以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る機能設定制御システムSYSの構成の一例を示す説明図である。
図1に示すように、機能設定制御システムSYSは、本発明に係る画像形成装置の一例
としての複数の複合機1a〜1cと、携帯端末装置9と、を備えて構成されている。複合機1a〜1cは、例えば、コピー機能、スキャナー機能及びファクシミリ機能等の多種の機能を実行可能に構成されている。携帯端末装置9は、例えば、スマートフォンやタブレット端末である。複合機1a〜1c及び携帯端末装置9は、互いに、例えば、Bluetooth(登録商標)や赤外線通信等の無線通信が可能に構成されている。携帯端末装置9は、複数の複合機1a〜1cのうち通信対象の一台を択一的に選択し、選択した複合機1a〜1cとの間で無線通信を行う。例えば、図1における実線部は、複合機1aと携帯端末装置9とが無線通信を行っていることを示している。尚、機能設定制御システムSYSに含まれる複合機の台数は、3台に限定する趣旨ではなく、例えば1台であってもよい。
図2は、本発明に係る画像形成装置の一例としての複合機1a〜1cの概略構造図である。複合機1a〜1cは、同様の構成であるため、以下では、複合機1a〜1cを総称して複合機1と称す。
複合機1は、原稿読取部5と、原稿給送部6と、本体部100と、後処理部3と、操作部7と、を備えている。
原稿読取部5は、CCD(Charge Coupled Device)及び露光ランプ等からなるスキャナー51と、ガラス等の透明部材により構成された原稿台52及び原稿読取スリット53とを備えている。スキャナー51は図略の駆動部によって移動可能に構成され、原稿台52に載置された原稿を読み取るときは、原稿台52に対向する位置で原稿面に沿って移動され、原稿画像を走査しつつ取得した画像データを制御部10へ出力する。また、原稿給送部6により給送された原稿を読み取るときは、原稿読取スリット53と対向する位置に移動され、原稿読取スリット53を介して原稿給送部6による原稿の搬送動作と同期して原稿の画像を取得し、その画像データを制御部10へ出力する。
原稿給送部6は、原稿載置部601、給紙ローラー602、原稿搬送部603及び原稿排出部604を備える。給紙ローラー602は、原稿載置部601にセットされた所要枚数分の原稿を一枚ずつ繰り出し、原稿搬送部603は、繰り出される原稿を順次スキャナー51の読み取り位置に搬送する。スキャナー51は、搬送される原稿の画像を順次読み取り、読み取られた原稿は原稿排出部604に排出される。
また、原稿給送部6はその前面側が上方に移動可能となるように本体部100に対して回動自在に設けられている。原稿給送部6の前面側を上方に移動させて原稿台52上面を開放することにより、原稿台52の上面に読み取り原稿、例えば見開き状態にされた書籍等を操作者が載置できるようになっている。
本体部100は、手差トレイ460、複数の給紙カセット461、複数の給紙ローラー462、画像形成部4、排出口209、排出トレイ48、及び制御部10を備えている。
給紙ローラー462は、用紙が収納された手差トレイ460や給紙カセット461から用紙を引き出し、用紙を画像形成部4へ給送する。
画像形成部4は、用紙搬送部41と、光走査装置42と、感光体ドラム43と、現像部44と、転写部45と、定着部46と、を備えている。
用紙搬送部41は、給紙ローラー462によって搬送されてきた用紙を感光体ドラム43に供給する搬送ローラー413や、排出口209を介して用紙を後処理部3へ搬送する搬送ローラー414や、用紙を排出トレイ48まで搬送する搬送ローラー415等を備え
ている。
光走査装置42は、制御部10に入力された画像データに基づいてレーザー光を出力し、このレーザー光によって感光体ドラム43を走査することで、感光体ドラム43上に静電潜像を形成する。
現像部44は、感光体ドラム43上の静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する。転写部45は、感光体ドラム43上のトナー像を用紙に転写する。定着部46は、トナー像が転写された用紙を加熱してトナー像を用紙に定着させる。
制御部10は、原稿読取部5や画像形成部4等の各機能動作部の動作制御を行い、複合機1全体の動作を司る。制御部10は、例えば、所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記憶されたEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等の不揮発性メモリーと、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、これらの周辺回路等とを備えて構成されている。
後処理部3は、搬入口301、用紙搬送部302、仕分け部303、用紙加工部304、搬出口305及びスタックトレイ306を備えている。後処理部3は、本体部100に着脱可能に構成されている。後処理部3には、印刷後に、ステープルやパンチなどの後処理が必要となった用紙が、本体部100の排出口209から搬入口301に搬入され、用紙搬送部302から仕分け部303に順次搬送され、適宜仕分け(ソート)や先端揃えが行われた後、用紙加工部304においてステープルやパンチなどの処理が行われ、搬出口305からスタックトレイ306へ排出される。スタックトレイ306は、搬出口305から搬出された用紙の集積枚数に応じて、図中の矢印方向に上下動可能に構成されている。
操作部7は、複合機1の正面部に設けられ、ユーザーによる種々の操作指示を入力可能に構成されている。図3は、操作部7の一例を示す説明図である。図3に示すように、操作部7には、タッチパネル装置71、インジケーター72a〜72f、入力キー73a〜73d、スイッチ74a〜74pが設けられている。
タッチパネル装置71は、タッチパネル機能を有する液晶ディスプレイ(表示部)711を備えている。このタッチパネル機能によって、液晶ディスプレイ711に表示されたソフトキーがユーザーによって触れられたときにはそのソフトキーのタッチ操作の指示が入力される。また、このタッチパネル機能によって、液晶ディスプレイ711上でユーザーによって触れられている位置の軌跡が認識され、その軌跡に基づいて予め定められた操作であるジェスチャー操作の指示が入力される。
例えば、このタッチパネル機能では、液晶ディスプレイ711を軽く叩くタップ操作、予め定められた受付時間内に2度タップ操作するダブルタップ操作、液晶ディスプレイ711を2本の指で摘むように操作し、又は、摘んだ状態から2本の指を広げるように操作するピンチ操作、液晶ディスプレイ711に指を触れた状態でそのまま指を滑らせるスワイプ操作、液晶ディスプレイ711を軽く払うように指を動かすフリック操作、等のジェスチャー操作の指示が入力される。
インジケーター72a〜72fは、発光ダイオードなどからなり、点滅或いは点灯/消灯することによって、複合機1の状態を示す。例えば、インジケーター72aは印刷中に点滅し、インジケーター72bは外部にデータを送信中に点滅し、インジケーター72c
は外部からデータを受信中に点滅する。インジケーター72dは複合機1内に備えられたハードディスクやメモリー等に記憶されているデータにアクセス中に点滅する。インジケーター72eは異常が発生した場合に点灯又は点滅する。インジケーター72fは複合機1に電源が投入されているときに点灯する。
入力キー73a〜73dは、数字や記号の入力や、入力済みの文字列を消去又は確定するために設けられている。例えば、入力キー73aは、所謂置数キー群であり、数字や記号を入力するために設けられている。入力キー73bは、所謂クリアキーであり、入力済みの文字列を消去するために設けられている。入力キー73cは、所謂短縮キーであり、予めメモリー等に記憶済みの文字列を読み出して入力するために設けられている。入力キー73dは、所謂エンターキー(リターンキー)であり、文字列の入力指示やソフトキーの選択指示等を確定するために設けられている。
スイッチ74a〜74pは、複合機1に備えられた複数の機能のうち、実行しようとする機能の切り替えや、機能の動作を開始及び停止するために設けられたスイッチである。
例えば、代表的なものとして、スイッチ74aは、実行対象の機能をシステムメニュー機能に切り替えて、複合機1の有する各機能を制御するための複数の設定項目のそれぞれに対応する設定内容の初期値の入力操作を行うための操作画面を、液晶ディスプレイ711に表示するスイッチである。スイッチ74jは、実行対象の機能をコピー機能に切り替えて、コピー機能を制御するための複数の設定項目のそれぞれに対応する設定内容の入力操作を行うための操作画面を、液晶ディスプレイ711に表示するスイッチである。スイッチ74mは、機能の動作を開始するスタートスイッチである。スイッチ74nは、機能の動作を停止するストップスイッチである。スイッチ74oは、各設定内容を初期値に設定し直すためのリセットスイッチである。
次に、複合機1及び携帯端末装置9の電気的な構成について説明する。図4は、複合機の電気的構成の一例を示すブロック図である。図5は、本発明に係る携帯端末装置9の電気的構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、複合機1は、原稿給送部6、画像形成部4、操作部7、原稿読取部5、後処理部3、通信部8及び制御部10が相互に通信可能なように接続されている。原稿給送部6、画像形成部4、操作部7、原稿読取部5、及び後処理部3に関しては、既に説明したので説明を省略する。
通信部8は、ファクシミリ通信部801と、ネットワーク通信部802と、無線通信部803と、を備えている。
ファクシミリ通信部801は、電話回線網804に接続されている。ファクシミリ通信部801は、相手先ファクシミリとの電話回線の接続を制御するNCU(Network
Control Unit)及びファクシミリ通信用の画像信号を変復調する変復調回路を備えている。
ネットワーク通信部802は、LAN(Local Area Network)やインターネット等のネットワーク805に接続されている。ネットワーク通信部802は、ネットワーク805に接続されたパーソナルコンピューター等の端末装置との間で、印刷対象の文字列や画像等を表すバイナリデータ等、各種データの通信を実行するための通信インターフェイス回路である。
無線通信部803は、携帯端末装置9との間で、複合機1において設定されている各機
能の設定情報を表すバイナリデータ等の各種データを、例えばBluetooth(登録商標)や赤外線通信等によって無線通信するためのインターフェイス回路である。無線通信部803は、携帯端末装置9からの各種データの送信要求を常時待機し、携帯端末装置9からの送信要求に応答して、要求された各種データを携帯端末装置9に送信する。
制御部10は、RAMの記憶領域の一部を設定情報記憶部12として用い、不揮発性メモリーの記憶領域の一部を初期設定情報記憶部11及び選択項目記憶部15として用いる。また、制御部10は、不揮発性メモリーに記憶された制御プログラムを実行することによって、原稿読取部5や画像形成部4等の各機能動作部の動作制御を行い、特に、入力受付部13、設定情報更新部14、設定項目選択部16、機能設定情報送信部17、機能設定不可情報送信部18、非表示設定項目受信部19、選択項目除外部20、及び更新設定情報送信部21、として機能する。
初期設定情報記憶部11には、複合機1で実行可能な機能を制御するための複数の設定項目にそれぞれ対応する設定内容の初期値として予め定められた複数の初期設定内容情報が記憶されている。例えば、ユーザーによってシステムメニュー機能が実行されたときに各設定内容の初期値として入力された設定内容情報が、各初期設定内容情報として初期設定情報記憶部11に記憶される。
図6は、初期設定情報記憶部11に記憶された複数の初期設定内容情報の一例を示す説明図である。例えば、図6に示すように、初期設定情報記憶部11には、設定項目「部数」に対応する設定内容の初期値として予め定められた「1」を示す初期設定内容情報L1が記憶されている。
また、初期設定情報記憶部11には、設定項目「用紙選択」に対応する設定内容の初期値として予め定められた「自動」を示す初期設定内容情報L2、設定項目「縮小/拡大」に対応する設定内容の初期値として予め定められた「100%」を示す初期設定内容情報L3、設定項目「両面/分割」に対応する設定内容の初期値として予め定められた「片面→片面」を示す初期設定内容情報L4、設定項目「濃度」に対応する設定内容の初期値として予め定められた「ふつう」を示す初期設定内容情報L5、設定項目「ページ集約」に対応する設定内容の初期値として予め定められた「設定しない」を示す初期設定内容情報L6、及び設定項目「排紙先」に対応する設定内容の初期値として予め定められた「上トレイ」を示す初期設定内容情報L7が記憶されている。
設定情報記憶部12には、複数の設定項目をそれぞれ示す複数の設定項目情報と、複数の設定項目にそれぞれ対応する設定内容を示す複数の設定内容情報とを、それぞれ対応付けた情報が第1機能設定情報F1として記憶される。制御部10は、この第1機能設定情報F1に含まれている、動作対象の機能を制御するための複数の設定項目にそれぞれ対応する設定内容を読み出して、機能の動作制御を行う。
このため、例えば、複合機1への電源投入時や、スイッチ74o(図3)が押下された場合等に、制御部10によって、初期設定情報記憶部11に記憶されている各初期設定内容情報を読み出して、読み出した各初期設定内容情報と、読み出された各初期設定内容情報に対応する設定項目を示す設定項目情報と、を対応付けて、第1機能設定情報F1として設定情報記憶部12に記憶する初期化処理が行われる。
図7は、設定情報記憶部12に記憶された第1機能設定情報F1の一例を示す説明図である。例えば、図7に示すように、設定情報記憶部12には、上記の初期化処理によって、設定項目「部数」を示す設定項目情報J1と、設定項目「部数」に対応する設定内容「1」を示す設定内容情報K1と、を対応付けた情報が第1機能設定情報F1として記憶さ
れる。
以下同様にして、設定情報記憶部12には、設定項目「用紙選択」を示す設定項目情報J2と設定項目「用紙選択」に対応する設定内容「自動」を示す設定内容情報K2とを対応付けた情報、設定項目「縮小/拡大」を示す設定項目情報J3と設定項目「縮小/拡大」に対応する設定内容「100%」を示す設定内容情報K3とを対応付けた情報、及び、設定項目「両面/分割」を示す設定項目情報J4と設定項目「両面/分割」に対応する設定内容「片面→片面」を示す設定内容情報K4とを対応付けた情報が第1機能設定情報F1として記憶される。また、設定情報記憶部12には、設定項目「濃度」を示す設定項目情報J5と設定項目「濃度」に対応する設定内容「ふつう」を示す設定内容情報K5とを対応付けた情報、設定項目「ページ集約」を示す設定項目情報J6と設定項目「ページ集約」に対応する設定内容「設定しない」を示す設定内容情報K6とを対応付けた情報、及び設定項目「排紙先」を示す設定項目情報J7と設定項目「排紙先」に対応する設定内容「上トレイ」を示す設定内容情報K7とを対応付けた情報が、第1機能設定情報F1として記憶される。
入力受付部13は、複数の設定項目のうち何れかの設定項目に対応する設定内容情報の入力操作を受け付ける。設定情報更新部14は、入力受付部13によって受け付けられた何れかの設定項目に対応する設定内容情報を、設定情報記憶部12に記憶された何れかの設定項目を示す設定項目情報に対応する新たな設定内容情報として、設定情報記憶部12に記憶させる設定情報更新処理を行う。
図8は、コピー機能を制御するための複数の設定項目に対応する設定内容情報の入力操作を行うための操作画面の一例を示す説明図である。図9は、設定項目「用紙選択」に対応する設定内容情報の入力操作を行うための操作画面の一例を示す説明図である。具体的には、スイッチ74j(図3)が押下されると、入力受付部13は、例えば、図8に示すように、コピー機能を制御するための複数の設定項目に対応する設定内容情報の入力操作を行うための操作画面W1を液晶ディスプレイ711に表示させる。
操作画面W1において、符号SK1〜SK7は、それぞれ、設定項目「部数」、設定項目「用紙選択」、設定項目「縮小/拡大」、設定項目「両面/分割」、設定項目「濃度」、設定項目「ページ集約」、及び設定項目「排紙先」の各設定項目に対応する設定内容情報の入力操作を行うための各操作画面を、液晶ディスプレイ711に表示させる操作を行わせるためのソフトキーを示している。
また、各設定項目に対応するソフトキーSK2〜SK7の上部には、設定情報記憶部12に記憶されている各設定項目を示す設定項目情報のそれぞれに対応付けられた設定内容情報K2〜K7(図7)が表示される。また、設定項目「部数」を示す設定項目情報J1(図7)に対応付けられた設定内容情報K1(図7)は、操作画面W1における垂直方向の上部に表示される。つまり、ユーザーは、スイッチ74j(図3)を押下して、液晶ディスプレイ711の表示を操作画面W1に切り替える操作を行うことによって、コピー機能を制御するための複数の設定項目に対応する設定内容を一目で確認することができる。
操作画面W1において、ユーザーによって、例えばソフトキーSK2がタッチ操作されると、入力受付部13は、液晶ディスプレイ711に表示されている操作画面W1を、図9に示すように、用紙選択機能の設定情報の入力操作を行うための操作画面W2に切り替えて、液晶ディスプレイ711に表示させる。これによって、操作画面W1が液晶ディスプレイ711に表示されなくなるので、ユーザーはコピー機能を制御するための複数の設定項目に対応する設定内容を一目で確認することができなくなる。
図9に示す操作画面W2において、符号KG1は、手差トレイ460に載置されている用紙及び各給紙カセット461に収容されている用紙を選択操作させるためのソフトキー群を示している。例えば、図9では、最上段の給紙カセット461に収容されている「A4」サイズの用紙が選択されている状態を示している。このように、ユーザーによるソフトキー群KG1のうちの何れかのソフトキーのタッチ操作によって用紙が選択された状態で、OKキーSKOKが押下されると、入力受付部13は、ユーザーによってタッチ操作されたソフトキーに対応する「A4」を示す情報を、設定項目「用紙選択」に対応する設定内容情報として受け付ける。
入力受付部13によって設定項目「用紙選択」に対応する設定内容情報として「A4」を示す情報が受け付けられると、設定情報更新部14は、設定情報更新処理を開始し、入力受付部13によって受け付けられた「A4」を示す情報を、設定情報記憶部12に記憶されている設定項目「用紙選択」を示す設定項目情報J2(図7)に対応する新たな設定内容情報K2(図7)として、設定情報記憶部12に記憶させる。
尚、選択項目記憶部15、設定項目選択部16、機能設定情報送信部17、機能設定不可情報送信部18、非表示設定項目受信部19、選択項目除外部20、及び更新設定情報送信部21の詳細については、後述する。
一方、携帯端末装置9は、図5に示すように、タッチパネル装置91と、無線通信部92と、携帯側制御部90と、を備えている。
タッチパネル装置91は、複合機1に備えられたタッチパネル装置71と同様に、タッチパネル機能を有する液晶ディスプレイ(携帯側表示部)911を備えて構成されている。このタッチパネル機能によって、液晶ディスプレイ911に表示されたソフトキーがユーザーによって触れられたときにはそのソフトキーのタッチ操作の指示が入力される。また、このタッチパネル機能によって、液晶ディスプレイ911上でユーザーによって触れられている位置の軌跡が認識され、その軌跡に基づいて、例えば、タップ操作、ダブルタップ操作、ピンチ操作、及びスワイプ操作等の予め定められたジェスチャー操作の指示が入力される。
無線通信部92は、複合機1に備えられた無線通信部803との間で、当該複合機1において設定されている各設定項目及びその設定項目に対応する設定内容を表すバイナリデータ等の各種データを、例えばBluetooth(登録商標)や赤外線通信等によって無線通信するためのインターフェイス回路である。
携帯側制御部90は、タッチパネル装置91や無線通信部92の動作制御を行い、携帯端末装置9全体の動作を司る。携帯側制御部90は、例えば、所定の演算処理を実行するCPUと、所定の制御プログラムが記憶されたEEPROM等の不揮発性メモリーと、データを一時的に記憶するRAMと、これらの周辺回路等とを備えて構成されている。
携帯側制御部90は、不揮発性メモリーに記憶された制御プログラムを実行することによって、タッチパネル装置91や無線通信部92の動作制御を行い、特に、通信対象受付部93、携帯側受信部94、表示制御部95、非表示対象受付部96、非表示設定項目送信部97、表示順変更受付部98、及び表示順変更制御部99、として機能する。
通信対象受付部93は、機能設定制御システムSYSに含まれる複数の複合機1a〜1c(図1)のうち、通信の対象とする何れか一の複合機1を択一的に選択する操作を受け付ける。
図10は、通信対象の複合機1を選択するための操作画面の一例を示す説明図である。例えば、図10に示すように、通信対象受付部93は、機能設定制御システムSYSに含まれる複数の複合機1a〜1cのそれぞれを示すソフトキーSKa〜SKcが表示された操作画面W3を液晶ディスプレイ911に表示させる。そして、ユーザーによって、ソフトキーSKa〜SKcのうちの何れか一つがタッチ操作された後、OKキーSKOK2がタッチ操作されると、当該タッチ操作されたソフトキーによって示される複合機1を、通信対象の複合機1として受け付ける。例えば、図10は、ユーザーによって複合機1aを示すソフトキーSKaがタッチ操作されたことを示している。
携帯側受信部94は、無線通信部92を介して、通信対象の複合機1に各種情報の送信を要求し、これに応じて通信対象の複合機1から送信されてきた情報を受信する。
尚、携帯側受信部94によって受信される情報の詳細については後述する。また、表示制御部95、非表示対象受付部96、非表示設定項目送信部97、表示順変更受付部98、及び表示順変更制御部99の詳細については、後述する。
以下では、携帯端末装置9と複合機1との間で無線通信を行うことによって、複合機1における複数の設定項目を示す設定項目情報及び設定項目情報に対応する設定内容情報を一画面で表示する一覧表示画面W0を携帯端末装置9の液晶ディスプレイ911に表示させる動作について説明する。そして、当該説明の中で、選択項目記憶部15、設定項目選択部16、機能設定情報送信部17、機能設定不可情報送信部18、表示制御部95について詳述する。また、以下では、設定項目情報と設定内容情報とを対応付けた情報を機能設定情報と称す。
図11は、携帯端末装置9において一覧表示画面W0を表示させる動作の一例を示すフローチャートである。例えば、図11に示すように、携帯端末装置9において、通信対象受付部93によって、機能設定制御システムSYSに含まれる複数の複合機1a〜1c(図1)のうち、通信の対象とする何れか一の複合機1を択一的に選択する操作が受け付けられると(SA1;YES)、携帯側受信部94は、無線通信部92を介して、通信対象受付部93によって受け付けられた通信対象の複合機1に対して、一覧表示画面W0に表示させる設定項目として予め選択された設定項目を示す設定項目情報と、その設定項目情報に対応する設定内容情報と、をそれぞれ対応付けた機能設定情報の送信を要求する(SA2)。
予め選択された設定項目は、例えば、携帯端末装置9、各複合機1a〜1c、又は、ネットワーク805を介して複合機1に接続されたパーソナルコンピューター等の端末装置において、機能設定制御システムSYSに含まれる複数の複合機1a〜1cのうちの何れかによって設定可能な設定項目の一覧の中から選択操作される。この選択操作された設定項目を示す設定項目情報は、携帯端末装置9によって無線通信部92を介して各複合機1a〜1cに送信される、又は、各複合機1a〜1c若しくは端末装置からネットワーク805を介して各複合機1a〜1cに送信され、各複合機1a〜1cの選択項目記憶部15のそれぞれに、同じ選択項目情報SIとして予め記憶される。
図12は、選択項目記憶部15に記憶された選択項目情報SIの一例を示す説明図である。例えば、図12に示すように、選択項目記憶部15には、選択項目情報SIとして、設定項目「部数」を示す設定項目情報J1、設定項目「用紙選択」を示す設定項目情報J2、設定項目「縮小/拡大」を示す設定項目情報J3、設定項目「両面/分割」を示す設定項目情報J4、設定項目「ステープル」を示す設定項目情報J8、設定項目「ソート」を示す設定項目情報J9、及び設定項目「パンチ」を示す設定項目情報J10が記憶されている。
図13は、複合機1における機能設定情報を携帯端末装置9へ送信する動作の一例を示すフローチャートである。図13に示すように、複合機1では、無線通信部803によって、携帯端末装置9からの機能設定情報の送信要求が受信されると(SB1;YES)、設定項目選択部16は、設定情報記憶部12に記憶されている設定項目情報を、選択項目記憶部15に記憶されている選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報であるか否かによって分類する(SB2)。
図14は、選択項目記憶部15、設定情報記憶部12、及び初期設定情報記憶部11に記憶されている情報の関係、及び、複合機1から携帯端末装置9に送信される情報の一例を示す説明図である。例えば、図14は、選択項目記憶部15に、図12に示したものと同じ選択項目情報SIが記憶されていることを示している。また、図14は、設定情報記憶部12には、初期化処理によって図7に示した第1機能設定情報F1が記憶された後、設定情報更新部14による設定情報更新処理によって、設定項目「部数」に対応する設定内容情報K1が、設定項目「部数」に対応する初期設定内容情報L1が示す初期値「1」とは異なる「10」に更新され、設定項目「ページ集約」に対応する設定内容情報K6が、設定項目「ページ集約」に対応する初期設定内容情報L6が示す初期値「設定しない」とは異なる「2 in 1」に更新されていることを示している。
以下では、無線通信部803によって、携帯端末装置9からの機能設定情報の送信要求が受信された場合に、図14に示すように、選択項目記憶部15、設定情報記憶部12、及び初期設定情報記憶部11に情報が記憶されていたものとして具体的に説明する。
図14に示すように、設定情報記憶部12に記憶されている設定項目情報J1〜J4は、選択項目情報SIに含まれている。一方、設定情報記憶部12に記憶されている設定項目情報J5〜J7は、選択項目情報SIに含まれていない。したがって、設定項目選択部16は、ステップSB2において、設定情報記憶部12に記憶されている設定項目情報J1〜J7を、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報J1〜J4と、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報ではない設定項目情報J5〜J7と、に分類する。
次に、機能設定情報送信部17は、設定情報記憶部12に記憶されている第1機能設定情報F1のうち、ステップSB2において選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報として分類された設定項目情報J1〜J4に対応する機能設定情報を用いて、処理Aを実行する(SB3)。一方、機能設定情報送信部17は、設定情報記憶部12に記憶されている第1機能設定情報F1のうち、ステップSB2において選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報ではないとして分類された設定項目情報J5〜J7に対応する機能設定情報を用いて、処理Bを実行する(SB4)。
図15は、複合機1における機能設定情報を携帯端末装置9へ送信する動作において実行される処理の一例を示すフローチャートであり、(a)は処理Aを示すフローチャートであり、(b)は処理Bを示すフローチャートであり、(c)は処理Cを示すフローチャートである。図15(a)に示すように、機能設定情報送信部17は、ステップSB3において、以下に説明するステップSC1〜SC3からなる処理Aを実行する。機能設定情報送信部17は、処理Aの実行を開始すると、先ず、ステップSB2において選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報として分類された設定項目情報J1〜J4を、更に、設定項目情報J1〜J4にそれぞれ対応付けられた設定内容情報K1〜K4が、それぞれに対応する初期設定内容情報L1〜L4と同じであるか否かによって分類する(SC1)。
図14に示すように、設定項目情報J1〜J4にそれぞれ対応付けられた設定内容情報K1〜K4のうち、設定内容情報K2〜K4は、初期設定内容情報L2〜L4と同じである。また、設定項目情報J1に対応付けられた設定内容情報K1は、初期設定内容情報L1と異なっている。したがって、機能設定情報送信部17は、ステップSC1において、設定項目情報J1〜J4を、設定項目情報に対応付けられた設定内容情報が初期設定内容情報と同じである設定項目情報J2〜J4と、設定項目情報に対応付けられた設定内容情報が初期設定内容情報と異なる設定項目情報J1とに分類する。
次に、機能設定情報送信部17は、図14に示すように、ステップSC1において設定項目情報に対応付けられた設定内容情報が初期設定内容情報と同じである設定項目情報として分類した設定項目情報J2〜J4と、これに対応する設定内容情報K2〜K4と、を対応付けた情報V1を携帯端末装置9に送信する(SC2、機能設定情報送信処理)。
また、機能設定情報送信部17は、図14に示すように、ステップSC1において設定項目情報に対応付けられた設定内容情報が初期設定内容情報と異なる設定項目情報として分類した設定項目情報J1と、これに対応する設定内容情報K1と、警告を示す情報である警告情報ALと、を対応付けた情報V2を携帯端末装置9に送信する(SC3、機能設定情報送信処理)。
一方、機能設定情報送信部17は、図15(b)に示すように、ステップSB4において、以下に説明するステップSD1〜SD2からなる処理Bを実行する。機能設定情報送信部17は、処理Bの実行を開始すると、先ず、ステップSB2において選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報ではないとして分類された設定項目情報J5〜J7のうち、設定項目情報J5〜J7にそれぞれ対応付けられた設定内容情報K5〜K7が、それぞれに対応する初期設定内容情報L5〜L7と異なる設定項目情報を取得する(SD1)。
図14に示すように、設定項目情報J5〜J7にそれぞれ対応付けられた設定内容情報K5〜K7のうち、設定内容情報K5,K7は、初期設定内容情報L5,L7と同じであるが、設定項目情報J6に対応付けられた設定内容情報K6は、初期設定内容情報L6と異なっている。したがって、機能設定情報送信部17は、ステップSD1において、設定項目情報に対応付けられた設定内容情報が初期設定内容情報と異なる設定内容情報として、設定項目情報J6を取得する。
そして、機能設定情報送信部17は、図14に示すように、ステップSD1において設定項目情報に対応付けられた設定内容情報が初期設定内容情報と異なる設定内容情報として取得した設定項目情報J6と、これに対応する設定内容情報K6と、警告情報ALと、を対応付けた情報V3を携帯端末装置9に送信する(SD2、機能設定情報送信処理)。
このように、機能設定情報送信部17は、第1機能設定情報F1に含まれる複数の設定項目情報のうち少なくとも一部の設定項目情報と、少なくとも一部の設定項目情報に対応する設定内容情報とを含む第2機能設定情報F2として、上記の情報V1〜V3を携帯端末装置9に送信する。
図13に戻り、ステップSB4の実行後、機能設定不可情報送信部18は、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報のうち、設定情報記憶部12に記憶されていない設定項目情報を用いて、処理Cを実行する(SB5)。
具体的には、図14に示すように、選択項目情報SIによって選択する対象とされてい
る設定項目を示す設定項目情報J1〜J4,J8〜J10のうち、設定情報記憶部12には、設定項目情報J8〜J10が記憶されていない。例えば、複合機1bには後処理部3が装着されており、後処理部3が有する機能を制御するための設定項目情報J8〜J10のそれぞれが示す設定項目の設定が可能であるため、予め選択する対象の設定項目として設定項目情報J8〜J10を選択項目情報SIとして選択項目記憶部15に記憶することができる。しかし、通信対象の複合機1aに後処理部3が備えられていない場合、或いは、後処理部3が修理中のために本体部100から離脱されている場合には、後処理部3が有する機能を制御するための設定項目情報J8〜J10のそれぞれが示す設定項目の設定が不可能であり、このような場合、設定情報記憶部12には、設定項目情報J8〜J10が記憶されない。
したがって、機能設定不可情報送信部18は、ステップSB5において、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報J1〜J4,J8〜J10のうち、設定情報記憶部12に記憶されていない設定項目情報J8〜J10を用いて、処理Cを実行する。
機能設定不可情報送信部18は、図15(c)に示すように、ステップSB5において、以下に説明するステップSE1からなる処理Cを実行する。機能設定不可情報送信部18は、処理Cの実行を開始すると、図14に示すように、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報J1〜J4,J8〜J10のうち、設定情報記憶部12に記憶されていない設定項目情報J8〜J10と、その設定項目情報によって示される設定項目が存在しないことを示す情報である設定不可情報IM(例えば図14に示す、「設定不可」を示す文字列)と、を対応付けた機能設定不可情報FXを携帯端末装置9に送信する(SE1)。
一方、携帯端末装置9では、図11に示すように、携帯側受信部94によって無線通信部92を介して第2機能設定情報F2が受信されると(SA3;YES)、表示制御部95は、携帯側受信部94によって受信された第2機能設定情報F2に基づいて、液晶ディスプレイ911に、第2機能設定情報F2に含まれる設定項目情報と、第2機能設定情報F2に含まれる設定項目情報に対応付けられた設定内容情報とを対応させて一画面で表示する一覧表示画面W0を表示させる一覧表示処理を行う(SA4)。
図16は、一覧表示画面W0の一例を示す説明図である。例えば、ステップSA3において、携帯側受信部94によって図14に示した第2機能設定情報F2が受信されると、表示制御部95は、図16に示すように、第2機能設定情報F2に含まれる情報V1に基づいて、情報V1に含まれる設定項目情報J2〜J4と、設定項目情報J2〜J4にそれぞれ対応する設定内容情報K2〜K4と、を対応させて一画面で表示する一覧表示画面W0を液晶ディスプレイ911に表示させる一覧表示処理を行う。
また、表示制御部95は、一覧表示処理において、第2機能設定情報F2に含まれる情報V2に基づいて、情報V2に含まれる設定項目情報J1と、設定項目情報J1に対応する設定内容情報K1と、を対応させて一覧表示画面W0に表示させる。また、図14に示したように、当該情報V2に含まれる設定項目情報J1には、警告情報ALが対応付けられている。このように、警告情報ALが対応付けられた設定項目情報が存在する場合には(SA5;YES)、表示制御部95は、更に、警告情報ALに対応付けられた設定項目情報J1と、設定項目情報J1に対応する設定内容情報K1と、を、例えば、白黒反転させて表示する等して、識別可能に表示させる(SA6)。
これと同様にして、表示制御部95は、一覧表示処理において、第2機能設定情報F2に含まれる情報V3に基づいて、情報V3に含まれる設定項目情報J6と、設定項目情報
J6に対応する設定内容情報K6と、を対応させて一覧表示画面W0に表示させる。また、図14に示したように、当該情報V3に含まれる設定項目情報J6には警告情報ALが対応付けられているので(SA5;YES)、表示制御部95は、設定項目情報J6と、設定項目情報J6に対応する設定内容情報K6と、を、例えば、白黒反転させて表示する等して、識別可能に表示させる(SA6)。
尚、警告情報ALに対応付けられた設定項目情報及びその設定項目情報に対応する設定項目情報のうちの何れか一つだけを、識別可能に表示させてもよい。また、警告情報ALに対応付けられた設定項目情報及びその設定項目情報に対応する設定項目情報のうち少なくとも一つを識別可能に表示させる方法は、白黒反転させて表示することに限らず、例えば、赤色や太字にして表示させることによって識別可能に表示させてもよい。
そして、携帯側受信部94によって無線通信部92を介して機能設定不可情報FXが受信された場合には(SA7;YES)、表示制御部95は、更に、受信された機能設定不可情報FXに基づいて、機能設定不可情報FXに含まれる設定項目情報と、機能設定不可情報FXに含まれる設定項目情報に対応付けられた設定不可情報IMとを対応させて一覧表示画面W0に含めて表示させる(SA8)。
具体的には、ステップSA7において、携帯側受信部94によって図14に示した機能設定不可情報FXが受信されると、例えば、図16に示すように、表示制御部95は、ステップSA8において、機能設定不可情報FXに含まれる設定項目情報J8〜J10と、設定項目情報J8〜J10にそれぞれ対応する設定不可情報IMと、を対応させて一覧表示画面W0に含めて表示させる。
このように、上記実施形態の構成によれば、複合機1は、第1機能設定情報F1に含まれる複数の設定項目情報のうち少なくとも一部の設定項目情報と、少なくとも一部の設定項目情報に対応する設定内容情報とを含む第2機能設定情報F2を携帯端末装置9に送信することができる。携帯端末装置9では、複合機1から受信した第2機能設定情報F2に含まれる設定項目情報と、第2機能設定情報F2に含まれる設定項目情報に対応付けられた設定内容情報とが対応付けて一覧表示画面W0に一覧表示される。
このため、ユーザーは、複合機1の操作を行わなくても、また、複合機1の操作を行っている最中であっても、一覧表示画面W0を見ることによって複合機1に設定されている設定項目のうち少なくとも一部の設定項目とその設定項目に対応する設定内容を容易に把握することができる。
また、上記実施形態の構成によれば、一覧表示画面W0に表示される設定項目の数が、設定項目選択部16によって選択された設定項目情報の数に低減される。このため、一覧表示画面W0が視認しやすくなり、設定項目とその設定項目に対応する設定内容の確認作業の効率を向上することができる。したがって、例えば、設定内容を確認する必要があると考えられる設定項目を示す設定項目情報だけを選択するように、選択項目情報SIを選択項目記憶部15に記憶することによって、一覧表示画面W0に表示される内容を、設定内容を確認する必要があると考えられる設定項目とその設定項目に対応する設定内容のみに制限して、設定内容の確認作業の効率を向上することができる。
例えば、ソートやステープル等の後処理部3に備えられた機能を制御するための設定項目を示す設定項目情報が、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目情報として含まれている場合に、複合機1が後処理部3を備えていないときや、後処理部3が複合機1から離脱されたときは、後処理部3に備えられた機能を制御するための設定項目に対応する設定内容を設定不可能な状態になる。このとき、後処理部3に備えられた
機能を制御するための設定項目を示す設定項目情報とその設定項目情報に対応する設定内容情報が設定情報記憶部12に記憶されなくなる虞がある。
このような場合、上記実施形態の構成によれば、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目情報のうち、第1機能設定情報F1に含まれる設定項目情報とは異なる設定項目情報と、その設定項目情報によって示される設定項目が存在しないことを示す情報である設定不可情報IMとが対応付けられた機能設定不可情報FXが、携帯端末装置9に送信される。そして、一覧表示画面W0には、機能設定不可情報FXに含まれる設定項目情報と機能設定不可情報FXに含まれる設定項目情報に対応する設定不可情報IMとが対応付けられて一覧表示画面W0に表示される。
このため、ユーザーは、一覧表示画面W0に表示された設定不可情報IMを視認することによって、当該設定不可情報IMに対応する設定項目に対応する設定内容を設定不可能であることを容易に把握することができる。
また、上記実施形態の構成によれば、ユーザーは、一覧表示画面W0に識別可能に表示されている、設定項目情報とその設定項目情報に対応する設定内容情報のうち少なくとも一つを視認することによって、複合機1において、その設定項目情報によって示される設定項目に対応する設定内容が、初期値とは異なる設定内容に設定されていることを容易に把握することができる。
また、上記実施形態の構成によれば、複合機1が異なっても、各複合機1の選択項目記憶部15には、それぞれ同じ選択項目情報SIが記憶されているので、一覧表示画面W0には、同じ選択項目情報SIによって選択する対象とされている、同じ設定項目情報及びその設定項目情報に対応する設定内容情報が表示される。したがって、設定内容情報の確認を行うための操作方法が複合機1毎に異なる場合であっても、ユーザーは、各操作方法に精通する必要はなく、通信対象受付部93によって受け付けられた通信対象の複合機1における、選択項目情報SIによって選択する対象とされている同じ設定項目情報及びその設定項目情報に対応する設定内容情報を容易に確認することができる。
また、上記実施形態の構成によれば、入力受付部13によって何れかの設定項目に対応する設定内容情報の入力操作が受け付けられると、設定情報更新部14によって、設定情報記憶部12に記憶された何れかの設定項目に対応する設定内容情報が、当該受け付けられた設定内容情報に更新される。したがって、当該更新された設定内容情報が第2機能設定情報F2に含まれる場合には、当該更新された設定内容情報が機能設定情報送信部17によって携帯端末装置9に送信される。この場合、ユーザーは、一覧表示画面W0に表示された当該更新された設定内容情報を目視することによって、当該更新された設定内容情報に対応する設定項目情報によって示される設定項目の設定内容が複合機1において更新されたことを把握することができる。
以下では、一覧表示画面W0に表示されている設定項目情報とその設定項目情報に対応する設定内容情報との組み合わせのうち、ユーザーによって入力操作された組み合わせを非表示にする動作について説明する。そして、当該説明の中で、非表示対象受付部96、非表示設定項目送信部97、非表示設定項目受信部19、及び選択項目除外部20について詳述する。
図17は、一覧表示画面W0に表示されている設定項目情報のうち、非表示にする対象の設定項目情報を入力する操作の一例を示す説明図である。図18は、一覧表示画面に表示された設定項目情報の何れかを非表示にする動作の一例を示すフローチャートであり、(a)は、携帯端末装置9における動作の一例を示すフローチャートであり、(b)は、
複合機1における動作の一例を示すフローチャートである。図19は、一覧表示画面W0に表示された設定項目情報の何れかを非表示にする動作が行われた後の一覧表示画面W0の一例を示す説明図である。
非表示対象受付部96は、例えば、一覧表示画面W0に表示されている設定項目情報のうちの何れかがダブルタップ操作されると、非表示にする対象の設定項目情報の入力操作が行われたものとして、当該ダブルタップ操作された設定項目情報を非表示にする対象の設定項目情報として受け付ける。
例えば、図17は、一覧表示画面W0に表示されている設定項目情報J1〜J4,J6,J8〜J10のうち、設定項目「用紙選択」を示す設定項目情報J2がダブルタップ操作されたことを示している。この場合、非表示対象受付部96は、設定項目「用紙選択」を示す設定項目情報J2を非表示にする対象の設定項目情報として受け付ける。尚、非表示にする対象の設定項目情報の入力操作は、ダブルタップ操作に限定する趣旨ではなく、非表示にする対象の設定項目情報をタッチしたまま、液晶ディスプレイ911の外側へ移動させるスワイプ操作等の操作であってもよい。
図18(a)に示すように、携帯端末装置9では、非表示対象受付部96によって非表示にする対象の設定項目情報の入力操作が受け付けられると(SA21;YES)、非表示設定項目送信部97は、無線通信部92を介して、非表示対象受付部96によって受け付けられた設定項目情報を非表示設定項目情報として複合機1に送信する(SA22)。
例えば、非表示対象受付部96によって、設定項目「用紙選択」を示す設定項目情報J2(図17)が非表示にする対象の設定項目情報として受け付けられた場合には、非表示設定項目送信部97は、設定項目「用紙選択」を示す設定項目情報J2を非表示設定項目情報として複合機1に送信する。
そして、携帯端末装置9では、ステップSA3以降の処理(図11)が行われる。
一方、複合機1では、図18(b)に示すように、非表示設定項目受信部19によって、無線通信部803を介して、非表示設定項目送信部97から送信された非表示設定項目情報が受信される。非表示設定項目受信部19によって、非表示設定項目情報が受信されると(SB21;YES)、選択項目除外部20は、選択項目記憶部15に記憶されている、非表示設定項目受信部19によって受信された非表示設定項目情報によって示される設定項目情報を削除する。これによって、選択項目除外部20は、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目情報の中から、非表示設定項目受信部19によって受信された非表示設定項目情報によって示される設定項目情報を除外する(SB22)。
そして、複合機1では、ステップSB2以降の処理(図13)が行われる。
具体的には、ステップSB21において、非表示設定項目受信部19によって受信された非表示設定項目情報が、例えば設定項目「用紙選択」を示す設定項目情報J2(図17)を示す場合、選択項目除外部20は、ステップSB22において、図14に示したように、選択項目記憶部15に記憶されている選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目情報J1〜J4、J8〜J10のうち、受信された非表示設定項目情報によって示される設定項目情報J2を削除する。
次に、設定項目選択部16は、ステップSB2(図13)において、設定情報記憶部12に記憶されている設定項目情報J1〜J7(図14)を、選択項目情報SIによって選
択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報J1,J3,J4と、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報ではない設定項目情報J2,J5〜J7と、に分類する。
このため、ステップSB3において、設定項目情報J2に対応する機能設定情報を用いて処理Aは実行されない。これによって、ステップSC2において携帯端末装置9に送信される情報V1(図14)及びステップSC3において携帯端末装置9に送信される情報V2(図14)の何れにも、設定項目情報J2に対応する機能設定情報が含まれなくなる。
一方、ステップSB4において、設定項目情報J2に対応する機能設定情報を用いて処理Bが実行される。この場合、図14に示したように、設定項目情報J2に対応する設定内容情報K2は、これに対応する初期設定内容情報L2と同じであるので、ステップSD2において、携帯端末装置9に送信される情報V3(図14)にも、設定項目情報J2に対応する機能設定情報は含まれなくなる。
そして、携帯端末装置9において、ステップSA3〜SA6(図11)が実行されると、図19に示すように、第2機能設定情報F2に基づいて設定項目情報J1,J3,J4,J6(図14)と、これに対応する設定内容情報K1,K3,K4,K6(図14)と、が対応付けて一覧表示画面W0に表示され、また、ステップSA7において、機能設定不可情報FXに基づいて、設定項目情報J8〜J10と、設定不可情報IMと、が対応付けて一覧表示画面W0に表示される。
別の具体例として、例えば、ステップSA21(図18(a))において、非表示対象受付部96によって、設定項目「部数」を示す設定項目情報J1が非表示にする対象の設定項目情報として受け付けられた場合には、ステップSB21において、非表示設定項目受信部19によって、設定項目「部数」を示す設定項目情報J1が非表示設定項目情報として受信される。この場合、選択項目除外部20は、ステップSB22において、選択項目記憶部15に記憶されている選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目情報J1〜J4、J8〜J10(図14)のうち、受信された非表示設定項目情報によって示される設定項目情報J1を削除する。
次に、設定項目選択部16は、ステップSB2(図13)において、設定情報記憶部12に記憶されている設定項目情報J1〜J7(図14)を、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報J2〜J4と、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報ではない設定項目情報J1,J5〜J7と、に分類する。
したがって、非表示設定項目情報としての設定項目情報J1に対応する機能設定情報は、ステップSB3における処理Aの対象とはならない。これによって、ステップSC2(図15(a))において携帯端末装置9に送信される情報V1(図14)及びステップSC3(図15(a))において携帯端末装置9に送信される情報V2(図14)の何れにも、設定項目情報J2に対応する機能設定情報が含まれなくなる。
一方、非表示設定項目情報としての設定項目情報J1に対応する機能設定情報は、ステップSB4における処理Bの対象となる。この場合、図14に示したように、設定項目情報J1に対応する設定内容情報K1は、これに対応する初期設定内容情報L1と異なるので、ステップSD2(図15(b))において、携帯端末装置9に送信される情報V3(図14)に、設定項目情報J1に対応する機能設定情報が含まれるようになる。
そして、携帯端末装置9において、ステップSA3〜SA6(図11)が実行されると、第2機能設定情報F2に基づいて、設定項目情報J1〜J4,J6(図14)と、これに対応する設定内容情報K1〜K4,K6(図14)と、が対応付けて一覧表示画面W0に表示され、また、ステップSA7において、機能設定不可情報FXに基づいて、設定項目情報J8〜J10と、設定不可情報IMと、が対応付けて一覧表示画面W0に表示される。
このように、ステップSA21(図18(a))において、非表示対象受付部96によって、非表示にする対象の設定項目情報として受け付けられた設定項目情報であっても、その設定項目情報に対応する設定内容情報が、その設定項目情報に対応する初期設定内容情報と異なっている場合には、その設定項目情報は非表示にならず、初期設定内容情報と異なる設定内容情報と対応させて一覧表示画面W0に表示される。
更に別の具体例として、例えば、ステップSA21(図18(a))において、非表示対象受付部96によって、設定項目「ステープル」を示す設定項目情報J8が非表示にする対象の設定項目情報として受け付けられた場合には、ステップSB21において、非表示設定項目受信部19によって、設定項目「ステープル」を示す設定項目情報J8が非表示設定項目情報として、受信される。この場合、選択項目除外部20は、ステップSB22において、選択項目記憶部15に記憶されている選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目情報J1〜J4、J8〜J10(図14)のうち、受信された非表示設定項目情報によって示される設定項目情報J8を削除する。
この場合、ステップSB5(図13)において、機能設定不可情報送信部18によって、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報のうち、設定情報記憶部12に記憶されていない設定項目情報J9,J10を用いて、処理Cが実行される。つまり、設定項目情報J8に対応する機能設定情報は、ステップSB5における処理Cの対象とはならない。これによって、ステップSE1において携帯端末装置9に送信される機能設定不可情報FX(図14)には、設定項目情報J8に対応する機能設定情報が含まれなくなる。
そして、携帯端末装置9において、ステップSA3〜SA6(図11)が実行されると、第2機能設定情報F2に基づいて設定項目情報J1〜J4,J6(図14)と、これに対応する設定内容情報K1〜K4,K6(図14)と、が対応付けて一覧表示画面W0に表示され、また、ステップSA7において、機能設定不可情報FXに基づいて、設定項目情報J9,J10と、設定不可情報IMと、が対応付けて一覧表示画面W0に表示される。
このように、ステップSA21(図18(a))において、非表示対象受付部96によって、非表示にする対象の設定項目情報として受け付けられた設定項目情報であっても、その設定項目情報が設定情報記憶部12に記憶されていない設定項目情報、即ち、設定が不可能であり、制御部10による機能の動作制御に用いることができない設定項目を示す設定項目情報である場合には、その設定項目情報は非表示にならず、設定不可情報IMと対応させて一覧表示画面W0に表示される。
このように、上記実施形態の構成によれば、ユーザーは、設定内容の確認が不要と考えられる設定項目を示す設定項目情報を非表示にする対象として入力操作することによって、当該設定項目情報が選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目情報の中から除外される。
これによって、当該除外が行われた以降は、非表示にする対象として入力された設定項
目情報は、設定項目選択部16によって第2機能設定情報F2に含まれる少なくとも一部の設定項目情報として選択されることがなくなる。したがって、ユーザーは、設定内容の確認が不要と考えられる設定項目を示す設定項目情報とその設定項目情報に対応する設定内容情報が非表示にされた一覧表示画面W0を目視することによって、設定内容の確認作業の効率を向上することができる。
以下では、一覧表示画面W0が表示されている間に複合機1において更新された設定内容情報を、一覧表示画面W0に反映させる動作について説明する。そして、当該説明の中で、更新設定情報送信部21について詳述する。
図20は、携帯端末装置9において一覧表示画面W0の表示を更新する動作の一例を示すフローチャートである。例えば、図20に示すように、携帯端末装置9では、一覧表示画面W0が表示されている場合、予め定められた所定の時間が経過する度に(SA31;YES)、携帯側受信部94は、無線通信部92を介して、ステップSA1(図11)において通信対象受付部93によって受け付けられた通信対象の複合機1に対して、更新された機能設定情報の送信を要求する(SA32)。尚、予め定められた所定の時間は、例えば、数個の設定項目に対応する設定内容情報を入力するのに要する時間として、数秒程度に予め定められ、不揮発性メモリーに記憶されている。
図21は、複合機1における更新された機能設定情報を携帯端末装置9へ送信する動作の一例を示すフローチャートである。図21に示すように、複合機1では、無線通信部803によって、携帯端末装置9からの更新された機能設定情報の送信要求が受信されると(SB31;YES)、ステップSB2が実行される(SB2)。
図22は、選択項目記憶部15、第1機能設定情報F1が更新された設定情報記憶部12、及び初期設定情報記憶部11に記憶されている情報の関係、及び、複合機1から携帯端末装置9に送信される情報の一例を示す説明図である。
例えば、図22は、選択項目記憶部15に、図14に示したものと同じ選択項目情報SIが記憶されていることを示している。また、図22は、設定情報記憶部12には、図14に示した第1機能設定情報F1が記憶されていたが、設定情報更新部14による設定情報更新処理によって、設定項目「部数」に対応する設定内容情報K1が、設定項目「部数」に対応する初期設定内容情報L1が示す初期値「1」と同じ「1」に更新されていることを示している。また、図22は、設定項目「両面/分割」に対応する設定内容情報K6が、設定情報更新部14による設定情報更新処理によって、設定項目「両面/分割」に対応する初期設定内容情報L4が示す初期値「片面→片面」とは異なる「片面→両面」に更新され、設定項目「ページ集約」に対応する設定内容情報K6が、設定項目「ページ集約」に対応する初期設定内容情報L6が示す初期値「設定しない」とは異なる「4 in 1」に更新されていることを示している。
以下では、無線通信部803によって、携帯端末装置9から更新された機能設定情報の送信要求が受信された場合に、図22に示すように、選択項目記憶部15、設定情報記憶部12、及び初期設定情報記憶部11に情報が記憶されていたものとして具体的に説明する。
図22に示すように、設定情報記憶部12に記憶されている設定項目情報J1〜J4は、選択項目情報SIに含まれている。一方、設定情報記憶部12に記憶されている設定項目情報J5〜J7は、選択項目情報SIに含まれていない。したがって、設定項目選択部16は、ステップSB2において、設定情報記憶部12に記憶されている設定項目情報J1〜J7を、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項
目情報J1〜J4と、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報ではない設定項目情報J5〜J7と、に分類する。
次に、更新設定情報送信部21は、設定情報記憶部12に記憶されている第1機能設定情報F1のうち、ステップSB2において選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報として分類された設定項目情報J1〜J4に対応する機能設定情報を用いて、処理Xを実行する(SB33)。一方、更新設定情報送信部21は、設定情報記憶部12に記憶されている第1機能設定情報F1のうち、ステップSB2において選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報ではないとして分類された設定項目情報J5〜J7に対応する機能設定情報を用いて、処理Yを実行する(SB34)。
図23は、複合機1における更新された機能設定情報を携帯端末装置9へ送信する動作において実行される処理の一例を示すフローチャートであり、(a)は処理Xを示すフローチャートであり、(b)は処理Yを示すフローチャートである。具体的には、更新設定情報送信部21は、図23(a)に示すように、ステップSB33において、以下に説明するステップSC21〜SC24からなる処理Xを実行する。更新設定情報送信部21は、処理Xの実行を開始すると、先ず、ステップSB2において選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報として分類された設定項目情報J1〜J4のうち、設定内容情報が更新されている設定項目情報を取得する(SC21)。
図22に示すように、設定項目情報J1〜J4のうち、設定項目情報J1,J4は、それぞれに対応付けられた設定内容情報K1,K4が更新されている。したがって、更新設定情報送信部21は、ステップSC21において、設定項目情報J1,J4を取得する。
そして、更新設定情報送信部21は、ステップSC21において取得した設定項目情報J1,J4を、更に、設定項目情報J1,J4にそれぞれ対応付けられた設定内容情報K1,K4が、それぞれに対応する初期設定内容情報L1,L4と同じであるか否かによって分類する(SC22)。
図22に示すように、設定項目情報J1,J4にそれぞれ対応付けられた設定内容情報K1,K4のうち、設定内容情報K1は、初期設定内容情報L1と同じである。また、設定項目情報J4に対応付けられた設定内容情報K4は、初期設定内容情報L4と異なっている。したがって、更新設定情報送信部21は、ステップSC22において、設定項目情報J1,J4を、設定項目情報に対応付けられた設定内容情報が初期設定内容情報と同じである設定項目情報J1と、設定項目情報に対応付けられた設定内容情報が初期設定内容情報と異なる設定項目情報J4とに分類する。
次に、更新設定情報送信部21は、図22に示すように、ステップSC22において設定項目情報に対応付けられた設定内容情報が初期設定内容情報と同じである設定項目情報として分類した設定項目情報J1と、これに対応する更新された設定内容情報K1と、を対応付けた情報U1を携帯端末装置9に送信する(SC23)。
また、更新設定情報送信部21は、図22に示すように、ステップSC22において設定項目情報に対応付けられた設定内容情報が初期設定内容情報と異なる設定項目情報として分類した設定項目情報J4と、これに対応する更新された設定内容情報K4と、警告を示す情報である警告情報ALと、を対応付けた情報U2を携帯端末装置9に送信する(SC24)。
一方、更新設定情報送信部21は、図23(b)に示すように、ステップSB34にお
いて、以下に説明するステップSD21〜SD23からなる処理Yを実行する。更新設定情報送信部21は、処理Yの実行を開始すると、先ず、ステップSB2において選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報ではないとして分類された設定項目情報J5〜J7のうち、設定内容情報が更新されている設定項目情報を取得する(SD21)。
図22に示すように、設定項目情報J5〜J7のうち、設定項目情報J6は、設定項目情報J6に対応付けられた設定内容情報K6が更新されている。したがって、更新設定情報送信部21は、ステップSD21において、設定項目情報J6を取得する。
そして、更新設定情報送信部21は、ステップSD21において取得した設定項目情報のうち、その設定項目情報に対応付けられた設定内容情報が、これに対応する初期設定内容情報と異なる設定項目情報を取得する(SD22)。
図22に示すように、ステップSD21において取得した設定項目情報J6に対応付けられた設定内容情報K6は、初期設定内容情報L6と異なっている。したがって、更新設定情報送信部21は、ステップSD22において、設定項目情報J6を取得する。
そして、更新設定情報送信部21は、図22に示すように、ステップSD22において設定項目情報に対応付けられた設定内容情報が初期設定内容情報と異なる設定内容情報として取得した設定項目情報J6と、これに対応する更新された設定内容情報K6と、警告情報ALと、を対応付けた情報U3を携帯端末装置9に送信する(SD23)。
このように、更新設定情報送信部21は、設定情報更新処理によって更新された設定内容情報とその設定内容情報に対応する設定項目情報とを含む更新設定情報FUとして、上記の情報U1〜U3を携帯端末装置9に送信する。
図21に戻り、ステップSB34の実行後は、機能設定不可情報送信部18によって、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報のうち、設定情報記憶部12に記憶されていない設定項目情報を用いて、処理Cが実行される(SB5)。
具体的には、図22に示すように、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報J1〜J4,J8〜J10のうち、設定情報記憶部12には、設定項目情報J8〜J10が記憶されていない。したがって、機能設定不可情報送信部18は、ステップSB5において、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報J1〜J4,J8〜J10のうち、設定情報記憶部12に記憶されていない設定項目情報J8〜J10を用いて、処理Cを実行する。
機能設定不可情報送信部18は、ステップSB5において処理Cの実行を開始すると、ステップSE1(図15(c))を実行し、図22に示すように、選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目を示す設定項目情報J1〜J4,J8〜J10のうち、設定情報記憶部12に記憶されていない設定項目情報J8〜J10と、その設定項目情報によって示される設定項目が存在しないことを示す情報である設定不可情報IMと、を対応付けた機能設定不可情報FXを携帯端末装置9に送信する。
一方、携帯端末装置9では、図20に示すように、携帯側受信部94によって無線通信部92を介して更新設定情報FUが受信されると(SA33;YES)、表示制御部95は、一覧表示画面W0に表示されている設定内容情報のうち、受信された更新設定情報FUに含まれている設定項目情報と同じ設定項目情報に対応付けられた設定内容情報を、更
新設定情報FUに含まれている設定内容情報によって置き換えて表示する(SA34)。そして、携帯端末装置9では、ステップSA5以降の処理(図11)が行われる。
図24は、表示内容を更新した後の一覧表示画面W0の一例を示す説明図である。例えば、ステップSA33(図20)において、携帯側受信部94によって図22に示した更新設定情報FUが受信されると、表示制御部95は、図24に示すように、ステップSA34において、更新設定情報FUに含まれる情報U1に基づいて、一覧表示画面W0に表示されている設定内容情報K1〜K6,K8〜K10のうち、情報U1に含まれる設定項目情報J1と同じ設定項目情報J1に対応付けられた設定内容情報K1を、更新設定情報FUに含まれている設定内容「1」を示す設定内容情報K1に置き換えて表示する。
また、表示制御部95は、更新設定情報FUに含まれる情報U2に基づいて、情報U2に含まれる設定項目情報J4と同じ設定項目情報J4に対応付けられた設定内容情報K4を、更新設定情報FUに含まれている設定内容「片面→両面」を示す設定内容情報K4に置き換えて表示する。また、図22に示したように、当該情報U2に含まれる設定項目情報J4には警告情報ALが対応付けられている。このように、警告情報ALが対応付けられた設定項目情報が存在する場合には(SA5;YES)、表示制御部95は、更に、警告情報ALに対応付けられた設定項目情報J4と、設定項目情報J4に対応する設定内容情報K4と、を、例えば、白黒反転させて表示する等して、識別可能に表示させる(SA6)。
これと同様にして、表示制御部95は、更新設定情報FUに含まれる情報U3に基づいて、情報U3に含まれる設定項目情報J6と同じ設定項目情報J6に対応付けられた設定内容情報K6を、更新設定情報FUに含まれている設定内容「4 in 1」を示す設定内容情報K6に置き換えて表示する。また、図22に示したように、当該情報U3に含まれる設定項目情報J6には警告情報ALが対応付けられているので(SA5;YES)、表示制御部95は、設定項目情報J6と、設定項目情報J6に対応する設定内容情報K6と、を、例えば、白黒反転させて表示する等して、識別可能に表示させる(SA6)。
また、携帯側受信部94によって無線通信部92を介して機能設定不可情報FXが受信された場合には(SA7;YES)、表示制御部95は、更に、携帯側受信部94によって受信された機能設定不可情報FXに基づいて、機能設定不可情報FXに含まれる設定項目情報と、機能設定不可情報FXに含まれる設定項目情報に対応付けられた設定不可情報IMとを対応させて一覧表示画面W0に含めて表示させる(SA8)。
具体的には、例えば、図24に示すように、ステップSA7において、携帯側受信部94によって図22に示した機能設定不可情報FXが受信されると、表示制御部95は、ステップSA8において、機能設定不可情報FXに含まれる設定項目情報J8〜J10と、設定項目情報J8〜J10にそれぞれ対応する設定不可情報IMと、を対応させて一覧表示画面W0に含めて表示させる。
このように、上記実施形態の構成によれば、設定情報記憶部12に新たに記憶された設定内容情報とその設定内容情報に対応する設定項目情報とを含む更新設定情報FUが携帯端末装置9に送信される。そして、表示制御部95によって、一覧表示画面W0に表示されている設定内容情報のうち、当該更新設定情報FUに含まれている設定項目情報と同じ設定項目情報に対応付けられた設定内容情報が、当該更新設定情報FUに含まれている設定内容情報に置き換えて表示される。
このため、携帯端末装置9に送信される情報量を、新たに記憶された設定内容情報及びその設定内容情報に対応する設定項目情報の情報量に軽減することができるとともに、一
覧表示画面W0の表示にかかる時間を、一覧表示画面W0に表示されている設定内容情報のうちの一部の表示を更新させるのにかかる時間に軽減することができる。これによって、複合機1において何れかの設定項目に対応する設定内容情報が更新された場合に、迅速に、複合機1において更新された設定内容情報を一覧表示画面W0に反映させることができる。
尚、ステップSB33(図21)に代えてステップSB3(図13)を実行し、ステップSB34(図21)に代えてステップSB4(図13)を実行するように構成してもよい。これに合わせて、携帯端末装置9では、ステップSA32(図20)の実行後、ステップSA33及びステップSA34を実行せずに、ステップSA3(図11)以降の処理を実行するように構成してもよい。
つまり、複合機1から設定情報記憶部12に新たに記憶された設定内容情報とその設定内容情報に対応する設定項目情報とを含む更新設定情報FUを携帯端末装置9に送信する構成に代えて、一覧表示画面W0を液晶ディスプレイ911に初めて表示させるときの動作と同様に、複合機1から携帯端末装置9に、設定情報記憶部12に新たに記憶された設定内容情報とその設定内容情報に対応する設定項目情報だけでなく、選択項目情報SIに含まれている設定項目情報であって、設定内容情報が更新されていない設定項目情報に対応する機能設定情報をも含む第2機能設定情報F2を送信するように構成し、携帯端末装置9では、受信した第2機能設定情報F2に基づいて、新たに一覧表示画面W0を表示させるように構成してもよい。
以下では、一覧表示画面W0に表示されている設定項目情報とその設定項目情報に対応付けられた設定内容情報との組み合わせの表示順を変更する動作について説明する。そして、当該説明の中で、表示順変更受付部98及び表示順変更制御部99について詳述する。
図25は、一覧表示画面W0に表示されている設定項目情報とその設定項目情報に対応する設定内容情報との組み合わせの表示順を変更する操作の一例を示す説明図であり、(a)は表示順の変更前の一覧表示画面W0を示し、(b)は表示順が変更された後の一覧表示画面W0を示す。
表示順変更受付部98は、例えば、一覧表示画面W0に表示されている設定項目情報とその設定項目情報に対応する設定内容情報との組み合わせのうちの何れかが垂直方向にスワイプ操作されると、スワイプ操作された設定項目情報とその設定項目情報に対応する設定内容情報との組み合わせの表示順の変更操作がなされたものとして、当該スワイプ操作された組み合わせをスワイプ操作終了時に液晶ディスプレイ911に触れていた位置に表示させる指示として受け付ける。
例えば、図25(a)は、ユーザーによって、一覧表示画面W0に表示されている設定項目情報J4と設定項目情報J4に対応する設定内容情報K4との組み合わせが、設定項目情報J2と設定項目情報J2に対応する設定内容情報K2との組み合わせが表示されている位置まで、垂直方向にスワイプ操作されることを示している。
この場合、表示順変更受付部98は、設定項目情報J4と設定項目情報J4に対応する設定内容情報K4との組み合わせの表示順の変更操作がなされたものとして、設定項目情報J4と設定項目情報J4に対応する設定内容情報K4との組み合わせを、設定項目情報J2と設定項目情報J2に対応する設定内容情報K2との組み合わせが表示されている位置に表示させる指示として受け付ける。
尚、設定項目情報及び設定内容情報の組み合わせの表示順の変更操作は、スワイプ操作に限定する趣旨ではなく、例えば、表示順を変更する対象の組み合わせをタッチ操作した後、そのタッチ操作した組み合わせの表示位置の移動先を選択するために、移動先の位置に現在表示されている組み合わせをタッチ操作する等の複数の操作を行うものであってもよい。
表示順変更制御部99は、表示順変更受付部98によって受け付けられた表示順に基づいて、一覧表示画面W0に表示されている設定項目情報及び設定内容情報の組み合わせの表示順を変更する。
例えば、図25(a)に示したように、表示順変更受付部98によって、設定項目情報J4と設定項目情報J4に対応する設定内容情報K4との組み合わせを、設定項目情報J2と設定項目情報J2に対応する設定内容情報K2との組み合わせが表示されている位置に表示させる指示が受け付けられた場合、表示順変更制御部99は、図25(b)に示すように、設定項目情報J4と設定項目情報J4に対応する設定内容情報K4との組み合わせを、設定項目情報J2と設定項目情報J2に対応する設定内容情報K2との組み合わせが表示されていた位置に表示させる。また、表示順変更制御部99は、これに合わせて、設定項目情報J2と設定項目情報J2に対応する設定内容情報K2との組み合わせ、及び設定項目情報J3と設定項目情報J3に対応する設定内容情報K3との組み合わせの表示位置を、垂直方向下方にシフトして表示させる。
上記実施形態の構成によれば、ユーザーは、例えば、設定内容情報の確認作業を行う順番に、設定項目情報とその設定項目情報に対応付けられた設定内容情報との組み合わせの表示順を変更操作する等して、意図した表示順で設定項目情報とその設定項目情報に対応付けられた設定内容情報とを表示させることができる。これによって、設定内容情報の確認作業の利便性を向上することができる。
尚、上記実施形態において図1乃至図25に示した構成は単なる一例に過ぎず、本発明を当該実施形態に限定する趣旨ではない。
例えば、ユーザー毎に固有の選択項目情報SIを、それぞれユーザーを識別するためのユーザー識別情報と対応付けて選択項目記憶部15に記憶するように構成してもよい。これに合わせて、携帯端末装置9に、ユーザーを識別するためのユーザー識別情報を入力操作するための操作画面を設けてもよい。そして、携帯側受信部94は、ステップSA2(図11)及びステップSA32(図20)において、複合機1に対して機能設定情報の送信を要求する場合に、当該操作画面によって入力されたユーザー識別情報を送信するように構成してもよい。一方、複合機1では、設定項目選択部16は、ステップSB2(図13、図21)において、当該選択項目記憶部15に記憶されている、ステップSB1(図13)及びステップSB31(図21)で機能設定情報の送信要求とともに受信されたユーザー識別情報に対応付けられた選択項目情報SIを用いるように構成してもよい。
これと同様に、非表示設定項目送信部97は、ステップSA22(図18(a))において非表示設定項目情報を複合機1に送信する場合に、入力されたユーザー識別情報を送信するように構成してもよい。一方、複合機1では、選択項目除外部20は、ステップSB22(図18(b))において、ステップSB21(図18(b))で非表示設定項目情報とともに受信されたユーザー識別情報に対応付けられた選択項目情報SIによって選択する対象とされている設定項目情報の中から、受信された非表示設定項目情報によって示される設定項目情報を除外するように構成してもよい。
また、携帯側制御部90が、表示順変更受付部98及び表示順変更制御部99として機
能しないように簡素化して構成してもよい。
また、各複合機1a〜1cにそれぞれ備えられた選択項目記憶部15には、他の複合機1に備えられた選択項目記憶部15に記憶されている選択項目情報SIとは異なる内容の選択項目情報SIが記憶されていてもよい。
また、機能設定制御システムSYSは、複合機1を1台だけ備える構成であってもよい。これに合わせて、携帯側制御部90が、通信対象受付部93として機能しないように簡素化して構成し、無線通信部92による通信対象の複合機1を、当該1台の複合機1に固定するように構成してもよい。
また、ステップSC3(図15(a))、ステップSD2(図15(b))、ステップSC24(図23(a))、及びステップSD23(図23(b))において、設定内容情報と初期設定内容情報とが異なる設定項目情報に対応付けて警告情報ALを携帯端末装置9に送信しないように簡素化して構成してもよい。これに合わせて、携帯端末装置9では、ステップSA5及びステップSA6(図11)を実行しないように簡素化して構成してもよい。
また、制御部10が、機能設定不可情報送信部18として機能しないように構成して、ステップSB5(図13、図21)を実行しないように簡素化して構成してもよい。これに合わせて、携帯端末装置9では、ステップSA7及びステップSA8(図11)を実行しないように簡素化して構成してもよい。
また、携帯側制御部90が、非表示対象受付部96及び非表示設定項目送信部97として機能しないように構成し、これに合わせて、制御部10が、非表示設定項目受信部19及び選択項目除外部20として機能しないように簡素化して構成してもよい。
また、制御部10は、不揮発性メモリーの記憶領域の一部を選択項目記憶部15として用いないように簡素化して構成し、設定項目選択部16として機能しないように構成してもよい。これに合わせて、ステップSB2〜SB5(図13)の処理に代えて、機能設定情報送信部17は、設定情報記憶部12に記憶されている第1機能設定情報F1に含まれる全ての設定項目情報と、全ての設定内容情報とを含む第2機能設定情報F2を、携帯端末装置9に送信するように構成してもよい。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記の複合機に適用される場合の他、機能を制御するための複数の設定項目を有する、コピー機、スキャナー装置、及びファクシミリ装置等の画像形成装置に適用することが可能である。