JP2015047718A - ホルダユニット、スクライブ装置及びホルダ - Google Patents

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智貴 中垣
Tomoki Nakagaki
智貴 中垣
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Abstract

【課題】本構成を有さない場合と比較してより効果的にスクライビングホイールの回転軸方向への移動を抑制するホルダユニット、スクライブ装置及びホルダを提供する。【解決手段】ホルダユニット30は、円板状のスクライビングホイール32と、このスクライビングホイール32の側面を貫通するようにしてスクライビングホイール32を回転自在に支持するピン33と、位置決め部材34と、スクライビングホイール32に対して位置決め部材34の自重によってピン33に沿う方向に力が加わるように、この位置決め部材34を支持するホルダ31と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、ホルダユニット、スクライブ装置及びホルダに関する。
脆性材料基板を分断するスクライブ装置として、一定の幅をもつ溝(ホルダ溝)に挿入されたスクライブホイールが、ピンによって回転自在に保持されている構成のものがある。ホルダ溝の幅はスクライビングホイールの厚みよりも広く(例えば0.02mm)、これらホルダ溝とスクライビングホイールとの間には間隔が設けられている。
ホルダ溝とスクライビングホイールとの間に間隔が設けられていると、スクライブホイールがピンに沿って移動する場合がある。これは、脆性材料基板に形成されるスクライブラインの安定性の低下につながる。これに対して、スクライビングホイールの保持位置を安定させるようにした構成のものがある。
特許文献1には、スパイラル溝が設けられたピンをスクライビングホイールの貫通孔に挿入し、このスクライビングホイールの回転によってスクライビングホイールをホルダ溝の一方の側面に移動させ当接させるチップホルダが開示されている。
特許文献2には、ホルダの一対の支持部に同軸に形成され、支持部の一方に貫通孔、他方にねじ溝を有する間隔調整孔と、この間隔調整孔の貫通孔より挿入され、ホルダ溝とスクライビングホイールとの間隔を調整する調整ねじと、を有するチップホルダユニットが開示されている。
特開2010−5974号公報 特開2011−93186号公報
特許文献1に開示されているチップホルダによれば、スクライビングホイールの回転時にはこのスクライビングホイールをホルダ溝の一方の側面に当接させることができるので、スクライビングホイールの位置が安定する。しかし、スクライビングホイールの静止時にはスクライビングホイールの位置は一義には定まらないため、スクライビングホイールの静止時と回転時とでスクライビングホイールの位置に差異が生じる場合がある。
特許文献2に開示されているチップホルダユニットによれば、調整ねじによってホルダ溝のクリアランスを小さくすることができるので、スクライビングホイールの保持位置を正確に規定できる。しかし、スクライビングホイールとホルダ溝の側面との間の摩擦が大きくなるとともに、製品毎にスクライビングホイールとホルダ溝の側面との間の摩擦にばらつきが生じるという課題が存在する。
そこで本発明は、本構成を有さない場合と比較してより効果的にスクライビングホイールの回転軸方向への移動を抑制するホルダユニット、スクライブ装置及びホルダを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一つの態様に係るホルダユニットは、
円板状のスクライビングホイールと、
前記スクライビングホイールの側面を貫通するようにして前記スクライビングホイールを回転自在に支持するピンと、
位置決め部材と、
前記ピン及び前記位置決め部材を支持するホルダと、
を有し、
前記ホルダは、前記スクライビングホイールに対して前記位置決め部材の自重によって前記ピンに沿う方向に力を加え前記スクライビングホイールが前記ホルダに接触するように前記位置決め部材を支持する支持部を備えるホルダユニット。
このため、スクライビングホイールの回転軸方向への移動をより効果的に抑制するホルダユニットを提供することができる。
本発明の他の態様に係るスクライブ装置は、
前記ホルダユニットと、
前記ホルダユニットを取り付け及び取り外し自在なジョイント部と、
を有する。
このため、スクライビングホイールの回転軸方向への移動をより効果的に抑制するスクライブ装置を提供することができる。
本発明の他の態様に係るホルダは、
円板状のスクライビングホイールの側面を貫通するようにして前記スクライビングホイールを回転自在に支持するピンを支持するピン孔と、
前記スクライビングホイールに対して位置決め部材の自重によって前記ピンに沿う方向に力を加わるように、前記位置決め部材を支持する支持部と、
が形成されている。
このため、スクライビングホイールの回転軸方向への移動をより効果的に抑制するホルダを提供することができる。
本発明の一実施形態が適用されるスクライブ装置の概略図である。 本発明の一実施形態が適用されるホルダユニットの概略図である。 本発明の一実施形態が適用されるスクライビングホイールの概略図である。 本発明の一実施形態が適用される位置決め部材の概略図である。 スクライビングホイールを位置決めする動作の模式図である
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための一例を示すものであり、本発明をこの実施形態に特定することを意図するものではない。本発明は、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態にも適応できるものである。
この明細書において「下方」とは、ホルダユニットを通常に用いる際にスクライビングホイールが露出している側を示し、「上方」とはその反対側を示す。
図1は、本発明の一実施形態に係るスクライブ装置10の概略図を示す。
スクライブ装置10は、移動台11を備えている。移動台11は、ボールネジ13と螺合されており、モータ14の駆動によりこのボールネジ13が回転することで、一対の案内レール12a、12bに沿ってy軸方向に移動するようになっている。
移動台11の上面には、モータ15が設置されている。モータ15は、上部に位置するテーブル16をxy平面で回転させて所定角度に位置決めする。分断(スクライブ)対象物としての脆性材料基板17は、テーブル16上に載置され、図示しない真空吸引手段等によって保持される。
脆性材料基板17としては、ガラス基板、低温焼成セラミックスや高温焼成セラミックスからなるセラミック基板、シリコン基板、化合物半導体基板、サファイア基板、石英基板等が挙げられる。脆性材料基板17には、その表面又は内部に、薄膜あるいは半導体材料が付着したり含有したりしているものも含まれる。また、脆性材料基板17は、その表面に脆性材料に該当しない薄膜等が付着されているものも含む。
スクライブ装置10は、テーブル16に載置された脆性材料基板17の上方に、この脆性材料基板17の表面に形成されたアライメントマークを撮像する二台のCCDカメラ18を備えている。移動台11とその上部のテーブル16とを跨ぐように、ブリッジ19がx軸方向に沿うようにして支柱20a、20bに架設されている。
ブリッジ19にはガイド22が取り付けられており、スクライブヘッド21はこのガイド22に案内されてx軸方向に移動するように設置されている。スクライブヘッド21には、ジョイント部としてのホルダジョイント23を介してホルダユニット30が取り付けられている。
次に、ホルダユニット30の詳細について説明する。
図2(a)はホルダユニット30の側面図を示し、図2(b)はホルダユニット30の正面図を示す。
図3(a)はスクライビングホイール32の側面図を示し、図3(b)はスクライビングホイール32の正面図を示す。
図4(a)は位置決め部材34を側方からみた図を示し、図4(b)は図4(a)の矢印A方向からみた図を示す。
ホルダユニット30は、ホルダ31と、スクライビングホイール32と、ピン33と、位置決め部材34とを備える。
ホルダ31は、例えばSUS等のステンレス鋼からなるホルダ本体部31aと、例えば超硬合金からなりスクライビングホイール32と接触する接触対象部31bとにより構成される。ホルダ本体部31aと接触対象部31bとは、例えばろう付けにより接合されている。この構成によれば、全体が超硬合金により形成されている場合と比較して、成形性の低下が抑制される。
ホルダ31は、このホルダ31をホルダジョイント23に対して固定する際に用いられる固定孔41と、スクライビングホイール32を挟むようにして保持するホルダ溝42と、ピン33を支持するピン孔43と、位置決め部材34を支持する支持部44とを備える。
固定孔41は、ホルダ31を貫通するようにして形成されている。支持部44は、ホルダ本体部31aに形成されている。
ホルダ溝42の壁面42aの一部は、接触対象部31bによって形成されている。接触対象部31bは、スクライビングホイール32が接触した場合に、このスクライビングホイール32が回転軸方向に対してホルダ31の中央に位置するように配置されている。接触対象部31bとホルダ本体部31aとにより構成される壁面42aは、接触対象部31bが内側に突出した形状であってもよいし、面一であってもよい。これらは、適宜設定することができる。
ホルダ溝42の幅は、スクライビングホイール32の厚みよりも広くなっている。このため、スクライビングホイール32をホルダ溝42で挟むようにして配置した場合、これらスクライビングホイール32とホルダ溝42との間には間隔(クリアランス)が形成される。
例えば、ホルダ溝42の幅は0.67mmであり、スクライビングホイール32の厚さは0.65mmであり、これらの間のクリアランスは0.02mmである。
ピン孔43は、ホルダ溝42の両側に形成されている。ピン孔43及びスクライビングホイール32にピン33を貫通させることで、このスクライビングホイール32がホルダ31に対して回転自在に取り付けられる。
ピン孔43の両端を開閉自在な開閉部材を、ホルダ31の外側に設けるようにしてもよい。ピン孔43の両端を開閉部材により塞ぐことで、このピン孔43からピン33が意図せずに外れる等の不具合が防止される。また、ピン孔43の一端をピン33の外径よりも小さくしたり、一端をホルダ31を貫通しないよう形成したりして、ピン33がピン孔43から脱落することを防止するようにしてもよい。
支持部44は、位置決め部材34が挿入自在であり、ホルダ溝42に向けて開口している。支持部44は、ホルダ31に回転自在に取り付けられたスクライビングホイール32に対して位置決め部材34の自重が加わるように、この位置決め部材34を支持する。
支持部44は、ホルダユニット30をホルダジョイント23に装着した場合に、このホルダジョイント23がホルダ31の外側を覆うようにして配置されることで、外側の端部(図2において左側)が塞がれるようになっている。このため、位置決め部材34が支持部44から意図せずに外れる等の不具合が防止される。
本実施形態において支持部44は、ホルダ31に取り付けられたスクライビングホイール32に対して上方から下方に向かうように傾斜してホルダ本体31aをホルダ溝42の壁面42aまで貫通する開口となっている。
支持部44は、スクライビングホイール32の回転軸に対してなす角度θ1が40〜60度、好ましくは45〜55度となるように傾斜している。
支持部44は、第一の開口部44aと第二の開口部44bとが傾斜面44cを介して連続するようにして構成されている。第一の開口部44aはホルダ溝42とつながっており、第二の開口部44bはこの第一の開口部44aよりもスクライビングホイール32(あるいはホルダ溝42)から離れた側(図2(a)において左側)に設けられている。
第二の開口部44bは、第一の開口部44aよりも径が大きくなっている。第一の開口部44aの径R1と第二の開口部44bの径R2とは、R1<R2となる。第二の開口部44bは、位置決め部材34が挿入される挿入口(外側に向けて形成された開口)を構成する。
第一の開口部44aの径R1は例えば0.5mmであり、第二の開口部44bの径R2は例えば1.5mmである。
スクライビングホイール32は、脆性材料基板17と接触してこの脆性材料基板17を分断する。
図3に示すように、スクライビングホイール32は円板状であり、ホイール本体部51と、刃52と、刃先53とを備える。
ホイール本体部51の中心付近には、このホイール本体部51を回転軸方向に貫通する貫通孔54が形成されている。貫通孔54にピン33が挿入されることで、スクライビングホイール32はこのピン33を介してホルダ31に回転自在に保持される。
刃52は、ホイール本体部51の外周に円環状に形成されている。回転軸方向に対する刃52の厚さは、稜線部分となる刃先53に向かうに従って徐々に小さくなっている。
刃先53は、刃52の最外周部に沿って設けられている。
スクライビングホイール32は、焼結ダイヤモンド(Poly Crystalline Diamond)や超硬合金、単結晶ダイヤモンド又は多結晶ダイヤモンド等から形成される。スクライビングホイール32は、超硬合金等の基材にダイヤモンド等の硬質材料の膜をコーティングしたものを用いることもできる。
例えば、焼結ダイヤモンド製のスクライビングホイール32は主に、ダイヤモンド粒子と、残部の添加剤及び結合材からなる結合相とから調製される。
ダイヤモンド粒子の平均粒子径は1.5μm以下のものが用いられる。焼結ダイヤモンド中におけるダイヤモンドの含有量は、75.0〜90.0vol%の範囲とすることが好ましい。
添加剤としては例えば、タングステン、チタン、ニオブ、タンタルより選ばれる少なくとも1種以上の元素の超微粒子炭化物が好適に用いられる。焼結ダイヤモンド中における超微粒子炭化物の含有量は3.0〜10.0vol%の範囲であり、この超微粒子炭化物は1.0〜4.0vol%の炭化チタンと、残部の炭化タングステンとを含む。
結合材としては、通常、鉄族元素が好適に用いられる。鉄族元素としては、例えばコバルトやニッケル、鉄等が挙げられ、この中でもコバルトが好適である。焼結ダイヤモンド中における結合材の含有量は、好ましくはダイヤモンド及び超微粒子炭化物の残部であり、さらに好ましくは3.0〜20.5vol%の範囲である。
ダイヤモンド粒子、添加剤及び結合材を混合し、ダイヤモンドが熱力学的に安定となる高温及び超高圧下において、これらの混合物を焼結させことで、焼結ダイヤモンドが製造される。この焼結時において、超高圧発生装置の金型内の圧力は5.0〜8.0GPaの範囲であり、金型内の温度は1500〜1900℃の範囲である。
このようにして製造された焼結ダイヤモンドから所望する半径となる円板を切り取り、この円板の周縁部の両面側それぞれを削ることで刃先53の形成されたスクライビングホイール32が製造される。
スクライビングホイール32の寸法について説明する。
スクライビングホイール32の外径Dmは1.0〜10.0mm、好ましくは1.0〜5.0mmの範囲である。スクライビングホイール32の外径Dmが1.0mmより小さい場合には、スクライビングホイール32の取り扱い性が低下する。一方、スクライビングホイール32の外径Dmが10.0mmより大きい場合には、スクライブ時の垂直クラックが脆性材料基板17に対して十分に深く形成されないことがある。
スクライビングホイール32の厚さThは、0.4〜1.2mm、好ましくは0.4〜1.1mmの範囲である。スクライビングホイール32の厚さThが0.4mmより小さい場合には、加工性及び取り扱い性が低下することがある。一方、スクライビングホイール32の厚さThが1.2mmより大きい場合には、スクライビングホイール32の材料及び製造のためのコストが高くなる。
貫通孔54の孔径は、例えば0.8mmである。
刃52の刃先角θ2は通常鈍角であり、90≦θ2≦160(deg)、好ましくは90≦θ2≦140(deg)の範囲である。なお、刃先角θ2の具体的角度は、切断する脆性材料基板17の材質、厚さ等から適宜設定される。
スクライビングホイール32の質量は、例えば18〜22mgである。
ピン33(図2参照)の材料としては、スクライビングホイール32と同様に、焼結ダイヤモンドや超硬合金等が用いられる。ピン33は、例えば、焼結ダイヤモンドを製造してこれから所望の長さの円柱を切り取り、この円柱の一端を尖頭形状に削ることで製造される。
位置決め部材34は、スクライビングホイール32に対して回転軸方向へ力を加えるのに十分質量が大きく、ホルダ31の支持部44に対して挿入自在に支持される。位置決め部材34は、比重の高い超硬合金により形成されることが好ましい。位置決め部材34は、ホルダ31の接触対象部31bと同様の材質により構成されていることが好ましい。
図4に示すように、位置決め部材34は、第一部分34aと、この第一部分34aよりも径の大きい第二部分34bとにより構成される。第一部分34aの径r1と第二部分34bの径r2とは、r1<r2となる。
第一部分34aは支持部44の第一の開口部44aに挿入自在となっており、第二部分34bは支持部44の第二の開口部44bに挿入自在となっている。
位置決め部材34の先端部は、先細に形成されている。より具体的には、第一部分34aは、第二部分34bと接続してしない側(図4(b)において左側)が尖った形状となっている。
第一部分34aの寸法は、例えば、径r1が0.5mmであり、先端からの長さm1が2mmであり、先端の角度θ3が45度である。
第二部分34bの寸法は、例えば、径r2が1.5mmであり、長さm2が1mmである。
位置決め部材34の質量は、本実施形態においてはスクライビングホイール32よりも大きく、例えば30〜35mgである。
次に、位置決め部材34を支持部44に挿入した場合の作用について説明する。
図5は、スクライビングホイール32を位置決めする動作を模式的に表した図を示す。
図5(a)に示すように、スクライビングホイール32は、位置決め部材34と接触していない場合、ピン33に沿って(図5において左右方向)移動しうる状態にある。スクライビングホイール32は、ホルダ溝42との間に形成されるクリアランスの分、移動する余地がある。
支持部44に位置決め部材34が挿入されると、この位置決め部材34は、自重によってこの支持部44に沿ってホルダ溝42側に移動する。
図5(b)に示すように、自重によって移動した位置決め部材34は、その先端(図5(b)において右側)がスクライビングホイール32の一方の側面(同、左側の側面)に接触する。位置決め部材34が支持部44に沿ってさらに移動すると、これに伴ってスクライビングホイール32がピン33に沿って反対側(同、右側)へ移動する。位置決め部材34は、スクライビングホイール32を、ホルダ31の接触対象部31bに接触するまで移動させる。
位置決め部材34をスクライビングホイール32の側面に接触させるようにすることで、このスクライビングホイール32の回転を阻害しにくくしつつ、回転軸方向へより効果的に力を加えやすくなる。
本実施形態において位置決め部材34は、ピン32の回転軸の真上、すなわち、スクライビングホイール32の中心を通り、このスクライビングホイールの下端における接線を底辺とした垂線上において、スクライビングホイールの側面と接触するようになっている。これにより、回転時のスクライビングホイール32のがたつきが少なくなり、脆性材料基板17に形成されるスクライブラインの安定性が向上する。
スクライビングホイール32は、一方の側面(同、左側の側面)に位置決め部材34から力が加わるとともに、他方の側面(同、右側の側面)に接触対象部31bが接触した状態となる。スクライビングホイール32は、位置決め部材34と接触対象部31bとに挟まれることで、ホルダ31に対して位置が決められる。
このため、スクライビングホイール32は、回転軸方向(ピン33に沿う方向)への移動が抑制されることとなる。したがって、スクライビングホイール32によって脆性材料基板17をスクライブする際、この脆性材料基板17に形成されるスクライブラインの安定性が向上する。
また、スクライビングホイール32は、超硬合金により構成された部材(位置決め部材34及び接触対象部31b)と接触するようになっている。このため、スクライビングホイール32の回転に伴う摩耗等の不具合が抑制される。
支持部44について、位置決め部材34と接触する部分(面積)が大きくなると、これら支持部44と位置決め部材34との間で摩擦や障害等が増加して、位置決め部材34の自重がスクライビングホイール32に加わりにくくなる。
本実施形態においては、位置決め部材34の第一部分34aは、支持部44の第一の開口部44aよりも長く、スクライビングホイール32の位置が決められている場合に、位置決め部材34の第二部分34bが、支持部44の傾斜面44cと接触しないようになっている。このため、第二部分34bが傾斜面44cと接触する場合と比較して、位置決め部材34の自重が阻害されることなくスクライビングホイール32に加わりやすい。
位置決め部材34が支持部44に対して過度に動きやすい状態にあると、この位置決め部材34が接触するスクライビングホイール32に振動等の不具合を与える場合がある。
本実施形態においては、位置決め部材34と支持部44との間の間隔(遊び)が比較的小さくなるように形成されている。位置決め部材34と支持部44とは、この位置決め部材34が支持部44に沿う方向へ移動するよう規制された形状となっている。このため、本構成を有さない場合と比較して、位置決め部材34が接触するスクライビングホイール32の位置決めがより安定する。
スクライビングホイール32は、他の部材と接触する部分(面積)が大きくなると、回転が阻害されやすくなる。一方で、位置決め部材34は、スクライビングホイール32に効果的に力を加えるために、所定の質量(大きさ)が必要となる。径に差異のないストレートな形状にあっては、必要な質量が確保しにくい。
本実施形態において位置決め部材34は、スクライビングホイール32と接触する側の第一部分34aの径が小さく、形状の制約を比較的受けにくい側の第二部分34bの径が大きくなるように構成されている。具体的には、位置決め部材34は、先細に形成された先端部でスクライビングホイール32と接触するようになっている。このため、スクライビングホイール32に対して比較的大きな面で接触することを回避しつつ、このスクライビングホイール32に対して回転軸方向へ力を加えるのに必要な質量が確保されやすくなる。
なお、位置決め部材の第一部材34aの先端は、スクライビングホイール32に対して常に当接することとなるため、磨耗しやすい。そこで、第一部材34aの先端に例えばダイヤモンドライクカーボン(以下、DLCという)のような耐磨耗性の高い素材の被膜を形成することで、磨耗を防止することができる。DLC被膜は位置決め部材の第一部材34aの先端にのみ形成してもよく、位置決め部材全体をDLCでコーティングしてもよい。また、DLC被膜を形成することで、スクライビングホイール32と位置決め部材34との摩擦を小さくすることができ、スクライビングホイール32の回転抵抗を小さくすることができる。
支持部44に支持された位置決め部材34がスクライビングホイール32に加える力に関連する(影響する)構成(例えば、支持部44の傾斜する角度θ1や、位置決め部材34の質量、位置決め部材34とホルダ本体部31aとの摩擦、スクライビングホイール32とピン33との摩擦等)は、形状や材質を選択することで適宜調整することができる。
上記実施形態においては、位置決め部材34がスクライビングホイール32の側面に対してピン33の上方(図2において上側)で接触する構成について説明したが、これに限らず、ピン33の前方又は後方(図2(b)において左右側)で接触する構成としてもよいし、ピン33の前後2か所等、複数の位置で接触するようにしてもよい。なお、位置決め部材34がスクライビングホイール32の貫通孔54に近い部分、すなわちスクライビングホイール32の中心近くに接触するほど、ホルダ溝42内でのスクライビングホイール32の傾きが抑制され、スクライビングホイール32の側面全体がホルダ31の接触対象部31bに接触しやすく、位置決めが容易になる。
上記実施形態においては、スクライビングホイール32の一方の側面に位置決め部材34を配置する構成について説明したが、これに限らず、スクライビングホイール32の両側に位置決め部材34及び支持部44を配置するようにしてもよい。この構成によれば、スクライビングホイール32は、両側を位置決め部材34で挟まれるようにして位置決めされることとなる。このため、位置決めに際して、スクライビングホイール32が他の部材と接触する部分(面積)がより低減し、このスクライビングホイール32の回転性が良好となる。
また、位置決め部材34に限らず、ホルダ31の接触対象部31bのスクライビングホイール32に接する面やピン孔43、ピン33等にDLCをコーティングしても、スクライビングホイール32の回転抵抗を小さくすることができる。
上記実施形態においては、ホルダ31がホルダジョイント23を介してスクライブヘッド21に取り付けられる構成について説明したが、これに限らず、ホルダ31がスクライブヘッド21に直接取り付けられる構成としてもよい。
また、スクライブ装置10として、スクライブヘッド21を移動させるガイド22やブリッジ19が設けられていたり、脆性材料基板17が載置されるテーブル16を回転させる移動台11が備わっていたりする構成について説明したが、スクライブ装置10はこのような構成に限定されるものではない。
ホルダ31が取り付けられたスクライブヘッド21の一部を柄の形状とし、ユーザがこの柄を持って移動させることで脆性材料基板17の分断するような、手動式のスクライブ装置についても適用することができる。
10 スクライブ装置
11 移動台
12a 案内レール
13 ボールネジ
14 モータ
15 モータ
16 テーブル
17 脆性材料基板
18 カメラ
19 ブリッジ
20a 支柱
21 スクライブヘッド
22 ガイド
23 ホルダジョイント
24 部材
30 ホルダユニット
31 ホルダ
31a ホルダ本体部
31b 接触対象部
32 スクライビングホイール
33 ピン
34 位置決め部材
34a 第一部分
34b 第二部分
41 固定孔
42 ホルダ溝
42a 壁面
43 ピン孔
44 支持部
44a 第一の開口部
44b 第二の開口部
44c 傾斜面
51 ホイール本体部
52 刃
53 刃先
54 貫通孔

Claims (15)

  1. 円板状のスクライビングホイールと、
    前記スクライビングホイールの側面を貫通するようにして前記スクライビングホイールを回転自在に支持するピンと、
    位置決め部材と、
    前記ピン及び前記位置決め部材を支持するホルダと、
    を有し、
    前記ホルダは、前記スクライビングホイールに対して前記位置決め部材の自重によって前記ピンに沿う方向に力を加え前記スクライビングホイールが前記ホルダに接触するように前記位置決め部材を支持する支持部を備えるホルダユニット。
  2. 前記ホルダは、前記スクライビングホイールを挟むホルダ溝を備え、
    前記支持部は、前記ホルダ溝に挟まれた前記スクライビングホイールに向かって傾斜しており、
    前記位置決め部材は、前記支持部に摺動自在に支持されている請求項1に記載のホルダユニット。
  3. 前記位置決め部材の自重によって前記スクライビングホイールを前記ホルダ溝の壁面に接触させる請求項2に記載のホルダユニット。
  4. 前記位置決め部材は、前記スクライビングホイールの側面に接触する請求項1〜3いずれか1項に記載のホルダユニット。
  5. 前記位置決め部材は、
    第一部分と、
    前記第一部分よりも径が大きい第二部分と、
    を備える請求項1〜4いずれか1項に記載のホルダユニット。
  6. 前記支持部は、
    第一の開口部と、
    前記第一の開口部よりも前記スクライビングホイールから離れて設けられ、前記第一の開口部よりも径の大きい第二の開口部と、
    が形成され、
    前記位置決め部材の前記第一部分は前記第一の開口部に挿入自在であり、前記第二部分は前記第二の開口部に挿入自在である請求項5に記載のホルダユニット。
  7. 前記位置決め部材は、先細に形成された先端部を備え、前記先端部で前記スクライビングホイールと接触する請求項4〜6いずれか1項に記載のホルダユニット。
  8. 前記第一部分は、前記第一の開口部よりも長い請求項6又は7いずれか1項に記載のホルダユニット。
  9. 前記位置決め部材は、前記スクライビングホイールの中心を通り、前記スクライビングホイールの下端における接線を底辺とした垂線上において、前記スクライビングホイールの側面と接触する請求項1〜8いずれか1項に記載のホルダユニット。
  10. 前記位置決め部材と前記ホルダ溝の壁面とは、同一の材質で形成されている請求項3〜9いずれか1項に記載のホルダユニット。
  11. 前記位置決め部材の質量は、前記スクライビングホイールの質量よりも大きい請求項1〜10いずれか1項に記載のホルダユニット。
  12. 請求項1〜11いずれか1項に記載のホルダユニットと、
    前記ホルダユニットを取り付け及び取り外し自在なジョイント部と、
    を有するスクライブ装置。
  13. 前記ホルダは、前記位置決め部を挿入する挿入口が形成され、
    前記ジョイント部は、前記ホルダユニットが取り付けられた場合に、前記挿入口を塞ぐ請求項12に記載のスクライブ装置。
  14. 円板状のスクライビングホイールの側面を貫通するようにして前記スクライビングホイールを回転自在に支持するピンを支持するピン孔と、
    前記スクライビングホイールに対して位置決め部材の自重によって前記ピンに沿う方向に力を加わるように、前記位置決め部材を支持する支持部と、
    が形成されたホルダ。
  15. 前記スクライビングホイールを挟むホルダ溝、
    がさらに形成され、
    前記支持部は、前記位置決め部材が前記スクライビングホイールの中心を通り、前記スクライビングホイールの下端における接線を底辺とした垂線上に位置するように前記ホルダ溝に向けて開口している請求項14に記載のホルダ。
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