JP2015059253A - 易酸化性金属粒子の製造法および該製造法により得られる該金属粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】水アトマイズ法で易酸化性金属粒子を製造するに際して、特定の高圧水を噴射することにより該粒子表面における酸化膜の発生を抑制したり、発生した酸化膜を効果的に除去しうる特定の水アトマイズ法の提供。【解決手段】易酸化性金属の溶融物に高圧水を噴射して該粒子を製造する水アトマイズ法の適用にあたり、クエン酸、リンゴ酸等の有機酸類(A)0.01〜5重量%を含有し、25℃におけるpHが2〜4である高圧水を用いて該金属粒子を製造する。【選択図】図1

Description

本発明は、易酸化性金属粒子の製造法および該製造法により得られる該金属粒子に関する。
プリント基板や半導体素子その他の電子部品の製造には、微細回路や電極部の形成に用いられる導電性ペーストおよび導電性接着剤をはじめ、電子部品ハウジング内部の電磁遮蔽に用いられる電磁シールド、帯電防止等を目的とした導電性塗料など種々の導電性材料が使用されている。導電性材料としては、これまで、銀粒子が多用されてきた。例えば、導電性ペーストにおいては、銀粒子を樹脂溶液に混合し、基材上に所望の配線パターン状に塗布、焼成して、所望の配線パターンの銀薄膜を有するプリント基板等を製造する方法が知られている。しかし、銀の金属膜は、イオンマイグレーションを起こしやすいうえ、近年、銀価格が高騰していることから安価な金属への代替が求められている。
そのため、銀粒子の代わりに安価な銅などの易酸化性金属粒子を用いることが検討されている。易酸化性金属粒子の価格は金属種により大きく相違するが、同一金属種に限定すればその製造法に大きく依存する。低価格化の観点からは、一般的に水アトマイズ法が好ましいとされるが、該方法で得られる金属粒子は真球状ではなく凹凸のある不規則形状になりやすく、また該粒子表面の酸化が進みやすいとされる(特許文献1〜3参照)。また酸化被膜による悪影響として、金属粒子を塗布、焼成して得られる金属膜の体積抵抗率が高くなるという問題がある。
そこで、高圧水の代わりに有機溶媒等を使用し、金属粒子を製造することも提案されている(特許文献1〜3参照)。しかし、多量の有機溶媒等の使用は引火性、毒性等の安全性が懸念され、費用もかかるため、前記の低価格要請に反することになる。
また、体積抵抗率の低い金属膜を形成するために、焼成型銅ペースト用銅粒子を還元性雰囲気下で熱処理して製造することも提案されている(特許文献4参照)。しかし、還元性ガスを使用することに加えて高温での熱処理が必要であるために特別な設備が必要となり、前記の低価格要請に反することになる。
また近時の電子技術の高度化や電子部品の集積化に伴い、電子基板と電子部品との接合や電子部品間の配線などにおいて一層の微細化が求められており、これらの接合材料である各種はんだ(鉛含有はんだ、鉛フリーはんだ)に関しても、該要求に適合するはんだ合金粒子や該粒子を用いた各種製品(例えば、クリームはんだ、ボールグリッドアレイ(BGA)など)が開発・上市されている。しかし、前記はんだ合金粒子の微細化に伴って、該合金に用いられる金属種(銅などの易酸化性金属)によっては、該合金粒子表面の酸化が進行しやすくなる。その結果、はんだ合金粒子表面に生じる酸化膜による悪影響があり、例えば、はんだ接合時に、はんだボールやボイドが発生しやすいこと、接合部の濡れ性不良による接合強度の低下が起こるなどの問題が指摘されている。
なお、導電性材料やはんだ材料として用いられる金属粒子の製造では、一般的に、該粒子表面に付着する有機物汚れを除去する必要があるが、該除去工程における表面酸化の問題も軽視できない。
特開昭55−82701号公報 特開昭58−141306号公報 特開昭61−204304号公報 特開2005−298903号公報
本発明は、水アトマイズ法で易酸化性金属粒子を製造するに際して、特定の高圧水(噴射液)を噴射することにより該粒子表面における酸化膜の発生を抑制したり、発生した酸化膜を効果的に除去しうる特定の水アトマイズ法を提供すること、および該方法による該金属粒子を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、水アトマイズ法における高圧水中に特定化合物を含有させることが前記課題を解決に有効であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、易酸化性金属の溶融物に高圧水を噴射して該粒子を製造する水アトマイズ法であって、該高圧水として、有機酸類(A)を含有する高圧水を用いることを特徴とする易酸化性金属粒子の製造法に関する。また本発明は、該製造法で得られることを特徴とする易酸化性金属粒子に関する。
本発明の製造法によれば、易酸化性金属粒子を水アトマイズ法で製造するに際して、該粒子表面における酸化膜の発生を抑制したり、発生した酸化膜を効果的に除去することができる。さらに、本発明の製造法によれば、前記金属酸化膜の除去のみならず、その後の再酸化を効果的に防止することができる。よって、本発明で得られる易酸化性金属粒子は、導電性ペースト、導電性塗料などの導電性材料、またはクリームはんだ、BGAなどのはんだ用の原料部材として好適である。
アトマイズ法とは、タンディッシュ、坩堝などの耐熱容器の下部に設けられた細孔から各種金属の溶融物を垂下流として流出させ、該垂下流にガスや液体を噴射し、溶融金属を飛散させて該金属を粉末化する方法であるが、噴射液として高圧水を用いる方法が水アトマイズ法と呼ばれている。前記のように水アトマイズ法によれば、水による金属の酸化、特に金属粒子表面の酸化膜形成が課題とされるが、本願人が把握する限り、化学物質を含有する高圧水を作用させて該課題を解決する旨記述された公知文献として、特許文献2および3が挙げられる。特許文献2では噴射媒として水/アルコールの混合系が好適であると記載されている(第2頁左上欄参照)。また特許文献3には、噴射媒として前記特定の有機溶媒を使用する旨の記載はあるが、該有機溶媒に水を併用しうるとの記載はない。
本発明では、水アトマイズ法における金属粒子の酸化という課題を解決するために、意外にも特定の有機酸類(A)(以下、(A)成分という。)を含有する高圧水(以下、本高圧水という。)を用いることが、特に易酸化性金属粒子表面に形成された酸化膜を効果的に除去するのに有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。なお、本発明の前提となる水アトマイズ法としては、各種公知の方法を格別別限定なく採用することができ、例えば、特開昭61−204304号、特開2004−107740号、特開2004−169081号、特開2006−63357号、特開2007−84906公報などに記載の方法が挙げられる。
(A)成分としては、特に限定されないが、通常、炭素数が1〜12程度の有機酸が溶解性、安全性等の面で好ましい。(A)成分の具体例としては、クエン酸、ギ酸、プロパン酸、ブタン酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、グリコール酸、安息香酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、酢酸、アジピン酸、オクチル酸などの1価または多価のカルボン酸類が挙げられる。(A)成分は1種単独で、または2種以上の組み合わせで使用できる。これらの中でも、クエン酸、リンゴ酸が、毒性、臭気等の作業性や価格面から好ましい。
本高圧水における(A)成分の含有率は、格別限定されないが、本高圧水のpH(25℃)が酸性になる量、好ましくは、pH(25℃)が2.0〜4.0となる量とすればよく、通常は0.01〜5重量%程度、好ましくは0.05〜2重量%、より好ましくは0.1 〜1重量%とされる。該含有率が0.01重量%に満たない場合は酸化膜の除去が不十分 となり、また5重量%を超えて使用しても過剰の効果は期待できず、却って不経済となる。
本高圧水には、(A)成分に加えて、下記のグリコールエーテル化合物(B)(以下、(B)成分という。)を含有させてもよい。(B)成分の含有は、金属粒子に付着した親油性不純物の除去に対して有効であり、有機物汚れの除去および水への置換性が良好となる。(B)成分は、一般式(1):
Figure 2015059253
(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはアセチル基、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、Rは水素原子またはメチル基、kは1〜4の整数を表す。)で表わされる。
(A)成分の具体例としては、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールメチルプロピルエーテル、ジエチレングリコールエチルプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルブチルエーテル、ジエチレングリコールプロピルブチルエーテル等のジエチレングリコールエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のモノエチレングリコールエーテル類;トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等のトリエチレングリコールエーテル類;テトラエチレングリコールモノブチルエーテル等のテトラエチレングリコールエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールエーテル類;ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のジプロピレングリコールエーテル類;エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールブチルエーテルアセテート等のエチレングリコールエーテルアセテート類;ジエチレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールブチルエーテルアセテート等のジエチレングリコールエーテルアセテート類;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールエーテルアセテート類;ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールブチルエーテルアセテート等のジプロピレングリコールエーテルアセテート類が挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、有機物汚れの除去効果、環境特性、引火性の点から、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルを使用することが好ましい。
本高圧水における(B)成分の含有率は、格別限定されないが、通常は0.1〜10重量%程度、好ましくは0.3〜5重量%とされる。該含有率が0.1重量%に満たない場合は、有機物汚れの除去が不十分となり、また10重量%を超えて使用しても過剰の効果は期待できず、却って不経済となる。
本高圧水には、前記(A)成分および(B)成分に加えて、易酸化性金属粒子に酸化防止効果を付与するため、さらにイミダゾール系化合物またはトリアゾール系化合物(C)(以下、(C)成分という。)を含有させてもよい。イミダゾール系化合物としては、ベンゾイミダゾールなどが挙げられ、またトリアゾール系化合物としては、ヒドロキシベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
本高圧水における(C)成分の使用量は、特に限定されないが、通常、0.0001〜0.1重量%、好ましくは0.001〜0.05重量%である。(C)成分は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
さらに本高圧水には、必要により、公知の消泡剤、防錆剤、酸化防止剤、界面活性剤などの添加剤を含有させることもできる。該添加剤の使用量はその添加剤の効果を発揮し、本高圧水に完全に溶解する量であれば、特に使用量は制限されないが、本高圧水に対して1重量%程度以下であることが好ましい。
該界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンモノアルキル(アルキル基の炭素数6以上)エーテル、ポリオキシアルキレンモノフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンのアルキルフェノールモノエーテルなどのポリアルキレングリコールエーテル型非イオン性界面活性剤;ポリアルキレングリコールモノエステル、ポリアルキレングリコールジエステルなどのポリアルキレングリコールエステル型非イオン性界面活性剤;脂肪酸アミドのアルキレンオキサイド付加物;ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどの多価アルコール型非イオン性界面活性剤;脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシアルキレンアルキルアミンなどを挙げることができる。これら非イオン性界面活性剤は1種を単独でまたは2種以上を適宜に選択して組み合わせて使用できる。界面活性剤の使用量は、特に限定されないが、水への置換性および水系表面処理剤の残留や廃液量の増大とのバランスから、本高圧水に対して5重量%未満とされる。
本高圧水の調製方法としては、特に限定されず、(A)成分、ならびに必要に応じて(B)成分、(C)成分、およびその他の添加剤をそれぞれ前記のとおりに水に混合して調製すればよい。また、本高圧水を濃厚水溶液として製造し、これを原液として保管し、使用時に水で適宜希釈して各成分が上記の含有量となるようにしてもよい。
本発明製造法の適用対象となる易酸化性金属とは、銅と同一、または銅よりイオン化傾向が高く、銅より酸化を受けやすい元素から構成されるもの、およびこれらの元素が複数組み合わされた合金から構成されるものも含まれる。易酸化性金属種の具体例としては、銅、コバルト、鉄、亜鉛、アルミニウム、チタン、バナジウム、スス、ニッケル、クロム、マンガン、ジルコニウム、モリブデン、インジウム、アンチモンおよびタングステンおよびこれらの合金からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
以下、本発明に係る易酸化性金属粒子の製造法につき、添付図面を参照しながら説明する。
前記の易酸化性金属を耐熱容器1(タンディッシュ、坩堝など)に入れ、該金属の融点より高い温度まで加熱して内容物を溶融させる。なお、該金属の種類に応じて融点が異なるため、加熱温度は一義的に決定できない。
耐熱容器1の底部細孔は、噴射槽3に連結されており、該細孔から溶融金属2を垂下流として流出させる。該細孔の形状は、格別限定されず、例えばV型ノズル、逆円錐型ノズル(コニカルコーン型、フルコーン型)などを適宜に選択使用できる。
溶融金属2を垂下させる雰囲気としては、できるだけ酸素を含有していないことが望ましい。例えば、噴射槽3の内部を不活性ガスであらかじめ置換しておくか、または該不活性ガスを流通させることにより、酸素を遮断することができる。
ついで、溶融金属2の垂下流に対して、液体噴射用ノズル4から本高圧水5を噴射することにより、溶融金属2を微細に飛散させる。本高圧水5の噴射圧は、特に限定されないが、通常は2〜200MPa、好ましくは5〜150MPaとされる。また本高圧水5は、液体状態はもとより水蒸気の形態で供給してもよい。
前記のようにして得られる溶融金属2の飛散物は、噴射槽3の内部雰囲気下で冷却されて凝固し、落下して、該底部に堆積する。溶融金属粒子は、該底部の排出口6から圧送などの手段を用いて適宜に取り出される。
上記のようにして、目的とする易酸化性金属粒子を収得できる。本製造法により得られる易酸化性金属粒子の平均粒子径は、特に限定されないが、導電性ペースト等の回路形成時の作業性などの観点からは、0.1〜100μm程度、好ましくは0.3〜50μmとされ、必要があれば用途に応じた所定粒子径となるように分級することができる。なお、本発明における平均粒子径は、レーザー回折・散乱法により測定された値である。
本発明の製造法により得られる易酸化性金属粒子は、必要に応じて、水(イオン交換水、または純水)、またはエタノールやイソプロピルアルコールなどの有機溶剤で処理を行い、必要により乾燥させた後、導電接着剤、導電ペーストなどの各種導電性材料の製造、またはクリームはんだ、BGA各種はんだ製品のための原料部材として使用することができる。
以下に本発明を実施例により更に具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また実施例中、「%」および「部」は特に断りのない限り「重量%」、「重量部」を意味する。
[噴霧媒の調製]
表1示す各成分を混合し(重量部基準)、実施例1〜4および比較例1〜4の噴霧媒を調製した。
実施例1〜4および比較例1〜4
銅を約1400℃で溶解して得られた溶湯を耐熱容器の細孔より垂下させ、上記で調整した各種噴霧媒を噴射圧15MPaで吹きつけ、得られた銅粉末粒子について、以下に示す評価方法1および2で評価を行った。
[評価方法1]
得られた銅粒子をESEM−EDX(環境制御型電子顕微鏡−エネルギー分散型X線分析装置、XL30ESEM−FEG(PHILIPS製)−PHOENIX(EDAX社製))を用い、5000倍にて観察し、銅粒子の粒子表面の約2μm角の部分について、定量分析を実施した。
(評価1)
銅元素と酸素元素について定量分析を実施した。
<評価基準>
1:定量分析の結果、構成重量比率の銅/酸素の値が49.0未満である。(酸化膜が除去
されていない状態)
2:定量分析の結果、構成重量比率の銅/酸素の値が49.0以上99.0以下である。
3:定量分析の結果、構成重量比率の銅/酸素の値が99.0より大きい。(十分に酸化膜が除去された状態)
(評価2)
銅元素と炭素元素について定量分析を実施した。
<評価基準>
1:定量分析の結果、構成重量比率の銅/炭素の値が49.0未満である。(有機物汚れが除去されていない状態)
2:定量分析の結果、構成重量比率の銅/炭素の値が49.0以上99.0以下である。
3:定量分析の結果、構成重量比率の銅/炭素の値が99.0より大きい。(十分に有機物汚れが除去された状態)
[評価方法2]
評価方法1で得られた銅粒子を、25℃、50%の室内に5日間放置した後、評価1と同様にESEM−EDXを用い定量分析を実施した。
(評価3)
銅元素と酸素元素について定量分析を実施した。評価1の基準に基づき行なった評価結果を表1に示す。
また、各噴霧媒について、以下の項目の評価結果も表1に示す。
(臭気)○:ほとんど無臭、×:強い臭気あり
(引火点)○:なし、×:あり
(価格)○:10円/kg未満、×:10円/kg以上
Figure 2015059253
なお、表1中、各成分の数値は重量部であり、略号BDGはジエチレングリコールモノブチルエーテルを示す。
本実施の態様にかかる製造装置の一例を示す断面図である。
1 耐熱容器
2 溶融金属
3 噴霧槽
4 液体噴射用ノズル
5 本高圧水
6 排出口

Claims (9)

  1. 易酸化性金属の溶融物に高圧水を噴射して該粒子を製造する水アトマイズ法であって、該高圧水として、有機酸類(A)を含有する高圧水を用いることを特徴とする易酸化性金属粒子の製造法。
  2. 有機酸類(A)が、クエン酸、ギ酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、グリコール酸、安息香酸、リンゴ酸およびアスコルビン酸からなる群より選らばれる少なくとも1種である請求項1に記載の製造法。
  3. 有機酸類(A)が、クエン酸および/またはリンゴ酸である請求項1または2に記載の製造法。
  4. 前記高圧水における有機酸類(A)の含有率が0.01〜5重量%であり、25℃におけるpHが2〜4である請求項1〜3のいずれかに記載の製造法。
  5. 前記高圧水が、さらに一般式(1):
    Figure 2015059253
    (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはアセチル基、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基、Rは水素原子またはメチル基、kは1〜4の整数を表す。)で表わされるグリコールエーテル系化合物(B)を含有するものである請求項1〜4のいずれかに記載の製造法。
  6. 前記高圧水におけるグリコールエーテル化合物(B)の含有量が0.1〜10重量%である請求項1〜5のいずれかに記載の製造法。
  7. 前記高圧水が、さらに、イミダゾール系化合物またはトリアゾール系化合物(C)を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の製造法。
  8. 前記高圧水の射出圧力が2〜200MPaである請求項1〜7のいずれかに記載の製造法。
  9. 請求項1〜8のいずれかの製造法で得られることを特徴とする易酸化性金属粒子。

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