JP2015060169A - 画像形成装置および廃トナー搬送装置 - Google Patents

Abstract

【課題】トナー搬送の受渡し口で着脱する際にトナーこぼれを軽減する。
【解決手段】感光体ドラム又は転写ベルトにて発生した廃トナーを受渡し口まで排出すべく受渡し口の廃トナー落下方向に対向する上方以外の部分にスクリューフィンを設け、受渡し口の廃トナー落下方向に対向する上方にはスクリューフィンを設けないスクリューを有するトナー搬送手段と、トナー搬送手段と受渡し口において着脱可能に設けられた廃トナー受取り手段とを有する。ボトル受渡し口における廃トナーボトルユニットと本体廃トナー搬送機構との接続、ドラム廃トナー受渡し口におけるドラム現像ユニットと本体廃トナー搬送機構との接続、ベルト廃トナー受渡し口におけるベルトユニットと本体廃トナー搬送機構との接続に適用する。
【選択図】図８

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置、とりわけトナー搬送のためのスクリューフィンを有する画像形成装置および廃トナー搬送装置に関する。

電子写真方式の画像形成装置にあっては、印刷のプロセスで余分なトナー（廃トナー）が発生する。この廃トナーの収集（再利用）のためスクリューフィンを有するものが知られている（例えば特許文献１）。

特許文献１には、トナーをそれぞれ収集して再利用すべく、スクリューの軸に螺旋状のスクリューフィンを備えて、スクリュー（特許文献１では、「オーガ」）が回転することによりスクリューフィンがトナーを搬送して所定の方向に運ぶようになっている。

特開平１０−０１０９４６号公報

ところで、特許文献１に記載の技術は、当該公報の図８に記載されているように、廃トナーボトル（特許文献１では、「廃トナーボックス」）のトナー受渡し口（特許文献１では、「トナー回収口」）の上方にスクリューフィンを備えたスクリューが位置している。そして、スクリューフィンを含む部材であるトナー搬送機構（特許文献１では、「クリーニングユニット」）と、廃トナーボトルとは、トナー回収口においてシール部材を介して押し付けられて密着している。このシール部材は、トナーがこぼれないように設けられているものであって、スクリューフィンを含むクリーニングユニットと廃トナーボトルとが密着している状態においてその機能を発揮し、トナーこぼれ防止をしている。

しかし、廃トナーボトルは、その中身が多くなった時点で交換する交換部品である。また、トナー搬送機構も寿命がきたときに交換する。さらにまた、部品交換以外にも画像形成装置のメンテナンスの際にはずして掃除することがあり得る。そのような着脱の際に、廃トナーボックスのトナー回収口のトナーが落下していく向きに対向する上方に位置するスクリューフィンに付着するトナーが、着脱の振動、衝撃によりトナー受渡し口の周辺へこぼれ、飛散するという問題がある。トナーが飛び散ると、装置内の清掃、部屋の掃除など余計な手間をかけることになり好ましくない。

この問題は、廃トナーボトルへのトナー受渡し口のみならず、スクリューフィンを用いてトナーを搬送し、次へと受け渡す箇所において共通に起こり得る問題である。一般的な画像形成装置では、ベルトユニット、ドラム現像ユニット、本体廃トナー搬送機構、廃トナーボトルユニットという４つの部材が関与してトナーの搬送受渡しがなされる。これら４つの部材の中で、ベルトユニットと、ドラム現像ユニットの２つの部材において廃トナーが発生する。その二つの部材で発生した廃トナーは、他の部材への受け渡しが何度かなされて最終的に廃トナーボトルユニットへ収納される。廃トナーの受け渡しは、第一に、ベルトユニットから本体廃トナー搬送機構への受け渡し、第二に、ドラム現像ユニットから本体廃トナー搬送機構への受け渡し、第三に、本体廃トナー搬送機構から廃トナーボトルユニットへの受け渡しの三か所で行われる。

図１１および図１２に、ベルトユニット１１から本体廃トナー搬送機構１２へのベルト廃トナー受渡し口２５のようす、とりわけベルトユニット１１内に設けられたベルト廃トナー搬送スクリュー９６の形状を示す。図１１および図１２は、鉛直方向でスクリューの軸を含む面に切った断面図であり、図１１は、ベルトユニット１１と本体廃トナー搬送機構とが接続された状態を示し、図１２は、離された状態を示す。ベルトユニット１１内において排出された廃トナーは、ベルト廃トナー搬送スクリュー９６によってベルト廃トナー受渡し口２５のベルト側開口部２５ａまで運ばれる。ベルトユニット廃トナー搬送スクリュー９６は、軸の回りにスクリューフィンを備えたものであり、動力によりスクリューが回転することでスクリューフィンが廃トナーを掻き寄せて次々とベルト廃トナー受渡し口２５のベルト側開口部２５ａまで運ぶ。ベルト廃トナー受渡し口２５まで運ばれた廃トナーは、本体廃トナー搬送機構１２により、最終的には廃トナーボトルユニットへと運ばれる。

図１１および図１２に示すようにスクリューフィンがベルト廃トナー受渡し口２５からトナーが落下していく向きに対向する上方の位置にも存在している。したがって、先行技術１と同様の問題がある。図示を省略するが、ドラム現像ユニットから本体廃トナー搬送機構への受渡し口、本体廃トナー搬送機構から廃トナーボトルユニットへの受渡し口もまた、同様にトナー受渡し口の真上にスクリューフィンが配置されている。したがって、これら３か所の受渡し口に同様の課題がある。
すなわち、電子写真方式記録装置における着脱可能な各消耗品ユニット（ドラム現像ユニット、ベルトユニット、廃トナーボトルユニット）と本体廃トナー搬送機構の受渡し口において、各ユニット着脱操作によるトナーこぼれ、その周辺の汚れが起き易いという問題があった。

本発明は、上記従来の課題を解決するものであって、トナー搬送の受渡し口で着脱する際にトナーこぼれを軽減する画像形成装置を提供することを目的とする。

上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、トナーを搬送する第１のトナー搬送路と、該第１のトナー搬送路とは異なる方向へトナーを搬送する第２のトナー搬送路を有し、前記第１のトナー搬送路内に搬送方向へトナーを搬送するためのスクリューフィンが形成された搬送路に沿ったスクリューを有する第１のトナー搬送手段を備え、前記第１のトナー搬送路と前記第２のトナー搬送路は、前記第１のトナー搬送路から前記第２のトナー搬送路へトナーを送り込むために連通する為の口が設けられているそれぞれ第１の開口部と第２の開口部を有し、前記第１のトナー搬送路と前記第２のトナー搬送路は、前記第１の開口部と前記第２の開口部の部分で着脱可能に接続されており、前記第１のトナー搬送手段は、前記第１の開口部付近以外の少なくとも一部の前記スクリューには前記スクリューフィンが形成され、前記第１の開口部付近の少なくとも一部の前記スクリューには前記スクリューフィンが形成されないことを特徴とする。

本発明は、受渡し口の廃トナー落下方向に対向する上方以外の部分にスクリューフィンを備えたスクリューを有するトナー搬送手段を用いるので、受渡し口の廃トナー落下方向に対向する上方のスクリューに付着するトナーを軽減でき、トナー搬送の受渡し口で部材を着脱する際にトナーこぼれを軽減する画像形成装置を提供することができる。

本発明に係る画像形成装置の全体斜視図である。 本発明に係る画像形成装置の機能を説明する概念図である。 ベルトユニット、ドラム現像ユニット、本体廃トナー搬送機構、廃トナーボトルを接続した際の配置を示す斜視図である。 ベルトユニットと、本体廃トナー搬送機構との受渡し口における接続を示す斜視図である。 ドラム現像ユニットと、本体廃トナー搬送機構との受渡し口における接続を示す斜視図である。 本体廃トナー搬送機構と、廃トナーボトルとの受渡し口における接続を示す斜視図である。 本発明に係る本体廃トナー搬送機構の他の部材との位置関係を説明する図である（廃トナーボトル受渡し口）。 本発明に係る本体廃トナー搬送機構から廃トナーボトルへの受渡し口を示す模式図である（廃トナーボトル受渡し口）。 本発明に係るベルトユニットから本体廃トナー搬送機構への受渡し口を示す拡大断面図である（ベルト廃トナー受渡し口）。 本発明に係るベルト廃トナー受渡し口において、ベルトユニットと本体廃トナー搬送機構とを離した状態を示す図である。 従来のベルトユニットから本体廃トナー搬送機構への受渡し口を示す拡大断面図である（従来例）。 従来のベルトユニットから本体廃トナー搬送機構への受渡し口において、ベルトユニットと本体廃トナー搬送機構とを離した状態を示す図である（従来例）。

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明は電子写真方式の画像形成装置における本体トナー搬送構成と当該画像形成装置に着脱可能な各消耗品ユニットが有するトナー搬送受渡し口の周辺部に関する。したがって、本発明に関係する部分について詳しく説明し、他の部分については簡単に説明する。
図１は、本発明に係る画像形成装置１０の外観斜視図である。画像形成（印刷）前の用紙が給紙カセット４に収納され、画像形成（印刷）後の紙が排出トレー５に排出される。表示部６には、装置の状態、メニューなどが表示される。操作部７は、当該画像形成装置を操作者がメニュー操作をする際に用いるものであり、例えば上下左右の四つの押しボタンにより構成できる。操作者が操作して指示した内容に基づいて図示しないマイクロコンピュータを有する制御回路により制御されて各ユニットが連携して動作する。
なお、前扉３が設けられた側を前側と呼び、その反対側を奥側と呼ぶ。

《画像形成について》
図２は、本発明に係る画像形成装置の機能を説明する概念図である。図１に示す前側から見た内部構造を示している。排紙トレー５の下方には、４色（イエロー、マゼンダ、シアン、ブラック）のトナーカートリッジ１が並列に設けられる。トナーカートリッジ１に収納されたトナーは、トナー縦搬送経路２を通って４つのドラム現像ユニット１４にそれぞれ供給される。ドラム現像ユニット１４は、最上部に感光体ドラム１６を備える（図１０参照）。そしてその近傍に帯電ローラ、光書き込みヘッド、現像ローラ等が配置される。トナーカートリッジからトナー縦搬送経路２を通ってドラム現像ユニットに供給されたトナーはドラム現像ユニット内でキャリアと混合されて感光体ドラム１６に現像される。

ベルトユニット１１に設けられた転写ベルト１８は、ドラム現像ユニット１４によって一次転写されたトナー像をさらに印刷用紙に二次転写すべく、トナー像を２次転写部９まで搬送する。そのトナー像が２次転写部９に近づくタイミングに合わせて給紙カセット４から印刷用紙が送られる。２次転写部９を通って画像が転写された紙は、定着ユニット８を通過して、排紙トレー５に排出される。両面印刷の場合は、排紙トレー５に現れた紙が再び装置内に戻されて、裏返された状態で２次転写部９、定着ユニット８を経て、再び排出トレー５に排出される。
以上、画像形成についてのトナーの働きに着目して画像形成装置のメインの機能である画像形成について説明した。廃トナーは各ドラム現像ユニット１４において発生する。また、転写ベルト１８からも発生する。廃トナーの処理については、図８を参照しつつ、後述する。

《着脱可能なユニットの接続について》
図２に示すように、本画像形成装置にはトナーカットリッジ１が４つ並列に配置された下方に、ベルトユニット１１が位置し、さらにその下方に、４つのドラム現像ユニット１４が並列に配置され、その近くに廃トナーボトルユニット１３が配置されている。ベルトユニット１１、ドラム現像ユニット１４、廃トナーボトルユニットは、いずれも着脱可能な消耗品ユニットとして構成されている。これらのユニットは画像形成する上でトナー供給や、廃トナーの排出などトナー搬送が不可欠な構成である。

図３は、ベルトユニット、ドラム現像ユニット、本体廃トナー搬送機構、廃トナーボトルを接続した際の配置を示す斜視図である。図２が前扉を開けて見える様子を示したものであったのに対し、図３は、その反対側、すなわち奥側から見た様子を示す斜視図である。図３に示すように、ベルトユニット１１の下方にドラム現像ユニット１４が４つ並列に配置される。そして、本体廃トナー搬送機構１２がベルトユニット１１、ドラム現像ユニット１４から排出された廃トナーを集めて、それらを廃トナーボトルユニット１３へ貯蔵するために廃トナーを搬送すべく、ベルトユニット１１、ドラム現像ユニット１４、廃トナーボトル１３と接続される。

図４、図５、図６においては、４つの部材の接続を示すために、二つずつを描いて説明する。図４は、ベルトユニット１１と、本体廃トナー搬送機構１２とのベルト廃トナー受渡し口２５における接続を示す斜視図である。図４に示されるように本体廃トナー搬送機構１２は、ドラム現像ユニット１４のためのドラム廃トナー受渡し口３５を４つ有しており、さらにそれらよりも高い位置にベルトユニット１１のためのベルト廃トナー受渡し口２５を有している。転写ベルト１８において発生した廃トナーは、ベルトユニット１１に設けられたトナー搬送手段によりベルト廃トナー受渡し口２５まで運ばれて、ベルト廃トナー受渡し口２５から本体廃トナー搬送機構１２へと送られる。ベルトユニット１１に設けられたトナー搬送手段は、例えばスクリュー、回転軸の回りにフィンを備えたもの（後述するベルト廃トナー搬送スクリュー２６）により構成することができる。ベルト廃トナー受渡し口２５は、着脱可能になっており、接続されているときにはその部分からのトナー漏れがないように密着する。

図５は、ドラム現像ユニット１４と、本体廃トナー搬送機構１２とのドラム廃トナー受渡し口３５における接続を示す斜視図である。４つのドラム現像ユニット１４は、それぞれ本体トナー搬送構成１２のドラム廃トナー受渡し口３５に接続される。各ドラム現像ユニット１４において、発生した廃トナーは、例えば現像ユニット内に設けられたスクリュー（後述するドラム廃トナー搬送スクリュー２２）によりドラム廃トナー受渡し口３５まで運ばれて、本体廃トナー搬送機構１２へと送られる。

図６は、本体廃トナー搬送機構１２と、廃トナーボトルユニット１３とのボトル廃トナー受渡し口４５における接続を示す斜視図である。本体廃トナー搬送機構１２へと送られた廃トナーは本体廃トナー搬送機構１２内に設けられるスクリューにより廃トナーボトル１３へ搬送され、ボトル廃トナー受渡し口４５から中に入り貯蔵される。

《廃トナー処理について》
図７及び図８を参照しつつ、廃トナー処理について説明する。図７は、本発明に係る本体廃トナー搬送機構の他の部材との位置関係を説明する図である。図７は、前側から見た図である。図３〜６で説明したように、本体廃トナー搬送機構１２は、奥側に設けられるので、煩雑を避けるために図７においては、二点鎖線でその輪郭を示している。４つのトナーカートリッジ１が並列に配置された位置の下方には、ベルトユニット１１が位置する。ベルトユニット１１は、転写ベルト１８、ベルトクリーニングブレード２７、ベルト廃トナー搬送スクリュー２６を有するユニットであって、ドラム現像ユニット１４が形成した画像（トナー像）を２次転写部９まで運ぶ機能を有する。図８においては、ベルトユニット１１の枠などの機械的構造を描くと煩雑になるので、転写ベルト１８、ベルトクリーニングブレード２７、ベルト廃トナー搬送スクリュー２６などの廃トナーの観点から主要な部分だけを描いている。

ベルトクリーニングブレード２７は、転写ベルト１８上に残った未転写トナー及びレジスト調整用のパッチの現像層を掻き取る。ベルトクリーニングブレード２７は、図７に示すように最上流側のドラム現像ユニット１４よりもさらに上流位置において、転写ベルト１８をクリーニングする。ベルト廃トナー搬送スクリュー２６は、ベルトクリーニングブレード２７によって掻き取られた廃トナーを、奥側方向に搬送するものであり、図示しない動力によりスクリューが回転し、軸の回りに設けられたスクリューフィンが廃トナーを運ぶように構成されている。ベルト廃トナー搬送スクリュー２６は、ベルトクリーニングブレード２６の近傍に設けられ、回転軸が前側から奥側に向かう向きに平行になるよう設けられる。また、ベルト廃トナー搬送スクリュー２６は、ベルト廃トナー搬送路（不図示）の内部に設けられる。
ベルト廃トナー搬送路の排出口（後述する図１０に示すベルト側開口部２５ａ）は、ベルト廃トナー受渡し口２５にて本体廃トナー搬送機構１２に接続されて、転写ベルト１８で発生した廃トナーは、本体廃トナー搬送機構１２により搬送される。

トナー縦搬送経路２は、トナーカートリッジ１から、ドラム現像ユニット１４へ各色のトナーを供給するパイプ状の部材である。ドラム現像ユニット１４は、その上部に感光ドラム１６を露出させるものであって、感光ドラム１６は転写ベルト１８に接する。ドラム現像ユニット１４は、廃トナー処理のために、ドラムクリーニングブレード２０、ドラム廃トナー搬送スクリュー２２を有している。ドラムクリーニングブレード２０は、感光体ドラム１６上に残った未転写トナーを掻き取り、感光体ドラム１６の表面を清掃する。図８に示すようにドラムクリーニングブレード２０は、それぞれ感光体ドラム１６の右側に設けられる。ドラム廃トナー搬送スクリュー２２は、図示しない動力によりスクリューが回転し、軸の回りに設けられたスクリューフィンが廃トナーを運ぶように構成される。ドラム廃トナー搬送スクリュー２２は、ドラムクリーニングブレード２０の近傍に設けられ、回転軸が前側から奥側に向かう向きに平行になるように設けられる。また、ドラム廃トナー搬送スクリュー２２は、ドラム廃トナー搬送路（不図示）の内部に設けられる。
ドラム廃トナー搬送路の排出口は、ドラム廃トナー受渡し口３５にて本体廃トナー搬送機構１２に接続されて、感光ドラム１６で発生した廃トナーは、本体廃トナー搬送機構１２により搬送される。

《ボトル廃トナー受渡し口》
図８は、本体廃トナー搬送機構１２の構造を、特に本体廃トナー搬送機構から廃トナーボトルへの受渡し口について示す図である。図７と同様に前側から見た図であるが、奥側にある本体廃トナー搬送機構１２を描くために、転写ベルト１８、ドラム現像ユニット１４などを破線を用いて簡略化して描いてある。
図８に示すように、本体廃トナー搬送路４３は、主に細長い円形断面のパイプ状に形成される。そして、画像形成装置１０の奥側にほぼ水平に配置される。本体廃トナー搬送路４３の内部には、廃トナーを搬送するための本体廃トナー搬送スクリュー４２が設けられる。本体廃トナー搬送スクリュー４２の長さは、本体廃トナー搬送路のほぼ全長にわたった長さである。本体廃トナー搬送スクリュー４２は、本体廃トナー搬送路４３の内部の左右端に設けられた軸受（不図示）に、回転自在に嵌合される。

本体廃トナー搬送路４３の右端の外側には、本体廃トナー搬送スクリュー４２を回転させるモータ４４が取り付けられる。モータ４４の回転軸に、本体廃トナー搬送スクリュー４２の軸が、直接あるいは動力伝達部材を介して結合される。

本体廃トナー搬送路４３には、ベルト廃トナー受渡し口２６及び４つのドラム廃トナー受渡し口３５が設けられ、ベルト廃トナー搬送スクリュー２６、ドラム廃トナー搬送スクリュー２２でそれぞれ搬送された廃トナーを受け入れる。図８における右側から左側へ廃トナーが搬送されて、最も左側（下流側）には、ボトル廃トナー受渡し口４５が設けられ、廃トナーボトルユニット１３と接続されて、搬送された廃トナーは、ボトル廃トナー受渡し口４５において、重力に従って下方に落下し、廃トナーボトルユニット１３に蓄積される。

ここで、本発明の最も特徴的部分は、本体廃トナー搬送スクリュー４２の周囲に螺旋状に設けるスクリューフィンをどこに設けて、どこには設けないかという点である。図８に描かれた本体廃トナー搬送スクリュー４２の形状からわかるように、スクリューフィンは、本体廃トナー搬送スクリュー４２の全長にわたってほとんどの箇所に設けられている。しかし、ボトル廃トナー受渡し口４５においては、廃トナーが落下する方向に対抗する上方にあたる本体廃トナー搬送スクリュー４２の部分には、スクリューフィンを設けず、回転軸のみとなっている。
これにより、スクリューフィンを設けないこととした当該部分には、廃トナーの付着が少なくなるので、本体廃トナー搬送機構と、廃トナーボトルユニットとを着脱する際の振動などによる廃トナーの飛散が軽減できる。

《ベルト廃トナー受渡し口について》
ベルト廃トナー受渡し口２５近傍におけるスクリューフィンを示すべく、ベルトユニットから本体廃トナー搬送機構への受渡し口を含めてベルト廃トナー搬送路の内部構造、スクリューフィンの形状などを図９に示す。図９に示すように、転写ベルト１８の幅いっぱいに発生し得る廃トナーをベルトクリーニングブレード２７で掻き取ってベルト廃トナー搬送路に受け入れてベルト廃トナー受渡し口２５の方へ搬送すべくベルト廃トナー搬送スクリュー２６が設けられている。ベルト廃トナー搬送スクリュー２６は、図示しない動力により回転し、当該スクリューの周囲に設けられたスクリューフィンにより廃トナーは搬送される。四角で囲った部分に着目すると、ベルト廃トナー受渡し口２５にてベルト廃トナー搬送路は本体廃トナー搬送機構１２と接続している。この接続箇所において、当該箇所の廃トナーが落下する方向と対抗する上方の部分では、スクリューにスクリューフィンが設けられていない。このことにより、ベルトユニット１１と本体廃トナー搬送機構１２との着脱の際に廃トナーが飛び散ることを防止できる。この接続部分においてはトナーがこぼれないような密着した接続がなされている。

図１０は、図９の四角で囲った部分、すなわちベルト廃トナー受渡し口付近の拡大図であり、ベルトユニットと、本体廃トナー搬送機構とを離した状態を示している。ベルト廃トナー受渡し口２５において、ベルトユニット１１側の開口部（第１の開口部）をベルト側開口部２５ａと呼び、本体廃トナー搬送機構１２側の開口部（第２の開口部）を本体側開口部２５ｂと呼ぶこととする。
本体側開口部２５ｂの付近のベルト廃トナー搬送スクリュー２６には、廃トナーが落下する方向に対向する上方において、スクリューフィンが設けられていないことが描かれている。

《ドラム廃トナー受渡し口について》
ドラム廃トナー受渡し口３５についても、ベルト廃トナー受渡し口２５と同様に本発明を適用できる。すなわち、ドラム現像ユニット側の開口部（第１の開口部）と本体廃トナー搬送機構側の開口部（第２の開口部）においても、第１の開口部付近のスクリューにはスクリューフィンを形成しないこととする。これにより、部品交換、メンテナンスのときなどのトナーの飛散を防止できる。
より上位概念で言えば、廃トナーに限らず、トナーを一方の部材から他の部材へとスクリューフィンで搬送する際に、その接続部分である受渡し口においては、トナーが落下する方向に対向する上方にあたる部分のスクリューには、スクリューフィンを設けないこととすることが好ましい。これにより着脱操作の際のトナーの飛散を防止できる。

本発明において、廃トナー搬送装置というときに、本体廃トナー搬送機構１２がそれに該当する。それのみならず、ベルト廃トナー搬送路、ベルト廃トナー搬送スクリュー２６、を含む装置もまた、廃トナー搬送装置に該当する。
さらにドラム廃トナー搬送路、ドラム廃トナー搬送スクリュー２２を含む装置もまた、廃トナー搬送装置に該当する。
そして、本発明は、ボトル廃トナー受渡し口４５、ベルト廃トナー受渡し口２５、ドラム廃トナー受渡し口３５に共通に適用できる。単に「受渡し口」というときには、これら３種類の受渡し口を総括する上位概念で用いている。

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
［付記１］

トナーを搬送する第１のトナー搬送路と、該第１のトナー搬送路とは異なる方向へトナーを搬送する第２のトナー搬送路を有し、
前記第１のトナー搬送路内に搬送方向へトナーを搬送するためのスクリューフィンが形成された搬送路に沿ったスクリューを有する第１のトナー搬送手段を備え、
前記第１のトナー搬送路と前記第２のトナー搬送路は、前記第１のトナー搬送路から前記第２のトナー搬送路へトナーを送り込むために連通する為の口が設けられているそれぞれ第１の開口部と第２の開口部を有し、
前記第１のトナー搬送路と前記第２のトナー搬送路は、前記第１の開口部と前記第２の開口部の部分で着脱可能に接続されており、
前記第１のトナー搬送手段は、前記第１の開口部付近以外の少なくとも一部の前記スクリューには前記スクリューフィンが形成され、前記第１の開口部付近の少なくとも一部の前記スクリューには前記スクリューフィンが形成されないことを特徴とするトナー搬送装置。
［付記２］

前記第１の開口部と前記第２の開口部での着脱可能な接続は、トナーこぼれを防止すべく、密着した接続であることを特徴とする付記１に記載のトナー搬送装置。
［付記３］

前記第１のトナー搬送路内の前記スクリューには、螺旋状のスクリューフィンが形成されていることを特徴とする付記１または２に記載のトナー搬送装置。
［付記４］

廃トナーを貯蔵する廃トナーボトルユニットまで該廃トナーを搬送する搬送路となる本体廃トナー搬送路を有し、
前記本体廃トナー搬送路内に搬送方向へ廃トナーを搬送するためのスクリューフィンが形成された搬送路に沿ったスクリューを有する本体廃トナー搬送手段を備え、
前記本体廃トナー搬送路は、前記廃トナーを貯蔵する前記廃トナーボトルユニットへ前記廃トナーを受け渡すボトル受渡し口が設けられているボトル受渡し部と、感光体ドラムにて発生した廃トナーを受け入れるドラム廃トナー受渡し口が設けられているドラム廃トナー受渡し部と、転写ベルトにて発生した廃トナーを受け入れるベルト廃トナー受渡し口が設けられているベルト廃トナー受渡し部と、を有し、
前記ボトル受渡し部と前記廃トナーボトルユニットとの接続、前記ドラム廃トナー受渡し部と前記感光体ドラムにて発生した廃トナーを受け入れる際の接続、前記ベルト廃トナー受渡し部と前記転写ベルトにて発生した廃トナーを受け入れる際の接続は、いずれも着脱可能に接続され、
前記ボトル受渡し部及び前記ドラム廃トナー受渡し部及び前記ベルト廃トナー受渡し部付近以外の少なくとも一部の前記スクリューには前記スクリューフィンが形成され、前記ボトル受渡し部及び前記ドラム廃トナー受渡し部及び前記ベルト廃トナー受渡し部付近の少なくとも一部の前記スクリューには前記スクリューフィンが形成されないことを特徴とするトナー搬送装置。
［付記５］

前記ボトル受渡し部と前記廃トナーボトルユニットとの接続、前記ドラム廃トナー受渡し部と前記感光体ドラムにて発生した廃トナーを受け入れる際の接続、前記ベルト廃トナー受渡し部と前記転写ベルトにて発生した廃トナーを受け入れる際の接続は、いずれも廃トナーこぼれを防止すべく、密着した接続であることを特徴とする付記３に記載のトナー搬送装置。
［付記６］

前記本体廃トナー搬送路内の前記スクリューには、螺旋状のスクリューフィンが形成されていることを特徴とする付記４または５に記載のトナー搬送装置。
［付記７］

付記１乃至６のいずれか１項に記載のトナー搬送装置を有することを特徴とする画像形成装置。

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に利用することができる。また、電子写真方式の画像形成装置用の廃トナー搬送装置に利用することができる。

１ トナーカートリッジ
２ トナー縦搬送経路
３ 前扉
４ 給紙カセット
５ 排紙トレー
６ 表示部
７ 操作部
８ 定着装置
９ ２次転写部
１０ 画像形成装置
１１ ベルトユニット
１２ 本体廃トナー搬送機構
１３ 廃トナーボトルユニット
１４ ドラム現像ユニット
１６ 感光体ドラム
１８ 転写ベルト
２０ ドラムクリーニングブレード
２２ ドラム廃トナー搬送スクリュー
２５ ベルト廃トナー受渡し口
２５ａ ベルト側開口部（第１の開口部）
２５ｂ 本体側開口部（第２の開口部）
２６、９６ ベルト廃トナー搬送スクリュー
２７ ベルトクリーニングブレード
３５ ドラム廃トナー受渡し口
４２ 本体廃トナー搬送スクリュー
４３ 本体廃トナー搬送路
４４ モータ
４５ ボトル廃トナー受渡し口

Claims (7)

1. トナーを搬送する第１のトナー搬送路と、該第１のトナー搬送路とは異なる方向へトナーを搬送する第２のトナー搬送路を有し、
   前記第１のトナー搬送路内に搬送方向へトナーを搬送するためのスクリューフィンが形成された搬送路に沿ったスクリューを有する第１のトナー搬送手段を備え、
   前記第１のトナー搬送路と前記第２のトナー搬送路は、前記第１のトナー搬送路から前記第２のトナー搬送路へトナーを送り込むために連通する為の口が設けられているそれぞれ第１の開口部と第２の開口部を有し、
   前記第１のトナー搬送路と前記第２のトナー搬送路は、前記第１の開口部と前記第２の開口部の部分で着脱可能に接続されており、
   前記第１のトナー搬送手段は、前記第１の開口部付近以外の少なくとも一部の前記スクリューには前記スクリューフィンが形成され、前記第１の開口部付近の少なくとも一部の前記スクリューには前記スクリューフィンが形成されないことを特徴とするトナー搬送装置。
2. 前記第１の開口部と前記第２の開口部での着脱可能な接続は、トナーこぼれを防止すべく、密着した接続であることを特徴とする請求項１に記載のトナー搬送装置。
3. 前記第１のトナー搬送路内の前記スクリューには、螺旋状のスクリューフィンが形成されていることを特徴とする請求項１または２に記載のトナー搬送装置。
4. 廃トナーを貯蔵する廃トナーボトルユニットまで該廃トナーを搬送する搬送路となる本体廃トナー搬送路を有し、
   前記本体廃トナー搬送路内に搬送方向へ廃トナーを搬送するためのスクリューフィンが形成された搬送路に沿ったスクリューを有する本体廃トナー搬送手段を備え、
   前記本体廃トナー搬送路は、前記廃トナーを貯蔵する前記廃トナーボトルユニットへ前記廃トナーを受け渡すボトル受渡し口が設けられているボトル受渡し部と、感光体ドラムにて発生した廃トナーを受け入れるドラム廃トナー受渡し口が設けられているドラム廃トナー受渡し部と、転写ベルトにて発生した廃トナーを受け入れるベルト廃トナー受渡し口が設けられているベルト廃トナー受渡し部と、を有し、
   前記ボトル受渡し部と前記廃トナーボトルユニットとの接続、前記ドラム廃トナー受渡し部と前記感光体ドラムにて発生した廃トナーを受け入れる際の接続、前記ベルト廃トナー受渡し部と前記転写ベルトにて発生した廃トナーを受け入れる際の接続は、いずれも着脱可能に接続され、
   前記ボトル受渡し部及び前記ドラム廃トナー受渡し部及び前記ベルト廃トナー受渡し部付近以外の少なくとも一部の前記スクリューには前記スクリューフィンが形成され、前記ボトル受渡し部及び前記ドラム廃トナー受渡し部及び前記ベルト廃トナー受渡し部付近の少なくとも一部の前記スクリューには前記スクリューフィンが形成されないことを特徴とするトナー搬送装置。
5. 前記ボトル受渡し部と前記廃トナーボトルユニットとの接続、前記ドラム廃トナー受渡し部と前記感光体ドラムにて発生した廃トナーを受け入れる際の接続、前記ベルト廃トナー受渡し部と前記転写ベルトにて発生した廃トナーを受け入れる際の接続は、いずれも廃トナーこぼれを防止すべく、密着した接続であることを特徴とする請求項３に記載のトナー搬送装置。
6. 前記本体廃トナー搬送路内の前記スクリューには、螺旋状のスクリューフィンが形成されていることを特徴とする請求項４または５に記載のトナー搬送装置。
7. 請求項１乃至６のいずれか１項に記載のトナー搬送装置を有することを特徴とする画像形成装置。
   

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