JP2015055136A - 組立式ハウス - Google Patents

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Hiroshi Ito
伊藤  博
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隼士 吉永
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Abstract

【課題】 充分な強度を有する組立式ハウスを提供する。【解決手段】 組立式ハウス1は、段ボール又は厚紙からなる壁部材10,20,30,40を備えている。壁部材20の側端部20aは、壁部材10の側端部10bに固定される。壁部材30の側端部30aは、壁部材20の側端部20bに固定される。壁部材40の側端部40a及び側端部40bは、それぞれ、壁部材30の側端部30b及び壁部材10の側端部10aに固定される。壁部材10は、折込線L11a〜L14aに沿って折り込まれることにより、側端部10aが四角柱状になるように構成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、紙製の組立式ハウスに関する。
地震等の災害時には、多数の被災者が1つの避難所において共同生活を余儀なくされることがある。そのような避難所においては、被災者の心理的負担を少しでも和らげるべく、各被災者のプライベート空間を確保することが求められる。かかるプライベート空間を確保する手段としては、例えば特許文献1に記載されたものがある。同文献には、1枚の段ボールを折り曲げることにより、各被災者のスペースを仕切るための間仕切りを作ることが記載されている。
特開2010−255238号公報
特許文献1の間仕切りによれば、最低限のプライベート空間を確保し、それにより被災者の心理的負担をある程度は和らげることができる。しかしながら、この間仕切りは、段ボール製であるため、強度の面で不安が残る。かかる強度面の不安は、被災者の心理的負担の増大につながってしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、充分な強度を有する組立式ハウスを提供することを目的とする。
本発明による組立式ハウスは、段ボール又は厚紙からなる第1乃至第4の板状部材を備え、上記第1の板状部材は、第1の側端部に複数の折込線を有し、当該折込線に沿って折り込まれることにより当該第1の側端部がn角柱(nは3以上の整数)状になるように構成されており、上記第2の板状部材は、第1の側端部が上記第1の板状部材の第2の側端部に固定されるように構成されており、上記第3の板状部材は、第1の側端部が上記第2の板状部材の第2の側端部に固定されるように構成されており、上記第4の板状部材は、第1の側端部が上記第3の板状部材の第2の側端部に固定されるとともに、第2の側端部が上記第1の板状部材の上記第1の側端部に固定されるように構成されていることを特徴とする。
この組立式ハウスにおいては、第2の板状部材の第1の側端部を第1の板状部材の第2の側端部に固定し、第3の板状部材の第1の側端部を第2の板状部材の第2の側端部に固定し、第4の板状部材の第1の側端部を第3の板状部材の第2の側端部に固定するとともに、第4の板状部材の第2の側端部を第1の板状部材の第1の側端部に固定することにより、第1乃至第4の板状部材によって囲まれた空間が生成される。これにより、充分なプライベート空間を確保することができる。さらに、第1の板状部材の第1の側端部を折込線に沿って折り込むことにより、当該第1の側端部をn角柱状にすることができる。かかる側端部は、支柱として機能し、組立後の組立式ハウスの強度を高める。
本発明によれば、充分な強度を有する組立式ハウスが実現される。
本発明による組立式ハウスの第1実施形態を示す斜視図である。 図1の組立式ハウスを示す平面図である。 図1の壁部材10を示す平面図である。 図1の壁部材20を示す平面図である。 図1の壁部材30を示す平面図である。 図1の壁部材40を示す平面図である。 図1の屋根部材50を示す平面図である。 本発明による組立式ハウスの第2実施形態を示す斜視図である。 図8の組立式ハウスを示す平面図である。 図8の壁部材610を示す平面図である。 図8の壁部材620を示す平面図である。 図8の壁部材710を示す平面図である。 図8の壁部材720を示す平面図である。 本発明の変形例を説明するための図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明による組立式ハウスの第1実施形態を示す斜視図である。また、図2は、図1の組立式ハウスを示す平面図である。組立式ハウス1は、壁部材10(第1の板状部材)、壁部材20(第2の板状部材)、壁部材30(第3の板状部材)、及び壁部材40(第4の板状部材)を備えており、これらの壁部材10,20,30,40によって囲まれた空間S1を有する。空間S1の大きさは、例えば、幅(壁部材20と壁部材40との間隔)が1m程度、奥行(壁部材10と壁部材30との間隔)が1.3m程度、高さが2m程度である。かかる組立式ハウス1は、例えば、避難所において、被災者が用を足す際の囲いとして用いることができる。各壁部材10,20,30,40は、段ボール又は厚紙からなる。
さらに、組立式ハウス1は、空間S1を上方から覆う屋根部材50(第5の板状部材)を備えている。屋根部材50も、段ボール又は厚紙からなる。
壁部材20は、側端部20a(第1の側端部)が壁部材10の側端部10b(第2の側端部)に固定されるように構成されている。壁部材30は、側端部30a(第1の側端部)が壁部材20の側端部20b(第2の側端部)に固定されるように構成されている。また、壁部材40は、側端部40a(第1の側端部)が壁部材30の側端部30b(第2の側端部)に固定されるとともに、側端部40b(第2の側端部)が壁部材10の側端部10a(第1の側端部)に固定されるように構成されている。
図3は、壁部材10を示す平面図である。壁部材10は、1枚の段ボール又は厚紙からなり、左右対称の構造をしている。壁部材10の側端部10aには、4本の折込線L11a〜L14aが形成されている。壁部材10は、これらの折込線L11a〜L14aに沿って折り込まれることにより、側端部10aが四角柱状になるように構成されている。具体的には、各折込線L11a〜L14aに沿って略直角に山折りすることにより、四角柱状の側端部10aが形成される(図1及び図2参照)。
さらに、側端部10aには、切込線C11a,C12aが形成されている。切込線C11aは、折込線L11aと壁部材10の外周との間に形成されている。切込線C12aは、折込線L11aと折込線L12aとの間に形成されている。また、側端部10aには、孔部18aが形成されている。ここで、折込線L11aと折込線L12aとの間隔は、折込線L13aと折込線L14aとの間隔に略等しい。同様に、折込線L12aと折込線L13aとの間隔は、折込線L14aと孔部18aとの間隔に略等しい。
切込線C11a,C12aに沿って切込みを入れた状態で、折込線L11a〜L14aに沿って側端部10aを折り込むことにより、爪部14a,16aが形成される。組立時、爪部14aは、後述する壁部材40の爪部44bと共に、孔部18aに挿入される(図1参照)。また、爪部16aは、後述する壁部材40の孔部48bに挿入される。これにより、組立後の組立式ハウス1において、側端部10aの四角柱形状が維持されるとともに、壁部材10の側端部10aと壁部材40の側端部40bとが互いに固定される。
壁部材10の側端部10bには、折込線L11b〜L14bが形成されている。壁部材10は、これらの折込線L11b〜L14bに沿って折り込まれることにより、側端部10bが四角柱状になるように構成されている。具体的には、各折込線L11b〜L14bに沿って略直角に山折りすることにより、四角柱状の側端部10bが形成される(図1及び図2参照)。
さらに、側端部10bには、切込線C11b,C12bが形成されている。切込線C11bは、折込線L11bと壁部材10の外周との間に形成されている。切込線C12bは、折込線L11bと折込線L12bとの間に形成されている。また、側端部10bには、孔部18bが形成されている。ここで、折込線L11bと折込線L12bとの間隔は、折込線L13bと折込線L14bとの間隔に略等しい。同様に、折込線L12bと折込線L13bとの間隔は、折込線L14bと孔部18bとの間隔に略等しい。
切込線C11b,C12bに沿って切込みを入れた状態で、折込線L11b〜L14bに沿って側端部10bを折り込むことにより、爪部14b,16bが形成される。組立時、爪部14bは、後述する壁部材20の爪部24aと共に、孔部18bに挿入される(図1参照)。また、爪部16bは、後述する壁部材20の孔部28aに挿入される。これにより、組立後の組立式ハウス1において、側端部10bの四角柱形状が維持されるとともに、壁部材10の側端部10bと壁部材20の側端部20aとが互いに固定される。
壁部材10の中央部には、折込線L15及び切込線C13が形成されている。切込線C13に沿って切込みを入れることにより、扉12が得られる。折込線L15に沿って折り込むことにより、扉12を開けて、空間S1(図1参照)に出入りすることができる。
図4は、壁部材20を示す平面図である。壁部材20は、1枚の段ボール又は厚紙からなり、左右対称の構造をしている。壁部材20の側端部20aには、爪部24a及び孔部28aが形成されている。爪部24aは、壁部材20の外周から突き出るように形成されている。孔部28aと壁部材20の外周との間隔d21は、壁部材10における折込線L11bと折込線L12bとの間隔に略等しい。組立時、爪部24aは、壁部材10の孔部18bに挿入される。また、孔部28aには、壁部材10の爪部16bが挿入される。
壁部材20の側端部20bには、爪部24b及び孔部28bが形成されている。爪部24bは、壁部材20の外周から突き出るように形成されている。孔部28bと壁部材20の外周との間隔d22は、後述する壁部材30における折込線L31aと折込線L32aとの間隔に略等しい。組立時、爪部24bは、後述する壁部材30の孔部38aに挿入される。また、孔部28bには、後述する壁部材30の爪部36aが挿入される。
図5は、壁部材30を示す平面図である。壁部材30は、1枚の段ボール又は厚紙からなり、左右対称の構造をしている。壁部材30の構造は、折込線L15及び切込線C13が形成されていない点を除いて、壁部材10の構造と同様である。すなわち、壁部材30の側端部30aには、4本の折込線L31a〜L34aが形成されている。壁部材30は、これらの折込線L31a〜L34aに沿って折り込まれることにより、側端部30aが四角柱状になるように構成されている。具体的には、各折込線L31a〜L34aに沿って略直角に山折りすることにより、四角柱状の側端部30aが形成される(図1及び図2参照)。
さらに、側端部30aには、切込線C31a,C32aが形成されている。切込線C31aは、折込線L31aと壁部材30の外周との間に形成されている。切込線C32aは、折込線L31aと折込線L32aとの間に形成されている。また、側端部30aには、孔部38aが形成されている。ここで、折込線L31aと折込線L32aとの間隔は、折込線L33aと折込線L34aとの間隔に略等しい。同様に、折込線L32aと折込線L33aとの間隔は、折込線L34aと孔部38aとの間隔に略等しい。
切込線C31a,C32aに沿って切込みを入れた状態で、折込線L31a〜L34aに沿って側端部30aを折り込むことにより、爪部34a,36aが形成される。組立時、爪部34aは、壁部材20の爪部24bと共に、孔部38aに挿入される。また、爪部36aは、壁部材20の孔部28bに挿入される。これにより、組立後の組立式ハウス1において、側端部30aの四角柱形状が維持されるとともに、壁部材30の側端部30aと壁部材20の側端部20bとが互いに固定される。
壁部材30の側端部30bには、折込線L31b〜L34bが形成されている。壁部材30は、これらの折込線L31b〜L34bに沿って折り込まれることにより、側端部30bが四角柱状になるように構成されている。具体的には、各折込線L31b〜L34bに沿って略直角に山折りすることにより、四角柱状の側端部30bが形成される(図1及び図2参照)。
さらに、側端部30bには、切込線C31b,C32bが形成されている。切込線C31bは、折込線L31bと壁部材30の外周との間に形成されている。切込線C32bは、折込線L31bと折込線L32bとの間に形成されている。また、側端部30bには、孔部38bが形成されている。ここで、折込線L31bと折込線L32bとの間隔は、折込線L33bと折込線L34bとの間隔に略等しい。同様に、折込線L32bと折込線L33bとの間隔は、折込線L34bと孔部38bとの間隔に略等しい。
切込線C31b,C32bに沿って切込みを入れた状態で、折込線L31b〜L34bに沿って側端部30bを折り込むことにより、爪部34b,36bが形成される。組立時、爪部34bは、後述する壁部材40の爪部44aと共に、孔部38bに挿入される。また、爪部36bは、後述する壁部材40の孔部48aに挿入される。これにより、組立後の組立式ハウス1において、側端部30bの四角柱形状が維持されるとともに、壁部材30の側端部30bと壁部材40の側端部40aとが互いに固定される。
図6は、壁部材40を示す平面図である。壁部材40は、1枚の段ボール又は厚紙からなり、左右対称の構造をしている。壁部材40の構造は、壁部材20の構造と同様である。すなわち、壁部材40の側端部40aには、爪部44a及び孔部48aが形成されている。爪部44aは、壁部材40の外周から突き出るように形成されている。孔部48aと壁部材40の外周との間隔d41は、壁部材30における折込線L31bと折込線L32bとの間隔に略等しい。組立時、爪部44aは、壁部材30の孔部38bに挿入される。また、孔部48aには、壁部材30の爪部36bが挿入される。
壁部材40の側端部40bには、爪部44b及び孔部48bが形成されている。爪部44bは、壁部材40の外周から突き出るように形成されている。孔部48bと壁部材40の外周との間隔d42は、壁部材10における折込線L11aと折込線L12aとの間隔に略等しい。組立時、爪部44bは、壁部材10の孔部18aに挿入される。また、孔部48bには、壁部材10の爪部16aが挿入される。
図7は、屋根部材50を示す平面図である。屋根部材50には、折込線L51〜L54が形成されている。折込線L51,53の長さは、空間S1(図1参照)の幅に略等しい。また、折込線L52,54の長さは、空間S1の奥行に略等しい。
折込線L51の外側の部分50aは、台形状をしている。部分50aにおける折込線L51に対向する辺には、切込52a,52bが形成されている。切込52aは折込線L54の延長線上に位置し、切込52bは折込線L52の延長線上に位置している。切込52aの切込口から部分50aの端までの距離d51は、壁部材10における折込線L12aと折込線L13aとの間隔に略等しい。同様に、切込52bの切込口から部分50aの端までの距離d52は、壁部材10における折込線L12bと折込線L13bとの間隔に略等しい。
折込線L53の外側の部分50cも、台形状をしている。部分50cにおける折込線L53に対向する辺には、切込52c,52dが形成されている。切込52cは折込線L52の延長線上に位置し、切込52dは折込線L54の延長線上に位置している。切込52cの切込口から部分50cの端までの距離d53は、壁部材30における折込線L32aと折込線L33aとの間隔に略等しい。同様に、切込52dの切込口から部分50cの端までの距離d54は、壁部材30における折込線L32bと折込線L33bとの間隔に略等しい。
折込線L52の外側の部分50b、及び折込線L54の外側の部分50dは、何れも長方形状をしている。
切込52a,52b,52c,52dに沿って切込みを入れるとともに、折込線L51〜L54に沿って屋根部材50を折り込むことにより、図1に示すように、下方が開放した箱型形状の屋根部材50が得られる。屋根部材50の切込52aは、側端部40bと側端部10aとの結合部分に係合される。切込52bは、側端部10bと側端部20aとの結合部分に係合される。切込52cは、側端部20bと側端部30aとの結合部分に係合される。また、切込52dは、側端部30bと側端部40aとの結合部分に係合される。これにより、屋根部材50は、壁部材10,20,30,40に固定される。
組立式ハウス1の効果を説明する。組立式ハウス1においては、壁部材20の側端部20aを壁部材10の側端部10bに固定し、壁部材30の側端部30aを壁部材20の側端部20bに固定し、壁部材40の側端部40aを壁部材30の側端部30bに固定するとともに、壁部材40の側端部40bを壁部材10の側端部10aに固定することにより、壁部材10,20,30,40によって囲まれた空間S1が生成される。組立式ハウス1によれば、このように四方が囲まれた空間S1が得られるため、充分なプライベート空間を確保することができる。これにより、組立式ハウス1のユーザのプライバシーを充分に保護することができる。
また、本実施形態においては、屋根部材50により空間S1の上部も覆われる。これにより、組立式ハウス1のユーザのプライバシーをより厚く保護することができる。
さらに、壁部材10の側端部10aを折込線L11a〜L14aに沿って折り込むことにより、四角柱状にすることができる。かかる側端部10aは、支柱として機能し、組立後の組立式ハウス1の強度を高める。したがって、充分な強度を有する組立式ハウス1が実現されている。
本実施形態においては、壁部材10の側端部10bも、折込線L11b〜L14bに沿って折り込むことにより、四角柱状にすることができる。これにより、組立式ハウス1の強度が一層高められる。同様に、壁部材30の側端部30aは折込線L31a〜L34aに沿って折り込むことにより、側端部30bは折込線L31b〜L34bに沿って折り込むことにより、それぞれ四角柱状にすることができる。これらの側端部30a,30bも、組立式ハウス1の強度の向上に資する。
壁部材10,20,30,40及び屋根部材50は、段ボール又は厚紙からなる。このため、組立式ハウス1は、容易に廃棄することが可能である。また、段ボールや厚紙は比較的軽量であるため、組立の前後を通じて、組立式ハウス1の運搬・移動が容易となる。特に、壁部材10,20,30,40及び屋根部材50が段ボールからなる場合、消臭効果及び防音効果に優れた組立式ハウス1が実現される。
さらに、組立前、壁部材10,20,30,40及び屋根部材50は、1枚の平坦な段ボール又は厚紙からなる。このため、組立前の組立式ハウス1の保管に必要なスペースを節約することができる。
組立式ハウス1は、各壁部材10,20,30,40及び屋根部材50を折込線に沿って折り込むとともに、切込線に沿って切り込むことにより、組み立てられるように構成されている。このため、組立てが容易な組立式ハウス1が実現されている。
(第2実施形態)
図8は、本発明による組立式ハウスの第2実施形態を示す斜視図である。また、図9は、図8の組立式ハウスを示す平面図である。組立式ハウス2は、壁部材10(第1の板状部材)、壁部材60(第2の板状部材)、壁部材30(第3の板状部材)、及び壁部材70(第4の板状部材)を備えており、これらの壁部材10,60,30,70によって囲まれた空間S2を有する。空間S2の大きさは、例えば、幅(壁部材60と壁部材70との間隔)が1m程度、奥行(壁部材10と壁部材30との間隔)が2.4m程度、高さが2m程度である。かかる組立式ハウス2は、例えば、避難所において、被災者が寝る際の囲いとして用いることができる。壁部材10,30の構造は、組立式ハウス1について説明したとおりである。各壁部材60,70は、段ボール又は厚紙からなる。
壁部材60は、互いに連結可能な2枚の壁部材610,620(板状副部材)によって構成されている。これらの壁部材610,620は、段ボール又は厚紙からなる。
図10は、壁部材610を示す平面図である。壁部材610は、1枚の段ボール又は厚紙からなる。壁部材610の構造は、壁部材20及び壁部材40の構造と同様である。すなわち、壁部材610の側端部610aには、爪部614a及び孔部618aが形成されている。爪部614aは、壁部材610の外周から突き出るように形成されている。孔部618aと壁部材610の外周との間隔d611は、壁部材10における折込線L11bと折込線L12bとの間隔に略等しい。組立時、爪部614aは、壁部材10の孔部18bに挿入される。また、孔部618aには、壁部材10の爪部16bが挿入される。
壁部材610の側端部610bには、爪部614b及び孔部618bが形成されている。爪部614bは、壁部材610の外周から突き出るように形成されている。孔部618bと壁部材610の外周との間隔d612は、壁部材30における折込線L31aと折込線L32aとの間隔に略等しい。組立時、孔部618bには、後述する壁部材620の爪部624aが挿入される。
図11は、壁部材620を示す平面図である。壁部材620は、1枚の段ボール又は厚紙からなる。壁部材620の側端部620aには、4本の折込線L621〜L624が形成されている。壁部材620は、これらの折込線L621〜L624に沿って折り込まれることにより、側端部620aが四角柱状になるように構成されている。具体的には、各折込線L621〜L624に沿って略直角に谷折りすることにより、四角柱状の側端部620aが形成される(図8及び図9参照)。
さらに、側端部620aには、切込線C621が形成されている。切込線C621は、折込線L621と壁部材620の外周との間に形成されている。また、側端部620aには、孔部628aが形成されている。ここで、折込線L621と折込線L622との間隔は、折込線L623と折込線L624との間隔に略等しい。同様に、折込線L622と折込線L623との間隔は、折込線L624と孔部628aとの間隔に略等しい。
切込線C621に沿って切込みを入れた状態で、折込線L621〜L624に沿って側端部620aを折り込むことにより、爪部624aが形成される。組立時、爪部624aは、孔部628a、及び壁部材610の孔部618bに挿入される。これにより、組立後の組立式ハウス2において、側端部620aの四角柱形状が維持されるとともに、壁部材610の側端部610bと壁部材620の側端部620aとが互いに連結される。
壁部材620の側端部620bには、爪部624b及び孔部628bが形成されている。爪部624bは、壁部材620の外周から突き出るように形成されている。孔部628bと壁部材620の外周との間隔d622は、壁部材30における折込線L31aと折込線L32aとの間隔に略等しい。組立時、爪部624bは、壁部材30の孔部38aに挿入される。また、孔部628bには、壁部材30の爪部36aが挿入される。
図8に戻って、壁部材70は、互いに連結可能な2枚の壁部材710,720(板状副部材)によって構成されている。これらの壁部材710,720は、段ボール又は厚紙からなる。
図12は、壁部材710を示す平面図である。壁部材710は、1枚の段ボール又は厚紙からなる。壁部材710の構造は、壁部材20及び壁部材40の構造と同様である。すなわち、壁部材710の側端部710aには、爪部714a及び孔部718aが形成されている。爪部714aは、壁部材710の外周から突き出るように形成されている。孔部718aと壁部材710の外周との間隔d711は、壁部材30における折込線L31bと折込線L32bとの間隔に略等しい。組立時、孔部718aには、後述する壁部材720の爪部724bが挿入される。
壁部材710の側端部710bには、爪部714b及び孔部718bが形成されている。爪部714bは、壁部材710の外周から突き出るように形成されている。孔部718bと壁部材710の外周との間隔d712は、壁部材10における折込線L11aと折込線L12aとの間隔に略等しい。組立時、爪部714bは、壁部材10の孔部18aに挿入される。また、孔部718bには、壁部材10の爪部16aが挿入される。
図13は、壁部材720を示す平面図である。壁部材720は、1枚の段ボール又は厚紙からなる。壁部材720の側端部720aには、爪部724a及び孔部728aが形成されている。爪部724aは、壁部材720の外周から突き出るように形成されている。孔部728aと壁部材720の外周との間隔d721は、壁部材30における折込線L31bと折込線L32bとの間隔に略等しい。組立時、爪部724aは、壁部材30の孔部38bに挿入される。また、孔部728aには、壁部材30の爪部36bが挿入される。
壁部材720の側端部720bには、4本の折込線L721〜L724が形成されている。壁部材720は、これらの折込線L721〜L724に沿って折り込まれることにより、側端部720bが四角柱状になるように構成されている。具体的には、各折込線L721〜L724に沿って略直角に谷折りすることにより、四角柱状の側端部720bが形成される(図8及び図9参照)。
さらに、側端部720bには、切込線C721が形成されている。切込線C721は、折込線L721と壁部材720の外周との間に形成されている。また、側端部720bには、孔部728bが形成されている。ここで、折込線L721と折込線L722との間隔は、折込線L723と折込線L724との間隔に略等しい。同様に、折込線L722と折込線L723との間隔は、折込線L724と孔部728bとの間隔に略等しい。
切込線C721に沿って切込みを入れた状態で、折込線L721〜L724に沿って側端部720bを折り込むことにより、爪部724bが形成される。組立時、爪部724bは、孔部728b、及び壁部材710の孔部718aに挿入される。これにより、組立後の組立式ハウス2において、側端部720bの四角柱形状が維持されるとともに、壁部材710の側端部710aと壁部材720の側端部720bとが互いに連結される。
組立式ハウス2の効果を説明する。組立式ハウス2においては、壁部材60が互いに連結可能な2枚の壁部材610,620によって構成されるとともに、壁部材70が互いに連結可能な2枚の壁部材710,720によって構成されている。これにより、空間S2の奥行を大きくし、広いプライベート空間を確保することができる。
また、組立式ハウス2においては、壁部材620,720を取り外したり、取り付けたりすることにより、空間S2の広さを変えることが可能である。壁部材620,720を取り外した場合は、壁部材610の爪部614bを壁部材30の孔部38aに挿入するとともに、壁部材610の孔部618bに壁部材30の爪部36aを挿入すればよい。また、壁部材710の爪部714aを壁部材30の孔部38bに挿入するとともに、壁部材710の孔部718aに壁部材30の爪部36bを挿入すればよい。
さらに、壁部材620の側端部620aを折込線L621〜L624に沿って折り込むことにより、四角柱状にすることができる。かかる側端部620aは、支柱として機能し、組立後の組立式ハウス2の強度を高める。また、壁部材720の側端部720bを折込線L721〜L724に沿って折り込むことにより、四角柱状にすることができる。かかる側端部720bも、支柱として機能し、組立後の組立式ハウス2の強度を高める。組立式ハウス2のその他の効果は、組立式ハウス1と同様である。なお、組立式ハウス2においても、組立式ハウス1と同様、空間S2を上方から覆う屋根部材を設けてもよい。
本発明による組立式ハウスは、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、第1実施形態においては4本の支柱(側端部10a,10b,30a,30b)が設けられた場合、第2実施形態においては6本の支柱(側端部10a,10b,30a,30b,620a,720b)が設けられた場合を示した。しかし、支柱の本数は、1以上の任意の数とすることができる。
上記実施形態においては、支柱が四角柱状である場合を例示した。しかし、支柱は、一般に、n角柱(nは3以上の整数)とすることができる。上記実施形態は、n=4の場合である。
上記実施形態においては、壁部材10に扉(扉12)が設けられた場合を例示した。しかし、扉は、壁部材10以外の壁部材に設けてもよい。
上記実施形態においては、壁部材どうしを固定する構造として、爪部を孔部に挿入する構造を例示した。かかる固定をより強固なものにするために、図14に示すように、切込82aの入ったストッパー部材82を用いてもよい。詳細には、爪部84にも切込84aを入れておき、孔部86から突出した爪部84の切込84aに対し、ストッパー部材82の切込82aを係合させることにより、爪部84が孔部86から抜けるのを防ぐことができる。ただし、壁部材どうしの固定には、その他の手段(例えばガムテープによる貼り合わせ)を用いてもよい。
また、本発明による組立式ハウスは、避難所におけるプライベート空間の確保以外の用途にも適用できることは、言うまでもない。例えば、本発明による組立式ハウスは、子供の遊戯スペースに用いてもよいし、路上生活者の居住スペースに用いてもよい。
1 組立式ハウス
2 組立式ハウス
10 壁部材(第1の板状部材)
10a 側端部(第1の側端部)
10b 側端部(第2の側端部)
12 扉
14a,14b 爪部
16a,16b 爪部
18a,18b 孔部
20 壁部材(第2の板状部材)
20a 側端部(第1の側端部)
20b 側端部(第2の側端部)
24a,24b 爪部
28a,28b 孔部
30 壁部材(第3の板状部材)
30a 側端部(第1の側端部)
30b 側端部(第2の側端部)
34a,34b 爪部
36a,36b 爪部
38a,38b 孔部
40 壁部材(第4の板状部材)
40a 側端部(第1の側端部)
40b 側端部(第2の側端部)
44a,44b 爪部
48a,48b 孔部
50 屋根部材
52a,52b,52c,52d 切込
60 壁部材(第2の板状部材)
610 壁部材(板状副部材)
610a,610b 側端部
614a,614b 爪部
618a,618b 孔部
620 壁部材(板状副部材)
620a,620b 側端部
624a,624b 爪部
628a,628b 孔部
70 壁部材(第4の板状部材)
710 壁部材(板状副部材)
710a,710b 側端部
714a,714b 爪部
718a,718b 孔部
720 壁部材(板状副部材)
720a,720b 側端部
724a,724b 爪部
728a,728b 孔部
82 ストッパー部材
82a 切込
84 爪部
84a 切込
86 孔部

Claims (10)

  1. 段ボール又は厚紙からなる第1乃至第4の板状部材を備え、
    前記第1の板状部材は、第1の側端部に複数の折込線を有し、当該折込線に沿って折り込まれることにより当該第1の側端部がn角柱(nは3以上の整数)状になるように構成されており、
    前記第2の板状部材は、第1の側端部が前記第1の板状部材の第2の側端部に固定されるように構成されており、
    前記第3の板状部材は、第1の側端部が前記第2の板状部材の第2の側端部に固定されるように構成されており、
    前記第4の板状部材は、第1の側端部が前記第3の板状部材の第2の側端部に固定されるとともに、第2の側端部が前記第1の板状部材の前記第1の側端部に固定されるように構成されていることを特徴とする組立式ハウス。
  2. 請求項1に記載の組立式ハウスにおいて、
    前記第1の板状部材は、前記第2の側端部に複数の折込線を有し、当該折込線に沿って折り込まれることにより当該第2の側端部がn角柱状になるように構成されている組立式ハウス。
  3. 請求項1又は2に記載の組立式ハウスにおいて、
    前記第3の板状部材は、前記第1の側端部に複数の折込線を有し、当該折込線に沿って折り込まれることにより当該第1の側端部がn角柱状になるように構成されている組立式ハウス。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の組立式ハウスにおいて、
    前記第3の板状部材は、前記第2の側端部に複数の折込線を有し、当該折込線に沿って折り込まれることにより当該第2の側端部がn角柱状になるように構成されている組立式ハウス。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の組立式ハウスにおいて、
    前記第2の板状部材は、互いに連結可能な2枚の板状副部材によって構成されており、
    前記第4の板状部材は、互いに連結可能な2枚の板状副部材によって構成されている組立式ハウス。
  6. 請求項5に記載の組立式ハウスにおいて、
    前記第2の板状部材を構成する前記2枚の板状副部材の少なくとも一方は、他方の前記板状副部材に連結される側端部に複数の折込線を有し、当該折込線に沿って折り込まれることにより当該側端部がn角柱状になるように構成されている組立式ハウス。
  7. 請求項5又は6に記載の組立式ハウスにおいて、
    前記第4の板状部材を構成する前記2枚の板状副部材の少なくとも一方は、他方の前記板状副部材に連結される側端部に複数の折込線を有し、当該折込線に沿って折り込まれることにより当該側端部がn角柱状になるように構成されている組立式ハウス。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載の組立式ハウスにおいて、
    段ボール又は厚紙からなり、前記第1乃至第4の板状部材によって囲まれる空間を上方から覆う第5の板状部材を備える組立式ハウス。
  9. 請求項8に記載の組立式ハウスにおいて、
    前記第5の板状部材は、複数の折込線を有し、当該折込線に沿って折り込まれることにより下方が開放した箱型形状になるように構成されている組立式ハウス。
  10. 請求項1乃至9の何れかに記載の組立式ハウスにおいて、
    前記第2の板状部材は、前記第1の側端部が前記第1の板状部材の前記第2の側端部に固定されており、
    前記第3の板状部材は、前記第1の側端部が前記第2の板状部材の前記第2の側端部に固定されており、
    前記第4の板状部材は、前記第1の側端部が前記第3の板状部材の前記第2の側端部に固定されるとともに、前記第2の側端部が前記第1の板状部材の前記第1の側端部に固定されており、
    前記第1乃至第4の板状部材によって囲まれた空間を有する組立式ハウス。
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