JP2015050055A - Esd法による二次電池の電極製造方法 - Google Patents

Esd法による二次電池の電極製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は複数のスプレー装置を用いるESD法によって、空隙率が異なる電極層を積層した多層電極を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の多層電極の製造方法は、二次電池に用いられる多層電極の製造方法である。該製造方法は活物質を含有する懸濁液51〜54を基材50に吹き付けて二層又は三層以上の電極層56〜59を形成する工程を備える。電極層56〜59を形成する工程は、所定の表面温度の、基材50に懸濁液を吹き付けて、第1電極層56を形成する工程と、所定の表面温度と異なる他の表面温度の、第1電極層56又は他の電極層に懸濁液を吹き付けて、第1電極層56よりも基材50に対して遠位の第2電極層を形成する工程と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は二次電池の電極製造方法に関する。
さらに特許文献1はESD(Electro Spray Deposition)法を用いて二次電池の多層電極を製造する方法を開示している。かかる方法は、複数のスプレー装置を並べ、塗り重ねることで電極の多層化を図る方法である(特許文献1の図11)。
また、特許文献1は、ESD法ではなく、スロットダイ方式を使用することで、電極コーティングスラリーが電極支持体に上に堆積する前に空隙を電極に導入する方法を開示している(特許文献1の図27A,B)。
特表2013−504168号公報
Liイオン伝導性の確保のため、電極層中の空隙率を調整可能な多層電極の製造方法が必要とされている。本発明は複数のスプレー装置を用いるESD法によって、空隙率が異なる電極層を積層した多層電極を提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかる多層電極の製造方法は、二次電池に用いられる多層電極の製造方法であって、活物質を含有する懸濁液を基材に吹き付けて二層又は三層以上の電極層を形成する工程を備える。
前記電極層を形成する工程は、所定の表面温度の、前記基材又は基材側に設けられた電極層に前記懸濁液を吹き付けて、第1電極層を形成する工程と、前記所定の表面温度と異なる他の表面温度の、前記第1電極層又は他の電極層に前記懸濁液を吹き付けて、前記第1電極層よりも前記基材に対して遠位の第2電極層を形成する工程と、を有する。
本発明の他の態様にかかる多層電極の製造方法は、二次電池に用いられる多層電極の製造方法である。該製造方法は活物質を含有する懸濁液を基材に吹き付けて二層又は三層以上の電極層を形成する工程を備える。
前記電極層を形成する工程は、前記基材の表面に前記懸濁液を吹き付けて、所定の電極層を形成する工程と、前記所定の電極層を含み、一層又は二層以上の電極層からなる近位の電極層の表面に前記懸濁液を吹き付けて、前記基材に対して遠位の電極層を形成する工程と、を有する。前記基材の前記表面は、所定の表面温度であり、前記近位の電極層の前記表面は、前記所定の表面温度と異なる他の表面温度である
本発明の他の態様にかかる多層電極の製造方法は、二次電池に用いられる多層電極の製造方法である。該製造方法は活物質を含有する懸濁液を、一層又は二層以上の電極層を予め設けてある基材に吹き付けて、二層又は三層以上の電極層をさらに形成する工程を備える。
前記二層又は三層以上の電極層をさらに形成する工程は、前記予め設けられた電極層の表面に前記懸濁液を吹き付けて、所定の電極層を形成する工程と、前記所定の電極層を含み、一層又は二層以上の電極層からなる近位の電極層の表面に前記懸濁液を吹き付けて、前記基材に対して遠位の電極層を形成する工程と、を有する。前記予め設けられた電極層の表面は、所定の表面温度であり、前記近位の電極層の前記表面は、前記所定の表面温度と異なる他の表面温度である。
本発明の他の態様にかかる多層電極の製造方法は、二次電池に用いられる多層電極の製造方法である。該製造方法は活物質を含有する懸濁液を基材に吹き付けて二層又は三層以上の電極層を形成する工程を備える。
前記電極層を形成する工程は、基材の、所定の表面温度を有する塗工表面に前記懸濁液を吹き付けて、所定の電極層を形成する工程と、前記所定の電極層を含み、一層又は二層以上の電極層からなる近位の電極層の露出表面の一部又は全部を、前記所定の表面温度と異なる他の表面温度に調整する工程と、前記他の表面温度を有する露出表面に前記懸濁液を吹き付けて、前記基材に対して遠位の電極層を形成する工程と、を有する。
前記電極層を形成する工程は、前記近位の電極層を形成する工程の前に、前記基材の表面の一部又は全部を、前記所定の表面温度に調整して、前記塗工表面とする工程を有することが好ましい。また、前記基材の温度を調整することで、前記露出表面の一部又は全部を前記他の表面温度に調整することが好ましい。
本発明の他の態様にかかる多層電極の製造方法は、二次電池に用いられる多層電極の製造方法である。該製造方法は活物質を含有する懸濁液を基材に吹き付けて二層又は三層以上の電極層を形成する工程を備える。
前記電極層を形成する工程では、連続する帯状の基材を送り出し、前記基材の所定領域を、前記基材の表面側に対向する複数のノズルが列をなす方向と平行に、上流から下流に向かって所定の搬送位置まで搬送し、前記所定の搬送位置にて、前記所定領域の表面を、所定の表面温度に調整し、前記複数のノズル中、所定のノズルにより、前記所定領域の表面に、前記懸濁液を吹き付けて、前記基材に対して所定の電極層を形成する。
前記電極層を形成する工程では、さらに前記所定領域及び所定の電極層をさらに下流にある他の搬送位置に向かって搬送し、前記他の搬送位置にて、前記所定の電極層を含み、一層又は二層以上の電極層からなる近位の電極層の表面を、前記所定の表面温度と異なる他の表面温度に調整し、前記複数のノズル中、前記所定のノズルの下流にある他のノズルにより、前記近位の電極層の表面に、前記懸濁液を吹き付けて、前記基材に対して遠位の電極層を形成することで、連続する帯状の前記電極層を形成する。
前記各態様において前記他の表面温度は前記所定の表面温度よりも高いことが好ましい。前記近位の電極層に吹き付ける懸濁液は、前記基材に吹き付ける懸濁液と異なる組成を有することが好ましい。前記異なる組成は、少なくとも導電助剤の含有率が異なることが好ましい。
前記各態様において前記所定の表面温度は、前記基材に吹き付ける前の懸濁液の温度よりも高いことが好ましい。前記他の表面温度は、前記近位の電極層に吹き付ける前の懸濁液の温度よりも高いことが好ましい。
前記各態様において三層以上の電極層を備える多層電極の製造方法であることが好ましい。前記近位の電極層を形成する前の基材は、前記懸濁液を吹き付ける側に、より近位の電極層を備えることが好ましい。または、前記基材は金属箔であることが好ましい。
本発明により、複数のスプレー装置を用いるESD法によって、空隙率が異なる電極層を積層した多層電極を提供することができる。
実施形態にかかる多層電極の製造方法の流れ図である。 実施形態にかかる多層電極の製造方法の模式図である。 実施例にかかる多層電極の製造方法の模式図である。 実施例にかかる多層電極の断面写真である。 実施例にかかる多層電極の電極層の断面写真1である。 実施例にかかる多層電極の電極層の断面写真2である。 比較例にかかる電極の製造方法の模式図である。 比較例にかかる電極の断面写真である。
[概要]
本実施形態は、図1に示すように二次電池に用いられる多層電極の製造方法に関する。該方法は、図2に示すように懸濁液25,30を基材50に対して直接又は間接に吹き付けて、又はスプレーして電極層を形成する。吹き付ける方式はESD法が好ましい。これにより、電極厚さ方向に材料粒子単位で薄膜積層することができる。ESD法においては数十μmの薄膜であっても厚さを制御することが出来る。
図1に示すように、かかる吹き付け工程を繰り返して二層又は三層以上の電極層を形成する。多層電極は、例えば図2に示す電極層55,60を備えるものとなる。本実施形態では図2中の手前側から、奥側に向かって連続的に電極層を形成しているものとする。
図1,2に示すように、電極層を形成する工程は、以下の工程を備える。ステップS11において基材50を準備する。一様な厚みを有する電極層55,60を形成するため、基材50は水平に設置することが好ましい。
次にステップS12,13において、所定の温度又は表面温度の基材50に懸濁液25を吹き付ける。懸濁液を吹き付けることで、所定の電極層である電極層55を形成する。電極層55は、電極層60に比べ、基材50に対して近位の電極層となる。
基材50は金属箔でもよく、例えば正極の製造であればアルミニウム箔でもよい。負極の製造であれば銅箔でもよい。また基材50は、あらかじめ金属箔に、一層又は二層以上の電極層を積層したものでもよい。換言すれば、基材50には一層又は二層以上の電極層を予め設けてあってもよい。
懸濁液25は活物質を含有する。活物質は正極活物質でもよく、負極活物質でもよい。正極活物質は、例えば、三元系正極活物質である。懸濁液はさらにバインダー、導電助剤、溶媒を含んでいてもよく、他の物質を含んでいてもよい。懸濁液25は粘性を有するスラリーでもよい。
次にステップS14,15において、さらに基材50に懸濁液30を吹き付ける。このとき基材50は所定の温度又は表面温度と異なる他の温度又は表面温度となっている。かかる懸濁液は活物質を含有し、さらに先の懸濁液25と同一又は異なる組成を有していてよい。懸濁液30を吹き付けることで、基材50に対して遠位の電極層である電極層60を形成する。
以上をまとめると、本実施形態の方法は、低温の基材にスプレーする工程と、高温の基材にスプレーする工程を備える。基材の温度差があることでスプレーされた活物質の固まり方に違いが生じる。このため、電極層ごとに空隙率を調整することが出来る。
[詳細]
図1,2を用いてさらに詳細に説明する。ステップS13は近位の電極層55を形成する工程である。かかる工程の前に、ステップS11で設置した基材50の表面21の一部又は全部を、所定の表面温度である温度23に調整する(ステップS12)。基材50は実質的に水平に設置することが好ましい。
本実施形態では、表面21は図中の上方を向いている。本実施形態では、基材50の表面21の一部、すなわち塗工表面22が温度23を有するように調整する。ステップS13において、塗工表面22に上述の懸濁液25を吹き付ける。これにより、基材50に対して近位の電極層55を形成する。
近位の電極層55の露出表面26の一部又は全部を、温度23と異なる、他の表面温度である温度28に調整する(ステップS14)。電極層55は直接又は間接に基材50に接している。このため、基材50の温度を調整することで、塗工露出表面27の一部又は全部を温度28に調整することができる。
本実施形態では、露出表面26は図中の上方を向いている。本実施形態では、電極層55の露出表面26の一部、すなわち塗工露出表面27が温度28を有するように調整する。ステップS15において、温度28を有する塗工露出表面27に上述の懸濁液30を吹き付ける。これにより基材50に対して遠位の電極層60を形成する。
本実施形態では、基材50を金属箔として説明した。実施形態の変形では、近位の電極層55を形成する前の基材がより近位の電極層を備えてもよい。かかる変形の製造方法にかかる多層電極は三層以上の電極層を備える。
[課題と効果]
一般に電極層を厚く・高密度にすることで電極のエネルギー密度を向上させることが出来る。しかしながら、膜厚が増加したり、空隙が減少したりすると電極層のLiイオン伝導性が低下する。
本来、電極内に電解液が十分に保持されていれば、Liイオン伝導は阻害を受けない。
しかしながら、例えば上述のスロットダイ塗工では、空隙率を自由に設計することが難しい。このため、所望のLiイオン伝導性を有する電極を製造するのが難しい。
本実施形態では、ESD法を用いる。本実施形態では、積層する前の基体又は電極層の表面の温度を調整する。このため、多層電極の製造において、電極厚さ方向の材料粒子の堆積状態と、電解液を保持するための空隙の量を制御することができる。
1.概要
図3に示すように、本実施例では懸濁液を基材に4回吹き付けて、基材から近い順に第1、第2、第3、第4の四層の電極層を形成した。図3に示すように基材50の搬送方向にノズル33,34,38,39を並べて、複数の電極層を薄膜積層した。このため、電極厚さ方向に活物質を初めとする材料粒子と、材料粒子間の空隙の配置を制御することが可能となった。
本実施例では、上述の複数のノズルを用いたことで、ESD法により、吹き付ける懸濁液の材料組成を変えることが可能となった。このため、厚さ方向の材料粒子の配置を制御できた。
より詳細には、ペーストごとに各種材料の組成を変更することが出来る。例えば活物質、バインダー、導電助剤の材料組成比を自由に設定できる。さらに実施例においてはESD法を用いることで、粒子レベルで成膜することが出来る。このため、電極層中の厚さ方向の材料組成比を自由に設計できた。
ESD法を用いて粒子レベルで成膜することの利点は他にも表れた。基材50側に熱を加えることでペースト中の溶媒揮発条件の制御が容易となった。このことは空隙の大きさを制御することを可能とした。
2.第1電極層の形成
本実施例では、図3に示すように搬送ローラー44が、連続する帯状の基材50を送り出した。基材50はアルミニウム箔であった。電極層の形成に際して、まず基材50の所定領域を、所定の搬送位置61まで搬送した。搬送後、図中では所定領域としての領域46が所定の搬送位置61に位置していた。
本実施例では搬送方向と平行な方向に複数のノズル33,34,38,39が列を成していた。各ノズルは基材50の電極層を形成すべき表面側に対向した。基材50の所定領域は、各ノズルが列をなす方向と平行な方向に上流から下流に向かって搬送された。上記は、以下の搬送において同様であった。なお搬送は止まらずに行ってもよく、搬送位置で一旦停止してもよい。また、搬送速度は任意に設定できる。
所定の搬送位置61にて、領域46は、上記複数のノズル中、所定のノズル33と対向した。所定の搬送位置61にて、かかる領域46のノズル側の表面を所定の表面温度、例えば前述の温度23に調整した。本実施例において温度23は比較的低温の60℃であった。
温度の調整に際しては、基材50の塗工表面の反対側の表面側から加熱して、基材50の温度を調整してもよい。本実施例においては、ホットプレートまたは赤外線ランプを用いて、粒子着弾時に溶媒に熱を付与することにより行った。以下の工程において、温度の調整方法は同様であった。
温度の調整をより正確なものとするため、塗工表面の温度を測定することが好ましい。かかる測定方法としては、塗工表面の温度を実際に計測することが挙げられる。また、雰囲気温度、又は基材の塗工表面以外の部位、若しくは塗工表面の周辺部位の温度から、塗工表面の温度を推定することもできる。以下の工程において、温度の測定方法は同様であった。
ノズル33はかかる領域46の表面(塗工表面)に、活物質を含有する懸濁液51を吹き付けた。これにより、基材50に対してより近位の電極層である電極層56が形成した。懸濁液51はペーストAとした。ペーストAは、三元系正極活物質91重量%、導電助剤のアセチレンブラック(AB)6重量%、及びバインダーのポリフッ化ビニリデン(PvDF,PVdF)3重量%を含有した。上記材料粒子を溶媒NMP中で混合し、ペースト状とした。
図3に示すように、ペーストAである懸濁液51は、タンク及び配管を通じて供給された。タンク31は、ペーストAを貯蔵し、必要に応じて配管32にペーストAを送った。配管32は、ペーストAをタンク31から受け、ノズル33,34に送った。ノズル33は配管32からペーストAを受け、懸濁液51として基材50の塗工表面にペーストAを吹き付けた。
本実施例ではESD法を用いて電極層を形成した。このため図3に示すように、配線42は直流電源41の正極とノズル33とを電気的に接続した。後述する通り、配線42はノズル34,38,39も同様に直流電源41と接続した。配線43は直流電源41の負極と基材50とを電気的に接続した。したがって直流電源41はノズル33と領域46との間に、ノズル33側が高電位となるような電界を生じた。
本実施例では一の直流電源41が各ノズルに接続しているが、ノズル又はノズルのグループごとに別個に複数の直流電源を設けてもよい。配線42,43は複数の直流電源ごとに別個に設けてもよい。
図3に示すように、正に帯電した懸濁液51のスプレー粒子はノズル33から発射し、電解中を飛行し、領域46の表面に着弾した。上記により、基材50の塗工表面に、所定の電極層である電極層56が形成した。また、電極層56中の空隙の大きさ又は空隙率は温度23の調整で制御できることを確認できた。
なお、温度23は基材50に吹き付ける前の懸濁液51の温度よりも高かった。これにより懸濁液中の溶媒が、吹き付けられたスプレー粒子の着弾時に揮発し、空隙の大きさの調整を容易にできた。これは後述する温度24,28及び29、並びに懸濁液52,53及び54において同様である。
3.第2電極層の形成
次に、上述の通り電極層56の形成がなされた所定領域、及び近位にある電極層56を、搬送位置62に向かって搬送した。搬送位置62は搬送位置61よりもさらに下流にある、他の搬送位置であった。搬送後、図中では所定領域としての領域47が搬送位置62に位置していた。搬送位置62にて、領域47は、上記複数のノズル中、所定のノズル34と対向した。
搬送位置62にて、基材50側に設けられた電極層56の露出表面の温度を温度24とした(不図示)。温度24は温度23と異なるその他の温度でもよく同一の温度でもよい。温度24が温度23よりも高い場合、後述する電極層56の表面に形成される電極層の空隙率は、電極層56の空隙率よりも大きくなる。本実施例において温度24は、比較的低温の60℃であった。
ノズル34は電極層56の露出表面に、活物質を含有する懸濁液52を吹き付けた。電極層56に吹き付ける懸濁液52は、上述したとおり基材50に吹き付ける懸濁液51と、同一又は異なる組成を有していてよい。本実施例では、懸濁液51,52は同一の組成を有するペーストAであった。異なる組成を有する場合、両者の組成は少なくとも導電助剤の含有率が異なるものであってもよい。
図3に示すように、ペーストAである懸濁液52は、タンク及び配管を通じて供給された。ノズル34は配管32からペーストAを受け、懸濁液52として電極層56の塗工露出表面にペーストAを吹き付けた。
図3に示すように、配線42は直流電源41の正極とノズル34とを電気的に接続した。前述の通り、配線43は直流電源41の負極と基材50とを電気的に接続している。したがって直流電源41はノズル34と領域47との間に、ノズル34側が高電位となるような電界を生じた。
図3に示すように、ノズル34は、上記複数のノズル中、ノズル33の下流にある他のノズルであった。正に帯電した懸濁液51のスプレー粒子はノズル33から発射し、電界中を飛行し、電極層56の塗工露出表面に着弾した。
上記により、電極層56の表面に、基材に対して電極層56よりも遠位の電極層が形成した。また、かかる電極層中の空隙の大きさ又は空隙率は温度24の調整で制御できることを確認できた。電極層56及びかかる電極層を合わせて近位の電極層である電極層57となった。なお、上述したとおり温度24は電極層56に吹き付ける前の懸濁液52の温度よりも高いことが好ましい。上記のようにして、連続する帯状の電極層を形成した。
なお基材50に、第1電極層すなわち電極層56に代えて、一層又は二層以上の電極層を予め設けていてもよい。かかる予め設けられた電極層上に、本第2電極層を、第1電極層として形成してもよい。
4.第3電極層の形成
本実施例では、さらに上述の通り電極層57の形成がなされた所定領域、及び近位の電極層である電極層57を、搬送位置63に向かって搬送した。搬送位置63は搬送位置62よりもさらに下流にある、他の搬送位置であった。搬送後、図中では所定領域としての領域48が搬送位置63に位置していた。搬送位置63にて、領域48は、上記複数のノズル中、所定のノズル38と対向した。
搬送位置63にて、電極層57の露出表面を、温度24と異なるその他の温度、例えば上述の温度28に調整した。温度28は温度24よりも高いことが好ましい。かかる温度条件とすることで、後述する電極層57の表面に形成される電極層の空隙率は、電極層57の空隙率よりも大きくなった。本実施例において温度28は、比較的高温の120℃であった。
ノズル38は電極層57の露出表面に、活物質を含有する懸濁液53を吹き付けた。懸濁液53は、上述したとおり基材50に吹き付ける懸濁液51、又は電極層56に吹き付ける懸濁液52と、同一又は異なる組成を有していてよい。
本実施例では、懸濁液53は、懸濁液51,52と異なる組成を有するペーストBであった。本実施例においてこれらの組成は少なくとも導電助剤の含有率が異なるものであった。ペーストBは、三元系正極活物質94重量%、三元系正極アセチレンブラック(AB)3重量%、及びバインダーのポリフッ化ビニリデン(PVdF)3重量%を含有した。上記材料粒子を溶媒NMP中で混合し、ペースト状とした。
ペーストAは基材50、すなわち集電箔に対して近位の電極層を形成するためのものである。ペーストBは基材50、すなわち集電箔に対して遠位の電極層を形成するためのものである。本実施例ではペーストAは導電助剤の含有量がペーストBより少ない(ペーストBは導電助剤の含有量がペーストAより多い。)。
従って、ペーストAから形成される電極層は集電箔に対して近位であり、かつ電子導電性が高い。一方ペーストBから形成される電極層は集電箔に対して遠位であり、かつ電子導電性がやや低い。このため、例えば後述する電極層58,59のように複数の電極層を有する電極層において、全体的な電子伝導性のバランスをとることが出来る。
図3に示すように、ペーストBである懸濁液53は、タンク及び配管を通じて供給された。タンク36は、ペーストBを貯蔵し、必要に応じて配管37にペーストBを送った。配管37は、ペーストBをタンク36から受け、ノズル38,39に送った。ノズル38は配管37からペーストBを受け、懸濁液53として電極層57の塗工露出表面にペーストBを吹き付けた。
図3に示すように、配線42は直流電源41の正極とノズル38とを電気的に接続した。前述の通り、配線43は直流電源41の負極と基材50とを電気的に接続している。したがって直流電源41はノズル38と領域48との間に、ノズル38側が高電位となるような電界を生じた。
ノズル38は、上記複数のノズル中、ノズル34の下流にある他のノズルであった。正に帯電した懸濁液53のスプレー粒子はノズル38から発射し、電界中を飛行し、電極層57の塗工露出表面に着弾した。
上記により、電極層57の露出表面に、基材に対して遠位の電極層が形成した。また、かかる電極層中の空隙の大きさ又は空隙率は温度28の調整で制御できることを確認できた。電極層57及びかかる電極層を合わせて電極層58となった。なお、上述したとおり温度28は電極層57に吹き付ける前の懸濁液53の温度よりも高いことが好ましい。上記のようにして、連続する帯状の電極層を形成した。
なお基材50に、第1電極層すなわち電極層56に代えて、一層又は二層以上の電極層を予め設けていてもよい。かかる予め設けられた電極層上に、上述の第2電極層を、第1電極層として形成してもよい。さらに本第3電極層を、第2電極層として形成してもよい。
5.第4電極層の形成
本実施例では、さらに上述の通り電極層58の形成がなされた所定領域、及び電極層58を、搬送位置64に向かって搬送した。搬送位置64は搬送位置63よりもさらに下流にある、他の搬送位置であった。搬送後、図中では所定領域としての領域49が搬送位置64に位置していた。搬送位置64にて、領域49は、上記複数のノズル中、所定のノズル39と対向した。
搬送位置64にて、電極層58の露出表面の温度を温度29とした(不図示)。温度29は温度28と異なるその他の温度でもよく同一の温度でもよい。温度29が温度28よりも高い場合、後述する電極層58の表面に形成される電極層の空隙率は、電極層58の空隙率よりも大きくなる。本実施例において温度29は、比較的高温の120℃であった。
ノズル39は電極層58の露出表面に、活物質を含有する懸濁液54を吹き付けた。懸濁液54は、上述の懸濁液51,52,53と、同一又は異なる組成を有していてよい。本実施例では、懸濁液54は、懸濁液53と同一の組成を有するペーストBであった。異なる組成を有する場合、両者の組成は少なくとも導電助剤の含有率が異なるものであってもよい。
図3に示すように、ペーストBである懸濁液54は、タンク及び配管を通じて供給された。ノズル39は配管37からペーストBを受け、懸濁液54として電極層58の塗工露出表面にペーストBを吹き付けた。
図3に示すように、配線42は直流電源41の正極とノズル39とを電気的に接続した。前述の通り、配線43は直流電源41の負極と基材50とを電気的に接続している。したがって直流電源41はノズル39と領域49との間に、ノズル39側が高電位となるような電界を生じた。
ノズル39は、上記複数のノズル中、ノズル38の下流にある他のノズルであった。正に帯電した懸濁液54のスプレー粒子はノズル39から発射し、電界中を飛行し、電極層58の塗工露出表面に着弾した。
上記により、電極層58の露出表面に、基材に対して遠位の電極層が形成した。また、かかる電極層中の空隙の大きさ又は空隙率は温度29の調整で制御できることを確認できた。電極層58及びかかる電極層を合わせて電極層59となった。なお、上述したとおり温度29は電極層58に吹き付ける前の懸濁液54の温度よりも高いことが好ましい。上記のようにして、連続する帯状の電極層を形成した。
6.電極評価
図4に示すように、得られた電極を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察して、電極層中の空隙の形成状態を評価した。
実施形態にも示すように、電極層55は基材50に対して近位の電極層であった。本実施例において電極層55は、上述した第1電極層及び第2電極層からなっていた。電極層60は基材50に対して遠位の電極層であった。電極層60は上述した第3電極層及び第4電極層からなっていた。
本実施例においては、1つのノズルで成膜できる電極層の厚さは比較的薄い薄膜であった。かかる薄膜を同一の表面温度条件にて、複数回形成することで、所望の厚さを有する電極層を成膜することができる。
本実施例では、電極層をESD法にて2回形成して比較的疎な電極層55を形成した。また、電極層をESD法にて2回形成して比較的疎な電極層60を形成した。これにより、各電極層55,60が所望の厚さを有する、実質的に2層からなるモデル電極を作成した。
すなわち第1電極層の表面に、これと同等の空隙を有する第2電極層を重層することで、所望の厚さの電極層55を得た。同様に、第3電極層の表面に、これと同等の空隙を有する第4電極層を重層することで、所望の厚さの電極層60を得た。
上述のとおり、本実施形態及び実施例においては、第1〜第4電極層ごとに空隙率を調節した。本実施例は薄膜からなる2層又3層以上の電極層を積層することで、所望の厚さを有する1層の電極層を形成できることを示す。さらに本実施例では、かかる1層の電極層中の空隙率を一様に出来た。
なお第1〜第4電極層の形成において、懸濁液を吹き付けられる各表面の温度は、全て異なっていてもよい。また、上述のとおり、懸濁液を吹き付けられる各表面のうちの一又は二以上の表面の温度は、他の表面の温度と同一もよい。
上述のように、懸濁液を基材50の表面(塗工表面)等に吹き付けた際、その温度は比較的低温であったため、溶媒は相対的に遅いペースで蒸発した。このため、溶媒が蒸発するまでの間に、粒子間の空隙に他の粒子が充填された。このため図4に示すように、電極層55中で材料粒子は密になった。
図5に示すように電極層55をさらにエネルギー分散型X線分光法(EDX)にて解析した。図5は電極層55中の同じ場所における、同じ倍率の、SEM像とEDX像を示す。EDX像に示されるように明るく映る空隙は、暗く映る活物質及び導電助剤(AB)に比べ、比較的狭い領域しか占めていなかった。
画像解析により算出したところ、EDX像の範囲において、活物質比率は91%であり、AB比率は6%であり、電極層55の密度は1.7g/ccであった。上記の結果は、懸濁液の着弾する表面の温度を低めに制御することによって空隙を小さくすることに成功したことを示す。
上述のように、懸濁液を基材50の表面に設けられた電極層の表面(塗工露出表面)に吹き付けた際、その温度は比較的高温であったため、溶媒は相対的に速いペースで蒸発した。従って、溶媒が蒸発するまでの間に、他の粒子は容易に流動できないと考えられた。このため、粒子間の空隙に、他の粒子が充填される頻度が少なく、図4に示すように、電極層60中は疎になった。
図6に示すように電極層60をさらにEDXにて解析した。図6は電極層60中の同じ場所における、同じ倍率の、SEM像とEDX像を示す。図5に比べると、EDX像に示されるように明るく映る空隙65は、暗く映る活物質及び導電助剤(AB)に比べ、比較的広い領域を占めていた。
画像解析により算出したところ、EDX像の範囲において、活物質比率は94%であり、AB比率は3%であり、電極層55の密度は1.0g/ccであった。上記の結果は、懸濁液の着弾する表面の温度を高めに制御することによって空隙を大きくすることに成功したことを示す。
7.比較例:スロットダイ方式
比較例として、図7に示すスロットダイ方式により塗工した。
図7に示すように、実施例と同様の活物質、バインダー、導電助剤、溶媒を含むペーストをタンク71に貯蔵した。タンク71は配管72にペーストを送った。配管72はタンク71からペーストを受け、スロットダイ73に送った。
駆動ロール(バックアップロール)74は、金属箔80を自身に巻きつけて、スロットダイ73の近傍に送った。スロットダイ73は配管72からペーストを受け、金属箔80の表面に相当量のペーストを一括塗工した。駆動ロール74は、ペーストを塗布された金属箔80を、連続する帯状の積層体81として乾燥炉75に送った。乾燥炉75は、駆動ロール74から積層体81を受けて、電極層中の溶媒を乾燥させた。乾燥炉75はプレス76に乾燥積層体82を送った。
プレス76は乾燥炉75から乾燥積層体82を受け、空隙を一括調整し、電極83を生成した。プレス76は電極83を送り出した。連続する帯状の電極83の一部の電極70をSEM観察した。図8は電極70の電極層を示すSEM像である。SEM像が示すように比較例においては電極厚さ方向で材料粒子、空隙を調整することが出来なかった。
実施例と比較した場合、比較例のようにESDを用いない塗工方法では薄膜の成膜の厚さに限界がある。その限界は概ね数十μmと考えられている。またかかる方法では成膜時に薄膜同士が界面で混じりやすい。一方、実施例の方法では、複数の、任意の厚みの薄膜からなる電極層を緻密に作製することが出来る。
また、本比較例の方法により多層電極を作成するには、上記の工程を何度も繰り返して、各層を作成しなければならない。すなわち電極83を再度金属箔80に施したように、上記工程を逐次繰り返すことで多層成膜する必要がある。このため、電極層を増やすためには工程数の増大が避けられない。
スロットダイ方式において、プレスによる空隙制御を行うことが一般的である。この場合、各層の空隙率を単独で調製することが出来ない。従って、すでに成膜されている近位の電極層と併せて一括して調整せざるを得ない。また最終層にて一括プレスしてもよいが、この場合、電極層ごとに空隙を調整することは不可能である。これに対して実施例においては多層電極の作成において、空隙の大きさを成膜時に、電極層ごとに制御できる。
8.考察
上記実施例では材料粒子の配置と、空隙の配置と、空隙の大きさとを、電極層の成膜時に同時に制御することが可能となった。一方、比較例においてはスロットダイを用いるため、逐次方式でしか複数の電極層を積層できない。このため、材料粒子の配置と、空隙の配置と、空隙の大きさとを、同時に制御することはできない。
したがって実施例及び実施形態においては従来の逐次方式に比べ製造工程にかかる時間を短縮できることが示された。なお、本発明は上記実施形態及び実施例に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば上記多層電極は二次電池以外の他の電池に用いてもよい。
21 表面 22 塗工表面
23 温度 25 懸濁液
26 露出表面 27 塗工露出表面
28 温度 30 懸濁液
31 タンク 32 配管
33,34 ノズル 36 タンク
37 配管 38,39 ノズル
41 直流電源 42,43 配線
44 搬送ローラー 46〜49 領域
50 基材 51〜54 懸濁液
55〜60 電極層 61〜64 搬送位置
65 空隙 70 電極
71 タンク 72 配管
73 スロットダイ 74 駆動ロール(バックアップロール)
75 乾燥炉 76 プレス
80 金属箔 81 積層体
82 乾燥積層体 83 電極

Claims (13)

  1. 二次電池に用いられる多層電極の製造方法であって、
    活物質を含有する懸濁液を基材に吹き付けて二層又は三層以上の電極層を形成する工程を備え、
    前記電極層を形成する工程は、
    所定の表面温度の、前記基材又は基材側に設けられた電極層に前記懸濁液を吹き付けて、第1電極層を形成する工程と、
    前記所定の表面温度と異なる他の表面温度の、前記第1電極層又は他の電極層に前記懸濁液を吹き付けて、前記第1電極層よりも前記基材に対して遠位の第2電極層を形成する工程と、
    を有する多層電極の製造方法。
  2. 二次電池に用いられる多層電極の製造方法であって、
    活物質を含有する懸濁液を基材に吹き付けて二層又は三層以上の電極層を形成する工程を備え、
    前記電極層を形成する工程は、
    前記基材の表面に前記懸濁液を吹き付けて、所定の電極層を形成する工程と、
    前記所定の電極層を含み、一層又は二層以上の電極層からなる近位の電極層の表面に前記懸濁液を吹き付けて、前記基材に対して遠位の電極層を形成する工程と、
    を有し、
    前記基材の前記表面は、所定の表面温度であり、
    前記近位の電極層の前記表面は、前記所定の表面温度と異なる他の表面温度である、
    多層電極の製造方法。
  3. 二次電池に用いられる多層電極の製造方法であって、
    活物質を含有する懸濁液を、一層又は二層以上の電極層を予め設けてある基材に吹き付けて、二層又は三層以上の電極層をさらに形成する工程を備え、
    前記二層又は三層以上の電極層をさらに形成する工程は、
    前記予め設けられた電極層の表面に前記懸濁液を吹き付けて、所定の電極層を形成する工程と、
    前記所定の電極層を含み、一層又は二層以上の電極層からなる近位の電極層の表面に前記懸濁液を吹き付けて、前記基材に対して遠位の電極層を形成する工程と、
    を有し、
    前記予め設けられた電極層の表面は、所定の表面温度であり、
    前記近位の電極層の前記表面は、前記所定の表面温度と異なる他の表面温度である、
    多層電極の製造方法。
  4. 二次電池に用いられる多層電極の製造方法であって、
    活物質を含有する懸濁液を基材に吹き付けて二層又は三層以上の電極層を形成する工程を備え、
    前記電極層を形成する工程は、
    基材の、所定の表面温度を有する塗工表面に前記懸濁液を吹き付けて、所定の電極層を形成する工程と、
    前記所定の電極層を含み、一層又は二層以上の電極層からなる近位の電極層の露出表面の一部又は全部を、前記所定の表面温度と異なる他の表面温度に調整する工程と、
    前記他の表面温度を有する露出表面に前記懸濁液を吹き付けて、前記基材に対して遠位の電極層を形成する工程と、
    を有する多層電極の製造方法。
  5. 前記電極層を形成する工程は、
    前記近位の電極層を形成する工程の前に、前記基材の表面の一部又は全部を、前記所定の表面温度に調整して、前記塗工表面とする工程を有する、
    請求項4に記載の多層電極の製造方法。
  6. 前記基材の温度を調整することで、前記露出表面の一部又は全部を前記他の表面温度に調整する、
    請求項4又は5に記載の多層電極の製造方法。
  7. 二次電池に用いられる多層電極の製造方法であって、
    活物質を含有する懸濁液を基材に吹き付けて二層又は三層以上の電極層を形成する工程を備え、
    前記電極層を形成する工程では、
    連続する帯状の基材を送り出し、
    前記基材の所定領域を、前記基材の表面側に対向する複数のノズルが列をなす方向と平行に、上流から下流に向かって所定の搬送位置まで搬送し、
    前記所定の搬送位置にて、前記所定領域の表面を、所定の表面温度に調整し、
    前記複数のノズル中、所定のノズルにより、前記所定領域の表面に、前記懸濁液を吹き付けて、所定の電極層を形成し、
    前記所定領域及び所定の電極層をさらに下流にある他の搬送位置に向かって搬送し、
    前記他の搬送位置にて、前記所定の電極層を含み、一層又は二層以上の電極層からなる近位の電極層の表面を、前記所定の表面温度と異なる他の表面温度に調整し、
    前記複数のノズル中、前記所定のノズルの下流にある他のノズルにより、前記近位の電極層の表面に、前記懸濁液を吹き付けて、前記基材に対して遠位の電極層を形成することで、
    連続する帯状の前記電極層を形成する多層電極の製造方法。
  8. 前記近位の電極層に吹き付ける懸濁液は、前記基材に吹き付ける懸濁液と異なる組成を有する、
    請求項4〜7のいずれかに記載の多層電極の製造方法。
  9. 前記異なる組成は、少なくとも導電助剤の含有率が異なる、
    請求項8に記載の多層電極の製造方法。
  10. 前記所定の表面温度は、前記基材に吹き付ける前の懸濁液の温度よりも高く、
    前記他の表面温度は、前記近位の電極層に吹き付ける前の懸濁液の温度よりも高い、
    請求項4〜9のいずれかに記載の多層電極の製造方法。
  11. 三層以上の電極層を備える多層電極の製造方法であって、
    前記近位の電極層を形成する前の基材は、前記懸濁液を吹き付ける側に、より近位の電極層を備える、
    請求項4〜10のいずれかに記載の多層電極の製造方法。
  12. 前記基材は金属箔である、
    請求項1〜10のいずれかに記載の多層電極の製造方法。
  13. 前記他の表面温度は前記所定の表面温度よりも高い、
    請求項1〜12のいずれかに記載の多層電極の製造方法。
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