JP2015057951A - 微生物培養培地、微生物の増殖方法及び有機塩素系化合物の分解方法、並びにナノバブル液体、ナノバブル液体製造装置及びナノバブル液体の製造方法 - Google Patents

微生物培養培地、微生物の増殖方法及び有機塩素系化合物の分解方法、並びにナノバブル液体、ナノバブル液体製造装置及びナノバブル液体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有機塩素系分解菌の培養に微細気泡を利用すること、および微生物の培養に適したナノバブル液体を提供すること。【解決手段】ナノバブル液体を用いて調製した培地である微生物培養培地とした。より詳しくは、粒径が400nm以下のナノバブルを10?108個/mL以上含有し、ナノバブルの粒径の最頻値が50nm〜100nmであるナノバブル液体を用いて調製した。これにより、微生物を短期間に高密度に培養することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、微生物の増殖に影響を与えるナノバブル液体とそのナノバブル液体の製造方法及びナノバブル液体の製造装置、並びにそのナノバブル液体を用いた微生物培養培地と微生物の増殖方法及びそれを利用した有機塩素系化合物の分解方法に関する。
微生物の産業への利用として、微生物を用いた汚水の浄化方法が知られており、汚水中への微細気泡の導入が微生物の活性化のために有効であることが、例えば、特開平5−146794号公報(特許文献1)に開示されている。ここでは、水中に微細気泡を発生させる手段を用いて、好気性微生物へ酸素を供給している。
そうした一方で、微細気泡を含んだ液体が殺菌効果を有しており、びん、缶等の容器の洗浄のため、ナノオーダーの気泡を含んだ液体にびん、缶等を浸漬する技術が、例えば、特開2012−45528号公報(特許文献2)に開示されている。
また、こうした技術とは別に、有機塩素系化合物(農薬)により汚染された農地に対し、その有機塩素系化合物を分解する分解菌を用いて浄化を行う技術が特開2012−200155号公報(特許文献3)等に開示されている。
特開平5−146794号公報 特開2012−45528号公報 特開2012−200155号公報
上記特開平5−146794号公報(特許文献1)や特開2012−45528号公報(特許文献2)で開示されているように、水中に存在する微細気泡は、微生物に対して良くも悪くも影響しており、微生物利用の目的に応じて、微細気泡を上手に利用することで、所望の効果の達成が期待できる。
そうした一方で発明者らは特開2012−200155号公報(特許文献3)で開示したように、所定の有機塩素系化合物を分解可能な分解菌の研究を行っており、そこで用いる所望の好気性分解菌の増殖方法や、有機汚染物質の分解方法について研究を続けている。
こうした現状の下、発明者らは微生物の培養等に微細気泡を利用できるのではないかと鋭意検討を進めた結果、本発明を完成したものである。
そこで本発明は、所定のナノバブル液体を用いて調製した培地であることを特徴とする微生物培養培地を提供する。一般にナノバブル液体は1μm以下の粒径の気泡を含む液体のことであり、代表的な液体としては水であり、代表的な気泡としては空気や酸素、オゾン、窒素等が挙げられる。
本発明では、粒径が400nm以下のナノバブルを10×10個/mL以上含有し、粒径の最頻値が50nm〜100nmであるナノバブル液体、または粒径が400nm以下のナノバブルを10×10個/mL以上含有し、粒径が100nm以下のナノバブルを30%以上含有するナノバブル液体を用いて調製した微生物培養培地とすることができる。ここでのナノバブル液体の初期の溶存酸素濃度は28mg/L以上とすることができる。そして、水に空気ナノバブルまたは酸素ナノバブルを含有するナノバブル液体を用いることが好ましい。
そして、本発明はまた次の特徴を有するナノバブル液体を提供する。
粒径が400nm以下のナノバブルを10×10個/mL以上含有するナノバブル液体とすることができる。また、ナノバブルの粒径の最頻値が50nm〜200nmまたは50nm〜100nmであるナノバブル液体としたり、初期の溶存酸素濃度が28mg/L以上であるナノバブル液体としたり、粒径が100nm以下のナノバブルを20%以上または30%以上含有するナノバブル液体とすることができる。こうしたナノバブル液体には、水に空気ナノバブルまたは酸素ナノバブルを含有させたナノバブル液体が例示できる。
別の本発明は、ナノバブル液体を培地に含有させた微生物培養培地で増殖させる微生物の増殖方法を提供する。
特に、粒径が400nm以下のナノバブルを10×10個/mL以上含有し、粒径の最頻値が50nm〜100nmであるナノバブル液体、または粒径が400nm以下のナノバブルを10×10個/mL以上含有し、粒径が100nm以下のナノバブルを30%以上含有するナノバブル液体を用いて調製した微生物培養培地を用いて微生物を増殖させることができる。
上記微生物培養培地で培養する微生物には好気性微生物が挙げられ、その好気性微生物を好気性グラム陰性菌や、好気性糸状菌とすることができる。そして、こうした微生物には、PCBsやHCHsを分解する好気性グラム陰性菌であるTSK−1株や、PCNBやシマジンを分解するPD653株、アルドリン、ディルドリン、ヘプタクロル、ヘプタクロルエポキシド、エンドリン、エンドスルファン、エンドスルファンスルフェート等の環状ジエン系化合物を分解する好気性糸状菌であるDDF株等が挙げられる。
また別の本発明は、上記微生物培養培地や、上記微生物の増殖方法を利用することで、有機塩素系化合物を分解する有機塩素系化合物の分解方法を提供する。
さらに本発明は、ナノバブル液体の製造装置であって、液体を貯蔵する液体貯蔵部と、液体貯蔵部から供給される液体を気体とともに撹拌せん断してナノバブルを生成する気泡生成部と、液体を0℃〜25℃に冷却可能な冷却部と、を備え、粒径が400nm以下のナノバブルを10×10個/mL以上含有するナノバブル液体、ナノバブルの粒径の最頻値が50nm〜200nm若しくは50nm〜100nmであるナノバブル液体、初期の溶存酸素濃度が28mg/L以上であるナノバブル液体、粒径が100nm以下のナノバブルを20%以上若しくは30%以上含有するナノバブル液体、または水に空気ナノバブルまたは酸素ナノバブルを含有するナノバブル液体を製造可能なナノバブル液体製造装置を提供する。
また、0℃〜25℃の液体を気体とともに攪拌せん断してナノバブルを生成する工程を含み、粒径が400nm以下のナノバブルを10×10個/mL以上含有するナノバブル液体、ナノバブルの粒径の最頻値が50nm〜200nm若しくは50nm〜100nmであるナノバブル液体、初期の溶存酸素濃度が28mg/L以上であるナノバブル液体、粒径が100nm以下のナノバブルを20%以上若しくは30%以上含有するナノバブル液体、または水に空気ナノバブルまたは酸素ナノバブルを含有するナノバブル液体を製造可能なナノバブル液体の製造方法も提供する。さらに、0℃〜25℃の環境下でナノバブル液体製造装置を稼動して、前記ナノバブル液体を製造可能なナノバブル液体の製造方法も提供する。
本発明の微生物培養培地、微生物の増殖方法によれば、微生物を短期間に高密度に培養することができる。特に好気性微生物に対し、激しい振とうを必要とせず、外部からの雑菌の混入等がし難い培養及び増殖を行うことができる。
また、こうした微生物培養培地や微生物の増殖方法を利用して有機塩素系化合物を分解することができる。
さらに、本発明のナノバブル液体の製造方法およびナノバブル液体の製造装置によれば、微生物を培養する好適な微生物培養培地に利用するナノバブル液体を製造することができる。そして本発明のナノバブル液体によれば、微生物を培養する好適な微生物培養培地を製造することができる。
TSK−1株の増殖における培養日数とOD600との関係を示すグラフ図である。 TSK−1株の増殖におけるピルビン酸の消費とOD600とを表すグラフ図である。 ナノバブル数の相違による培養日数とOD600との関係を示すグラフ図である。 所定の粒径のナノバブルを持つナノバブル酸素水含有培地での培養日数とOD600との関係を示すグラフ図である。 図4で用いたナノバブル酸素水の粒径分布を示すグラフ図である。 ナノバブル酸素水含有TSK培地を用いたTSK−1株培養によるKC400分解を示すグラフ図である。 ナノバブル酸素水含有TSK培地を用いたTSK−1株培養によるKC400分解によるCl濃度を示すグラフ図である。 ナノバブル酸素水含有TSK培地を用いたTSK−1株培養によるKC400の各種PCBsの分解を示すグラフ図である。
ナノバブル液体と、これを用いて調製した微生物培養培地等について、以下に詳細に説明する。
ナノバブル酸素水を含有した微生物培養培地
ナノバブル液体を用いて調製した微生物培養培地の一例として水にナノバブル酸素水を含有する微生物培養培地について以下に説明する。ナノバブル酸素水を含有した微生物培養培地は、既存の培地の水分を所定のナノバブル酸素水に置き換えて作製したものである。
ナノバブル酸素水
ナノバブル酸素水は、酸素のナノレベルの微細気泡(酸素ナノバブル)を、水に含有させた酸素水である。ナノレベルの微細気泡とは、直径が1μm以下の微細気泡である。こうしたナノバブル酸素水は、粒径が1μm以下のナノバブルのうち400nm以下のナノバブル数(ナノバブルの気泡数)が、好ましくは5×10個/mL以上、より好ましくは10×10個/mL以上含まれている。この理由は、400nm以下のナノバブル数が5×10個/mL未満であると、OD600の値が0.3まで到らず十分な培養ができないからであり、ナノバブル気泡数が10×10個/mL以上であれば、OD600が0.4を超え、ある程度の菌密度になるからである。
ナノバブルの大きさは、その大部分が30nm〜400nmであり、粒径の最頻値は50nm〜200nm、好ましくは50nm〜100nmである。その理由は、最頻値が50nmより小さくなるような状態は起こりにくく、また最頻値が200nmより大きいか、または粒径が400nmを超える気泡が多い場合は、所望の培養効果を奏し難い。ナノバブル液体の調製の容易さの見地からは、最頻値が80nm〜100nmの範囲であることが好ましい。
また、粒径が100nm以下のナノバブルを20%以上含有することは好ましく、30%以上含有することはより好ましい。粒径が100nm以下のナノバブルを20%以上含有させれば微生物の増殖を好適に行うことができ、30%以上含有させれば、微生物を増殖させてOD600が0.4を超える場合もあり得る。
こうしたナノバブル酸素水は、初期の溶存酸素濃度(DO値)が常温(25℃)で28mg/L以上が好ましい。この理由は、初期の溶存酸素濃度が28mg/L未満のナノバブル酸素水を利用して微生物の培養をしても十分な培養ができない場合があり、初期の溶存酸素濃度が28mg/L以上であれば、OD600が0.4を超える菌密度になる場合があるからである。
ナノバブル数の測定には、液体中のナノ粒子のブラウン運動の速度を測定し、粒子径を算出する方法を用いることができ、例えば、ナノ粒子解析装置(「NanoSight LM10-SH(商品名)」日本カンタム・デザイン社)等を利用することができる。
初期の溶存酸素濃度は、ナノバブル酸素水製造時の常温での溶存酸素濃度であり、ナノバブル液体製造装置で製造したナノバブル酸素水を保存容器に詰めたときの濃度である。溶存酸素濃度は、ナノバブル酸素水を保存容器に詰めて密閉保存しても徐々に低下するが、初期濃度が28mg/L以上であれば、ナノバブル数を高めることができ好ましい。
溶存酸素濃度の測定には、試薬を使い酸化還元反応を利用する分析法や、溶液中に金属を浸せきし、電圧をかけることで溶存酸素量に応じた電流が流れることを利用した電極法等が知られており、今回の測定には、ポーラロ型酸素電極を用いた。製品としてはポーラログラフ式の溶存酸素センサ(「InLab605(商品名)」メトラートレド社)が知られている。
ナノバブル酸素水を製造するには、水と酸素の混合液体を高速旋回で粉砕してナノバブルを発生させる方法や、酸素を加圧して過飽和の状態で水中に溶解させた後、減圧しナノバブル酸素を析出させる方法、界面活性剤を大量に添加して気液界面張力を十分に低下させてナノバブルを生成する方法、キャビテーションを利用してナノバブルを生成する方法等があるが、急激に収縮・拡大する管路と種々の邪魔板を設けた静的気液混合装置(気泡生成部)内で、気液混合液をせん断することでナノバブル酸素水を製造する方法が好ましい。所望のナノバブル気泡を含むナノバブル酸素水を製造することができるからである。
しかしながら、粒径が400nm以下のナノバブルを10×10個/mL以上含有するナノバブル液体、粒径の最頻値が50nm〜200nmまたは50nm〜100nmであるナノバブルを含有するナノバブル液体、常温で初期の溶存酸素濃度が28mg/L以上であるナノバブル液体、または粒径が100nm以下のナノバブルを20%以上または30%以上含有するナノバブル液体を製造するには、水を貯蔵する液体貯蔵部と、必要により酸素や空気などの気体を供給する気体供給部と、液体貯蔵部から供給された液体を気体とともに撹拌せん断して液体中にナノバブルを生成する気泡生成部と、液体を0℃〜25℃に、好ましくは0℃〜10℃に、より好ましくは0℃〜5℃に冷却可能な冷却部とを備えるナノバブル液体製造装置を用いることが好ましい。
特に液体の温度を上記温度に制御するために、液体貯蔵部や、液体貯蔵部から気泡生成部に到る配管、または液体貯蔵部から気泡生成部へ液体を送り出すポンプ、そして気泡生成部、の何れかまたは全てに冷却部を設けることが好ましい。
液体貯蔵部に設ける冷却部は、冷却水を循環させた冷却パイプを液体貯蔵部に入れたもの、同冷却パイプを液体貯蔵部の周囲に組み付けたもの等が挙げられる。こうすることで液体貯蔵部をそのまま冷却部とすることができる。配管やポンプ、気泡生成部に設ける冷却部は、これらの部位の周囲に冷却水の流れる冷却水路を設けたり、冷却パイプを組み付けたり、これらの部位を冷却タンクに浸漬させたりしたものが挙げられる。これらの冷却部の中でも、ポンプと気泡生成部の両方に冷却部を設けることが好ましい。これらの部位での液体の昇温が激しいからである。
上記ナノバブル液体製造装置は、0℃〜25℃の環境下でナノバブル液体製造装置を稼動することも好適である。具体的には所望の温度に室内を保つ低温室や冷却室の中にナノバブル液体製造装置を設置したり、ナノバブル液体製造装置を設置した室内をエアコン等の冷却装置で所望温度に冷やしたりする方法が挙げられる。
培地
ナノバブル酸素水を含有した微生物培養培地は、水分以外の成分は既存の培地と同じ組成とした培地である。したがって、培養する微生物の種類に応じて、その微生物に適した培地を選択することが可能である。培地の例として、例えば、TSK−1株を培養可能なTSK培地や、PD653株を培養可能なR2A(Difco)培地、DDF株を培養可能なPDA培地、その他に無機塩培地などの各種培地を挙げることができる。
TSK培地は、後述するスフィンゴモナスエスピーTSK−1株(Sphingomonas sp. TSK-1)株(「TSK−1株」ともいう)が生育可能で、Cl濃度が低く、TSK−1株による資化物質の脱塩素分解が判別可能な半合成培地として開発した培地である。
TSK培地の組成は、その1Lにおいて、ペプトンCE90Mを1.0g、酵母エキスBSP−Bを0.25g、メチオニンを0.5g、ピルビン酸ナトリウムを0.6g、KHPOを0.08g、MgSO・7HOを0.05g含みpHは7.2〜7.4である。
TSK培地は、TSK−1株の培養に適するR2A(Difco)液体培地の Proteose Peptone
No.3 と Bacto Yeast Extract とカザミノ酸を、ペプトンCE90Mと酵母エキスBSP−Bとメチオニンに変えることで、培地中のCl濃度を約68.1mg/Lから約0.69mg/Lとして1/100に減少させ、可溶性デンプンとグルコースを除外してメチオニンを加え、さらにピルビン酸ナトリウムを2倍量にすることで、炭素源を変更したものである。こうしてTSK培地はR2A液体培地よりも増殖を速めることに成功した。
このように栄養源を変更したのは、TSK−1株は、可溶性デンプンとグルコースを炭素源として利用する能力がなく、他の栄養源としてはピルビン酸を利用できることができ、また、ピルビン酸量を増やすことで生育を向上させることがわかったからである。メチオニンについては、窒素源を20種類のアミノ酸の中から検討したところ、メチオニンが最も窒素源として優れており、またピルビン酸とメチオニンを組合せても生育に良い影響を与えることが判明している。
PDA培地は、PDA培地の1Lあたりに、ポテト浸出液末: 4.0g、グルコース:
20.0g、 寒天: 15.0g、
として残部を水としたものである。
微生物培養培地の滅菌
微生物培養培地に対しては、フィルター滅菌による滅菌処理を行うことができる。フィルター滅菌では、ナノバブル気泡が通過し、雑菌を処理しえる0.2μm程度のフィルターを用いることが好ましい。フィルター滅菌では比較的大きなサイズのナノバブルの減少が懸念されるが、前記ナノバブル酸素水を用いて微生物培養培地を調製しておけば、その後のこれらの滅菌処理によって、ナノバブル数の減少はほとんどなく所望の培養効果を得ることができる。
培養する微生物
培地と同様に、培養する微生物は適宜選択することができる。微生物には原核生物に属する細菌、放線菌、ラン藻、真核生物のカビ、酵母、キノコなどの菌類、単細胞藻類、原虫などが含まれるが、好気性グラム陰性菌や、好気性糸状菌を一例としてあげることができ、より具体的には、有機塩素系化合物分解菌であるTSK−1株や、PD653株、DDF株を挙げることもできる。
[TSK−1株]
農地には、古くから使われ近年では禁止された農薬などに起因する残留性有機塩素系化合物が微量含まれており、こうした有機塩素系化合物を分解できる種々の分解菌の一例にTSK−1株が挙げられる。
TSK−1株は、スフィンゴモナスエスピーTSK−1(Sphingomonas sp. TSK-1)の略称であり、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター 〒305-8566 茨城県つくば市東1−1−1に受託番号:FERM P−22222、受託日:2012年3月1日として寄託された微生物である。
この分解菌は、置換塩素数が4までの低塩素化PCBs(ポリ塩化ビフェニル)や主に4つの異性体(α体、β体、γ体、δ体)を有するHCHs(ヘキサクロロシクロヘキサン)を分解し得ることがわかっている。
この分解菌の形態的特徴は、桿菌(0.7〜0.8×1.5〜5.0μm)であり、培養的性質はR2A寒天培地で30℃で可能であり、黄色で光沢“+”、色素産生“+”であり、R2A液体培地30℃で表面発育の有無“−”、培地の混濁の有無“+”であり、ゼラチン穿刺培地30℃で生育状態“−”、ゼラチン液化“−”、リトマス・ミルク30℃で凝固“−”、液化“−”である。
生理的性質は、グラム染色性“−”、硝酸塩の還元“−”、脱窒反応“−”、MRテスト“−”、VPテスト“−”、インドール産生“−”、硫化水素の生成“−”、デンプンの加水分解“−”、クエン酸の利用(Koser)“−”、クエン酸の利用(Christensen)“−”、無機窒素源の利用(硝酸塩)“−”、無機窒素源の利用(アンモニウム塩)“−”、ウレアーゼ活性“−”、カタラーゼ“−”、オキシダーゼ“+”、生育の範囲はpHについてpH5“−”、pH6“+w”、pH7〜9.5“+”、生育の範囲は温度について15℃“+w”、20℃“+”、25℃“+”、37℃“−”、嫌気的生育性“−”、O−Fテスト(酸化/発酵)“−/−”である。
また、以下に示す酸産生試験培地組成において、糖類からの酸産生/ガス産生については、L−アラビノース“−/−”、D−グルコース“−/−”、D−フラノース“−/−”、マルトース“−/−”、ラクトース“−/−”、D−ソルビトール“−/−”、イノシトール“−/−”、D−キシロース“−/−”、D−マンノース“−/−”、D−ガラクトース“−/−”、サッカロース“−/−”、トレハロース“−/−”、D−マンニトール“−/−”、グリセリン“−/−”である。
酸産生試験培地組成は、Yeast Extract 0.5g、Bacto Proteose Peptone No. 3 0.5g、Bacto Casamino Acid 0.5g、Soluble Starch 0.5g、Sodium Pyruvate 0.3g、K2HPO4 0.3g、MgSO4・7H2O 0.05g、寒天0.02g、超純水1000mL、0.2% Phenol Red 0.05mL、各糖10gでpHは8.0である。
その他の生理学的性質は、β−ガラクトシダーゼ活性“−”、アルギニンジヒドロラーゼ“−”、リジンデカルボキシラーゼ活性“−”、トリプトファンデアミナーゼ活性“−”、ゼラチナーゼ活性“−”である。
なお“+”は「陽性」、“−”は「陰性」、“w”は「反応弱い」をそれぞれ表す。また、各試験の実施方法は、英国NCIMB研究所の試験方法および1)BARROW,(G.I.) and FELTHAM, (R.K.A): Cowan and Steel's Manual for the Identification of Medical
Bacteria. 3rd edition. 1993, Cambridge University Press. 2)坂崎利一・吉崎悦郎・三木寛二:新細菌培地学講座・下(第二版). 1988, 近大出版 3)長谷川武治編著、微生物の分類と同定(下). 学会出版センター 1995. に基づき、また細菌同定キットAP120E,(bioMerieux, France)を用いている。
[PD653株]
PD653株は、ノカルディオイデスエスピーPD653(Nocardioides sp. PD653)の略称であり、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターにFERM BP−10405として国際寄託されている分解菌であり、特開2007−14202号公報にも記載がある。
この分解菌は、PCNB(ペンタクロロニトロベンゼン)やHCB(ヘキサクロロベンゼン)等を分解することがわかっている。
PD653株の菌学的性質は次のとおりである。形態的特徴は、桿菌(0.7〜0.8×1.0〜1.2μm)であり、胞子形成は無く、淡黄色、円形、半レンズ状隆起状態、全縁スムーズで不透明、バター様の粘稠度を有するコロニーを形成する。培養的性質はR2A寒天培地30℃にて3〜7日、好気培養を行う。変異や培養条件、生理的状態によるコロニー形態の変化は認められない。運動性“−”、グラム染色“−”である。生理的性質は、カタラーゼ“+”、オキシダーゼ“−”、酸/ガス産生(グルコース):“−/−”、O/Fテスト(グルコース)“−/−”、GC含量:70.8%である。“+”、“−”の表記は上記と同様である。
[DDF株]
DDF株は、ムコールラセモサス DDF(Mucor racemosus DDF)の略称であり、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに受託番号:FERM P−21775、受託日:2009年2月25日として寄託された微生物であり、詳しくは、特開2010−252673号公報に記載がある。このDDF株の形態的性状は次の通りである。液体培地中および寒天培地上で分岐を有する基生菌糸に加え、気中菌糸が発達し、胞子嚢を多数形成する。胞子嚢胞子は円形で、その中に数十個の胞子の含有が認められる。また、胞子のう柄先端には瓢箪型の柱軸が確認できる。また、培養性状は、各種栄養寒天培地において、3日間で9センチシャーレを菌糸が覆うほど生育は早い。可溶性色素の分泌は見られないが、気中菌糸に胞子嚢が形成されると、淡い黄色味を帯びてくる。また、1か月以上の長期培養にともない、接合胞子が多数形成され暗黒色を帯びてくるのが認められる。
微生物培養培地を用いた微生物の培養
微生物培養培地を用いた微生物の培養は、通常の培地を用いた培養と同様に行うことができるが、好気性微生物の培養であっても、培養の最中に培地中に酸素を効果的に取り込む処理を施すことなく培養することができる。例えば振とう培養を行う場合に、振とうを激しくして気相の空気を液層に積極的に取り込む必要はないため振とうの程度を低くすることができ、具体的には40rpm〜180rpm、好ましくは40rpm〜120rpmの振とうで培養することができる。
このように、培地中にナノバブルとして存在する酸素を利用できるので、培養中に外気を溶存酸素として取り込む必要がなく、密閉系であっても効果的な培養を行うことができる。
有機塩素系化合物の分解方法
上述のTSK−1株やPD653株、DDF株等の有機塩素系化合物分解菌は、ナノバブル酸素水を含有する培地に、分解が必要な有機塩素系化合物を含有させることで、こうした有機塩素系化合物を分解することができる。
即ち、微生物培養培地に分解が必要な有機塩素系化合物を含ませ、微生物を培養すると、微生物の増殖が活発に行われて、有機塩素系化合物の取り込みも活発になり、これらの化合物をより効率的に分解することができる。
有機塩素系化合物の分解は、揮散等により有機塩素系化合物が系外に漏れて環境を汚染することが無いことが求められるが、ナノバブル酸素水を含む微生物培養培地での分解処理は系外に化合物が揮散し易い通気系ではなく、密閉系で行うことができるため、有機塩素系化合物の処理に好適な方法である。
有機塩素系化合物で汚染された土壌の浄化
上述の微生物培養培地や、ナノバブル酸素水の利用の応用として、有機塩素系農薬(またはその農薬が分解して生じた有機塩素系汚染物質)で汚染された農地の浄化を行うことができる。
TSK−1株等の有機塩素系化合物分解菌を木炭等の担体に担持させ、この分解菌保持担体を汚染土壌に蒔いたり、混和したりするとともに、定期的に上述のナノバブル酸素水を散水する。こうすることで、汚染土壌が好気的になり分解菌の増殖が促進されて、汚染物質が速やかに分解除去される。こうして汚染土壌は浄化される。
実験例
<実験例1>
[ナノバブル酸素水含有TSK培地を用いたTSK−1株の培養(増殖)−その1]
TSK培地をナノバブル酸素水(初期DOが40mg/L、ナノバブル数が10.3×10個/mL)400mLで調製しナノバブル酸素水含有TSK培地を作製した。滅菌処理には、0.2μmのセルロースフィルターによるフィルター滅菌を行った。一方、対照として、ナノバブル酸素水に代えて蒸留水(DW)を用いたTSK培地も作製した。一方、既存の培地で培養していたTSK−1株(OD600=0.478)の10mLを集菌し、そのTSK−1株を0.05M、HEPESバッファー(pH7.25)6mLに再懸濁(OD600=0.627)しておく。
そして、ナノバブル酸素水含有TSK培地の10mLおよび蒸留水含有TSK培地の10mLをそれぞれ100mLスリ付き三角フラスコに分注し、上記懸濁液:1mLずつを先の三角フラスコに加え、パラフィルムで密栓した。
培養条件は、ナノバブル酸素水含有TSK培地を用いたものは、30℃、180rpmまたは120rpm、対照は、30℃、180rpmの振とう培養とした。培養中に定期的に採取し、増殖したTSK−1株の菌密度(OD600)を測定する。その結果を図1で示す。
図1より、蒸留水を用いた通常の培地(図1での◆印)では、TSK−1株の菌密度がOD値(OD600)で0.2にも満たなかったのに対して、ナノバブル酸素水を用いた微生物培養培地では、180rpm(図1での▲印)と120rpm(図1での×印)の何れの場合でもOD値(OD600)が0.3以上になるまでTSK−1株を増殖できた。
なお、PD653株やDDF株についても、PDA培地やR2A(Difco)培地、無機塩培地等にナノバブル酸素水を用いて調製した培地で好適に増殖する。
<実験例2>
[ナノバブル酸素水含有TSK培地を用いたTSK−1株の培養(増殖)−その2]
実験例1と同一の条件でTSK−1株を培養し、培養7日後のピルビン酸濃度と濁度(OD600)を測定した。その結果を図2で示す。なおこの実験では、120rpmと180rpmのそれぞれの振とう培養において、n数は2として実験を行った。また、実験例1と同様に、対照としては蒸留水を用いた培地を用い180rpmで振とう培養した。
図2で示すように、対照よりもナノバブル酸素水を用いた方が培養が進むことが明らかであり、培養条件の違いでは、120rpmで振とう培養した方が180rpmで振とう培養するよりも残存するピルビン酸の濃度が低く、120rpmの方が培養が進んだことがわかる。ところで、TSK−1株は、高酸素の状態でないと増殖が難しい微生物であり、通常の蒸留水を用いて調製したTSK培地で培養する場合は、120rpmでは酸素の取り込みが少ないためか、180rpmで培養した方が増殖が進むことがわかっている。即ち、通常の蒸留水を用いたTSK培地では、120rpmよりも180rpmの方がOD600は高く、残存するピルビン酸濃度も低い。そこで、今回の実験の対照として180rpmを取り上げているが、ナノバブル酸素水含有TSK培地の場合は、蒸留水を用いた場合とは反対に、120rpmの方が180rpmよりも好ましい結果となった。このことから、ナノバブル酸素水を用いた場合は激しい振とうによって酸素を水中に取り込む必要はなく、菌体へのストレスが少ないゆるやかな振とうの方が増殖に適しているものと考えられる。実際にこの後、振とうの条件を80rpm、40rpmにそれぞれ変えて培養する実験を行ったところ、120rpmの場合と略同等の結果となった。
<実験例3>
[ナノバブル数と微生物の増殖の関係−その1]
ナノバブル数が異なる3種類のナノバブル酸素水(DO値は29.6〜32.5mg/L)を用いてTSK−1培地を調製し、上記実験例1の手法にてTSK−1株の培養を行った。その結果を図3で示す。
図3で示すように、ナノバブル数が11.91×10個/mLであるナノバブル酸素水を用いた培地は、OD値(OD600)が0.4以上となったのに対し、ナノバブル数が3.62×10個/mL、および0.92×10個/mLの場合は、OD値(OD600)が0.2以上、0.3未満であった。一方、通常の蒸留水(DW)を用いた場合はOD値が0.15にも満たなかった。この結果より、微生物の培養にナノバブル数が多いナノバブル酸素水含有微生物培養培地を用いた方が微生物の増殖に好適であることがわかる。
<実験例4>
[ナノバブル数と微生物の増殖の関係−その2]
粒径が100nm以下のナノバブルを38.4%含むナノバブル酸素水(DO値は29.6mg/L、ナノバブル数は11.5×10個/mL;「NBO2水1」)と、粒径が100nm以下のナノバブルを10.1%含むナノバブル酸素水(DO値は34.0mg/L、ナノバブル数は13.1×10個/mL;「NBO2水2」)とを用いてTSK−1培地を調製し、上記実験例3の手法にてTSK−1株の培養を行った。その結果を図4で示す。また、用いたナノバブル酸素水の粒径分布を図5で示す。
図4より、粒径が100nm以下のナノバブルを38.4%含むナノバブル酸素水を用いた培地は、培養4日目でOD値(OD600)が0.45を超え、最大で0.5以上となった。一方、粒径が100nm以下のナノバブルを10.1%含むナノバブル酸素水を用いた培地は、OD600が0.2前後までしか上がらなかった。この結果から粒径が100nm以下のナノバブルを30%以上含有するナノバブル酸素水を利用する場合にはより速やかに増殖が行われることがわかる。
<実験例5>
[ナノバブル酸素水含有TSK培地を用いたTSK−1株によるPCBsの分解−その1]
ナノバブル酸素水含有TSK培地を用いて、KC400(カネクロールの商品名で販売された塩素含有量約48%の四塩素化ビフェニルを主成分とするPCB混合物)の分解試験を行った。
ナノバブル酸素水(初期DOが34.3mg/L、ナノバブル数が14.3×10個/mL)を用いて上記例と同様にナノバブル酸素水含有TSK培地を作製し、これに0.2μmのフィルター滅菌処理をしておく。そして、KC400を1000ppm含むアセトン溶液を準備し、ナノバブル酸素水含有TSK培地にKC400の終濃度が5ppmになるようにこのアセトン溶液を添加した。
TSK−1株培養液(組成は、培養液1Lあたり、NaHPO・12HOを1.2g、KHPOを0.5g含むリン酸バッファーにTSK−1株を含みOD600=1.0である)を、前記ナノバブル酸素水含有TSK培地10mLに対し1mL添加し、それから、50mLの共栓つき三角フラスコで180rpm、30℃で振とう培養した。1週間後に22mLのヘキサンを加え、10分間振とう後、ヘキサン層を10倍希釈してGC−ECDでKC400濃度を分析した。また、水層のCl濃度をイオンクロマトグラフィーで測定した。対照としては、上記ナノバブル酸素水の代わりに蒸留水を用いたもの、およびTSK−1株を未接種のものを準備した。これらの結果を図6、図7に示す。
図6、図7で示す結果より、ナノバブル酸素水含有TSK培地(NB−TSK培地)を用いると、残存するKC400量からKC400を31.8%脱塩素分解したことがわかる。一方、通常のTSK培地(DW−TSK培地)を用いると残存するKC400量からKC400を12.6%脱塩素分解したことがわかる。そして、測定したCl濃度から、脱塩素量は、NB−TSK培地がDW−TSK培地の1.4倍であることがわかる。
<実験例6>
[ナノバブル酸素水含有TSK培地を用いたTSK−1株によるPCBsの分解−その2]
上記実験例5で行ったKC400の分解について、GC−ECDでの出力をPCBの異性体ごとに分け、TSK−1株未接種の対照に対するPCB残存率を示した。その結果を図8に示す。図8で「No.」は、分析した各種PCBの通しナンバーであり、ここでNo.34は、IUPACナンバー87の2,2’,3,4,5’−ペンタクロロビフェニルであり、No.36は、IUPACナンバー110の2,3,3’,4’,6−ペンタクロロビフェニルである。
図8より、TSK−1株は、ナノバブル酸素水含有TSK培地(NB−TSK培地)で培養すると、蒸留水の場合(DW−TSK培地)に比べ、KC400の分解率が高いことがわかる。また、TSK−1株は従来の分解菌と異なって、特にNo.32,No.35,No.36,No.37,No.40,No.46,No.50で顕著なように5Cl、6Clを持つPCBsを効果的に分解することがわかる。
上記実施形態や実験例で説明した微生物や培地、培養条件等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更すること、例えば上記以外の公知の微生物や培地を利用でき、加える試薬や温度条件等、その他の培養条件の変更も本発明の技術的思想の範囲に含まれるものである。

Claims (15)

  1. ナノバブル液体を用いて調製した培地である微生物培養培地であって、
    前記ナノバブル液体は、粒径が400nm以下のナノバブルを10×10個/mL以上含有し、ナノバブルの粒径の最頻値が50nm〜100nmである微生物培養培地。
  2. ナノバブル液体を用いて調製した培地である微生物培養培地であって、
    前記ナノバブル液体は、粒径が400nm以下のナノバブルを10×10個/mL以上含有し、粒径が100nm以下のナノバブルを30%以上含有する微生物培養培地。
  3. 前記ナノバブル液体の初期の溶存酸素濃度が28mg/L以上である請求項1または請求項2記載の微生物培養培地。
  4. 粒径が400nm以下のナノバブルを10×10個/mL以上含有することを特徴とするナノバブル液体。
  5. 粒径の最頻値が50nm〜100nmであるナノバブルを含有する請求項4記載のナノバブル液体。
  6. 初期の溶存酸素濃度が28mg/L以上である請求項4または請求項5記載のナノバブル液体。
  7. 粒径が100nm以下のナノバブルを20%以上含有する請求項4〜請求項6何れか1項記載のナノバブル液体。
  8. 粒径が100nm以下のナノバブルを30%以上含有する請求項4〜請求項6何れか1項記載のナノバブル液体。
  9. ナノバブル液体を培地に含有させた請求項1〜請求項3何れか1項記載の微生物培養培地で増殖させることを特徴とする微生物の増殖方法。
  10. 微生物が好気性微生物である請求項9記載の微生物の増殖方法。
  11. 有機塩素系化合物の分解方法であって、請求項1〜請求項3何れか1項記載の微生物培養培地、または請求項9若しくは請求項10記載の微生物の増殖方法を利用する有機塩素系化合物の分解方法。
  12. 微生物培養培地に有機塩素系化合物を含ませる請求項11記載の有機塩素系化合物の分解方法。
  13. ナノバブル液体の製造装置であって、液体を貯蔵する液体貯蔵部と、液体貯蔵部から供給される液体を気体とともに撹拌せん断してナノバブルを生成する気泡生成部と、液体を0℃〜25℃に冷却可能な冷却部と、を備え、請求項4〜請求項8何れか1項記載のナノバブル液体を製造可能なナノバブル液体製造装置。
  14. 0℃〜25℃で液体を気体とともに攪拌せん断してナノバブルを生成する工程を含み、請求項4〜請求項8何れか1項記載のナノバブル液体を製造可能なナノバブル液体の製造方法。
  15. 0℃〜25℃の環境下でナノバブル液体製造装置を稼動する請求項4〜請求項8何れか1項記載のナノバブル液体を製造可能なナノバブル液体の製造方法。


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