JP2015059078A - 第13族金属窒化物基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】結晶欠陥や反りやクラックの発生が極めて少なく、加工処理時の割れの発生を抑制可能でなおかつ発光素子や電子デバイス用基板として適した第13族金属窒化物基板の製造方法を提供する。
【解決手段】極性面を主面とし、おもて側の主面の少なくとも一部を成長阻害部材102で被覆して複数のライン状開口部103を有するストライプパターンを形成した種結晶101を準備し、開口部103から、おもて側の主面に対して垂直な方向に第一の第13族金属窒化物結晶104を成長させ、第一の結晶104が露出するまで、裏側の主面から種結晶101の一部または全部を除去し、露出させた第一の結晶105から、少なくとも裏側の主面に平行な方向に第二の第13族金属窒化物結晶106を成長させ、第二の結晶106を切断および/または研削して、板状の第13族金属窒化物基板107を得る。
【選択図】図3

Description

本発明は、第13族金属窒化物基板の製造方法に関する。具体的には、結晶品質が極めて良好な大型の基板を効率的に得ることができる、第13族金属窒化物基板の製造方法に関する。
窒化ガリウム(GaN)に代表される周期表第13族金属窒化物半導体は、大きなバンドギャップを有し、さらにバンド間遷移が直接遷移型であることから、紫外、青色等の発光ダイオードや半導体レーザー等の比較的短波長側の発光素子として実用化されている。これらのデバイスは、同種の材料からなり、かつ結晶欠陥の少ない高品質な半導体基板(自立基板)を用いて製造されることが好ましく、このような半導体基板となり得る周期表第13族金属窒化物結晶(以下、単に第13族窒化物結晶と称する場合がある)の製造技術が盛んに研究されている。
第13族窒化物結晶の製造方法として、ハイドライド気相成長法(HVPE法)などの気相成長法やフラックス法、アモノサーマル法などの液相成長法等が知られている。HVPE法は、水素気流中でGaの塩化物と周期表第5族元素の水素化物(NH)を炉内に導入し熱分解させ、熱分解で発生する結晶を基板上に堆積させる方法である。一方、アモノサーマル法は、超臨界状態及び/又は亜臨界状態にあるアンモニアなどの窒素を含有する溶媒と、原材料の溶解−析出反応を利用して所望の結晶材料を製造する方法である。結晶成長へ適用するときは、アンモニアなどの窒素含有溶媒への原料溶解度の温度依存性を利用して温度差により過飽和状態を発生させて結晶を析出させる。具体的には、オートクレーブなどの耐圧性容器内に結晶原料や種結晶を入れて密閉し、ヒーター等で加熱することにより耐圧性容器内に高温域と低温域を形成し、その一方において原料を溶解し、他方において結晶を育成することにより、結晶を製造することができる。
一般に、周期表第13族金属窒化物基板(以下、単に第13族金属窒化物基板、または第13族窒化物基板と称する場合がある)は、上述の方法を用いて種結晶の主面上に成長させたバルク結晶を、スライス等の加工処理を施すことで得ることができる。しかしながら従前公知のバルク結晶の成長方法では、種結晶に存在する結晶欠陥や反りがバルク結晶に引き継がれてしまうという問題がある。このような問題を解決する方法の1つとして、ELO法(Epitaxial Lateral Overgrowth)が知られている。ELO法は、種結晶主面上にマスク層を形成し、気相成長法によって開口部からマスク上にラテラル成長させる結晶成長法であるが、転位がラテラル成長によって止まるため、結晶欠陥の少ない層を形成できることが知られている(特許文献1参照)。
また他の方法として例えば特許文献2には、細長シードを用いてc軸に垂直な方向へ結晶成長を行うことにより、C面を広げるようにして面積を拡大した板状結晶を得る方法が開示されている。
特開平11−251253号公報 特表2008−521737号公報
本発明者らがアモノサーマル法に代表される液相成長法について鋭意検討したところ、種結晶の主面上にバルク結晶を成長させた場合には、種結晶から成長層への結晶欠陥や反りの伝播に留まらず、結晶欠陥や反りの伝播に起因してクラックが発生してしまい、大型で良質な結晶を得ることが困難であるという新たな課題が存在することが見出された。さらに、液相成長法は一般に気相成長法よりも成長速度が遅いために、特許文献2のように横方向成長により面積を拡大するような成長には、極めて長い時間を要し、生産性の観点から現実的ではなかった。さらに、横方向成長を利用した場合であっても、極性面を主面とする板状結晶を成長する場合には、その表裏の極性の違いに起因して結晶中に歪みが生じると予測され、このような方法で得たバルク結晶にスライス・研磨等の加工処理を施したところ、加工処理中に割れや大きなクラックが発生してしまい、歩留まりよく半導体基板を得ることが困難であるという新たな課題が存在することが見出された。
そこで本発明では、大型で高品質の第13族金属窒化物基板の製造方法であって、結晶欠陥や反りやクラックの発生が少なく、加工処理時の割れの発生を抑制可能な第13族金属窒化物基板の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、極性面を主面とする種結晶の片方の主面を成長阻害部材で被覆してから結晶成長を行い、裏側に存するもう一方の主面の種結晶を除去したうえでさらに結晶成長を行って、裏側に存するもう一方の主面側から板状の基板を得ることで前記課題を解決し得ることを見出した。
即ち、本発明は以下の通りである。
[1] 極性面を主面とし、おもて側の主面と裏側の主面を有する種結晶であって、該おもて側の主面の少なくとも一部を成長阻害部材で被覆して複数のライン状開口部を有するストライプパターンを形成した種結晶を準備する準備工程と、
複数の該ライン状開口部から、該おもて側の主面に対して垂直な方向に第一の第13族金属窒化物結晶を成長させる第一成長工程と、
該第一成長工程で成長させた第一の第13族金属窒化物結晶が露出するまで、裏側の主面から種結晶の一部または全部を除去する除去工程と、
該除去工程で露出させた第一の第13族金属窒化物結晶から、少なくとも該裏側の主面に平行な方向に第二の第13族金属窒化物結晶を成長させる第二成長工程と、
該第二成長工程で成長させた第二の第13族金属窒化物結晶を切断および/または研削して、板状の第13族金属窒化物基板を得る基板作製工程とを備え、
前記第一成長工程において、複数のライン状開口部から成長した第一の第13族金属窒化物結晶同士が、互いに連結されるように成長させ、
前記除去工程において、露出した第一の第13族金属窒化物結晶は種結晶の主面と平行な面を複数有しており、
前記第二成長工程において、第一の第13族金属窒化物結晶から成長した複数の第二の第13族金属窒化物結晶同士が接合するまで成長させることを特徴とする、第13族金属窒化物基板の製造方法。
[2] 前記種結晶のおもて側の主面が−C面であり、裏側の主面が+C面である、[1]に記載の第13族金属窒化物基板の製造方法。
[3] 前記複数のライン状開口部が、a軸方向に伸びるストライプパターンを形成する、[1]または[2]に記載の第13族金属窒化物基板の製造方法。
[4] 前記複数のライン状開口部が、m軸方向に伸びるストライプパターンを形成する、[1]または[2]に記載の第13族金属窒化物基板の製造方法。
[5] 前記ストライプパターンの成長阻害部材の幅Wが1mm〜20mmである、[1]〜[4]のいずれかに記載の第13族金属窒化物基板の製造方法。
[6] 前記第一の成長工程において、複数のライン状開口部からおもて側の主面に対して垂直な方向に板状の第13族金属窒化物結晶を成長させる、[1]〜[5]のいずれか
に記載の第13族金属窒化物基板の製造方法。
[7] 前第二成長工程において、第二の第13族金属窒化物結晶の成長表面が連続した平坦な面なるまで成長させる、[1]〜[6]のいずれかに記載の第13族金属窒化物基板の製造方法。
[8] 前記第一成長工程および前記第二成長工程を、超臨界状態および/または亜臨界状態の溶媒中で結晶成長をさせることによって行う、[1]〜[7]のいずれかに記載の第13族金属窒化物基板の製造方法。
[9] 前記第13族金属窒化物基板の主面が極性面である、[1]〜[8]のいずれかに記載の第13族金属窒化物基板の製造方法。
本発明によれば、大型で高品質の第13族金属窒化物基板の製造方法であって、結晶欠陥や反りやクラックの発生が少なく、加工処理時の割れの発生を抑制可能な第13族金属窒化物基板の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明で用いることができる結晶製造装置の模式図である。 図2は、本発明で用いることができる別の結晶製造装置の模式図である。 図3は、本発明の製造方法の一連の工程を説明するための概念図である。 図4は、複数のライン状開口部を設ける場合の具体例を示すための概念図である。 図5は、第一成長工程の結晶成長の具体例を示すための概念図である。 図6は、除去工程で得られる結晶の具体例を示すための概念図である。 図7は、実施例1で得られたGaN基板のXRC半値幅を示したグラフである。 図8は、比較例1で得られたGaN結晶のXRC半値幅を示したグラフである。 図9は、比較例2で得られたGaN結晶のXRC半値幅を示したグラフである。
以下において、本発明の周期表第13族金属窒化物基板(以下、第13族窒化物基板と称する)の製造方法について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様や具体例に限定されるものではない。
なお、本願において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。また、本願におけるミラー指数は、指数が負である場合に当該指数の前にマイナス記号をつけて表記している。また、本明細書において<・・・・>との表記は方向の集合表現、[・・・・]との表記は方向の個別表現を表す。それに対して{・・・・}との表記は面の集合表現、(・・・・)との表記は面の個別表現を表す。
本明細書において「オフ角」とは、ある面の指数面からのずれを表す角度である。
本願明細書において「主面」とは、結晶に存在する表面のうち最も広い面を意味し、種結晶の「主面」は、通常、表裏に略平行に存在し、それぞれ「おもて側の主面」と「裏側の主面」と称する。
本願明細書において、「C面」とは、六方晶構造(ウルツ鉱型結晶構造)における{0001}面であり、c軸に直交する面である。かかる面は極性面であり、第13族金属窒化物結晶では「+C面」は第13族金属面(窒化ガリウムの場合はガリウム面)であり、「−C面」は窒素面である。
また、本願明細書において、「M面」とは{1−100}面と等価な面であり、具体的には(1−100)面、(01−10)面、(−1010)面、(−1100)面、(0−110)面、或いは(10−10)面であり、m軸に直交する面である。かかる面は非極性面であり、通常は劈開面である。
また、本願明細書において、「A面」とは{2−1−10}面と等価な面であり、具体的には(2−1−10)面、(−12−10)面、(−1−120)面、(−2110)面、(1−210)面、或いは(11−20)面であり、a軸に直交する面である。かかる面は非極性面である。本明細書において「c軸」「m軸」「a軸」とは、それぞれC面、M面、A面に垂直な軸を意味する。
また、本願明細書において「半極性面」とは、例えば、第13族金属窒化物結晶が六方晶であってその主面が(hklm)で表される場合、h、k、lのうち少なくとも2つが0でなく、且つmが0でない面をいう。また、半極性面は、C面、すなわち{0001}面に対して傾いた面で、表面に周期表第13族金属元素と窒素元素の両方あるいは片方のみが存在する場合で、かつその存在比が1:1でない面を意味する。h、k、l、mはそれぞれ独立に−5〜5のいずれかの整数であることが好ましく、−3〜3のいずれかの整数であることがより好ましく、低指数面であることが好ましい。具体的には、例えば{20−21}面、{20−2−1}面、{30−31}面、{30−3−1}面、{10−11}面、{10−1−1}面、{10−12}面、{10−1−2}面、{11−22}面、{11−2−2}面、{11−21}面、{11−2−1}面など低指数面が挙げられる。
また、本明細書においてC面、M面、A面や特定の指数面を称する場合には、±0.01°以内の精度で計測される各結晶軸から10°以内のオフ角を有する範囲内の面を含む。好ましくはオフ角が5°以内であり、より好ましくは3°以内である。また、c軸、m軸、a軸などの特定の軸方向を称する場合も同様に、10°以内のオフ角を有する方向を含む。好ましくはオフ角が5°以内であり、より好ましくは3°以内である。
<第13族金属窒化物基板の製造方法>
本発明の第13族金属窒化物基板(以下、第13族窒化物基板と称する場合がある)の製造方法は、以下(1)〜(5)の工程を含むことを特徴とする。
(1)極性面を主面とし、おもて側の主面と裏側の主面を有する種結晶であって、該おもて側の主面の少なくとも一部を成長阻害部材で被覆して複数のライン状開口部を有するストライプパターンを形成した種結晶を準備する準備工程
(2)複数の該ライン状開口部から、該おもて側の主面に対して垂直な方向に第一の第13族金属窒化物結晶(以下、第一の第13族窒化物結晶と称する場合がある)を成長させ、複数のライン状開口部から成長した第一の第13族窒化物結晶同士が、互いに連結されるように成長させる第一成長工程
(3)該第一成長工程で成長させた第一の第13族窒化物結晶が露出するまで、裏側の主面から種結晶の一部または全部を除去し、露出した第一の第13族窒化物結晶は種結晶の主面と平行な面を複数有するように加工する除去工程
(4)該除去工程で露出させた第一の第13族窒化物結晶から、少なくとも該裏側の主面に平行な方向に第二の第13族金属窒化物結晶(以下、第二の第13族窒化物と称する場合がある)を成長させ、第一の第13族窒化物結晶から成長した複数の第二の第13族窒化物結晶同士が接合するまで成長させる第二成長工程
(5)該第二成長工程で成長させた第二の第13族金属窒化物結晶を切断および/または研削して、板状の第13族金属窒化物基板を得る基板作製工程
図3に、本製造方法の一連の工程を説明する概念図を示し、以下に第13族金属窒化物結晶としてGaN結晶を成長する場合を例として説明するが、本発明の製造方法はこれに
限定されない。
図3(a)は準備工程において、成長阻害部材で被覆して複数のライン状開口部を有するストライプパターンを形成した種結晶の断面図である。種結晶101のおもて側の主面として−C面上に、マスク102にてa軸方向に平行に伸びるストライプパターンを形成する。次いで、図3(b)は第一成長工程において、第一のGaN結晶104を成長させた状態であって(b−1)が−C面側の上面図を示し、(b−2)がA−A’における断面図を示す。ライン状開口部103から−c軸方向へGaN結晶104が成長し、板状結晶が形成される。また、種結晶の側面からも−c軸方向へGaN結晶104が成長するため、種結晶の外周を囲むように枠状結晶が成長し、板状結晶同士が端部で連結される。さらに、図3(c)は除去工程において、裏側の主面である+C面から種結晶を除去した状態であって、(c−1)が−C面側の上面図を示し、(c−2)がA−A’における断面図を示す。種結晶101は完全に除去され、第一のGaN結晶104の+C面が露出したGaN結晶枠105が得られる。種結晶101は完全に除去されているため、GaN結晶枠の板状結晶の間は連結されておらず空洞となり、板状結晶の端部に存在する枠状結晶によってのみ連結されて一体化したGaN結晶枠105を形成している。図3(d)は第二成長工程において、第二のGaN結晶106を成長させた状態である。(d−1)のように露出された第一のGaN結晶104からなるGaN結晶枠105の+C面から、横方向(+C面に平行な方向)に第二のGaN結晶106を成長させる。結晶成長を続けると、(d−2)のように各板状結晶の+C面から成長を開始した第二のGaN結晶106は互いに接合して、一体のGaN結晶となる。最後に、図3(e)は基板作製工程において、第二のGaN結晶106からGaN結晶枠105を除去して得られた、板状のGaN基板107の断面図である。第二のGaN結晶106から、少なくとも第一のGaN結晶104を切断および/または研削によって分離することにより、大口径のC面を主面とする板状のGaN基板107を得る。
以下に、各工程についてさらに詳細に説明を行う。
[準備工程]
本発明の第13族金属窒化物基板の製造方法に係る準備工程は、「極性面を主面とし、おもて側の主面と裏側の主面を有する種結晶であって、該おもて側の主面の少なくとも一部を成長阻害部材で被覆して複数のライン状開口部を有するストライプパターンを形成した種結晶を準備する」工程である。準備工程は、種結晶の主面の少なくとも一部を成長阻害部材で被覆する工程であってもよく、既に主面の少なくとも一部が成長阻害部材で被覆された種結晶を入手する工程であってもよい。
(種結晶)
本発明の製造方法における種結晶は、例えば、GaNに代表される第13族金属窒化物、または、サファイア、Si、SiC、Ga、GaAs、ZnO(酸化亜鉛)などの基板が挙げられ、第13族金属窒化物、サファイア、GaAs、酸化亜鉛、SiおよびSiCからなる群から選ばれる少なくとも1種の結晶であることが好ましい。また、第13族金属窒化物の中でも、その上に成長させる第13族金属窒化物結晶と同種の結晶であることが好ましい。例えば、GaN結晶を成長させてGaN基板を得ようとしている場合は、種結晶もGaNからなることが好ましい。第13族金属窒化物結晶としては、GaNの他に、AlN、InN、またはこれらの混晶などを挙げることができる。混晶としては、AlGaN、InGaN、AlInN、AlInGaNなどを挙げることができる。好ましいのはGaNおよびGaを含む混晶であり、より好ましいのはGaNである。なお、種結晶として、その上に成長させる第13族金属窒化物結晶と異種の結晶を含む基板を用いる場合には、異種の結晶上に第13族金属窒化物結晶からなる結晶層を形成したもの(テンプレート基板)を用いることが好ましい。
種結晶の主面の形状は特に限定されないが、四角形、六角形、十二角形、円形、楕円形などが挙げられ、最終的に得られる第13族窒化物基板として円形のウエハを作製しやすいことから、四角形、六角形、円形であることが好ましい。
種結晶の主面の最大径は10mm以上であることが好ましく、15mm以上であることがより好ましく、20mm以上であることがさらに好ましく、通常、150mm以下である。前記下限値以上とすることで、得られる第13族窒化物基板の主面の大きさをより大きなものとすることができる傾向がある。なお、主面の最大径とは、主面の形状が円形の場合にはその直径を、円形以外の形状の場合には主面における最大長さを意味する。
種結晶の主面の結晶面は極性面であり、種結晶が第13族金属窒化物などの六方晶系材料である場合には、{0001}面である。主面は、おもて側と裏側に存在し、これらは略平行な面として存在する。おもて側と裏側はどのように決定してもよいが、後述の成長工程をアモノサーマル法で実施する場合には、極性による結晶成長速度の違いからおもて側の主面が−C面であることが好ましく、裏面側の主面が+C面であることが好ましい。
種結晶の厚みも特に限定されないが、100μm以上であることが好ましく、200μm以上であることがより好ましい。
種結晶の結晶成長方法については何ら限定されないが、種結晶としてGaN等の第13族金属窒化物結晶を用いる場合には、ハイドライド気相成長法(HVPE法)、有機金属化学蒸着法(MOCVD法)、有機金属塩化物気相成長法(MOC法)、分子線エピタキシー法(MBE法)等の気相成長法で成長させた結晶であってもよく、液相エピタキシー法(LPE法)、フラックス法、アモノサーマル法(本明細書において、アモノサーマル法を液相成長法に分類して取り扱うものとする。)等の液相成長法で成長させた結晶であってもよい。この中でも、主面面積が大面積の種結晶を用いるとの観点からは、成長効率の高いHVPE法で得た結晶が好ましい。
(成長阻害部材)
本発明の製造方法における成長阻害部材はマスクとして機能する部材であり、種結晶のおもて側の主面上の第一の第13族金属窒化物結晶の成長を抑制するために設けられる。成長阻害部材は、種結晶のおもて側の主面表面が露出しているライン状の開口部が残るように部分的に形成される。前記成長阻害層の材料としては、反応中に溶解したり、分解しなければ特に限定されるものではないが、例えば、Si、Al、W、Mo、Ti、Pt、Ir、Ag、Au、Ta、Ru、Nb、Pd、やそれらの合金、あるいは酸化物や窒化物などが挙げられる。
成長阻害部材の形状については、板状結晶の成長の起点となるライン状の開口部をおもて側の主面に設けることのできる形状であれば何ら限定されないが、ライン状の開口部の長手方向の側面となる直線部分を有する形状であることが好ましく、例えば、三角形状、四角形状、六角形状等の多角形状であることがより好ましく、ストライプ形状であることがさらに好ましい。
成長阻害部材の幅Wは特に限定されないが、1mm以上であることが好ましく、2mm以上であることがより好ましく、また、20mm以下であることが好ましく、10mm以下であることがより好ましい。これは、後述する第二の第13族窒化物結晶を成長させる際の板状結晶が配列する間隔を調整して、前記下限値以上とすることで、基板の主面全体において接合部を減らすことができる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで、第二の第13族窒化物結晶が互いに接合しやすい結晶成長を促進することができ、第二の第13族窒化物結晶同士が接合するまで成長させるのに要する時間が短くなる傾向があり、好ましい。
ライン状開口部の幅Wは特に限定されないが、1μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましく、10μm以上であることがさらに好ましく、20μm以上であることが特に好ましく、また、5000μm以下であることが好ましく、1000μm以下であることがより好ましく、500μm以下であることがさらに好ましい。前記下限値以上とすることでライン状開口部からの結晶成長を促進できる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで種結晶の影響を小さくすることができる傾向がある。
また、ライン状開口部の長手方向の長さLは特に限定されないが、10mm以上であることが好ましく、20mm以上であることがより好ましく、25mm以上であることがさらに好ましい。前記下限値以上とすることで大型の結晶が得られる傾向がある。
また、ライン状の開口部の長手方向については何ら限定されないが、{0001}面を主面とする種結晶を用いた場合は、結晶成長時に安定な面となりやすいM面またはA面を主面として板状結晶を成長することができることから、ライン状開口部の長手方向をa軸方向またはm軸方向とすることが好ましい。このような方向にすれば、ライン状開口部は、a軸方向またはm軸方向に伸びるストライプパターンを形成する。a軸方向またはm軸方向に伸びる長手方向は、10°以下のオフ角を有することが好ましく、より好ましくは6°以下である。オフ角を有すると、より安定した板状結晶を成長することができる。
また、ライン状開口部の数は特に限定されず、通常2本以上であるが、3本以上であることが好ましく、4本以上であることがさらに好ましく、また、通常100本以下である。これは、後述する第二の第13族窒化物結晶を成長させる際の板状結晶が配列する間隔を調整して、前記下限値以上とすることで、第二の第13族窒化物結晶が互いに接合しやすい結晶成長を促進することができる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで、基板の主面全体において接合部を減らすことができる傾向がある。
また、ライン状開口部を複数設けて、ストライプパターンを形成していれば、その数や配置については何ら限定されないが、ライン状開口部同士が略平行になるように複数本形成されることが好ましい。また、おもて側の主面にライン状開口部を有しており、これらがストライプパターンを形成していればよいので、これらのラインに交差する別の形状の開口部があってもよい。
ライン状開口部がストライプパターンを形成する場合の具体例を図4(a)〜(d)に示す。図4(a)はストライプ状の成長阻害部材202を種結晶の主面の端部まで達するように複数本平行に設けて、複数本のライン状開口部203同士を平行に形成した例である。この複数本のライン状開口部はその長手方向がa軸平行に形成されているため、この例では第一の第13族窒化物結晶を成長させた際にM面を主面とする板状結晶を複数枚成長させることができる。また図4(b)、(c)は種結晶の端部に達しない四角形状の成長阻害部材202を、a軸方向に平行に複数枚設けて、複数本のライン状開口部203同士が平行に存在し、種結晶の端部においてそれらの開口部が互いに連結された例である。これらの種結晶を用いて第一成長工程を実施した場合には、種結晶の端部においてそれらの開口部からも板状結晶が成長し、ストライプパターンを形成するライン状開口部から成長する板状結晶同士を連結する部分となる。さらに図4(d)は種結晶の端部に達しない四角形状の成長阻害部材202を、a軸方向に平行に複数枚設けて、複数本のライン状開口部203同士が平行に存在し、さらにこれらのラインに垂直に交差するようにライン状開口部を設けた例である。この種結晶を用いて第一成長工程を実施した場合には、前記垂直に交差するように設けられたライン状開口部からも板状結晶が成長し、ストライプパターンを形成するライン状開口部から成長する板状結晶同士を連結する部分となる。
また、種結晶の主面だけでなく側面にも成長阻害部材を形成してもよいが、種結晶の側面から結晶成長可能であれば、複数のライン状開口部から結晶成長した板状結晶同士をそ
の側端面で連結されるように結晶成長させることができるので、少なくともライン状開口部に隣接する種結晶の側面に成長阻害部材を設けない、つまり、該側面を露出させておくことが好ましい。ライン状開口部に隣接する種結晶の側面を露出させておくことで、該側面からの横方向成長を促進させ、該側面から横方向成長した結晶(枠状結晶)と、主面に形成したライン状開口部から成長した板状結晶とを合一できる。ライン状開口部の最小幅Wに対する、該開口部に隣接する種結晶の側面の長さの比は100以上であることが好ましく、200以上であることがより好ましく、400以上であることがさらに好ましい。前記下限値以上とすることで、該側面からの横方向成長をより促進できる傾向がある。なお、開口部に隣接する種結晶の側面の長さとは、該側面の長さのうち、主面に平行な方向の最大長さを意味するものとする。また、開口部に隣接する種結晶の側面の面方位は特に限定されないが、M面、A面などの非極性面;(10−1−1)面、(10−11)面などの半極性面などを好ましく挙げることができる。
種結晶の主面のうち、その外縁に成長阻害部材を設けても良いが、図4(b)、(c)のように外縁から中心に向かって0.1mmの領域に成長阻害部材を設けない、つまり、外縁から中心に向かって0.1mmの領域を露出部とすることが好ましく、外縁から中心に向かって5mmの領域を露出部とすることがより好ましい。このように外縁近傍を露出部とすることで、ライン状開口部から結晶成長した板状結晶の側端面を、種結晶の側面及び外縁近傍の露出部から成長した結晶(枠状結晶)と結合した状態で結晶成長を進めることができ、板状結晶同士が互いに連結されるように成長させることができる。
また、種結晶の主面のうち、成長阻害部材で被覆されている割合については特に限定されないが、90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましく、また、通常99.99%以下である。前記下限値以上とすることで、種結晶から成長した板状結晶への反りや結晶欠陥の伝播を抑制できる傾向がある。
[第一成長工程]
本発明の第13族窒化物基板の製造方法に係る第一成長工程は、「複数のライン状開口部から、おもて側の主面に対して垂直な方向に第一の第13族窒化物結晶を成長させ、複数のライン状開口部から成長した第一の第13族窒化物結晶同士が、互いに連結されるように成長させる」工程である。
成長させる結晶の形状については特に限定されないが、複数のライン状開口部からおもて側の主面に対して垂直な方向に板状の第13族窒化物結晶(板状結晶)を成長させることが好ましい。具体的には、図5(a)のライン状開口部203からおもて側の主面である−C面に垂直な方向(−c軸方向)へ第一の第13族窒化物結晶を成長させ、図5(b)に示すような板状結晶204とする。なお、本明細書において板状結晶とは、ライン状の開口部から成長した結晶であって、種結晶201の主面に対して垂直な方向の最大高さHと、種結晶の主面に対して平行な方向の最小幅WとがH>Wの条件を満足する形状の結晶を意味する。
さらに、これら複数の板状結晶を連結するようにしてライン状開口部に交差するような第13族窒化物結晶(枠状結晶)を成長させることが好ましい。枠状結晶は、上記で説明した通り、種結晶の側面から横方向成長して拡大した−C面領域が−c軸方向へ第一の第13族窒化物結晶が成長することよって形成される方法や、図4(b)、(c)のような種結晶を用いることによって、種結晶の外縁近傍の露出部から−c軸方向へ第一の第13族窒化物結晶が成長することよって形成される方法などが挙げられる。これらの方法によって得られる第一の第13族窒化物結晶は図5(c)のような形状を有する。この場合、板状結晶204の側端面は、種結晶の側面および/または種結晶の外縁近傍の露出部から成長した枠状結晶205によって結合される。板状結晶204の側端部を互いに連結する
ように枠状結晶205を形成することで、それがガイドの役割を果たし、板状結晶の側端面が安定面とならずに、−c面に相当する面積が小さくなることを抑制することができる。また、次工程である除去工程で種結晶を除去した場合にも、枠状結晶205によって複数の板状結晶204が第一成長工程で成長した軸方向を変えることなく一体化している状態を保つことができるため、板状結晶204同士の結晶軸方向を同一の方向に揃えておくことが可能となる。板状結晶204を一体化したまま保持しておくという目的においては、図4(d)に示すような種結晶を用いて、板状結晶の中央部を横断して連結するような枠状結晶を形成してもよい。
このような方法を用いて得られた板状結晶は、結晶欠陥や反りやクラックの発生が少なく、加工処理時の割れの発生が抑制された結晶となる傾向がある。成長阻害部材で被覆されていない開口部から板状結晶を結晶成長させることで、成長初期に横方向成長を促すことができ結晶欠陥が低減されるものと考えられる。さらに、板状結晶が得られる程度に厚膜成長を行うことで、成長結晶が種結晶に打ち勝ち、反りの伝播が抑制されるものと考えられる。また、成長方法として気相成長法に比較して過酷な成長条件となる液相成長法を用いる場合には特に、種結晶の主面に形成した成長阻害部材を成長中にその主面上に強固に固定することが困難となり、成長途中で成長層に発生した応力等によって簡単に剥離する場合がある。つまり、成長途中で生じた応力を成長阻害部材の剥離によって緩和することで、成長層に留まる内部応力を低減することができ、その結果、応力に起因して発生するクラックが抑制され、さらには、加工処理等によって荷重がかかった場合でも割れの発生が抑制されていると考えられる。
成長させる板状結晶の形状については特に限定されないが、ライン状の開口部の幅Wと、板状結晶における、種結晶の主面に対して平行な方向の最小幅Wとが、W>Wの関係を満たすことが好ましい。前記関係を充足することで、成長初期に横方向成長を促すことができ結晶欠陥が低減される傾向がある。係る観点から、ライン状の開口部の幅Wに対する、板状結晶における、種結晶の主面に対して平行な方向の最小幅Wの比が5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、20以上であることがさらに好ましく、また、通常1000以下である。
結晶成長方法について、板状の第13族窒化物結晶を成長可能な成長法であれば良く、具体的には、液相エピタキシー法(LPE法)、フラックス法、アモノサーマル法等の公知の液相成長方法が好ましく用いられる。中でも−c軸方向の結晶成長速度を大きくできる傾向があることから、アモノサーマル法を好ましく採用することができる。
[除去工程]
本発明の第13族窒化物基板の製造方法に係る除去工程は、「第一成長工程で成長させた第一の第13族窒化物結晶が露出するまで、裏側の主面から種結晶の一部または全部を除去し、露出した第一の第13族窒化物結晶は種結晶の主面と平行な面を複数有するように加工する」工程である。
裏側の主面から種結晶を除去する方法としては、特に限定されないが、ワイヤーソーなど公知の手法による切断や、砥石などを用いた公知の方法による研削などを用いて、種結晶を除去すればよい。露出した第一の第13族窒化物結晶は種結晶の主面と平行な面を複数有するように加工するために、切断および/または研削は、種結晶の主面の平行に実施することが好ましい。
図6(a)は、第一成長工程にて得られた図5(c)の形状の結晶について、+c軸側に存在する種結晶を完全に除去して得られた結晶の+C面側の上面図である。また、図6(b)はA−A’で切断した切断斜視図である。ここで、除去工程後に得られた結晶を「
第13族窒化物結晶枠」と称する。図6の第13族窒化物結晶枠は、種結晶が完全に除去されて第一成長工程で成長された第一の第13族窒化物結晶の+C面が露出しており、板状結晶の+C面は一定の間隔を持って複数並んでいる。
次工程の第二成長工程では、除去工程で露出させた板状結晶(+C面)から第二の第13族窒化物結晶を成長させるため、少なくとも板状結晶の一部が露出するまで種結晶除去することが必要である。種結晶の除去は一部でも全部でもよいが、種結晶の主面に平行な加工を実施しやすいことやその後の第二成長工程で平坦な面が得やすいことなどから、種結晶の全部を除去することが好ましい。また、種結晶のおもて側の主面に設けた成長阻害部材も一緒に除去することが好ましい。よって、第13族窒化物結晶枠は図6のように、板状結晶の間に貫通する空洞が存在することが好ましい。なお、種結晶の裏側の主面にも第一の第13族窒化物結晶が成長している場合には、種結晶と共に、これも除去する。
[第二成長工程]
本発明の第13族窒化物基板の製造方法に係る第二成長工程は、「除去工程で露出させた第一の第13族窒化物結晶から、少なくとも該裏側の主面に平行な方向に第二の第13族窒化物を成長させ、第一の第13族窒化物結晶から成長した複数の第二の第13族窒化物結晶同士が接合するまで成長させる」工程である。
成長させる結晶の形状については、種結晶の裏側の主面に平行な方向に成長していれば特に限定されないが、横方向成長により形成される平板状の結晶であることが好ましい。図3(d−1)に示すように、第13族窒化物結晶枠のうち、複数の板状結晶から横方向に結晶成長が開始し、複数の第二の第13族窒化物結晶が形成される。少なくともこれら2つ以上の第二の第13族窒化物結晶同士が接合するまで結晶成長させることが必要である。好ましくは、図3(d−2)のように、多数の第二の第13族窒化物結晶が接合して第13族窒化物結晶枠を覆う連続した一枚の平板状となって、成長表面が連続した平坦な面になるまで成長させることである。このような成長行えば、次工程の基板作製工程において、大きな主面を有する基板を得ることが可能となる。
第二成長工程において、種結晶の主面と垂直方向の成長を行う第一成長工程と異なり、種結晶の主面と平行方向に成長を行うことができるのは、極性の異なる面の成長を利用しているためである。本発明で用いる種結晶は極性面を主面とするため、そこから第一成長工程を経て得られた第13族窒化物結晶枠も、種結晶と同様の極性を有することとなる。成長面が極性面である場合には、その極性から表裏に成長速度に大幅に差が出るのが通常である。これを利用して、結晶成長速度の速い面をおもて側の主面として活用し、種結晶に垂直方向の成長速度が速いことを利用して板状結晶の成長を進めると共に、成長速度の遅い面を裏側の主面として活用することによって、種結晶に平行方向の成長速度が優位になることを利用して横方向成長を進めることができる。よって、図6(b)の第13族窒化物結晶枠を用いて第二成長工程を行う場合には、成長速度の遅い+c軸側で、横方向成長(すなわちa軸およびm軸方向の成長)を促し、第二の第13族窒化物結晶同士を接合させて、成長表面が連続した平坦な面を形成することができる。なお、極性面のうち、成長速度の速い面と遅い面とは、選択する第13族窒化物の種類や、第13族窒化物結晶の成長方法などによって異なるため、これらの特徴に合わせて適宜選択すればよい。
結晶成長方法について、第13族窒化物結晶の横方向成長が可能な成長法であれば良く、具体的には、液相エピタキシー法(LPE法)、フラックス法、アモノサーマル法等の公知の液相成長方法が好ましく用いられる。中でも+c軸方向の横方向成長を促進できる傾向があることから、アモノサーマル法を好ましく採用することができる。
[基板製造工程]
本発明の第13族窒化物基板の製造方法に係る基板製造工程は、「該第二成長工程で成長させた第二の第13族金属窒化物結晶を切断および/または研削して、板状の第13族金属窒化物基板を得る」工程である。
第二の第13族金属窒化物結晶を切断および/または研削する方法については、特に限定されず、ワイヤーソーなど公知の手法による切断や、砥石などを用いた公知の方法による研削などを用いて板状の結晶を製造すればよい。少なくとも、第二の第13族金属窒化物結晶から第二成長工程で用いた第13族窒化物結晶枠を分離して、板状とすることが必要である。本工程においては、切断および/または研削の加工以外に、通常、半導体基板を作製する際に実施する研磨やエッチング、洗浄などの工程を含んでいてもよい。表面研磨工程としては、例えばダイヤモンド砥粒等の砥粒を用いて表面を研磨する操作、CMP(chemicalmechanical polishing)、機械研磨後RIEでダメージ層エッチングする操作が挙げられる。
板状の第13族金属窒化物基板の厚みとしては、100μm以上であることが好ましく、200μm以上であることがより好ましい。また、板状の第13族金属窒化物基板の主面の最大径は10mm以上であることが好ましく、15mm以上であることがより好ましく、20mm以上であることがさらに好ましく、通常、150mm以下である。板状の第13族金属窒化物基板の主面の面積はそれぞれ1cm以上であることが好ましく、2cm以上であることがより好ましく、4cm以上であることがさらに好ましい。
板状の第13族金属窒化物基板の主面の形状としては、四角形、六角形、十二角形、円形、楕円形などが挙げられるが、円形または四角形あるいは六角形であることが好ましい。なお、いずれの形状であっても、適当な箇所にオリエンテーションフラットを作製することができる。
[アモノサーマル法による結晶成長]
以下、本発明の製造方法第一成長工程および第二成長工程で第13族窒化物結晶を成長させる際に好ましく用いられるアモノサーマル法において、GaN結晶を作製する場合の結晶成長装置の構成及び成長条件の具体例を挙げて説明するが、以下の態様に限定されるものではない。なお、第二成長工程では、以下で説明する種結晶として、除去工程で得られた第13族窒化物結晶枠を用いればよい。
(アモノサーマル法による結晶成長)
アモノサーマル法とは、超臨界状態及び/又は亜臨界状態にある窒素含有溶媒を用いて、原材料の溶解−析出反応を利用して所望の材料を製造する方法である。以下に本発明における結晶成長方法に用いることのできる、鉱化剤、溶媒、原料について具体的に説明する。
(鉱化剤)
本発明において、アモノサーマル法によって第13族窒化物結晶を結晶成長させるに際して、鉱化剤を用いることが好ましい。アンモニアなどの窒素を含有する溶媒に対する結晶原料の溶解度が高くないために、溶解度を向上させるためにハロゲンやアルカリ金属系の鉱化剤が用いられるが、その種類は特に限定されない。
ハロゲン元素を含む鉱化剤の例としては、ハロゲン化アンモニウム、ハロゲン化水素、アンモニウムヘキサハロシリケート、及びヒドロカルビルアンモニウムフルオリドや、ハロゲン化テトラメチルアンモニウム、ハロゲン化テトラエチルアンモニウム、ハロゲン化ベンジルトリメチルアンモニウム、ハロゲン化ジプロピルアンモニウム、及びハロゲン化イソプロピルアンモニウムなどのアルキルアンモニウム塩、フッ化アルキルナトリウムのようなハロゲン化アルキル金属、ハロゲン化アルカリ土類金属、ハロゲン化金属等が例示
される。このうち、好ましくはハロゲン化アルカリ、アルカリ土類金属のハロゲン化物、金属のハロゲン化物、ハロゲン化アンモニウム、ハロゲン化水素であり、さらに好ましくはハロゲン化アルカリ、ハロゲン化アンモニウム、第13族金属のハロゲン化物、ハロゲン化水素であり、特に好ましくはハロゲン化アンモニウム、ハロゲン化ガリウム、ハロゲン化水素である。
また、ハロゲン元素を含む鉱化剤とともに、ハロゲン元素を含まない鉱化剤を用いることも可能であり、例えばNaNHやKNHやLiNHなどのアルカリ金属アミドと組み合わせて用いることもできる。ハロゲン化アンモニウムなどのハロゲン元素含有鉱化剤とアルカリ金属元素又はアルカリ土類金属元素を含む鉱化剤とを組み合わせて用いる場合は、ハロゲン元素含有鉱化剤の使用量を多くすることが好ましい。具体的には、ハロゲン元素含有鉱化剤100質量部に対して、アルカリ金属元素又はアルカリ土類金属元素を含む鉱化剤を50〜0.01質量部とすることが好ましく、20〜0.1質量部とすることがより好ましく、5〜0.2質量部とすることがさらに好ましい。アルカリ金属元素又はアルカリ土類金属元素を含む鉱化剤を添加することによって、c軸方向の結晶成長速度に対するm軸の結晶成長速度の比(m軸/c軸)を一段と大きくすることも可能である。
また、成長させる第13族窒化物結晶に不純物が混入するのを防ぐために、必要に応じて鉱化剤は精製、乾燥してから使用することが好ましい。鉱化剤の純度は、通常は95%以上、好ましくは99%以上、さらに好ましくは99.99%以上である。
鉱化剤に含まれる水や酸素の量はできるだけ少ないことが望ましく、これらの含有量は1000wtppm以下であることが好ましく、10wtppm以下であることがより好ましく、1.0wtppm以下であることがさらに好ましい。
なお、結晶成長を行う際には、反応容器にハロゲン化アルミニウム、ハロゲン化リン、ハロゲン化シリコン、ハロゲン化ゲルマニウム、ハロゲン化亜鉛、ハロゲン化ヒ素、ハロゲン化スズ、ハロゲン化アンチモン、ハロゲン化ビスマスなどを存在させておいてもよい。
(溶媒)
アモノサーマル法に用いられる溶媒には、窒素を含有する溶媒(窒素含有溶媒)を用いる。窒素を含有する溶媒としては、成長させる周期表第13族金属窒化物半導体結晶の安定性を損なうことのない溶媒が挙げられる。溶媒としては、例えば、アンモニア、ヒドラジン、尿素、アミン類(例えば、メチルアミンのような第1級アミン、ジメチルアミンのような第二級アミン、トリメチルアミンのような第三級アミン、エチレンジアミンのようなジアミン)、メラミン等を挙げることができる。これらの溶媒は単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
溶媒に含まれる水や酸素の量はできるだけ少ないことが望ましく、これらの含有量は1000wtppm以下であることが好ましく、10wtppm以下であることがより好ましく、0.1wtppm以下であることがさらに好ましい。アンモニアを溶媒として用いる場合、その純度は通常99.9%以上であり、好ましくは99.99%以上であり、さらに好ましくは99.999%以上であり、特に好ましくは99.9999%以上である。
(原料)
成長工程においては、種結晶上に成長結晶として成長させようとしている第13族窒化物結晶を構成する元素を含む原料を用いる。例えば、第13族金属の窒化物結晶を成長させようとする場合は、第13族金属を含む原料を用いる。好ましくは第13族窒化物結晶の多結晶原料及び/又は周期表第13族金属であり、より好ましくは窒化ガリウム及び/又は金属ガリウムである。多結晶原料は、完全な窒化物である必要はなく、条件によって
は周期表第13族元素がメタルの状態(ゼロ価)である金属成分を含有してもよい。例えば、成長させる第13族金属窒化物結晶が窒化ガリウムである場合には、窒化ガリウムと金属ガリウムの混合物が挙げられる。
多結晶原料の製造方法は、特に制限されない。例えば、アンモニアガスを流通させた反応容器内で、金属又はその酸化物もしくは水酸化物をアンモニアと反応させることにより生成した窒化物多結晶を用いることができる。また、より反応性の高い金属化合物原料として、ハロゲン化物、アミド化合物、イミド化合物などの共有結合性M−N結合を有する化合物などを用いることができる。さらに、Gaなどの金属を高温高圧で窒素と反応させて作製した窒化物多結晶を用いることもできる。
(製造装置)
本発明の第13族窒化物結晶の製造に用いることのできる結晶製造装置の具体例を図1および図2に示す。本発明で用いる結晶製造装置は反応容器を含む。
図1は、本発明で用いることができる結晶製造装置の模式図である。図1に示される結晶製造装置では、オートクレーブ(耐圧性容器)1の内部がライニングされており、ライニング3内側を反応容器として結晶成長が行われる。オートクレーブ1中は原料を溶解るための原料溶解領域9と結晶を成長させるための結晶成長領域6とから構成されている。その他の部材の設置は、後述する図2の結晶製造装置と同様にすることができる。
図2は、本発明で用いることができる別の結晶製造装置の模式図である。図2に示される結晶製造装置において、結晶成長は、オートクレーブ1(耐圧性容器)中に反応容器として装填されるカプセル(内筒)20中で行われる。カプセル20は、原料を溶解するための原料充填領域9と結晶を成長させるための結晶成長領域6から構成されている。原料充填領域9には原料8とともに溶媒や鉱化剤を入れることができる。結晶成長領域6には種結晶7をワイヤー4で吊すなどして設置することができる。原料充填領域9と結晶成長領域6の間には、2つの領域を区画バッフル板5が設置されている。
(結晶成長)
本発明の第13族窒化物結晶の製造方法に係る結晶成長方法の一例について説明する。本発明の第13族窒化物結晶の製造方法に係る結晶成長を実施する際には、まず、反応容器内に、種結晶、窒素を含有する溶媒、原料、及び鉱化剤を入れて封止する。ここで、種結晶としては、その主面の少なくとも一部を成長阻害部材で被覆したものを用いる。なお、一度、板状の結晶を成長したあと、再度育成をする際には、成長阻害部材は種結晶の主面上に残っていても、剥がれていてもよい。
原料等の材料を導入する前又は導入した後に反応容器内を脱気しても良い。また、原料等の材料の導入時には、窒素ガスなどの不活性ガスを流通させても良い。通常は、反応容器内への種結晶の設置は、原料及び鉱化剤を充填する際に同時又は充填後に行う。種結晶の設置後には、必要に応じて加熱脱気をしても良い。脱気時の真空度は1×10−2Pa以下が好ましく、5×10−3Pa以下がさらに好ましく、1×10−3Pa以下が特に好ましい。
図2に示す製造装置を用いる場合は、反応容器であるカプセル20内に種結晶7、窒素を含有する溶媒、原料、及び鉱化剤を入れて封止した後に、カプセル20をオートクレーブ(耐圧性容器)1内に装填し、好ましくは耐圧性容器と該反応容器の間の空隙に第2溶媒を充填して耐圧性容器を密閉する。
その後、全体を加熱して反応容器内を超臨界状態及び/又は亜臨界状態とする。超臨界状態では一般的には、物質の粘度が低くなり、液体よりも容易に拡散されるが、液体と同様の溶媒和力を有する。亜臨界状態とは、臨界温度近傍で臨界密度とほぼ等しい密度を有
する液体の状態を意味する。例えば、原料充填領域では、超臨界状態として原料を溶解し、結晶成長領域では亜臨界状態となるように温度を変化させて超臨界状態と亜臨界状態の原料の溶解度差を利用した結晶成長も可能である。
超臨界状態にする場合、反応混合物は、一般に溶媒の臨界点よりも高い温度に保持される。溶媒としてアンモニアを用いた場合、臨界点は臨界温度132℃、臨界圧力11.35MPaであるが、反応容器の容積に対する充填率が高ければ、臨界温度以下の温度でも圧力は臨界圧力を遥かに越える。本発明において「超臨界状態」とは、このような臨界圧力を越えた状態を含む。反応混合物は、一定の容積の反応容器内に封入されているので、温度上昇は流体の圧力を増大させる。一般に、T>Tc(1つの溶媒の臨界温度)及びP>Pc(1つの溶媒の臨界圧力)であれば、流体は超臨界状態にある。
超臨界条件では、第13族窒化物結晶の十分な成長速度が得られるが、本発明においては、第13族窒化物結晶の成長速度は一定速度以上であることが好ましい。種結晶の主面に垂直な方向の成長速度は50μm/day以上が好ましく、100μm/day以上がより好ましく、200μm/day以上がさらに好ましい。
反応時間は、特に鉱化剤の反応性及び熱力学的パラメーター、すなわち温度及び圧力の数値に依存する。このため、これらの条件をコントロールすることにより、第13族窒化物結晶の成長速度を速くすることが好ましい。第13族窒化物結晶の成長速度を一定速度以上とすることにより、より大面積の主面を有する板状結晶が得られる傾向がある。
第13族窒化物結晶の成長中、反応容器内の圧力は結晶性および生産性の観点から、30MPa以上にすることが好ましく、60MPa以上にすることがより好ましく、100MPa以上にすることがさらに好ましい。また、反応容器内の圧力は安全性の観点から、700MPa以下にすることが好ましく、500MPa以下にすることがより好ましく、350MPa以下にすることがさらに好ましく、300MPa以下にすることが特に好ましい。圧力は、温度及び反応容器の容積に対する溶媒体積の充填率によって適宜決定される。本来、反応容器内の圧力は、温度と充填率によって一義的に決まるものではあるが、実際には、原料、鉱化剤などの添加物、反応容器内の温度の不均一性、及び自由容積の存在によって多少異なる。
反応容器内の温度範囲は、結晶性および生産性の観点から、下限値が320℃以上であることが好ましく、370℃以上であることがより好ましく、450℃以上であることがさらに好ましい。上限値は、安全性の観点から、700℃以下であることが好ましく、650℃以下であることがより好ましく、630℃以下であることがさらに好ましい。本発明の第13族窒化物結晶の製造では、反応容器内における原料充填領域の温度が、結晶成長領域の温度よりも高いことが好ましい。温度差(|ΔT|)は、結晶性および生産性の観点から、5℃以上であることが好ましく、10℃以上であることがより好ましく、100℃以下であることが好ましく、90℃以下であることがより好ましく、80℃以下が特に好ましい。反応容器内の最適な温度や圧力は、結晶成長の際に用いる鉱化剤や添加剤の種類や使用量等によって、適宜決定することができる。
反応容器内の温度範囲、圧力範囲を達成するための反応容器への溶媒の注入割合、すなわち充填率は、反応容器の自由容積、すなわち、反応容器に結晶原料、及び種結晶を用いる場合には、種結晶とそれを設置する構造物の体積を反応容器の容積から差し引いて残存する容積、またバッフル板を設置する場合には、さらにそのバッフル板の体積を反応容器の容積から差し引いて残存する容積の溶媒の沸点における液体密度を基準として、通常20〜95%、好ましくは30〜80%、さらに好ましくは40〜70%とする。反応容器として図2のようなカプセル20を用いる場合には、溶媒の超臨界状態においてカプセル20内外で圧力がバランスするように、溶媒量を適宜調整することが好ましい。
反応容器内での第13族窒化物結晶の成長は、熱電対を有する電気炉などを用いて反応容器を加熱昇温することにより、反応容器内のアンモニア等の溶媒を亜臨界状態又は超臨界状態に保持することにより行われる。加熱の方法、所定の反応温度への昇温速度に付いては特に限定されないが、通常、数時間から数日かけて行われる。必要に応じて、多段の昇温を行ったり、温度域において昇温スピードを変えたりすることもできる。また、部分的に冷却しながら加熱したりすることもできる。
なお、上述したの「反応温度」は、反応容器の外面に接するように設けられた熱電対、及び/又は外表面から一定の深さの穴に差し込まれた熱電対によって測定され、反応容器の内部温度へ換算して推定することができる。これら熱電対で測定された温度の平均値をもって平均温度とする。通常は、原料充填領域の温度と結晶成長領域の温度の平均値を平均温度とする。
所定の温度に達した後の反応時間については、第13族窒化物結晶の種類、用いる原料、鉱化剤の種類、製造する結晶の大きさや量によっても異なるが、通常、数時間から数百日とすることができる。
反応中、反応温度は一定にしても良いし、徐々に昇温又は降温させることもできる。所望の結晶を生成させるための反応時間を経た後、反応温度を降温させる。降温方法は特に限定されないが、ヒーターの加熱を停止してそのまま炉内に反応容器を設置したまま放冷してもかまわないし、反応容器を電気炉から取り外して空冷してもかまわない。必要であれば、冷媒を用いて急冷することも好適に用いられる。
反応容器外面の温度、あるいは推定される反応容器内部の温度が所定温度以下になった後、反応容器を開栓する。このときの所定温度は特に限定はなく、通常、−80℃〜200℃、好ましくは−33℃〜100℃である。ここで、反応容器に付属したバルブの配管接続口に配管接続し、水などを満たした容器に通じておき、バルブを開けても良い。さらに必要に応じて、真空状態にするなどして反応容器内のアンモニア溶媒を十分に除去した後、乾燥し、反応容器の蓋等を開けて生成した周期表第13族金属窒化物半導体結晶及び未反応の原料や鉱化剤等の添加物を取り出すことができる。
なお、上述の結晶成長を実施した後に、再度反応容器内に窒素を含有する溶媒、原料及び鉱化剤を入れて封止して、種結晶の主面に対して垂直な方向に複数回繰り返し結晶成長させても良い。この場合、種結晶と板状結晶とが一体となった結晶体を、種結晶として用いても良い。
<第13族金属窒化物基板>
前述した本発明の製造方法によって、大口径で高品質の第13族窒化物基板を得ることができる。第13族窒化物基板の主面の結晶面は特に限定されないが、大口径の主面を確保できる点から、C面であることが好ましい。
また、本発明の製造方法によって製造される第13族窒化物基板の物性については特に限定されないが、好ましい物性を以下に説明する。
(キャリア濃度)
第13族窒化物基板のキャリア濃度は、GaN結晶の場合、通常1.0×1017cm−3以上、好ましくは2.0×1017cm−3以上であり、通常1×1019cm−3以下、好ましくは8.0×1018cm−3以下である。
(X線回折ピークのロッキングカーブ(XRC)の半値幅)
第13族窒化物基板のX線回折の(002)回折ピークおよび(102)回折ピークの
ロッキングカーブの半値幅は、通常50arcsec以下、好ましくは40arcsec以下、より好ましくは30arcsec以下、さらに好ましくは25arcsec以下、最も好ましくは20arcsec以下である。
また、XRCを第13族窒化物基板の主面内の複数点で測定した場合に、XRC半値幅のばらつきが小さいことが好ましい。たとえば、等間隔で30点以上測定を行った場合、XRC半値幅の平均値が30arcsec以下であることが好ましく、28arcsec以下であることがより好ましく、標準偏差が15以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましい。さらに、等間隔で30点以上測定を行った場合、全測定点数におけるXRC半値幅が50arcsec以上の点数の割合が20%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましく、5%以下であることがさらに好ましい。
(曲率半径)
第13族窒化物基板の曲率半径は、通常5m以上、好ましくは10m以上、より好ましくは20m以上であり、さらに好ましくは50m以上である。
<デバイス>
本発明の製造方法により得られた第13族窒化物基板は、デバイス、即ち発光素子や電子デバイス、パワーデバイスなどの用途に好適に用いられる。本発明の第13族窒化物結晶や基板が用いられる発光素子としては、発光ダイオード、レーザーダイオード、それらと蛍光体を組み合わせた発光素子などを挙げることができる。また、本発明の第13族窒化物基板が用いられる電子デバイスとしては、高周波素子、高耐圧高出力素子などを挙げることができる。高周波素子の例としては、トランジスター(HEMT、HBT)があり、高耐圧高出力素子の例としては、サイリスター(SCR、GTO)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、ショットキーバリアダイオード(SBD)がある。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
<実施例1>
本実施例では、図2に示すような反応装置を用いて窒化物結晶を成長させた。
(1)ニッケル基合金製のオートクレーブ1を耐圧性容器として用い、Pt−Ir製カプセル20を反応容器として用いて結晶成長を行なった。
原料8として多結晶GaN粒子をカプセル下部領域(原料溶解領域9)内に設置し鉱化剤として高純度のNHFをカプセル内に投入した。さらに下部の原料溶解領域9と上部の結晶成長領域6の間に白金製のバッフル板5を設置した。種結晶7として、HVPE法で得られたC面基板を、白金製のワイヤーとシード支持枠を用いて吊るし、カプセル上部の結晶成長領域6に設置した。種結晶7のおもて側の主面(−C面)は46mm□であり、長手方向がa軸方向に平行(M面に平行)である50μm幅(W)の細長いライン状開口部が4mmの間隔(ピッチ)で配置されるように、4mm幅のPtマスクで被覆して、図4(a)のようにおもて側の主面全体にストライプパターンを形成し、ライン状開口部203から、おもて側の主面(−C面)のCMP仕上げされた領域を一部露出させた。次いで、以下に示す手順で、図5(b)のようにライン状開口部から−c軸方向へ板状の結晶をM面が広がるように成長させた。
(2)カプセル20の上部にPt製のキャップを溶接により接続したのち、カプセル下部を液体窒素で冷却し、バルブを開け外気に触れることなくHIを充填した。次いで、カプセルをNHガスラインに接続し、外気に触れることなくNHを充填した後、再びバ
ルブを閉じた。その後、キャップ上部のチューブを封じ切った。なお、カプセル中に導入されたF濃度はNHに対して1.0mol%、I濃度は1.5mol%であった。
(3)カプセルをオートクレーブに挿入し、オートクレーブを密封した。
(4)バルブを開けて真空脱気し、真空状態を維持しながらオートクレーブ1をドライアイスメタノール溶媒によって冷却して外気に触れることなくNHをオートクレーブ1に充填した後、再びバルブ10を閉じた。
(5)オートクレーブ1を複数に分割されたヒーターで構成された電気炉内に収納した。オートクレーブ内部の平均温度が618℃、内部の温度差(ΔT)が14℃になるようにオートクレーブ外面温度で制御しながら昇温し、設定温度に達した後、その温度にて21日間保持した。オートクレーブ内の圧力は218MPaであった。
(6)オートクレーブ1を冷却しながら、オートクレーブに付属したバルブ10を開放し、オートクレーブ内のNHを取り除いた。
(7)オートクレーブの蓋を開け、カプセル20を取り出した。種結晶上に窒化ガリウム結晶(第一のGaN結晶)が成長しており、−c軸方向への成長厚み(N寸法とする)は4mmでN方向(−c軸方向)へ成長速度は190μm/dayという高い成長速度で成長していた。
また、結晶成長は−c軸方向だけでなく、種結晶の主面と平行なa軸方向にも成長することにより、−C面領域が拡大していた。拡大した−C面領域上にも−c軸方向への成長が進行し、ライン状開口部から成長した板状結晶部分は、種結晶の両端に存在する横方向成長により拡大した−C面領域上の−c軸方向成長した結晶(枠状結晶)と一体化して、図5(c)のように互いに連結されていた。
(8)裏側の主面(+C面)から研削行って種結晶を完全に除去し、上記(7)で得られた第一のGaN結晶の+C面を露出させたGaN結晶枠を得た。裏側の主面は、上面から見ると図6(a)のようになっており、板状結晶部分および枠状結晶部分のそれぞれは+C面が露出している。
(9)上記(8)で得られたGaN結晶枠を種結晶7として用い、(1)〜(6)と同様の方法でF濃度はNHに対して0.5mol%、I濃度は1.5mol%、圧力216MPa、平均温度611℃、温度差(ΔT)18℃、保持時間21日として、種結晶7であるGaN結晶枠上に窒化ガリウム(第二のGaN結晶)を成長させた。の成長を行った。GaN結晶枠の−C面側は、板状結晶が−c軸方向に伸びるように第二のGaN結晶が成長しており、+C面側は板状結晶から横方向への成長が進んで第二のGaN結晶同士が接合しており、一体化した+C面を有する平板上の第二のGaN結晶が形成された。
(10)種結晶7として用いたGaN結晶枠を切断して除去することにより、+C面側に形成された平板状の第二のGaN結晶を分離して、a軸方向の長さ50mm、m軸方向の長さが20mm、厚み300μmのGaN基板が得られる。
得られたGaN基板について、C面の曲率半径を測定したところa軸方向が555m、m軸方向が18mと極めて良好な値を示し、反りのないほぼフラットな結晶が得られたことが確認できた。得られた結果を表1にまとめて示す。
また、X線回折ピークのロッキングカーブ(XRC)測定を行い半値幅を求めたところ、(002)回折ピークでは22.0arcsecであり、(102)回折ピークでは20.3arcsecであった。さらに、X線回折の(002)回折ピークのロッキングカーブ測定を、得られたGaN基板のC面について、m軸方向に200μmピッチで連続的に測定した結果を図7に示した。横軸が基板内の中心点を0mmとした測定点を表し、縦軸がXRC半値幅を表す。C面のほぼ全面に渡って30arcsec未満であり、面内で
均一に結晶性に優れることが確認できた。
[X線ロッキングカーブ(XRC)半値幅]
X線ロッキングカーブ(XRC)は、PANalytical社製の高分解能X線回折計で測定した。GaN(002)反射とGaN(102)反射についてロッキングカーブ測定を実施し、結晶のチルト及びツイスト方向の結晶方位分布を評価した。ここで、(002)、(102)はX線の回折面を表す。
[曲率半径]
曲率半径は1軸ステージ(x軸)又は2軸ステージ(x−y)のある高精度クレードルを有したPANalytical社製の高分解能X線回折計を用いて測定した。試料を一軸方向(x方向)に0.5〜5mm間隔で移動し、各ポイントで測定したX線ロッキングカーブから最大強度を与えるω値を算出し、移動距離xに対するω値をプロットし、最小自乗法でグラフの傾きkを算出した。傾きkから次式にて曲率半径R[m]を算出した。
R=1/k×180×π/1000
<比較例1>
種結晶7として、HVPE法で得られたC面基板のおもて側の主面(+C面)に、長手方向がa軸方向に平行(M面に平行)である50μm幅(W)の細長いライン状開口部が200μmの間隔(ピッチ)で配置されるように、200μm幅のPtマスクで被覆して、図4(a)のようにおもて側の主面全体にストライプパターンを形成した。これ以外は、実施例1の(2)〜(6)と同様の方法でF濃度はNHに対して0.5mol%、I濃度は1.5mol%、圧力215MPa、平均温度618℃、温度差(ΔT)14℃、保持時間22日として、種結晶7上に窒化ガリウム(GaN)結晶を成長させた。ライン状開口部から成長したGaN結晶は、マスク直上ですぐに隣同士の結晶が接合し、得られたGaN結晶は、種結晶7のおもて側の主面(+C面)に厚さ0.6mmの平坦な膜を形成するように成長していた。得られたGaN結晶を目視で確認したところ、C面内に細かいクラックが複数発生しているのが確認できた。
得られたGaN結晶について、C面の曲率半径を測定したところa軸方向が2.5〜50mと面内にムラがあり、m軸方向が17mであった。得られた結果を表1にまとめて示す。
さらに、X線回折の(002)回折ピークのロッキングカーブ測定を、得られたGaN基板のC面について、m軸方向に200μmピッチで連続的に測定した結果を図8に示した。XRC半値幅は20〜120arcsecの範囲で大きくばらついていた。
<比較例2>
種結晶7として、HVPE法で得られたC面基板にマスクでパターンを形成することなく用いた。これ以外は、実施例1の(2)〜(6)と同様の方法でF濃度はNHに対して0.5mol%、I濃度は4.0mol%、圧力220MPa、平均温度616℃、温度差(ΔT)24℃、保持時間27日として、種結晶7上に窒化ガリウム(GaN)結晶を成長させた。得られたGaN結晶は、種結晶7の+C面側に厚さ0.5mmの平坦な膜を形成し、−C面側に厚さ4mmの平坦な膜を形成するように成長していた。
得られたGaN結晶について、C面の曲率半径を測定したところa軸方向が1.1mであり、m軸方向が1.1mであった。得られた結果を表1にまとめて示す。
さらに、X線回折の(002)回折ピークのロッキングカーブ測定を、得られたGaN基板のC面について、m軸方向に200μmピッチで連続的に測定した結果を図9に示した。XRC半値幅は20〜200arcsecの範囲で大きくばらついていた。
実施例1、比較例1、2の成長結晶を比較すると、実施例1では、板状結晶である第一のGaN結晶から横方向成長して一体化した第二のGaN結晶からなるGaN基板が得られ、極めて結晶性が良好であることが確認された。一方、比較例1,2では、HVPE法で得られた種結晶上に成長した、C面を主面とするGaN結晶が得られたが、明らかに結晶性が悪いことが確認された。
また、図7〜9に示す各成長結晶のXRC半値幅の分布について、表2にまとめて示す。
実施例1、比較例1、2の成長結晶を比較すると、実施例1では、明らかにXRC半値幅が小さく、かつそのばらつきが少ないことが確認された。よって、主面内で均一に良好な結晶性を示すことがわかる。一方、比較例1,2ではXRC半値幅は大きく、かつばらつきも大きいことが確認された。
本発明によれば、大型で結晶欠陥や反りやクラックの発生が少なく、加工処理時の割れの発生を抑制可能な第13族窒化物基板の製造方法を提供することができる。係る製造方法で得られた第13族窒化物基板は、発光デバイスやパワーデバイス用の基板として好適に用いられ、産業上の利用可能性が高い。
1 オートクレーブ(耐圧性容器)
2 オートクレーブ内面
3 ライニング
4 ワイヤー
5 バッフル板
6 結晶成長領域
7 種結晶
8 原料
9 原料充填領域
10 バルブ
11 真空ポンプ
12 アンモニアボンベ
13 窒素ボンベ
14 マスフローメーター
20 カプセル(内筒)
101 種結晶
102 成長阻害部材(マスク)
103 ライン状開口部
104 第一のGaN結晶
105 GaN結晶枠
106 第二のGaN結晶
107 GaN基板
201 種結晶
202 成長阻害部材(マスク)
203 ライン状開口部
204 板状結晶
205 枠状結晶

Claims (9)

  1. 極性面を主面とし、おもて側の主面と裏側の主面を有する種結晶であって、該おもて側の主面の少なくとも一部を成長阻害部材で被覆して複数のライン状開口部を有するストライプパターンを形成した種結晶を準備する準備工程と、
    複数の該ライン状開口部から、該おもて側の主面に対して垂直な方向に第一の第13族金属窒化物結晶を成長させる第一成長工程と、
    該第一成長工程で成長させた第一の第13族金属窒化物結晶が露出するまで、裏側の主面から種結晶の一部または全部を除去する除去工程と、
    該除去工程で露出させた第一の第13族金属窒化物結晶から、少なくとも該裏側の主面に平行な方向に第二の第13族金属窒化物結晶を成長させる第二成長工程と、
    該第二成長工程で成長させた第二の第13族金属窒化物結晶を切断および/または研削して、板状の第13族金属窒化物基板を得る基板作製工程とを備え、
    前記第一成長工程において、複数のライン状開口部から成長した第一の第13族金属窒化物結晶同士が、互いに連結されるように成長させ、
    前記除去工程において、露出した第一の第13族金属窒化物結晶は種結晶の主面と平行な面を複数有しており、
    前記第二成長工程において、第一の第13族金属窒化物結晶から成長した複数の第二の第13族金属窒化物結晶同士が接合するまで成長させることを特徴とする、第13族金属窒化物基板の製造方法。
  2. 前記種結晶のおもて側の主面が−C面であり、裏側の主面が+C面である、請求項1に記載の第13族金属窒化物基板の製造方法。
  3. 前記複数のライン状開口部が、a軸方向に伸びるストライプパターンを形成する、請求項1または2に記載の第13族金属窒化物基板の製造方法。
  4. 前記複数のライン状開口部が、m軸方向に伸びるストライプパターンを形成する、請求項1または2に記載の第13族金属窒化物基板の製造方法。
  5. 前記ストライプパターンの成長阻害部材の幅Wが1mm〜20mmである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の第13族金属窒化物基板の製造方法。
  6. 前記第一の成長工程において、複数のライン状開口部からおもて側の主面に対して垂直な方向に板状の第13族金属窒化物結晶を成長させる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の第13族金属窒化物基板の製造方法。
  7. 前第二成長工程において、第二の第13族金属窒化物結晶の成長表面が連続した平坦な面なるまで成長させる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の第13族金属窒化物基板の製造方法。
  8. 前記第一成長工程および前記第二成長工程を、超臨界状態および/または亜臨界状態の溶媒中で結晶成長をさせることによって行う、請求項1〜7のいずれか1項に記載の第13族金属窒化物基板の製造方法。
  9. 前記第13族金属窒化物基板の主面が極性面である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の第13族金属窒化物基板の製造方法。
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