JP2015045177A - 管材の連結構造、及び、管材の連結方法 - Google Patents
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Description
このような管材の連結構造によれば、セメント系組成物を充填することにより上下方向に隣り合う一対の管材が連結されるため、溶接やボルトにより管材を連結する場合に発生する問題が生じない。また、例えば、上側の管材が受けた下向きの力(圧縮軸力)を第2の突起部と第1の突起部との間のセメント系組成物を圧縮することにより内挿管材に伝達することができ、更に、内挿管材に伝達された力を第1の突起部と第3の突起部との間のセメント系組成物を圧縮することにより下側の管材に伝達することができる。つまり、上側の管材の下端と下側の管材の上端とが当接していなくとも、一対の管材間で圧縮軸力を円滑に且つ確実に伝達することができ、一対の管材間における圧縮軸力の伝達性を高めることができる。
このような管材の連結構造によれば、第2の突起部と第4の突起部との間隔が狭くなり、第3の突起部と第5の突起部との間隔が狭くなるため、各突起部の間のセメント系組成物をより確実に圧縮することができる。よって、一対の管材間における圧縮軸力の伝達性をより高めることができる。
このような管材の連結構造によれば、例えば、上側の管材が受けた上向きの力(引張軸力)を第4の突起部と第6の突起部との間のセメント系組成物を圧縮することにより内挿管材に伝達することができ、更に、内挿管材に伝達された力を第5の突起部と第7の突起部との間のセメント系組成物を圧縮することにより下側の管材に伝達することができる。つまり、一対の管材間で引張軸力を円滑に且つ確実に伝達することができ、一対の管材間における引張軸力の伝達性を高めることができる。
このような管材の連結構造によれば、複数の突起により、各突起部の間のセメント系組成物をより確実に圧縮することができる。よって、一対の管材間における軸力の伝達性をより高めることができる。
このような管材の連結構造によれば、突起部を容易に形成することができる。また、角部に突起が設けられていない分だけ管材と内挿管材との間隔が広くなるため、コンクリートを充填し易くすることができ、一対の管材の内部にセメント系組成物をより確実に充填することができる。
このような管材の連結構造によれば、突起の水平方向の断面積が大きくなるため、各突起部の間のセメント系組成物をより確実に圧縮することができる。よって、一対の管材間における軸力の伝達性をより高めることができる。
このような管材の連結構造によれば、管材と内挿管材との間隔が広くなるため、コンクリートを充填し易くすることができ、一対の管材の内部にセメント系組成物をより確実に充填することができる。
このような管材の連結方法によれば、一対の管材間における圧縮軸力の伝達性が高まるように突起部が配置された管材の連結構造を形成することができる。
前記第3の工程において、仮固定された前記下側の管材及び前記内挿管材に対して、前記第2の突起部と前記第6の突起部との間に前記第4の突起部が位置するように、前記上側の管材を仮固定することを特徴とする管材の連結方法である。
このような管材の連結方法によれば、一対の管材間における軸力の伝達性が高まるように突起部が配置された管材の連結構造を形成することができる。
このような管材の連結方法によれば、一対の管材間における圧縮軸力の伝達性が高まるように突起部が配置された管材の連結構造を形成することができる。
前記第3の工程において、仮固定された前記上側の管材及び前記内挿管材に対して、前記第3の突起部と前記第7の突起部との間に前記第5の突起部が位置するように、前記下側の管材を仮固定することを特徴とする管材の連結方法である。
このような管材の連結方法によれば、一対の管材間における軸力の伝達性が高まるように突起部が配置された管材の連結構造を形成することができる。
図1Aは、管材の連結構造1(継ぎ目部分)を上下方向に切った断面図であり、図1Bは、管材の連結構造1を図1Aの線分AAで切った断面図であり、図1Cは、管材の連結構造1を図1Aの線分BBで切った断面図である。図2Aは、管材の連結構造1における圧縮軸力の伝達の流れを説明する図であり、図2Bは、管材の連結構造1における引張軸力の伝達の流れを説明する図である。
図3Aから図3Dは、本実施形態における管材の連結方法を説明する図である。なお、図3A及び図3Bの上段には管材を上下方向に切った断面図を示し、下段には管材を水平方向に切った断面図を示す。図3C及び図3Dには管材を上下方向に切った断面図のみを示す。なお、図3Aには、上下に管材が連結される管材1’、即ち、上側の管材2にもなり、下側の管材3にもなる管材1’を例に挙げて示す。
図4A及び図4Bは、突起部の変形例を説明する図である。上記の実施形態では、管材2,3の内周面又は内挿管材4の外周面のうち角部以外の部位に突起が設けられた突起部を例に挙げているが、これに限らない。例えば、図4Aに示すように、上側圧縮用突起部10や上側引張用突起部12や下側引張用突起部14や下側圧縮用突起部16において、管材2,3の内周面の全周に亘り連続して突起11,13,15,17を設けたり、上側伝達用突起部18や下側伝達用突起部20において、内挿管材4の外周面の全周に亘り連続して突起19,21を設けたりしてもよい。この場合、各突起(11,13,15,17,19,21)の水平方向の断面積が大きくなるため、各突起部の間のコンクリート5をより確実に圧縮することができ、一対の管材2,3間における軸力の伝達性をより高めることができる。
7 注入孔、8 隙間、9 確認孔、
10 上側圧縮用突起部(第2の突起部)、11突起、
12 上側引張用突起部(第6の突起部)、13 突起、
14 下側引張用突起部(第7の突起部)、15 突起、
16 下側圧縮用突起部(第3の突起部)、17 突起、
18 上側伝達用突起部(第1の突起部、第4の突起部)、19 突起、
20 下側伝達用突起部(第1の突起部、第5の突起部)、21 突起、
30 組立用プレート、30a ボルト孔、31 仮支持部材、
32 固定用プレート、32a ボルト孔、40 伝達用突起部
Claims (11)
- 管材同士を上下方向に連結する管材の連結構造であって、
上下方向に隣り合う一対の管材のうちの上側の管材の下端と下側の管材の上端とが当接せず、前記一対の管材の継ぎ目が前記管材の全周に亘って露出し、
前記一対の管材の内部には前記継ぎ目を跨ぐ内挿管材が設けられ、
前記内挿管材の外周面には、第1の突起部が設けられ、
前記上側の管材の内周面には、前記第1の突起部よりも上側の位置に第2の突起部が設けられ、
前記下側の管材の内周面には、前記第1の突起部よりも下側の位置に第3の突起部が設けられ、
前記一対の管材の内部のうち、少なくとも、前記第2の突起部よりも上側の位置から前記第3の突起部よりも下側の位置までの範囲が、セメント系組成物で充填されている、
ことを特徴とする管材の連結構造。 - 請求項1に記載の管材の連結構造であって、
前記第1の突起部は、前記継ぎ目よりも上側に位置する第4の突起部と、前記継ぎ目よりも下側に位置する第5の突起部と、を有することを特徴とする管材の連結構造。 - 請求項2に記載の管材の連結構造であって、
前記上側の管材の内周面には前記第4の突起部よりも下側の位置に第6の突起部が設けられ、前記下側の管材の内周面には前記第5の突起部よりも上側の位置に第7の突起部が設けられていることを特徴とする管材の連結構造。 - 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の管材の連結構造であって、
前記突起部では、複数の突起が上下方向に並んで設けられていることを特徴とする管材の連結構造。 - 請求項1から請求項4の何れか1項に記載の管材の連結構造であって、
前記突起部では、角形である前記管材の内周面又は角形である前記内挿管材の外周面の角部以外の部位に突起が設けられていることを特徴とする管材の連結構造。 - 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の管材の連結構造であって、
前記突起部では、前記管材の内周面又は前記内挿管材の外周面の全周に亘って突起が設けられていることを特徴とする管材の連結構造。 - 請求項1から請求項6の何れか1項に記載の管材の連結構造であって、
前記突起部では、前記管材の内周面又は前記内挿管材の外周面の周方向に沿って複数の突起が間隔を空けて設けられていることを特徴とする管材の連結構造。 - 管材同士を上下方向に連結する管材の連結方法であって、
上下方向に隣り合う一対の管材の内部に当該一対の管材の継ぎ目を跨いで設けられる内挿管材の外周面に第1の突起部を形成し、前記一対の管材のうち上側の管材の内周面に第2の突起部を形成し、前記一対の管材のうち下側の管材の内周面に第3の突起部を形成する第1の工程と、
前記下側の管材の上端から前記内挿管材が突出し且つ前記第1の突起部よりも下側の位置に前記第3の突起部が位置するように、前記下側の管材と前記内挿管材とを仮固定する第2の工程と、
仮固定された前記下側の管材及び前記内挿管材に対して、前記第1の突起部よりも上側の位置に前記第2の突起部が位置し且つ前記上側の管材の下端と前記下側の管材の上端とが当接しないように、前記上側の管材を仮固定する第3の工程と、
前記一対の管材の内部のうち、少なくとも、前記第2の突起部よりも上側の位置から前記第3の突起部よりも下側の位置までの範囲を、セメント系組成物で充填し、前記一対の管材の継ぎ目を前記管材の全周に亘って露出した状態にする第4の工程と、
を有することを特徴とする管材の連結方法。 - 請求項8に記載の管材の連結方法であって、
前記第1の工程において、前記内挿管材の外周面に前記第1の突起部として第4の突起部と当該第4の突起部よりも下側に位置する第5の突起部とを形成し、前記上側の管材の内周面に前記第2の突起部よりも下側に位置する第6の突起部を形成し、前記下側の管材の内周面に前記第3の突起部よりも上側に位置する第7の突起部を形成し、
前記第2の工程において、前記第3の突起部と前記第7の突起部との間に前記第5の突起部が位置するように前記下側の管材と前記内挿管材とを仮固定し、
前記第3の工程において、仮固定された前記下側の管材及び前記内挿管材に対して、前記第2の突起部と前記第6の突起部との間に前記第4の突起部が位置するように、前記上側の管材を仮固定することを特徴とする管材の連結方法。 - 管材同士を上下方向に連結する管材の連結方法であって、
上下方向に隣り合う一対の管材の内部に当該一対の管材の継ぎ目を跨いで設けられる内挿管材の外周面に第1の突起部を形成し、前記一対の管材のうち上側の管材の内周面に第2の突起部を形成し、前記一対の管材のうち下側の管材の内周面に第3の突起部を形成する第1の工程と、
前記上側の管材の下端から前記内挿管材が突出し且つ前記第1の突起部よりも上側の位置に前記第2の突起部が位置するように、前記上側の管材と前記内挿管材とを仮固定する第2の工程と、
仮固定された前記上側の管材及び前記内挿管材に対して、前記第1の突起部よりも下側の位置に前記第3の突起部が位置し且つ前記上側の管材の下端と前記下側の管材の上端とが当接しないように、前記下側の管材を仮固定する第3の工程と、
前記一対の管材の内部のうち、少なくとも、前記第2の突起部よりも上側の位置から前記第3の突起部よりも下側の位置までの範囲を、セメント系組成物で充填し、前記一対の管材の継ぎ目を前記管材の全周に亘って露出した状態にする第4の工程と、
を有することを特徴とする管材の連結方法。 - 請求項10に記載の管材の連結方法であって、
前記第1の工程において、前記内挿管材の外周面に前記第1の突起部として第4の突起部と当該第4の突起部よりも下側に位置する第5の突起部とを形成し、前記上側の管材の内周面に前記第2の突起部よりも下側に位置する第6の突起部を形成し、前記下側の管材の内周面に前記第3の突起部よりも上側に位置する第7の突起部を形成し、
前記第2の工程において、前記第2の突起部と前記第6の突起部との間に前記第4の突起部が位置するように前記上側の管材と前記内挿管材とを仮固定し、
前記第3の工程において、仮固定された前記上側の管材及び前記内挿管材に対して、前記第3の突起部と前記第7の突起部との間に前記第5の突起部が位置するように、前記下側の管材を仮固定することを特徴とする管材の連結方法。
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