JP2015057666A - 光学フィルム積層体 - Google Patents

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一樹 大房
林 秀樹
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】薄型で耐久性に優れ、生産性に優れた光学フィルム積層体を提供する。
【解決手段】少なくとも片面に保護膜を備えた直線偏光板と、位相差フィルムとが、接着剤層を介して積層されており、該接着剤層は、(メタ)アクリレート化合物と、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン及びN,N−ジメチルアクリルアミドから選ばれるラジカル重合性化合物と、光ラジカル重合開始剤とを含有し、硬化前の状態において常圧下100℃で10分間加熱した時の揮発分が8重量%未満であり、硬化後に、動的機械特性測定(測定周波数1Hz)における引張損失係数tanδが最大に達する温度が0℃以上を示す硬化型接着剤からなり、直線偏光板又は位相差フィルムに前記接着剤を塗布した後、前記接着剤を介して両者を貼り合わせ、その後活性エネルギー線を照射するか又は加熱して前記接着剤を硬化させて得られたものである光学フィルム積層体が提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は、光学フィルム積層体、および、該積層体を用いた表示装置に関する。
液晶表示装置は、薄型・軽量・省消費電力などの特長から、自動車用のナビゲーションシステム・携帯電話・PDA等の小型電子機器から、ワープロやパソコンの画面、さらにはテレビ受像機にも普及している。
液晶表示装置は、液晶表示素子の上下に、複数の光学フィルムが設置されて構成されている。たとえば液晶表示素子の上側(視認側)には、位相差フィルム、直線偏光板が順次貼合されている。通常、このような光学フィルムの貼合は、粘着剤を介して行われる。粘着剤とは、一般的に感圧接着剤とも呼称される接着剤の一種であり、被着体同士を貼り合せて圧着するだけで接着可能なため、一般的な光学フィルムの貼合に幅広く使用されている。
各種光学フィルムの小型化・薄型化・軽量化の市場要求は年々高まっており、積層体を従来よりもさらに薄くする要望も強くなってきている。さらに、フィルムを薄型化することにより、柔軟性がかなり向上するメリットもある。
上記のような背景から、直線偏光板の薄型化の提案が従来からなされている。例えば、直線偏光板の保護膜を薄膜化することや、特許文献1には直線偏光板の保護膜を片側だけに付けた構造、いわゆる片側保護膜付き偏光板が提案されている。
しかし、本発明者らの検討によると、このような保護膜を薄膜化した直線偏光板や、片側保護膜付き偏光板は、通常用いられている偏光板よりも、熱または湿熱条件下での収縮による寸法変化が大きいという問題点があることがわかった。
特許文献2には、片側保護膜付き偏光板と位相差フィルムとを粘着剤で貼合した構造が提案されている。しかし、このような構造の積層体は、前述したように偏光板の収縮による寸法変化が大きい。また、粘着剤は一般的にガラス転移温度が0℃未満の、非常に変形しやすい材料であるため、耐久性試験において偏光板の収縮に追従しきれず、粘着層の発泡や、フィルムの浮き、剥がれ等が発生し易い。
特許文献3には、偏光能を有する偏光膜の少なくとも片面にλ/4板を貼合した円偏光板であって、λ/4板の遅相軸と偏光膜の吸収軸との傾斜角度が45°±5°であり、λ/4板と偏光膜とがアクリル系またはポリウレタン系接着剤によって直接接着されている構造の円偏光板が提案されている。
しかし、このような構造の積層体は、耐久性は向上するものの、アクリル系またはポリウレタン系接着剤と溶媒とを含む塗布液を用いたウェットラミネーションによって接着されているため、貼り合せ後に溶剤乾燥工程が必要であり、生産性が低いという問題点がある。
特開2001−108830号公報 特開2002−14226号公報 特開2004−144943号公報
本発明者らは、前記課題を解決するため、無溶剤系の硬化型接着剤を使用して積層体を製造すれば、粘着剤のような寸法変化の問題がなく、さらに脱溶剤工程が不要で生産性に優れるものとなるのではないかと鋭意検討を行った。しかしながら、得られる積層体について耐久性試験を行ったところ、積層体中に気泡が発生したり、さらには得られた積層体に剥がれ等が生じる場合があった。
本発明は、上述した従来技術における問題点に鑑み、薄型で耐久性に優れ、かつ生産性に優れた光学フィルム積層体及び該積層体を用いた表示装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明者等は、かかる問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、無溶剤系の硬化型接着剤であっても、原料化合物中に製造工程で使用する微量の溶剤や、低沸点の化合物等が含まれる場合に、得られる積層体の接着不良が生じることを突き止めた。その結果、直線偏光板と位相差フィルムを、硬化前の状態において常圧下100℃で10分間加熱した時の揮発分が8重量%未満である硬化型接着剤を介して接着することにより、優れた耐久性と、高い生産性を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、下記(1)〜(10)の発明が提供される。
(1)少なくとも片面に保護膜を備えた直線偏光板と、位相差フィルムとが、接着剤層を介して積層されてなる光学フィルム積層体であって、該接着剤層が、硬化前の状態において常圧下100℃で10分間加熱した時の揮発分が8重量%未満である硬化型接着剤からなる光学フィルム積層体。
(2)前記直線偏光板が、保護膜を片面だけに備えた直線偏光板であり、該保護膜とは反対の面に前記接着剤層が積層されていることを特徴とする(1)記載の光学フィルム積層体。
(3)前記接着剤が、分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含有してなる熱硬化型又は活性エネルギー線硬化型接着剤である(1)又は(2)に記載の光学フィルム積層体。
(4)前記接着剤は、その硬化時に、動的機械特性測定(測定周波数1Hz)における引張損失係数tanδが最大に達する温度が、0℃以上を示すものである(1)〜(3)のいずれか1項に記載の光学フィルム積層体。
(5)(1)〜(4)のいずれか1項に記載の光学フィルム積層体の一面に、さらに重ねて別の位相差フィルムが粘着剤層または接着剤層を介して積層されていることを特徴とする光学フィルム積層体。
(6)前記別の位相差フィルムの積層に用いられる接着剤層が、硬化前の状態において常圧下100℃で10分間加熱した時の揮発分が8重量%未満である硬化型接着剤からなることを特徴とする請求項5記載の光学フィルム積層体。
(7)前記別の位相差フィルムの積層に用いられる接着剤層を構成する接着剤が、分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含有してなる熱硬化型又は活性エネルギー線硬化型接着剤である(5)又は(6)に記載の光学フィルム積層体。
(8)(1)〜(7)のいずれか1項に記載の光学フィルム積層体と液晶セルとを備えることを特徴とする液晶表示装置。
(9)(1)〜(7)のいずれか1項に記載の光学フィルム積層体と有機電界発光手段とを備えることを特徴とする有機電界発光表示装置。
(10)(1)〜(7)のいずれか1項に記載の光学フィルム積層体と表示手段とタッチ式入力手段とを備えることを特徴とするタッチパネル。
なお、本明細書において、(メタ)アクリル、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイル、及び、(メタ)アクリロキシは、それぞれ、アクリル及びメタアクリル、アクリレート及びメタアクリレート、アクリロイル及びメタアクリロイル、並びに、アクリロキシ及びメタアクリロキシを意味する。
本発明によれば、特定の硬化型接着剤を使用したため、得られる積層体の接着不良が生じることがなく、軽量及び薄型で、かつ耐久性も良好な光学フィルム積層体を、生産性良く製造することが可能となる。
本発明の光学フィルム積層体は、少なくとも片面に保護膜を備えた直線偏光板と、位相差フィルムとを、特定の硬化型接着剤、好ましくは、熱硬化型または活性エネルギー線硬化型接着剤からなる接着剤層を介して接着することにより得られる。
直線偏光板とは、自然光、すなわち非偏光な光線からある一方向の直線偏光を選択的に透過させる機能を有するものである。本発明で用いられる直線偏光板は、偏光子と、その片面または両面に設けられた保護膜とを備えたものであれば、その構造は特に限定されるものではない。
偏光子は、自然光からある一方向の直線偏光を選択的に透過する機能を有するものであれば特に限定されず、所謂、吸収型偏光子、反射型偏光子、散乱型偏光子などが含まれ、通常、吸収型偏光子ではポリビニルアルコールなどの樹脂フィルムを基材として構成される。
吸収型偏光子は、自然光からある一方向の直線偏光を選択的に透過させ、もう一方向の直線偏光を吸収する機能を有するものである。
反射型偏光子及び散乱型偏光子は、自然光からある一方向の直線偏光を選択的に透過させ、もう一方向の直線偏光を反射または散乱する機能を有するものである。
吸収型偏光子の具体例としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を吸着、配向させたヨウ素系偏光子、ポリビニルアルコール系フィルムに二色性の染料を吸着、配向させた染料系偏光子、ビニルアルコール系/ポリエン系偏光子、(リオトロピック)液晶状態の二色性染料をコーティングし、配向、固定化した塗布型偏光子などが挙げられる。
本発明で使用される偏光子としては、視認性に優れている吸収型偏光子を用いるのが好ましく、その中でも、偏光度、透過率が優れているヨウ素系偏光子を用いるのが最も好ましい。
本発明の偏光板に用いられる保護膜としては、例えば、トリアセチルセルロースやジアセチルセルロースのようなセルロースアセテート樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム、ポリアリレート樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン樹脂フィルム、ノルボルネンのような環状オレフィンをモノマーとする環状ポリオレフィン樹脂フィルムなどが挙げられる。保護膜はフィルム状のものに限定されず、例えば、コーティングによって形成された保護膜であっても構わない。
本発明で使用される偏光子の保護膜としては、光学特性の点からセルロースアセテート樹脂フィルム、環状ポリオレフィン樹脂フィルムが好ましく用いられる。
本発明の光学フィルム積層体においては、積層体の薄膜化の点から、保護膜は直線偏光板の片面だけに設けることが好ましく、すなわち、直線偏光板として、片側保護膜付き直線偏光板を用いることが好ましい。
位相差フィルムは、偏光板の吸収軸に対して所定の方位角を持つフィルムであり、主に、液晶ディスプレイの液晶層による着色を補償するためや、視野角による位相差の変化を補償するために用いられる。位相差フィルムとしては、一軸または二軸延伸等の加工を施された光学用フィルム、または液晶性の化合物等を基材に塗布し、配向、固定化の加工をした光学用フィルムなどが挙げられ、これらは、三次元屈折率の大小関係(屈折率楕円体)を使用条件に合わせて制御されている。
本発明で用いられる位相差フィルムに特に限定はないが、その基材としてのフィルムの素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのようなポリオレフィンや、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリアリレート、ポリアミドなどが例示できる。延伸等の加工を施された光学用フィルムの具体例としては、帝人株式会社製「ピュアエース」(商品名)、株式会社カネカ製「エルメック」(商品名)、日本ゼオン株式会社製「ゼオノア」(商品名)、JSR株式会社製「アートン」(商品名)などが挙げられる。また、液晶性化合物などを基材に塗布し、配向、固定化の加工をした光学用フィルムの具体例としては、富士フイルム株式会社製「WVフィルム」(商品名)、新日本石油株式会社製「LCフィルム」、「NHフィルム」(何れも商品名)などが挙げられる。
本発明において、直線偏光板と位相差フィルムとを積層するために用いられる接着剤層を構成する接着剤としては、硬化前の状態において常圧下100℃で10分間加熱した時の揮発分が8重量%未満である硬化型接着剤が用いられ、好ましくは、接着性に優れ、かつ熱または活性エネルギー線の照射によって硬化する熱硬化型または活性エネルギー線硬化型接着剤が用いられる。かかる硬化型接着剤としては、一般的には、沸点が150℃以上の化合物を含むものが好適に用いられる。硬化型接着剤としては、有機溶剤を含まない、いわゆる無溶剤型の接着剤が好ましい。尚、本発明において常圧とは大気圧(0.101MPa)を意味する。
該接着剤が、硬化前の状態において常圧下100℃で10分間加熱した時の揮発分を8重量%以上含有すると、熱または活性エネルギー線照射等による接着剤の硬化の際や環境試験時に、該揮発分が揮発して気泡を形成することがあり、また、それを避けるために熱をかけて乾燥したり、常温で長時間養生する工程を含めると、生産性が低下するという問題点が生じる。
本発明で用いられる熱硬化型接着剤としては、常温以上で硬化する接着剤が含まれ、具体的には、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、(メタ)アクリレート系接着剤、エン/チオール系接着剤、シリコーン系接着剤、ポリエステル系接着剤、不飽和ポリエステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、ナイロン系接着剤、変性オレフィン系接着剤などが挙げられる。
本発明で用いられる活性エネルギー線硬化型接着剤としては、(メタ)アクリレート系接着剤、エン/チオール系接着剤、エポキシ系接着剤、オキセタン系接着剤、エポキシ/オキセタン系接着剤、不飽和ポリエステル系接着剤などの光ラジカル重合反応を利用する接着剤や、エポキシ系、ビニルエーテル系、オキセタン系などの光カチオン重合反応を利用する接着剤などが挙げられる。
本発明の光学フィルム積層体を製造するためには、生産性が高く、透明性・耐候性も良好という理由で、活性エネルギー線硬化型の(メタ)アクリレート系接着剤が好ましい。
(メタ)アクリレート系接着剤についてさらに詳述する。(メタ)アクリレート系接着剤は、分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーまたはオリゴマーと、光ラジカル重合開始剤を必須成分として含むものである。該(メタ)アクリレート系接着剤は、さらに必要に応じて、適宜、添加剤等を含有することもできる。
分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーとしては、分子中に1個の(メタ)アクリロイル基を有する単官能アクリル系モノマーや、分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能アクリル系モノマーをあげることができる。
単官能アクリル系モノマーとしては、例えばイソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノール誘導体のアルキレンオキサイド変性物の(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、ω−カルボキシポリカプロラクトン(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー等が挙げられる。
多官能アクリル系モノマーとしては、例えばネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸ジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸ジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、炭素数2〜5の脂肪族変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、炭素数2〜5の脂肪族変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーとしては、例えばエポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、およびウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。
エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応によって得られる。エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂があげられる。ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、例えばジャパンエポキシレジン社製エピコート827(商品名、以下同じ)、エピコート828、エピコート1001、エピコート1004等があげられ、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、エピコート806、エピコート4004P等があげられる。また、ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピコート152、エピコート154等があげられる。
ポリエステル(メタ)アクリレートはポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸との反応によって得られる。ポリエステルポリオールは、多価アルコールと多塩基酸との反応によって得られる。多価アルコールとしては、例えばネオペンチルグリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリシクロデカンジメチロール、ビス−[ヒドロキシメチル]−シクロヘキサン等があげられる。多塩基酸としては、例えばコハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、テトラヒドロ無水フタル酸等があげられる。
ウレタン(メタ)アクリレートはポリオールと有機ポリイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物との三者の反応によって得られるものや、ポリオールを使用せずに有機ポリイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物との二者の反応によって得られるものがあげられる。ポリオールとしてはポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール、前記多価アルコールと前記多塩基酸との反応によって得られるポリエステルポリオール、前記多価アルコールと前記多塩基酸とε−カプロラクトンとの反応によって得られるカプロラクトンポリオール、及びポリカーボネートポリオール(例えば、1,6−ヘキサンジオールとジフェニルカーボネートとの反応によって得られるポリカーボネートポリオール等)等が挙げられる。有機ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロペンタニルジイソシアネート等が挙げられる。三者の反応によって得られるものや、二者の反応によって得られるものをそれぞれ単独で使用してもよく、又両者を併用してもよい。
本発明に用いられる(メタ)アクリロイル基を有するモノマーとしては、粘度、溶解性などの点から、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、フェノール誘導体のアルキレンオキサイド変性物の(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等が好ましく、その中でもラウリル(メタ)アクリレート、フェノール誘導体のアルキレンオキサイド変性物の(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
本発明に用いられる(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレートが特に好ましく用いられる。用いられるポリオールとしては耐熱性、耐水性などの点から、ポリエーテルポリオール、カプロラクトンポリオール、及びポリカーボネートポリオール等が好ましい。また、有機ポリイソシアネートとしては、耐熱性などの点から、イソホロンジイソシネート、キシレンジイソシアネート等が好ましい。
(メタ)アクリレート系接着剤の、もう一方の必須成分である光ラジカル重合開始剤について詳述する。光ラジカル重合開始剤とは、活性エネルギー線の照射により重合開始種であるラジカルを発生させる化合物である。
光ラジカル重合開始剤としては例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)]フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オンなどのアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾインアルキルエーテルなどのベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン、クロルチオキサントン、メチルチオキサントン、エチルチオキサントン、プロピルチオキサントン、フロロチオキサントンなどのチオキサントン系光重合開始剤、グリオキシエステル類、アシルオキシムエステル類、アシルホスフィンオキサイド類、ビスアシルホスフィンオキサイド類等が挙げられる。
上記(メタ)アクリレート系接着剤には、さらに反応性を高めるために、脂肪族アミンまたはミヒラーズケトン、ジエチルアミノフェノン、ジメチルアミノ安息香酸エチル、ジメチルアミノ安息香酸イソアシルなどの芳香族アミンを光重合開始助剤として添加することもできる。
上記(メタ)アクリレート系接着剤には、必要に応じ、(メタ)アクリロイル基以外のラジカル重合性反応基を有する化合物や、高分子ポリマー、可塑剤、シランカップリング剤、重合禁止剤、レベリング剤、表面潤滑剤、消泡剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、充填剤等の添加剤を含有させることができる。
(メタ)アクリロイル基以外のラジカル重合性反応基を有する化合物としては、例えばN−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルカプロラクトン、アクリロイルモルホリン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。これら化合物の中でも、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、N,N−ジメチルアクリルアミドは低粘度で溶解性が高く、本発明に好適に用いることができる。
高分子ポリマーとしては、例えば、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリアクリル系、ポリウレタン系、ポリビニル系樹脂等が挙げられる。
可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジオクチルアジペート、リン酸トリクレシル、エポキシ化大豆油、トリメリット酸トリオクチル、塩素化パラフィン等が挙げられる。シランカップリング剤としては、例えば、アルキル系、アミン系、(メタ)アクリレート系、イソシアネート系、エポキシ系、チオール系等が挙げられる。重合禁止剤としては、例えば、メトキノン、メチルハイドロキノン、フェノチアジン等が挙げられる。レベリング剤、表面潤滑剤、消泡剤としては、有機ポリマー系、シリコン系、フッ素系等のものが挙げられる。酸化防止剤としては、ヒンダードアミン系、ヒンダードフェノール系、高分子フェノール系等のものが挙げられる。帯電防止剤としては、四級アンモニウム系、ポリエーテル系、導電性粉末等が挙げられる。充填剤としては、シリカゲル、酸化チタン、アルミナ、導電性粉末等が挙げられる。これらの添加剤の使用量は目的に応じ上記範囲内で適宜定められる。
本発明において直線偏光板と位相差フィルムとの接着に用いる接着剤層を構成する接着剤は、その硬化時に、動的機械特性測定(測定周波数1Hz)における引張損失係数tanδが最大となるときの温度が0℃以上を示すものであることが好ましい。このtanδ最大到達温度が0℃未満であると、環境試験時に発泡、浮き、剥がれといった外観不良が発生しやすくなる。
動的機械特性測定(動的粘弾性測定)はJIS K7244−4に準じて測定されるものであり、周波数1Hz ,昇温速度2℃/分にて測定を行う。
本発明における硬化型接着剤の硬化方法としては、熱硬化もしくは活性エネルギー線の照射、または両者の併用が挙げられる。熱硬化の場合の温度としては、好ましくは20〜100℃、特に好ましくは40〜80℃である。活性エネルギー線の照射による場合、用いる活性エネルギー線としてはγ線、電子線、紫外線、可視光などが挙げられる。光源は特に限定されないが、例えば、太陽光、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、電子線照射装置などを用いることができる。
本発明の光学フィルム積層体において、直線偏光板が両面に保護膜を備える場合は、直線偏光板の保護膜の面と位相差フィルムの面とが、接着剤層と直接接触することになる。また、本発明の光学フィルム積層体において、直線偏光板が片面だけに保護膜を備える場合は、直線偏光板の偏光子の面と位相差フィルムの面とが、接着剤層と直接接触することになる。本発明において、直線偏光板と位相差フィルムを積層する場合、接着剤を直線偏光板に塗布してから位相差フィルムと貼り合せてもよく、また、接着剤を位相差フィルムに塗布してから直線偏光板と貼り合せてもよい。
直線偏光板に位相差フィルムを貼り合わせる前に、層間接着力を大きくするために一方または両方の表面に活性化処理を行うことができる。表面活性化処理としてはプラズマ処理、コロナ放電処理、薬液処理、粗面化処理、エッチング処理、火炎処理などがあげられ、これらを併用してもよい。
本発明の光学フィルム積層体は、用いる直線偏光板の吸収軸に対して位相差フィルムを所定の角度で貼合することにより、楕円偏光板として用いることもできる。この楕円偏光板は、種々の光学製品又は画像表示装置における反射防止層などとして、利用することができる。反射防止層としては、一般に、円偏光板を用いるといわれるが、光学製品又は画像表示装置の色合いやコントラストなど、視認性を調整するために、若干円偏光から楕円偏光にずらして楕円偏光板を用いることもある。
また、本発明の光学フィルム積層体に、さらに、別の位相差フィルムを粘着剤層または接着剤層を介して積層することにより、所定の偏光特性を備えた光学フィルム積層体を製造することもできる。この場合、通常、直線偏光板に積層された第一の位相差フィルムに重ねて、第二の位相差フィルムが積層される。第一の位相差フィルムと第二の位相差フィルムとの積層は、通常の粘着剤層または接着剤層を介して行うことができるが、直線偏光板と位相差フィルムとの積層に用いた上記接着剤は、これら2つの位相差フィルム同士を貼り合わせる接着剤層の材料としても好適に用いることができ、上記接着剤についての記述は、そのまま、これら2つの位相差フィルム同士を貼り合わせる接着剤層についてもあてはまる。
本発明の光学フィルム積層体の用途は特に限定されるものではないが、例えば、フラットディスプレイパネルとして総称される画像表示装置の構成要素として好適に使用することができる。本発明の光学フィルム積層体は、直線偏光板と位相差フィルムとを積層して備える従来の画像表示装置や楕円偏光板を備える従来の画像表示装置の当該直線偏光板及び位相差フィルム又は楕円偏光板の代替として容易に適用することができる。かかる画像表示装置の好ましい具体例としては、反射型液晶表示装置(半透過半反射型液晶表示装置も含む)、有機電界発光を用いた表示装置、タッチパネルなどを挙げることができる。
液晶表示装置は、電極を有する2枚の基板間に液晶が封入された液晶セルを中心に構成され、そこへの電圧印加の有無や印加電圧の大きさなどによって表示を行うものである。その視認側に、先述の楕円偏光板が配置される。
有機電界発光(有機EL)表示装置は、有機化合物を含む物質が電界からエネルギーを受けて励起され、エネルギーを光の形で再放出するという有機電界発光手段を用いた表示装置である。具体例としては、基板/透明電極(陽極)/ホール輸送層/発光層/電子輸送層/透明電極(陰極)/基板からなり、陽極から注入された正孔と陰極から注入された電子が、それぞれホール輸送層と電子輸送層を経て発光層に辿り着き、そこで再結合することによって、有機分子が励起状態を経由し、発光を生ずるものである。先述の楕円偏光板は、その視認側の基板の上に配置される。
タッチパネルは、表示手段とタッチ式入力手段とを構成要素として有するものである。表示手段の例としては、カソードレイチューブ(CRT)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、無機電界発光表示装置、有機電界発光表示装置、液晶表示装置などが挙げられる。タッチ式入力手段は、導電膜/スペーサー/導電膜のような構成が一般的で、楕円偏光板は、その視認側の導電膜の上に配置される。タッチパネルは、検出方式に基づく分類によって、抵抗膜式タッチパネル、光学式タッチパネル、超音波式タッチパネル、静電容量式タッチパネルなどに分けられるが、いずれの方式のタッチパネルに対しても、先述の楕円偏光板を適用することができる。
次に、本発明の具体例について説明する。本発明における物性の測定方法、効果の評価方法は次の方法に従って行った。
(1)100℃加熱揮発分
接着剤を、硬化前の状態において常圧下100℃で10分間加熱し、加熱前後の重量から、下記式により、加熱揮発分の割合を算出した。
含有量(重量%)=100×{(加熱前の重量)−(加熱後の重量)}/(加熱前の重量)
(2)tanδ最高到達温度
接着剤を、幅5mm×長さ50mm×深さ1mmのゴム型枠に流し込み、PETフィルムに挟み込んでから、メタルハライドランプによる紫外線照射(365nm光の照度500mW/cm、積算光量2.8J/cm)にて硬化物を作製した。この接着剤硬化物の機械特性をJIS K7244−4に準じて測定(周波数1Hz ,昇温速度2℃/分)し、引張損失係数tanδが最大に達する温度をtanδ最高到達温度とした。
(3)積層体膜厚
直線偏光板と位相差フィルムを接着して作製した光学フィルム積層体の膜厚を、マイクロゲージで測定した。
(4)外観
作製したサンプル片を、目視観察した。評価基準は次の通りである。
○:気泡の発生が認められない。
△:直径100μm未満の気泡の発生が僅かに認められる。
×:直径100μm以上の気泡の発生が多数認められる。
(5)耐久性
作製したサンプル片を、85℃乾燥条件で96時間放置し、気泡の発生、剥離の状態を目視観察にて評価する。評価基準は次の通りである。
a)気泡の発生
○:気泡の発生が認められない。
△:直径100μm未満の気泡の発生が僅かに認められる。
×:直径100μm以上の気泡の発生が多数認められる。
b)剥離の状態
○:剥がれがない。
△:10mm2未満の剥がれが認められる。
×:10mm2以上の剥がれが認められる。
(製造例:片側保護膜付き偏光板の作製)
平均重合度約2,400、ケン化度99.9モル%以上で厚さ75μm のポリビニルアルコールフィルムを乾式で延伸倍率5倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.05/5/100 の水溶液に28℃で60秒間浸漬した。次に、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水が重量比で 10/9.5/100の水溶液に74℃で300秒間浸漬した。26℃の純水で20秒間水洗した後、65℃で乾燥して、ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向された偏光子を得た。その厚みは約26μmであった。
次に、この偏光子の片面に、7質量%のPVA水溶液からなる接着剤を塗布し、保護層として、接着面を苛性ソーダ水溶液でケン化処理した厚さ40μmのトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを貼り合わせて、総厚68μmの片側保護膜付き偏光板を作製した。得られた偏光板の単体透過率は43.4%、偏光度は99.9%であった。
(実施例1〜3、比較例1)
大きさ200mm×200mmの、延伸処理されて特定の方位角を持つポリカーボネートフィルム(厚さ40μm)に、表1に示す各成分を常法に従い攪拌・混合して得られた活性エネルギー線硬化型接着剤を膜厚5μmになるようバーコーターで塗工し、製造例で得られた片側保護膜付き偏光板を、接着面が偏光子になるよう気泡が入らないように貼り合せた。
続いて、メタルハライドランプの取り付けられた紫外線照射装置を用いて、位相差フィルム越しに接着剤層に紫外線照射を行って硬化した。照度は2,000mW/cm2(365nm)、積算光量は3,000mJ/cm2(365nm)であった。
このようにして得られた光学フィルム積層体の膜厚を測定した後、綜研化学株式会社製の粘着シート「SKダイン1478」(粘着剤膜厚25μm)を転写し、粘着加工を行った。次いで、トムソン刃を有するフィルム切断機を用いて、40mm(偏光板の吸収軸方向の長さ)×30mm(偏光板の透過軸方向の長さ)の長方形サイズにチップカットした後、厚さ1.1mmのソーダガラスに貼り付けてサンプル片を作製した。その後、このサンプル片を、加圧脱泡装置にてオートクレーブ処理(50℃×30分、0.5MPa)し、外観観察を行った。
次いで、このサンプル片を85℃乾燥条件で96時間保持し、気泡の発生、剥離の状態を目視観察し、耐久性を評価した。得られた結果について、表2に示す。
(実施例4)
位相差フィルムを、ポリカーボネートフィルムから、延伸処理されて特定の方位角を持つシクロオレフィンポリマー(厚さ40μm)に変更し、接着前に当該シクロオレフィンポリマーの被接着面にコロナ処理(パワー0.3kW、電極距離10mm、処理スピード10mm/秒)を施した以外は、実施例1と同様に実施した。得られた結果について、表2に示す。
(比較例2)
実施例1で用いたものと同じポリカーボネートフィルムに、綜研化学株式会社製の粘着シート「SKダイン1478」(粘着剤膜厚25μm)を転写し、製造例で得られた片側保護膜付き偏光板を、接着面が偏光子になるよう気泡が入らないように貼り合せ、光学フィルム積層体を得た。その後は実施例1と同様に実施した。得られた結果について、表2に示す。
実施例1〜4、比較例1〜2から、片側保護膜付き偏光板と位相差フィルムを、硬化前の状態において常圧下100℃で10分間加熱した時の揮発分が8重量%未満である活性エネルギー線硬化型接着剤を介して接着することにより、軽量かつ薄型で、耐久性も良好な光学フィルム積層体を得られることがわかる。
Figure 2015057666
Figure 2015057666
本発明の光学フィルム積層体は、フラットディスプレイパネルの構成部品として有用であり、これを用いることにより、薄型で耐久性に優れ、かつ生産性に優れた各種画像表示装置が得られる。
本発明は、光学フィルム積層体に関する。
液晶表示装置は、薄型・軽量・省消費電力などの特長から、自動車用のナビゲーションシステム・携帯電話・PDA等の小型電子機器から、ワープロやパソコンの画面、さらにはテレビ受像機にも普及している。
液晶表示装置は、液晶表示素子の上下に、複数の光学フィルムが設置されて構成されている。たとえば液晶表示素子の上側(視認側)には、位相差フィルム、直線偏光板が順次貼合されている。通常、このような光学フィルムの貼合は、粘着剤を介して行われる。粘着剤とは、一般的に感圧接着剤とも呼称される接着剤の一種であり、被着体同士を貼り合せて圧着するだけで接着可能なため、一般的な光学フィルムの貼合に幅広く使用されている。
各種光学フィルムの小型化・薄型化・軽量化の市場要求は年々高まっており、積層体を従来よりもさらに薄くする要望も強くなってきている。さらに、フィルムを薄型化することにより、柔軟性がかなり向上するメリットもある。
上記のような背景から、直線偏光板の薄型化の提案が従来からなされている。例えば、直線偏光板の保護膜を薄膜化することや、特許文献1には直線偏光板の保護膜を片側だけに付けた構造、いわゆる片側保護膜付き偏光板が提案されている。
しかし、本発明者らの検討によると、このような保護膜を薄膜化した直線偏光板や、片側保護膜付き偏光板は、通常用いられている偏光板よりも、熱または湿熱条件下での収縮による寸法変化が大きいという問題点があることがわかった。
特許文献2には、片側保護膜付き偏光板と位相差フィルムとを粘着剤で貼合した構造が提案されている。しかし、このような構造の積層体は、前述したように偏光板の収縮による寸法変化が大きい。また、粘着剤は一般的にガラス転移温度が0℃未満の、非常に変形しやすい材料であるため、耐久性試験において偏光板の収縮に追従しきれず、粘着層の発泡や、フィルムの浮き、剥がれ等が発生し易い。
特許文献3には、偏光能を有する偏光膜の少なくとも片面にλ/4板を貼合した円偏光板であって、λ/4板の遅相軸と偏光膜の吸収軸との傾斜角度が45°±5°であり、λ/4板と偏光膜とがアクリル系またはポリウレタン系接着剤によって直接接着されている構造の円偏光板が提案されている。
しかし、このような構造の積層体は、耐久性は向上するものの、アクリル系またはポリウレタン系接着剤と溶媒とを含む塗布液を用いたウェットラミネーションによって接着されているため、貼り合せ後に溶剤乾燥工程が必要であり、生産性が低いという問題点がある。
特開2001−108830号公報 特開2002−14226号公報 特開2004−144943号公報
本発明者らは、前記課題を解決するため、無溶剤系の硬化型接着剤を使用して積層体を製造すれば、粘着剤のような寸法変化の問題がなく、さらに脱溶剤工程が不要で生産性に優れるものとなるのではないかと鋭意検討を行った。しかしながら、得られる積層体について耐久性試験を行ったところ、積層体中に気泡が発生したり、さらには得られた積層体に剥がれ等が生じたりする場合があった。本発明は、上述した従来技術における問題点に鑑み、薄型で耐久性に優れ、かつ生産性に優れた光学フィルム積層体を提供することを目的とする。
そこで、本発明者は、かかる問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、無溶剤系の硬化型接着剤であっても、原料化合物中に製造工程で使用する微量の溶剤や、低沸点の化合物等が含まれる場合に、得られる積層体の接着不良が生じることを突き止めた。その結果、直線偏光板と位相差フィルムを、硬化前の状態において常圧下100℃で10分間加熱した時の揮発分が8重量%未満である硬化型接着剤を介して接着することにより、優れた耐久性と、高い生産性を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、下記(1)〜()の発明が提供される。
(1)少なくとも片面に保護膜を備えた直線偏光板と、位相差フィルムとが、接着剤層を介して積層されてなる光学フィルム積層体であって、該接着剤層分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート化合物と、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン及びN,N−ジメチルアクリルアミドからなる群より選ばれるラジカル重合性化合物と、光ラジカル重合開始剤とを含有し、硬化前の状態において常圧下100℃で10分間加熱した時の揮発分が8重量%未満であり、硬化後に、動的機械特性測定(測定周波数1Hz)における引張損失係数tanδが最大に達する温度が、0℃以上を示す熱硬化型又は活性エネルギー線硬化型接着剤からなり、前記直線偏光板又は位相差フィルムに前記接着剤を塗布した後、その接着剤を介して両者を貼り合わせ、その後活性エネルギー線を照射するか又は加熱して前記接着剤を硬化させて得られたものである、光学フィルム積層体。
(2)前記直線偏光板、保護膜を片面だけに備えた直線偏光板であり、該保護膜とは反対の面に前記接着剤層が積層されている(1)記載の光学フィルム積層体。
(3)(1)又は(2)に記載の光学フィルム積層体の一面に、さらに重ねて別の位相差フィルムが粘着剤層又は接着剤層を介して積層されている光学フィルム積層体。
)前記別の位相差フィルムの積層に用いられる接着剤層、硬化前の状態において常圧下100℃で10分間加熱した時の揮発分が8重量%未満である硬化型接着剤からなる、(3)記載の光学フィルム積層体。
)前記別の位相差フィルムの積層に用いられる接着剤層を構成する接着剤、分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含有してなる熱硬化型又は活性エネルギー線硬化型接着剤である)又は()に記載の光学フィルム積層体
なお、本明細書において、(メタ)アクリル、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイル、及び、(メタ)アクリロキシは、それぞれ、アクリル及びメタアクリル、アクリレート及びメタアクリレート、アクリロイル及びメタアクリロイル、並びに、アクリロキシ及びメタアクリロキシを意味する。
本発明によれば、特定の硬化型接着剤を使用したため、得られる積層体の接着不良が生じることがなく、軽量及び薄型で、かつ耐久性も良好な光学フィルム積層体を、生産性良く製造することが可能となる。
本発明の光学フィルム積層体は、少なくとも片面に保護膜を備えた直線偏光板と、位相差フィルムとを、特定の熱硬化型または活性エネルギー線硬化型接着剤からなる接着剤層を介して接着することにより得られる。
直線偏光板とは、自然光、すなわち非偏光な光線からある一方向の直線偏光を選択的に透過させる機能を有するものである。本発明で用いられる直線偏光板は、偏光子と、その片面または両面に設けられた保護膜とを備えたものであれば、その構造は特に限定されるものではない。
偏光子は、自然光からある一方向の直線偏光を選択的に透過する機能を有するものであれば特に限定されず、所謂、吸収型偏光子、反射型偏光子、散乱型偏光子などが含まれ、通常、吸収型偏光子ではポリビニルアルコールなどの樹脂フィルムを基材として構成される。吸収型偏光子は、自然光からある一方向の直線偏光を選択的に透過させ、もう一方向の直線偏光を吸収する機能を有するものである。反射型偏光子及び散乱型偏光子は、自然光からある一方向の直線偏光を選択的に透過させ、もう一方向の直線偏光を反射または散乱する機能を有するものである。吸収型偏光子の具体例としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を吸着、配向させたヨウ素系偏光子、ポリビニルアルコール系フィルムに二色性の染料を吸着、配向させた染料系偏光子、ビニルアルコール系/ポリエン系偏光子、(リオトロピック)液晶状態の二色性染料をコーティングし、配向、固定化した塗布型偏光子などが挙げられる。本発明で使用される偏光子としては、視認性に優れている吸収型偏光子を用いるのが好ましく、その中でも、偏光度、透過率が優れているヨウ素系偏光子を用いるのが最も好ましい。
光板に用いられる保護膜としては、例えば、トリアセチルセルロースやジアセチルセルロースのようなセルロースアセテート樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム、ポリアリレート樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン樹脂フィルム、ノルボルネンのような環状オレフィンをモノマーとする環状ポリオレフィン樹脂フィルムなどが挙げられる。保護膜はフィルム状のものに限定されず、例えば、コーティングによって形成された保護膜であっても構わない。
本発明で使用される偏光子の保護膜としては、光学特性の点からセルロースアセテート樹脂フィルム、環状ポリオレフィン樹脂フィルムが好ましく用いられる。
本発明の光学フィルム積層体においては、積層体の薄膜化の点から、保護膜は直線偏光板の片面だけに設けることが好ましく、すなわち、直線偏光板として、片側保護膜付き直線偏光板を用いることが好ましい。
位相差フィルムは、偏光板の吸収軸に対して所定の方位角を持つフィルムであり、主に、液晶ディスプレイの液晶層による着色を補償するためや、視野角による位相差の変化を補償するために用いられる。位相差フィルムとしては、一軸または二軸延伸等の加工施された光学用フィルム、または液晶性の化合物等を基材に塗布し、配向、固定化の加工をした光学用フィルムなどが挙げられ、これらは、三次元屈折率の大小関係(屈折率楕円体)使用条件に合わせて制御されている。本発明で用いられる位相差フィルムに特に限定はないが、その基材としてのフィルムの素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンのようなポリオレフィンや、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリアリレート、ポリアミドなどが例示できる。延伸等の加工施された光学用フィルムの具体例としては、帝人株式会社製「ピュアエース」(商品名)、株式会社カネカ製「エルメック」(商品名)、日本ゼオン株式会社製「ゼオノア」(商品名)、JSR株式会社製「アートン」(商品名)などが挙げられる。また、液晶性化合物などを基材に塗布し、配向、固定化の加工をした光学用フィルムの具体例としては、富士フイルム株式会社製「WVフィルム」(商品名)、新日本石油株式会社製「LCフィルム」、「NHフィルム」(何れも商品名)などが挙げられる。
本発明において、直線偏光板と位相差フィルムとを積層するために用いられる接着剤層を構成する接着剤としては、硬化前の状態において常圧下100℃で10分間加熱した時の揮発分が8重量%未満である硬化型接着剤、特に、接着性に優れ、かつ熱または活性エネルギー線の照射によって硬化する熱硬化型または活性エネルギー線硬化型接着剤が用いられる。かかる硬化型接着剤として、一般的には、沸点が150℃以上の化合物を含むものが好適に用いられる。硬化型接着剤としては、有機溶剤を含まない、いわゆる無溶剤型の接着剤が好ましい。尚、本発明において常圧とは大気圧(0.101MPa)を意味する。
該接着剤が、硬化前の状態において常圧下100℃で10分間加熱した時の揮発分を8重量%以上含有すると、熱または活性エネルギー線照射による接着剤の硬化の際や環境試験時に、該揮発分が揮発して気泡を形成することがあり、また、それを避けるために熱をかけて乾燥したり、常温で長時間養生する工程を含めたりすると、生産性が低下するという問題点が生じる。
本発明で用いられる熱硬化型接着剤としては、常温以上で硬化する接着剤が含まれ、具体的には、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、(メタ)アクリレート系接着剤、エン/チオール系接着剤、シリコーン系接着剤、ポリエステル系接着剤、不飽和ポリエステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、ナイロン系接着剤、変性オレフィン系接着剤などが挙げられる。本発明で用いられる活性エネルギー線硬化型接着剤としては、(メタ)アクリレート系接着剤、エン/チオール系接着剤、エポキシ系接着剤、オキセタン系接着剤、エポキシ/オキセタン系接着剤、不飽和ポリエステル系接着剤などの光ラジカル重合反応を利用する接着剤や、エポキシ系、ビニルエーテル系、オキセタン系などの光カチオン重合反応を利用する接着剤などが挙げられる。本発明の光学フィルム積層体を製造するためには、生産性が高く、透明性・耐候性も良好という理由で、活性エネルギー線硬化型の(メタ)アクリレート系接着剤が好ましい。
(メタ)アクリレート系接着剤についてさらに詳述する。(メタ)アクリレート系接着剤は、分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーまたはオリゴマーと、光ラジカル重合開始剤を必須成分として含むものである。該(メタ)アクリレート系接着剤は、さらに必要に応じて、適宜、添加剤等を含有することもできる。
分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーとしては、分子中に1個の(メタ)アクリロイル基を有する単官能アクリル系モノマーや、分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能アクリル系モノマーをげることができる。
単官能アクリル系モノマーとしては、例えばイソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノール誘導体のアルキレンオキサイド変性物の(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、ω−カルボキシポリカプロラクトン(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー等が挙げられる。
多官能アクリル系モノマーとしては、例えばネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸ジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸ジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、炭素数2〜5の脂肪族変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、炭素数2〜5の脂肪族変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーとしては、例えばエポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、およびウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。
エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応によって得られる。エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂がげられる。ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、例えばジャパンエポキシレジン社製エピコート827(商品名、以下同じ)、エピコート828、エピコート1001、エピコート1004等がげられ、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、エピコート806、エピコート4004P等がげられる。また、ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピコート152、エピコート154等がげられる。
ポリエステル(メタ)アクリレートはポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸との反応によって得られる。ポリエステルポリオールは、多価アルコールと多塩基酸との反応によって得られる。多価アルコールとしては、例えばネオペンチルグリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリシクロデカンジメチロール、ビス−[ヒドロキシメチル]−シクロヘキサン等がげられる。多塩基酸としては、例えばコハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、テトラヒドロ無水フタル酸等がげられる。
ウレタン(メタ)アクリレートはポリオールと有機ポリイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物との三者の反応によって得られるものや、ポリオールを使用せずに有機ポリイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物との二者の反応によって得られるものがげられる。ポリオールとしてはポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール、前記多価アルコールと前記多塩基酸との反応によって得られるポリエステルポリオール、前記多価アルコールと前記多塩基酸とε−カプロラクトンとの反応によって得られるカプロラクトンポリオール、及びポリカーボネートポリオール(例えば、1,6−ヘキサンジオールとジフェニルカーボネートとの反応によって得られるポリカーボネートポリオール等)等が挙げられる。有機ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロペンタニルジイソシアネート等が挙げられる。三者の反応によって得られるものや、二者の反応によって得られるものをそれぞれ単独で使用してもよく、又両者を併用してもよい。
本発明に用いられる(メタ)アクリロイル基を有するモノマーとしては、粘度、溶解性などの点から、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、フェノール誘導体のアルキレンオキサイド変性物の(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等が好ましく、その中でもラウリル(メタ)アクリレート、フェノール誘導体のアルキレンオキサイド変性物の(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
本発明に用いられる(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレートが特に好ましく用いられる。用いられるポリオールとしては耐熱性、耐水性などの点から、ポリエーテルポリオール、カプロラクトンポリオール、及びポリカーボネートポリオール等が好ましい。また、有機ポリイソシアネートとしては、耐熱性などの点から、イソホロンジイソシネート、キシレンジイソシアネート等が好ましい。
(メタ)アクリレート系接着剤の、もう一方の必須成分である光ラジカル重合開始剤について詳述する。光ラジカル重合開始剤とは、活性エネルギー線の照射により重合開始種であるラジカルを発生させる化合物である。
光ラジカル重合開始剤としては例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)]フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オンなどのアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾインアルキルエーテルなどのベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン、クロルチオキサントン、メチルチオキサントン、エチルチオキサントン、プロピルチオキサントン、フロロチオキサントンなどのチオキサントン系光重合開始剤、グリオキシエステル類、アシルオキシムエステル類、アシルホスフィンオキサイド類、ビスアシルホスフィンオキサイド類等が挙げられる。
上記(メタ)アクリレート系接着剤には、さらに反応性を高めるために、脂肪族アミンまたはミヒラーズケトン、ジエチルアミノフェノン、ジメチルアミノ安息香酸エチル、ジメチルアミノ安息香酸イソアシルなどの芳香族アミンを光重合開始助剤として添加することもできる。
上記(メタ)アクリレート系接着剤には、必要に応じ、(メタ)アクリロイル基以外のラジカル重合性反応基を有する化合物や、高分子ポリマー、可塑剤、シランカップリング剤、重合禁止剤、レベリング剤、表面潤滑剤、消泡剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、充填剤等の添加剤を含有させることができる。
(メタ)アクリロイル基以外のラジカル重合性反応基を有する化合物としては、例えばN−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルカプロラクトン、アクリロイルモルホリン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。これら化合物の中でも、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、N,N−ジメチルアクリルアミドは低粘度で溶解性が高く、好適である。そこで本発明では、先の(メタ)アクリレートに加え、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン及びN,N−ジメチルアクリルアミドからなる群より選ばれるラジカル重合性化合物を用いる
高分子ポリマーとしては、例えば、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリアクリル系、ポリウレタン系、ポリビニル系樹脂等が挙げられる。
可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジオクチルアジペート、リン酸トリクレシル、エポキシ化大豆油、トリメリット酸トリオクチル、塩素化パラフィン等が挙げられる。シランカップリング剤としては、例えば、アルキル系、アミン系、(メタ)アクリレート系、イソシアネート系、エポキシ系、チオール系等が挙げられる。重合禁止剤としては、例えば、メトキノン、メチルハイドロキノン、フェノチアジン等が挙げられる。レベリング剤、表面潤滑剤、消泡剤としては、有機ポリマー系、シリコン系、フッ素系等のものが挙げられる。酸化防止剤としては、ヒンダードアミン系、ヒンダードフェノール系、高分子フェノール系等のものが挙げられる。帯電防止剤としては、四級アンモニウム系、ポリエーテル系、導電性粉末等が挙げられる。充填剤としては、シリカゲル、酸化チタン、アルミナ、導電性粉末等が挙げられる。これらの添加剤の使用量は目的に応じ上記範囲内で適宜定められる。
本発明において直線偏光板と位相差フィルムとの接着に用いる接着剤層を構成する接着剤は、その硬化時に、動的機械特性測定(測定周波数1Hz)における引張損失係数tanδが最大となるときの温度が0℃以上を示すものである。このtanδ最大到達温度が0℃未満であると、環境試験時に発泡、浮き、剥がれといった外観不良が発生しやすくなる。
動的機械特性測定(動的粘弾性測定)はJIS K7244−4に準じて測定されるものであり、周波数1Hz ,昇温速度2℃/分にて測定を行う。
本発明における硬化型接着剤の硬化方法としては、熱硬化もしくは活性エネルギー線の照射、または両者の併用が挙げられる。熱硬化の場合の温度は、好ましくは20〜100℃、特に好ましくは40〜80℃である。活性エネルギー線の照射による場合、用いる活性エネルギー線としてはγ線、電子線、紫外線、可視光などが挙げられる。光源は特に限定されないが、例えば、太陽光、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、電子線照射装置などを用いることができる。
本発明の光学フィルム積層体において、直線偏光板が両面に保護膜を備える場合は、直線偏光板の保護膜の面と位相差フィルムの面とが、接着剤層と直接接触することになる。また、本発明の光学フィルム積層体において、直線偏光板が片面だけに保護膜を備える場合は、直線偏光板の偏光子の面と位相差フィルムの面とが、接着剤層と直接接触することになる。本発明において、直線偏光板と位相差フィルムを積層する場合、接着剤を直線偏光板に塗布してから位相差フィルムと貼り合せてもよく、また、接着剤を位相差フィルムに塗布してから直線偏光板と貼り合せてもよい。直線偏光板に位相差フィルムを貼り合わせる前に、層間接着力を大きくするために一方または両方の表面に活性化処理を行うことができる。表面活性化処理としてはプラズマ処理、コロナ放電処理、薬液処理、粗面化処理、エッチング処理、火炎処理などがげられ、これらを併用してもよい。
本発明の光学フィルム積層体は、用いる直線偏光板の吸収軸に対して位相差フィルムを所定の角度で貼合することにより、楕円偏光板として用いることもできる。この楕円偏光板は、種々の光学製品又は画像表示装置における反射防止層などとして、利用することができる。反射防止層としては、一般に、円偏光板を用いるといわれるが、光学製品又は画像表示装置の色合いやコントラストなど、視認性を調整するために、若干円偏光から楕円偏光にずらして楕円偏光板を用いることもある。
また、本発明の光学フィルム積層体に、さらに、別の位相差フィルムを粘着剤層または接着剤層を介して積層することにより、所定の偏光特性を備えた光学フィルム積層体を製造することもできる。この場合、通常、直線偏光板に積層された第一の位相差フィルムに重ねて、第二の位相差フィルムが積層される。第一の位相差フィルムと第二の位相差フィルムとの積層は、通常の粘着剤層または接着剤層を介して行うことができるが、直線偏光板と位相差フィルムとの積層に用いた上記接着剤は、これら2つの位相差フィルム同士を貼り合わせる接着剤層の材料としても好適に用いることができ、上記接着剤についての記述は、そのまま、これら2つの位相差フィルム同士を貼り合わせる接着剤層についてもあてはまる。
本発明の光学フィルム積層体の用途は特に限定されるものではないが、例えば、フラットディスプレイパネルとして総称される画像表示装置の構成要素として好適に使用することができる。本発明の光学フィルム積層体は、直線偏光板と位相差フィルムとを積層して備える従来の画像表示装置や楕円偏光板を備える従来の画像表示装置の当該直線偏光板及び位相差フィルム又は楕円偏光板の代替として容易に適用することができる。かかる画像表示装置の好ましい具体例としては、反射型液晶表示装置(半透過半反射型液晶表示装置も含む)、有機電界発光を用いた表示装置、タッチパネルなどを挙げることができる。
液晶表示装置は、電極を有する2枚の基板間に液晶が封入された液晶セルを中心に構成され、そこへの電圧印加の有無や印加電圧の大きさなどによって表示を行うものである。その視認側に、先述の楕円偏光板が配置される。
有機電界発光(有機EL)表示装置は、有機化合物を含む物質が電界からエネルギーを受けて励起され、エネルギーを光の形で再放出するという有機電界発光手段を用いた表示装置である。具体例としては、基板/透明電極(陽極)/ホール輸送層/発光層/電子輸送層/透明電極(陰極)/基板からなり、陽極から注入された正孔と陰極から注入された電子が、それぞれホール輸送層と電子輸送層を経て発光層に辿り着き、そこで再結合することによって、有機分子が励起状態を経由し、発光を生ずるものである。先述の楕円偏光板は、その視認側の基板の上に配置される。
タッチパネルは、表示手段とタッチ式入力手段とを構成要素として有するものである。表示手段の例としては、カソードレイチューブ(CRT)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、無機電界発光表示装置、有機電界発光表示装置、液晶表示装置などが挙げられる。タッチ式入力手段は、導電膜/スペーサー/導電膜のような構成が一般的で、楕円偏光板は、その視認側の導電膜の上に配置される。タッチパネルは、検出方式に基づく分類によって、抵抗膜式タッチパネル、光学式タッチパネル、超音波式タッチパネル、静電容量式タッチパネルなどに分けられるが、いずれの方式のタッチパネルに対しても、先述の楕円偏光板を適用することができる。
次に、本発明の具体例について説明する。本発明における物性の測定方法、効果の評価方法は次の方法に従って行った。
(1)100℃加熱揮発分
接着剤を、硬化前の状態において常圧下100℃で10分間加熱し、加熱前後の重量から、下記式により、加熱揮発分の割合を算出した。
含有量(重量%)=100×{(加熱前の重量)−(加熱後の重量)}/(加熱前の重量)
(2)tanδ最高到達温度
接着剤を、幅5mm×長さ50mm×深さ1mmのゴム型枠に流し込み、PETフィルムに挟み込んでから、メタルハライドランプによる紫外線照射(365nm光の照度500mW/cm、積算光量2.8J/cm)にて硬化物を作製した。この接着剤硬化物の機械特性をJIS K7244−4に準じて測定(周波数1Hz ,昇温速度2℃/分)し、引張損失係数tanδが最大に達する温度をtanδ最高到達温度とした。
(3)積層体膜厚
直線偏光板と位相差フィルムを接着して作製した光学フィルム積層体の膜厚を、マイクロゲージで測定した。
(4)外観
作製したサンプル片を、目視観察した。評価基準は次の通りである。
○:気泡の発生が認められない。
△:直径100μm未満の気泡の発生が僅かに認められる。
×:直径100μm以上の気泡の発生が多数認められる。
(5)耐久性
作製したサンプル片を、85℃乾燥条件で96時間放置し、気泡の発生、剥離の状態を目視観察にて評価する。評価基準は次の通りである。
a)気泡の発生
○:気泡の発生が認められない。
△:直径100μm未満の気泡の発生が僅かに認められる。
×:直径100μm以上の気泡の発生が多数認められる。
b)剥離の状態
○:剥がれがない。
△:10mm2未満の剥がれが認められる。
×:10mm2以上の剥がれが認められる。
(製造例:片側保護膜付き偏光板の作製)
平均重合度約2,400、ケン化度99.9モル%以上で厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルムを乾式で延伸倍率5倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.05/5/100の水溶液に28℃で60秒間浸漬した。次に、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水が重量比で10/9.5/100の水溶液に74℃で300秒間浸漬した。26℃の純水で20秒間水洗した後、65℃で乾燥して、ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向された偏光子を得た。その厚みは約26μmであった。次に、この偏光子の片面に、7質量%のPVA水溶液からなる接着剤を塗布し、保護層として、接着面を苛性ソーダ水溶液でケン化処理した厚さ40μmのトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを貼り合わせて、総厚68μmの片側保護膜付き偏光板を作製した。得られた偏光板の単体透過率は43.4%、偏光度は99.9%であった。
(実施例1〜3、比較例1)
大きさ200mm×200mmの、延伸処理されて特定の方位角を持つポリカーボネートフィルム(厚さ40μm)に、表1に示す各成分を常法に従い攪拌・混合して得られた活性エネルギー線硬化型接着剤を膜厚5μmになるようバーコーターで塗工し、製造例で得られた片側保護膜付き偏光板を、接着面が偏光子になるよう気泡が入らないように貼り合せた。続いて、メタルハライドランプの取り付けられた紫外線照射装置を用いて、位相差フィルム越しに接着剤層に紫外線照射を行って硬化した。照度は2,000mW/cm2(365nm)、積算光量は3,000mJ/cm2(365nm)であった。このようにして得られた光学フィルム積層体の膜厚を測定した後、綜研化学株式会社製の粘着シート「SKダイン1478」(粘着剤膜厚25μm)を転写し、粘着加工を行った。次いで、トムソン刃を有するフィルム切断機を用いて、40mm(偏光板の吸収軸方向の長さ)×30mm(偏光板の透過軸方向の長さ)の長方形サイズにチップカットした後、厚さ1.1mmのソーダガラスに貼り付けてサンプル片を作製した。その後、このサンプル片を、加圧脱泡装置にてオートクレーブ処理(50℃×30分、0.5MPa)し、外観観察を行った。次いで、このサンプル片を85℃乾燥条件で96時間保持し、気泡の発生、剥離の状態を目視観察し、耐久性を評価した。得られた結果について、表2に示す。
(実施例4:参考
位相差フィルムを、ポリカーボネートフィルムから、延伸処理されて特定の方位角を持つシクロオレフィンポリマー(厚さ40μm)に変更し、接着前に当該シクロオレフィンポリマーの被接着面にコロナ処理(パワー0.3kW、電極距離10mm、処理スピード10mm/秒)を施した以外は、実施例1と同様に実施した。得られた結果について、表2に示す。
(比較例2)
実施例1で用いたものと同じポリカーボネートフィルムに、綜研化学株式会社製の粘着シート「SKダイン1478」(粘着剤膜厚25μm)を転写し、製造例で得られた片側保護膜付き偏光板を、接着面が偏光子になるよう気泡が入らないように貼り合せ、光学フィルム積層体を得た。その後は実施例1と同様に実施した。得られた結果について、表2に示す。
実施例1〜4、比較例1〜2から、片側保護膜付き偏光板と位相差フィルムを、硬化前の状態において常圧下100℃で10分間加熱した時の揮発分が8重量%未満である活性エネルギー線硬化型接着剤を介して接着することにより、軽量かつ薄型で、耐久性も良好な光学フィルム積層体得られることがわかる。
Figure 2015057666
Figure 2015057666
本発明の光学フィルム積層体は、フラットディスプレイパネルの構成部品として有用であり、これを用いることにより、薄型で耐久性に優れ、かつ生産性に優れた各種画像表示装置が得られる。

Claims (5)

  1. 少なくとも片面に保護膜を備えた直線偏光板と、位相差フィルムとが、接着剤層を介して積層されてなる光学フィルム積層体であって、
    該接着剤層は、分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート化合物と、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン及びN,N−ジメチルアクリルアミドからなる群より選ばれるラジカル重合性化合物と、光ラジカル重合開始剤とを含有し、硬化前の状態において常圧下100℃で10分間加熱した時の揮発分が8重量%未満であり、硬化後に、動的機械特性測定(測定周波数1Hz)における引張損失係数tanδが最大に達する温度が、0℃以上を示す熱硬化型又は活性エネルギー線硬化型接着剤からなり、前記直線偏光板又は位相差フィルムに前記接着剤を塗布した後、前記接着剤を介して両者を貼り合わせ、その後活性エネルギー線を照射するか又は加熱して前記接着剤を硬化させて得られたものである、光学フィルム積層体(ただし、直線偏光板が片面に接着剤層を介して保護膜を備え、他面に接着剤層を介して位相差フィルムを備え、前記保護膜及び前記位相差フィルムが何れもノルボルネン系樹脂フィルムである場合を除く)。
  2. 前記直線偏光板は、保護膜を片面だけに備えた直線偏光板であり、該保護膜とは反対の面に前記接着剤層が積層されている、請求項1記載の光学フィルム積層体。
  3. 請求項1又は2に記載の光学フィルム積層体の一面に、さらに重ねて別の位相差フィルムが粘着剤層又は接着剤層を介して積層されている、光学フィルム積層体。
  4. 前記別の位相差フィルムの積層に用いられる接着剤層は、硬化前の状態において常圧下100℃で10分間加熱した時の揮発分が8重量%未満である硬化型接着剤からなる、請求項3記載の光学フィルム積層体。
  5. 前記別の位相差フィルムの積層に用いられる接着剤層を構成する接着剤は、分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含有してなる熱硬化型又は活性エネルギー線硬化型接着剤である、請求項3又は4に記載の光学フィルム積層体。
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