JP2015045766A - 能動騒音制御装置 - Google Patents

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【課題】対象となる空間に人が存在する場合であっても、騒音の音圧を抑制しなくてもよい期間には制音処理部を動作させず、大幅な省エネルギーを実現する。【解決手段】能動騒音制御装置は、制音処理部1と監視部2と判断部3と制御部4とを備える。制音処理部1は、騒音を打ち消す打消音を電気的に生成する。監視部2は、制音処理部1が動作することにより騒音が低減される空間における音情報を監視する。判断部3は、監視部2が取得している音情報に音声または音楽が含まれる場合に運転信号を出力し、含まれない場合に停止信号を出力する。制御部4は、判断部3が運転信号を出力している期間に制音処理部1を動作させる。【選択図】図1

Description

本発明は、騒音となる音波を打ち消す音波を出力することにより、騒音の音圧を抑制する能動騒音制御装置に関する。
従来、騒音となる音波を打ち消す打消音を電気的に生成し、対象とする空間における騒音の音圧を抑制するようにした能動騒音制御の技術が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1には、装置を作動させなくてもよい状態であるにもかかわらず、装置を作動し続けたり、装置の使用後に電源をオフにすることを忘れるなどの事態を防止できるようにし、省エネルギー化を図る技術が記載されている。具体的には、特許文献1には、装置の動作状態を表示する表示手段を設ける構成、使用者観測手段が使用者の存在を感知している期間のみ消音動作を行う構成などが記載されている。
特開平6−167987号公報
特許文献1に記載された技術のうち、表示手段によって装置の動作を使用者に気付かせる構成は、消音動作を行うか否かが使用者の操作に依存しているから、必ずしも十分な省エネルギー化を図ることはできない。すなわち、表示手段が装置の動作を示しているだけでは、使用者が消音動作を停止させないかぎり装置は動作し続けることになり、省エネルギーを実現することは難しい。
また、使用者が存在している期間にのみ消音動作を行う構成は、使用者が存在しなければ装置の動作が停止するから、表示手段のみを設ける構成と比較すれば省エネルギー化が可能である。しかしながら、使用者が存在するだけの条件で、騒音の音圧を抑制することは必ずしも必要ではなく、依然として装置を無駄に動作させている可能性がある。
本発明は、騒音の音圧を抑制する必要がある期間を自動的に判断して動作することにより、省エネルギーを実現する能動騒音制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る能動騒音制御装置は、騒音を打ち消す打消音を電気的に生成する制音処理部と、前記制音処理部が動作することにより前記騒音が低減される空間における音情報を監視する監視部と、前記監視部が取得している前記音情報に音声または音楽が含まれる場合に運転信号を出力し、含まれない場合に停止信号を出力する判断部と、前記判断部が前記運転信号を出力している期間に前記制音処理部を動作させる制御部とを備えることを特徴とする。
この能動騒音制御装置において、前記騒音の特徴量をあらかじめ記憶している記憶部をさらに備え、前記判断部は、前記監視部が監視している前記音情報から抽出される特徴量と前記記憶部に記憶している前記騒音の特徴量とを比較することにより、前記音情報に音声または音楽が含まれるか否かを判断することが好ましい。
この能動騒音制御装置において、前記監視部は、前記空間を伝播される音波を電気信号に変換する音入力装置であることが好ましい。
この能動騒音制御装置において、前記監視部は、前記空間に音波を送出する機器から出力される音信号を検出することが好ましい。
本発明は、騒音の音圧を抑制することが必要である期間を、空間から得られる音情報に音声または音楽が含まれる期間とし、判断部がこのような期間か否かを判断することによって、制音処理部を動作させるか否かを自動的に決める。すなわち、判断部は、使用者が会話する期間あるいは使用者が映像機器や音響機器の視聴を行う期間に運転信号を出力し、制音処理部を動作させる。この動作により、対象となる空間に人が存在する場合であっても、騒音の音圧を抑制しなくてもよい期間には制音処理部を動作させないようにし、結果的に、さらなる省エネルギーを実現するという利点を有する。
実施形態を示すブロック図である。 同上に用いる制音処理部の一例を示すブロック図である。 同上の使用例を示す概略図である。
以下に説明する能動騒音制御装置(ANC:Active Noise Control)は、図1に示すように、制音処理部1と監視部2と判断部3と制御部4とを備える。制音処理部1は、騒音を打ち消す打消音を電気的に生成する。監視部2は、制音処理部1が動作することにより騒音が低減される空間における音情報を監視する。判断部3は、監視部2が取得している音情報に音声または音楽が含まれる場合に運転信号を出力し、含まれない場合に停止信号を出力する。制御部4は、判断部3が運転信号を出力している期間に制音処理部1を動作させる。
また、能動騒音制御装置は、騒音の特徴量をあらかじめ記憶している記憶部5をさらに備えていてもよい。この場合、判断部3は、監視部2が監視している音情報から抽出される特徴量と記憶部5に記憶している騒音の特徴量とを比較することにより、音情報に音声または音楽が含まれるか否かを判断する。
図3に示すように、監視部2は、前記空間を伝播される音波を電気信号に変換する音入力装置6であるか、または、前記空間に音波を送出する機器7から出力される音信号を検出する構成が望ましい。
以下、実施形態について詳述する。能動騒音制御装置は、図2に示すように、音源8から発生した騒音の音圧を低減させる装置であり、音源8から発生した騒音が導入される導音路24を備える。導音路24は、音源8から音波が伝播する方向あるいは範囲を制限する。導音路24は、音波が伝播される方向(軸線に沿う方向)の両端が開放されている。
本実施形態は、騒音を発生する音源8が換気用のファンであり、音源8に対して室内側に導音路24となる換気用のダクトが配置されている構成を想定する。ただし、音源8は、電気機器に設けられる空冷用のファン、空調機器に設けられる送風用のファン、トンネルの換気用のファンなどであってもよい。あるいはまた、自動車のような車両であれば、いわゆるロードノイズを発生させている部位(タイヤなど)が音源8であってもよい。この場合、車室を囲む壁に導音路24を設けるか、導音路24を設けずに車室内という閉塞空間での消音を行う。以下に説明する能動騒音制御装置は、定常的に音波(騒音あるいは雑音)が発生する音源8であれば適用可能である。
導音路24には、第1の音入力装置21と第2の音入力装置22と音出力装置23とが定位置に配置される。第1の音入力装置21と第2の音入力装置22と音出力装置23と導音路24とは変換装置20を構成する。また、第1の音入力装置21と第2の音入力装置22と音出力装置23とは、導音路24の中を音波が伝播する向きに配列されている。第1の音入力装置21は音源8にもっとも近い位置に配置され、第2の音入力装置22は音源8からもっとも遠い位置に配置される。また、音出力装置23は、第1の音入力装置21と第2の音入力装置22との間に配置される。
音源8がファンであり、導音路24がダクト(管路)である場合、導音路24は、ファンに導入される空気を誘導するか、ファンから送られる空気を誘導する経路を兼ねる。第1の音入力装置21および第2の音入力装置22は、それぞれマイクロホンが用いられ、音出力装置23は、スピーカが用いられる。
図に示す変換装置20の構成は一例であって、図示例では、第1の音入力装置21および第2の音入力装置22は、導音路24の管壁に配置されているが、導音路24の中を伝播する音波を監視できる位置に配置されていればよい。したがって、第1の音入力装置21および第2の音入力装置22は、たとえば導音路24の軸線上などに配置されていてもよい。また、より単純な構成の変換装置20では、第2の音入力装置22が省略される場合もある。
制音処理部1は、第1の音入力装置21および第2の音入力装置が監視する音波を電気信号に変換し、この電気信号を入力に用いて音出力装置23に与える電気信号を生成する。以下、第1の音入力装置21が出力する電気信号を「参照信号」、第2の音入力装置22が出力する電気信号を「誤差信号」、音出力装置23に与えられる電気信号を「打消信号」と呼ぶ。
上述のように、変換装置20において、第1の音入力装置21と第2の音入力装置22と音出力装置23とは、導音路24に対する位置関係が固定されている。したがって、音出力装置23から第1の音入力装置21に向かって音波を伝達させる際の伝達関数[F]と、音出力装置23から第2の音入力装置22に向かって音波を伝達させる際の伝達関数[C]とはほぼ一定である。さらに、第1の音入力装置21から第2の音入力装置22に向かって音波を伝達させる際の伝達関数[T]もほぼ一定と言える。
制音処理部1は、第2の音入力装置22に入力される音波の音圧を0に近づけるように、音出力装置23に与える打消信号を生成する。本実施形態において、第2の音入力装置22が配置されている部位を制御点Pzと呼ぶ。
制音処理部1は、以下に説明する処理を行うDSP(Digital Signal Processor)を用いた処理部11と、第1の音入力装置21と第2の音入力装置22と音出力装置23とを接続するための接続部12とを備える。
接続部12は、処理部11が扱うデジタル信号と変換装置20が扱うアナログ信号と変換を行う変換器と、アナログ信号を増幅する増幅器とを備える。すなわち、接続部12は、参照信号を増幅する第1の増幅器121、誤差信号を増幅する第2の増幅器122、打消信号を増幅する第3の増幅器123を備える。第1の増幅器121の出力は第1のA/D変換器124によりデジタル信号に変換され、第2の増幅器122の出力は第2のA/D変換器125によりデジタル信号に変換される。また、第3の増幅器123は、D/A変換器126から出力された打消信号を増幅する。第1のA/D変換器124と第2のA/D変換器125とのサンプリング周波数は、音源8の種類に応じて設定され、換気用のファンを音源8とする場合、たとえば8kHzが選択される。
上述したように、接続部12は、処理部11と変換装置20との間で信号の形式を変換しているが、信号に含まれる情報に実質的な変更を加えていない。したがって、以下では、第1のA/D変換器124から出力されるデジタル信号を「参照信号」、第2のA/D変換器125から出力されるデジタル信号を「誤差信号」、D/A変換器126に入力されるデジタル信号を「打消信号」と呼ぶ。すなわち、とくに区別する必要がない場合、情報が実質的に等価である信号については同じ名称を用いる。
図2に示す構成例において、処理部11は、3個のフィルタ111〜113と1個の減算器114とを備える。処理部11で扱うデジタル信号は、ビット数を問わず、またパラレル信号かシリアル信号かを問わないが、望ましくは16ビット以上のシリアル信号が採用される。フィルタ111〜113は、FIR(Finite Impulse Response)フィルタであることが望ましい。ここでは、フィルタ111〜113は、16タップ(フィルタ長が16)のFIRフィルタを想定する。すなわち、フィルタ111〜113の特性は、それぞれ16個ずつのタップ係数(タップ重み)により定められる。以下では、タップ係数(タップ重み)をフィルタ係数と呼ぶ。フィルタ111〜113のフィルタ係数は16個ずつの要素を持つベクトル(タップ係数ベクトル)で表される。このベクトルはフィルタ111〜113の伝達関数に相当する。
ここで、以下の説明で必要になるFIRフィルタの技術的な事柄について簡単に説明しておく。いま、サンプリング時刻をkとし、時刻kにおいて、フィルタの伝達関数が[U(k)]=[u0(k),u1(k),…,u15(k)]というベクトルで表されるとする。つまり、時刻kにおけるi番目のタップのフィルタ係数はui(k)で表される。なお、角括弧はベクトル(ないし行列)であることを表している。
このフィルタに対して、時刻kにおいて、[X(k)]=[x(k),x(k−1),…,x(k−15)]というベクトル(入力信号ベクトル)で表される入力信号が与えられたとする。つまり、入力信号ベクトルは、フィルタ長(タップ数)が16であるとすれば、入力信号の16回のサンプリング値を用いて表される。なお、閉じ括弧の右上に添えた「」の文字は行列の転置を表している。したがって、入力信号ベクトルは、列ベクトルとして表現される。
フィルタの出力信号v(k)は、フィルタの伝達関数と入力信号との内積として求められる。つまり、v(k)=[U(k)][X(k)]=Σui(k)・x(k−i)=u0(k)・x(k)+u1(k)・x(k−1)+…+u15(k)・x(k−15)になる。
以上のように、フィルタに対して時刻kに入力信号x(k)が入力されると、フィルタは、フィルタ長に等しい個数の成分を持つ入力信号ベクトル[X(k)]を伝達関数[U(k)]で変換することにより、出力信号v(k)を出力する。時刻kにおける入力信号ベクトル[X(k)]は、時刻kからフィルタ長で決まるサンプリング回数だけ遡った期間のサンプリング値(入力信号)を成分に持つベクトルになる。
図2に示す構成において、3個のフィルタ111〜113のうち2個のフィルタ111,113は原則としてフィルタ係数が固定されており、フィルタ112はフィルタ係数が可変になっている。フィルタ112のフィルタ係数は、制御点Pzでの音圧を0にするように定められるから、以下では、フィルタ112を消音フィルタと呼ぶ。
フィルタ111は、上述した伝達関数[F]に相当する伝達関数[^F]を持ち、D/A変換器126に与える打消信号yが入力される。なお、表記上、伝達関数[^A]は、伝達関数[A]と等価な伝達関数を意味し、図中では括弧内の符号の上に記号「^」を付加して表している。つまり、伝達関数[^A]は、空間の伝達関数[A]を電気的に模擬した伝達関数を意味する。言い換えると、理想的には[A]=[^A]になる。また、以下では、時刻kにおいて、伝達関数が[^A]のフィルタに入力信号a(k)が入力されたとき、入力信号a(k)に対して伝達関数が[^A]のフィルタから出力される出力信号を、[^A]a(k)と表す場合がある。ただし、上述したフィルタの動作からわかるように、[^A]a(k)は、時刻kにおけるスカラー量である。
時刻kにおいてフィルタ111から出力される信号は減算器114に入力され、減算器114からは参照信号とフィルタ111から出力される信号[^F]y(k)との差分に相当する信号r(k)が出力される。すなわち、信号r(k)は、参照信号のうち打消信号y(k)に相当する成分を除去した信号であって、音源8から発生し時刻kにおいて第1の音入力装置21に入力された音波に対応する。言い換えると、フィルタ111と減算器114とを用いることにより、音出力装置23から第1の音入力装置21への帰還経路が絶たれ、ハウリングの発生が防止される。
信号r(k)は、適応フィルタである消音フィルタ112と、伝達関数[C]に相当する伝達関数[^C]を持つフィルタ113とに入力される。さらに、処理部11は、消音フィルタ112のフィルタ係数を動的に定める係数決定部115を備える。係数決定部115は、消音フィルタ112のフィルタ係数を、A/D変換器124,125のサンプリング周期毎に更新する。
消音フィルタ112の入力信号は減算器114から出力される信号r(k)であり、消音フィルタ112の出力信号は打消信号y(k)である。打消信号y(k)は、D/A変換器126および第3の増幅器123を通して音出力装置23に与えられ、音出力装置23は、導音路24に打消音を出力する。また、打消信号y(k)は、上述のように、フィルタ113に入力されることによりハウリングの発生を防止する。
消音フィルタ112のフィルタ係数を決定するために、係数決定部115は、フィルタ113から出力される信号[^C]r(k)と、誤差信号e(k)とを用いる。消音フィルタ112のフィルタ係数は、音源8から発生する音波の音圧が制御点Pzにおいて0になるように、係数決定部115により動的に更新される。係数決定部115は、制御点Pzの音圧を小さくするようにフィルタ係数を決定する。フィルタ係数を決定するにあたって、係数決定部115は、Filtered-X LMS(LMS:Least Mean Square)アルゴリズムのような周知のアルゴリズムを用いる。
音源8から発生する騒音は定常的であるから、騒音が変化しなければ、消音フィルタ112のフィルタ係数は収束する。消音フィルタ112の収束後の伝達関数を[W]とすると、[W]=[^T][^C−1]になる。
処理部11は、上述した動作を行うことにより、第1の音入力装置21が監視する音源8からの音波を制御点Pzにおいて打ち消すように、音出力装置23から打消音を出力する。さらに、制御点Pzにおいて第2の音入力装置22が音波を検出すると、係数決定部115が消音フィルタ112のフィルタ係数を修正することにより打消音の調整を行い、制御点Pzにおける音圧を抑制する。
ところで、本実施形態の能動騒音制御装置は、図1に示すように、上述した制音処理部1に加えて、監視部2と判断部3と制御部4とを備える。いま、図3に示すように、リビング・ダイニング・キッチン(LDK)としての部屋R1を想定すると、レンジフード9に設けられたファンが音源8になる。この場合、変換装置20がレンジフード9の中に配置され、変換装置20が上述した制音処理部1により制御されると、部屋R1ではファンによる騒音が低減される。
一方、変換装置20により音源8から発生する騒音を打ち消すには、音源8の音圧に相当する音圧を音出力装置23から出力する必要があるから、能動騒音制御装置の動作中には比較的大きい電力を消費する。したがって、部屋R1において騒音を抑制する必要がない期間には、制音処理部1の動作を停止させておくほうが省エネルギーになる。
本実施形態では、騒音を抑制する空間としての部屋R1において、会話を行う期間、あるいは映像機器や音響機器のように空間に音波を送出する機器7の視聴を行う期間には騒音を抑制し、それ以外の期間には騒音が生じることを許容している。すなわち、騒音の低減を必要とする期間にだけ制音処理部1を動作させることによって、省エネルギーを図っている。
部屋R1において、会話を行っているか否か、あるいは機器7の視聴を行っているか否かは、監視部2が監視する音情報に基づいて判断部3が判断する。会話の判断を行う場合、監視部2は、部屋R1の空間を伝播される音波を電気信号に変換するマイクロホンのような音入力装置6が用いられる。また、機器7の視聴に関する判断を行う場合、監視部2は、音入力装置6を採用可能であるが、機器7から出力される音声信号を検出する構成であってもよい。
なお、機器7の視聴に関する判断を行う場合、部屋R1において人が存在するか否かも併せて監視することがより好ましい。つまり、機器7から音声が出力されていることだけではなく、その場に人が存在していることも併せて確認することが望ましい。さらに言えば、機器7にヘッドホンあるいはイアホンが接続されていないことも確認することが望ましい。
判断部3は、監視部2から取得した音情報について、音声または音楽が含まれているか否かを判断する。音情報に音声または音楽が含まれているか否かを判断する技術は、たとえば、スペクトルエントロピー法、スペクトルサブトラクション法などが知られている。スペクトルエントロピー法は、監視部2が監視する音情報のスペクトルが時間経過に伴って変動する度合いを評価し、定常的に生じている騒音と、音声や音楽などとを区別する技術である。また、スペクトルサブトラクション法は、監視部2が監視する音情報のスペクトルを既知である騒音のスペクトルで除算したスペクトル成分の特徴により、音情報に音声あるいは音楽が含まれていることを検出する技術である。
ここで、能動騒音制御装置は、騒音に関してスペクトルの特徴量をあらかじめ記憶している記憶部5を備えていることが望ましい。既知の騒音のスペクトルに関する特徴量が記憶部5に記憶されていれば、判断部3は音情報を記憶部5に照合することによって、音情報に含まれるスペクトルから騒音の成分を判別することが容易になる。つまり、判断部3は、監視部2が監視している音情報から抽出される特徴量と記憶部5に記憶している騒音の特徴量とを比較し、音情報に音声または音楽が含まれるか否かを判断する。
判断部3は、監視部2が取得している音情報に音声または音楽が含まれる場合に運転信号を出力し、含まれない場合に停止信号を出力する。判断部3が出力する運転信号あるいは停止信号は制御部4に与えられる。制御部4は、判断部3が運転信号を出力すると制音処理部1を動作させる。
また、制御部4は、運転信号が判断部3から与えられている期間に制音処理部1を動作させるだけでなく、判断部3から運転信号が与えられている状態から判断部3が停止信号を出力する状態に移行した後の一定時間は、制音処理部1の動作を継続させる。この一定時間が経過するまでに、判断部3が音信号に音声または音楽が含まれると判断すると、判断部3から運転信号が出力されるから、制音処理部1は継続して動作することになる。この一定時間は、会話が途切れる可能性のある1〜5秒程度に設定されていればよい。
このように、判断部3が運転信号を出力している期間に制御部4が制音処理部1を動作させ、判断部3が運転信号を出力している状態から停止信号を出力する状態に移行してから一定時間は、制御部4が制音処理部1の動作を継続させる。したがって、会話の途中で騒音の音圧が変動することが防止される。また、上述したように、会話中あるいは機器7の視聴中にのみ騒音の音圧が抑制されるから、能動騒音制御装置が不必要に動作することがなく、能動騒音制御装置で消費される電気エネルギーを大幅に抑制することが可能になる。
なお、上述した実施形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述した実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることはもちろんのことである。
1 制音処理部
2 監視部
3 判断部
4 制御部
5 記憶部
6 音入力装置
7 機器
8 音源

Claims (4)

  1. 騒音を打ち消す打消音を電気的に生成する制音処理部と、
    前記制音処理部が動作することにより前記騒音が低減される空間における音情報を監視する監視部と、
    前記監視部が取得している前記音情報に音声または音楽が含まれる場合に運転信号を出力し、含まれない場合に停止信号を出力する判断部と、
    前記判断部が前記運転信号を出力している期間に前記制音処理部を動作させる制御部とを備える
    ことを特徴とする能動騒音制御装置。
  2. 前記騒音の特徴量をあらかじめ記憶している記憶部をさらに備え、
    前記判断部は、前記監視部が監視している前記音情報から抽出される特徴量と前記記憶部に記憶している前記騒音の特徴量とを比較することにより、前記音情報に音声または音楽が含まれるか否かを判断する
    請求項1記載の能動騒音制御装置。
  3. 前記監視部は、前記空間を伝播される音波を電気信号に変換する音入力装置である
    請求項1又は2記載の能動騒音制御装置。
  4. 前記監視部は、前記空間に音波を送出する機器から出力される音信号を検出する
    請求項1又は2記載の能動騒音制御装置。
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