JP2015047110A - リゾチーム製剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱に対して不安定であり、加熱により効力が大幅に低下することが知られているリゾチームの耐熱性を向上させたリゾチーム製剤を提供する。【解決手段】DE25〜50の澱粉分解物とリゾチームの混合物であり、混合物の10.5%水溶液を90℃で40分間加熱し、室温で6時間放置後に600nmの吸光度が0.03以下であるリゾチーム製剤。なお、DE25〜50の澱粉分解物とリゾチームの配合比率が10:1〜500:1である。【選択図】なし

Description

この発明は、熱に対して不安定であり、加熱により効力が大幅に低下することが知られているリゾチームの耐熱性を向上させたリゾチーム製剤に関するものである。
リゾチーム(Lysozyme,EC 3.2.1.17)は、1922年にアレクサンダー・フレミング(ペニシリンの発見でノーベル医学生理学賞を受賞した細菌学者、Alexander Fleming)によって発見され、溶菌をあらわすlysisと、酵素をあらわすenzymeからLysozymeと命名された。ヒトの場合涙や鼻汁、母乳などに含まれており、工業的には卵白から抽出したリゾチームが食品や医薬品に応用されている。
このリゾチームは、真正細菌の細胞壁を構成する多糖類を加水分解する酵素であり、この作用があたかも細菌を溶かしているように見えることから溶菌酵素とも呼ばれいる。
リゾチームの真正細菌に対する作用は、グラム染色陽性の菌(以下、グラム陽性菌という)にのみ作用し、グラム染色陰性の菌(以下、グラム陰性菌という)には作用しない。これはそれぞれの菌の構造の違いによるものである。
グラム陽性菌の細胞壁はN−アセチルグルコサミンとN−アセチルムラミン酸とがβ−1,4結合した多糖類を主成分とするペプチドグリカン層により構成されていて、ここにリゾチームが作用する。
一方グラム陰性菌は、この細胞壁の外側にさらにリポ多糖による外膜が形成されているため、リゾチームが作用されても細胞壁成分は完全に分解されない。しかし、硬いペプチドグリカン層が分解されるため、その形状は維持できなくなり、球状を呈するようになる。
リゾチームによる溶菌作用を受けやすい菌としては枯草菌(Bacillus subtillis)、Micrococcus lysodeikticusなどが知られている。
このリゾチームは食品の日持ち向上剤としてよく利用されているが、熱に対して不安定であり加熱により効力が大幅に低下することが知られている(非特許文献1参照)
その為、リゾチームを用いた食品の日持ち向上剤としては、効力の低下を補う為に様々な物質との併用が行われている。
リゾチームとHLB値が13以上であるショ糖脂肪酸エステルが含有されている食品等に有用な抗菌剤(特許文献1参照)や、ポリグリセリン脂肪酸エステルとリゾチームを併用する食品の保存法(特許文献2参照)や、リゾチーム、低級モノグリセライド、エタノールからなる食品保存剤(特許文献3参照)や、リゾチームと、アラニンとを含有することを特徴とする食品用保存剤(特許文献4参照)や、アジピン酸,クエン酸,酒石酸,フマル酸及びリンゴ酸から選ばれる少なくとも1種の有機酸及び/又はその塩0.1〜30%,リゾチーム0.01〜10%,エタノール0.1〜90%,及び飽和脂肪酸の炭素数が8〜12のグリセリン脂肪酸エステル0.05〜50%を有効成分として含有する食品用日持ち向上剤(特許文献5参照)や、リゾチーム、グリシン、酢酸ナトリウムおよび10〜30重量%のアジピン酸を含有することを特徴とする食品日持向上剤やリゾチーム、グリシン、酢酸ナトリウム、フマル酸および10〜30重量%のアジピン酸を含有することを特徴とする食品日持向上剤(特許文献6参照)や、リゾチームの濃度が0.5〜10%であり、モノカルボン酸及びエタノールからなるリゾチーム製剤(特許文献7参照)や、グリシン及び酢酸ナトリウムと共に、リゾチーム、チアミンラウリル硫酸塩、グリセリン脂肪酸エステル及び孟宗竹抽出物からなる群から選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有することを特徴とする赤飯の保存性向上剤(特許文献8参照)や、リゾチーム、酢酸およびビタミンB1を含有することを特徴とする魚卵日持向上剤(特許文献9参照)や、リゾチームにアミノ酸と、トレハロース及びDE20未満のデキストリンの1種以上を含有することを特徴とする食品用日持向上剤(特許文献10参照)等が提案されている。
また、リゾチーム自身を加工する方法として、リゾチームを加水分解して得られる卵白ペプチドを配合することを特徴とする食品用日持向上剤(特許文献11参照)や、リゾチームを加水分解して得られた卵白ペプチド1質量部に対して、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルから成る群より選ばれた1種以上の乳化剤を合計0.01〜4質量部含有させた日持向上剤(特許文献12参照)等が提案されている。
さらに、リゾチームの安定化の方法として、リゾチームを置換イミダゾリウム塩を含む液体媒体に接触させることを特徴とする方法(特許文献13参照)も提案されている。
特開2002−234808号公報 特開平1−218577号公報 特公平6−6049号公報 特開平5−336941号公報 特開平5−72号公報 特許第3328457号公報 特開平10−327857号公報 特開平11−313622号公報 特開2000−37161号公報 特許2008−506185号公報 特開2005−000133号公報 特許2006−050931号公報 特表2005−518380号公報
「天然物による食品の保蔵技術」発行所:(有)茶水企画 昭和60年 p233-248
しかしながら、これらの方法では、食品の日持向上剤として使用する場合、リゾチームの熱安定性向上効果や、効力向上効果は不十分であった。
そこで、この発明者は、DE25〜50の澱粉分解物とリゾチームの混合物であり、混合物の10.5%水溶液を90℃で40分間加熱し、室温で6時間放置後に600nmの吸光度が0.03以下であるリゾチーム製剤を用いることによって、リゾチームの熱安定性が有意に向上されたリゾチーム製剤を得られることを見出した。
すなわち、この発明は、かかる知見に基づいて完成したものであり、下記の実施形態を含有するものである。
項1.DE25〜50の澱粉分解物とリゾチームの混合物であり、混合物の10.5%水溶液を90℃で40分間加熱し、室温で6時間放置後に600nmの吸光度が0.03以下であることを特徴とするリゾチーム製剤。
項2.DE25〜50の澱粉分解物とリゾチームの配合比率が10:1〜500:1であることを特徴とする項1のリゾチーム製剤。
項3.請求項2のリゾチーム製剤と、アミノ酸、有機酸、乳化剤、バクテリオシンおよびポリリジンから選ばれる1種または2種以上を、別々に食品に添加することを特徴とする保存性に優れた食品の製造方法。
この発明によると、DE25〜50の澱粉分解物とリゾチームの混合物であり、混合物10.5%水溶液を90℃、40分間加熱し6時間後に600nmの吸光度が0.03以下であるリゾチーム製剤を用いることによって、リゾチームの熱安定性が有意に向上されたリゾチーム製剤を得ることができる。
実験例1試験液の吸光度と活性を示したグラフである
この発明で用いるリゾチームは、N−アセチルムラミン酸とN−アセチルグルコサミン間のβ−1,4結合間を加水分解する酵素であればよく、好ましくは鶏の卵白から抽出したものが好ましい。リゾチームの形態は液状でもペースト状でも粉末状でも顆粒状でも構わない。
この発明で用いるリゾチームの配合量は、製剤中0.001〜9%が好ましい。
この発明で用いる澱粉分解物は、澱粉を加水分解したDE25〜50のものであればよく、酵素分解や酸分解のいずれの方法で製造したものでも構わない。澱粉分解物の形態は液状でもペースト状でも粉末状でも顆粒状でも構わない。
この発明で用いる澱粉分解物の配合量は、製剤中10〜99.99%が好ましい。
この発明で用いる澱粉分解物とリゾチームの配合割合は、10:1〜500:1が好ましい。さらに好ましくは、10:1〜300:1、更に好ましくは、10:1〜200:1である。
この発明のリゾチーム製剤の食品への添加量は、リゾチームとして0.0001〜1%が好ましい。更に好ましくは0.001〜0.1%である。
この発明のリゾチーム製剤の形状は液状でもペースト状でも粉末状でも顆粒状でも構わない。
また、この発明のリゾチーム製剤を食品に添加する場合、予め水に溶解し加温したほうが効果が高くなる場合もある。
以上のようにして得られるこの発明のリゾチーム製剤と、更に、食品の保存性向上目的として通常用いられている種々の食品素材を配合することができる。例えば、グリシン、ロイシン、イソロイシン等のアミノ酸類、酢酸、乳酸、アジピン酸、フマル酸、クエン酸等の有機酸及び/その塩類、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤、バクテリオシン、しらこ蛋白、キトサンおよびポリリジンを挙げることができる。
また、その効果を妨げない範囲において、サイクロデキストリン等の包接剤類、乳糖、糖アルコール等の賦型剤、ショ糖、麦芽糖、アンヒドロフルクトース等の糖類や糖アルコール、オリゴ糖、塩基性塩類、金属塩類等、甘味料、着色料、増粘安定剤、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防カビ剤、ガムベース、苦味料、酵素、光沢剤、強化剤、製造用剤、香料等を添加することができる。
本発明のリゾチーム製剤は、各種食品の保存性向上目的として使用することができる。例えば、炭酸飲料、缶コーヒー、缶ココア、缶しるこ、コーヒー牛乳、野菜ジュース、トマトジュース、乳飲料、乳酸飲料、栄養飲料、豆乳飲料、お茶等の飲料水;ナチュラルチーズ、プロセスチーズ、ヨーグルト、バター、等の乳製品、合成酢、醤油、味噌、ソース、ケチャップ、ホワイトソース、マヨネーズ、その他のドレッシング類等の調味料;ゼリー、ムース、ババロア、杏仁豆腐、等のデザート食品、キャンディー、グミキャンディー、ガム、クッキー、大福、等の洋・和菓子類;アイスクリーム、シャーベット、ソフトクリーム等冷菓等;茶碗蒸、卵豆腐、カスタードプリン、タマゴサラダ、厚焼卵等の卵製品全般;ポテトサラダやマカロニサラダといったサラダ類、ソーセージ、ハム、焼き豚、豚カツ、とり唐揚、ミートボール、ハンバーグ、シュウマイ、ギョウザといった畜肉加工品;蒲鉾、はんぺん、竹輪といった水産練り製品;しば漬け、梅干、タクアン、浅漬け、キムチ等の漬物類;あんまん、肉まん、パン、ドーナツ、カステラ等の製菓類;イチゴジャム、マーマレード等のジャム類;塩辛、みりん干し、一夜干しなどの水産加工品、うどん、そば、ラーメン、焼きそば等の麺類;たまごサンド、ハムサンド等のサンドイッチ類;赤飯のおむすび、鮭おむすび、梅干のおむすび等のおむすび類;イカ佃煮、のり佃煮等の佃煮類、おでん、昆布煮、野菜の煮物等の煮物類、エビフライ、牡蠣フライ、エビ天ぷら、コロッケ等のフライ、揚げもの食品、豆腐、厚揚げ、いなり等の豆腐加工食品類や和え物に有効である。
以下、実施例を挙げてこの発明を説明するが、この発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、特に記載のない限り「%」とは、「質量%」を意味するものとする。また、文中の「*」印は、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製であることを意味する。文中の「※」印は、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標であることを意味する。
なお、リゾチームは三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製サンキーパー※NO.657、澱粉分解物は松谷化学工業株式会社製パインデックス#6、パインデックス#100、マックス1000、三和澱粉工業株式会社製サンデック#300、サンエイ糖化株式会社製ピュアトースPを用いた。
実験例1 加熱後の濁度とリゾチーム活性
リゾチーム活性の測定方法
A)試験菌 Micrococcus luteus (NBRC13867)
B)種層寒天培地の調製
1)トリプトン 10g、肉エキス 3g、塩化ナトリウム 1.5g、酵母エキス 1.5g、ショ糖1g、寒天 15g、水1,000mlを混和し、121℃15分滅菌した。
2)滅菌後のpHは7.4〜7.6とし、培地と同温度の50% ポリソルベート20溶液を2ml添加した。
3)試験菌液を滅菌した生理食塩水で希釈した液を48〜51℃に保った種層用寒天培地に加え、種層寒天培地とした。
4)内径90mm、高さ20mmのシャーレに種層寒天培地20mlを分注し固化した後、中心間の距離が30mm以上となるように一定間隔で円筒を4個並べた。
5)種層寒天培地20mlをさらに分注し、固化した後、4℃で30分間保持し、次に円筒を静かに抜きとり、穿孔種層寒天培地とした。
C)リゾチーム定量用標準液の調製
リゾチームを6.25、12.5、25、50ppmとなるように滅菌水に溶解した。
D)試料液の加熱処理
1)試料を10.5%になるように滅菌水に溶解した。
2)ねじ付き試験管に入れ90℃40分加熱した。
3)室温で6時間放置し冷却しリゾチーム濃度が25ppmになるよう希釈した液を試験液とした。
E)濁度及びリゾチーム活性の測定
1)試験液を600nmの吸光度を測定する。
2)別途準備した種層寒天培地に試験液及び標準液を0.2mlずつ寒天培地上の穿孔に入れた。
3)30℃で18時間培養し、阻止円の直径をノギスを用いて0.1mm単位で測定した。
4)検量線より残存活性を求めた。
表1の配合割合でリゾチームと各種澱粉分解物を混合し、混合物10.5%水溶液を90℃、40分間加熱し6時間後に600nmの吸光度とリゾチーム活性を測定した。
結果を表2及び図1に示した。
Figure 2015047110
Figure 2015047110
吸光度と活性に相関が見られ、吸光度が約0.03で活性の低下を防止し、それ以下の吸光度の場合、活性の上昇が見られた。
実験例2 澱粉分解物とリゾチームの比率
表3の配合割合でリゾチームと各種澱粉分解物を混合し、混合物の10.5%水溶液を90℃で40分間加熱し、室温で6時間放置後リゾチーム活性を測定した。結果を表4に示した。
Figure 2015047110
Figure 2015047110
I〜Lのように、リゾチームと澱粉分解物の比率が1:10か、または1:10よりも澱粉分解物の比率が多い場合、活性の保持あるいは活性の上昇が見られた。
実施例1.フラワーペーストの保存試験
フラワーペースト処方
グラニュー糖 31.9質量部、全脂粉乳11.4質量部、コーンスターチ5.3質量部、薄力粉1.4質量部、ゲルアップ※PI* 0.27質量部、全卵4.8質量部、無塩バター6.9質量部、水にて合計100質量部とする。
上記配合に日持向上剤として、リゾチーム0.1質量部(比較例1)、リゾチーム0.1質量部およびDE40の澱粉分解物2質量部(実施例1)を加え、フラワーペーストを調製した。
30℃で保存し一般生菌数を測定した。結果を表5に示した。
Figure 2015047110
実施例2.蒸しパンの保存試験
蒸しパン処方
薄力粉100質量部、上白糖70質量部、精製塩0.2質量部、サンオーバー※O−20* 4質量部、水80質量部、クエン酸2.5%。リゾチーム1.3%、DE40の澱粉分解物76.2%、ピロリン酸2水素2ナトリウム5%、酢酸ナトリウム15%、の混合物を蒸しパン用日持向上剤として蒸しパン処方中に2.5質量部加え、蒸しパンを調製した。30℃で保存し一般生菌数を測定した。結果を表6に示した。
Figure 2015047110
実施例3.煮物調味液の抗菌活性
煮物調味液処方
薄口醤油16質量部、上白糖12質量部、みりん8質量部、水にて合計100質量部とする。
上記配合に日持向上剤としてリゾチーム0.02質量部(比較例3)、リゾチーム1%およびDE40の澱粉分解物18%、アンヒドロフルクトース2%、水79.1%の混合物を85度、20分加熱したものを液体日持向上剤として、煮物調味液処方中に2質量部加え、調味液が沸騰するまで加熱し、その後沸騰状態で10分間加熱し、室温で冷却し、煮物用の調味液を得た。この煮物用調味液のリゾチーム抗菌活性を、実験例1の方法で測定した。結果を表7に示した。
Figure 2015047110
実施例4.卵焼きの保存試験
卵焼き処方
液卵72質量部、上白糖3.5質量部、馬鈴薯澱粉2質量部、サンライク※和風だし6402L*2質量部、サンスゲン※*0.2質量部、グリシン1.5質量部、クエン酸3ナトリウム0.05質量部、クエン酸0.05質量部、アスコルビン酸ナトリウム0.05質量部、水にて合計100質量部とする。
上記配合に日持向上剤としてDE40の澱粉分解物0.84質量部、リゾチーム0.005質量部、ショ糖脂肪酸エステル0.005質量部加え(実施例4)、Bacillus cereusの芽胞を100cfu/gとなるように接種し、卵焼きを焼成した。焼成した卵焼きは90度、30分間二次殺菌し20度まで冷却し、30度にて4日間保存し一般生菌数を測定した。DE40の澱粉分解物0.84質量部をくわえていない試験区を比較例3とし、リゾチーム0.005質量部およびショ糖脂肪酸エステル0.005質量部を加えていない試験区を比較例4とした。
結果
実施例4 240cfu/g
比較例3 1200cfu/g
比較例4 100万cfu/g以上
実施例5.ハンバーグの保存試験
ハンバーグ処方
豚挽肉39質量部、牛挽肉28質量部、ソテーしたタマネギ11質量部、パン粉7.2質量部、牛乳8.8質量部、卵5質量部、サンライク※スパイスミックスBW−1* 0.5質量部、サンライク※RX−22* 0.5質量部。
上記配合に日持向上剤としてDE40の澱粉分解物2質量部、リゾチーム0.005質量部、ショ糖脂肪酸エステル0.005質量部加え(実施例5)、オーブンにて焼成し(170度、中心80度達温)、室温にて放冷後、滅菌容器に入れ25度で2日保存し一般生菌数を測定した。
結果
実施例5 10cfu/g以下
無添加区 1000万cfu/g以上
この発明によると、DE25〜50の澱粉分解物とリゾチームを組合わせることにより、その水溶液を加熱した場合、活性の低下が無いかあるいは活性が上昇し、食品に添加した場合、効果的に菌類の増殖を抑制させ、食品の味質を損なうことがない、日持ち向上剤とすること、そして日持ち向上剤を食品中に添加することで得られる日持ちの向上した食品の製造方法を提供することができる。

Claims (2)

  1. DE25〜50の澱粉分解物とリゾチームの混合物であり、混合物の10.5%水溶液を90℃で40分間加熱し、室温で6時間放置後に600nmの吸光度が0.03以下であることを特徴とするリゾチーム製剤。
  2. DE25〜50の澱粉分解物とリゾチームの配合比率が10:1〜500:1であることを特徴とする請求項1のリゾチーム製剤。
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