JP2015046779A - 振動子パッケージ及び発振器 - Google Patents

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光明 小山
Mitsuaki Koyama
光明 小山
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Abstract

【課題】振動子パッケージを用いた発振器において位相雑音を低減すると共に、小型化を図ることができ、また発振周波数の長期的な安定化を図ることができる技術を提供すること。【解決手段】本発明の発振器は、容器60内に形成された水晶とは異なる材料からなる支持部34、35、97に第1の水晶片40を導電性接着剤31により固定し、第1の水晶片40に導電性接着剤32により、第2の水晶片50を固定する。さらに第1の水晶片40の両面に励振電極41、42、43を設けて、フィルタ用の第1の水晶振動子4とし、第2の水晶片50の両面に励振電極51、52を設けて発振部用の第2の水晶振動子5とする。発振部用の第2の水晶振動子5を発振回路に接続し、発振回路の発振ループの中及び外の一方には、周波数信号の通過帯域を制限するフィルタをなす第1の水晶振動子4を接続している。【選択図】図1

Description

本発明は、振動子パッケージ及びこの振動子パッケージを用いた発振器に関する。
水晶発振器は、水晶振動子を含む共振回路にアンプを接続して発振が行われ、水晶振動子の振動波形に対応する電圧波形は正弦波である。しかし水晶振動子から出力される正弦波はアンプなどの回路部分を通るときに波形が乱れる。
GPSを代表とする信号の周波数安定化に係る要求は年々高まっており、最近ではSSB位相雑音を示すならば、離調周波数が1kHz以下の領域でも低雑音化が要求され、これを実現することが課題となっている。このため例えば特許文献1には、水晶発振回路により矩形波を出力し、発振回路の出力側に矩形波を正弦波に整形するための水晶振動子を設けた構成が記載されている。
一方、発振器の用途によっては更なる小型化の要求が強く、この種の発振器においては、フィルタ用の水晶振動子を用いるとその分の面積が必要になり、小型化を阻む場合がある。
また水晶振動子を囲む容器として水晶とは異なる材質、例えばアルミナなどのセラミックを使用する場合には、水晶振動子が小型になると次のような問題が懸念される。即ち水晶振動子が小型化すると水晶片と支持部とを固定するための導電性接着剤からなる固定部分の割合が多くなるが、支持部と水晶片との間で応力の経時変化に差異が生じ、結果として水晶片に応力が加わって周波数の長期安定性が悪くなる懸念がある。
特許文献2には、容器に水晶台座を固定し、水晶振動子を水晶台座に固定した構成が記載されているが、フィルタ用の水晶振動子を用いた場合の小型化に関する手法については記載されていない。
特開2007−108170号公報(図14) 特開2010−135890号公報
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は発振器において、位相雑音を低減すると共に、小型化を図ることができ、また発振周波数の長期的な安定化を図ることができる技術を提供することにある。
本発明の振動子パッケージは、容器内に形成され、水晶と異なる材質からなる支持部と、
この支持部に導電性接着剤により固定された第1の水晶片の両面に励振電極を設けて構成された周波数信号を正弦波に整形するための第1の水晶振動子と、
前記第1の水晶片に導電性接着剤により固定された第2の水晶片の両面に励振電極を設けて構成された発振用の第2の水晶振動子と、を備えたことを特徴とする。
また本発明の振動子パッケージは、前記支持部は、前記容器の一部をなすものであることを特徴としてもよく、前記第1の水晶片と第2の水晶片とは、切断方位が互いに異なることを特徴としてもよい。
本発明の発振器は、上述の振動子パッケージと、
前記第2の水晶振動子を発振させる発振部用の発振回路と、を備え、
前記発振回路の発振ループの中及び外の一方には、前記周波数信号を正弦波に整形するための第1の水晶振動子が接続されたことを特徴とする。
本発明の発振器は、発振部用の第2の水晶振動子が支持部に直接固定されずに第1の水晶振動子に固定されているため、支持部と水晶片との材料の経時的変化の差異に起因する第2の水晶振動子に発生する応力を抑制することができ、発振周波数の長期的安定性が増す。
また容器内に設けた第1の水晶片に励振電極を設けてフィルタをなす水晶振動子としている。そのため容器の外部にフィルタ用の水晶振動子を設ける必要がなく発振器を小型化することができる。
第1の実施の形態に係る振動子パッケージの構成を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る振動子パッケージの縦断面図である。 第1の実施の形態に係る振動子パッケージのI−I’線横断面図である。 第1の実施の形態に係る振動子パッケージの手前側の支持部の構成を示す断面図である。 第1の実施の形態に係る振動子パッケージの奥側の支持部の構成を示す断面図である。 第1明の実施の形態に係る振動子パッケージの中央部の支持部の構成を示す断面図である。 前記振動子パッケージに用いられる第1の水晶振動子を示す表面側の平面図である。 前記振動子パッケージに用いられる第1の水晶振動子を示す裏面側の平面図である。 前記振動子パッケージに用いられる第2の水晶振動子を示す表面側の平面図である。 前記振動子パッケージに用いられる第2の水晶振動子を示す裏面側の平面図である。 前記振動子パッケージに用いられる第2の水晶振動子を示す裏面側の断面図である。 手前側の支持柱と第1の水晶振動子との固定部分を示す断面図である。 奥側の支持柱と第1の水晶振動子との固定部分を示す断面図である。 第1の発振回路の構成を示す回路図である。 第1の実施の形態にかかる水晶発振器の他の例を示す回路図である。 第1の実施の形態にかかる水晶発振器の他の例を示す回路図である。 第1の実施の形態にかかる第1の水晶振動子の他の例を示す表面側の平面図である。 第1の実施の形態にかかる第1の水晶振動子の他の例を示す裏面側の平面図である。 第2の実施の形態に係る振動子パッケージの構成を示す斜視図である。 第2の実施の形態に係る振動子パッケージのII−II’線断面図である。 第2の実施の形態にかかる振動子パッケージに用いられる第1の水晶振動子の構成を示す表面側の平面図である。 第2の実施の形態にかかる振動子パッケージに用いられる第1の水晶振動子の構成を示す裏面側の平面図である。 第2の実施の形態にかかる振動子パッケージに用いられる第2の水晶振動子の構成を示す表面側の平面図である。 第2の実施の形態にかかる振動子パッケージに用いられる第2の水晶振動子の構成を示す裏面側の平面図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態にかかる振動子パッケージを発振器に適用した例について説明する。振動子パッケージは、例えば図1〜図3に示すように容器60と、フィルタ用の第1の水晶振動子4と、発振部用の第2の水晶振動子5とを備えている。なお図中では、第1及び第2の水晶振動子4、5の厚さ方向の構成は誇張して示している。
容器60は、例えば各々アルミナで構成されたベース体65と蓋体66とを備えている。図4〜図6も参照して説明するとベース体65の表面側には、例えばアルミナで構成された、上方に向けて伸びる2本の支持柱34,35がベース体の長さ方向に並べて設けられている。支持柱34側を手前側、支持柱35側を奥側とすると、2本の支持柱34、35は、手前側から奥側を見てベース体65の左側に寄った位置に設けられる。ここで支持柱34及び支持柱35において互いに対向する側の面を「一面」と呼ぶことにする。図4に示すように支持柱34の一面の上方よりの部位の左側周縁部に端子部38が形成され、右側周縁部の端子部38aよりも高い位置に端子部36aが形成されている。図5に示すように支持柱35の一面において、向かって左側の周縁部には、端子部36aと同じ高さ位置に端子部37aが設けられ、向かって右側の周縁部には、端子部37aよりも高い位置に端子部39aが設けられる。
夫々の端子部36a〜39aには、下方に向けて伸びる導電路36〜39の一端側が接続されており、各導電路36〜39の他端側はベース体65の表面まで引き回されている。各導電路36〜39は、夫々ベース体65を貫通するスルーホール92によりベース体65の下面に設けられたリード線56〜59と電気的に接続される。
またベース体65の表面における支持柱34、35の略中央の位置には、図6に示すように上方に向かって伸びる、例えばアルミナで構成された支持柱97が設けられる。なお支持柱97においては、第1の水晶振動子4と対向する側の面を「一面」と呼ぶことにする。支持柱97の一面側には、端子部98aが形成されている。端子部98aには、導電路98の一端側が接続されており、導電路98の他端側は、ベース体65の表面まで引き回されており、導電路98はベース体65を貫通するスルーホール92によりベース体65の下面に設けられた接地用リード線99と電気的に接続される。
第1の水晶振動子4は、図7、図8に示すように例えばATカットの円板状の第1の水晶片40に励振電極41、42,43を設けて構成される。第2の水晶振動子5と対向する側を表面とすると、第1の水晶片40の表面の手前側に寄った位置に2つの励振電極41、42が手前側と奥側とに並べて形成されている。また第1の水晶片40の裏面側には、表面側の2つの励振電極41、42に跨るように矩形の励振電極43が形成されている。
第1の水晶片40の表面における手前側の励振電極41からは、第1の水晶片40の手前側の周縁部に向けて伸びる引き出し電極47の一端側が接続されている。引き出し電極47は第1の水晶片40の手前側側面を介して、裏面側まで引き回されており、引き出し電極47の他端側は、第1の水晶片40の裏面側の手前側の周縁部に形成された端子部47aに接続されている。また奥側の励振電極42からは、第1の水晶片40の奥側の周縁部に向けて伸びる引き出し電極48が接続されている。引き出し電極48は第1の水晶片40の奥側の側面を介して、裏面側まで引き回されており、第1の水晶片40の裏面側の奥側の周縁部に形成された端子部48aに接続されている。裏面側の励振電極43からは、第1の水晶片40の下方側の周縁部に向けて伸びる引き出し電極49の一端側が接続され、引き出し電極49の他端側は、水晶片40の裏面側における下端部に形成された端子部49aに接続されている。
また図7中における第1の水晶振動子4の表面側における上側と、下側には、夫々端子部46b、45bが形成されている。上側の端子部46bには、第1の水晶片40の周縁に沿って伸びる引き出し電極46の一端側が接続されており、引き出し電極46の他端側は、第1の水晶片40の表面側の奥側の端部にて引き出し電極47,48と離間するように形成された端子部46aと接続されている。また下側の端子部45bには、第1の水晶片40の周縁に沿って伸びる引き出し電極45の一端側が接続されており、引き出し電極45の他端側は、水晶片40の表面側における手前側の端部に形成された端子部45aに接続されている。
第2の水晶振動子5は、例えば、図9〜図11に示すように第1の水晶振動子に対向する側(裏面側)が平面、反対側の面(表面側)が凸面状となっているATカットの円形の第2の水晶片50が用いられる。第2の水晶片50は、その両面の中央に励振電極51、52が設けられる。表面側の励振電極51には、第2の水晶片50の図9中の上側の周縁に向けて伸びる引き出し電極53の一端側が接続され、引き出し電極53は、第2の水晶片50の側面を介して裏面側まで引き回されている。引き出し電極53の他端側は、第2の水晶片50の裏面側の周縁部であって、第1の水晶振動子4に設けられた端子部46bに対応する位置に形成された端子部53aに接続される。裏面側の励振電極52には、第2の水晶片50の下側の周縁に向けて伸びる引き出し電極54の一端側が接続されており、引き出し電極54の他端側は第2の水晶片50の周縁部であって、第1の水晶振動子5に設けられた端子部45bに対応する位置に形成された端子部54aに接続されている。
第1の水晶振動子4は、図12、図13に示すように手前側の表面及び裏面に形成された端子部47a、45aが夫々支持柱34に設けられた端子部36a、38aに例えばAu(金)とGe(ゲルマニウム)の共晶合金で構成された導電性接着剤31により電気的に接続され、奥側の端部の表面及び裏面に形成された端子部46a、48aが夫々支持柱35に設けられた端子部39a,37aに導電性接着剤31により接続される。また図2に示すように第1の水晶振動子4の裏面の下方に形成された端子部49aは支持柱87に形成された端子部98aに導電性接着剤31を介して接続される。これにより第1の水晶振動子4は、垂直な姿勢で支持される。なおこの実施の形態にかかる振動子パッケージでは、2本の支持柱34、35、87が支持部となる。
第2の水晶振動子5は、端子部53a、54aが夫々第2の水晶振動子4に形成された端子部46b、45bにAu(金)とGe(ゲルマニウム)の共晶合金で構成された導電性接着剤32により電気的に接続される。これにより第2の水晶振動子5は、第1の水晶振動子4と隙間を介して平行に支持される。従って第1の水晶振動子4に設けられた表面側の励振電極41、42は夫々導電路38、37を介してリード線58、57と電気的に接続され、裏面側の励振電極43は、導電路98を介して接地用リード線99に接続される。また第2の水晶振動子5の励振電極51、52は、夫々引き出し電極46、45により、第1の水晶振動子4の表面を引き回された後、導電路39、38を介して、リード線59、58と電気的に接続されることになる。
容器60は、第1及び第2の水晶振動子4、5を固定した後、上方を蓋体66により閉じられる。また夫々のリード線56,57,58,59は、例えば配線基板上の導電路に接続され、水晶発振器に組み込まれる。また接地用リード線99は接地電位となる。
本発明の実施の形態にかかる振動子パッケージを用いた例として例えば、OCXO(オーブンコントロール付き水晶発振器)に用いた例について説明する。
例えばOCXOを構成する発振回路は、集積回路内に形成され配線基板上に形成される。前述の振動子パッケージは、各リード線56,57,58,59が配線基板に形成された導電路に接続されて、発振回路に組み込まれる。
図14に発振回路の回路図を示す。第2の水晶振動子5の一端側は、周波数調整用のコンデンサ72及びコイル73を介して、増振部であるトランジスタ76のベースに接続されている。トランジスタ76のベース側は、分圧用のコンデンサ74,75の直列回路を介して接地されている。これらコンデンサ74、75の中間点はトランジスタ76のエミッタに接続されている。
また分圧用のコンデンサ74、75の中点とトランジスタ76のエミッタとの間には、第1の水晶振動子4が接続される。第1の水晶振動子4はモノシリックフィルタ(MCF)として構成されており、第1の水晶振動子4の表面側の2つの励振電極41、42と接続されるリード線56、57が夫々コンデンサ79側及びコンデンサ80側の回路に接続され、裏面側の励振電極43と接続された接地用リード線99は、接地電位となるように接続される。なお図中84、85は抵抗であり、70は、出力端子である。また図中87、88はトリマコンデンサである。
この発振回路は直流電源部により+Vccの直流電圧がブリーダ抵抗81、82の直列回路に印加され、ブリーダ抵抗81、82の中間点の電圧がトランジスタ76のベースに供給される。なお図中77はコンデンサ、83は、抵抗である。発振用の第2の水晶振動子5の他端側には、バリキャップダイオード86が接続されている。制御電圧端子71に制御電圧が供給されることによりバリキャップダイオード86の容量が変化して発振周波数が調整される。
この発振回路は、制御端子に印加された電圧に応じた周波数で第2の水晶振動子5が発振し、正弦波の周波数信号が発生する。この周波数信号はトランジスタ76を介して第2の水晶振動子5に帰還されるが、トランジスタ76の出力側の正弦波には、ノイズが生じてしまう。ノイズが生じた正弦波は、発振ループ内において、フィルタ用の第1の水晶振動子4を通過する。フィルタ用の第1の水晶振動子4はモノシリックフィルタとして構成しており、バンドパスフィルタとして機能する。従って、水晶発振器から出力される周波数信号は、ノイズ成分が除去され、位相雑音を低減されることになる。また第1の水晶振動子4は、水晶によるフィルタである。従って例えばトランジスタ76から出力された正弦波に歪みが生じた場合にも、第1の水晶振動子4を通過させることにより、波形が整形される効果もある。
振動子パッケージにおける支持部である支持柱34、35、87と第1の水晶振動子4及び第2の水晶振動子5とは、その材質が夫々アルミナと水晶と長期的に使用した場合には、アルミナと水晶とは経時的な変化により生じる応力に差異がある。そのため両者を導電性接着剤により固定した後、アルミナと水晶とに生じる応力の差により固定部分に歪みが生じ、水晶に応力がかかるため、水晶振動子の発振周波数が変化する。水晶振動子を小型化した場合には、水晶片を支持部に固定するための導電性接着剤からなる固定部分の割合が大きくなる。そのためアルミナと水晶との経時的変化により生じる応力の差異により、固定部分に応力が生じたときに、水晶振動子に加わる応力の影響が相対的に大きくなり、発振周波数の長期安定性が悪くなる。
上述の実施の形態にかかる振動子パッケージは、発振部用の水晶振動子である第2の水晶振動子5を第1の水晶振動子1に導電性接着剤32を介して、固定している。そして第1の水晶振動子4を支持柱34、35、87に固定している。そして長期的な使用により、第1及び第2の水晶振動子4、5と支持柱34、35、87との間で経時変化による差が生じる。このとき支持柱34、35、87と第1の水晶片40との材量の経時的変化の差により生じる応力は、第1の水晶振動子4により緩衝されるため、第2の水晶振動子5には応力がかからない。また第1の水晶振動子1と第2の水晶振動子2とは共に水晶であるため経時的変化により生じる応力の差がない。そのため長期的に使用した場合にも発振用の水晶振動子である第2の水晶振動子5には、応力がかからないため発振周波数に誤差は生じない。従って上述の発振器からは、位相雑音が低減された発振周波数が出力されることになり、発振器を長期的に使用した場合にも安定した発振をすることができる。
また上述の振動子パッケージでは、フィルタ用の第1の水晶振動子4を容器60内の支持柱34、35、87に固定し、発振用の水晶振動子である第2の水晶振動子5を支持する支持部材としている。従って水晶発振器を構成する場合にも振動子パッケージの外部にフィルタ用の水晶振動子を設ける必要がなく小型の水晶発振器とすることができる。さらに能動回路の発振ループ内にフィルタ用の第1の水晶振動子4を設けることで、Q値の低下を抑えることができる。そのため、タンク回路によりQ値の低下を抑制する必要がないため、発振回路の小型化もできる。
図14に示した発振回路において、フィルタ用の第1の水晶振動子4を接続した場合と、フィルタ用の第1の水晶振動子4を接続しない場合のQ値をQメータにより比較したところ、フィルタ用の第1の水晶振動子4を接続した例におけるQ値は、1255であり、フィルタ用の第1の水晶振動子4を接続しない例におけるQ値は、183であったことから、大きな効果があるといえる。
上述の実施の形態によれば、容器6内に形成された水晶とは異なる材料からなる支持柱34、35、87に第1の水晶片40を導電性接着剤31により固定し、第1の水晶片40に導電性接着剤32により、第2の水晶片50を固定する。さらに第1の水晶片10の両面に励振電極11、12を設けて、フィルタ用の第1の水晶振動子1とし、第2の水晶片20の両面に励振電極21、22を設けて発振部用の第2の水晶振動子2とする。従って第2の水晶振動子2とその固定先の部材との経時的変化の差異により第2の水晶振動子2に生じる応力を抑制することができるため、発振周波数の長期的安定性が増す。
また容器6内に設けた第1の水晶片40に励振電極41、42、43を設けてフィルタ用の第1の水晶振動子4としている。そのため容器6の外部にフィルタ用の水晶振動子を設ける必要がなく発振器を小型化することができる。
また本発明の実施の形態にかかる発振器の他の例について図15及び図16に示す。図15の例では、発振回路におけるトランジスタ76のエミッタ側であって、発振ループの外に、出力周波数信号を取り出すための回路が設けられており、この回路に第1の水晶振動子4が接続している。なお図中の78、79、80は、コンデンサである。また図16の例では、発振ループの外側にフィルタ用の第1の水晶振動子4を並列に接続している。この場合においても同様の効果が得られる。
さらに発振回路は、コルピッツ回路に限られるものではなく、ピアース型の発振回路やバトラー型の発振回路に用いてもよい。各発振回路の発振ループの中や発振ループ外の出力端子側に他のα水晶領域を接続することにより同様な効果が得られる。またフィルタ用の第1の水晶振動子は、モノシリックフィルタではなく、図17、図18に示すように水晶片40の両面に各1枚の励振電極57、58を設けて構成されたフィルタ用の水晶振動子であってもよい。また第2の水晶振動子5は、平板上の水晶片で構成されていてもよい。さらに第1の水晶振動子の励振電極が第1の水晶片40中央に設けられていても効果はある。あるいは、TCXO(温度補償型水晶発振器)に適用してもよい。
[第2の実施の形態]
また本発明の第2の実施の形態にかかる振動子パッケージとして、フィルタ用の水晶振動子を水平な姿勢で支持して、フィルタ用の水晶振動子に発振用の水晶振動子を固定するようにしてもよい。第2の実施の形態にかかる振動子パッケージは、図19及び図20に示すように容器6と、第1の水晶振動子1と、第2の水晶振動子2とを備えている。なお図20中ハッチングを付していない引き出し電極18及び導電性接着剤32は、断面の位置よりも奥側に設けられた部材を示す。
容器6は、例えばアルミナからなる矩形のベース体61及び蓋体62を備えている。ベース体61の底面の手前よりの位置に、支持部となる台座部63が底面から突出するように設けられる。台座部63は、ベース体61の幅方向に伸び、横断面が台形状に構成される。台座部63の上面には、ベース体61の手前側から見て左側から端子部25a、26a、27a、28a、29aがこの順に並べて設けられており、端子部25a、26a、27a、28a,29aには、夫々配線25、26、27、28、29が接続されている。
配線25〜29は、台座部63の手前方向に伸び、ベース体61の底面まで引き回されている。ベース体6の下面側には、接続端子25b〜28bが形成されており、配線25〜29と接続端子25b〜29bとは、夫々ベース体61の底面を貫通するスルーホール64により電気的に接続される。
続いて第1の水晶振動子1について図21、図22を参照しながら説明する。第1の水晶振動子1には、例えば長さ5.0mm、幅2.5mmの矩形平板状に形成されたATカットの第1の水晶片10が用いられる。第1の水晶片10のベース体61と対向する面を裏面、反対側の面を表面とすると、第1の水晶片10の表面の手前側に偏心した位置に2つの励振電極11、12が手前側と奥側とに並べて形成されている。また第1の水晶片10の裏面側には、表面側の2つの励振電極11、12に跨るように矩形の励振電極13が形成されている。
第1の水晶片1の表面側の励振電極11、12には、各々第1の水晶片1の手前側周縁に引き回され、互に離間するように設けられた引き出し電極14、15の一端側が接続されている。各引き出し電極14、15は、第1の水晶片1の手前側の側面を介して裏面側まで引き回されている。また裏面側の励振電極13にも第1の水晶片10の手前側の周縁に向けて伸びる引き出し電極16の一端側が接続されている。
第1の水晶振動子1の表面側における奥側の端部には、その両端に端子部17b、18bが形成されている。端子部17b、18bには、第1の水晶振動子1の表面を手前方向に伸び、表面側の励振電極11、12及び引き出し電極14、15とは離間するように設けられた引き出し電極15、16の一端側が接続されており、第1の水晶片10の手前側の側面部を介して裏面側まで引き回される。第1の水晶片10の裏面側における手前側端部の位置には、夫々台座部63に形成された各端子部25a,29aに対応する位置に端子部17a、18a、端子部26a,28aに対応する位置に端子部15a、14a、端子部27aに対応する位置に端子部16aが形成されており、前述の引き出し電極14,15,16,17,18の他端側は、夫々端子部14a、15a、16a、17a、18aに接続されている。
続いて第2の水晶振動子2について説明する。図23、図24に示すように第2の水晶振動子2には、例えば第1の水晶片10の同じ大きさに切り出されたATカットの第2の水晶片20が用いられる。第2の水晶片20の表面側及び裏面側の夫々の中央には、励振電極21、22が設けられる。表面側の励振電極21には、第2の水晶片20の奥側の周縁に向かって伸びる引き出し電極23の一端側が接続される。引き出し電極23は、第2の水晶片20の奥側の側面を介して、裏面まで引き回されている。また裏面側の励振電極22には、第2の水晶片20の奥側の周縁に向かって伸びる引き出し電極24の一端側が接続される。
第2の水晶振動子2の裏面側における奥側の端部には、第1の水晶振動子1の表面側に設けられた端子部15b、16bに対応する位置に夫々端子部24a、24bが設けられており、引き出し電極23、24の他端側は、夫々23a,24aに接続される。
第1の水晶振動子1の裏面側の端子部14a,15a,16a、17a,18aは、導電性接着剤31により、夫々台座部63上の端子部28a,26a,27a,25a,29aに電気的に接続される。また第1の水晶振動子1の端子部17b,18bは、導電性接着剤32により、夫々第2の水晶振動子2に設けられた端子部24a,23aに電気的に接続される。
これにより第1の水晶振動子1に設けられた励振電極11、12は夫々配線26、28を介して接続端子26b、28bに接続され、励振電極13は、配線27を介して接続端子27bに接続される。また第2の水晶振動子2に設けられた励振電極21、22は、夫々引き出し電極18、17により第2の水晶振動子2の表面を引き回された後、配線29、25を介して接続端子29b、25bに電気的に接続される。なお接続端子27bは接地用の接続端子となる。上述の振動子パッケージは、導電性接着剤30を介して配線基板9上に発振回路及び周縁素子と共に実装されて発振装置が構成される。
またこれにより第1の水晶振動子1は手前側で台座部63に固定され、奥側に向けて伸びる片持ちに支持され、第2の水晶振動子2は、第1の水晶振動子1の上方で奥側の部位を第1の水晶振動子1に固定され、手前側に向かって伸びる片持ちに支持されることになる。第1及び第2の水晶振動子1、2をベース体61に固定した後、ベース体61の上方は、例えばアルミナで構成される蓋部62により閉じられる。このように構成した場合にも、同様な効果が得られる。
図14に示した発振回路に上述の振動子パッケージを接続して発振ループ内にフィルタ用の第1の水晶振動子1を接続した場合と、フィルタ用の第1の水晶振動子4を接続しない場合の各々の場合のQ値をネットワークアナライザにより比較した。フィルタ用の第1の水晶振動子1を接続した例におけるQ値は、1055であり、フィルタ用の第1の水晶振動子1を接続しない例におけるQ値は、106であったことから、大きな効果があるといえる。
1、4 第1の水晶振動子
2、5 第2の水晶振動子
10、40 第1の水晶片
20、50 第2の水晶片
11、12、13 励振電極
21、22 励振電極
30、31、32 導電性接着剤
34、35、97 支持柱
41、42、43 励振電極
51、52 励振電極
6、60 容器
63 台座部
61、65 ベース体
62、66 蓋体

Claims (4)

  1. 容器内に形成され、水晶と異なる材質からなる支持部と、
    この支持部に導電性接着剤により固定された第1の水晶片の両面に励振電極を設けて構成された第1の水晶振動子と、
    前記第1の水晶片に導電性接着剤により固定された第2の水晶片の両面に励振電極を設けて構成された発振用の第2の水晶振動子と、を備え、
    前記第1の水晶振動子は、第2の水晶振動子により発振した周波数信号の通過帯域を制限するフィルタとして用いられるものであることを特徴とする振動子パッケージ。
  2. 前記支持部は、前記容器の一部をなすものであることを特徴とする請求項1記載の振動子パッケージ。
  3. 前記第1の水晶片と第2の水晶片とは、切断方位が互いに異なることを特徴とする請求項1または2記載の振動子パッケージ
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載した振動子パッケージと、
    前記第2の水晶振動子を発振させる発振部用の発振回路と、を備え、
    前記発振回路の発振ループの中及び外の一方には、周波数信号の通過帯域を制限するフィルタをなすための第1の水晶振動子が接続されたことを特徴とする発振器。
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