記材料を用いた別の非特許文献2では、100時間の使用で光電変換効率が約40%低下したと報告されており、耐久性に優れた有機光電変換素子の開発が望まれている。
特表平8−500701号公報 特開2010−74127号公報 特開2010−62550号公報
Nature Mat.,vol.6(2007),p.497 Science,vol.317,2007,p.222)
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、高い光電変換効率を有し、かつ優れた耐久性を有する有機光電変換素子、それを用いた太陽電池、及び光センサアレイを提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.透明電極、対電極、及びp型半導体材料とn型半導体材料とが混合された光電変換層を有する有機光電変換素子において、該光電変換層に下記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物を含有することを特徴とする有機光電変換素子。
Figure 2012146839
(式中、Qは活性メチレン基残基を表し、Zは炭素原子と共に5員環、又は6員環を形成するために必要な非金属原子団を表す。)
2.前記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物において、Zが炭素原子と共にベンゼン環またはチオフェン環を形成するために必要な非金属原子団であることを特徴とする前記1に記載の有機光電変換素子。
3.前記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物がp型有機半導体材料であり、かつ数平均分子量が20,000〜50,000であることを特徴とする前記1または2に記載の有機光電変換素子。
4.前記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物が、更に一般式(2)で表される部分構造を有することを特徴とする前記1〜3のいずれか一項に記載の有機光電変換素子。
Figure 2012146839
(式中、Zは炭素、珪素、ゲルマニウムから選ばれる原子を表し、R及びRはアルキル基、フッ化アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルキルシリル基から選ばれる置換基を表し、さらに置換基を有していてもよいし、たがいに結合して環を形成してもよい)
5.前記1〜4のいずれか1項に記載の有機光電変換素子を用いたことを特徴とする太陽電池。
6.前記1〜4のいずれか1項に記載の有機光電変換素子がアレイ状に配置されてなることを特徴とする光センサアレイ。
本発明により、高い光電変換効率を有し、かつ優れた耐久性を有する有機光電変換素子、それを用いた太陽電池、及び光センサアレイを提供することができた。
バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子からなる太陽電池の一例を示す断面図である。 p−i−nの三層構成の光電変換層を備える有機光電変換素子からなる太陽電池の一例を示す断面図である。 タンデム型のバルクヘテロジャンクション層を備える有機光電変換素子からなる太陽電池の一例を示す断面図である。 光センサアレイの構成の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、可視光にも吸収を持つ部分構造をもつ化合物を高分子量化する事により可視部の吸収に加えて更に長波長領域までの幅広い吸収を有する材料を見出した。具体的には前記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物を含有する層を、バルクヘテロジャンクション層とすることで、上記課題を達成できることを見出し、本発明に至った次第である。
(有機光電変換素子および太陽電池の構成)
本発明の有機光電変換素子は透明電極、対電極、及びp型半導体材料とn型半導体材料とが混合された光電変換層(以下バルクヘテロジャンクション層ともいう)を有する有機光電変換素子において、該光電変換層に前記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物を含有することを特徴としている。以下、図を用いて説明する。
図1は、バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子からなる太陽電池の一例を示す断面図である。図1において、p型半導体材料とn型半導体材料が混合されたバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子10は、基板11の一方面上に、透明電極(一般に陽極)12、正孔輸送層17、バルクヘテロジャンクション層の光電変換部14、電子輸送層18及び対極(一般に陰極)13が順次積層されている。
基板11は、順次積層された透明電極12、光電変換部14及び対極13を保持する部材である。本実施形態では、基板11側から光電変換される光が入射するので、基板11は、この光電変換される光を透過させることが可能な、すなわち、この光電変換すべき光の波長に対して透明な部材である。基板11は、例えば、ガラス基板や樹脂基板等が用いられる。この基板11は、必須ではなく、例えば、光電変換部14の両面に透明電極12及び対極13を形成することでバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子10が構成されてもよい。
光電変換部14は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する層であって、本発明ではp型半導体材料とn型半導体材料とを混合したバルクヘテロジャンクション層を有して構成される。p型半導体材料は、相対的に電子供与体(ドナー)として機能し、n型半導体材料は、相対的に電子受容体(アクセプタ)として機能する。ここで、電子供与体及び電子受容体は、“光を吸収した際に、電子供与体から電子受容体に電子が移動し、正孔と電子のペア(電荷分離状態)を形成する電子供与体及び電子受容体”であり、電極のように単に電子を供与あるいは受容するものではなく、光反応によって、電子を供与あるいは受容するものである。
図1において、基板11を介して透明電極12から入射された光は、光電変換部14のバルクヘテロジャンクション層における電子受容体あるいは電子供与体で吸収され、電子供与体から電子受容体に電子が移動し、正孔と電子のペア(電荷分離状態)が形成される。発生した電荷は、内部電界、例えば、透明電極12と対極13の仕事関数が異なる場合では透明電極12と対極13との電位差によって、電子は、電子受容体間を通り、また正孔は、電子供与体間を通り、それぞれ異なる電極へ運ばれ、光電流が検出される。例えば、透明電極12の仕事関数が対極13の仕事関数よりも大きい場合では、電子は、透明電極12へ、正孔は、対極13へ輸送される。なお、仕事関数の大小が逆転すれば電子と正孔は、これとは逆方向に輸送される。また、透明電極12と対極13との間に電位をかけることにより、電子と正孔の輸送方向を制御することもできる。
なお図1には記載していないが、正孔ブロック層、電子ブロック層、電子注入層、正孔注入層、あるいは平滑化層等の他の層を有していてもよい。
さらに好ましい構成の一例としては、前記光電変換部14が、いわゆるp−i−nの三層構成となっている構成(図2)である。通常のバルクヘテロジャンクション層は、p型半導体材料とn型半導体層が混合した、14i層単体でるが、p型半導体材料単体からなる14p層、およびn型半導体材料単体からなる14n層で挟むことにより、正孔及び電子の整流性がより高くなり、電荷分離した正孔・電子の再結合等によるロスが低減され、一層高い光電変換効率を得ることができる。
さらに、太陽光利用率(光電変換効率)の向上を目的として、このような光電変換素子を積層した、タンデム型の構成としてもよい。図3は、タンデム型のバルクヘテロジャンクション層を備える有機光電変換素子からなる太陽電池の一例を示す断面図である。タンデム型構成の場合、基板11上に、順次透明電極12、第1の光電変換部14′を積層した後、電荷再結合層15を積層した後、第2の光電変換部16、次いで対電極13を積層することで、タンデム型の構成とすることができる。第2の光電変換部16は、第1の光電変換部14′の吸収スペクトルと同じスペクトルを吸収する層でもよいし、異なるスペクトルを吸収する層でもよいが、好ましくは異なるスペクトルを吸収する層である。また第1の光電変換部14′、第2の光電変換部16がともに前述のp−i−nの三層構成であってもよい。
以下、本発明に係る各構成要素の詳細について、順次説明する。
〔p型半導体材料〕
本発明者らは、上記課題に対して鋭意検討したところ、光電変換層に前記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物を含有することで、上記課題を達成できることを見いだした。本発明において、p型半導体材料としては下記一般式(1)で表される構造を有する化合物が好ましく用いられる。
以下、本発明に係る各構成要素の詳細について、順次説明する。
まず、本発明における一般式(1)で表される部分構造を有する化合物について説明する。
Figure 2012146839
(式中、Qは活性メチレン基残基を表し、Zは炭素原子と共に5員環、又は6員環を形成するために必要な非金属原子団を表す。)
一般式(1)においてQは活性メチレン基残基を表すが、一般に活性メチレン化合物とは2個の電子吸引性基に挟まれたメチレン基を持つ化合物の事を示し、活性メチレン基を介して一般式(1)の2重結合と結合している。例えばマロノニトリル、マロン酸エステル、アセト酢酸エステルなどが代表的であるが、そのほかにも後述する一般式(Cp−1)〜(Cp28)などが挙げられる。
一般式(1)においてZは炭素原子と共に5員環、又は6員環を形成するために必要な非金属原子団を表し、具体的に形成される5又は6員環としてはベンゼン環、ナフタレン環などの様な芳香族環、チオフェン環、フラン環、ピラン環、ピリジン環、ピラジン環、ピロール環、キノリン環などが挙げられる。Zと共に形成される環として好ましくはベンゼン環及びチオフェン環、ピロール環であり、更に好ましくはベンゼン環、又はチオフェン環である。
また、これら形成される環は置換基を有していても良く、以下のような置換基が挙げられる。
すなわち、置換基としてはアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等)、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基(例えば、プロパルギル基等)、グリシジル基、アクリレート基、メタクリレート基、芳香族基(例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等)、複素環基(例えば、ピリジル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基、フリル基、ピロリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、セレナゾリル基、スリホラニル基、ピペリジニル基、ピラゾリル基、テトラゾリル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基等)、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基等)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド基、エタンスルホンアミド基、ブタンスルホンアミド基、ヘキサンスルホンアミド基、シクロヘキサンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、ウレタン基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、フェニルウレイド基、2−ピリジルウレイド基等)、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、ヘキサノイル基、シクロヘキサノイル基、ベンゾイル基、ピリジノイル基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、メチルウレイド基等)、スルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、フェニルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、アニリノ基、2−ピリジルアミノ基等)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、沃素原子等)、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ホスホノ基(例えば、ホスホノエチル基、ホスホノプロピル基、ホスホノオキシエチル基)等を挙げることができる。また、これらの置換基はさらにこれらの基で置換されていてもよい。
また複数の置換基が結合し、環構造を形成していても良い(例えばZで形成される環がベンゼン環の場合、チアゾール環、オキサゾール環、イミダゾール環、ジチオール環等)。
次にQで表される活性メチレン基残基の例として一般式(Cp−1)〜(Cp−28)を挙げ、説明する。
Figure 2012146839
Figure 2012146839
《一般式(Cp−1)》
一般式(Cp−1)において、R51は、アルキル基、アリール基、複素環基、またはアルコキシル基を表し、R52は、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、カルバモイル基またはシアノ基を表す。
ここで、R51で表される、アルキル基、アリール基、複素環基は、各々置換基を有していても良く、該置換基は上記一般式(1)におけるZで形成される環上の置換基と同義である。
式中、R51で表される基としては、好ましくは、tert−ブチル基、1−エチルシクロプロピル基、1−メチルシクロプロピル基、1−ベンジルシクロプロピル基、フェニル基、インドリニン−1−イル基、インドール−3−イル基であり、R52で表される基としては、好ましくは、N−アリールカルバモイル基、シアノ基である。
《一般式(Cp−2)》
一般式(Cp−2)において、R53はアシル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、シアノ基、アリール基又は複素環基を表し、R52は、前記一般式(Cp−1)におけるR52と同義である。
式中、R53で表される基としては、フェニル基、複素環基が好ましく、特に好ましくは複素環基である。また、前記複素環基の具体例としては、チアゾール−2−イル基、ベンゾチアゾール−2−イル基、オキサゾール−2−イル基、ベンゾオキサゾール−2−イル基、1,2,4−オキサジアゾール−3(または5)−イル基、1,3,4−オキサジアゾール−2(または5)−イル基、1,2,4−チアジアゾール−3(または5)−イル基、1,3,4−チアジアゾール−2(または5)−イル基、ピラゾール−3−イル基、インダゾール−3−イル基、1,2,4−トリアゾール−3−イル基、2−ピリジル基、2−ピリミジニル基、2−ピラジニル基、キナゾリン−2−イル基、キナゾリン−4−イル)基等が挙げられる。
《一般式(Cp−3)》
一般式(Cp−3)において、R61は、アルキル基、アリール基、複素環基、アシルアミノ基、アミノ基、カルボキシル基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ウレイド基またはアルコキシカルボニルアミノ基を表す。R62はアルキル基、アリール基または複素環基を表す。
ここで、前記R61、R62で各々表される基は各々置換基を有していても良く、該置換基は上記一般式(1)におけるZで形成される環上の置換基と同義である。
式中、R61で表される基としては、好ましくは、アルキル基、アシルアミノ基、アミノ基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基等が挙げられ、更に好ましくは、アシルアミノ基、アニリノ基である。
式中、R62で表される基としては、好ましくは、アリール基、複素環基が挙げられるが、更に好ましくはアリール基である。
《一般式(Cp−4)、一般式(Cp−5)》
一般式(Cp−4)、(Cp−5)において、R63、R64は各々、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、複素環基、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシル基、アリールオキシ基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイル基、カルボキシル基またはアルコキシカルボニル基を表す。
ここで、前記R63、R64で各々表される基は各々置換基を有していても良く、該置換基は上記一般式(1)におけるZで形成される環上の置換基と同義である。
式中、R63で表される基としては、好ましくは、アルキル基、カルボキシル基、アルコキシル基、カルバモイル基が挙げられるが、更に好ましくは、メチル基、tert−ブチル基、カルボキシル基である。
式中、R64で表される基としては、好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アリール基である。
《一般式(Cp−6)、一般式(Cp−7)》
一般式(Cp−6)、(Cp−7)において、R63は、前記一般式(Cp−4)、(Cp−5)に記載のR63と同義である。
65、R66およびR67は、各々、水素原子、アルキル基、アリール基、複素環基、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシル基、アリールオキシ基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基を表す。
ここで、前記R65、R66およびR67で各々表される基は各々置換基を有していても良く、該置換基は上記一般式(1)におけるZで形成される環上の置換基と同義である。
式中、R65で表される基としては、好ましくは、アルキル基、アリール基、アルコキシル基、アリールオキシ基等が挙げられ、R65、R66、R67で、各々表される基としては、好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基が挙げられる。
《一般式(Cp−8)》
一般式(Cp−8)において、R68およびR69は各々、水素原子、アルキル基、アリール基、複素環基、アシルアミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニルアミノ基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシル基、アリールオキシ基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルボキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基を表す。
ここで、前記R68、R69で各々表される基は各々置換基を有していても良く、該置換基は上記一般式(1)におけるZで形成される環上の置換基と同義である。
式中、R68、R69で表される基としては、好ましくは、各々水素原子、アルキル基、アリール基等が挙げられる。
《一般式(Cp−9)、(Cp−10)、(Cp−11)、(Cp−12)》
一般式(Cp−9)、(Cp−10)、(Cp−11)、(Cp−12)において、R70は、アルキル基、アリール基、複素環基、またはアルコキシル基を表し、R71は、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、複素環基、シリル基、アシルアミノ基、アルキルスルホニル基アミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシル基、カルボキシル基またはアルコキシカルボニルアミノ基を表し、R72およびR73は各々、水素原子またはアルキル基を表し、aは0ないし3のいずれかの整数を表し、bは0ないし2のいずれかの整数を表し、cは0ないし4のいずれかの整数を表す。a、b、またはcが複数のとき複数個のR71は同一であっても、異なっていてもよい。
ここで、前記R70、R71、R72、R73で各々表される基は各々置換基を有していても良く、該置換基は上記一般式(1)におけるZで形成される環上の置換基と同義である。
式中、R70で表される基としては、好ましくは、アルキル基、アリール基であり、R71で表される基としては、好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アシルアミノ基、カルバモイル基、カルボキシル基等が挙げられ、R72、R73で各々表される基としては、水素原子、メチル基、エチル基等が挙げられる。また、好ましくは、aは1または2を表し、bは1または2を表し、cは0ないし2の整数を表す。
《一般式(Cp−13)》
一般式(Cp−13)において、R74はカルバモイル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、シアノ基、スルファモイル基、アシルアミノ基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基またはアルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基を表し、R75はハロゲン原子、アルキル基、アリール基、複素環基、アシルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシル基、アリールオキシ基、カルボキシル基、ウレイド基またはアルコキシカルボニルアミノ基を表し、dは0ないし4のいずれかの整数を表す。dが複数のとき、複数個のR75は同一であっても異なっていてもよい。
ここで、前記R74、R75で各々表される基は各々置換基を有していても良く、該置換基は上記一般式(1)におけるZで形成される環上の置換基と同義である。
式中、R74で表される基としては、好ましくは、カルバモイル基、スルファモイル基、アシルアミノ基であり、R75で表される基としては、好ましくは、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基であり、dは0または1である。
《一般式(Cp−14)》
一般式(Cp−14)において、R75およびdは、前記一般式(Cp−13)におけるR75、dと同義である。R78、R79は、各々前記一般式(Cp−13)におけるR75と同義である。R76、R77は、各々シアノ基、スルファモイル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基を表す。
ここで、R76、R77で各々表される基は各々置換基を有していても良く、該置換基は上記一般式(1)におけるZで形成される環上の置換基と同義である。
式中、R75で表される基としては、好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基であり、dは、好ましくは、0〜2のいずれかの整数である。R78、R79で、各々表される基としては、好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基であり、R76、R77で、各々表される基としては、好ましくはシアノ基である。
《一般式(Cp−15)》
一般式(Cp−15)において、R75、dは、各々、前記一般式(Cp−13)におけるR75、dと同義である。R80、R81は、各々シアノ基、スルファモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基を表す。
ここで、R80、R81で各々表される基は各々置換基を有していても良く、該置換基は上記一般式(1)におけるZで形成される環上の置換基と同義である。
式中、R75で表される基としては、好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基であり、dは、好ましくは、0〜2のいずれかの整数である。また、R80、R81で表される基としては、好ましくは、シアノ基である。
《一般式(Cp−16)》
一般式(Cp−16)において、R82、R83、R84は各々、水素原子、アルキル基、アリール基、複素環基、アシルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシル基、アリールオキシ基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基を表す。
ここで、R82、R83、R84で各々表される基は各々置換基を有していても良く、該置換基は上記一般式(1)におけるZで形成される環上の置換基と同義である。
《一般式(Cp−17)》
一般式(Cp−17)において、R85、R86は、各々、水素原子、アルキル基、アリール基、複素環基、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシル基、アリールオキシ基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基を表す。
ここで、R85、R86で各々表される基は各々置換基を有していても良く、該置換基は上記一般式(1)におけるZで形成される環上の置換基と同義である。
式中、R85、R86で各々表される基としては、好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、複素環基、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基等が挙げられる。
《一般式(Cp−18)、(Cp−19)、(Cp−20)》
一般式(Cp−18)〜(Cp−20)において、R87、R88は、各々水素原子、アルキル基、アリール基、複素環基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルボキシル基、シアノ基、スルファモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基またはニトロ基を表し、R89、R90は各々水素原子、アルキル基、アリール基または複素環基を表す。
ここで、R87、R88、R89、R90で、各々表される基は各々置換基を有していても良く、該置換基は上記一般式(1)におけるZで形成される環上の置換基と同義である。
式中、R87で表される基としては、好ましくは、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基等があり、更に好ましくは、シアノ基である。R88で表される基としては、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等であり、更に好ましくは、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基等である。R89、R90で、各々表される基としては、好ましくは、アルキル基、アリール基等であり、更に好ましくは、アリール基である。
《一般式(Cp−21)〜(Cp−26)》
一般式(Cp−21)〜(Cp−26)において、R91、R92は、各々アルキル基、アリール基、複素環基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、スルファモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基またはニトロ基を表し、R93、R94、R95は、各々水素原子、アルキル基、アリール基、複素環基、アシルアミノ基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシル基またはアリールオキシ基を表す。
ここで、R91、R92、R93、R94、R95で各々表される基各々置換基を有していても良く、該置換基は上記一般式(1)におけるZで形成される環上の置換基と同義である。
式中、R91で表される基としては、好ましくは、アリール基、複素環基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基等であり、R92で表される基としては、好ましくは、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、スルファモイル基ま、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等であり、R93、R94、R95で各々表される基としては、好ましくは、水素原子、アルキル基、アシルアミノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基等が挙げられる。
《一般式(Cp−27)》
一般式(Cp−27)において、R97、R98、R99は、各々、水素原子、シアノ基、スルファモイル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基を表し、R96は、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシル基またはアリールオキシ基を表す。
ここで、R96、R97、R98、R99で各々表される基各々置換基を有していても良く、該置換基は上記一般式(1)におけるZで形成される環上の置換基と同義である。
式中、R97、R98、R99で各々表される基としては、水素原子、シアノ基等であり、R96で表される基としては、N−アリールアミノ基である。
《一般式(Cp−28)》
一般式(Cp−28)において、R100、R101は、各々、水素原子、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、スルファモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルチオ基またはアリールチオ基を表し、R102は、アルキル基、アリール基、複素環基、スルファモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基を表す。
ここで、R100、R101、R102で各々表される基は各々置換基を有していても良く、該置換基は上記一般式(1)におけるZで形成される環上の置換基と同義である。
式中、R100、R101で各々表される基としては、好ましくは、水素原子、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基等が挙げられ、R102で表される基としては、好ましくは、アリール基、複素環基等である。
本発明に係るQとしては、上記一般式(Cp−1)〜(Cp−28)で表される基の中でも、一般式(Cp−1)、(Cp−2)、(Cp−3)、(Cp−4)、(Cp−5)、(Cp−6)、(Cp−7)、(Cp−9)、(Cp−13)、(Cp−15)、(Cp−17)、(Cp−18)、(Cp−23)が好ましく、更に好ましくは一般式(Cp−1)、(Cp−2)、(Cp−3)、(Cp−4)、(Cp−5)、(Cp−6)、(Cp−7)、(Cp−17)、(Cp−18)である。
本発明においては、前記一般式(1)で表される構造を有するp型有機半導体材料が、一般式(2)で表される構造を有することが好ましい。更に一般式(1)で表される構造を有するモノマーと一般式(2)で表される構造を有するモノマーとの共重合体であることが好ましい。
一般式(2)で表される部分構造を持つ化合物について説明する。
Figure 2012146839
式中、Zは炭素、珪素、ゲルマニウムから選ばれる原子を表し、R及びRは同様にアルキル基、フッ化アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルキルシリル基から選ばれる置換基を表し、さらに置換基を有していてもよいし、たがいに結合して環を形成してもよい。
このような構造は、高い平面性を有しつつ溶解性も高くできるため、高分子の重合反応中に溶解性の不足に起因する重合度の制限を抑えることができる。すなわち高分子量のポリマーを得やすく、結果として高い曲線因子と光電変換効率を得ることができるようになる。
一般式(2)であらわされる部分構造はZが炭素又は珪素原子であり、R及びRが直鎖又は分岐アルキル基であることが好ましく、中でもZが珪素原子であり、R及びRが直鎖アルキル基であることが最も好ましい。
本発明における一般式(1)を部分構造に持つ化合物としては、例えば一般式(1)を繰り返し単位とする高分子化合物や他の芳香族化合物との共重合体などが挙げられる。後者のコモノマーの例としてはチオフェン環、ベンゼン環、ナフタレン環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアジアゾール環、フルオレン系の化合物、一般式(2)で表されるような部分構造を持つ化合物が挙げられるが好ましくはチオフェン環、ベンゾチアジアゾール環又は一般式(2)で表される部分構造を持つモノマー等が挙げられる。
前記共重合体におけるモノマーの比率は、一般式(1)の部分構造を持つモノマーが30質量%以上あることが好ましい。より好ましくは45質量%以上である。一般式(1)の部分構造を持つモノマーと、一般式(2)の部分構造を持つモノマーとの共重合体の場合、一般式(2)の部分構造を持つモノマーは一般式(1)の部分構造を持つモノマーに対して、50〜100質量%であることが好ましい。
一般に共重合体はモノマーの配列に秩序のないランダム共重合、同種のモノマーが長く連続して重合した後に他のモノマーが重合するようなブロック共重合、異なるモノマーが交互に規則的に並んだ交互共重合、幹となる重合体(主鎖)の所々に枝の様に異なる重合体が付いたグラフト共重合体などに分類されるが、一般式(1)の部分構造を持つモノマーと、一般式(2)の部分構造を持つモノマーとの共重合体の場合、本発明では規則的にモノマーを交互共重合させる事により分子設計し機能を持たせる事が可能な交互共重合体である事が好ましい。
これらの高分子化合物は、一般式(1)で表される部分構造に適宜臭素などの反応性基を複数導入されたモノマーを利用して、例えば特表2007−516315号公報、Adv.Mater.:(2008)20,2556および特開2005−129429号公報等を参考として重合し、ポリマーを得ることができる。
すなわち、ジハロゲン官能性反応物のみを伴う重合プロセスは、ニッケルカップリング反応を使用して実施してよい。このような1つのカップリング反応が、Colonら、J.Pol.Sci.、Part A、ポリマー化学第28版(1990)367により、及びColonら、J.Org.Chem.51(1986)2627により記載された。この反応は、典型的には、極性非プロトン性溶媒(例えばジメチルアセトアミド)中で、触媒量のニッケル塩、相当量のトリフェニルホスフィン及び大過剰の亜鉛粉を用いて行われる。このプロセスの変法が、loydaら、Bull.Chem.Soc.Jpn、63(1990)80に記載されており、ここでの有機可溶性ヨウ化物は、促進剤として使用された。
別のニッケルカップリング反応が、Yamamoto、ProgressinPolymerScience17(1992)1153に開示されており、ここではジハロ芳香族化合物の混合物が、不活性溶媒中、過剰量のニッケル(1,5−シクロオクタジエン)錯体で処理された。全てのニッケルカップリング反応は、2種類以上の芳香族ジハロゲン化物の反応体混合物に適用した場合、実質的にランダムコポリマーを生じる。このような重合反応は、重合反応混合物に少量の水を添加して、末端ハロゲン基を水素原子で置換することにより停止させることができる。代わりに、単官能性アリールハロゲン化物を、このような反応の連鎖停止物質として使用でき、これにより末端アリール基が形成されることになる。
ニッケルカップリング重合により、実質的に、コモノマーに由来する単位を含む、ホモポリマー又はランダムコポリマーを生じる。
また、一般的に「スズキ反応」と呼ばれる芳香族ボロネートとハロゲン化物、特に臭化物との縮合反応は、N.Miyaua及びA.Suzuki、Chemical Reviews、Vol.95、pp.457−2483(1995)に報告されているように、多種多様な有機官能基の存在に耐容性である。この反応は、高分子量ポリマー及びコポリマーの調製に適用できる。
その他の反応形態としてはBr置換体とボロン酸置換体の反応(例えば、Journal of Organic Chemistry,2002,vol.67,No.25,p.8877−8884)、Br置換体とアルキル錫置換体の反応(例えば、Chemical Communications(Cambridge,United Kingdom),2010,vol.46,No.22,p.3947−3949)、Hg(OCOCF系でチオフェンなどを縮合する反応(例えば、Journal of Organic Chemistry,2002,vol.67,No.21,p.7523−7525)などを用いることもできる。
尚、これらの化合物はOrg. Lett.Vol.6,No.6,2004、p909、およびAdv.Mater.2007,19,p.2295−2300なども参考にして合成できる。
高分子化合物である場合、低分子化合物である場合に比べ移動度が向上する。これは化合物の結晶性が向上するためであると考えられている。一方、重合度が高すぎると溶媒への溶解性が低下するため、塗布液作成上問題となる。そのため適度な溶解性を持つ程度の分子量に設定することが好ましい。これらの事から一般式(1)で表される部分構造を有する化合物の数平均分子量は20,000〜50,000が好ましい。
本発明にかかる一般式(1)を部分構造に持つ化合物の数平均分子量、分子量分布の測定は、一般的に知られているゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により行うことができる。使用する溶媒は、一般式(1)を部分構造に持つ化合物が溶解すれば特に限りはなく、THF、DMF、CHClが好ましく、より好ましくはTHF、DMFであり、更に好ましくはDMFである。また、測定温度も特に制限はないが40℃が好ましい。
以下の条件で測定することができる。
<GPC測定条件>
装置:Wagers2695(Separations Module)
検出器:Waters 2414 (Refractive Index Detector)
カラム:Shodex Asahipak GF−7M HQ
溶離液:ジメチルホルムアミド(20mM LiBr)
流速:1.0ml/min
温度:40℃
以下、本発明の一般式(1)で表される構造を有する化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
このような構造を有する化合物は、J.Am.Chem.Soc.,128,8980−8986(2006)、J.Am.Chem.Soc.,128,9034−9035(2006)、Adv.Mater.,vol.19,3979−3983(2007)、Adv.Mater.,vol.15,988−991(2003)、J.Org.Chem.,73(17),6587−6594(2008)、特開平09−256304号公報等を参考として合成することができる。
Figure 2012146839
Figure 2012146839
Figure 2012146839
Figure 2012146839
Figure 2012146839
Figure 2012146839
Figure 2012146839
Figure 2012146839
Figure 2012146839
Figure 2012146839
Figure 2012146839
Figure 2012146839
Figure 2012146839
Figure 2012146839
Figure 2012146839
Figure 2012146839
Figure 2012146839
本発明のバルクヘテロジャンクション層に用いられるp型半導体材料は、一般式(1)で表されるような部分構造を持つ共役系ポリマーが挙げられるが、その他にも以下に示す種々の縮合多環芳香族低分子化合物や共役系ポリマーを併用することができる。
縮合多環芳香族低分子化合物としては、例えば、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、クリセン、ピセン、フルミネン、ピレン、ペロピレン、ペリレン、テリレン、クオテリレン、コロネン、オバレン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、ゼスレン、ヘプタゼスレン、ピランスレン、ビオランテン、イソビオランテン、サーコビフェニル、アントラジチオフェン等の化合物、ポルフィリンや銅フタロシアニン、テトラチアフルバレン(TTF)−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体、ビスエチレンテトラチアフルバレン(BEDTTTF)−過塩素酸錯体、及びこれらの誘導体や前駆体が挙げられる。
また上記の縮合多環を有する誘導体の例としては、国際公開第03/16599号パンフレット、国際公開第03/28125号パンフレット、米国特許第6,690,029号明細書、特開2004−107216号公報等に記載の置換基をもったペンタセン誘導体、米国特許出願公開第2003/136964号明細書等に記載のペンタセンプレカーサ、J.Amer.Chem.Soc.,vol.127.No14.4986、J.Amer.Chem.Soc.,vol.123、p9482、J.Amer.Chem.Soc.,vol.130(2008)、No.9、2706等に記載のトリアルキルシリルエチニル基で置換されたアセン系化合物等が挙げられる。
共役系ポリマーとしては、例えば、ポリ3−ヘキシルチオフェン(P3HT)等のポリチオフェン及びそのオリゴマー、またはTechnical Digest of the International PVSEC−17,Fukuoka,Japan,2007,P1225に記載の重合性基を有するようなポリチオフェン、Nature Material,(2006)vol.5,p328に記載のポリチオフェン−チエノチオフェン共重合体、WO2008000664に記載のポリチオフェン−ジケトピロロピロール共重合体、Adv Mater,2007p4160に記載のポリチオフェン−チアゾロチアゾール共重合体,Nature Mat.vol.6(2007),p497に記載のPCPDTBT等のようなポリチオフェン共重合体、ポリピロール及びそのオリゴマー、ポリアニリン、ポリフェニレン及びそのオリゴマー、ポリフェニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリチエニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、ポリシラン、ポリゲルマン等のσ共役系ポリマー、等のポリマー材料が挙げられる。
また、ポリマー材料ではなくオリゴマー材料としては、チオフェン6量体であるα−セクシチオフェンα,ω−ジヘキシル−α−セクシチオフェン、α,ω−ジヘキシル−α−キンケチオフェン、α,ω−ビス(3−ブトキシプロピル)−α−セクシチオフェン、等のオリゴマーが好適に用いることができる。
また、本発明の化合物と併用する上記化合物を混合して使用する場合は特に制限はないが、その混合の比は、本発明にかかる一般式(1)で表される部分構造を持つ化合物が、質量比でp型半導体材料全体の30%以上が好ましく、より好ましくは45%以上である。
後述のn型半導体材料との混合比は特に制限はないが質量比でp型半導体材料:n型半導体材料=30:70〜70:30の範囲で混合することが好ましい。
[n型半導体材料]
本発明のバルクヘテロジャンクション層に用いられるn型半導体材料としては、特に限定されないが、例えば、フラーレン、オクタアザポルフィリン等、p型半導体の水素原子をフッ素原子に置換したパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物を骨格として含む高分子化合物等を挙げることができる。
しかし、各種のp型半導体材料と高速(〜50fs)かつ効率的に電荷分離を行うことができる、フラーレン誘導体が好ましい。フラーレン誘導体としては、フラーレンC60、フラーレンC70、フラーレンC76、フラーレンC78、フラーレンC84、フラーレンC240、フラーレンC540、ミックスドフラーレン、フラーレンナノチューブ、多層ナノチューブ、単層ナノチューブ、ナノホーン(円錐型)等、およびこれらの一部が水素原子、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基、シリル基、エーテル基、チオエーテル基、アミノ基、シリル基等によって置換されたフラーレン誘導体を挙げることができる。
中でも[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッドメチルエステル(略称PCBM)、[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッド−nブチルエステル(PCBnB)、[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッド−イソブチルエステル(PCBiB)、[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッド−nヘキシルエステル(PCBH)、Adv.Mater.,vol.20(2008),p2116等に記載のbis−PCBM、特開2006−199674号公報等のアミノ化フラーレン、特開2008−130889号公報等のメタロセン化フラーレン、米国特許第7329709号明細書等の環状エーテル基を有するフラーレン等のような、置換基を有してより溶解性が向上したフラーレン誘導体を用いることが好ましい。
〔光電変換層の形成方法〕
電子受容体(p型半導体材料)と電子供与体(n型半導体材料)とが混合されたバルクヘテロジャンクション層の形成方法としては、蒸着法、塗布法(キャスト法、スピンコート法を含む)等を例示することができる。このうち、前述の正孔と電子が電荷分離する界面の面積を増大させ、高い光電変換効率を有する素子を作製するためには、塗布法が好ましい。また塗布法は、製造速度にも優れている。
塗布後は残留溶媒及び水分、ガスの除去、及び半導体材料の結晶化による移動度向上・吸収長波化を引き起こすために加熱を行うことが好ましい。製造工程中において所定の温度でアニール処理されると、微視的に一部が凝集または結晶化が促進され、バルクヘテロジャンクション層を適切な相分離構造とすることができる。その結果、バルクヘテロジャンクション層のキャリア移動度が向上し、高い効率を得ることができるようになる。
光電変換部(バルクヘテロジャンクション層)14は、電子受容体と電子供与体とが均一に混在された単一層で構成してもよいが、電子受容体と電子供与体との混合比を変えた複数層で構成してもよい。この場合、前述したような塗布後に不溶化できるような材料を用いることで形成することが可能となる。
〔電子輸送層・正孔ブロック層〕
本発明の有機光電変換素子10は、バルクヘテロジャンクション層と陰極との中間に電子輸送層18を形成することで、バルクヘテロジャンクション層で発生した電荷をより効率的に取り出すことが可能となるため、これらの層を有していることが好ましい。
電子輸送層18としては、オクタアザポルフィリン、p型半導体のパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)を用いることができるが、同様に、バルクヘテロジャンクション層に用いられるp型半導体材料のHOMO準位よりも深いHOMO準位を有する電子輸送層には、バルクヘテロジャンクション層で生成した正孔を陰極側には流さないような整流効果を有する、正孔ブロック機能が付与される。より好ましくは、n型半導体のHOMO準位よりも深い材料を電子輸送層として用いることである。また、電子を輸送する特性から、電子移動度の高い化合物を用いることが好ましい。
このような電子輸送層は、正孔ブロック層とも呼ばれ、このような機能を有する電子輸送層を使用するほうが好ましい。このような材料としては、バソキュプロイン等のフェナントレン系化合物、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等のn型半導体材料、及び酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ガリウム等のn型無機酸化物及びフッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属化合物等を用いることができる。また、バルクヘテロジャンクション層に用いたn型半導体材料単体からなる層を用いることもできる。
これらの層を形成する手段としては、真空蒸着法、溶液塗布法のいずれであってもよいが、好ましくは溶液塗布法である。
〔正孔輸送層・電子ブロック層〕
本発明の有機光電変換素子10は、バルクヘテロジャンクション層と陽極との中間には正孔輸送層17を、バルクヘテロジャンクション層で発生した電荷をより効率的に取り出すことが可能となるため、これらの層を有していることが好ましい。
これらの層を構成する材料としては、例えば、正孔輸送層17としては、スタルクヴイテック社製、商品名BaytronP等のPEDOT、ポリアニリン及びそのドープ材料、WO2006/019270号等に記載のシアン化合物、などを用いることができる。なお、バルクヘテロジャンクション層に用いられるn型半導体材料のLUMO準位よりも浅いLUMO準位を有する正孔輸送層には、バルクヘテロジャンクション層で生成した電子を陽極側には流さないような整流効果を有する、電子ブロック機能が付与される。このような正孔輸送層は、電子ブロック層とも呼ばれ、このような機能を有する正孔輸送層を使用するほうが好ましい。このような材料としては、特開平5−271166号公報等に記載のトリアリールアミン系化合物、また酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化タングステン等の金属酸化物等を用いることができる。また、バルクヘテロジャンクション層に用いたp型半導体材料単体からなる層を用いることもできる。
これらの層を形成する手段としては、真空蒸着法、溶液塗布法のいずれであってもよいが、好ましくは溶液塗布法である。バルクヘテロジャンクション層を形成する前に、下層に塗布膜を形成すると塗布面をレベリングする効果があり、リーク等の影響が低減するため好ましい。
〔その他の層〕
エネルギー変換効率の向上や、素子寿命の向上を目的に、各種中間層を素子内に有する構成としてもよい。中間層の例としては、正孔ブロック層、電子ブロック層、正孔注入層、電子注入層、励起子ブロック層、UV吸収層、光反射層、波長変換層などを挙げることができる。
<電極>
本発明に関わる光電変換素子においては、少なくとも透明電極と対極とを有する。また、タンデム構成をとる場合には中間電極を用いることでタンデム構成を達成することができる。なお本発明においては主に正孔が流れる電極を陽極と呼び、主に電子が流れる電極を陰極と呼ぶ。
また透光性があるかどうかといった機能から、透光性のある電極を透明電極と呼び、透光性のない電極を対電極を呼び分ける場合がある。通常、陽極は透光性のある透明電極であり、陰極は透光性のない対電極である。
〔透明電極〕
本発明の透明電極は、380〜800nmの光を透過する電極である。好ましくは透過率が50%以上あることである。より好ましくは透過率が80%以上である。透過率の測定は公知の方法で行うことができる。材料としては、例えば、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の透明導電性金属酸化物、金、銀、白金等の金属薄膜、金属ナノワイヤー、カーボンナノチューブ用いることができる。
またポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリチエニレンビニレン、ポリアズレン、ポリイソチアナフテン、ポリカルバゾール、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、ポリフェニルアセチレン、ポリジアセチレン及びポリナフタレンの各誘導体からなる群より選ばれる導電性高分子等も用いることができる。また、これらの導電性化合物を複数組み合わせて陽極とすることもできる。
〔対極〕
対極は導電材単独層であっても良いが、導電性を有する材料に加えて、これらを保持する樹脂を併用しても良い。対極は通常陰極であって、陰極の導電材としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子の取り出し性能及び酸化等に対する耐久性の点から、これら金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。
陰極の導電材として金属材料を用いれば陰極側に来た光は反射されて第1電極側に反射され、この光が再利用可能となり、光電変換層で再度吸収され、より光電変換効率が向上し好ましい。
また、陰極13は、金属(例えば金、銀、銅、白金、ロジウム、ルテニウム、アルミニウム、マグネシウム、インジウム等)、炭素からなるナノ粒子、ナノワイヤー、ナノ構造体であってもよく、ナノワイヤーの分散物であれば、透明で導電性の高い陰極を塗布法により形成でき好ましい。
また、陰極側を光透過性とする場合は、例えば、アルミニウム及びアルミニウム合金、銀及び銀化合物等の陰極に適した導電性材料を薄く1〜20nm程度の膜厚で作製した後、上記陽極の説明で挙げた導電性光透過性材料の膜を設けることで、光透過性陰極とすることができる。
〔中間電極〕
また、前記図3のようなタンデム構成の場合に必要となる中間電極の材料としては、透明性と導電性を併せ持つ化合物を用いた層であることが好ましく、前記陽極で用いたような材料(ITO、AZO、FTO、酸化チタン等の透明金属酸化物、Ag、Al、Au等の非常に薄い金属層またはナノ粒子・ナノワイヤーを含有する層、PEDOT:PSS、ポリアニリン等の導電性高分子材料等)を用いることができる。
なお前述した正孔輸送層と電子輸送層の中には、適切に組み合わせて積層することで中間電極(電荷再結合層)として働く組み合わせもあり、このような構成とすると1層形成する工程を省くことができ好ましい。
〔基板〕
基板は光電変換すべき光の波長に対して透明な部材であることが好ましい。基板は、例えば、ガラス基板や樹脂基板等が好適に挙げられるが、軽量性と柔軟性の観点から透明樹脂フィルムを用いることが望ましい。本発明で透明基板として好ましく用いることができる透明樹脂フィルムには特に制限がなく、その材料、形状、構造、厚み等については公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)変性ポリエステル等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、ポリプロピレン(PP)樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン類樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂フィルム、ポリサルホン(PSF)樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂フィルム等を挙げることができるが、可視域の波長(380〜800nm)における透過率が80%以上である樹脂フィルムであれば、本発明に係る透明樹脂フィルムに好ましく適用することができる。中でも透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、強度及びコストの点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリカーボネートフィルムであることが好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムであることがより好ましい。
本発明に用いることのできる透明基板には、塗布液の濡れ性や接着性を確保するために、表面処理を施すことや易接着層を設けることができる。表面処理や易接着層については従来公知の技術を使用できる。例えば、表面処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理等の表面活性化処理を挙げることができる。また、易接着層としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル系共重合体、ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合体、ビニリデン系共重合体、エポキシ系共重合体等を挙げることができる。
また、酸素及び水蒸気の透過を抑制する目的で、透明基板にはバリアコート層が予め形成されていてもよいし、透明導電層を転写する反対側にはハードコート層が予め形成されていてもよい。
〔光学機能層〕
本発明の有機光電変換素子は、太陽光のより効率的な受光を目的として、各種の光学機能層を有していて良い。光学機能層としては、たとえば、反射防止膜、マイクロレンズアレイ等の集光層、陰極で反射した光を散乱させて再度発電層に入射させることができるような光拡散層などを設けても良い。
反射防止層としては、各種公知の反射防止層を設けることができるが、例えば、透明樹脂フィルムが二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである場合は、フィルムに隣接する易接着層の屈折率を1.57〜1.63とすることで、フィルム基板と易接着層との界面反射を低減して透過率を向上させることができるのでより好ましい。屈折率を調整する方法としては、酸化スズゾルや酸化セリウムゾル等の比較的屈折率の高い酸化物ゾルとバインダー樹脂との比率を適宜調整して塗設することで実施できる。易接着層は単層でもよいが、接着性を向上させるためには2層以上の構成にしてもよい。
集光層としては、例えば、支持基板の太陽光受光側にマイクロレンズアレイ上の構造を設けるように加工したり、あるいは所謂集光シートと組み合わせたりすることにより特定方向からの受光量を高めたり、逆に太陽光の入射角度依存性を低減することができる。
マイクロレンズアレイの例としては、基板の光取り出し側に一辺が30μmでその頂角が90度となるような四角錐を2次元に配列する。一辺は10〜100μmが好ましい。これより小さくなると回折の効果が発生して色付き、大きすぎると厚みが厚くなり好ましくない。
また光散乱層としては、各種のアンチグレア層、金属または各種無機酸化物などのナノ粒子・ナノワイヤー等を無色透明なポリマーに分散した層などを挙げることができる。
〔パターニング〕
本発明に係る電極、発電層、正孔輸送層、電子輸送層等をパターニングする方法やプロセスには特に制限はなく、公知の手法を適宜適用することができる。
バルクヘテロジャンクション層、輸送層等の可溶性の材料であれば、ダイコート、ディップコート等の全面塗布後に不要部だけ拭き取っても良いし、インクジェット法やスクリーン印刷等の方法を使用して塗布時に直接パターニングしても良い。
電極材料などの不溶性の材料の場合は、電極を真空堆積時にマスク蒸着を行ったり、エッチング又はリフトオフ等の公知の方法によってパターニングすることができる。また、別の基板上に形成したパターンを転写することによってパターンを形成しても良い。
(封止)
また、作製した有機光電変換素子10が環境中の酸素、水分等で劣化しないために、有機光電変換素子だけでなく有機エレクトロルミネッセンス素子などで公知の手法によって封止することが好ましい。例えば、アルミまたはガラスでできたキャップを接着剤によって接着することによって封止する手法、アルミニウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等のガスバリア層が形成されたプラスチックフィルムと有機光電変換素子上10を接着剤で貼合する手法、ガスバリア性の高い有機高分子材料(ポリビニルアルコール等)をスピンコートする方法、ガスバリア性の高い無機薄膜(酸化ケイ素、酸化アルミニウム等)または有機膜(パリレン等)を真空下で堆積する方法、及びこれらを複合的に積層する方法等を挙げることができる。
(光センサアレイ)
次に、以上説明したバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子10を応用した光センサアレイについて詳細に説明する。光センサアレイは、前記のバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子が受光によって電流を発生することを利用して、前記の光電変換素子を細かく画素状に並べて作製し、光センサアレイ上に投影された画像を電気的な信号に変換する効果を有するセンサである。
図4は、光センサアレイの構成の一例を示す図である。図4(a)は、上面図であり、図4(b)は、図4(a)のA−A’線断面図である。
図4において、光センサアレイ20は、保持部材としての基板21上に、下部電極としての陽極22、光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換部24及び陽極22と対をなし、上部電極としての陰極23が順次積層されたものである。光電変換部24は、p型半導体材料とn型半導体材料とを一様に混合したバルクヘテロジャンクション層を有してなる光電変換層24bと、バッファ層24aとの2層で構成される。図4に示す例では、6個のバルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子が形成されている。
これら基板21、陽極22、光電変換層24b及び陰極23は、前述したバルクヘテロジャンクション型の光電変換素子10における陽極12、光電変換部14及び陰極13と同等の構成及び役割を示すものである。
基板21には、例えば、ガラスが用いられ、陽極22には、例えば、ITOが用いられ、陰極23には、例えば、アルミニウムが用いられる。そして、光電変換層24bのp型半導体材料には、例えば、前記BP−1前駆体が用いられ、n型半導体材料には、例えば、前記例示化合物13が用いられる。また、バッファ層24aには、PEDOT(ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン)−PSS(ポリスチレンスルホン酸)導電性高分子(スタルクヴイテック社製、商品名BaytronP)が用いられる。入射光26は測定部(受光部)25で受光され、光電流に変換される。このような光センサアレイ20は、例えば次のようにして製作することができる。
ガラス基板上にスパッタリングによりITO膜を形成し、フォトリソグラフィにより所定のパターン形状に加工し、次に、このガラス基板21上に、スピンコート法によりPEDOT−PSS膜を形成する。その後、該基板を、オーブンで加熱、乾燥させる。
次に、上記PEDOT−PSS膜の上に、P3HT(ポリ−3ヘキシルチオフェン)とPCBMの1:1混合膜を、スピンコート法により形成する。P3HTとPCBMの混合膜の形成後、窒素ガス雰囲気下においてオーブンで加熱しアニール処理を施す。
その後、所定のパターン開口を備えたメタルマスクを用い、P3HTとPCBMの混合膜の上に、電子輸送層を蒸着し、ついで陰極としてのアルミニウム層を蒸着法により形成する。その後、PVA(polyvinyl alcohol)をスピンコートで形成し、150℃で焼成することで図略のパッシベーション層を作製する。以上により、光センサアレイ20を作製することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
《合成例1》
《例示化合物P−94の合成》
1)合成ルート
Figure 2012146839
2)中間体2の合成
Australian Journal of Chemistry,1974,vol.27,p1309−1316に従って合成した中間体1(ハイドロキノン塩):17.0g及びマロノニトリル:3.5gにN−メチルピロリドン50mlを添加し窒素雰囲気下、内温70〜80℃で3時間反応させた。反応終了後に室温まで冷却した後に撹拌しながらメタノール:50mlを加え、更に酢酸:10mlを添加した。析出した結晶を濾過、メタノールで洗浄し、中間体2:10.2gを得た。同定はH−NMR、MASSスペクトル、IRで行った。
3)中間体3の合成
中間体2:10.0gにオキシ臭化リン:35mlを加え、120℃で3時間反応を行った。反応終了後室温まで冷却した後、トルエン:100mlを加え、減圧濃縮を行い、再度トルエン50mlを加え同じ操作を繰り返した。アセトニトリルで再結晶して中間体3:11.8gを得た。同定はH−NMR、MASSスペクトル、IRで行った。
4)例示化合物P−94の合成
モノマーの中間体3と中間体4を用いて例示化合物P−94を作製した。
中間体3:187mg、特表2010−507233に記載の方法を参考として合成した中間体4:372mgを20mlの無水トルエンに溶解させた。この溶液を窒素でパージした後、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0):12.55mg及び、トリフェニルホスフィン:28.80mgを加えた。この溶液をさらに15分間、窒素でパージした。その後、110〜120℃まで溶液を加熱し、40時間反応させた。反応が完了後、溶媒を留去して生じた残渣を、メタノール(50ml×3)で洗浄し、その後、アセトン(3×50ml)で洗浄した。
回収したポリマー生成物を、加熱してクロロホルム(30ml)に溶解し、0.45μmの膜を介してろ過した。リサイクルHPLC(日本分析化学工業製)を用いて精製し、高分子量の分画を集めて100mgの純粋なポリマー(数平均分子量=43,600)(例示化合物P−94)を得た。
実施例1
〔有機光電変換素子1の作製〕
ガラス基板上に、インジウム・スズ酸化物(ITO)透明導電膜を110nm堆積したもの(シート抵抗13Ω/□)を、通常のフォトリソグラフィ技術と塩酸エッチングとを用いて2mm幅にパターニングして、透明電極を形成した。
パターン形成した透明電極を、界面活性剤と超純水による超音波洗浄、超純水による超音波洗浄の順で洗浄後、窒素ブローで乾燥させ、最後に紫外線オゾン洗浄を行った。この透明基板上に、導電性高分子であるBaytron P4083(スタルクヴィテック製)を30nmの膜厚でスピンコートした後、140℃で大気中10分間加熱乾燥した。
これ以降は基板をグローブボックス中に持ち込み、窒素雰囲気下で作業した。まず、窒素雰囲気下で上記基板を140℃で3分間加熱処理した。
クロロベンゼンにp型半導体材料として、P3HT(プレクトストロニクス製、プレックスコアOS2100)を1.0質量%、n型半導体材料としてPCBM(フロンティアカーボン製)を0.8質量%を溶解した液を作製し、0.45μmのフィルタでろ過をかけながら700rpmで60秒、次いで2200rpmで1秒間のスピンコートを行い、室温で30分乾燥し、光電変換層を得た。
次に、上記光電変換層を成膜した基板を真空蒸着装置内に設置した。2mm幅のシャドウマスクが透明電極と直交するように素子をセットし、10−3Pa以下にまで真空蒸着機内を減圧した後、フッ化リチウムを0.5nm、Alを80nmを蒸着した。最後に120℃で30分間の加熱を行い、比較の有機光電変換素子1を得た。なお、蒸着速度はいずれも2nm/秒で蒸着し、2mm角のサイズとした。
得られた有機光電変換素子1は、窒素雰囲気下でアルミニウムキャップとUV硬化樹脂(ナガセケムテックス株式会社製、UV RESIN XNR5570−B1)を用いて封止を行った。
〔有機光電変換素子2〜70の作製〕
上記有機光電変換素子1の作製において、p型半導体材料をP3HTに代えて、表1、表2に記載した比較および本発明に係る例示化合物に変更した以外は、比較の有機光電変換素子1と同様にして有機光電変換素子2〜70を得た。なお表2中、有機光電変換素子68〜70ではp型半導体材料1とp型半導体材料2を50:50質量比で用いた。
また有機光電変換素子67の作製では特開2010−74127号公報に記載の下記比較化合物を用いた。数平均分子量は35,500であった。
Figure 2012146839
得られた有機光電変換素子2〜70は、窒素雰囲気下でアルミニウムキャップとUV硬化樹脂を用いて封止を行った。
(有機光電変換素子の評価)
上記作成した封止済みの有機光電変換素子1〜70の各々に対して、エネルギー変換効率と耐久性を評価した。
(エネルギー変換効率)
上記作製した光電変換素子に、ソーラーシミュレーター(AM1.5Gフィルタ)の100mW/cmの強度の光を照射し、有効面積を4.0mmにしたマスクを受光部に重ね、短絡電流密度Jsc(mA/cm)及び開放電圧Voc(V)、曲線因子(フィルファクター)FFを、同素子上に形成した4箇所の受光部をそれぞれ測定し、平均値を求めた。また、Jsc、Voc、FFから式1に従ってエネルギー変換効率η(%)を求めた。
式1 Jsc(mA/cm)×Voc(V)×FF=η(%)
(耐久性)
ソーラシミュレーター(AM1.5G)の光を100mW/cmの照射強度で照射して、電圧−電流特性を測定し、初期の変換効率を測定した。更にこの時の初期変換効率を100とし、陽極と陰極の間に抵抗を接続したまま、3倍の300mW/cmの照射強度で300h暴露し続けた後の変換効率を評価し、下記式2を用いて相対効率低下を算出した。
式2 相対効率低下(%)=(1−暴露後の変換効率/暴露前の変換効率)×100
なお、表1、表2中、変換効率はエネルギー変換効率を表す。
Figure 2012146839
Figure 2012146839
表1、表2から、本発明に係るp型半導体材料を利用した方が変換効率も高く、耐久性も高いことがわかる。
実施例2
〔光センサアレイの作製〕
ガラス基板上にスパッタリングによりITO膜を形成し、フォトリソグラフィにより所定のパターン形状に加工した。ガラス基板の厚さは、0.7mm、ITO膜の厚さは、200nm、フォトリソグラフィ後のITO膜における受光部面積aは、5mm×5mmであった。次に、このガラス基板21上に、スピンコート法(条件;回転数=1000rpm、フィルタ径=1.2μm)によりPEDOT−PSS膜を形成した。その後、該基板を、オーブンで140℃、10分加熱し、乾燥させた。乾燥後のPEDOT−PSS膜の厚さは30nmであった。
次に、上記PEDOT−PSS膜の上に、ポリ3−ヘキシルチオフェン(P3HT)とPCBMおよび本発明の化合物:P−2の5:10:5混合膜を、スピンコート法(条件;回転数=3300rpm、フィルタ径=0.8μm)により形成した。このスピンコートに際しては、ポリ3−ヘキシルチオフェン(P3HT)とPCBMおよび本発明の化合物P−2をクロロベンゼン溶媒に=5:10:5で混合し、これをオーブンで70℃に過熱しながら攪拌(60分)して得た混合液を室温に冷却して用いた。混合膜の形成後、窒素ガス雰囲気下においてオーブンで150℃、5分加熱しアニール処理を施した。アニール処理後の混合膜の厚さは70nmであった。
その後、所定のパターン開口を備えたメタルマスクを用い、ポリ3−ヘキシルチオフェン(P3HT)とPCBMおよび本発明の化合物P−2の混合膜の上に、電子輸送層として前記バソキュプロインを5nm蒸着し、ついで陰極としてのアルミニウム層を蒸着法により形成(厚さ=10nm)した。その後、PVA(polyvinyl alcohol)をスピンコートで1μm形成し、150℃で焼成することで図略のパッシベーション層を作製した。以上により、図4に記載の光センサアレイ20を作製した。
この光センサアレイ20上に、所定のパターンを有する光を照射したところ、光の当たったセルのみから光電流が検出され、光センサとして機能することが確認された。
10 バルクヘテロジャンクション型の有機光電変換素子
11 基板
12 透明電極
13 対電極
14 光電変換部(バルクヘテロジャンクション層)
14p p層
14i i層
14n n層
14′ 第1の光電変換部
15 電荷再結合層
16 第2の光電変換部
17 正孔輸送層
18 電子輸送層
20 光センサアレイ
21 基板
22 透明電極
23 対電極
24 光電変換部
24a バッファ層
24b 光電変換層
25 測定部
26 入射光

Claims (6)

  1. 透明電極、対電極、及びp型半導体材料とn型半導体材料とが混合された光電変換層を有する有機光電変換素子において、該光電変換層に下記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物を含有することを特徴とする有機光電変換素子。
    Figure 2012146839
    (式中、Qは活性メチレン基残基を表し、Zは炭素原子と共に5員環、又は6員環を形成するために必要な非金属原子団を表す。)
  2. 前記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物において、Zが炭素原子と共にベンゼン環またはチオフェン環を形成するために必要な非金属原子団であることを特徴とする請求項1に記載の有機光電変換素子。
  3. 前記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物がp型有機半導体材料であり、かつ数平均分子量が20,000〜50,000であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機光電変換素子。
  4. 前記一般式(1)で表される部分構造を有する化合物が、更に一般式(2)で表される部分構造を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機光電変換素子。
    Figure 2012146839
    (式中、Zは炭素、珪素、ゲルマニウムから選ばれる原子を表し、R及びRはアルキル基、フッ化アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルキルシリル基から選ばれる置換基を表し、さらに置換基を有していてもよいし、たがいに結合して環を形成してもよい)
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機光電変換素子を用いたことを特徴とする太陽電池。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機光電変換素子がアレイ状に配置されてなることを特徴とする光センサアレイ。
JP2011004589A 2011-01-13 2011-01-13 有機光電変換素子、それを用いた太陽電池、及び光センサアレイ Pending JP2012146839A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011004589A JP2012146839A (ja) 2011-01-13 2011-01-13 有機光電変換素子、それを用いた太陽電池、及び光センサアレイ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011004589A JP2012146839A (ja) 2011-01-13 2011-01-13 有機光電変換素子、それを用いた太陽電池、及び光センサアレイ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012146839A true JP2012146839A (ja) 2012-08-02

Family

ID=46790116

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011004589A Pending JP2012146839A (ja) 2011-01-13 2011-01-13 有機光電変換素子、それを用いた太陽電池、及び光センサアレイ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012146839A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015061903A (ja) * 2013-08-19 2015-04-02 株式会社リコー ポリチオフェン誘導体、二次電池用正極活物質、二次電池
WO2016027704A1 (ja) * 2014-08-19 2016-02-25 株式会社リコー ポリチオフェン誘導体、二次電池用正極活物質、及び二次電池

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015061903A (ja) * 2013-08-19 2015-04-02 株式会社リコー ポリチオフェン誘導体、二次電池用正極活物質、二次電池
AU2015304474B2 (en) * 2013-08-19 2018-03-01 Ricoh Company, Ltd. Polythiophene derivative, secondary cell cathode active material, and secondary cell
WO2016027704A1 (ja) * 2014-08-19 2016-02-25 株式会社リコー ポリチオフェン誘導体、二次電池用正極活物質、及び二次電池
US10301424B2 (en) 2014-08-19 2019-05-28 Ricoh Company, Ltd. Polythiophene derivative, secondary cell positive electrode active material, and secondary cell

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2010041687A1 (ja) 有機光電変換素子、太陽電池及び光センサアレイ
WO2010021374A1 (ja) 有機光電変換素子、太陽電池及び光センサアレイ
JP5573066B2 (ja) 有機光電変換素子と、それを用いた太陽電池及び光センサアレイ
JP5648641B2 (ja) 有機光電変換素子
JP6024776B2 (ja) 有機光電変換素子、太陽電池及び光センサアレイ
JP5493465B2 (ja) 有機薄膜太陽電池
JP5920341B2 (ja) 有機光電変換素子、その製造方法及び太陽電池
WO2010095517A1 (ja) 有機光電変換素子、太陽電池及び光センサアレイ
JP2011124470A (ja) 有機光電変換素子、太陽電池、及び光センサアレイ
WO2010090123A1 (ja) 有機光電変換素子、それを用いた太陽電池、及び光センサアレイ
JP5686141B2 (ja) 有機光電変換素子および太陽電池
JP5447513B2 (ja) 有機光電変換素子、それを用いた太陽電池及び光センサアレイ
JP2010283003A (ja) 有機光電変換素子、それを用いた太陽電池、及び光センサアレイ
JP5568972B2 (ja) 有機光電変換素子、それを用いた太陽電池及び光センサアレイ
JP5413055B2 (ja) 有機光電変換素子、それを用いた太陽電池及び光センサアレイ
JP5944120B2 (ja) 有機光電変換素子とその製造方法、およびそれを用いた有機太陽電池
JP5691449B2 (ja) 有機光電変換素子、それを用いた太陽電池、及び光センサアレイ
JP5440208B2 (ja) 有機光電変換素子、太陽電池及び光センサアレイ
JP2012146839A (ja) 有機光電変換素子、それを用いた太陽電池、及び光センサアレイ
JP5447089B2 (ja) 有機光電変換素子、太陽電池及び光センサアレイ
JP5445086B2 (ja) 有機光電変換素子、それを用いた太陽電池及び光センサアレイ
JP2011124469A (ja) 有機光電変換素子、それを用いた太陽電池及び光センサアレイ
JP2012015390A (ja) 有機光電変換素子、太陽電池及び光センサアレイ
JP5515707B2 (ja) 有機光電変換素子、それを用いた太陽電池、及び光センサアレイ
JP5737377B2 (ja) 有機薄膜太陽電池

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20121101

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20130415