JP2015048406A - 多孔性フィルム、蓄電デバイス用セパレータおよび蓄電デバイス - Google Patents

多孔性フィルム、蓄電デバイス用セパレータおよび蓄電デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】フィルムの生産安定性に優れるとともに、電池特性に優れた多孔性フィルムを提供すること。【解決手段】 ポリオレフィン樹脂を構成成分とし、結晶化核剤と、結晶化核剤の析出促進剤と、結晶化核剤の析出抑制剤と、を含む多孔性フィルムとする。【選択図】 図1

Description

本発明は、フィルムの生産安定性に優れるとともに、電池特性に優れた多孔性フィルム、および該多孔性フィルムを用いた蓄電デバイス用セパレータ、および該蓄電デバイス用セパレータを用いた蓄電デバイスに関する。
多孔性フィルムは、蓄電デバイスや電解コンデンサーのセパレータや各種分離膜、衣料、医療用途における透湿防水膜、フラットパネルディスプレイの反射板や感熱転写記録シートなど多岐に亘る用途への展開が検討されている。中でも、ノート型パーソナルコンピュータや携帯電話、デジタルカメラなどのモバイル機器や、電気自動車、ハイブリッド車などに広く使用されているリチウムイオン電池用のセパレータとして、オレフィン系樹脂からなる多孔性フィルムは好適である。
セパレータ用の多孔性フィルムにおいては、生産性に優れ低コストであることに加え、セパレータ抵抗が低く出力特性が高いこと、フィルムの剛性が高く耐熱保護層などの機能層の塗工性および電池組立工程適性に優れていること、耐熱性が高く異常時に電池の温度が上昇しても安全性が確保されることなどの特性が求められる。しかし、機械特性や耐熱性を高くするためには、多孔性フィルムの厚み当たりの樹脂量を増やすことが必要となるが、厚みあたりの樹脂量が増加すると、多孔性フィルムの空孔率が低くなり、セパレータ抵抗が高くなるため、安全性、生産性と出力特性とを同時に満たすことは困難であった。
オレフィン系樹脂からなるフィルムを多孔化する手法としては、様々な提案がなされており、大別すると湿式法と乾式法に分類することができる。湿式法とは、ポリエチレンやポリプロピレンをマトリックス樹脂とし、溶質として被抽出物を添加、混合してシート化し、その後被抽出物の良溶媒を用いて添加剤のみを抽出することで、マトリックス樹脂中に空隙を生成せしめる方法である(たとえば、特許文献1参照)。該方法を用いると、溶媒を含有させることにより押出時の樹脂粘度を低下させることができ、高分子量の原料を使用することができることから、機械物性が向上するが、溶質の抽出工程や抽出溶媒の洗浄工程を含むため、生産性の向上が困難であった。
一方、乾式法としては、たとえば、溶融押出時に低温押出、高ドラフト比を採用することにより、延伸前のフィルム中のラメラ構造を制御し、これを一軸延伸することでラメラ界面での開裂を発生させ、空隙を形成する方法(所謂、ラメラ延伸法)が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。該方法は、抽出、洗浄工程を必要としないため湿式法に比べ生産性に優れるが、一軸延伸であるため製品を広幅化しにくいことや、延伸速度を低くする必要があるため、更なる生産性向上が困難であった。また、一軸延伸であるため長手方向と幅方向との機械物性が大きく異なるため、幅方向の強度に劣るほか、長手方向に裂けやすいなどの問題があった。
乾式法としてはオレフィン系樹脂の結晶性を利用して2軸延伸によりフィルム中に空隙を形成させる方法も提案されている。例えば、ポリプロピレンの結晶多形であるα型結晶(α晶)とβ型結晶(β晶)の結晶密度の差と結晶転移を利用してフィルム中に空隙を形成させる、所謂β晶法と呼ばれる方法が挙げられる。概手法を用いた多孔性フィルムについて、空孔率を低くし機械物性を改良する手法や(特許文献3)、空孔率を高めセパレータとした際の出力特性を改良する手法(特許文献4,5)が提案されているが、機械物性と出力特性の両立は困難であった。これらの手法は2軸延伸工程の初期において特定の高分子結晶を選択的に精製させる、あるいは結晶生成能力を向上させる目的で特定の結晶化核剤を添加するが、この結晶化核剤の溶融ポリマー中での形状制御ができず、製膜時の押出工程で核剤の形状が変化するため、フィルム化した際の結晶性に斑が生じ、延伸時の開孔や物性の均一性を損ねるといった問題があった。製膜時の押出工程で溶融ポリマー中の異物を除去するためろ過装置を設けることが一般的であるが、溶融ポリマー中での形状変化により肥大化した核剤が、ろ過材の目詰まりを誘発し、生産安定性を損ねるといった問題があった(特許文献6〜8)。
特開昭55−131028号公報 特公昭55−32531号公報 特開2000−30683号公報 特開2009−45771号公報 特開2010−111832号公報 特開2006−89727号公報 米国特許7,662,510号明細書 米国特許6,692,867号明細書
本発明の課題は、上記した問題点を解決することにある。すなわち、本発明の多孔性フィルムは、フィルムの生産安定性に優れるとともに、電池特性に優れた多孔性フィルムを提供することにある。
上記した課題は、ポリオレフィン樹脂を構成成分とし、結晶化核剤と、結晶化核剤の析出促進剤と、結晶化核剤の析出抑制剤と、を含む多孔性フィルムによって達成可能である。
本発明の多孔性フィルムは、フィルムの生産安定性に優れるとともに、電池特性に優れるため、蓄電デバイス用のセパレータとして好適に使用することができる。
セパレータ抵抗を測定する際に使用する等価回路である。 結晶化核剤の最大長さを説明する概略図である。
本発明の多孔性フィルムは、ポリオレフィン樹脂を構成成分としているが、ポリオレフィン樹脂を主成分とする多孔性フィルムであることが好ましい。ポリオレフィン樹脂を主成分とすることにより、蓄電デバイス用セパレータとして使用する際に電池の短絡を防ぐために必要な耐熱性を満足することができる。ここで、ポリオレフィン樹脂とは、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1などの単一ポリオレフィン樹脂や、これら樹脂の混合物、さらには、単量体同士をランダム共重合やブロック共重合した樹脂を用いることができる。なお、ポリオレフィン樹脂を主成分とするとは、多孔性フィルムを構成する全成分中に占めるポリオレフィン樹脂の割合が50質量%以上であることを意味し、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上である。
本発明の多孔性フィルムは、耐熱性の観点で融点が100℃〜180℃であることが好ましい。融点が100℃未満であると多孔性フィルムの耐熱性が不足し、セパレータとして使用した際に電池の発熱等により収縮し不具合が生じる場合がある。一方、多孔性フィルムの融点が180℃を超える温度にするためには、ポリオレフィン樹脂以外の耐熱性樹脂を多量に添加する必要があり、その場合、セパレータとしての基本特性であるイオン電導性が著しく低下してしまう場合ある。なお、多孔性フィルムの融点は、単一の融点を示す場合はもちろんその融点をいうが、例えば多孔性フィルムがポリオレフィンの混合物から構成されるなど、複数の融点を有している場合は、そのうち最も高温側に現れる融点を多孔性フィルムの融点とする。多孔性フィルムの融点は、より好ましくは耐熱性の観点から120〜180℃、さらに好ましくは130〜180℃である。また、上記したように、多孔性フィルムが複数の融点を示す場合は、それら全てが上記範囲内にあることが好ましい。
本発明の多孔性フィルムは、優れた耐熱性を実現するためにポリプロピレン樹脂を主成分とする多孔性フィルムであることが好ましい。ここで、ポリプロピレン樹脂を主成分とするとは、多孔性フィルムを構成する全成分中に占めるポリプロピレン樹脂の割合が50質量%以上であることを意味し、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上である。
本発明の多孔性フィルムは、フィルムの一方の表面から他方の表面に向かって貫通し、透気性を有する孔(以下、貫通孔という)を有している。貫通孔を形成する方法としては、抽出法、ラメラ延伸法、β晶法などが挙げられるが、生産性、長手方向と幅方向の物性の均一性の観点から、β晶法によることが好ましい。
ここで、β晶法とは、結晶構造としてβ晶を有するポリプロピレン樹脂のキャストシートを用い、該キャストシートを縦延伸することにより、β晶の結晶構造をα晶に転移させるとともに、製膜方向に配向したα晶のフィブリル状物を形成させ、そのフィブリル状物を横延伸工程において開裂させて網目構造を形成させることにより、貫通孔を有するフィルムを得る手法である。ここで、キャストシートとは、溶融したポリプロピレン樹脂をキャストドラム上でシート状に成型した、未延伸のシートを意味する。β晶法においては、多孔性フィルムの物性を向上させるために、ポリプロピレン樹脂にβ晶核剤を添加しβ晶形成能を高めることが好ましい。β晶形成能が高いことにより、α晶への結晶転移を起こす結晶構造の部分が多くなり、フィルム中に形成される空隙の数を増加させることができる。また、β晶核剤を含む原料制御により、ポリプロピレン結晶の配向性、緻密性を向上させ、孔を均一かつ緻密に開孔させることにより、多孔性フィルムを蓄電デバイス用セパレータとして用いた際のセパレータ抵抗の低減を達成することができる。また、開孔状態の均一性を向上させることにより、粗大孔を減少させ、弾性率や引張伸度などの機械物性を向上させることができる。これらのβ晶法におけるセパレータ抵抗の低減と機械特性の向上は、後述する原料を用い、特定の製膜条件で製膜を行うことにより達成することができる。
本発明の多孔性フィルムを構成するポリプロピレン樹脂は、メルトフローレート(以下、MFRと表記する)が2〜30g/10分のアイソタクチックポリプロピレン樹脂を用いることが、押出成形性及び孔の均一な形成の観点から好ましい。ここで、MFRとはJIS K 7210(1995)で規定されている樹脂の溶融粘度を示す指標であり、ポリオレフィン樹脂の特徴を示す物性値である。本発明においては230℃、2.16kgで測定した値を指す。本発明においては、結晶性の観点からポリプロピレン樹脂のアイソタクチックインデックスは90〜99.9%の範囲であることが好ましく、95〜99%であることがより好ましい。アイソタクチックインデックスが90%未満の場合、樹脂の結晶性が低くなり、製膜性が低下する場合があるほか、フィルムの弾性率に劣る場合がある。
本発明において、多孔性フィルムのβ晶形成能は、貫通孔の形成性の観点から60%より大きいことが好ましい。より好ましくは65〜95%であり、65〜90%が特に好ましい。β晶形成能が60%以下の場合、β晶量が少ないためにα晶への転移を利用してフィルム中に形成される空隙数が少なくなり、フィルムのセパレータ抵抗に劣る場合がある。β晶形成能を60%より大きくする方法としては、アイソタクチックインデックスの高いポリプロピレン樹脂を使用する方法、β晶核剤と呼ばれる、ポリプロピレン樹脂中に添加することでβ晶を選択的に形成させる結晶化核剤を添加剤として用いる方法があるが、本発明においては、後述するβ晶核剤を使用する方法、またはアイソタクチックインデックスの高いポリプロピレン樹脂に後述するβ晶の結晶化核剤を添加剤として用いる方法によることが好ましい。
本発明において、多孔性フィルムは結晶化核剤と、結晶化核剤の析出促進剤と、結晶化核剤の析出抑制剤とを含む。β晶法を用いて多孔性フィルムを製造する際に上記の物質を含有することで、結晶種を選択的に形成するとともに結晶化核剤の有機結晶の形状を制御することができる。
本発明で用いる結晶化核剤としては、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミドに代表されるアミド系化合物、3,9−ビス[4−(N−シクロヘキシルカルバモイル)フェニル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンなどのテトラオキサスピロ化合物、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸ナトリウムなどの芳香族スルホン酸化合物、イミドカルボン酸誘導体、キナクリドン系顔料を挙げることができるが、特に特開平5−310665号公報に開示されているアミド系化合物を用いることが好ましい。また、結晶化核剤の含有量としては使用する結晶化核剤によって異なるが、上記アミド系化合物を使用する場合には、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、0.05〜0.5質量部であることが好ましく、0.1〜0.3質量部であればより好ましく、後述する効果を有するためには0.22〜0.3質量部であれば特に好ましい。0.05質量部未満では、β晶の形成が不十分となり、多孔性フィルムとした際に孔の形成が抑制されセパレータ抵抗が増大する場合がある。また、0.5質量部を超えると、結晶化核剤の凝集などによりフィルムに粗大ボイドが形成され、弾性率、突刺強度、引張強度などの機械強度が低下する場合がある。
本発明において、結晶化核剤の析出促進剤とは、結晶化核剤を含むポリオレフィン組成物を溶融混練にて製造する際に、ポリオレフィン樹脂中に分散された結晶化核剤が、ポリオレフィン樹脂に溶解・分散したのち、冷却工程において有機結晶として析出する際に析出点(有機結晶の結晶核)となることで結晶の析出総数を増加せしめる成分を指す。ポリオレフィン樹脂組成物に結晶化核剤の析出促進剤を添加することで、析出点が増加し、結晶化核剤の有機結晶としての析出を均一化し、有機結晶の形状を微細かつ均一分散することができる。析出促進剤を含有しない場合、結晶化核剤の有機結晶の析出が不均一となり、結晶化核剤の形状を制御できず結晶の大きさが不揃いになることから、多孔性フィルムとした際の開孔が不均一となる場合がある。
本発明において結晶化核剤の析出促進剤は、電気陰性度が1以下の金属を少なくとも1種含有することが好ましい。上記の金属は、理由は明確でないが、ポリオレフィン中で微小な状態で均一に分散し、有機結晶の析出点を効果的に増加させることができる。電気陰性度が1以下の金属種としては、Ca、Na、Kなどが挙げられる。上記の中でも、結晶化核剤の析出促進能力が高いことからCaを含有することがより好ましい。
本発明において、電気陰性度が1以下の金属を含む物質としては、炭素数4〜30の飽和又は不飽和脂肪酸の金属塩が挙げられる。炭素数4〜30の飽和又は不飽和脂肪酸の具体例としては、ブチル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチル酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、フプタデシル酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、9,10−ジヒドロキシステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、ノナデカン酸、エイコサン酸、ベヘン酸、エルカ酸があげられる。電気陰性度が1以下の金属種を含む金属塩を用いることで、金属塩自身がポリオレフィン樹脂中に微細かつ均一に分散でき、金属塩自身が結晶化核剤の結晶核となることで、析出した有機結晶の形状をより微細な状態にすることができる。金属塩を構成する飽和又は不飽和脂肪酸は分子内に1個以上の水酸基を有していてもよい。
本発明において多孔性フィルムに含まれる結晶化核剤の析出促進剤の濃度は、ポリオレフィン樹脂100質量部に対して0.001〜0.15質量部が好ましく、0.001〜0.08質量部がより好ましく、0.03〜0.08質量部がさらに好ましい。添加濃度が上記の範囲を下回ると析出促進効果が低減し、フィルムとした際に結晶化核剤の有機結晶の析出する際の核となる成分が不足することから結晶の析出が抑制され、多孔性フィルムとした際に貫通孔の形成が抑制される場合がある。また、濃度が上記を上回ると、製膜時に揮発した析出促進剤がTダイに付着し口金汚れを引き起こして製膜安定性を阻害する場合や、セパレータとして使用した際に電解液に析出促進剤が溶け出し、電池の長期信頼性を低下化させる場合がある。多孔性フィルムに含まれる結晶化核剤の析出促進剤の組成および濃度は化学分析(元素分析や組成分析)により確認することができる。
本発明において、結晶化核剤の析出抑制剤とは、結晶化核剤が析出促進剤によって微細な有機結晶として析出した後に、後述する条件で評価した際に溶融樹脂中での結晶成長を抑制し、結晶化核剤の最大長さの標準偏差が15μm未満に保持する効果を持つ。結晶化核剤の析出抑制剤を添加することで、結晶化核剤の過度の成長による巨大化を抑制でき、多孔性フィルムを製膜する際に設ける溶融樹脂の濾過工程において濾材への目詰まりによる濾過圧上昇を抑制でき、安定生産が可能となる。析出抑制剤を添加しない場合、製膜時に濾過圧上昇により吐出や流動性が不均一となり、厚み斑や結晶化核剤の濃度斑がおき、多孔性フィルムとしての品位が低下する場合がある。
本発明において結晶化核剤の析出抑制剤は、電気陰性度が1より大きい金属を少なくとも1種含有することが好ましい。上記の金属は、析出した結晶化核剤の表面と相互作用しやすく、結晶化核剤の表面に吸着し覆うことで結晶成長を抑制する効果を発現すると推測される。電気陰性度が1より大きい金属種としては、Zn、Ti、Mn、Ni、Si、Al、Pb、Sn、Cu、Fe,Mg、Li、Na、Baが挙げられる。上記の金属種の中でもポリプロピレンへの相溶性の観点から金属種はMg、ZnおよびAlからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、析出抑制効果が高いことから金属種がZnであることがさらに好ましい。
本発明において、前述した電気陰性度が1より大きい金属を含む物質としては、炭素数4〜30の飽和又は不飽和脂肪酸の金属塩で、金属種の電気陰性度が1より大きいものが挙げられる。電気陰性度が1より大きい金属種を含む金属塩を用いることで、金属塩と結晶化核剤の相互作用が強くなり、結晶化核剤同士の凝集による有機結晶の成長を阻害でき、効果的に析出阻害することができる。炭素数4〜30の飽和又は不飽和脂肪酸の具体例としては、ブチル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチル酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、フプタデシル酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、9,10−ジヒドロキシステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、ノナデカン酸、エイコサン酸、ベヘン酸、エルカ酸があげられる。結晶化核剤の析出抑制剤として用いられる金属塩は上記の内1種を単独で用いてもよく、複数種を混合して用いてもよい。金属塩を構成する飽和又は不飽和脂肪酸は分子内に1個以上の水酸基を有していてもよい。
本発明において結晶化核剤の析出抑制剤の濃度は、多孔性フィルムの構成成分であるポリオレフィン樹脂100質量部に対して、0.001〜0.15質量部が好ましく、0.001〜0.08質量部がより好ましく、0.005〜0.06質量部がさらに好ましい。添加濃度が上記の範囲を下回ると、析出抑制効果が低減し、フィルムとした際に結晶化核剤が成長し粗大化するため、製膜時の濾過工程で昇圧を引き起こし、製膜安定性を阻害する場合がある。また、濃度が上記を上回ると、製膜時に揮発した析出抑制剤がTダイに付着し口金汚れを引き起こして製膜安定性を阻害する場合や、セパレータとして使用した際に電解液に析出促進剤が溶け出し、電池の長期信頼性を低化させる場合がある。多孔性フィルムに含まれる結晶化核剤の析出促進剤の組成および濃度は化学分析(元素分析や組成分析)により確認することができる。
本発明の多孔性フィルムに用いる結晶化核剤の析出抑制剤には、飽和又は不飽和の脂肪酸、飽和または不飽和の炭化水素化合物、または芳香族炭化水素のいずれかであり、かつ、分子内にホスホン酸基、水酸基、ケトン基、アミノ基およびアミド基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基を有する化合物を使用することもできる。上記の物質を用いることで、結晶化核剤のもつ水素原子が、化合物の官能基がもつ孤立電子対と水素結合を形成し結晶化核剤の表面を覆うことで結晶化核剤同士の凝集による有機結晶の成長を阻害できる。
本発明において、上記した結晶化核剤の析出抑制剤の具体的な例としては、アミド系化合物(例えばミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、アルキジン酸アミド、ベヘニン酸アミド、リグノセリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ネルボン酸アミド、リノール酸アミド、リノレン酸アミド、アラキドン酸アミド、エチレンビスオクタデカンアミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスカプリル酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド等が挙げられ、好ましくは、オレイン酸アミド、ベヘニン酸アミド、エルカ酸アミド等)や、ヒンダードフェノール化合物(1,6−ヘキサンジオール−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2’−チオジエチル−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等)、ホスホン酸化合物(エチルホスホン酸、ビニルホスホン酸、n−ブチルホスホン酸、2−エチルヘキシルホスホン酸、3−ブロモプロピルホスホン酸、3−メトキシブチルホスホン酸、ベンゼンホスホン酸、4−メトキシフェニルホスホン酸、アミノメチルホスホン酸、アミノエチルホスホン酸、アミノプロピルホスホン酸、アミノブチルホスホン酸、アミノペンチルホスホン酸、アミノシクロヘキシルホスホン酸、アミノトリス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレン)ホスホン酸等)が挙げられるが、上記に限定されるものではない。また、上記の化合物を単独で用いるのはもちろんのこと、複数種を組み合わせて用いてもかまわない。上記の中でも、ポリオレフィン樹脂への分散性の観点からアミド系化合物が特に好ましい。
本発明において、上記した結晶化核剤の析出抑制剤の添加濃度は、多孔性フィルムの構成成分であるポリオレフィン樹脂100質量部に対して、0.001〜1質量部が好ましく、0.1〜1質量部がより好ましく、0.1〜0.8質量部がさらに好ましい。添加濃度が上記の範囲を下回ると、析出抑制効果が低減し、フィルムとした際に結晶化核剤が成長し粗大化するため、製膜時の濾過工程で昇圧を引き起こし、製膜安定性を阻害する場合がある。また、濃度が上記を上回ると、製膜時に揮発した析出抑制剤がTダイに付着し口金汚れを引き起こして製膜安定性を阻害する場合や、セパレータとして使用した際に電解液に析出促進剤が溶け出し、電池の長期信頼性を低化させる場合がある。
本発明において多孔性フィルムの原料は、ポリオレフィン樹脂を構成成分とし結晶化核剤と結晶化核剤の析出促進剤を含有するポリオレフィン樹脂Aと、ポリオレフィン樹脂を構成成分とし結晶化核剤の析出抑制剤を含有するポリオレフィン組成物Bを別々に製造・チップ化し、ポリオレフィン組成物AおよびBをドライブレンド(未溶融状態で混合)した後、製膜用の押出機で溶融しシート化することが好ましい。上記の順序の様に、結晶化核剤と析出促進剤を先に会合させた後、次いで結晶化核剤と析出抑制剤を会合させることで、結晶化核剤を微細かつ均一に分散させた状態で析出させ、その形状を微細な状態で維持することができる。
本発明の多孔性フィルムを形成するポリオレフィン組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤や無機あるいは有機粒子からなる滑剤、さらにはブロッキング防止剤や充填剤、非相溶性ポリマーなどの各種添加剤を含有させてもよい。特に、ポリオレフィン樹脂の熱履歴による酸化劣化を抑制する目的で、酸化防止剤を添加することが好ましい。酸化防止剤の添加量は、ポリオレフィン組成物100質量部に対して2質量部以下とすることが好ましく、より好ましくは1質量部以下、更に好ましくは0.5質量部以下である。
本発明の多孔性フィルムは、フィルムに含まれる上記した結晶化核剤の析出促進剤に含有される金属濃度(Cp)および析出抑制剤に含有される金属濃度(Ci)の比(Cp/Ci)が0.1〜4.5であることが好ましく、0.6〜3.0であることがより好ましく、0.8〜1.4であることがさらに好ましい。Cp/Ciを上記範囲とすることで、結晶化核剤の析出および成長の制御が可能となり、フィルムの生産性および品位を向上させることができる。Cp/Ciが0.1未満となると析出促進剤の割合が低くなり、結晶核剤の析出が阻害されるため多孔性フィルムとした際に貫通孔の形成が抑制される場合がある。また、Cp/Ciが4.5より大きくなると、析出抑制剤の割合が低くなり、結晶化核剤同士の凝集による有機結晶の成長を効率よく阻害できず、フィルム製膜中に結晶化核剤が成長し粗大化する場合がある。多孔性フィルムに含まれる結晶化核剤の析出促進剤に含有される金属濃度(Cp)および析出抑制剤に含有される金属濃度(Ci)は後述する手法を用いて測定できる。
本発明の多孔性フィルムは、透気抵抗Gが10〜1,000秒/100mlであることが好ましく、50〜500秒/100mlであることがより好ましく、80〜300秒/100mlであることが特に好ましい。透気抵抗が10秒/100ml未満であると、工程適性の指標となる弾性率などの機械強度が低下する場合がある。透気抵抗が1,000秒/100mlを超えると、特に高出力蓄電デバイス用のセパレータとして用いた際に出力特性が低下する場合がある。透気抵抗は、原料中のβ晶核剤の添加量および結晶化温度を調整すること、キャストドラムの温度、長手方向の延伸倍率と温度、横延伸速度、熱処理工程での温度と時間、およびリラックスゾーンでの弛緩率を後述する範囲内とすることにより制御可能である。
本発明の多孔性フィルムは、フィルム厚みが5〜30μmであることが好ましい。厚みが5μm未満では使用時にフィルムが破断する場合があり、30μmを超えると、セパレータ抵抗が増大してセパレータとして用いた際に出力特性が低下する場合があるほか、蓄電デバイス内に占める多孔性フィルムの体積割合が高くなり、高いエネルギー密度を得ることができなくなる場合がある。フィルム厚みは5〜35μmであればより好ましく、10〜30μmであればなお好ましい。
本発明の多孔性フィルムは、電池特性と強度を両立させる観点から、空孔率が40〜85%であることが好ましい。より好ましくは45〜80%であり、50〜75%であることが特に好ましい。空孔率が40%未満では、特に高出力蓄電デバイス用のセパレータとして使用したときにセパレータ抵抗が大きくなる場合がある。一方、空孔率が85%を超えると、弾性率や引張強度などの機械強度が低下する場合がある。空孔率は、原料中のβ晶核剤の添加量および結晶化温度を調整すること、キャストドラムの温度、長手方向の延伸倍率と温度、熱処理工程での温度と時間、およびリラックスゾーンでの弛緩率を後述する範囲内とすることにより制御可能である。
本発明の多孔性フィルムは、フィルムを構成する樹脂の融点+50℃でフィルムを加熱溶解した状態で1時間保持した後に急冷して得られた溶融フィルムを顕微鏡で観察した際のフィルム中の結晶化核剤の最大長さが30μm未満であることが好ましく、0.001〜20μmであることがより好ましく、0.001〜15μmであることがさらに好ましい。フィルムを構成する樹脂の融点+50℃という温度は、多孔性フィルムを構成する樹脂の粘度が加熱により十分に下がり、樹脂の流動性が良くなることで、樹脂中に分散していた結晶化核剤自身の有機結晶が析出促進される温度である。上記温度条件で静的環境(樹脂が溶融した状態で流動・せん断等の外力が加わらない状態)にて樹脂の溶融状態を保持することで結晶化核剤の析出挙動を観察でき、結晶化核剤の成長抑制剤の添加効果を明確に評価することができる。製膜においては樹脂の溶融時や、樹脂が吐出される口金までにせん断がかかったり、流動したりする動的環境であるため、静的環境に比べて析出が抑制されるが、滞留部では静的環境と近しい状態になるため結晶化核剤の析出が進行しやすくなり、滞留部での結晶化核剤の析出にともなう結晶化核剤自身の成長および巨大化が濾過工程での昇圧を引き起こすことから、静的環境下での析出を抑制することが製膜安定性を保持する上で重要と考えられる。上記溶融フィルム中の結晶化核剤の最大長さが30μmより大きいと、製膜の濾過工程において濾材の目開きが結晶化核剤よりも大きいものを使用しなければ製膜安定性が保持できなくなるため、微小異物の捕集能力が低下したり、精密濾過のために濾材の目開きを小さくした場合には昇圧を誘引し、製膜安定性が低下する場合がある。
本発明の多孔性フィルムは、フィルムを構成する樹脂の融点+50℃でフィルムを加熱溶解した状態で1時間保持した後に急冷して得られた溶融フィルムを顕微鏡で観察した際のフィルム中の結晶化核剤の最大長さの標準偏差が15μm未満であることが好ましく、0.001〜10μmがより好ましく、0.001〜5μmがさらに好ましい。結晶化核剤の最大長さの標準偏差は、結晶化核剤の析出状態の均一性を示しており、小さいほど均一であることから好ましい。標準偏差が上記の範囲外であると、結晶化核剤自身の有機結晶の析出が不均一となり、多孔フィルムの物性斑を誘発したり、製膜の濾過工程において濾材の目詰まりを引き起こす場合がある。
溶融フィルムの作成方法および結晶化核剤の最大長さの観察・評価手法は後述する手法を用いる。また、溶融フィルム中の結晶化核剤の最大長さおよび標準偏差を上記の範囲にするためには、多孔性フィルムに結晶化核剤と、結晶化核剤の析出促進剤と、結晶化核剤の析出抑制剤とを含むことで達成できる。
本発明の多孔性フィルムは、セパレータ抵抗が3.0Ω以下であることが好ましく0.01〜2.5Ωであることがより好ましく、0.01〜2.0Ωであることがさらに好ましい。本発明においてセパレータ抵抗Rとは、本発明の多孔性フィルムを用いて後述する方法によって評価セルを作製し、交流インピーダンス法で測定したCole−Coleプロットを図1に示す等価回路から算出した電気抵抗のことをいう。セパレータ抵抗が3Ωより大きいと電池のセパレータとして用いた際に、多孔性フィルムがイオンをより通過させやすい構造であることを示している。セパレータ抵抗が上記範囲外であると、セパレータとしてのイオン透過性が低く、多孔性フィルムをセパレータとして使用した際に電池特性が低下する場合がある。セパレータ抵抗を上記の範囲にするには前述する組成の製膜用原料を、後述する手法にて製造することで達成できる。
本発明の多孔性フィルムは、様々な効果を付与する目的で積層構成をとっても構わない。積層数としては、2層積層でも3層積層でも、また、それ以上の積層数でもよく、本発明の多孔性フィルムを少なくとも一方の表層とする積層形態、本発明の多孔性フィルムの両表面に同一もしくは異なる表層を形成する積層形態のいずれを採用してもよい。積層の方法としては、共押出によるフィードブロック方式やマルチマニホールド方式、ラミネートにより多孔性フィルム同士を貼り合わせる方法などがあるが、積層する樹脂などの物性に応じて、積層方法を選択すればよい。積層構成としては、例えば、低温でのシャットダウン性を付与する目的でポリエチレンを含む層を積層したり、強度や耐熱性を付与する目的で粒子を含む層を積層したりすることができる。
以下に本発明の多孔性フィルムの製造方法としてポリプロピレンを用いた具体的な一例をもとに説明する。なお、本発明のフィルムの製造方法はこれに限定されるものではない。
ポリプロピレン樹脂として、MFR8g/10分の市販のホモポリプロピレン樹脂100質量部、結晶化核剤としてN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド0.3質量部、酸化防止剤としてIrganox1010、Irgafos168を各々0.1質量部、結晶化核剤の析出促進剤としてステアリン酸カルシウム0.05質量部がこの比率で混合されるように計量ホッパーから二軸押出機に原料供給して溶融混練を行い、ストランドをダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてポリプロピレン組成物Aを準備する。この際、溶融温度は280〜310℃とすることが好ましく、チップの断面形状は、円、楕円、長方形のいずれでもかまわない。作製したポリプロピレン組成物Aのポリプロピレンβ晶の結晶化温度は、セパレータ抵抗を低減させるためには、130℃以上であることが好ましく、130.5℃以上であることがより好ましい。ポリプロピレンβ晶の結晶化温度に特に上限は設けないが、140℃以上にすることは困難である。驚くべきことに、吐出後のストランドの引取速度を大きくして、ドラフト比を大きくすることにより、結晶化温度を上記温度範囲に制御し、セパレータ抵抗を低減させることが可能となることがわかった。好ましいドラフト比は2以上が好ましく、3以上がより好ましい。ドラフト比が10を超えるとストランドが切れやすく、ガット切れが起こりやすくなる場合がありチップの生産性が低下しやすい。
次に、ポリプロピレン樹脂として、MFR8g/10分の市販のホモポリプロピレン樹脂100質量部、酸化防止剤としてIrganox1010を0.1質量部、結晶化核剤の析出抑制剤としてステアリン酸亜鉛1.0質量部がこの比率で混合されるように計量ホッパーから二軸押出機に原料供給し、溶融温度180〜230℃で溶融混練を行い、ストランドをダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてポリプロピレン組成物Bを準備する。
次にポリプロピレン組成物Aに、結晶化核剤の析出抑制剤であるステアリン酸亜鉛の濃度がポリプロピレン樹脂100質量部に対して0.03質量部になるようポリプロピレン組成物Bを計量して添加し、ドライブレンドした後、単軸押出機に供給し、190〜230℃にて溶融押出を行う。そして、ポリマー管の途中に設置したフィルターにて異物や変性ポリマーなどを除去した後、Tダイよりキャストドラム上に吐出し、未延伸シートを得る。ここで、共押出しによりフィルムを積層構造とする場合には、複数の押出機を用い、フィードブロック方式やマルチマニホールド方式により積層構造とした後、Tダイよりキャストドラム上に吐出し、積層未延伸シートとすることができる。キャストドラムは、表面温度が105〜130℃であることが、セパレータ抵抗制御の観点から好ましく、120〜130℃がさらに好ましい。この際、特にシートの端部の成形が、後の延伸性に影響するので、端部にスポットエアーを吹き付けてドラムに密着させることが好ましい。また、シート全体のドラム上への密着状態から、必要に応じて全面にエアナイフを用いて空気を吹き付けてもよい。
次に、得られたキャストシートを二軸配向させ、フィルム中に空孔を形成する。二軸配向させる方法としては、フィルム長手方向に延伸後幅方向に延伸、あるいは幅方向に延伸後長手方向に延伸する逐次二軸延伸法、またはフィルムの長手方向と幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸法などを用いることができるが、セパレータ抵抗と機械強度のバランスの取れたフィルムを得やすいという点で逐次二軸延伸法を採用することが好ましく、特に、長手方向に延伸後、幅方向に延伸することが好ましい。
具体的な延伸条件としては、まず、キャストシートの温度を制御しながら長手方向に延伸する。温度制御の方法は、温度制御された回転ロールを用いる方法、熱風オーブンを使用する方法などを採用することができる。長手方向の延伸温度としては、セパレータ抵抗と機械強度の両立の観点から、90〜140℃であることが好ましく、より好ましくは100〜130℃、特に好ましくは115〜125℃である。90℃未満では、フィルムが破断する場合がある。また、140℃を超えると、セパレータ抵抗が増大する場合がある。セパレータ抵抗と機械強度の両立の観点から、延伸倍率としては、3〜10倍であることが好ましい。より好ましくは4.5〜6倍である。延伸倍率を高くするほどセパレータ抵抗は低下するが、10倍を超えて延伸すると、次の横延伸工程でフィルム破れが起きやすくするほか、セパレータ抵抗が低くなりすぎて機械強度が低下する場合がある。
次に、テンター式延伸機にフィルム端部を把持させて導入する。横延伸温度は、セパレータ抵抗と機械強度の両立の観点から、130〜155℃であることが好ましく、より好ましくは145〜155℃である。130℃未満ではフィルムが破断する場合があり、155℃を超えるとセパレータ抵抗が増大する場合がある。幅方向の延伸倍率は、引張強度向上の観点から2〜12倍であることが好ましい。より好ましくは7〜11倍、更に好ましくは7〜10倍である。2倍未満であると、セパレータ抵抗が増大したり、幅方向の引張強度が低下する場合がある。12倍を超えるとフィルムが破断する場合がある。なお、このときの横延伸速度としては、500〜6,000%/分で行うことが好ましく、1,000〜5,000%/分であればより好ましい。セパレータ抵抗を低減させながら弾性率を向上させる観点から、面積倍率(縦延伸倍率×横延伸倍率)は、高倍とするほうが好ましく、具体的には20倍以上が好ましく、30倍以上がより好ましく、45倍以上が特に好ましい。面積倍率が低倍の場合、具体的には20倍未満の場合、セパレータ抵抗低減と弾性率向上が困難となる。面積倍率の上限は特に設けないが、60倍を超えると製膜性が悪くなり破れやすくなる場合がある。
横延伸に続いて、テンター内で熱処理工程を行う。ここで熱処理工程は、横延伸後の幅のまま熱処理を行う熱固定ゾーン(以後、HS1ゾーンと記す)、テンターの幅を狭めてフィルムを弛緩させながら熱処理を行うリラックスゾーン(以後、Rxゾーンと記す)、リラックス後の幅のまま熱処理を行う熱固定ゾーン(以後、HS2ゾーンと記す)の3ゾーンに分かれていることが、セパレータ抵抗と機械強度の両立、さらには低熱収の観点から好ましい。
HS1ゾーンの温度は、セパレータ抵抗と機械強度の両立の観点から140〜165℃であることが好ましく、150〜160℃であることがより好ましい。140℃未満であると、幅方向の熱収縮率が大きくなる場合がある。165℃を超えると、フィルムの配向緩和が大きすぎるために、続くRxゾーンにおいて弛緩率を高くできず、セパレータ抵抗と機械強度の両立が困難となる場合があるほか、高温により孔周辺のポリマーが溶けて透気抵抗が大きくなる場合がある。
HS1ゾーンでの熱処理時間は、幅方向の熱収縮率と生産性の両立の観点から0.1秒以上10秒以下であることが好ましい。
本発明におけるRxゾーンでの弛緩率は、セパレータ抵抗低下と面弾性率低減に加えて熱収縮率低減の観点から、5〜35%であることが好ましく、5〜30%であるとより好ましい。弛緩率が5%未満であると面弾性率および熱収縮率が小さくなる場合がある。35%を超えるとセパレータ抵抗が増大する場合があるほか、幅方向の厚み斑や平面性が低下する場合がある。
Rxゾーンの温度は、セパレータ抵抗低下と熱収縮率低減の観点から、155〜170℃であることが好ましく、160〜165℃であるとより好ましい。Rxゾーンの温度が155℃未満であると、弛緩の為の収縮応力が低くなり、上述した高い弛緩率を達成できない場合があるほか、幅方向の熱収縮率が大きくなる場合がある。170℃を超えると、高温により孔周辺のポリマーが溶けてセパレータ抵抗が増大する場合がある。
Rxゾーンでの弛緩速度は、100〜1,000%/分であることが好ましく、150〜500%/分であることがより好ましい。弛緩速度が100%/分未満であると、製膜速度を遅くしたり、テンター長さを長くする必要があり、生産性に劣る場合がある。1,000%/分を超えると、テンターのレール幅が縮む速度よりフィルムが収縮する速度が遅くなり、テンター内でフィルムがばたついて破れたり、幅方向の物性ムラや平面性の低下を生じる場合がある。
HS2ゾーンの温度は、セパレータ抵抗と機械強度の両立の観点から、155〜165℃であることが好ましく、160〜165℃であることがより好ましい。155℃未満であると、熱弛緩後のフィルムの緊張が不十分となり、幅方向の物性ムラや平面性の低下を生じたり、幅方向の熱収縮率が大きくなる場合がある。また、HS2の温度が高い方が、機械強度が高くなる傾向があり、155℃未満では機械強度に劣る場合がある。165℃を超えると、高温により孔周辺のポリマーが溶けてセパレータ抵抗が増大する場合がある。
本発明におけるHS2ゾーンでの熱処理時間は、幅方向の物性ムラや平面性と生産性の両立の観点から0.1秒以上10秒以下であることが好ましい。熱固定工程後のフィルムは、テンターのクリップで把持した耳部をスリットして除去し、ワインダーでコアに巻き取って製品とする。
本発明の多孔性フィルムは、セパレータ抵抗、生産性に優れるだけでなく、機械強度、耐熱性、押出安定性に優れることから、包装用品、衛生用品、農業用品、建築用品、医療用品、分離膜、光拡散板、反射シート用途で用いることができるが、特に蓄電デバイス用のセパレータとして好ましく用いることができる。ここで、蓄電デバイスとしては、リチウムイオン二次電池に代表される非水電解液二次電池や、リチウムイオンキャパシタなどの電気二重層キャパシタなどを挙げることができる。このような蓄電デバイスは充放電することで繰り返し使用することができるので、産業装置や生活機器、電気自動車やハイブリッド電気自動車などの電源装置として使用することができる。本発明の多孔性フィルム上に機能層を積層してなる蓄電デバイス用セパレータは、セパレータ抵抗、生産性に優れるだけでなく、耐熱性、耐短絡性に優れることから、産業装置や生活機器、電気自動車やハイブリッド電気自動車などの電源装置用の蓄電デバイスセパレータとして好ましく用いることができる。本発明の多孔性フィルムを用いたセパレータと、正極と、負極と、電解液を備えた蓄電デバイスは、セパレータの優れた特性から産業機器や自動車の電源装置に好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。なお、特性は以下の方法により測定、評価を行った。
(1)厚み
接触式の膜厚計ミツトヨ社製ライトマチックVL−50A(10.5mmφ超硬球面測定子、測定荷重0.06N)にて測定した。測定は場所を替えて10回行い、その平均値を多孔性フィルムの厚みtとした。
(2)多孔性フィルムのβ晶形成能
多孔性フィルム5mgを試料としてアルミニウム製のパンに採取し、示差走査熱量計(セイコー電子工業製RDC220)を用いて測定した。まず、窒素雰囲気下で室温から220℃まで40℃/分で昇温(ファーストラン)し、5分間保持した後、20℃まで10℃/分で冷却(ファーストラン)した。5分保持後、再度40℃/分で昇温(セカンドラン)した際に観測される融解ピークにについて、145〜157℃の温度領域にピークが存在する融解をβ晶の融解ピーク、158℃以上にピークが観察される融解をα晶の融解ピークとして、高温側の平坦部を基準に引いたベースラインとピークに囲まれる領域の面積から、それぞれの融解熱量を求め、α晶の融解熱量をΔHα、β晶の融解熱量をΔHβとしたとき、以下の式で計算される値をβ晶形成能とした。なお、融解熱量の校正はインジウムを用いて行った。
β晶形成能(%) = 〔ΔHβ / (ΔHα + ΔHβ)〕 × 100
ただし、上記方法において、140〜160℃に頂点を有する融解ピークが存在するが、β晶の融解に起因するものか不明確な場合は、140〜160℃に融解ピークの頂点が存在することと、下記条件で調製したサンプルについて、上記2θ/θスキャンで得られる回折プロファイルの各回折ピーク強度から算出されるK値が0.3以上であることをもってβ晶形成能を有するものと判定する。
下記にサンプル調製条件、広角X線回折法の測定条件を示す。
・サンプル:
フィルムの方向を揃え、熱プレス調製後のサンプル厚さが1mm程度になるよう重ね合わせる。このサンプルを0.5mm厚みの2枚のアルミ板で挟み、280℃で3分間熱プレスして融解・圧縮させ、ポリマー鎖をほぼ無配向化する。得られたシートを、アルミ板ごと取り出した直後に100℃の沸騰水中に5分間浸漬して結晶化させる。その後25℃の雰囲気下で冷却して得られるシートを切り出したサンプルを測定に供する。
・広角X線回折方法測定条件:
上記条件に準拠し、2θ/θスキャンによりX線回折プロファイルを得る。
ここで、K値は、2θ=16°付近に観測され、β晶に起因する(300)面の回折ピーク強度(Hβ1とする)と2θ=14,17,19°付近にそれぞれ観測され、α晶に起因する(110)、(040)、(130)面の回折ピーク強度(それぞれHα1、Hα2、Hα3とする)とから、下記の数式により算出できる。K値はβ晶の比率を示す経験的な値であり、各回折ピーク強度の算出方法などK値の詳細については、ターナージョーンズ(A.Turner Jones)ら,“マクロモレキュラーレ ヒェミー”(Makromolekulare Chemie),75,134−158頁(1964)を参考にすればよい。
K = Hβ1/{Hβ1+(Hα1+Hα2+Hα3)}
なお、ポリプロピレンの結晶型(α晶、β晶)の構造、得られる広角X線回折プロファイルなどは、例えば、エドワード・P・ムーア・Jr.著、“ポリプロピレンハンドブック”、工業調査会(1998)、p.135−163;田所宏行著、“高分子の構造”、化学同人(1976)、p.393;ターナージョーンズ(A.Turner Jones)ら,“マクロモレキュラーレ ヒェミー”(Makromolekulare Chemie),75,134−158頁(1964)や、これらに挙げられた参考文献なども含めて多数の報告があり、それを参考にすればよい。
(4)セパレータ抵抗
多孔性フィルムを直径24mmに打ち抜いた。下から直径16mmのSUS板、多孔性フィルム、直径16mmのSUS板の順に重ね、蓋付ステンレス金属製小容器(宝泉(株)製、HSセル、ばね圧1kgf)に収納した。容器と蓋とは絶縁され、容器と蓋はSUS板と接している。この容器内にエチレンカーボネート:ジメチルカーボネート=3:7(体積比)の混合溶媒に溶質としてLiPFを濃度1モル/リットルとなるように溶解させた電解液を注入して密閉し、評価用セルを作製した。
作製した各評価用セルについて、25℃雰囲気下で、電圧振幅10mV、周波数10Hz〜100kHzの条件下で、交流インピーダンスを測定し、Cole−Coleプロットを図1の等価回路を用いてセパレータ抵抗Rsを求めた。測定は試料を替えて5回行い、セパレータ抵抗の平均値をセパレータ抵抗R[Ω]とし、下記基準にて評価した。
AA:セパレータ抵抗:2.0Ω以下
A:セパレータ抵抗:2.0Ωより大きく2.5Ω以下
B:セパレータ抵抗:2.5Ωより大きく3.0Ω以下
C:セパレータ抵抗:3.0Ωより大きい
(5)溶融滞留後の結晶化核剤の最大長さ
フィルムを構成する樹脂の融点+50℃でフィルムサンプルを加熱溶解した状態で1時間保持した後に急冷して得られた厚み100μmの溶融フィルムを顕微鏡で観察し、無作為に抽出した結晶化核剤の写真を撮影する。その写真から画像解析ソフトウェア((株)マウンテック製、MacView ver4.0)を用いて、図2に示すような投影像を作成した。この投影像より最小包含円の直径D[μm]を求めた。Dは結晶化核剤100個について求め、その平均をそのサンプル中の結晶化核剤の最大長さとした。
(6)結晶化核剤の最大長さの標準偏差
(5)で求めた結晶化核剤100個の最大長さの標準偏差を算出し、下記基準で評価した。
A:標準偏差が10μm未満
B:標準偏差が10〜15μm
C:標準偏差が15μm未満
(7)生産安定性
単軸押出機(スクリュー径25mm、L/D=28、シングルフルフライト型スクリュー)とダイの間の樹脂流路に樹脂圧計および25μmカットの焼結フィルターを順に設置した押出装置を用いて、回転数100rpm、吐出2kg/hr、シリンダー温度230℃で溶融樹脂の押出および濾過を5時間実施する。試験開始直後の樹脂圧と試験終了時の樹脂圧を下記式に当てはめ、樹脂圧変動量ΔPを求めてその値を生産安定性の目安とし下記基準で評価した。
樹脂圧変動量(ΔP)=試験終了時の樹脂圧[MPa]―試験開始直後の樹脂圧[MPa]
A:ΔPが0.5MPa以下
B:ΔPが0.5MPaよりも大きく1.0MPa以下
C:ΔPが1.0MPaよりも大きい
(8)多孔フィルムに含まれる析出促進剤・析出促進剤由来の金属濃度およびその比(Cp/Ci)
多孔フィルムを、硝酸、硫酸および過塩素酸それぞれで加熱分解し、希硝酸で加温溶解して定容とし3種類の溶液を得た。各溶液について、原子吸光分析法(原子吸光分析装置 日立ハイテクノロジーズ製 Z2300)でLi、KおよびNaを、IPC発光分光分析法(Perkin Elmer製 Optima4300DV)でその他の元素を測定し、試料中の含有量(ppm、質量基準)を求めた。測定はn=2で実施した。
求めた金属濃度から、結晶化核剤の析出促進剤に含有される金属濃度(Cp)および析出抑制剤に含有される金属濃度(Ci)の比(Cp/Ci)を算出した。
(実施例1)
ポリプロピレン樹脂として、融点165℃、MFR=7.5g/10分の住友化学(株)製ホモポリプロピレンFLX80E4を100質量部、結晶化核剤としてN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド(新日本理化(株)製、NU−100)を0.3質量部、結晶化核剤の析出促進剤としてステアリン酸カルシウム0.05質量部、酸化防止剤としてチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製IRGANOX1010、IRGAFOS168を各々0.1質量部ずつがこの比率で混合されるように計量ホッパーからL/D=41の二軸押出機に原料供給し、300℃で溶融混練を行い、ダイから吐出して、ドラフト比が3.8となるように引き取り、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてポリプロピレン組成物(A1)とした。
また、ポリプロピレン樹脂として、融点165℃、MFR=7.5g/10分の住友化学(株)製ホモポリプロピレンFLX80E4を100質量部、結晶化核剤の析出抑制剤としてステアリン酸亜鉛1質量部、酸化防止剤としてIRGANOX1010を0.1質量部を計量ホッパーからL/D=41の二軸押出機に原料供給し、230℃で溶融混練を行い、ダイから吐出した後25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてポリプロピレン組成物(B1)とした。ポリプロピレン組成物(A1)と(B1)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.03質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、220℃で溶融押出を行い、60μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、Tダイにて120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出してキャストシートを得た。ついで、123℃に加熱したセラミックロールを用いて予熱を行いフィルムの長手方向に5.0倍延伸を行った。次に端部をクリップで把持して150℃で幅方向に7.7倍延伸した。
続く熱処理工程で、延伸後のクリップ間距離に保ったまま150℃で熱処理し(HS1ゾーン)、更に163℃で弛緩率17%の弛緩処理を行い(Rxゾーン)、弛緩後のクリップ間距離に保ったまま163℃で熱処理を行った(HS2ゾーン)。
その後、クリップで把持したフィルムの耳部をカットして除去し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例2)
結晶化核剤の析出促進剤としてステアリン酸カルシウム0.01質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(A2)を調製した。また、実施例1と同様にしてポリプロピレン樹脂(B1)を準備した。ポリプロピレン組成物(A2)と(B1)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.03質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例3)
結晶化核剤の析出促進剤としてステアリン酸カルシウム0.1質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(A3)を調製した。また、実施例1と同様にしてポリプロピレン樹脂(B1)を準備した。ポリプロピレン組成物(A3)と(B1)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.03質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例4)
実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(A1)を準備した。また、実施例1と同様にしてポリプロピレン樹脂(B1)を準備した。ポリプロピレン組成物(A1)と(B1)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.01質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例5)
実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(A1)および(B1)を準備した。ポリプロピレン組成物(A1)と(B1)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.1質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例6)
結晶化核剤の析出促進剤としてベヘン酸カルシウム0.05質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(A4)を調製した。また、実施例1と同様にしてポリプロピレン樹脂(B1)を準備した。ポリプロピレン組成物(A4)と(B1)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.03質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例7)
実施例6と同様にしてポリプロピレン組成物(A4)を準備した。また、結晶化核剤の析出抑制剤としてベヘン酸亜鉛1質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(B2)を調製した。ポリプロピレン組成物(A4)と(B2)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.03質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例8)
実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(A1)を準備した。また、結晶化核剤の析出抑制剤としてステアリン酸アルミニウム1質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(B3)を調製した。ポリプロピレン組成物(A1)と(B3)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.03質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例9)
実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(A1)を準備した。また、結晶化核剤の析出抑制剤としてステアリン酸マグネシウム1質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(B4)を調製した。ポリプロピレン組成物(A1)と(B4)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.03質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例10)
実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(A1)を準備した。また、結晶化核剤の析出抑制剤として12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛1質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(B5)を調製した。ポリプロピレン組成物(A1)と(B5)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.03質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例11)
実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(A1)を準備した。また、結晶化核剤の析出抑制剤としてステアリン酸バリウム1質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(B6)を調製した。ポリプロピレン組成物(A1)と(B6)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.03質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例12)
実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(A1)を準備した。また、結晶化核剤の析出抑制剤としてステアリン酸リチウム1質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(B7)を調製した。ポリプロピレン組成物(A1)と(B7)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.03質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例13)
ポリプロピレン樹脂として、融点165℃、MFR=7.5g/10分の住友化学(株)製ホモポリプロピレンFLX80E4を100質量部、結晶化核剤としてN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド(新日本理化(株)製、NU−100)を0.3質量部、結晶化核剤の析出促進剤としてステアリン酸カルシウム0.05質量部、結晶化核剤の析出抑制剤としてステアリン酸亜鉛0.03質量部、酸化防止剤としてチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製IRGANOX1010、IRGAFOS168を各々0.1質量部ずつがこの比率で混合されるように計量ホッパーからL/D=41の二軸押出機に原料供給し、300℃で溶融混練を行い、ダイから吐出して、ドラフト比が3.8となるように引き取り、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてポリプロピレン組成物(A5)とした。
ポリプロピレン組成物(A5)を単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例14)
結晶化核剤の析出促進剤としてステアリン酸ナトリウム0.05質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(A6)を調製した。また、実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(B1)を準備した。ポリプロピレン組成物(A6)と(B1)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出か抑制剤の濃度が0.03質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例15)
実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(A1)を準備した。また、結晶化核剤の析出抑制剤としてステアリン酸アミド3質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(B8)を調製した。ポリプロピレン組成物(A1)と(B8)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.3質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例16)
実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(A1)を準備した。また、結晶化核剤の析出抑制剤としてエチレンビスステアリン酸アミド3質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(B9)を調製した。ポリプロピレン組成物(A1)と(B9)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.3質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例17)
実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(A1)を準備した。また、結晶化核剤の析出抑制剤としてヘキサメチレンビスステアリン酸アミド3質量部を用いた以外は実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(B10)を調製した。ポリプロピレン組成物(A1)と(B10)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.3質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例18)
実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(A1)を準備した。また、実施例17と同様にしてポリプロピレン組成物(B10)を準備した。ポリプロピレン組成物(A1)と(B10)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.05質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(実施例19)
実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(A1)を準備した。また、実施例17と同様にしてポリプロピレン組成物(B10)を準備した。ポリプロピレン組成物(A1)と(B10)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.6質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(比較例1)
ポリプロピレン樹脂として、融点165℃、MFR=7.5g/10分の住友化学(株)製ホモポリプロピレンFLX80E4を100質量部、結晶化核剤としてN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド(新日本理化(株)製、NU−100)を0.3質量部、酸化防止剤としてチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製IRGANOX1010、IRGAFOS168を各々0.1質量部ずつがこの比率で混合されるように計量ホッパーからL/D=41の二軸押出機に原料供給し、300℃で溶融混練を行い、ダイから吐出して、ドラフト比が3.8となるように引き取り、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてポリプロピレン組成物(A7)とした。このポリプロピレン組成物(A7)を単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(比較例2)
比較例1と同様にしてポリプロピレン組成物(A7)を準備した。また実施例1と同様にしてポリプロピレン組成物(B1)を準備した。ポリプロピレン組成物(A7)と(B1)を、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して結晶化核剤の析出抑制剤の濃度が0.03質量部になるように、チップの状態で計量・混合し、単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
(比較例3)
ポリプロピレン樹脂として、融点165℃、MFR=7.5g/10分の住友化学(株)製ホモポリプロピレンFLX80E4を100質量部、結晶化核剤としてN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド(新日本理化(株)製、NU−100)を0.3質量部、結晶化核剤の析出抑制剤としてステアリン酸亜鉛0.03質量部酸化防止剤としてチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製IRGANOX1010、IRGAFOS168を各々0.1質量部ずつがこの比率で混合されるように計量ホッパーからL/D=41の二軸押出機に原料供給し、300℃で溶融混練を行い、ダイから吐出して、ドラフト比が3.8となるように引き取り、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてポリプロピレン組成物(A8)とした。このポリプロピレン組成物(A8)を単軸の溶融押出機に供給し、実施例1と同様の条件にて製膜し、厚み25μmの多孔性フィルムを得た。
Figure 2015048406
Figure 2015048406
1 結晶化核剤の断面投影像
2 最小包含円
3 最小包含円の直径 D
本発明の多孔性フィルムは、フィルムの生産安定性に優れるとともに、セパレータとして用いた際のセパレータ抵抗に優れるため、蓄電デバイス用のセパレータとして好適に使用することができる。

Claims (11)

  1. ポリオレフィン樹脂を構成成分とし、結晶化核剤と、結晶化核剤の析出促進剤と、結晶化核剤の析出抑制剤と、を含む多孔性フィルム。
  2. 結晶化核剤の析出促進剤が、電気陰性度が1以下の金属を少なくとも1種含有する、請求項1に記載の多孔性フィルム。
  3. 結晶化核剤の析出促進剤がCaを含有する、請求項1または2記載の多孔性フィルム。
  4. 結晶化核剤の析出抑制剤が、電気陰性度が1より大きい金属を少なくとも1種含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の多孔性フィルム。
  5. 結晶化核剤の析出抑制剤が、Mg、ZnおよびAlからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の多孔性フィルム。
  6. 結晶化核剤の析出抑制剤が、飽和又は不飽和の脂肪酸、飽和または不飽和の炭化水素化合物、または芳香族炭化水素のいずれかであり、かつ、分子内にホスホン酸基、水酸基、ケトン基、アミノ基およびアミド基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基を有する、請求項1に記載の多孔性フィルム。
  7. 結晶化核剤がアミド系化合物である、請求項1〜6のいずれかに記載の多孔性フィルム。
  8. ポリオレフィン樹脂がポリプロピレンである、請求項1〜7のいずれかに記載の多孔性フィルム。
  9. ポリオレフィン樹脂と結晶化核剤と結晶化核剤の析出促進剤とを溶融混合し造粒しポリオレフィン樹脂組成物とした後、結晶化核剤の析出抑制剤を混合し、溶融製膜してフィルム化する、請求項1〜8のいずれかに記載の多孔性フィルムの製造方法。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の多孔性フィルムを用いた蓄電デバイス用セパレータ。
  11. 請求項1〜8のいずれかに記載の多孔性フィルムを用いた蓄電デバイス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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