JP2009073417A - 騒音制御装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】少数のアクチュエーターで効果的に騒音を低減する。
【解決手段】車室を形成する車両構造体110の振動を検出する振動検出手段10a〜10dと、振動検出手段10a〜10dにより検出された振動に基づいて車室内の騒音を推定する騒音推定手段50と、音声の周波数帯域を設定する周波数帯域設定手段60と、騒音推定手段50により推定された騒音の内、車室内の所定空間における周波数帯域設定手段60により設定された周波数帯域の騒音を打ち消す波動を演算する波動演算手段50と、波動演算手段50により演算された波動を発生させる波動発生手段20a〜20dとを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、騒音を打ち消す波動を発生させて騒音を低減する騒音制御装置および方法に関する。
マイクロフォンにより集音した音に対し、その音を打ち消す波動をスピーカーから発生させるようにした騒音制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、騒音と人の会話音とが混在している場合に、会話音を打ち消してしまうのを避けるため、人の会話音を検出したときは可聴域の周波数における騒音制御を禁止している。
この出願の発明に関連する先行技術文献としては次のものがある。
特開2001−056693号公報
しかしながら、上述した従来の騒音制御装置では、人の会話音が検出されたときは可聴域周波数における騒音制御を行わないので、可聴域において会話の音量よりも騒音の音量が大きいと会話音が騒音に埋もれてしまい、会話音を受聴し難くなるという問題がある。
車室を形成する車両構造体の振動を検出し、検出された振動に基づいて車室内の騒音を推定する。そして、推定された騒音の内、車室内の所定空間における設定周波数帯域の騒音を打ち消す波動を演算し、演算された波動を発生させる。
本発明によれば、波動を車室内の所定空間の設定周波数帯域に集中させることができるので、騒音を低減させることができ、車室内の乗員を含む所定空間において乗員どうしの会話音声や車載機器の音などの聞きたい音声が聞き取りやすくなる。
《発明の第1の実施の形態》
図1は第1の実施の形態の騒音制御装置のセンサーとアクチュエーターの配置を示し、図2は第1の実施の形態の騒音制御装置の構成を示す。
第1の実施の形態の騒音制御装置は、ある空間(例えば車室)を形成する構造体(例えばフロアパネル)の振動が空間内に騒音を発生させる原因であることに着目し、構造体の振動を検出して空間内に発生している騒音を推定し、推定した騒音を打ち消す波動を発生させて騒音を低減する方式である。この方式では、ある空間で発生している音から騒音成分を分離できる、つまり構造体の振動から騒音成分のみを推定することができるため、上述した騒音制御装置のように人の会話音が検出されたときに可聴域における騒音制御を停止せず、可聴域の騒音制御量を大きくすることによって、会話が騒音に埋もれてしまうのを防止することができる。
車外から侵入する車室内騒音の原因は、代表的なものとして、エンジンの振動に起因するエンジン騒音、走行時にタイヤを介して進入する路面の凹凸の振動に起因する騒音(以下ではロードノイズという)、走行時に空気の気流によって発生する風切音などがある。以下の実施の形態ではロードノイズの低減について説明する。
まず、図1を参照して路面の凹凸の影響による車体の振動およびロードノイズの主な伝播経路を説明する。タイヤ200から車体に進入したロードノイズの主成分となる振動は、図1(b)に示すように、まず車軸120およびサスペンション130の取り付け部(図示省略)からメンバ140と呼ばれる剛性の高い梁状の部材に進入する。その後,メンバ140によって囲まれたフロアパネル110と呼ばれる比較的剛性の低い板状の部材に振動が伝播し、このフロアパネル110が振動する。そして、フロアパネル110の振動によって車室内の空気振動が引き起こされ、車室内に共振現象が発生して車室内の所定空間(以下では制御空間という)においてロードノイズが聞こえる。
フロアパネル110の他に、ルーフパネルや窓ガラス(いずれも不図示)が振動することによって騒音が発生するが、主にサスペンション130の取り付け部から進入するロードノイズは、フロアパネル110の振動と因果関係が高いことがわかっている。このため、フロアパネル110の振動に基づいてロードノイズを打ち消すように騒音制御を行えば、ロードノイズを低減することができる。
第1の実施の形態では、フロアパネル110に振動を検出するためのセンサーと波動を発生させるためのアクチュエーターを設置し、センサーにより検出した信号に基づいて車室内騒音を推定するとともに、推定した騒音を打ち消すための波動を発生させるアクチュエーターの制御指令値を生成し、この制御指令値にしたがってアクチュエーターを駆動して車室内に制御音を送出する。
第1の実施の形態では、図1(a)に示すように、振動を検出するために4個のセンサー10a、10b、10c、10dをフロアパネル110に設置するとともに、波動を発生させるために4個のアクチュエーター20a、20b、20c、20dをフロアパネル110に設置する。センサー10a〜10dには例えば加速度センサーを用い、アクチュエーター20a〜20dには例えばピエゾ素子(Piezo-electric actuator)を用いる。
また、第1の実施の形態では車室内に4つの制御空間100a、100b、101a、101bを設定した例を示す。制御空間100aは運転席に着座する乗員の頭部が存在する空間、制御空間100bは助手席に着座する乗員の頭部が存在する空間である。また、制御空間101aは運転席側の後部座席に着座する乗員の頭部が存在する空間、制御空間101bは助手席側の後部座席に着座する乗員の頭部が存在する空間である。なお、図1(a)では運転席乗員の頭部の制御空間100aと、運転席側後部座席乗員の頭部の制御空間101aのみを示す。
このように、複数のタイヤ200の加振力、複数のセンサー10a〜10d、複数のアクチュエーター20a〜20d、および複数の制御空間100a、100b、101a、101bが存在する場合、センサー10a〜10dではすべてのタイヤ200による加振力とアクチュエーター20a〜20dによる振動とが重なり合った振動が検出され、それぞれの制御空間100a、100b、101a、101bではすべてのタイヤ200の加振力とアクチュエーター20a〜20dによる音とが重なり合って音が発生する。
なお、振動を検出するセンサー、波動を発生させるアクチュエーターおよび制御空間の数は、この一実施の形態の数に限定されない。一般に、振動検出センサーの数は振動源の数より多くする必要があるため、センサーの数が振動源の数より多ければよい。
また、フロアパネル110における振動検出センサー10a〜10dの配置は、各センサー10a〜10dと振動検出部から制御空間100a、100b、101a、101bにおける騒音の音圧との間のコヒーレンスが十分高くなるように(例えば0.9以上)決定すればよい。
ここで、コヒーレンスCxy(ω)は次式で定義され、信号xと信号yとの間の因果関係の度合いを表す。
Figure 2009073417
(1)式において、Pxyは信号xと信号yとの間のクロスパワースペクトルである。また、Pxxは信号xのオートパワースペクトル、Pyyは信号yのオートパワースペクトルである。さらに、PはPのエルミート転置行列を表す。
一方、アクチュエーター20a〜20dの数と配置は、制御空間100a、100b、101a、101bで騒音を低減するために十分な数を、フロアパネル110の適切な場所に貼付すればよい。制御空間100a、100b、101a、101bは、例えば予め所定の空間に設定していてもよいし,赤外線センサーなどを用いて車室内の乗員の数と位置を検出し、乗員の数と位置に応じて設定していてもよい。
なお、この第1の実施の形態による騒音の低減は、フロアパネル110の振動に起因する騒音の低減のみならず、例えばダッシュパネルやフロントグラス、さらにはルーフパネル(不図示)といった同様なメカニズムで発生する車室内の騒音に対しても適用でき、同様の効果を得ることができる。
図2において、制御装置本体30はマイクロコンピューターとメモリなどの周辺部品(不図示)から構成され、フロアパネル110の振動を検出する加速度センサー10a〜10dから加速度信号を入力し、制御空間100a、100b、101a、101bにおけるロードノイズを低減するための制御信号を演算し、フロアパネル110へ振動を印加するアクチュエーター(この一実施の形態ではピエゾ素子)20a〜20dを駆動制御する。
制御装置本体30は、増幅部40a,40b、制御指令値算出部50および周波数帯域設定部60を備えている。増幅部40aは、制御装置本体30の加速度信号入力側に設置され、加速度センサー10a〜10dからの加速度信号を増幅して制御指令値算出部50と周波数帯域設定部60へ出力する。加速度センサー10a〜10dが電荷チャージタイプである場合には、増幅部40aが電荷から電圧への変換を行う。
増幅部40bは、アクチュエーター20への制御信号出力側に設置され、制御指令値算出部50からの制御指令信号を増幅してアクチュエーター20a〜20dへ出力し、アクチュエーター20a〜20dに制御指令信号の電圧に応じた変位もしくは力を発生させる。
制御指令値算出部50は、加速度センサー10a〜10dからの加速度信号の電圧と、周波数帯域設定部60の出力信号とに応じて、制御空間100a、100b、101a、101bにおけるロードノイズを低減するための制御指令値を演算する。
周波数帯域設定部60には、車室内に設置したマイクなどの車室内音検出センサー61、カメラなどの乗員属性検出センサー62、増幅器40aおよび制御指令値算出部50が接続され,車室内音や乗員の属性から特に騒音制御効果を大きくしたい周波数帯域Aと、その周波数帯域での制御効果の程度を出力する。
図3は制御指令値算出部50の詳細な構成を示す。制御指令値算出部50は、A/D変換部51、算出部52、算出部切り替え部53およびD/A変換部54を備えている。制御指令値算出部50における処理を説明すると、制御指令値算出部50へ入力された加速度信号(加速度センサー10a〜10dの出力)は、A/D変換部51によりデジタル値に変換される。算出部52では、加速度信号に基づいて制御指令値が算出され、D/A変換部54により電圧に変換して出力される。算出部52は、算出部切り換え部53により周波数帯域設定部60からの入力に応じて切り換えられる。
次に、制御指令値算出部50の算出部52と算出部切り替え部53の詳細を説明する。算出部52では加速度信号αから騒音制御指令値uを算出する。算出部52で算出されるコントローラは、例えば次のようにH2制御を用いて設計すればよい。
図4は騒音制御装置制御系を示すブロック図である。図において、dはロードノイズ源加振力d1、d2、d3、d3を要素に持つベクトル、αは加速度センサー10a〜10dで検出される加速度信号α1、α2、α3、α4を要素に持つベクトル、uは4つのアクチュエーターへの騒音制御指令値u1、u2、u3、u4を要素に持つベクトルである。また、SPLはタイヤ加振力とアクチュエーター波動による4つの制御空間の音圧ベクトル(要素数は制御空間数)、zは音圧に対する評価出力である。さらに、G SPL(s)はdからSPLへの伝達関数、G α(s)はdからαへの伝達関数、G SPL(s)はuからSPLへの伝達関数、G α(s)はuからαへの伝達関数、C(s)はコントローラーの伝達関数、Wdは騒音に対する重み関数である。
これらのパラメーターはそれぞれ次のように定義される。
α=[α1 α2 α3 α4] ・・・(2),
d=[d1 d2 d3 d4] ・・・(3),
SPL=[SPL1 SPL2 SPL3 SPL4] ・・・(4),
SPL=G SPL(s)・d+G SPL(s)・u ・・・(5),
α=G α(s)・d+G α(s)・u ・・・(6),
u=C(s)・α ・・・(7),
z=Wd・SPL ・・・(8)
例えばC(s)を、図4に示す制御系のブロック図に基づいて、制御系設計ツールMATLABのツールボックスである「Robust Control Toolbox」のH2制御器の設計法を用い、dからzへのH2ノルムを最小化するように設計すればよい。この設計法を用いると、Wdが大きな制御空間の周波数帯では騒音低減が大きく設定される。
第1の実施の形態では、重み関数Wdは、周波数帯域設定部60が出力する周波数帯域Aで、それ以外の周波数帯域より大きく設定する。周波数帯域Aとそれ以外の周波数帯域での重み関数Wdの差は、周波数帯域設定部60が出力する周波数帯域Aにおける騒音低減効果の大きさに応じて設定する。ここで、重み関数Wdは、例えばチェビシェフ・フィルター(Chebyshev filter)などのバンドパスフィルターとして設計すればよい。この第1の実施の形態では、周波数帯域設定部60が出力する周波数帯域Aのすべてのパターンに対応する算出部52を、予め設計して算出部切り替え部53に記憶しておく。
次に、算出部切り替え部53について説明する。算出部切り替え部53は、記憶している算出部52の中から周波数帯域設定部60の出力に対応した算出部を選択し、必要に応じて算出部52を切り替える。ここで、算出部切り替え部53では、周波数帯域Aとその効果代すべてのパターンに対応する算出部52の算出結果を必ずしも記憶している必要はなく、周波数帯域Aとその効果代に対応した重み関数Wdのみをマップとして記憶しておいてもよい。この場合、算出部切り替え部53では、周波数帯域設定部60の出力が変化した場合に対応する重み関数を選択し、オンラインで算出部52を再設計して切り替えればよい。
周波数帯域設定部60について詳細に説明する。図5に示すように、周波数帯域設定部60は車室内音判断部63、乗員属性判断部64および周波数帯域判断部65を備えている。周波数帯域設定部60は、車室内音判断部63によって車室内に騒音以外の音を確認した場合に、乗員属性判断部64で推定した乗員属性を考慮して周波数帯域判断部65により騒音制御効果を特に大きくしたい周波数帯域Aとその効果代を判断する。
車室内音判断部63は、車室内音検出センサー61がマイクの場合、取得した音圧と、加速度センサー出力および制御指令信号に基づいて推定した騒音低減制御後の騒音の音圧とをサンプル時間ごとに比較し、その音圧の差が車種ごとに適切に設定されたあるしきい値aを越えていれば、車室内に騒音以外の音が発生していると判断する。
ここで、加速度センサー出力と制御指令信号に基づく騒音低減制御後の音圧の推定は、例えば次のような方法により行う。まず、騒音低減制御前の純粋な騒音の推定方法を説明する。第1の実施の形態では、車室内音と入力振動の関係に基づいて騒音の音圧推定を行う。車体への入力振動fは伝達関数H(s)を通して加速度センサー10a〜10dへ伝わる。一方、入力振動fは車室内の空気を伝播してマイク位置での騒音となる。
このときの空気伝播の伝達関数をR(s)、マイク位置で測定される音圧をSPLとそれぞれ表す。さらに、入力振動fのラプラス変換をf(s)、信号SPLのラプラス変換をSPL(s)、加速度検出信号αのラプラス変換をα(s)とそれぞれ表す。各信号間の関係は以下の式で表される。
Figure 2009073417
Figure 2009073417
この関係式を用いて加速度センサー10a〜10dの加速度信号から騒音の音圧を推定するためには、(10)式をfについて解いて(9)式へ代入し、(11)式を得る。
Figure 2009073417
(11)式において、Hは伝達関数行列H(s)の逆関数を表す。ただし、Hが正方行列ではなく長方行列である場合には、逆行列を計算することができないため、擬似逆行列を用いて次式のように演算を行う。
Figure 2009073417
ただし、mをHの行の数、nをHの列の数とした場合に、m≧nであることがHを計算できるための必要条件である。
(11)式と(12)式により次のようにフィルターWを設計すると、加速度信号から騒音低減制御前の音圧を推定できる。
Figure 2009073417
次に、騒音低減制御後の音圧推定方法を説明する。騒音低減制御後の音圧は、加速度検出信号α、制御入力uおよびフィルターWにより、図6に示すシミュレーションモデルを用いてオンラインシミュレーションで演算できる。ここで、G SPLm はアクチュエーターからマイク位置での音圧までの伝達関数を表し、G αはアクチュエーターから加速度センサーまでの振動の伝達関数を表している。
ここで、人の声は各母音ごとに異なるホルマントを持つという特徴がある。この特徴を用いて、車室内音検出センサー61で検出した車室内騒音が、第1ホルマントと第2ホルマントの周波数帯で大きくなる場合には、車室内で人が発声していると判断してもよい。
また、車室内音検出センサー61がカメラである場合には、上記の方法で車室内音を検出せず、カメラ画像のフレーム間差分をとることによって人の口の動きを抽出し、その動きに基づいて発声を判断してもよい。
乗員属性判断部64では、乗員属性検出センサー62より検出された乗員の特徴をもとに、乗員の性別や年齢などの属性を判断し出力する。ここで、乗員属性検出センサー62がカメラである場合には、例えば特開2006−323507号公報に開示されているように乗員の属性を判断すればよい。この方法では、人物の属性が分かっている複数の顔画像データから、その情報を識別するための辞書を作成し、この辞書に基づいて情報が未知の人物に対してその人の情報を判定している。
次に、周波数帯域判断部65では、車室内音判断部63と乗員属性判断部64の出力に基づいて周波数帯Aを決定する。この周波数帯域判断部65における処理を図7に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップ101において、車室内音判断部63で騒音以外の音を確認したかどうかを判断する。騒音以外の音を確認した場合はステップ102へ進み、車室内の音がラジオや音楽などのスピーカーを通して出力されている音かどうかを判断する。ラジオや音楽などのスピーカーを通して出力されている音であればステップ103へ進み、スピーカーに出力する際の電気信号と乗員位置に基づいて周波数帯域Aを設定する。
一方、車室内の音がラジオや音楽などのスピーカーを通して出力されている音でない場合はステップ104へ進み、乗員属性判断部64の出力から乗員の位置、性別および年齢を確認する。続くステップ105では、乗員の位置、性別および年齢を考慮して周波数帯域Aを設定する。
ステップ101で車室内音判断部63により騒音以外の音を確認していない場合はステップ106へ進み、周波数帯域Aを0に設定する。
ここで、乗員の位置、性別および年齢を考慮して周波数帯域Aを設定する方法を説明する。まず、乗員の性別と年齢に基づく周波数帯域Aの設定は次のようにする。一般に、音声の基本周波数に関して、基本周波数の分布は対数周波数軸上で正規分布となり、男性の基本周波数の平均は約125Hzで標準偏差が20.5Hz、女性はそれぞれ男性の約2倍であることが知られている(古井著、「ディジタル音声処理」東海大学出版参照)。また、12歳以下の変声期前の子供では男女の差はほとんどなく、成人女性との区別が難しいことが知られている。周波数帯域Aは、これらの特徴を考慮して性別、年齢別に基本周波数を内包するように設定する。
ここで、周波数帯域Aの設定において人の耳の特性を考慮してもよい。人の耳は、臨界帯域と呼ばれるバンド幅で周波数分析を行っており、この臨界帯域ごとにマスキング効果を持っている。例えば、250Hzの純音がある場合に、500Hzの大きな純音が信号として印加されると、250Hzの純音は500Hzの音にマスキングされて聞こえなくなる。一般に、ある周波数の音のマスキング効果は、低周波側では少なく、高周波側に大きく発生するという特徴がある。この性質を考慮して、例えば男性の声に対する周波数帯域Aを、5Hzから150Hzのように、基本周波数平均125Hzに対して低周波側に広く設定すればよい。
なお、騒音レベルが大きい場合には、騒音によってマスキングされる周波数帯域が広がるため、騒音レベルの大きさに比例させて周波数帯域Aを設定する。
次に、乗員の位置に基づく周波数帯域Aの設定は次のようにする。図8に示すように、車室内に乗員A、B、C、Dが着席している場合に、例えば乗員Aに対応する周波数帯域Aを次のように設定する。車室内音が乗員の発声による場合には、乗員Aに対応する周波数帯域Aは乗員B、C、Dの性別や年齢に依存して設定される。
例えば乗員Bが女性で乗員CとDが子供である場合には、乗員Aの周波数帯域Aを設定するための重み関数Wdに、図9(a)に示すような重み関数が設定される。この例では、乗員Aの属性に関係なく、女性の基本周波数分布と子供の基本周波数分布が周波数帯域Aとして設定され、それに対応する重み関数Wdが設定される。また、例えば乗員Bが男性で乗員CとDが子供である場合には、乗員Aの周波数帯域Aを設定するための重み関数Wdに、図9(b)に示すような重み関数が設定される。この例では、乗員Aの属性に関係なく、男性の基本周波数分布と子供の基本周波数分布が周波数帯域Aとして設定され、それに対応する重み関数Wdが設定される。
乗員B、C、Dについても同様に、周波数帯域Aは自分以外の乗員の属性によって設定される。なお、乗員がいない座席がある場合には、その空間や属性を考慮しない。また、乗員属性検出センサーによって、乗員の口の動きからどの乗員が発声しているか特定する場合には、周波数帯域Aを発声している乗員の属性のみによって設定してもよい。
ここで、車室内音判断部のみで車室内音を検出するとともに周波数帯域Aを設定してもよい。車室内音検出センサーによる周波数帯域Aの設定は次のように行えばよい。マイクで計測した車室内音と推定した騒音それぞれのオートパワースペクトルを算出し、その差があるしきい値bを越えた周波数帯域を周波数帯域Aとして設定する。この方法では、乗員の発声や、ラジオや音楽だけでなく、パトカーや緊急車両などのサイレンや音声の周波数でも周波数帯域Aとして設定することができる。この場合、乗員属性判断部64で各乗員位置もしくは発声している乗員を特定し、各乗員の位置での周波数帯域を車室内音判断部63で設定すれば、より適切な周波数帯を周波数帯域Aとして設定できる。
さらに、乗員属性は乗員が手動で入力してもよく、この場合には入力された乗員属性に基づいて周波数帯域Aを設定する。また、周波数帯域Aは、予め設定して制御装置本体30のメモリ(不図示)に記憶しておくようにしてもよい。
《発明の第2の実施の形態》
上述した第1の実施の形態では、車室内の騒音を打ち消す波動を発生するために、フロアパネル110に振動を印加するアクチュエーター(ピエゾ素子)20a〜20dを用いた例を示したが、スピーカーにより騒音を打ち消す波動を発生させるようにした第2の実施の形態を説明する。
図10に第2の実施の形態の構成を示す。なお、図1および図2に示す第1の実施の形態の機器と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。車室内には4台のスピーカー21a、21b、21c、21dが配置され、推定された車室内の騒音を打ち消すための波動を発生する。
制御装置本体30は、図2に示す第1の実施の形態と同様に、増幅部40a、40b、制御指令値算出部50および周波数帯域設定部60からなる。また、制御指令値算出部50は、図3に示す第1の実施の形態と同様であるが、算出部52の設計は例えば次のようにして行う。
図11に第2の実施の形態の騒音制御装置制御系のブロック図を示す。図11において、dはロードノイズ源加振力d1、d2、d3、d4を要素に持つベクトル、αは加速度センサー10a〜10dで検出される加速度信号α1、α2、α3、α4を要素に持つベクトル、uは2つのアクチュエーターへの騒音制御指令値u1、u2、u3、u4を要素に持つベクトル、SPLはタイヤ加振力とスピーカーによる4つの制御空間の音圧ベクトル(要素数は制御空間数)、zは音圧に対する評価出力である。
また、G SPL(s)はdからSPLへの伝達関数、G SPL(s)はuからSPLへの伝達関数、G α(s)はdからαへの伝達関数、C(s)はコントローラの伝達関数、Wdは騒音に対する重み関数であり、それぞれ上記(2)〜(5)、(7)、(8)式と次式(14)により定義される。
α=G α(s)・d ・・・(14)
なお、C(s)の演算は第1の実施の形態と同様に行えばよい。
算出部切り替え部53と周波数帯域判断部65については、上述した第1の実施の形態と同様に構成する。
《発明の第3の実施の形態》
音声の大きさや騒音レベルに応じて周波数帯域Aにおける騒音制御効果を変化させるようにした第3の実施の形態を説明する。この第3の実施の形態では、図2に示す第1の実施の形態の構成の内、周波数帯域設定部60のみが異なる。
図12は第3の実施の形態の周波数帯域設定部60Aの構成を示す。周波数帯域設定部60Aは車室内音判断部63、乗員属性判断部64および周波数帯域判断部65Aを備えている。これらの内、周波数帯域判断部65Aは、周波数帯域Aと周波数帯域Aにおける騒音低減制御の効果代とを出力する。
図13は周波数帯域判断部65Aの処理を示すフローチャートである。ステップ201において、車室内音判断部63により騒音以外の音を確認したかどうかを判断する。騒音以外の音を確認した場合はステップ202へ進み、車室内の音がラジオや音楽といった既知の信号であるかどうかを判断する。車室内の音がラジオや音楽といった既知の信号である場合はステップ203へ進み、既知の信号と乗員位置に基づいて周波数帯域Aを設定する。
一方、車室内の音がラジオや音楽といった既知の信号でない場合はステップ204へ進み、乗員属性判断部64の出力から乗員の位置、性別および年齢を確認する。続くステップ205では、乗員の位置、性別および年齢を考慮して周波数帯域Aを設定する。
ステップ206において、車室内音の計測値とフロア加速度から推定した騒音の音圧とを比較し、その差がしきい値cを超えているかどうかを判断する。ここで、車室内音の計測値とフロア加速度から推定した騒音との差が大きいということは、音声や音楽などの騒音でない車室内音が騒音に比べ大きく、聞き取り易いことになる。
車室内音の計測値とフロア加速度から推定した騒音の音圧との差がしきい値cを越えている場合は処理を終了する。差がしきい値cを超えていない場合はステップ207へ進み、周波数帯域Aにおける騒音低減効果を大きくするように、周波数帯域設定部60Aの出力である効果代を大きくする。その後、ふたたびステップ206へ戻り、上述した処理を繰り返す。
なお、ステップ201で騒音以外の音を確認していないと判断した場合はステップ208へ進み、周波数帯域Aを0に設定して処理を終了する。
ここで、加速度センサー10a〜10dの加速度信号に基づく騒音の推定は第1の実施の形態と同様な方法で行えばよい。また、ステップ207では騒音低減効果の効果代を変更するだけでなく、周波数帯域Aを周波数軸上で前後にずらしてもよい。さらに、算出部切り替え部53では、周波数帯域設定部60から出力された周波数帯域Aとその効果代に応じて重み関数Wdを変更し、算出部の演算を行って切り替える。
以上説明した一実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることができる。車室を形成する車両構造体(例えばフロアパネル)の振動を検出し、検出された振動に基づいて車室内の騒音を推定する。そして、推定された騒音の内、車室内の所定空間における設定周波数帯域の騒音を打ち消す波動を演算し、演算された波動を発生させるようにした。
車両構造体の振動に基づいて推定された車室内の騒音をすべて打ち消す波動を発生させれば、車室内において騒音は聞こえなくなり、音声のみが聞こえるようになる。しかし、車室内のすべての騒音を打ち消すためには、波動を発生させるアクチュエーターを相当数設置しなければならず、経済的に実現は困難である。騒音低減効果はアクチュエーターの数により決まるから、車室内で少数のアクチュエーターにより平均的な騒音制御を行うと騒音低減効果が低くなり、騒音を十分に低減できない。
上述した一実施の形態では、車室内の全域ではなく所定空間のみに限定し、かつ、全周波数範囲ではなく設定した周波数帯域のみに限定して、騒音を打ち消す波動を発生させるようにした。これにより、少数のアクチュエーターから発生する波動を車室内の所定空間の設定周波数帯域に集中させることができるので、少数のアクチュエーターで効果的に騒音を低減させることができ、車室内の乗員を含む所定空間において乗員どうしの会話音声や車載機器の音などの聞きたい音声が聞き取りやすくなる。
また、一実施の形態によれば、車室内の音声を検出し、検出された音声の周波数帯域を設定するようにしたので、車室内の音声の周波数帯域に対して車室内の騒音を制御することができ、乗員の会話音や車載音響機器の音声が聞き取りやすくなる。
一実施の形態によれば、検出された車室内の音声に基づいてその音声を発する人の性別を判定し、判定結果の性別に応じた周波数帯域を設定するようにした。例えば、女性であると判断した場合には、男性であると判断した場合に比べて高い周波数帯域Aを設定する。これにより、音声を発生する人の性別ごとに騒音制御効果を大きくする周波数を変えることができ、音声を発生する人の性別によらず音声が聞き取りやすくなる。
また、一実施の形態によれば、検出された車室内の音声に基づいてその音声を発する人の年齢を判定し、判定結果の年齢に応じて周波数帯域を設定するようにした。例えば、子供であると判断した場合には、成人であると判断した場合に比べて高い周波数帯域を設定する。これにより、音声を発生する人の年齢ごとに騒音制御効果を大きくする周波数を変えることができ、音声を発生する人の年齢によらず音声が聞き取りやすくなる。
一実施の形態によれば、ラジオ、テレビ、ナビなどの音響機器の音の特性に応じて周波数帯域を設定するようにした。これにより、音響装置の音出力信号特性に応じて騒音制御効果を大きくする周波数を変えることができ、音響装置の音出力信号特性によらず音声が聞き取りやすくなる。
一実施の形態によれば、騒音レベルが高いほど広い周波数帯域を設定するようにした。これにより、騒音レベルが高くマスキング効果によって音声が聞き取りにくい周波数帯が広い場合でも、周波数帯域Aが広く設定されるので、所望の音源の周波数帯では騒音によるマスキングが生じなくなり、音声が聞き取りやすくなる。
一実施の形態によれば、車室内の乗員を検出し、車室内の所定空間の内、検出された乗員の頭部または耳部を含む所定空間における周波数帯域の騒音を打ち消す波動を演算するようにした。これにより、構造体内部の人の頭部あるいは耳部の空間位置で周波数帯域の騒音低減効果を大きくすることができ、構造体内部の人は音声が聞き取りやすくなる。
一実施の形態によれば、車室内で複数の乗員が検出された場合に、検出された各乗員の頭部または耳部を含む所定空間ごとに、当該乗員以外の乗員の性別および年齢と、車載音響機器の音の特性とに基づいて周波数帯域を設定するとともに、検出された各乗員の頭部または耳部を含む所定空間ごとに、当該所定空間における周波数帯域の騒音を打ち消す波動を演算するようにした。これにより、音声や音楽を聞く人の頭部または耳部の空間位置において、その人と会話する人や音楽の属性に基づいて周波数帯域が設定され、その周波数帯域での騒音低減効果を大きくすることができ、構造体内部の人は所望の音声が聞き取りやすくなる。
一実施の形態によれば、推定された騒音レベルが高いほど大きな騒音低減効果が得られる波動を演算するようにした。これにより、騒音レベルが高い場合には、広い周波数帯域で騒音低減制御をする場合と比べ、より周波数帯域に波動発生部からの波動を集中できるため、周波数帯域での騒音低減効果が大きくなり、その周波数帯域での音声が聞き取りやすくなる。なお、騒音レベルが大きくなるのは、例えば、車速が上がった場合や路面状況が変わった場合である。
一実施の形態によれば、構造体内部の音声もしくは音楽の大きさを認識し、その大きさが小さいほど大きな騒音低減効果が得られる波動を演算するようにした。これにより、音声や音楽が小さく聞き取りにくい場合には、広い周波数帯域で騒音低減制御をする場合と比べ、より周波数帯域に波動発生部からの波動を集中できるため、その周波数帯域でより騒音低減効果が大きくなり、音声が聞き取りやすくなる。
路面の凹凸の影響による車体の振動およびロードノイズの主な伝播経路を示す図 第1の実施の形態の騒音制御装置の構成を示すブロック図 第1の実施の形態の制御部の構成を示すブロック図 第1の実施の形態の制御系を示すブロック図 第1の実施の形態の周波数帯域設定部の構成を示すブロック図 第1の実施の形態の騒音低減制御後の車室内音の推定方法を示すブロック図 第1の実施の形態の周波数帯域判断部の処理を示すフローチャート 第1の実施の形態の乗員位置を示す図 第1の実施の形態の重み関数Wdの一例を示す図 第2の実施の形態の騒音制御装置の構成を示すブロック図 第2の実施の形態の制御系を示すブロック図 第3の実施の形態の周波数帯域設定部の構成を示すブロック図 第3の実施の形態の周波数帯域判断部の処理を示すフローチャート
符号の説明
10 加速度センサー(振動検出手段)
20 アクチュエーター(ピエゾ素子;波動発生手段)
30 制御装置本体
50 制御指令値刺し部(騒音推定手段、波動演算手段)
60 周波数帯域設定部(周波数帯域設定手段)
61 マイク(車室内音検出センサー;音声検出手段)
62 カメラ(乗員属性検出センサー;乗員検出手段)
100a、100b、101a、101b 制御空間(所定空間)

Claims (11)

  1. 車室を形成する車両構造体の振動を検出する振動検出手段と、
    前記振動検出手段により検出された振動に基づいて車室内の騒音を推定する騒音推定手段と、
    音声の周波数帯域を設定する周波数帯域設定手段と、
    前記騒音推定手段により推定された騒音の内、車室内の所定空間における前記周波数帯域設定手段により設定された周波数帯域の騒音を打ち消す波動を演算する波動演算手段と、
    前記波動演算手段により演算された波動を発生させる波動発生手段とを備えることを特徴とする騒音制御装置。
  2. 請求項1に記載の騒音制御装置において、
    車室内の音声を検出する音声検出手段を備え、
    前記周波数帯域設定手段は、前記音声検出手段により検出された音声の周波数帯域を設定することを特徴とする騒音制御装置。
  3. 請求項2に記載の騒音制御装置において、
    前記音声検出手段により検出された音声に基づいて、その音声を発する人の性別を判定する性別判定手段を備え、
    前記周波数帯域設定手段は、前記性別判定手段により判定された性別に応じて周波数帯域を設定することを特徴とする騒音制御装置。
  4. 請求項2に記載の騒音制御装置において、
    前記音声検出手段により検出された音声に基づいて、その音声を発する人の年齢を判定する年齢判定手段を備え、
    前記周波数帯域設定手段は、前記年齢判定手段により判定された年齢に応じて周波数帯域を設定することを特徴とする騒音制御装置。
  5. 請求項2に記載の騒音制御装置において、
    前記音声検出手段により検出された音声に基づいて、車載音響機器の音の特性を検出する音響機器特性検出手段を備え、
    前記周波数帯域設定手段は、前記音響機器特性検出手段により検出された音の特性に応じて周波数帯域を設定することを特徴とする騒音制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の騒音制御装置において、
    前記周波数帯域設定手段は、前記騒音推定手段により推定された騒音レベルが高いほど広い周波数帯域を設定することを特徴とする騒音制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の騒音制御装置において、
    車室内の乗員を検出する乗員検出手段を備え、
    前記波動演算手段は、前記車室内の所定空間の内、前記乗員検出手段により検出された乗員の頭部または耳部を含む前記所定空間における前記周波数帯域の騒音を打ち消す波動を演算することを特徴とする騒音制御装置。
  8. 請求項2に記載の騒音制御装置において、
    前記音声検出手段により検出された音声に基づいて、その音声を発する人の性別を判定する性別判定手段と、
    前記音声検出手段により検出された音声に基づいて、その音声を発する人の年齢を判定する年齢判定手段と、
    前記音声検出手段により検出された音声に基づいて、車載音響機器の音の特性を検出する音響機器特性検出手段と、
    車室内の乗員を検出する乗員検出手段とを備え、
    前記乗員検出手段で複数の乗員が検出された場合に、前記周波数帯域設定手段は、前記乗員検出手段により検出された各乗員の頭部または耳部を含む前記所定空間ごとに、当該乗員以外の乗員の前記性別判定手段による性別および前記年齢判定手段による年齢と、前記音響機器特性検出手段による音の特性とに基づいて周波数帯域を設定し、
    前記波動発生手段は、前記乗員検出手段により検出された各乗員の頭部または耳部を含む前記所定空間ごとに、当該所定空間における前記周波数帯域の騒音を打ち消す波動を演算することを特徴とする騒音制御装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の騒音制御装置において、
    前記波動演算手段は、前記騒音推定手段により推定された騒音レベルが高いほど大きな騒音低減効果が得られる波動を演算することを特徴とする騒音制御装置。
  10. 請求項2に記載の騒音制御装置において、
    前記波動演算手段は、前記音声検出手段により検出された音声が小さいほど大きな騒音低減効果が得られる波動を演算することを特徴とする騒音制御装置。
  11. 車室を形成する車両構造体の振動を検出して該振動に基づいて車室内の騒音を推定し、前記推定された騒音の内、車室内の所定空間における設定周波数帯域の騒音を打ち消す波動を演算し、該波動を発生させることを特徴とする騒音制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015045766A (ja) * 2013-08-28 2015-03-12 パナソニック株式会社 能動騒音制御装置
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