JP2015052079A - ラジカル硬化性樹脂組成物の硬化性の評価方法 - Google Patents

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【課題】本発明が解決しようとする課題は、ラジカル硬化性樹脂組成物による塗膜の継時的な硬化状態及び硬化時間を可視化することである。【解決手段】本発明は、ラジカル硬化性樹脂組成物を基体に塗布して塗膜を作製した後に、表面切削試験機を用いて、該塗膜の最大垂直圧を繰り返し測定することを特徴とするラジカル硬化性樹脂組成物の硬化性の評価方法に関するものである。本発明の評価方法によれば、ラジカル硬化性樹脂組成物による塗膜の継時的な硬化状態を最大垂直圧値で可視化でき、各ラジカル硬化性樹脂組成物の硬化時間も把握することができる。また、本発明によれば、これまで不明であったラジカル硬化性樹脂組成物による塗膜の硬化状態と耐タイヤ汚染性との関係も把握することができる。【選択図】 なし

Description

本発明は、土木建築材料に好適に使用可能なラジカル硬化性樹脂組成物の硬化性の評価方法に関する。
ラジカル硬化性樹脂組成物は、常温での硬化性やスプレー作業性に優れることから、道路舗装用材料をはじめ各種土木建築材料として広く利用されている。
前記ラジカル硬化性樹脂組成物を道路舗装等の用途で実際に施工する場合には、前記ラジカル硬化性樹脂組成物を道路上に散布又は塗布し、外気温下で硬化させる必要がある。このため、前記ラジカル硬化性樹脂組成物が硬化するまでの間は、道路を遮断し通行止めにする必要があった。
しかしながら、前記ラジカル硬化性樹脂組成物の硬化状態の確認については、これまで指触による官能評価が主であり、評価者によって硬化性の判定に差が出てしまう問題があった(例えば、特許文献1を参照。)。また、指触での官能評価でラジカル硬化性樹脂組成物の硬化が充分であると判断しても、実際は、ラジカル硬化性樹脂組成物全体の硬化が充分でなく、自動車がその上を通過するとタイヤによる汚染が確認される場合もあった。
このため、実際の施工現場では、実際の硬化時間より多くの時間を取ることが多く、必要以上の道路遮断を余儀なくされていた。以上のように、指触による官能評価に代わるラジカル硬化性樹脂組成物の硬化性の評価方法の創作が渇望されている。
特開2009−263445号公報
本発明が解決しようとする課題は、ラジカル硬化性樹脂組成物による塗膜の継時的な硬化状態及び硬化時間を可視化することである。
本発明は、ラジカル硬化性樹脂組成物を基体に塗布して塗膜を作製した後に、表面切削試験機を用いて、該塗膜の最大垂直圧を繰り返し測定することを特徴とするラジカル硬化性樹脂組成物の硬化性の評価方法に関するものである。
本発明の評価方法によれば、ラジカル硬化性樹脂組成物による塗膜の継時的な硬化状態を最大垂直圧値で可視化でき、各ラジカル硬化性樹脂組成物の硬化時間も把握することができる。また、本発明によれば、これまで不明であったラジカル硬化性樹脂組成物による塗膜の硬化状態と耐タイヤ汚染性との関係も把握することができる。
本発明で用いることができるラジカル硬化性樹脂組成物としては、例えば、ラジカル硬化性樹脂(A)及びラジカル硬化性単量体(B)を含有するラジカル硬化性樹脂組成物が挙げられる。
前記ラジカル硬化性樹脂(A)としては、例えば、不飽和ポリエステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート
からなる群より選ばれる1種以上のラジカル硬化性樹脂が挙げられる。これらのラジカル硬化性樹脂は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記不飽和ポリエステル樹脂としては、例えば、α,β−不飽和二塩基酸を含む二塩基酸と多価アルコールとを従来公知の方法で反応させて得られるものが挙げられる。
前記α,β−不飽和二塩基酸としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
その他の二塩基酸としては、飽和二塩基酸を用いることができ、例えば、フタル酸、無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン2酸,2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、またこれらのジアルキルエステル等が挙げられる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、2−メチル−1,3−プロパンジオ−ル、1,3−ブタンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、水素化ビスフェノ−ルA、1,4−ブタンジオ−ル、ビスフェノ−ルAとプロピレンオキシドまたはエチレンオキシドの付加物、1,2,3,4−テトラヒドロキシブタン、グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、1,3−プロパンジオ−ル、1,2−シクロヘキサングリコ−ル、1,3−シクロヘキサングリコ−ル、1,4−シクロヘキサングリコ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、パラキシレングリコ−ル、ビシクロヘキシル−4,4’−ジオ−ル、2,6−デカリングリコ−ル、2,7−デカリングリコ−ル等が挙げられる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、ビスフェノール型エポキシ化合物単独又はビスフェノール型エポキシ化合物とノボラック型エポキシ化合物とを混合したエポキシ化合物と、不飽和一塩基酸とを従来公知の方法で反応して得られるものが挙げられる。
前記ビスフェノール型エポキシ化合物としては、例えば、エピクロルヒドリンとビスフェノールA又はビスフェノールFとの反応により得られる1分子中に2個以上のエポキシ基を有するグリシジルエーテル型エポキシ化合物、メチルエピクロルヒドリンとビスフェノールA又はビスフェノールFとを反応させて得られるジメチルグリシジルエーテル型エポキシ化合物、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物とエピクロルヒドリン又はメチルエピクロルヒドリンとを反応させて得られるエポキ化合物等が挙げられる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ノボラックタイプ型エポキシ化合物としては、例えば、フェノールノボラック又はクレゾールノボラックと、エピクロルヒドリン又はメチルエピクロルヒドリンとを反応させて得られるエポキシ化合物等が挙げられる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記不飽和一塩基酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸、桂皮酸、クロトン酸、モノメチルマレート、モノプロピルマレート、モノブテンマレート、ソルビン酸、モノ(2−エチルヘキシル)マレート等が挙げられる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、ポリオールとポリイソシアネートと水酸基を有する(メタ)アクリル化合物とを従来公知の方法で反応させて得られるものが挙げられる。
前記ポリオールとしては、例えば、アクリルポリオール、カプロラクトンポリオール、ブタジエンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール等が挙げられる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネートとしては、分子中にイソシアネート基を2個以上有するものが挙げられ、例えば、フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式ジイソシアネート;キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート、メチレンジフェニルジシソシアネートのホルマリン縮合体、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのカルボジイミド変性体等の芳香族系ポリイソシアネートなどが挙げられる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記水酸基を有する(メタ)アクリル化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート等が挙げられる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、メタクリレートとアクリレートの一方又は両方をいい、「(メタ)アクリロイル基」とは、メタクリロイル基とアクリロイル基の一方又は両方をいい、「(メタ)アクリル酸」とは、メタクリル酸とアクリル酸の一方又は両方をいい、「(メタ)アクリル化合物」とは、アクリル化合物とメタクリル化合物の一方又は両方をいう。
前記ポリエステル(メタ)アクリレートとしては、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する飽和ポリエステル又は不飽和ポリエステルを用いることが好ましい。前記飽和ポリエステルは、飽和二塩基酸と多価アルコールとを縮合反応させたものであり、また、前記不飽和ポリエステルとは、α,β−不飽和二塩基酸と多価アルコールとを縮合反応させたものであり、いずれも末端に(メタ)アクリロイル基を有するものである。
前記飽和二塩基酸、α,β−不飽和二塩基酸及び前記多価アルコールは、前記不飽和ポリエステルの合成に用いるものと同様のものを用いることができる。
前記ポリエステル(メタ)アクリレートの製造方法としては、飽和ポリエステル又は不飽和ポリエステルに対し、(メタ)アクリル酸のグリシジルエステル化合物を用いる方法が好ましく、グリシジル(メタ)アクリレートを用いる方法が特に好ましい。
前記ラジカル硬化性樹脂(A)の数平均分子量としては、塗膜の引張物性、耐汚染性及び表面乾燥性をより一層向上できる点から、500〜5,000の範囲であることがより好ましく、1,000〜3,000の範囲であることがより好ましい。なお、前記ラジカル重合性樹脂(A)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、下記の条件で測定した値を示す。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
前記ラジカル硬化性単量体(B)は、前記ラジカル硬化性樹脂(A)の反応性希釈剤であり、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、β−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−シアノエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトン(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの単量体は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ラジカル硬化性樹脂(A)と前記ラジカル硬化性単量体(B)との質量割合[(A)/(B)]は、常温乾燥性や引張り物性等の点から、20/80〜90/10の範囲が好ましく、30/70〜80/20の範囲がより好ましい。
本発明で用いることができるラジカル硬化性樹脂組成物は、前記ラジカル硬化性樹脂(A)及び前記ラジカル硬化性単量体(B)以外にも、アクリル樹脂(C)、空気乾燥性化合物(D)、硬化剤(E)、硬化促進剤(F)、石油ワックス(G)、及び、その他の添加剤を含有してもよい。
前記アクリル樹脂(C)は、ラジカル硬化性樹脂組成物の硬化性を補助するものであり、例えば、(メタ)アクリル単量体を含む重合性化合物を従来公知の方法で重合して得られものを用いることができる。
前記(メタ)アクリル単量体としては、例えば、(メタ)アクリルレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート等のフッ素原子を有する(メタ)アクリル単量体;イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シジクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート等の脂環構造を有する(メタ)アクリル単量体;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のエーテル基を有する(メタ)アクリル単量体;ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−メチル−[1,3]−ジオキソラン−4−イル−メチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどを用いることができる。これらの(メタ)アクリル単量体は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記(メタ)アクリル単量体以外の重合性化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記アクリル樹脂(C)を得る際には、必要に応じて有機溶剤を用いてもよい。前記有機溶剤としては、例えば、キシレン、トルエン、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、ブタノール等を用いることができる。これらの有機溶剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記アクリル樹脂(C)の重量平均分子量としては、硬化性をより一層向上しやすくなる点から、20,000以上であることが好ましく、30,000以上であることがより好ましい。なお、前記アクリル樹脂(C)の重量平均分子量は、前記ラジカル硬化性樹脂(A)の数平均分子量と同様の測定により得られた値を示す。
前記アクリル樹脂(C)の使用量としては、硬化性をより一層向上できる点から、前記ラジカル硬化性樹脂(A)、前記ラジカル硬化性単量体(B)及び前記アクリル樹脂(C)の合計中、0.5〜40質量%の範囲であることが好ましく、1〜30質量%の範囲であることがより好ましい。
前記空気乾燥性(D)は、ラジカル硬化性樹脂組成物の硬化性を補助するものであり、従来公知のものを用いることができ、例えば、空気乾燥性付与基を有する化合物(b−1)と、α,β−不飽和二塩基酸、多価アルコール、芳香族飽和二塩基酸及びその無水物からなる群より選ばれる1種以上の化合物(b−2)とを従来公知の方法で付加反応又はエステル化反応して得られるものが挙げられる。
前記化合物(b−1)としては、例えば、環状不飽和脂肪族多塩基酸及びその誘導体を含む化合物、α位水素を有するアリルエーテル基を含む化合物、多価アルコールと乾性油とのエステル交換反応で得られるアルコリシス化合物及び水酸基を有するジシクロペンタジエニル基を含む化合物からなる群より選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記化合物(b−2)として用いることができるα,β−不飽和二塩基酸及び多価アルコールは、前記不飽和ポリエステルの製造で用いることができるα,β−不飽和二塩基酸及び多価アルコールと同様のものを用いることができる。
前記芳香族飽和二塩基酸及びその無水物としては、例えば、フタル酸、無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、及びこれらのジアルキルエステル等が挙げられる。
前記空気乾燥性化合物(D)の使用量としては、前記ラジカル硬化性樹脂(A)100質量部に対して、0.1〜40質量部の範囲であることが好ましい。
前記硬化剤(E)としては、硬化性の点から有機過酸化物を用いることが好ましく、例えば、ジアシルパーオキサイド化合物、パーオキシエステル化合物、ハイドロパーオキサイド化合物、ジアルキルパーオキサイド化合物、ケトンパーオキサイド化合物、パーオキシケタール化合物、アルキルパーエステル化合物、パーカーボネート化合物等が挙げられる。これらの硬化剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの硬化剤は、養生条件等により適宜選択される。
前記硬化剤(E)の使用量としては、硬化性の点から、本発明のラジカル硬化性樹脂組成物中0.5〜10質量%の範囲であることが好ましく、1〜5質量%の範囲がより好ましい。
前記硬化促進剤(F)は、前記硬化剤(E)の有機過酸化物をレドックス反応によって分解し、活性ラジカルの発生を容易にする作用のある物質であり、例えば、ナフテン酸コバルト、オクチル酸コバルト等のコバルト有機酸塩;オクチル酸亜鉛、オクチル酸バナジウム、ナフテン酸銅、ナフテン酸バリウム等の金属石鹸;バナジウムアセチルアセテート、コバルトアセチルアセテート、鉄アセチルアセトネート等の金属キレート;アニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、p−トルイジン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジメチル−p−トルイジンのエチレンオキサイド付加物、N,N−ビス(2-ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド、4−[N,N−ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]ベンズアルデヒド、4−(N−メチル−N−ヒドロキシエチルアミノ)ベンズアルデヒド、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジン、N−エチル−m−トルイジン、トリエタノールアミン、m−トルイジン、ジエチレントリアミン、ピリジン、フェニリモルホリン、ピペリジン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン、ジエタノールアニリン等のN,N−置換アニリン;N,N−置換−p−トルイジン、4−(N,N−置換アミノ)ベンズアルデヒド等のアミン類などが挙げられる。これらの硬化促進剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記硬化促進剤(F)の使用量としては、硬化性の点から、本発明のラジカル硬化性樹脂組成物中0.1〜10質量%の範囲であることが好ましく、0.3〜5質量%の範囲がより好ましい。
前記石油ワックス(G)は、酸素による硬化阻害を防止するものであり、例えば、融点が30〜80℃の石油ワックスを用いることが好ましく、具体的には、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタム等を用いることができる。これらの石油ワックスは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記石油ワックス(G)の使用量としては、硬化性の点から、ラジカル硬化性樹脂組成物中0.01〜5質量%の範囲であることが好ましい。
前記その他の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、老化防止剤、顔料、チキソ性付与剤、溶剤、充填剤、プロセスオイル、可塑剤、紫外線防止剤、補強材、骨材、難燃剤、安定剤、重合禁止剤、アスファルト等が挙げられる。これらの添加剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ラジカル硬化性樹脂組成物を塗布する基体としては、例えば、セメントコンクリート、アスファルトコンクリート、モルタルコンクリート、レジンコンクリート、透水コンクリート、ALC板、PC板、金属(鋼材)、ガラス板、アクリル樹脂フィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、変性ポリフェニレンエーテルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、及びこれらの基体にプライマーが塗布されているもの等を用いることができる。また、基体の形状は、曲面、延長面、平面、傾斜面等いずれでもよい。
前記ラジカル硬化性樹脂組成物を前記基体に塗布する方法としては、例えば、ハケ、鏝、レーキ、アプリケーター、スプレー等を用いて塗布する方法;カーテンフローコーター法、ダイコーター法ナイフコーター法、ロールコーター法、グラビアコーター法によって塗布する方法などが挙げられる。
前記ラジカル硬化性樹脂組成物を前記基体に塗布して塗膜を作製した後は、表面切削試験機を用いて、該塗膜の最大垂直圧(N)を繰り返し測定する。
前記表面切削試験機は、「SAICAS(Surface and Interfacial Cutting Analysis System、登録商標)」として知られており、切刃による塗膜の界面切削によってその切刃が受ける抵抗力を圧力で検出し、その検出圧力の大きさによって、塗膜の最大垂直圧(N)を測定できるものである。前記表面切削試験機は、例えば、大日本プラスチック株式会社、ダイプラ・ウィンティス株式会社、メコン株式会社、三ツ和理化学工業株式会社等から市販品を入手することができる。
なお、前記表面切削試験機の代わりに、例えば、微小硬度計を用いて前記塗膜の硬度を繰り返し測定することにより塗膜の硬化性を評価する方法も考えられるが、この場合には、硬化し始めた段階の非常に柔らかい塗膜では硬度を検出できず、硬化時間の把握が困難であるとの理由から好ましくない。これに対し、前記表面切削試験機によれば、硬化し始めた段階の非常に柔らかい塗膜でも最大垂直圧(N)を測定できるため、硬化時間の把握が容易である。
前記表面切削試験機により前記塗膜の最大垂直圧(N)を測定する際の条件としては、最大垂直圧を測定できる条件であれば特に限定されるものではないが、例えば、後述する実施例を一例として挙げることができる。
以下、実施例を用いて、本発明をより詳細に説明する。
[合成例1]ウレタンメタクリレート(A−1)の合成
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、空気導入口及び還流冷却器を備えた四つ口フラスコに、数平均分子量1,000のポリプロピレングリコールを500質量部、トリレンジイソシアネートを174質量部仕込み、窒素気流下80℃で4時間反応させた。イソシアネート基当量が600とほぼ理論値となったのを確認して、50℃まで冷却した。次いで、空気気流下でハイドロキノン0.07質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを131質量部を加え、90℃で5時間反応させた。イソシアネート%が0.1%以下となった時点でターシャリーブチルカテコールを0.07質量部加え、数平均分子量;1584のウレタンメタクリレート(A−1)を得た。
[合成例2]エポキシメタクリレート(A−2)の合成
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、空気導入口及び還流冷却器を備えた四つ口フラスコに、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応により得られたエポキシ化合物(DIC株式会社製「エピクロン850」)を1,850質量部、メタクリル酸を860質量部、ハイドロキノンを1.36質量部、トリエチルアミンを10.8質量部仕込み、120まで昇温させ10時間させて、酸価3.5mgKOH/gのエポキシメタクリレート(A−2)を得た。
[合成例3]アクリル樹脂(C−1)の合成
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口及び還流冷却器を備えた四つ口フラスコに、キシレン450質量部を加え、115℃にまで昇温して子の温度を維持した。次いで、メチルメタクリレートを240質量部、n−ブチルメタクリレートを160質量部、ジーターシャリーブチルパーオキサイドを3質量部及びキシレンを150質量部を4時間に亘って滴下した。滴下終了後、120℃で8時間保持して、不揮発分が40質量%、重量平均分子量が35,000のアクリル樹脂(C−1)を得た。
[調製例1]ラジカル硬化性樹脂組成物(X−1)の調製
合成例2で得られたウレタンメタクリレート(A−1)を20質量部、メチルメタクリレートを60質量部、合成例3で得られたアクリル樹脂(C−1)を20質量部、融点が54℃のパラフィンワックスを0.3質量部混合、撹拌してラジカル硬化性樹脂組成物を得た。
[調製例2〜3]
用いるラジカル硬化性樹脂(A)の種類及び量、ラジカル硬化性単量体(B)の量、並びに、アクリル樹脂(C)の量を表1に変更した以外は、調製例1と同様にしてラジカル重合性樹脂組成物(X−2)〜(X−4)を得た。
[実施例1]
100mlのデスカップに調整例1〜4で得られたラジカル硬化性樹脂組成物を50質量部計量し、該ラジカル重合性樹脂組成物を25℃に調製した後、「ナイパーNS」(日油株式会社製、ベンゾイルパーオキサイド40質量%含有)を2質量部添加、混合した。これを25℃、湿度50%の試験室内にて、ガラス板上に厚み0.15mmとなるように、アプリケーターを用いて塗布し、塗膜を得た。次いで、表面切削試験機「SAICAS NW05型」(ダイプラ・ウィンティス株式会社製)を用いて下記条件にて、前記塗膜の最大垂直圧(N)を繰り返し記録した。なお、最大垂直圧(N)を測定する際は、毎回、それぞれ塗膜の異なる箇所を測定した。得られた最大垂直圧(N)と測定時間(分)を表1に示す。
(表面切削試験機による測定条件)
測定モード:押込みモード
圧子:ステンレス剛球 ダイアモンド圧子(ロックウェル)
押込み深さ:5μm
押込み速度:100μm/秒
引離し速度:100μm/秒
最大垂直圧1回の測定時間:100秒
[実施例2〜3]
使用するラジカル硬化性樹脂組成物の種類を表1に示す通り変更した以外は、実施例1と同様にして塗膜の最大垂直圧(N)を繰り返し記録した。測定時間(分)と最大垂直圧(N)を表1に示す。
[硬化割合の評価方法]
実施例にて塗膜を作製してから24時間経過後に測定された最大垂直圧値を分母とし、各測定時間に測定された最大垂直圧値を分子として、ラジカル硬化性樹脂組成物の硬化割合(%)を算出した。
[耐タイヤ汚染性の評価方法]
実施例で用いた塗膜とは別に、もう1つ同様の塗膜をそれぞれ作製した。実施例で用いた塗膜の最大垂直圧を測定した時間と同時に、もう1つの塗膜表面に黒色のゴム栓を手で擦り付け、擦り付けた後が消しゴムで消せるかどうかを観察した。なお、擦り付けた後が消しゴムで消せた場合には「○」、消せなかった場合には「×」と評価した。
Figure 2015052079
実施例1〜3に示す通り、本発明の評価方法によれば、塗膜中のラジカル硬化性樹脂組成物の硬化状態を最大垂直圧により可視化でき、耐タイヤ汚染性と硬化状態との関係性も把握できた。この結果、ラジカル硬化性樹脂組成物が完全に硬化していなくてもタイヤ汚染がなくなることが判明した。また、タイヤ汚染がなくなるまでの各ラジカル硬化性樹脂組成物の硬化時間を可視化できた。

Claims (1)

  1. ラジカル硬化性樹脂組成物を基体に塗布して塗膜を作製した後に、表面切削試験機を用いて、該塗膜の最大垂直圧を繰り返し測定することを特徴とするラジカル硬化性樹脂組成物の硬化性の評価方法。
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