JP2015058613A - プラスチック製ハニカムコアの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ハニカムコアは、重量比強度に優れるのを始め、種々の優れた特性が知られており、各種の構造材,構造部品として広く用いられている。
そして、プラスチック製ハニカムコアは、軽量性や耐食性に一段と優れるという、特性を備えている。なお本明細書において、プラスチック製ハニカムコアには、繊維強化プラスチック(FRP)製ハニカムコアも包含する。
そして、プラスチック製ハニカムコアは、従来、一般のハニカムコアと同様、代表的に展張方式にて製造されていた。展張方式の製造方法については、例えば、下記の特許文献1,2中に示されたものが挙げられる。
図5,図6は、このような従来の展張方式によるプラスチック製ハニカムコアの製造方法の説明に供する。
そして、図5は概略斜視図であり、その(1)図は、準備された母材1を、(2)図は、接着剤2が配設された母材1を、(3)図は、重積された母材1を、(4)図は、加圧して接着中の母材1を、(5)図は、展張して得られたプラスチック製ハニカムコア3を示す。図6は、得られたハニカムコア3の斜視図である。
それから加熱,加圧して、母材1間を条線状に接着してから、重積方向に引張力を加えて展張することにより、セル壁4にて区画形成された、中空柱状の多数のセル5の平面的集合体であるプラスチック製ハニカムコア3を、製造していた。
そして更に、プラスチック製ハニカムコア3の場合は、このように単に展張しただけでは、ハニカム形状を保持できないので、ヒートセット工程が、後工程として必須的に実施されていた。
すなわち、加えられた引張力により展張状態となったハニカムコア3を、治具に固定すると共に、母材1のプラスチックの融点温度程度で加熱した後、冷却することにより、ハニカム形状を保持せしめる工程が、必要とされていた。もって事後、展張のための引張力を除いた後の戻りが防止され、ハニカム形状が維持されていた。
ところで、このような従来の展張方式のプラスチック製ハニカムコア3の製造方法については、次の課題が指摘されていた。
《第1の問題点》
第1に、コスト面に問題が指摘されていた。まず、使用される接着剤2が高価であるという、問題があった。
前述したように、展張方式のプラスチック製ハニカムコア3の製造方法では、ヒートセット工程が必要とされていることに鑑み、接着剤2について、母材1のプラスチックの融点(例えば、ポリプロピレンの融点は約165℃)を上廻る耐熱性が、求められる。
もって、母材1間そしてセル壁4間を接着する接着剤2が、コスト高となり、その分、製造されるハニカムコア3もコスト高となる、という指摘があった。
更に、展張方式の通常工程の後に、ヒートセット工程を要する分だけ、製造工程が嵩み、この面からも製造コスト高となる、という指摘もあった。
第2に、剛性面に問題が指摘されることもあった。すなわち、製造されたプラスチック製ハニカムコア3について、特に高い曲げ剛性やねじれ剛性が要求される場合、上下の開口端面に表面板を接着等接合するパネル化工程,補強工程が、実施されていた。
すなわち、ハニカムコア3をサンドイッチパネル化することが行われており、展張方式の通常工程の後に、パネル化工程を要する分だけ製造工程が嵩み、この面からも製造コスト高となる、という指摘があった。
第3に、より一層の軽量化が要求される場合、接着剤2の重量がネックとなることがあった。
すなわち、重量比強度に優れ軽くて強いというハニカムコア3の特性に鑑み、より一層の軽量化が求められる場合もある。これに対し、展張方式の従来のプラスチック製ハニカムコア3の製造方法では、接着剤2の使用が必須的であり、接着剤2が軽量化の支障となることもあった。
つまり、製造されたプラスチック製ハニカムコア3について、母材1の重量に加え、接着剤2の分だけ重量が重くなる、という問題があった。
本発明のプラスチック製ハニカムコアの製造方法は、このような実情に鑑み、上記従来技術の課題を解決すべくなされたものである。
そして本発明は、第1に、コスト面に優れ、第2に、高い剛性が得られると共に、第3に、軽量化も実現される、プラスチック製ハニカムコアの製造方法を、提案することを目的とする。
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、特許請求の範囲に記載したように、次のとおりである。
請求項1については、次のとおり。
請求項1のプラスチック製ハニカムコアの製造方法は、プラスチック製のパイプを多数個、平面的に集合させて接触状態に保持した後、各該パイプの端部を加熱,溶融させることにより、隣接する該端部間を溶着すると共に、各該端部に鍔部が形成され、もってハニカムコアを得ること、を特徴とする。
請求項2については、次のとおり。
請求項2のプラスチック製ハニカムコアの製造方法では、請求項1において、次の第1工程,第2工程,第3工程を、有してなる。
第1工程では、該パイプを多数個、拘束枠内に平面的に集合させ、該拘束枠により、該パイプ相互間を接触,略不動状態に拘束,保持させる。
第2工程では、各該パイプの両端部を、該プラスチックの融点より高温の熱板に当接させ、もって一旦加熱,溶融させる。
第3工程では、加熱,溶融により、各該パイプの両端部について、それぞれ、隣接する相互間が溶着すると共に、該鍔部が形成される。
これらの工程を辿ることにより、各該パイプをセル壁とし、該セル壁にて区画形成された中空柱状の多数のセルの平面的集合体であるハニカムコアを得ること、を特徴とする。
請求項3のプラスチック製ハニカムコアの製造方法では、請求項2において、該パイプは、短筒状をなすと共に、断面形状が円形よりなること、を特徴とする。
請求項4については、次のとおり。
請求項4のプラスチック製ハニカムコアの製造方法では、請求項3において、第2工程での該熱板による加熱,溶融を更に継続することにより、第3工程で形成される該鍔部、そして得られる該ハニカムコアのセル壁やセルの両端部の端面形状が、略正六角形になること、を特徴とする。
請求項5については、次のとおり。
請求項5のプラスチック製ハニカムコアの製造方法では、請求項2において、該パイプは、断面形状,径サイズ,肉厚について、総て同一の設定、又は選択的に異なる設定の組合せよりなること、を特徴とする。
本発明は、このような手段よりなるので、次のようになる。
(1)本発明のプラスチック製ハニカムコアの製造方法では、まず第1工程において、プラスチック製のパイプを、拘束枠内に平面的に集合させ、相互間を接触,略不動状態で拘束,保持する。
(2)次に第2工程において、各パイプの両端部を、高温の熱板に当接させて加熱,溶融する。
(3)もって第3工程において、各パイプの両端部は、隣接する相互間が溶着されると共に、鍔部が形成される。
(4)このようにして、各パイプをセル壁とし、セル壁にて区画形成された中空柱状のセルの平面的集合体よりなる、プラスチック製ハニカムコアが製造される。
(5)さてそこで、本発明の製造方法によると、次のようになる。まず、接着剤を使用することなく、又、ヒートセット工程を要することもなく、簡単容易にプラスチック製ハニカムコアを製造可能である。
(6)又、製造されたプラスチック製ハニカムコアは、セル壁両端部に鍔部が形成されており、高い剛性を備えている。
(7)更に、製造されたプラスチック製ハニカムコアは、接着剤が使用されていないので、その分だけ軽量化される。
第1に、コスト面に優れている。本発明のプラスチック製ハニカムコアの製造方法は、プラスチック製のパイプを集合させて、両端部を加熱,溶融することにより、隣接する端部間を溶着し、各端部に鍔部を形成する。このような簡単容易な製造工程により、コスト面に優れつつ、プラスチック製ハニカムコアを製造する。
すなわち、前述した展張方式の従来技術の製造方法のように、接着剤を使用することもなく、又、後工程としてヒートセット工程を要することもない。
特に、ヒートセット工程を前提に、高融点の高価な接着剤を使用する必要がなく、その分、製造されるハニカムコアがコストダウンされる。又、ヒートセット工程の必要がないので、その分だけ工程が簡素化され、製造コストが低減される。
第2に、高い剛性が得られる。本発明のプラスチック製ハニカムコアの製造方法では、製造されたプラスチック製ハニカムコアについて、セル壁の上下両端部に、鍔部が形成される。もって、高い剛性が付与される。
プラスチック製ハニカムコアについて、特に高い曲げ剛性やねじれ剛性が要求されることも多いが、このような場合に、前述した展張方式の従来技術で製造されたプラスチック製ハニカムコアのように、サンドイッチパネル化を必ずしも要しなくなる。
本発明により製造されたプラスチック製ハニカムコアは、事後にパネル化工程を要しないケースも多く、その分だけ工程が簡素化され、この面からも製造コストが低減される。表面板の接着が必要な場合でも、この鍔部は接着面積を増加させ、接着が容易になる。
第3に、軽量化も実現される。本発明のプラスチック製ハニカムコアの製造方法では、集合させたプラスチック製のパイプの両端部を、熱板にて加熱,溶融して、溶着し鍔部を形成する。
前述した展張方式の従来技術の製造方法のように、接着剤は使用されない。もって、製造されたプラスチック製ハニカムコアは、母材(パイプ)の重量に加え、接着剤の分だけ重量が重くなるようなこともなく、軽量化が実現される。
このように、この種従来技術に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
《本発明の概要》
まず、本発明の概要について説明する。本発明のプラスチック製ハニカムコア6の製造方法は、プラスチック製のパイプ7を多数個、平面的に集合させて接触状態に保持した後、各パイプ7の端部8を加熱,溶融させることにより、隣接する端部8間を溶着すると共に、各端部8に鍔部9が形成され、もってハニカムコア6を得る。
すなわち本発明の製造方法は、第1工程,第2工程,第3工程を有してなり、これらの工程を辿ることにより、プラスチック製ハニカムコア6を製造する。
第1工程では、パイプ7を多数個、拘束枠10内に平面的に集合させ、拘束枠10により、パイプ7相互間を接触,不動状態に拘束,保持させる。
第2工程では、各パイプ7の両端部8を、使用されたプラスチックの融点より高温の熱板11に当接させ、もって一旦加熱,溶融させる。
第3工程では、加熱,溶融により、各パイプ7の端部8について、隣接する相互間が溶着すると共に、鍔部9が形成される。
本発明の概要については、以上のとおり。以下、このような本発明について、更に詳述する。
まず、図1を参照して、第1工程について説明する。第1工程では、プラスチック製のパイプ7が多数個、拘束枠10内に平面的に集合せしめられる。
パイプ7は、図1の(2)図に示したように、短筒状をなしており、図1の(1)図に示した長尺のパイプ材12を、ハンドソー等で切断して準備される。図示例のパイプ7は、ポリプロピレン製よりなり、断面形状が円形をなしており、外径15mm,内径14.2mm,肉厚400μmよりなる。
パイプ7の断面形状は、図示例の円形のほか、正方形,長方形,台形,三角形,半形,楕円形,多角形,その他各種形状のものを、用いることが可能である。
パイプ7の材料プラスチックとしては、各種の熱可塑性樹脂を用いることができる。図示例のポリプロピレンのほか、例えばポリエチレン,ポリ塩化ビニル,ポリスチレン,その他の熱可塑性樹脂を、用いることが考えられる。
又、本明細書において、プラスチックの概念は、単体で使用されるもののほか、繊維強化プラスチック(FRP)として使用されるものも、包含される。すなわち、プラスチックを繊維基材に付着,含浸させたものも、プラスチックに短繊維を混合したものも、使用可能であり、繊維基材や短繊維としては、カーボン繊維,ガラス繊維,ケプラー繊維,セラミック繊維,金属繊維,樹脂繊維,その他各種の繊維が使用される。
すなわち、テーブル台(図示せず)上に載せられた拘束枠10内に、パイプ7が、敷き詰めるように前後左右にわたり集合せしめられる。図示例では、前後間(図面では紙面の上下間)で半ピッチずつずれる位置関係で、左右に順次並べられる。
そして集合せしめられた状態において、若干の圧力が各パイプ7相互間にかかる様に、拘束枠10が予め寸法設定されると共に、集合せしめられるパイプ7の数が調整される。
該圧力は、パイプ7が拘束枠10内集合により潰れる虞がないと共に、パイプ7間が拘束枠10内で、接触状態,略不動状態,静止摩擦作用状態にて拘束,固定されるに足る、前後左右への圧力とされる。例えば、0.005MPa程度の圧力が、目安となる。
第1工程については、以上のとおり。
次に、図2を参照して、第2工程について説明する。第2工程では、第1工程にて拘束枠10内に集合せしめられたパイプ7について、各パイプ7の両端部8が、パイプ7のプラスチックの融点より高温の熱板11に当接せしめられ、もって一旦加熱,溶融される。
熱板11としては、ホットプレス,ホットプレート,オーブン等の加熱装置のホットプラテンプレートが、使用される。
ホットプレスを使用すると、載せられた各パイプ7の開口した両端部8が、上下同時に熱板11にて加熱,溶融処理される。ホットプレートやオーブンを使用する場合、各パイプ7の両端部8は、順次片側ずつ熱板11上に載せられて加熱,溶融処理される。
各パイプ7の端部8と熱板11間には、必要に応じ離型シート(図示せず)が、介装される。熱板11は、パイプ7のプラスチックの融点より高い温度に予め設定されており、図示例では、ポリプロピレンの融点約165℃より高温、例えば180℃に設定される。
そして、パイプ7と熱板11間は、若干の圧力がかかる様に設定される。すなわち、熱板11に対しパイプ7が確実に接触するに足る上下圧力を掛けるべく、パイプ7の質量を勘案しつつ、必要に応じ重しが使用される。例えば、0.001MPa程度の圧力が、目安となる。
第2工程における加熱時間は、形成される鍔部9の大きさのニーズ等により変わるが、例えば、5分〜10分間程度である。
第2工程については、以上のとおり。
次に、図3の(1)図,(2)図,(3)図,図4の(1)図,(2)図等を参照して、第3工程について説明する。
第3工程では、第2工程での加熱,溶融に基づき、各パイプ7の端部8について、それぞれ、隣接する相互間が溶着されると共に、鍔部9が形成される。
すなわち、第2工程での加熱により、溶融,溶解,軟化せしめられた各パイプ7の両端部8は、熱板11による加熱をやめて常温に復帰させ、常温冷却することにより、次のようになる。
まず、隣接するパイプ7について、端部8相互間が溶着,固化,固定される。これと共に、各端部8について、主に内フランジ状に鍔部9が形成される。
すなわち、図3の(1)図に示した第1例は、加熱時間が比較的短かった例であり、面積の小さな円形の鍔部9が形成される。図3の(2)図,(3)図に示した第2例は、加熱時間が比較的長かった例であり、面積の大きな円形の鍔部9形成される。
そして、図4の(1)図,(2)図示した第3例は、熱板11による加熱時間を、上述した5分〜10分間程度に加え、更に10分間程度延長継続した例に関する。この第3例では、略正六角形よりなると共に、パイプ7間の略三角状の隙間もない、一段と大きな面積の鍔部9が形成される。(つまり、得られるプラスチック製ハニカムコア6は、そのセル壁13の端部8の端面形状が、略正六角形となる。)
すなわち第3例では、第2工程での長時間加熱により、パイプ7の端部8のプラスチックの溶融が一段と進行し、もって第3工程で形成される鍔部9が、自然と略六角形の大きな鍔部9となる。
なお、ホットプレートを用いて片面づつ第3工程を実施する場合、溶融,溶着されるパイプ7間に反りが発生することがあるが、この場合は、オーブン等で加熱することにより反りは修正される。
第3工程については、以上のとおり。
上述した第1工程,第2工程,第3工程を、順次辿ることにより、プラスチック製ハニカムコア6が製造される。
図3の(1)図に示した第1例のハニカムコア6、図3の(2)図,(3)図に示した第2例のハニカムコア6、図4の(1)図,(2)図に示した第3例のハニカムコア6が、それぞれ製造される。
すなわち、各パイプ7をセル壁13とし、セル壁13にて区画形成された中空柱状の多数のセル14の平面的集合体である、プラスチック製ハニカムコア6が得られる。
このハニカムコア6は、隣接するセル壁13の両端部8間が、溶着されると共に、各セル壁13の両端部8に、主に内フランジ状の鍔部9が形成されており、セル壁13やセル14の断面形状が、パイプ7の断面形状例えば円形よりなる。密度は、図示例では約91kg/m3程度である。
このハニカムコア6も、一般のハニカムコアと同様、重量比強度に優れており、軽量であると共に高いセル軸方向圧縮強度を備えるのを始め、その他種々の優れた特性を備えている。
このような表面板として、図示例では、ポリプロピレンをガラス繊維に付着,含浸させた繊維強化プラスチックが、使用される(質量600g/m2,繊維含有率47%,板厚0.5mm)。
そして表面板材を、製造されたプラスチック製ハニカムコア6のセル壁13両端部8に配置して、上述した第2工程,第3工程に準じた工程を、順次実施することにより、ハニカムコア6の両端部8に表面板が溶着されたハニカムサンドイッチパネルが得られる。
又、これによらず、プラスチック製ハニカムコア6を得る上述した第2工程,第3工程と同時併行的に、サンドイッチパネル化を実施することも可能である。
すなわち、熱板11に表面板材を介して、拘束枠10内に集合したパイプ7を当接させ、もって、表面板材とパイプ7を共に加熱,溶融させることにより、ハニカムコア6に表面板が溶着されたハニカムサンドイッチパネルを得ることも、可能である。
プラスチック製ハニカムコア6については、以上のとおり。
ところでパイプ7は、断面形状,径サイズ,肉厚について、多くの場合、総て同一,均一設定のものが使用されるが、これによらず、選択的に異なる設定の組合せのものを使用することも、可能である。
すなわち、上述した図1〜図4の(2)図に示した例では、使用されるパイプ7は、総て同一の断面形状,同一径サイズ,同一肉厚よりなっていた。もって、製造されるプラスチック製ハニカムコア6のセル壁13やセル14も、同様の構成よりなっていた。
しかしながら本発明は、このような図示例に限定されるものではなく、これらの設定を異ならしめたパイプ7を使用し、もって、同様の構成よりなるセル壁13やセル14を備えた、異形のプラスチック製ハニカムコア6を製造することも、可能である。断面形状,径サイズ,肉厚について、いずれか1つ又は2つ又は3つ共、異ならしめた設定も可能である。
図4の(3)図は、その一例を示す。すなわち、断面形状は円形で同一,共通であるが、各種の異なる径サイズよりなり、肉厚は同一,共通の設定よりなる、パイプ7,セル壁13,セル14よりなる。この異形のハニカムコア6は、各セル14内の光透過が不均一となり、例えば、ユニークなルーバーとして使用される。
異形のプラスチック製ハニカムコアについては、以上のとおり。
本発明のプラスチック製ハニカムコア6の製造方法は、以上説明したように構成されている。そこで以下のようになる。
(1)この製造方法では、まず第1工程において、多数個のプラスチック製のパイプ7が(図1の(2)図を参照)、拘束枠10内に、平面的に集合せしめられる。そして各パイプ7相互間は、接触状態,略不動状態にて拘束,保持される(図1の(3)図を参照)。
すなわち、プラスチック製の各パイプ7をセル壁13とし、セル壁13にて区画形成された中空柱状の多数のセル14の平面的集合体よりなる、ハニカムコア6が製造される(図3の各図,図4の(1)図,(2)図等を参照)。
まず、パイプ7を集合させ、両端部8を加熱,溶融して、隣接端部8間を溶着し、鍔部9を形成する第1,2,3工程により、簡単容易にコスト面に優れつつ、ハニカムコア6を製造可能である。
すなわち、このプラスチック製ハニカムコア6の製造方法は、接着剤2を使用することもなく(図5の(2)図〜(5)図を参照)、又、後工程としてヒートセット工程を要することもない(前述した背景技術欄中の記載を参照)。特に、ヒートセット工程に鑑み、高価な接着剤2を使用する必要がない。
そこで、製造されたプラスチック製ハニカムコア6の両端部8について、事後に表面板を接合してサンドイッチパネル化する、パネル化工程,補強工程(前述した発明が解決しようとする課題欄中の記載を参照)が、不要化される。
2 接着剤
3 プラスチック製ハニカムコア(従来技術)
4 セル壁(従来技術)
5 セル(従来技術)
6 プラスチック製ハニカムコア(本発明)
7 パイプ
8 端部
9 鍔部
10 拘束枠
11 熱板
12 パイプ材
13 セル壁(本発明)
14 セル(本発明)
15 条隙間
Claims (5)
- プラスチック製のパイプを多数個、平面的に集合させて接触状態に保持した後、各該パイプの端部を加熱,溶融させることにより、隣接する該端部間を溶着すると共に、各該端部に鍔部が形成され、もってハニカムコアを得ること、を特徴とする、プラスチック製ハニカムコアの製造方法。
- 請求項1において、該パイプを多数個、拘束枠内に平面的に集合させ、該拘束枠により、該パイプ相互間を接触,略不動状態に拘束,保持させる第1工程と、
各該パイプの両端部を、該プラスチックの融点より高温の熱板に当接させ、もって一旦加熱,溶融させる第2工程と、
加熱,溶融により、各該パイプの両端部について、それぞれ、隣接する相互間が溶着すると共に、該鍔部が形成される第3工程とを、有してなり、
これらの工程を辿ることにより、各該パイプをセル壁とし、該セル壁にて区画形成された中空柱状の多数のセルの平面的集合体であるハニカムコアを得ること、を特徴とする、プラスチック製ハニカムコアの製造方法。 - 請求項2において、該パイプは、短筒状をなすと共に、断面形状が円形よりなること、を特徴とする、プラスチック製ハニカムコアの製造方法。
- 請求項3において、第2工程での該熱板による加熱,溶融を更に継続することにより、第3工程で形成される該鍔部、そして得られる該ハニカムコアのセル壁やセルの両端部の端面形状が、略正六角形になること、を特徴とする、プラスチック製ハニカムコアの製造方法。
- 請求項2において、該パイプは、断面形状,径サイズ,肉厚について、総て同一の設定、又は選択的に異なる設定の組合せよりなること、を特徴とする、プラスチック製ハニカムコアの製造方法。
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