JP2015044736A - 二硫化モリブデン粉末およびそれを製造するための方法と装置 - Google Patents

二硫化モリブデン粉末およびそれを製造するための方法と装置 Download PDF

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Abstract

【課題】二硫化モリブデン生成物における酸価及び/又は油価を効果的に制御するとともに、所望の生成物の仕様を達成するのに追加の時間または加工工程の必要性が最小限となる方法及び装置の提供。【解決手段】二硫化モリブデンの先駆体粉末物質16の供給物を用意すること;この先駆体粉末物質16の粒子をガス18の流れと合体させることによって加速すること;加速された粒子を粉砕室14,26の中に閉じ込め、それにより粒子を互いに衝突させてサイズを低下させること;サイズが小さくなった粒子の新たに露出した表面を油20で被覆することにより製造し、得られる二硫化モリブデン12は4μm未満のD50粒子サイズと約0.5mgKOH/g未満の酸価を有する二硫化モリブデンの粉末生成物12、その製造方法又は装置10。【選択図】図1

Description

本発明は概してモリブデンの加工に関し、特に、二硫化モリブデン粉末の製造に関する。
二硫化モリブデン(MoS)は一般に、「一次鉱区」と「二次鉱区」および採鉱地を含めた、様々な鉱区から得られるモリブデナイト鉱石から取り出される。概して言えば、モリブデナイト鉱石は、(例えば、平均の濃度で鉱石全体のわずか約0.03〜0.6重量%で)中に広く分散した軟質、黒色および六方晶のMoS結晶構造物の鉱床を含むケイ化花崗岩組成物からなる。MoS含有鉱石(例えばモリブデナイト)の最も大きな供給地のうちの一つは、近年Climax Molybdenum Companyによって経営されている、エンパ
イア(Empire、米国コロラド州)の近くのヘンダーソンモリブデン鉱山であるが、しかし、世界中のその他の鉱区においてもこの物質を大量に生産することができる。ヘンダーソン鉱区は一次鉱山として特徴づけられ、大量のモリブデナイト鉱石を生産することができる。
二硫化モリブデンは、二次鉱区から得られる二次モリブデナイトまたは副生モリブデナイトから取り出すこともできる。例えば、二次モリブデナイトは銅鉱山から得ることができ、この場合、二次モリブデナイトは典型的に銅含有物質(例えば硫化銅)と結合している。そのような場合、硫化銅と二硫化モリブデンの分離プロセスからの副産物として二硫化モリブデンの濃縮物が得られる。
典型的な加工処理操作において、モリブデナイト鉱石は最初に物理的な粉砕プロセスに供され、このとき、鉱石は多数の小さな粒子(例えば、約100U.S.メッシュ以下の典型的な粒子サイズを有するもの)になるようにサイズが小さくされる。次いで、鉱石の粒子は、その中から所望のMoSを取り出すためにさらに処理される。この処理工程は、様々な方法を用いて達成することができ、それらの方法には、この目的のために当分野で知られる様々な炭化水素組成物と湿潤剤を用いる泡沫浮遊抽出工程が含まれる。その結果、所望のMoSを、シリカ、シリケート、クレーおよびその他の望まれない物質のような、鉱石を基とする屑材料(すなわち「脈石」)から効果的に分離することができる。所望のMoS組成物は、脈石と比べてそれらの最小重量と密度レベルのために、泡沫浮遊選鉱において容易に単離されるだろう。
得られた二硫化モリブデンの濃縮物(すなわち、上で述べたように、一次供給源と非一次供給源のいずれかからのもの)は(例えば、粉砕工程とそれに続く分別工程によって)乾燥およびサイズ調整がなされ、それにより所望の等級と粒子サイズを有する二硫化モリブデン粉末生成物が製造される。二硫化モリブデンの典型的な等級には、「工業(technical)」、「工業的微細(technical fine)」および「超微細(superfine)」の各等級が含まれるが、その他の等級のものも知られていて、また市販されている。二硫化モリブデンの工業等級のものは典型的に、(重量で)約98%の二硫化モリブデンを含み、残部は、様々な因子に応じて、様々な量の鉄、三酸化モリブデン、水、油および炭素からなる。
二硫化モリブデン粉末生成物の粒子サイズも、特定の等級の中で様々であろう。例えば、工業等級の二硫化モリブデン粉末は約15〜20μmの範囲の中央値の粒子サイズを有し、少ない割合の粒子は200μm程度に大きいであろう。工業的微細等級のものは約4〜6μmの範囲の中央値(メジアン:median)の粒子サイズを有し、一方、超微細等級のものは約0.9〜約1.6μmの範囲の中央値の粒子サイズを有するだろう。
二硫化モリブデン粉末生成物は「酸価(acid number)」および「油価(oil number)
」によって特徴づけすることもできる。二硫化モリブデンの酸価は典型的には、特定の量の二硫化モリブデンの中の酸を中和するのに要する塩基(例えば、水酸化カリウム(KOH))の量を指す。酸価は典型的には絶対値として表され、それは、二硫化モリブデンの1グラムのサンプル中の酸を中和するのに要する水酸化カリウム(KOH)のミリグラム数(mg数)である。
二硫化モリブデン生成物の酸価は製造者によって様々であり、また所定の等級の中でも粒子サイズに伴って変動する傾向がある。一般的に言えば、酸価は粒子サイズが低下するとともに大きくなる。従って、普通の工業等級の二硫化モリブデンは典型的には最も小さな酸価を有し、工業的微細等級および超微細等級のものは次第に大きくなる酸価を有する。
油価は、二硫化モリブデン粉末生成物の中に含まれる残留油の分量である。残留油は、選鉱を行う間に用いられる様々な泡沫浮遊選鉱を含めた様々な供給源から発生し、また、二硫化モリブデン粉末生成物を所望の粒子サイズのものに小さくするのに要する様々な粉砕または微粉砕のプロセスを行う間に二硫化モリブデンに添加される油から発生する場合がある。油価は典型的には、二硫化モリブデン粉末生成物の中に含まれる油の重量パーセントとして表される。
二硫化モリブデン粉末生成物の最終的な用途によっては、酸価および/または油価をできるだけ小さくするのが望ましいか、あるいは有利であろう。様々なプロセスが知られていて、酸価および/または油価を小さくするためにそれらのプロセスを用いることができるであろうが、それらのプロセスは典型的に追加の加工工程を含むものであり、従って、二硫化モリブデン生成物が所望の酸価および/または油価を有するようになる前に追加の時間と加工費用を伴う。従って、二硫化モリブデン生成物における酸価および/または油価を効果的に制御するとともに、所望の生成物の仕様を達成するのに追加の時間または加工工程の必要性が最小限となるような方法が引き続き求められるべきである。
二硫化モリブデンの粉末生成物であって、二硫化モリブデンの先駆物質をジェット粉砕し、そして新たにサイズが小さくなった粒子を油と実質的に連続的に合体させることによって前記二硫化モリブデンの粉末生成物が製造され、前記二硫化モリブデンの粉末生成物は4μm未満のD50粒子サイズと約0.5mgKOH/g未満の酸価を有する。
また、油を含む雰囲気中で二硫化モリブデンの先駆物質をジェット粉砕することによって製造される二硫化モリブデンの粉末生成物も開示され、これにより、サイズが小さくなった粒子の新たに露出した表面は、ジェット粉砕プロセスの実質的に全体にわたって油で被覆される。
粉末生成物を製造するための方法は次の工程を含むであろう:先駆体粉末物質の供給物を用意すること;この先駆体粉末物質の粒子をガスの流れと合体させることによって加速すること;加速された粒子を粉砕室の中に閉じ込め、それにより粒子を互いに衝突させてサイズを低下させること;そしてサイズが小さくなった粒子の新たに露出した表面を油で被覆すること。
本発明の一つの態様に従う、流体エネルギーの衝撃によって先駆体粉末物質の粒子サイ
ズを小さくするための装置は、周壁を有する内部粉砕キャビティ(空洞部)を画定しているハウジング(囲い)を有するだろう。ハウジングと作動が連関する粉末供給物の入口により、先駆体粉末物質を内部粉砕キャビティの中に導入する。ハウジングと作動が連関する生成物の排出口により、粉砕された粉末生成物を内部粉砕キャビティから取り出す。生成物の排出口と作動が連関する油注入ノズルアセンブリにより、生成物の排出口からの粒子を伴った生成物流れの中に油を注入する。
流体エネルギーの衝撃によって先駆体粉末物質の粒子サイズを小さくするための装置の別の態様は、周壁を有する内部粉砕キャビティを画定しているハウジングを有するだろう。ハウジングと作動が連関する粉末供給物の入口により、先駆体粉末物質を内部粉砕キャビティの中に導入する。ハウジングと作動が連関する生成物の排出口により、粉砕された粉末生成物を内部粉砕キャビティから取り出す。ハウジングと作動が連関する油の供給口により、油をハウジングの内部粉砕キャビティの中に導入する。
本発明の例証的であってそして現在のところ好ましい態様を添付図面で示す。
図1は、二硫化モリブデンの粒子を製造するために本発明の一つの態様において用いることのできる様々な構成要素と物質の経路を概略的に表すものである。 図2は、内部粉砕室を示すためにハウジングの一部を取り去ったジェット粉砕装置の一つの態様の正面図である。 図3は、内部粉砕室を示すためにハウジングの一部を取り去った、図2に例示するジェット粉砕機の上面図である。 図4は、二硫化モリブデンの粒子を製造するために用いることのできるタンデム型(縦列型)ジェット粉砕機の一つの態様の正面図である。 図5は、二硫化モリブデンの粒子を製造するために本発明の別の態様において用いることのできる様々な構成要素と物質の経路を概略的に表すものである。
酸価を小さくした二硫化モリブデンの粉末生成物12を製造するための装置10が図1に例示されていて、これは、二硫化モリブデンの先駆体粉末物質16の粒子サイズを流体エネルギー衝撃プロセスによって小さくするのに適した少なくとも一つの流体エネルギー衝撃粉砕機または「ジェット」粉砕機(jet mill)14を有する。一つの態様において、ジェット粉砕機14は、流体エネルギー衝撃プロセス(すなわち、粒子サイズの低下)のために必要なエネルギーを与える加圧された加工ガス18の供給物と作動が連関している。加工ガス18は、装置10によって加工される様々な粉末要素(例えば、最終的な粉末生成物12および粉末の先駆体物質16)のためのキャリヤー媒体としても用いられる。ジェット粉砕機14の排出ポートまたは排出口24と作動が連関している生成物収集装置22により、「キャリヤー」加工ガス18から粉末生成物12が分離される。
装置10は油20の供給物を備えていてもよく、これを装置10における様々な箇所で新たにサイズが小さくなった粒子に注入するか、あるいはこれらの粒子と合体させてもよい。例えば、図1に例示する態様において、油20を、ジェット粉砕機14よりも下流の一つ以上の箇所で粒子の流れの中に注入してもよい。本明細書においてはこのタイプの油の注入を、その選択肢において、「粉砕後の油の注入」と呼んでもよい。あるいは、他の態様において、油20を粉砕機14よりも上流の一つ以上の箇所で注入してもよい(本明細書においては、その選択肢において、「粉砕前の油の注入」と呼ぶ)。さらに他の態様においては、粉砕前と粉砕後の油の注入の両方を採用してもよい。図5を参照されたい。
油20は、最終的な粉末生成物12の酸価を小さくするために、サイズが小さくなった粒子の新たに露出した表面を被覆するために添加される。さらに、(図5に例示するよう
な)粉砕前の油の注入を含む態様において、油20は、粉砕工程の際に粒子を潤滑および/または冷却するように作用してもよい。また、粉砕前の油の注入により、粉砕工程またはサイズの低下工程を行う間に粒子は油20で連続的に被覆され、従って、サイズが小さくなった粒子の新たに露出した表面は粉砕工程の間に油20で実質的に連続的に被覆される。粉砕後の油の注入の場合は、粒子が生成物収集装置22に到達する前に、粒子は粉砕工程の直後に油で被覆される。
幾つかの態様においては、追加の量の先駆体粉末物質16を加工するために、装置10は第二の流体エネルギー衝撃粉砕機またはジェット粉砕機26を有していてもよい。図1と図4を参照されたい。このような態様においては、第二のジェット粉砕機26は第一のジェット粉砕機14の生成物の「アンダーフロー(底流)」の出口28と作動が連関していてもよく、この場合、第二のジェット粉砕機26は第一の粉砕機14からの追加の量の先駆体粉末物質16を受け入れる。第二のジェット粉砕機26はまた、加圧された加工ガス30の供給物とつながっていてもよく、一つの態様において、この加工ガスは第一のジェット粉砕機14のために用いられる加工ガスの供給物18と同じものであってもよい。図1を参照されたい。第二のジェット粉砕機26の生成物排出口32もまた、生成物収集装置22と作動が連関している。このような態様においては、このとき、最終的な粉末生成物12は第一の粉砕機14と第二の粉砕機26の両方からの粉砕された粉末が合体したものを含むだろう。第二のジェット粉砕機26を含む態様において、(図1で示すように)油20を第二のジェット粉砕機26よりも下流の一つ以上の箇所で注入するのが望ましいか、または有利であるかもしれない。
ここで主に図1〜3を参照すると、装置10は、先駆体粉末物質16から二硫化モリブデンの粉末生成物12を製造するために次のように操作することができる。そのプロセスにおける最初の工程は、適当な先駆体物質16を用意することを含むだろう。最終的な粉末生成物12が小さな酸価を有する二硫化モリブデン(MoS)の粉末を含む態様においては、先駆体粉末物質16も二硫化モリブデンの粉末を含んでいてもよい。しかし、二硫化モリブデンの先駆体粉末物質16は典型的には、最終的な粉末生成物12を含む粒子よりも大きな粒子を含むだろう。
例えば、最終的な二硫化モリブデンの粉末生成物12が二硫化モリブデンの超微細等級と典型的に関連する範囲のサイズを有する粒子(例えば、約0.9μm〜約1.6μmの範囲の中央値または「D50」の粒子サイズを有する粒子)を含むような態様においては、二硫化モリブデンの先駆体粉末物質16は二硫化モリブデンの工業等級と典型的に関連する範囲の粒子(例えば、約16μm〜約30μmの範囲の中央値またはD50の粒子サイズを有する粒子)を含んでいてもよい。あるいは、当然のことながら、他の粒子サイズを有する最終的な粉末生成物12と先駆体物質16を用いてもよく、そして/または、それらが本発明によって製造されてもよく、このことは、本明細書で提示される教示を熟知した後には、当業者にとって明らかなこととなるだろう。従って、本発明は、粒子サイズについて何らかの特定の粒子のサイズまたは範囲を有する物質に限定されるとみなされるべきではない。また、本明細書の中でさらに詳しく説明されるであろうが、幾つかの態様において、先駆体物質16は、粉砕を行う前に少量の油と混合されてもよい。
図1において最もわかりやすいが、二硫化モリブデンの先駆体物質16は、粉末の供給口34を通して第一のジェット粉砕機14に供給することができる。ここで示され、そして説明される特定の態様において、ジェット粉砕機14の粉末供給口34はまた、加圧された加工ガス18の供給物とつながっている供給ガスの入口36と作動が連関している。そのような構成において、先駆体粉末物質16は、ジェット粉砕機14の内部粉砕キャビティ38の中に導入される前に、粒子を伴った物質の供給物流れ40として加工ガス(または供給ガス)18と合体される。図2と図3を参照されたい。
図1に示す特定の態様において、加圧された加工ガス18はまた、壁のガス入口44を介してジェット粉砕機14の中に供給される。壁のガス入口44は加工ガス18を複数のノズル46へ運ぶか、あるいは分配し、ノズルの各々は、加工ガス18を壁のガス流れ42としてジェット粉砕機14の内部粉砕キャビティ38の中に高速度で放出する。図2と図3を参照されたい。
粒子を伴った物質の供給物流れ40が内部粉砕キャビティ38の中に入るとき、その流れは、個々のノズル46によって放出される壁のガス流れ42によって急激に高速度に加速される。先駆体物質16を含む粒子(このとき、これは高速度で移動している)は、流体エネルギー衝撃と一般に呼ばれるプロセスによって、ジェット粉砕機14の内部粉砕キャビティ38の中で粉砕されるか、あるいはサイズが小さくされる。このプロセスにおいて、粒子サイズの低下は、先駆体粉末物質16自体の粒子の間の高速度の衝突の結果として起こる。粉砕媒体は何も含まれない。この粉砕プロセスが続くと、サイズが小さくなった粒子は、ジェット粉砕機14に設けられた中央に位置する生成物の排出口24に向かって自然に移動し、そこで粒子は、粒子を伴った生成物の流れ48としてジェット粉砕機14から出る。粒子を伴った生成物の流れ48は最後に生成物収集装置22に到達し、この装置により、(図1において最もわかりやすく示されているように)キャリヤーガス18から最終的な粉末生成物12が分離される。
図1に示す特定の態様(すなわち、縦に並べて配置された第一および第二のジェット粉砕機14および26を含む態様)において、追加の量の先駆体粉末物質16(すなわち、粒子を伴った物質の供給物流れ40の中に含まれるもの)は、第一のジェット粉砕機14に設けられたアンダーフローの出口28を介して第二のジェット粉砕機26の中に供給される。もっと具体的に言うと、アンダーフローの出口28を介して第一のジェット粉砕機14から出る生成物のアンダーフローの流れ43(図2)の中に含まれる先駆体物質16は、第一のジェット粉砕機14におけると実質的に同様のやり方で、第二の粉砕機26の中で粉砕されるか、あるいはサイズが小さくされる。サイズが小さくなった粒子は、粒子を伴った排出流れ48’として生成物の排出口32を介して第二のジェット粉砕機26から出る。第二のジェット粉砕機26からの粒子を伴った排出流れ48’は、生成物収集装置22に到達する前に、第一の粉砕機14からの粒子を伴った生成物の流れ48と合体されてもよい。あるいは、それら二つの排出流れ48および48’は、生成物収集装置22に到達する前に合体されなくてもよい。
前に簡単に説明したように、粉砕後の油の注入を含む態様において、粉砕機14からの粒子を伴った排出流れ48の中に油20を注入してもよい。二つのジェット粉砕機が用いられる場合は、ジェット粉砕機14および26のいずれか一方または両方からの粒子を伴った排出流れ48および48’の中に油20を注入してもよい。ジェット粉砕機14および26のいずれか一方または両方からの粒子を伴った排出流れ48および48’の中に油20を注入するかどうかは、ジェット粉砕機からの予想される物質の流れ、いずれかの流れの中に注入される油20の量、粉砕前の油の注入が用いられるかどうか、および粉砕を行う前に何らかの油が先駆体物質16と合体されるかどうかなど、広範囲の因子に依存するだろう。一般的に言えば、特定の酸価と油価の仕様を達成するために粉砕された粒子に添加されるであろう油20の総量(例えば、重量パーセントに基づく量)は、いずれの特定の構成においてもほぼ同じであろう。添加される油20の総量は、様々な油の添加箇所または注入箇所の中で(またはそれらの間で)分割されてもよい。従って、粉砕前の油の注入を用いる態様においては、そうでない場合と比べて、粉砕後の油の注入を行う量は少ないだろう。同様に、粉砕粒子の大部分が第一のジェット粉砕機14によって製造される場合は、粉砕後の油20の大部分または全てが、第一のジェット粉砕機14からの粒子を伴った排出流れ48の中に注入されるだろう。反対に、粉砕粒子の大部分が第二のジェッ
ト粉砕機26によって製造される場合は、粉砕後の油20の大部分または全てが、第二のジェット粉砕機26からの粒子を伴った排出流れ48’の中に注入されるだろう。さらに別の変形として、両方のジェット粉砕機14および26においてほぼ同じ量の粉砕粒子が製造される場合の態様においては、両方のジェット粉砕機14および26からの粒子を伴った排出流れ48および48’の中に粉砕後の油20が注入されるだろう。
ジェット粉砕機14、26から出た後、そして(例えば、後に油を注入する態様において)油20と合体させた後に、粉砕機14および26からの粒子を伴った生成物の流れ48および48’を生成物収集装置22へ送ることができ、そこで最終的な二硫化モリブデンの粉末生成物12が加工ガス18から分離される。
一つの態様において、二硫化モリブデンの粉末生成物12は約0.9μm〜約1.6μmの範囲の中央値またはD50の粒子サイズと約0.5mgKOH/g未満の酸価を有し
ていてもよく、より典型的には約0.3mg KOH/g未満の酸価を有する。別の言い方をすれば、本発明の二硫化モリブデンの粉末生成物12は「超微細」等級を有する(すなわち、中央値の粒子サイズに基づく等級)が、しかし、一般的に得られる超微細な二硫化モリブデンの等級と典型的に関連する酸価と比較して、かなり低い酸価(約1オーダーの等級だけ低い酸価)を有する。しかし、二硫化モリブデンの粉末生成物12の油価は、一般的に得られる超微細な二硫化モリブデンの等級の油価とほぼ同じである。
本発明の大きな利点は、同じ等級の一般的に得られる粉末物質の酸価よりもかなり低い酸価を有する二硫化モリブデンの粉末生成物を製造するための方法と装置を本発明が提供する、ということである。例えば、本発明の教示に従って製造される二硫化モリブデンの粉末生成物12の超微細等級のものは、典型的に、約0.5mgKOH/g未満(より典
型的には、約0.3mg KOH/g未満)の酸価を有し、これは、二硫化モリブデンの一般的に得られる超微細等級に伴う酸価(これは約3mgKOH/gのオーダーである)よ
りもかなり低い。さらに、本発明は、最終的な粉末生成物の油価を相応して増大させることなく、そのような酸価の実質的な低下を達成するものである。
知られているように、酸価は二硫化モリブデン粒子の表面酸化の度合いを表す。酸価によって判定される酸化の度合いは、二硫化モリブデンの製造と使用においてかなり実際的な重要性を有する。二硫化モリブデンの酸化挙動によって影響を受ける特性と因子としては、少し例を挙げれば、(これらに限定はされないが)製品の保存寿命、(例えば、他の物質と接触したときの)腐食因子、フィルムの寿命、摩擦係数、ゲル化の能力、および分解温度がある。
さらに他の利点は、本発明と関連する油の注入プロセスと関連している。例えば、従来の二硫化モリブデンの加工においては、油は典型的に、ジェット粉砕機の中で物質が粉砕される前に二硫化モリブデンの供給物質と混合される。混合の工程は典型的に、定められた量の二硫化モリブデンの供給物質と油を混合ドラムまたは混合室の中に供給することを含む。次いで、油と二硫化モリブデンは、油を二硫化モリブデンと完全に混合させるために、ある定められた時間にわたってドラムの中で一緒に混合される。混合された後、物質は次に、粉砕のためにジェット粉砕機の中に供給される。
二硫化モリブデンの粉末生成物を製造するためのこの従来のプロセスは決して最適なものではない。というのは、それは、同一の製造ラインまたは製造シーケンスの中に回分工程と連続工程の両方を含むからである。単一の製造ラインの中に回分工程と連続工程が混ざっていることは、多くの点で決して理想的ではなく、非効率的であるし、また材料と資源の使用において最適なやり方ではない。この従来のプロセスに対して、本発明によれば、二硫化モリブデンの先駆体物質をジェット粉砕機の中に供給する前にこの物質を油で最
初に被覆する必要性が不要になり、それにより、油の被覆プロセスに関連する加工工程、装置および時間が解消されるだろう。
本発明の基本的な態様とその比較的重要な特徴および利点を簡単に説明したが、様々な粉末生成物を製造するための方法と装置についての様々な典型的な態様を、これから詳細に説明する。しかし、その説明を進める前に、約0.3mgKOH/g未満の酸価を有す
る超微細等級の二硫化モリブデン(すなわち、約0.9μm〜約1.6μmの範囲の中央値またはD50の粒子サイズを有するもの)を製造するために用いることができるものとして、様々な態様をここで説明するが、本発明の方法と装置は、他の一般的に特定される等級と同一程度の他の粒子サイズを有する二硫化モリブデンの粉末生成物12を製造するために用いることができることに留意すべきである。さらに、本発明は二硫化モリブデン粉末の製造には限定されず、他の種類の粉末を製造するために用いることもでき、そして特に、他の種類の先駆物質と被覆物質からの被覆された粒子を製造するために用いることもできることに留意すべきである。従って、本発明は、ここで示されて説明される特定の生成物、物質および用途に限定されるものとみなされるべきではない。
ここで再び図1〜3を参照すると、小さな酸価を有する超微細等級の二硫化モリブデンのような粉末生成物12を製造するための装置10の一つの態様は、流体エネルギー衝撃粉砕機またはジェット粉砕機14を含むだろう。ジェット粉砕機14は、周壁54を境とする概ね円形の内部粉砕室または内部粉砕キャビティ38を画定しているハウジング52を有するだろう。ジェット粉砕機14のハウジング52にはまた、先駆体物質16をジェット粉砕機14の中に供給し、そしてそこから粉末生成物12を取り出すために、粉末の供給口34と生成物の排出口24も設けられるだろう。
粉末の供給口34はまた、供給ガスの入口36と作動が連関している。この構成により、先駆体粉末物質16は供給ガスまたは加工ガス18と混合または合体され、それにより粒子を伴った物質の供給物流れ40が形成される。さらに、ジェット粉砕機14には壁のガス入口44も設けられるだろう。壁のガス入口44により、「壁の」ガス流れ42(例えば、加工ガス18を含むもの)が、周壁54に隣接する位置から内部粉砕室38の中に注入される。(図1と図4に示すように)ジェット粉砕機14が第二のジェット粉砕機26と縦に並んで用いられる場合の態様においては、第一のジェット粉砕機14に、アンダーフローの出口28と作動が連関する内部サイクロン収集器(図示せず)を設けてもよい。第一のジェット粉砕機14の内部でサイクロン収集器(図示せず)によって集められた大きな(すなわち、過大な)粒子は、アンダーフローの出口28を介してアンダーフローの流れ43として排出される。図2を参照されたい。
ここで主に図2と図3を参照すると、ジェット粉砕機14の周壁54には複数のノズル46を設けてもよい。ノズル46の各々は、例えば環状のプレナム(充気空間)66を介して、壁のガス入口44と流体的に結合している。ノズル46の各々は、壁のガス入口44を介して供給された「壁の」ガス(例えば、加工ガス18)を加速し、それにより、壁のガス流れ42は内部粉砕室38の中に高速度で放出される。個々のノズル46は周壁54に対してある角度をもっていて、それにより、壁のガス流れ42は粉砕室38の中で実質的に接線方向に向けられる。図3を参照されたい。ノズル46によって放出された高速度の壁のガス流れ42は、粒子を伴った物質の供給物流れ40の中に含まれる先駆体物質16を、粒子サイズの低下プロセスが開始するのに十分な速度に加速する。
前に述べたように、装置10は第二の流体エネルギー衝撃粉砕機またはジェット粉砕機26も有していてもよい(これは図1と図4において最もわかりやすく示されている)。第二のジェット粉砕機26は、第一のジェット粉砕機14からの追加の量の先駆体粉末物質16を加工するために用いることができる。もっと具体的に言うと、第二のジェット粉
砕機26は、第一のジェット粉砕機14の生成物のアンダーフローの出口28と作動が連関している。第二のジェット粉砕機26にはまた、加圧された加工ガス30の供給物が連結されていてもよく、その加工ガスは、ある態様において、第一のジェット粉砕機14のために用いられる加工ガスの供給物18と同じものであってもよい。また、第二のジェット粉砕機26の生成物の排出口32は、生成物収集装置22と作動が連関している。第二のジェット粉砕機26は、すでに説明した第一のジェット粉砕機14と構造が実質的に同様のものであってもよい。従って、第二のジェット粉砕機26については、ここではさらに詳しくは説明しないであろう。
第一および第二のジェット粉砕機14および26は、当分野で現在知られている広範囲のジェット粉砕装置、あるいはここで説明する流体エネルギー衝撃プロセスによって粒子サイズの低下を行わしめるのに適当な(あるいは適当であろう)将来開発されるかもしれないいかなる装置であってよい。従って、本発明は、何らかの特定の構成を有する何らかの特定のジェット粉砕装置に限定されるものと見なされるべきではない。しかし、例を挙げれば、一つの態様において、第一および第二のジェット粉砕機14および26には、Jet Pulverizer Company(Moorestown、ニュージャージー州(米国))から「Micron-Master」の商品名で得られる15インチのタンデム型(縦列型)ジェット粉砕装置が含まれる
。あるいは、他の製造者から得られる他のタイプのジェット粉砕機を用いることもできる。
ここで再び図1を参照すると、ジェット粉砕機14は先駆体粉末物質16の供給物と作動上連関しているだろう。最終的な粉末生成物12が二硫化モリブデンの粉末を含む態様においては、先駆体粉末物質16も二硫化モリブデン(MoS)の粉末を含んでいてもよい。本発明において用いるのに適した二硫化モリブデンの粉末は、Climax Molybdenum Company、a FreeportMcMoRan Company、Ft. Madison Operations(Ft. Madison、米国ア
イオワ州)から市販されている。あるいは、他の供給元から得られる二硫化モリブデンの粉末を用いてもよい。例として、二硫化モリブデンの先駆体物質16はClimax Molybdenum Companyから市販されている工業等級の二硫化モリブデンの粉末を含む。
ジェット粉砕機14に供給される加圧された加工ガス18は、流体エネルギーによる粒子の縮小プロセスのために必要なエネルギーを与え、また先駆体粉末物質16および最終的な粉末生成物12のためのキャリヤー媒体としても用いられる。第二のジェット粉砕機26を用いる態様においては、第二のジェット粉砕機26は加圧された加工ガス30の供給物と作動上連関していてもよく、その加工ガスは、第一のジェット粉砕機14のための加圧された加工ガス18の供給物と同じものであってもよい。第一のジェット粉砕機14の場合と同様に、第二のジェット粉砕機26のための加圧された加工ガス30は、粉砕プロセスのために必要なエネルギーを与え、また装置10によって加工される様々な粉末(例えば、先駆体粉末物質16および最終的な粉末生成物12)のためのキャリヤー媒体としても用いられる。
図1に示すように、加圧された加工ガス18を、適当な分配マニホールド58を介して、ジェット粉砕機14に設けられる供給ガスの入口と壁のガス入口36および44に供給することができる。あるいは、他の構成も可能である。第二のジェット粉砕機26を用いる態様においては、第二のジェット粉砕機26もまた、分配マニホールド60を介して加圧された加工ガス30の供給物とつながっていてもよい。やはり図1において最もわかりやすく示されているように、分配マニホールド60は、第二のジェット粉砕機26の供給ガスの入口と壁のガス入口62および64のそれぞれに加圧された加工ガス30を供給するために用いられる。
加工ガス18および30は、意図される用途と関連する特定の物質のために適した任意
の広範囲のガスを含んでいてもよい。一つの態様において、加圧された加工ガス18および30は乾燥空気を含み、そしてそれらの加工ガスは、特定のジェット粉砕機または関連する粉砕機のために適した圧力と流量および様々な他の因子に関して適した圧力と流量で供給されるが、様々な他の因子については、本明細書で与えられる教示を理解した後に当業者にとって明らかになるであろう。従って、本発明は何らかの特定のタイプの加工ガス18および30を用いるものとみなされるべきではなく、またそれらの加工ガスは何らかの特定の圧力で分配されるとみなされるべきではない。
装置10には、ここで説明されるやり方でジェット粉砕機14および26の下流または上流の任意の広範囲の位置で付与または注入することのできる油20の供給物も含まれる。幾つかの態様において、油20は、ジェット粉砕機14および26よりも下流の一つ以上の位置で注入してもよく(すなわち、粉砕後の油の注入を含む態様において)、一方、他の態様において、油20は、ジェット粉砕機14および26よりも上流の一つ以上の位置で注入してもよい(すなわち、粉砕前の油の注入を含む態様において)。さらに他の態様において、油20は上流と下流の位置の両方で注入してもよい。
ここで特に図1を参照すると、一つの態様において、油20を、ジェット粉砕機26の生成物排出口32に連結された排出管(図示せず)と作動が連関するノズル装置72によって、第二のジェット粉砕機26からの粒子を伴った生成物の流れ48’の中に注入することができる。油20がノズル装置72によって十分に噴霧されて、それにより粒子を伴った生成物の流れ48’の中に含まれる粒子の実質的に全てが油20で均一に被覆されるのに十分な圧力で油20を供給するために、ポンプ50を用いることができる。ポンプ50は、ここで与えられる教示に従って加工ガスの流れ18の中への油20の流れを調節するのに適した計量装置(図示せず)を有していてもよい。
ノズル装置72は、粒子を伴った生成物の流れ48’の中に含まれる粒子に実質的に均一な被覆が付与されるのに十分な程度に油20を噴霧するのに適した任意の広範囲のノズルを有していてもよい。例として、一つの態様において、ノズル装置72は空気噴霧ノズルを有していてもよく、これにおいては、ノズル装置72に入る油20を噴霧するために、空気のような気体が用いられる。そのような空気噴霧ノズルが用いられる場合、ノズル装置72に空気の適当な供給物をつなげる必要はないだろう。一つの態様において、図1において最もわかりやすく示されているように、ノズル装置72にマニホールド60を介して加工ガス30の供給物がつながっていてもよいが、しかし他の構成も可能である。
ノズル装置72は空気噴霧ノズルを含む必要はないが、しかし高圧ノズルまたは油圧ノズルを含んでいてもよく、それにおいては油がノズルへ高圧で供給される、ということに留意すべきである。そのような高圧ノズルまたは油圧ノズルが用いられる場合、ポンプ50は十分な噴霧化を行うのに必要な高い圧力で油20を供給することができなければならない。
前に述べたように、本発明の特定の態様においては、第一の粉砕機14から粒子を伴った生成物の流れ48の中への粉砕後の油の注入を行うのが望ましいだろう。そのような構成は、ここで説明しているように、第一のジェット粉砕機14がかなりの量の粉砕物質を生成するような態様、あるいはそれが他の因子に基づいて作動する態様において望ましいか、あるいは有利であろう。その場合、ポンプ50’およびノズル装置72’を介して追加の量の油20を供給することができ、それらのポンプとノズル装置は、第一の油注入位置についてすでに説明したポンプ50およびノズル72と同じものであってもよい。ノズル装置72’が空気噴霧ノズルを含む場合、図1において最もわかりやすく示されているように、ノズル装置72’はマニホールド58を介して加圧された加工ガス18の供給物につながっていてもよい。あるいは、ポンプ50’によって十分な圧力が与えられる場合
は、高圧ノズルまたは油圧タイプのノズルを用いることもできる。
油20は、当分野で現在知られているあらゆる広範囲の油、あるいは特定の先駆体物質16を用いるのに適した(あるいは適当しているであろう)将来利用できるかもしれない油を含んでいてもよい。従って、本発明は、何らかの特定のタイプの油に限定されるものと見なされるべきではない。しかし、例を挙げれば、先駆体物質16が二硫化モリブデンを含むような一つの態様において、油20は、(流動点降下剤として)ポリメチルメタクリレートを含むパラフィン系の低粘度油、シリコーン消泡添加剤および(摩擦調整剤として)脂肪酸エステルを含んでいてもよい。そのような油20はAmerican Refining Group
から「Kendex LMO」として入手できる。
すでに説明したように、油20と合体させた後、ジェット粉砕機14によって排出された粒子を伴った生成物の流れ48、そして場合によりジェット粉砕機26によって排出された流れ(例えば、粒子を伴った生成物の流れ48’)は、生成物収集装置22へ送られる。生成物収集装置22は、粒子を伴った流れ48から(すでに油で被覆された)最終的な粉末生成物12を分離するように作動する。生成物収集装置22は、あらゆる広範囲のサイクロン型および/または「バグハウス」型の分離装置を含んでいてもよく、それらはそのような目的のために当分野で周知であり、また商業的に容易に入手できる。従って、本発明の一つの態様において用いることのできる特定の生成物収集装置22については、ここではさらに詳しくは説明しないだろう。
先駆体粉末物質16から粉末生成物12を製造するために、装置10を以下のように運転することができる。しかし、説明を進める前に、ジェット粉砕機14および26によって粒子サイズの低下プロセスが行われるのであるから、最終的な粉末生成物12よりも大きな粒子サイズを有する先駆体粉末物質16を選択するのが一般に望ましい、ということに留意するべきである。しかし、先駆体物質16の粒子サイズは、望ましい粒子サイズを有する最終的な粉末生成物12を製造するのが不可能になるほど大きいものであってはならない。すなわち、先駆体物質16の粒子サイズは、望ましい粒子サイズを有する最終的な粉末生成物12が粉砕プロセスによって首尾よく製造されるように選択すべきである。さらに、大部分の用途において、先駆体粉末物質16は一般に、最終的な粉末生成物12と同じ物質を含むことに留意するべきである。しかし、二つの物質が異なる物質を含む場合もあるかもしれない。
例として、最終的な粉末生成物12が二硫化モリブデン(MoS)の粉末を含む場合の態様においては、先駆体粉末物質16も二硫化モリブデンの粉末を含みうる。「実施例」の項で説明する特定の実施態様において、二硫化モリブデンの粉末生成物12が二硫化モリブデンの超微細等級のものと典型的に関連する範囲のサイズを有する粒子(例えば、約0.9μm〜約1.6μmの範囲の中央値またはD50の粒子サイズを有する粒子)を含む場合、二硫化モリブデンの先駆体粉末物質16は二硫化モリブデンの工業等級のものと典型的に関連する範囲の粒子(例えば、約16μm〜約30μmの範囲の中央値またはD50の粒子サイズを有する粒子)を含むだろう。幾つかの態様において、先駆体物質がジェット粉砕機14に供給される前に、少量の油と先駆体粉末物質16を混合するのが望ましいか、または有利であろう。
図1において最もわかりやすく示されているように、二硫化モリブデンの先駆体物質16は粉末の供給口34を介して第一のジェット粉砕機14に供給される。ジェット粉砕機14の粉末供給口34はまた、供給ガスの入口36と作動が連関しているので、先駆体粉末物質16は加工ガス18の中に連行され、従って、粒子を伴った物質の供給物流れ40が形成される。次いで、図2と図3において最もわかりやすく示されているように、粒子を伴った物質の供給物流れ40はジェット粉砕機14の内部粉砕室38の中に入る。この
物質供給プロセスを行う間に、追加の量の加工ガス18が壁のガス入口44を介してジェット粉砕機14の中に供給され、それは複数のノズル46を介して壁のガス流れ42として内部粉砕キャビティ38の中に入る。
先駆体粉末物質16が内部粉砕キャビティ38の中に入ると(すなわち、粒子を伴った物質の供給物流れ40の中の浮遊物として入ると)、その中に含まれる粒子はノズル46から出る壁のガス流れ42によって高速度に加速される。その速度は、粉砕または粒子サイズの低下プロセスを開始させるのに十分なものである。もっと詳しく言うと、先駆体物質16の粒子が内部粉砕室38の中で円形状に移動すると、それらは互いに衝突し、そして砕ける。粉砕プロセスが継続すると、サイズが小さくなった粒子はジェット粉砕機14の中に設けられた中央に配置された生成物の排出口24に向かって移動し、そこでそれらは粒子を伴った生成物の流れ48としてジェット粉砕機14から出る。
縦に配置された第一および第二のジェット粉砕機14および26を含む態様においては、追加の量の先駆体粉末物質16(すなわち、生成物のアンダーフローの流れ43の中に含まれるもの)が、アンダーフローの出口28を介して第二のジェット粉砕機26の中に供給される。前に説明したように、生成物のアンダーフローの流れ43は、粒子を伴った物質の供給物流れ40と壁のガス流れ42の混合物を含む。アンダーフローの流れ43の中に含まれる先駆体物質16は、第一のジェット粉砕機14の中で行われたのと実質的に同じやり方で第二の粉砕機26の中で粉砕され(またはサイズが小さくされ)、そして粒子を伴った排出流れ48’として生成物の排出口32を介して第二のジェット粉砕機26から出る。
特定の態様に応じて、粒子を伴った排出流れ48および48’(すなわち、新たにサイズが小さくなった粒子を含むもの)のいずれか一方または両方は、生成物収集装置22に到達する前に油20と合体される。第二のジェット粉砕機26において物質の大部分が加工される場合の態様においては、第二の粉砕機26からの粒子を伴った排出流れ48’だけをノズル装置72からの油20と合体させてもよい。あるいは、第一の粉砕機14からの粒子を伴った排出流れ48も、ノズル装置72’からの油20と合体させてもよい。いずれにしても、また粒子を伴った生成物の流れ48および48’のいずれか一方または両方を油20と合体させるのかどうかにかかわらず、流れ48および48’は次に生成物収集装置22へ送られ、そこで最終的な粉末生成物12が加工ガス18から分離される。
第一および第二のジェット粉砕機14および26によって製造される二硫化モリブデンの粉末生成物12は約0.9μm〜約1.6μmの範囲の中央値または「D50」の粒子サイズと約0.5mgKOH/g未満の酸価を有し、より典型的には約0.3mg KOH/g未満の酸価を有する。フィッシャー空気透過装置(FSSS(Fisher Sub-Sieve Sizer))によって測定される粒子サイズは約0.6μm未満で、さらに特定すれば約0.4
μm〜約0.45μmの範囲であり、また約0.5mgKOH/g未満の酸価を有する。
従って、二硫化モリブデンの粉末生成物12は二硫化モリブデンの超微細等級のものと一致する粒子サイズを有する。しかし、一般的に得られる超微細等級の二硫化モリブデンとは異なって、二硫化モリブデンの粉末生成物12の酸価は、一般的に得られる超微細な二硫化モリブデンの等級と典型的に関連する酸価と比較して、一般にかなり低い(例えば、約1オーダーの等級だけ低い)。二硫化モリブデンの粉末生成物12の油価は、一般的に得られる超微細な二硫化モリブデンの等級のものの油価とほぼ同じである。
前に述べたように、本発明の他の態様のものは粉砕前の油の注入を用いて得ることができ、これにおいては、ジェット粉砕機よりも上流の一つ以上の位置において油が付与または注入される。さらに他の態様のものは、粉砕前の油の注入と粉砕後の油の注入の両方を用いて得られるだろう。さらに、粉砕前の油の注入と粉砕後の油の注入の両方について構
成される態様は、油の注入装置を様々な位置において選択的に作動させたり作動させなかったりすることによって、注入モードのうちのいずれか一方または両方で操作することができる。
例えば、ここで主に図5を参照すると、本発明の装置と方法の別の態様110は、粉砕前の油の注入と粉砕後の油の注入の両方を採用するためのシステムを有するだろう。態様110は、縦に並んで連結した第一のジェット粉砕機114と第二のジェット粉砕機126を含む。すでに説明した態様についてと同様に、態様110の第一の粉砕機114は加圧された加工ガス118の供給物と作動が連関していて、一方、第二の粉砕機126は加圧された加工ガス130の供給物と作動が連関している。加圧された加工ガス118および130は同じガスを含んでいてもよく、またそれらはそれぞれのマニホールド158および160を備えていてもよい。
ジェット粉砕機114はまた、油120の供給物と作動が連関している。ジェット粉砕機114に設けられる油120は、粉砕前の油の注入の機能または作動モードを態様110に与える。油120は粉砕プロセスを行う間に粒子を潤滑するように作用し、また粉砕プロセスまたはサイズの低下プロセスを行う間に粒子を連続的に被覆し、それにより、サイズが低下した粒子の新たに露出した表面は、粉砕プロセスを行う間に実質的に連続して油で被覆される。
一般的に言って、ジェット粉砕機114に油120を注入または付与し、それにより内部粉砕室または内部粉砕キャビティ(例えば、図2および図3のキャビティ38)において粉砕するのとほぼ同時に油120と物質との混合を行うのが望ましいだろう。ジェット粉砕機114からかなり「上流」の位置において、例えば分配マニホールド158の上流端での位置172において油120を付与することは、マニホールド158とガス(すなわち、空気)のラインを過剰な量の油120で汚す結果になるかもしれない。さらに、「供給ガス」(すなわち、供給ガスの入口136を介して付与されるもの)とは反対に、「壁のガス」(すなわち、壁のガス入口144を介してジェット粉砕機114に付与されるもの)と油120を混合するのは、一般に望ましい。油120を供給ガスと混合することは、油と加工される粉末物質を含むスラッジ状の堆積物でジェット粉砕機114を汚すか、または詰まらせる結果になるかもしれない。第二のジェット粉砕機126が設けられる場合は、第一の粉砕機114に油120を十分な量で付与して、第二のジェット粉砕機126への十分な油の「持ち越し」が行われ(すなわち、アンダーフローの流れの成分として)、それにより第二のジェット粉砕機126に追加の油120を供給する必要性が省かれることも望ましいであろう。
上の考察に従って、この場合、一つの態様においては、ジェット粉砕機114の壁のガス入口144の位置の付近で油120を加圧された加工ガス118と合体させる。その結果生じる油を含む加工ガスの流れは、次に、第一の態様についてすでに説明したやり方で、壁のガスノズルを介してジェット粉砕機114の内部粉砕室の中に入る。壁のガス入口144に流入する加圧された加工ガス118と混合させるのに十分な圧力で油120を付与するために、ポンプ150を用いてもよい。ポンプ150は、ここで与えられる教示に従って加工ガスの流れ118の中への油120の流れを調節するのに適した計量装置(図示せず)を有していてもよい。
ここで説明するやり方で(すなわち、ジェット粉砕機114の壁のガス入口144の位置の付近で)油120を付与することにより、空気のライン(例えば、加圧された加工ガス118を運ぶライン)やジェット粉砕機114の内部粉砕室または内部粉砕キャビティの油による汚染を伴わない良好な結果が得られる。さらに、アンダーフローの流れ(例えば、アンダーフローの出口128を介してジェット粉砕機114から出る流れ)は十分な
「持ち越し」の油を含み、従って、第二の粉砕機126に油120を追加して供給する必要はない。
装置110に粉砕後の油の注入システムを設け、それにより装置110が粉砕前の油の注入モード、粉砕後の油の注入モード、あるいは両方を備えたモードのいずれかで作動するようにしてもよい。粉砕後の油の注入システムは、図1において例示した態様についてすでに説明したシステムと実質的に同じであってもよく、また第二の油の供給物120’を含んでいてもよく、しかしながら、この目的のために第一の油の供給物120を用いることもできる。第一のノズル装置172は、第二のジェット粉砕機126の生成物排出口132に連結された排出管(図示せず)と作動が連関していてもよい。第一のノズル172は、第二の粉砕機126によって製造された粒子を伴った生成物の流れ148’を油120’と合体させるだろう。所望により、第二のノズル装置172’が、第一のジェット粉砕機114の生成物排出口124に連結された排出管(これも図示していない)と作動が連関していてもよい。図5において最もわかりやすく示されているように、ノズル装置172、172’に油120’を供給するために、それぞれのポンプ150’、150”を設けてもよい。図1において例示した態様10についてすでに説明したやり方で、ノズル装置172、172’を加圧された加工ガスの供給物118および130に、それぞれのマニホールド158、160を介してつなげてもよい。態様110にはまた、キャリヤー加工ガス118、130から粉末生成物112を分離するための生成物収集装置122を設けてもよい。
先駆体粉末物質116から二硫化モリブデンの粉末生成物112を製造するために、装置110を次のように運転することができる。二硫化モリブデンの先駆体物質116を粉末の供給口134を介して第一のジェット粉砕機114へ供給すると、それは供給ガスの入口136からの加工ガス118の中に連行されるだろう。
この物質供給プロセスを行う間に、ジェット粉砕機114へ油120も供給され(すなわち、粉砕前の油の注入プロセスにおいて)、従って、ジェット粉砕機114の内部チャンバにおいて生じる流体エネルギーによるサイズ低下プロセスが、油を含む雰囲気の中で行われる。もっと具体的に言うと、油120が、ジェット粉砕機114の中に供給される直前に、加圧された加工ガス118と合体される。生じた油を含む加工ガスの流れが壁のガス入口144を介してジェット粉砕機114の中に入り、それは複数のノズル(例えば、図2と図3に示すノズル46)を介して内部粉砕キャビティの中に入る。
先駆体粉末物質116がジェット粉砕機114の内部粉砕キャビティの中に入ると、それらの粒子はノズルから出る油を含む加工ガスの流れによって高速度に加速される。その速度は、粉砕または粒子サイズの低下プロセスを開始させるのに十分なものである。もっと詳しく言うと、先駆体物質116の粒子が内部粉砕室の中で円形状に移動すると、それらは互いに衝突し、そして砕ける。それらのサイズが小さくなると、破壊した粒子の新たに露出した表面は、油を含む加工ガスの流れの中に浮遊する油120で急速に被覆される。粒子の新たに露出した表面を急速に被覆することによって、その酸化が最少限となり、その結果、二硫化モリブデンの粉末生成物112の酸価はかなり低下する。
粉砕プロセスが継続すると、油で被覆されてサイズが小さくなった粒子はジェット粉砕機114の中に設けられた中央に配置された生成物の排出口124に向かって移動し、そこでそれらは粒子を伴った生成物の流れ148としてジェット粉砕機114から出る。次いで、粒子を伴った生成物の流れ148は生成物収集装置122へ送られ、そこでキャリヤーガス118から最終的な粉末生成物112が分離される。
図5に示すように、縦に配置された第一および第二のジェット粉砕機114および12
6を含む態様においては、追加の量の先駆体粉末物質116(すなわち、粉砕機114からの生成物のアンダーフローの流れの中に含まれるもの)が、第一の粉砕機114のアンダーフローの出口128を介して第二のジェット粉砕機126の中に供給される。生成物のアンダーフローの流れは、粒子を伴った物質の供給物流れと油を含む加工ガスの流れの混合物を含む。生成物のアンダーフローの流れの中には十分な油120が残っているので、第二のジェット粉砕機126における粒子サイズの低下プロセスも油を含む雰囲気の中で行われる。第二のジェット粉砕機126へ追加の油120を供給する必要はない。
第一の粉砕機114からのアンダーフローの流れの中に含まれる先駆体物質116は、第二の粉砕機126の中で粉砕され(またはサイズが小さくされ)、そして粒子を伴った排出流れ148’として生成物の排出口132を介して第二のジェット粉砕機126から出る。次いで、第二のジェット粉砕機126からの粒子を伴った排出流れ148’は生成物収集装置122へ送られ、そこで加工ガス118から最終的な粉末生成物112が分離される。
追加の量の油120’を第一および第二の粉砕機114、126のそれぞれからの粒子を伴った生成物の流れ148、148’と合体させるためにノズル装置172、172’の一方または両方を作動させることによって、粉砕後の油の注入を行うことができる。粒子を伴った生成物の流れ148、148’についてのそのような粉砕後の注入のいずれを行うかは、様々な因子に依存し、それらの多くは本明細書の中で説明されているが、その他の因子については本明細書で提示された教示を理解した後に当業者に明らかになるであろう。
粉砕後の油の注入
二つの別個の粉砕の試験または試行(ここでは試行1および試行2と言う)を、実質的に図1で示されていて粉砕後の油の注入モードで作動する粉砕装置を用いて行ったが、このとき第二のジェット粉砕機26からの粒子を伴った生成物の流れ48’の中に油20を注入した(第一のジェット粉砕機14からの粒子を伴った生成物の流れ48の中には油20を注入しなかった)。最初の試行において、約2268kg(約5000ポンド)の先駆体物質16を加工して、それにより、ほぼ同量の最終的な粉末生成物12を得た。粉砕を行う前に、約5.9kg(約13ポンド)の油20を先駆体物質16と混合することによって、先駆体粉末物質16に油を予め付与した。最初の試行によって、生成物の収集装置22に組み付けた回転弁68のすぐ下に配置した収集口70から粉末生成物12の24の別個のサンプルを収集した。図1を参照されたい。次いで、各々のサンプルを油価と酸価について分析した。分析の結果を表1に示す。
第2の粉砕後の油の注入の試行(すなわち、試行2)は最初の試行(すなわち、試行1)と基本的に同一で、約2268kg(約5000ポンド)の先駆体物質16を用いたが、ただし、粉砕を行う前に先駆体物質16と混合させた油の量は約4.5kg(約10ポンド)に減らした。第2の試行によって、収集口70から粉末生成物12の39の別個のサンプルを収集した。次いで、各々のサンプルを油価と酸価について分析した。分析の結果を表2に示す。
試行1と試行2についての操作のパラメーターは基本的に同一であったが、ただし、前もって油を付与する工程を行う間に先駆体粉末物質に添加した油の量は異なっていた(すなわち、試行1について約5.9kg(約13ポンド)で試行2について約4.5kg(約10ポンド))。前もって油を付与する工程において用いた油の減少量を補うために、粉砕後に注入した油20の量についても、試行1についての約0.14kg/時〜約0.
18kg/時(約0.3〜0.4ポンド/時)の範囲から試行2についての約0.18kg
/時〜約0.23kg/時(約0.4〜0.5ポンド/時)の範囲に増大させた。
両方の試行についての装置も同じであり、そしてジェット粉砕機14および16としてここで説明しているとともに図1に示されるタイプのタンデム型で15インチのジェット粉砕機の使用を含む。両方の試行についての先駆体粉末物質16は、本明細書で明示しているClimax Molybdenum Company、Ft. Madison Operationsから得られた工業等級の二硫
化モリブデンの粉末から成る。二硫化モリブデンの先駆体粉末物質16は、約16μm〜約30μmの範囲の中央値またはD50の粒子サイズを有していた。先駆体物質についての酸価の仕様は0.05mgKOH/g(最大)であり、一方、油価の仕様は0.05重
量パーセント(最大)であった(予め油を塗布する前において)。
粉末の先駆体物質16の供給量は約64kg/時(約140ポンド/時)において制御された。予めの油の塗布と粉砕後の油の注入の両方のための油20は、本明細書で明示しているKendex LMOオイルであり、試行1について約0.14kg/時〜約0.18kg/時(約0.3〜0.4ポンド/時)の範囲の量で装置10の中に供給または計量された。試行
2の先駆体物質について前もって油を付与する工程において用いた油の減少を補うために、油の供給量を約0.18kg/時〜約0.23kg/時(約0.4〜0.5ポンド/時)
の範囲の供給量に増大させた。両方の試行について、第二のジェット粉砕機26からの粒子を伴った生成物の流れ48’の中へ油20を注入した。すなわち、第一の粉砕機14からの粒子を伴った生成物の流れ48の中へは油20を何ら注入しなかった。加工ガス18、30を、ジェット粉砕機14および26のそれぞれの供給口36および62へ約0.62MPa(約90ポンド/平方インチ、ゲージ(psig))の圧力で送給した。加工ガ
ス18、30を、それぞれのジェット粉砕機14および26の壁のガス入口44および64へ約0.59MPa(約85psig)の圧力で送給した。
両方の試行について、二硫化モリブデンの粉末生成物12の中央値またはD50の粒子サイズは、二硫化モリブデンの一般的な超微細等級について明示されている範囲、すなわち、約0.9μm〜約1.6μmの範囲であり、そして酸価と油価は表1および表2に明示されている。
Figure 2015044736
Figure 2015044736
Figure 2015044736
前に説明したように、表1と表2に示す特定のサンプルは、生成物の収集装置22の回転弁68のすぐ下に配置した収集口70から採取された。図1を参照されたい。しかしながら、試行1と試行2の両方においてかなりの量の二硫化モリブデンの粉末生成物12が製造された。次いで、それぞれの試行からの粉末生成物12をドラムの中に装填し、このとき各々のドラムに約68kg(約150ポンド)の粉末生成物12を充填した。次いで
、それらのドラムのうちの4個をパレットの上に置いた。試行1によって製造された粉末生成物12により、それぞれが生成物質の36個のドラムからなる二つのロット(すなわち、ロット1およびロット2)が得られた。次いで、選択されたドラムからの粉末生成物12を分析した。それぞれの選択されたドラムについての油価と酸価を、試行1のロット1の物質について表3に示し、また試行1のロット2の物質について表4に示す。
Figure 2015044736
Figure 2015044736
試行1のロット1の合成されたロット分析評価(すなわち、全てのロットを通して採取されたサンプルの平均)は、0.20(重量%)の油価および0.45(mgKOH/g
)の酸価であった。試行1のロット2の合成されたロット分析評価は、0.29(重量%)の油価および0.25(mg KOH/g)の酸価であった。
試行2によって製造された粉末生成物12により、全部で三つのロットが得られ、それらは、それぞれが生成物の33個のドラムからなる二つのロット(ロット1およびロット2)および25個のドラムからなる一つのロット(ロット3)であった。次いで、選択されたドラムからの粉末生成物12を分析した。それぞれの選択されたドラムについての油価と酸価を、試行2のロット1の物質について表5に示し、試行2のロット2の物質について表6に示し、そして試行2のロット3の物質について表7に示す。
Figure 2015044736
Figure 2015044736
Figure 2015044736
試行2のロット1の合成されたロット分析評価は、このロットについて0.32(重量%)の油価および0.18(mgKOH/g)の酸価であった。試行2のロット2の合成
されたロット分析評価は、このロットについて0.21(重量%)の油価および0.36(mgKOH/g)の酸価であり、一方、試行2のロット3の合成されたロット分析評価
は、0.29の油価および0.20の酸価であった。
粉砕前の油の注入
二つの別個の粉砕の試験または試行(ここでは試行3および試行4と言う)を、実質的に図5で示されていて粉砕前の油の注入モードで作動する粉砕装置110を用いて行ったが、このとき下に説明する装置110の中に油120を注入した。第三の試行(すなわち、試行3)において、約1360kg(約3000ポンド)の先駆体物質116を加工し
て、それにより、ほぼ同量の最終的な粉末生成物112を得た。第三の試行によって、生成物の収集装置122に組み付けた回転弁168のすぐ下に配置した収集口170から粉末生成物112の9の別個のサンプルを収集した。図5を参照されたい。次いで、各々のサンプルを油価と酸価について分析した。分析の結果を表8に示す。
第三の試行(すなわち、試行3)によって許容できる粉末生成物112が製造されたが、試行3は、装置110において油または二硫化モリブデンの「スラッジ」を伴う過剰な汚れが生じやすかったという加工処理上の観点から、特に好結果のものではなかった。もっと具体的に言うと、試行3において、図5において最もわかりやすく示されているように、各々の加工ガスの分配マニホールド158および160上の「上流」の位置172、174において油120が添加された。これらの特定の油の注入位置のために、分配マニホールド158、160とジェット粉砕機114、126の、油およびスラッジ状の物質による過剰な汚れと詰まりが生じた。さらに、油の注入位置172、174のために、両方の供給ガスの流れ(例えば、各々の供給ガスの入口136および162を介して粉砕機114および126に入る流れ)と両方の壁のガス流れ(例えば、各々の壁のガス入口144および164を介して粉砕機114および126に入る流れ)に油120が送給されることとなった。
第四の試行(すなわち、試行4)は、試行4のための油120を第一のジェット粉砕機114の壁のガス入口144の近傍で注入した点で、第三の試行(すなわち、試行3)と異なる。図5を参照されたい。第二のジェット粉砕機126への油120の別の供給は行われなかった。試行3において生じた詰まりや汚れの問題は装置110において実質的に生じなかった、という加工処理上の観点から、第四の試行はかなりの好結果を収めた。試行4によって製造された粉末生成物112の14の異なるサンプルも収集口170から収集され、そして表9に示すように、油価と酸価について分析した。比較のために、現在入手できる二硫化モリブデンのClimax超微細等級のものについての対応する仕様も表8と表9に示す。
粉砕前の油の注入の試行3と試行4についての操作のパラメーターは基本的に同一であったが、ただし、上で述べたように、油の注入位置は異なっていた。両方の試行についての装置も同じであり、そしてジェット粉砕機114および126としてここで説明しているとともに図5に示されるタイプのタンデム型で15インチのジェット粉砕機の使用を含む。両方の試行についての先駆体粉末物質116は、本明細書で明示しているClimax Molybdenum Company、Ft. Madison Operationsから得られた工業等級の二硫化モリブデンの
粉末から成る。しかし、試行1および試行2とは異なって、先駆体物質の予めの油の塗布は行わなかった。二硫化モリブデンの先駆体粉末物質116は、約16μm〜約30μmの範囲の中央値またはD50の粒子サイズを有していた。先駆体物質についての酸価の仕様は0.05mgKOH/g(最大)であり、一方、油価の仕様は0.05重量パーセン
ト(最大)であった。
粉末の先駆体物質116の供給量は約64kg/時(約140ポンド/時)において制御された。油120は、本明細書で明示しているKendex LMOオイルであり、約0.3kg/
時(約0.7ポンド/時)の量で装置110の中に供給または計量された。上で述べたよ
うに、試行3において、油120は位置172、174において注入され、一方、試行4において、油120は第一の粉砕機114の壁のガス入口144において注入された。加工ガス118、130を、ジェット粉砕機114および126のそれぞれの供給口136および162へ約0.62MPa(約90ポンド/平方インチ、ゲージ(psig))の
圧力で送給した。加工ガス118、130を、それぞれのジェット粉砕機114および126の壁のガス入口144および164へ約0.59MPa(約85psig)の圧力で送給した。
試行3と試行4について、二硫化モリブデンの粉末生成物112の中央値またはD50の粒子サイズは、二硫化モリブデンの一般的な超微細等級について明示されている範囲、すなわち、約0.9μm〜約1.6μmの範囲であり、そして酸価と油価は表8および表9に明示されている。
Figure 2015044736
Figure 2015044736
表8と表9に示す特定のサンプルは、生成物の収集装置122の回転弁168のすぐ下に配置した収集口170から採取された。図5を参照されたい。しかしながら、試行3と試行4の両方においてかなりの量の二硫化モリブデンの粉末生成物112が製造された。粉末生成物112をドラムの中に装填し、このとき各々のドラムに約68kg(約150ポンド)の粉末生成物112を充填した。次いで、それらのドラムのうちの4個をパレットの上に置いた。試行3によって製造された粉末生成物112により、5個のパレットの上に置かれた生成物質の20個のドラムが得られ、一方、試行4によって製造された粉末生成物112は32個のドラムの中に装填され、全部で8個のパレットが得られた。次いで、それぞれのドラムからの粉末生成物112を分析した。それぞれのパレットについての平均の油価と酸価を、試行3の物質について表10に示し、また試行4の物質について表11に示す。
Figure 2015044736
Figure 2015044736
本発明の好ましい態様を本明細書で示した。それらの態様には適当な変更をなしうることが予想されるが、そのようなものであっても本発明の範囲内のものであろう。従って、本発明は以下の特許請求の範囲に従ってのみ解釈されるべきである。
10 二硫化モリブデンの粉末生成物の製造装置、 12 二硫化モリブデンの粉末生成物、 14 (第一の)ジェット粉砕機、 16 二硫化モリブデンの先駆体粉末物質、 18 加工ガス、 20 油、 22 生成物収集装置、 24 (生成物の)排出口、 26 第二のジェット粉砕機、 28 生成物のアンダーフローの出口、 30 加工ガス、 32 (生成物の)排出口、 34 粉末の供給口、 36 供給ガスの入口、 38 内部粉砕キャビティ、 40 粒子を伴った物質の供給物流れ、 42 壁のガス流れ、 43 生成物のアンダーフローの流れ、 44 壁のガス入口、 46 ノズル、 48、48’ 粒子を伴った生成物の流れ、 50、50’ ポンプ、 52
ハウジング、 54 周壁、 58、60 分配マニホールド、 62 供給ガスの入口、 64 壁のガス入口、 66 プレナム、 68 回転弁、 70 収集口、 7
2、72’ ノズル装置、 110 二硫化モリブデンの粉末生成物の製造装置、 112 二硫化モリブデンの粉末生成物、 114 第一のジェット粉砕機、 116 二硫化モリブデンの先駆体粉末物質、 118 加工ガス、 120、120’ 油、 122 生成物収集装置、 124 生成物排出口、 126 第二のジェット粉砕機、 128 アンダーフローの出口、 130 加工ガス、 132 生成物の排出口、 134 粉末の供給口、 136 供給ガスの入口、 144 壁のガス入口、 148、148’ 粒子を伴った生成物の流れ、 150、150’、150” ポンプ、 158、160 マニホールド、 168 回転弁、 170 収集口、 172、172’ ノズル装置、 172、174 油の注入位置。

Claims (25)

  1. 二硫化モリブデンの粉末生成物を製造するために二硫化モリブデンの先駆物質をジェット粉砕し、そして新たにサイズが小さくなった粒子を油と実質的に連続的に合体させることによって製造された二硫化モリブデンの粉末生成物であって、4μm未満のD50粒子サイズと約0.5mgKOH/g未満の酸価を有する前記二硫化モリブデンの粉末生成物
  2. 前記酸価は約0.1〜約0.4mg KOH/gの範囲である、請求項1に記載の二硫化モリブデンの粉末。
  3. 前記二硫化モリブデンの粉末は約0.4重量パーセント未満の油価を有する、請求項1に記載の二硫化モリブデンの粉末。
  4. 約0.6μm未満のFSSS粒子サイズと約0.4mg KOH/g未満の酸価を有する二硫化モリブデンの粉末。
  5. 前記二硫化モリブデンの粉末は少なくとも約98重量パーセントの二硫化モリブデンを含む、請求項4に記載の二硫化モリブデンの粉末。
  6. 少なくとも約98重量パーセントの二硫化モリブデンを含み、4μm未満のD50粒子サイズと約0.3mgKOH/g未満の酸価を有する粉末生成物。
  7. 前記D50粒子サイズは約2μm未満である、請求項6に記載の粉末生成物。
  8. 前記D50粒子サイズは約0.9μm〜約1.6μmの範囲である、請求項6に記載の粉末生成物。
  9. 粉末生成物を製造するための方法であって、
    先駆体粉末物質の供給物を用意すること、
    この先駆体粉末物質の粒子をガスの流れと合体させることによって加速すること、
    加速された粒子を粉砕室の中に閉じ込め、それにより粒子を互いに衝突させてサイズを低下させること、および
    サイズが小さくなった粒子の新たに露出した表面を油で被覆すること、
    を含む前記方法。
  10. 前記の被覆することは、粉砕後の油の注入工程を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記粉砕後の油の注入工程は、
    サイズが小さくなった粒子を粉砕室から粒子を伴った生成物の流れとして取り出すこと、および
    粒子を伴った生成物の流れを油と合体させ、それにより、サイズが小さくなった粒子の新たに露出した表面を油で被覆すること、
    をさらに含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記の被覆することは、粉砕前の油の注入工程を含む、請求項9に記載の方法。
  13. 前記の粉砕前の油の注入工程は、粉砕室の中に油を注入することを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 粉砕室の中に油を注入することは、油を壁のガスの流れと合体させ、そしてその合体した油と壁のガスを粉砕室の中に注入することを含む、請求項13に記載の方法。
  15. 先駆体粉末物質の供給物を用意することは、二硫化モリブデンの先駆体粉末物質の供給物を用意し、それにより二硫化モリブデンの粉末生成物を製造することを含む、請求項9に記載の方法。
  16. 前記二硫化モリブデンの先駆体粉末物質は工業等級の二硫化モリブデン粉末を含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記二硫化モリブデンの粉末生成物は約0.3mg KOH/g未満の酸価を有する、請求項15に記載の方法。
  18. 前記二硫化モリブデンの粉末生成物は約0.1mg KOH/gから約0.3mg KO
    H/gまでの範囲の酸価を有する、請求項15に記載の方法。
  19. 前記油はパラフィン系の油を含む、請求項9に記載の方法。
  20. 流体エネルギーの衝撃によって先駆体粉末物質の粒子サイズを小さくするための装置であって、
    周壁を有する内部粉砕キャビティを画定しているハウジング、
    前記ハウジングと作動が連関する粉末供給物の入口、このとき、前記粉末供給物の入口は先駆体粉末物質を内部粉砕キャビティの中に導入するものである、
    前記ハウジングと作動が連関する生成物の排出口、このとき、前記生成物の排出口は粉砕された粉末生成物を内部粉砕キャビティから取り出すものである、および
    前記生成物の排出口と作動が連関する油注入ノズルアセンブリ、このとき、前記油注入ノズルは前記生成物の排出口からの粒子を伴った生成物流れの中に油を注入するものである、
    を有する前記装置。
  21. 前記ハウジングと作動が連関する壁のガス入口、このとき、前記壁のガス入口は内部粉砕キャビティの周壁に隣接する位置から内部粉砕キャビティの中に壁のガスを導入するものである、および
    前記ハウジングと作動が連関する油の供給口、このとき、前記油の供給口は内部粉砕キャビティの中に油を導入するものである、
    をさらに有する、請求項20に記載の装置。
  22. 前記油の供給口は前記壁のガス入口と作動が連関していて、それにより、油が壁のガスと一緒に内部粉砕キャビティの中に導入される、請求項21に記載の装置。
  23. 前記ハウジングと作動が連関するアンダーフローの出口をさらに有していて、前記アンダーフローの出口は先駆体粉末物質を内部粉砕キャビティから取り出すものである、請求項22に記載の装置。
  24. 周壁を有する内部粉砕キャビティを画定している第二のハウジング、
    前記第二のハウジングと作動が連関する粉末供給物の入口、このとき、前記粉末供給物の入口は前記アンダーフローの出口と作動が連関していて、それにより先駆体粉末物質を前記第二のハウジングの内部粉砕キャビティの中に導入するものである、および
    前記第二のハウジングと作動が連関する生成物の排出口、このとき、前記生成物の排出口は粉砕された粉末生成物を前記第二のハウジングの内部粉砕キャビティから取り出すも
    のであり、そして前記油注入ノズルアセンブリは前記第二のハウジングの前記生成物の排出口と作動が連関している、
    をさらに有する、請求項23に記載の装置。
  25. 流体エネルギーの衝撃によって先駆体粉末物質の粒子サイズを小さくするための装置であって、
    周壁を有する内部粉砕キャビティを画定しているハウジング、
    前記ハウジングと作動が連関する粉末供給物の入口、このとき、前記粉末供給物の入口は先駆体粉末物質を内部粉砕キャビティの中に導入するものである、
    前記ハウジングと作動が連関する生成物の排出口、このとき、前記生成物の排出口は粉砕された粉末生成物を内部粉砕キャビティから取り出すものである、および
    前記ハウジングと作動が連関する油の供給口、このとき、前記油の供給口は油を内部粉砕キャビティの中に導入するものである、
    を有する前記装置。
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