JP4380983B2 - R−Fe−B系焼結磁石の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジェット流の媒体に油を用いて成形体の加工を行うR-Fe-B系焼結磁石の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ウオータージェット技術において、被加工物の切断や研磨に、ノズルからの各種メデイア噴射あるいは超高圧水の噴射や液中高圧水噴射により発生したキャビテーション効果が活用されてきた(特許文献1あるいは特許文献2)。また、水中での利用方法として、高圧水のキャビテーション効果を利用した方法が水中洗浄およびバリ取りなどの加工に用いられている。また、大気中での利用方法として、高圧水の負圧を利用したウオーターブラストや空気圧を利用したサンドブラストによる塗膜やコーティングの剥離除去、素地調整、研削などの表面処理が行われている。また、高圧水のみを利用した剥離処理も行われている。
【0003】
一方、現在、磁気特性のもっとも高いNd-Fe-B系永久磁石は、あらかじめ所定の組成になるように製作した溶解インゴットをジェットミルなどの粉砕機で微粉砕し、それをプレス機で押し固めて成形体を作っていた。この粉砕、成形の工程では微粉砕により表面積の大きくなった微粉が酸素を吸収し酸化しやすいため、出来上がった成形体は酸素をかなりの量含むことになり、これにより磁気特性の低下が発生した。これを対策するために、磁石の原料となる微粉砕した粉を直接鉱物油内に落下貯蔵し、鉱物油との混合によりスラリー状となったものをそのまま成形することにより外部からの酸素をほとんど取り込まない成形体を得る。次に、成形体を、真空またはアルゴンガスや窒素ガスまたはそれらの混合ガスを雰囲気とする焼結炉の中で焼結を行い、さらに400 ℃〜900 ℃の真空熱処理炉において加熱し、磁石内の組織を整えることにより、目的の保磁力を発生させることのできる焼結磁石素材を得る。この素材を切断または研磨して目的の寸法に仕上げることにより、永久磁石製品を製造する工程がとられていた(特許文献3)。
また、腐食作用を有するイオンを含有する流体中に硬質粒子を分散させ、この流体をノズルから噴出させてなる高速ジェット流を使用する加工方法がある(特許文献4)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9-173916号公報(第1頁)
【特許文献2】
特開2002-224961号公報(第3頁、図1)
【特許文献3】
特開平10-233306号公報(第3〜4頁)
【特許文献4】
特開平1-228113号公報(第2頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、単一形状の製品を大量に生産する場合は別であるが、多品種少量生産を行う場合、製品ごとに専用の金型を準備していると、多種の金型費や治工具費の影響で、製品の製造原価が大変高価となるため、市場での価格競争力を低下させてしまう。そこで、この対策として、一定形状の焼結・熱処理済み素材をあらかじめ準備し、これを出発点として、切断や研磨の加工工程を経ることにより目的寸法の磁石製品を生産していた。この場合、焼結後の永久磁石素材は硬度が高いため、通常の切削による加工は難しいことから、ダイヤモンド砥石を用いた研磨や切断の方法により素材を目的の寸法に仕上げていた。
【0006】
このような方法を用いると、最終製品の形状や大きさにかかわらず、同一形状の素材から切り出すため、切断や研磨後の製品にならない端材がはじめの素材体積の30%〜60%にもなった。Nd-Fe-B系焼結磁石は材料費が高価であるにもかかわらず、研磨や切断により切り落とされた端材は粉末状の研磨材との混合物となってしまうため、端材を再利用するためには、研磨材を分離する工程が必要となり、コストがさらに余計にかかるため端材の再利用は行われていなかった。従って、複雑な形状をした磁石製品を製作する場合、研磨や切断により除去される素材部分の体積が増大することになり、材料が無駄になり製造コストが増加するという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するために考え出された本発明のR-Fe-B系焼結磁石の製造方法は、R-Fe-B系焼結磁石用合金粉(RはYを含む希土類元素の少なくとも1種であり、Ndを含む)と油(鉱物油、合成油及び植物油から選ばれる少なくとも1種の油である)からなる成形体の成形、得られた成形体の加工、加工後の成形体の脱油及び脱油後の成形体の焼結工程を有するR-Fe-B系焼結磁石の製造方法において、前記油は前記成形体の酸化を防止するものであり、前記成形体の加工工程が前記油と同じ油の高圧ジェット流を前記成形体に噴射して加工する工程を含み、前記加工後の成形体表面が前記油で覆われていることを特徴とする。
本発明において、前記ジェット流は進行方向に直交する断面の直径が0.05 mmから3.0 mmの範囲にあり、圧力が50 MPaから400 MPaの範囲にあり、前記油は室温での動粘度が1.1×10 -5 m 2 /s以下の非酸化性の油であることが好ましい。
【0008】
本発明では、成形体は、前記の油と磁粉の混合物であるスラリーをプレスして作製したものであるため、成形体は表面が鉱物油等で覆われている。成形体に、スラリー中の油と同じ成分を持つ鉱物油等の高圧ジェット流を噴射することにより、成形体を切断する方法を用いた。これにより、成形体は切断されるときに、切断後の表面が常に鉱物油等で覆われているため、成形体の酸化を防止することができ、かつ、鉱物油等の噴射により成形体表面が冷却されるため、過熱による自然発火や変質を防止することができる。
また、最終製品における角部または稜部において面取り(R面取り)の必要なものについては、成形体の段階で、鉱物油等を高圧で噴射することにより面取りを行い、ほぼ最終製品の持つ曲面形状と同様に仕上げてから焼結工程へ進める。
【0009】
本発明のR-Fe-B系焼結磁石の製造方法において、R-Fe-B系焼結磁石用合金粗粉(RはYを含む希土類元素の少なくとも1種であり、Ndを含む)を酸素濃度が0.01体積%以下の窒素ガス中またはアルゴンガス中、あるいはこれらの混合ガス中で微粉砕し、微粉砕後の微粉を鉱物油、合成油、植物油あるいはこれらの混合油中に回収してスラリー状の原料とし、前記スラリー状の原料を磁界中で湿式成形して成形体とし、前記油と同じ組成の油または混合油の高圧ジェット流を成形体に噴射することにより成形体の切断もしくは面取りを行うことが好ましい。
スラリーの油と切断用等の油を同じ組成とすることには次の利点がある。異なる組成の油を用いた場合、再利用するためには使用済みの油を成分毎に分離するために手間がかかる。同組成の油であれば、分離の手間がかからず再利用効率が高い。
【0010】
本発明のR-Fe-B系焼結磁石の製造方法において、成形体に高圧で噴射される油または混合油はオイルジェット(以後、油ジェットという場合がある)流となっており、前記オイルジェット流は進行方向に直交する断面の直径が0.05 mmから3.0 mmの範囲にあり、噴射時の圧力は50 MPaから400 MPaの範囲にあり、室温での動粘度が1.1×10-5 m2/s以下の非酸化性の油であることが好ましい。
ここで、前記断面の直径とは、ジェット流のビームをその進行方向に直交する断面でみた直径に相当する。オイルジェット流の断面の直径を0.05 mmから3.0 mmという小径に絞ることができるため、成形体の加工しろを少なくすることができる。
成形体を支持体の上に配置し、成形体の表面にオイルジェット流を噴射することにより切断や面取り等の加工を行う場合、支持体にはオイルジェット流を通過させるための穴や凹部を設ける。前記穴の径や凹部の幅は、オイルジェット流の直径より大きいことが望ましい。
【0011】
本発明において、使用する油または混合油の室温での動粘度が1.1×10-5m2/s以下であり、分留点が400 ℃以下で、密度は1.5×103 kg/m3以下であることが望ましい。ここで、動粘度の単位をストークスに変換する場合には、1.1×10-5 m2/s=0.11 St=11 cStという関係を用いる。
【0012】
本発明では成形体を切断する際に60〜830 mm/minという切断速度を得ることができる。
【0013】
【0014】
本発明では、寸法の大きい成形体を作製したのち、オイルジェット流で成形体を切断して、個々の磁石に対応した成形体に分割する。成形工程と焼結工程の間に加工を行わない場合に比べて、研磨や切断により除去される素材部分の体積を小さくすることができ、加工や製造コストの低減を図ることもできる。成形体は、切断に用いるオイルジェット流と同組成の油を含むが、油を含んでいない成形体についても、本発明にかかるオイルジェット流による加工方法を適用することは可能である。
本発明のR-Fe-B系焼結磁石の製造方法は、成形工程と焼結工程を備え、成形工程の後にオイルジェット流で成形体を切断もしくは面取りする加工工程を有し、前記加工工程の後に焼結工程を行うものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明では、R-T-B系(RはYを含む希土類元素の少なくとも1種であってNdを含み、TはFe、Coを含む遷移金属である)焼結磁石用合金粗粉を非酸化性雰囲気中で平均粒度1〜10μmに微粉砕し、得られた微粉を鉱物油、合成油および植物油から選択される少なくとも1種の油と脂肪酸の1価アルコールエステル、多塩基酸の1価アルコールエステル、多価アルコール脂肪酸エステルおよびそれら誘導体のうちから選択される少なくとも1種の潤滑剤とからなる非酸化性液中に回収してスラリーを作製し、次いでこのスラリーを成形することにより成形体を形成することができる。
【0016】
本発明では成形体の酸化を防止するために、ジェット流の媒体として高圧水を使用することはせず、高圧のかかった油を使用した。使用する油は、消防法で定めるところの第4類、第2第3石油類に属するものが好ましく、引火点が21℃以上で200 ℃未満、かつ1気圧での分留点が400 ℃以下、室温での動粘度が1.1×10-5 m2/s、すなわち11 cSt以下のものが好ましい。引火点が21℃未満のものでは、安全性の維持に多大の費用と労力を要し、大量処理が必要な工業生産には適さない。また、1気圧での分留点が400 ℃を超えるもの、常温での動粘度が1.1×10-5 m2/sを超えるものでは、脱油性が悪く、最終的に得られる焼結体中の残留炭素量が増加してiHcが低下するため、適切ではない。
【0017】
スラリーのプレスは、今回の実施実験では油圧プレスを使用した。しかし、成形時に所定の加圧を成形体に与えることができるのであれば、油圧、メカ、油圧メカ混成構造のプレス機のうちどれを選択してもかまわない。金型の形状は、最終製品の形状を単体成形で作るのか、または大きな素材を切断や研磨で作るのかにより異なる。今回の実施では成形体を切断することを考え、切断後に最終製品に近い形状となるようにするため、ブロック形状の素材用金型により製作した。
【0018】
(実施例)
まず、質量百分率(即ち、質量%)で、Nd=27.0 %、Pr=0.5 %、Dy=1.5 %、B=1.05 %、Nb=0.35 %、Al=0.08 %、Co=2.5 %、Ga=0.09 %、Cu=0.08 %、O=0.03 %、C=0.005 %、N=0.004 %、残部Feの組成を有する、厚さが0.2〜0.5 mmの薄帯状合金をストリップキャスト法で作製した。この薄帯状の合金をArガス雰囲気中で1000 ℃で2時間加熱した。次に水素炉を使用し、この薄板状の合金を常温で水素ガス雰囲気中で水素吸蔵させ、自然崩壊させた。
【0019】
次いで、炉内を真空排気しつつ550 ℃まで薄板状の合金を加熱し、その温度で1時間保持して脱水素処理を行った。崩壊した合金を窒素ガス雰囲気中で機械的に破砕して、粒径32 mesh以下(#32以下)の原料粗粉とした。この原料粗粉の組成を分析したところ、Nd=27.0 %、Pr=0.5 %、Dy=1. 5 %、B=1.05 %、Nb=0.35 %、Al=0.08 %、Co=2.5 %、Ga=0.09 %、Cu=0.08 %、O=0.12 %、C=0.02 %、N=0.008 %、残部Feという分析値を得た。この原料粗粉80 kgをジェットミル内に装入した後、ジェットミル内部をN2ガスで置換し、N2ガス中の酸素濃度を実質的に0%(酸素分析計値で0.0001体積%、すなわち0.0001 vol%)とした。
【0020】
次いで、粉砕圧力7.0 kg/cm2、原料粗粉の供給量10 kg/hrの条件で粉砕した。微粉の平均粒度は4μmであった。ジェットミルの微粉回収口には鉱物油に潤滑剤を配合したものを満たした容器を直接設置し、N2ガス雰囲気中で微粉を直接鉱物油中へ回収した。回収後の原料は鉱物油の量を加減することで微粉の純分が80質量%の原料スラリーとした。この原料スラリーを、金型キャビティ内で12 kOeの配向磁界を印加しながら0.8 ton/cm2の成形圧で湿式成形した。配向磁界の印加方向は、成形方向と垂直である。また、金型の上パンチには鉱物油排出孔を多数設け、成形時には1 mm厚の布製のフィルタを上パンチの面にあてて使用した。
【0021】
成形したブロック状成形体1は成形時にスラリーからしみでてきた余剰の油をふきとった後、切断を行った。成形体1の切断時に使用した油ジェット用の油は、スラリーをプレスして成形体1を形成したときと同一の物を使用した。成形体1は、図1に示すようにXYテーブル2上に置き、その真上に固定された油ジェット流用ノズル3に対し、切断位置を自由に変更できる様に設定した。XYテーブル2上には、ノズル3から噴出した油ジェット流4がXYテーブル2上で跳ね上がらないようにするため、直径3.5 mmの穴5がもうけてあり、成形体1を通過した油ジェット流の油6はそのまま、この穴5を通過し、XYテーブル2の下部へ流れて容器7に回収されるような構造となっている。
【0022】
成形体切断時に、切断刃の役割をする油ジェット流は流速が大変大きいため、油ジェット流用ノズルは、ジェット流と接触する壁面の耐磨耗性を考慮して、オリフィスである入り口をダイヤモンドあるいはサファイアで製作し、他の部分をステンレス鋼で製作したものを用いた。また、高速で油の流れるノズル通路はセラミックスあるいは超硬セラミックスで製作した。油ジェット流を発生させるための高圧油の圧力は50 MPaから400 MPaの範囲内で変化させ、切断を試みた。ノズル径は0.1 mm〜0.5 mmまで種々のものを製作して試用し、成形体厚さも10 mmから60 mmまで変更して切断を行ったが、すべてのノズルを用いてすべての成形体を切断することができた。ノズル径が細くなると切断された面の粗さが細かくなり、成形体の寸法精度が向上した。
【0023】
しかし、同じ油圧では流量が低下するため、切断速度はノズル径の太い場合に比べて低下した。表1に実施例として、油圧、ノズル径、流量を一定とした場合に、成形体切断速度が成形体の厚さによりどのように変化したか、成形体の切断時の条件の例を示す。表1の結果より、切断速度を20%ほど増加させても成形体を切断することは可能であるが、切断された破面の粗さが粗くなった。
【0024】
【表1】
【0025】
切断中に切断面が酸化されたり、また成形体表面が徐々に酸化されると、焼結後の磁石の磁気特性が低下する。そこで、成形体を、成形時に用いたものと同一の油の中に浸漬し、この状態で、油ジェットを用いて成形体切断を行った。この時成形体の上部面は油の液面から1 mm〜5 mmの範囲の深さで油中に浸漬されていた。油中に浸漬された状態でも、上記表1の条件で成形体を切断することが可能であった。ただし切断速度は、成形体が油中に浸漬されていない場合に比べて、20 %〜50 %ほど深さに応じて低下した。この方法は成形体の切断速度は低下するが、切断中に成形体表面がわずかに酸化することも完全に防ぐことができる。
【0026】
成形体を切断するためのジェット流の中に粒径#70〜#150(即ち、粒径が70 Mesh〜150 Meshで定義されるもの)の天然砂粒子やガーネット粒子、カーボランダム粒子を体積で0.1 %〜8 %混入させて成形体を切断すると、上記の表1の切断速度よりも、20 %〜130 %大きな切断速度が得られる。しかし、ジェット流の衝撃により、切断面内にこの天然砂粒子やガーネット粒子、カーボランダム粒子が打ち込まれてしまうため、切断面の磁気特性が多少低下する。そこで、切断面を成形体の段階で、粒子を含まない油ジェット流で、再度研磨または薄く切り取るか、または切断後に成形体を焼結・熱処理した後、切断面を再度研磨する必要がある。
【0027】
このようにして所定の大きさに切断された成形体は、最終的に得られる焼結体中の残留炭素量の増加をおさえるため、真空排気下で加熱温度を500 ℃以下におさえて油分の除去が行われ、次に、900 ℃〜1200 ℃の温度範囲で焼結が行われ、焼結体となった。次に保磁力を所定の大きさに発現させるために、400 ℃〜950 ℃の範囲で熱処理を行い、最終加工しろが15 %以下である磁石素材を得た。一方、成形体が切断されたときに発生した成形体端材は、機械的に押しつぶした後、再度もとのスラリーに混合することによって、再度成形体製作用のスラリーとして使用することができた。
【0028】
本実施例によれば、スラリーをプレスして作製した成形体を、スラリー調製時に用いたものと同一の油を用い、この油によるジェット流を用いた切断方法により、成形体の段階で、最終製品形状にできるだけ近い寸法まで切断することができた。この結果、その後につづく最終加工工程での研磨しろの体積を15 %以下におさえることができ、切断面や加工面の大きい形状をもつ磁石について、研磨や切断に基づく加工費を大幅に低減することができた。また、成形体の切断後に発生した、製品とならない成形体端材は、押しつぶして再度もとのスラリーに混合攪拌することにより、再度プレス成形体としてリサイクル使用することができ、その結果、従来の加工方法に比べて磁石材料費の大幅な低減を達成することができた。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明により、成形体の酸化を防止し、且つ高速で成形体を切断することができる。また、成形体の研磨や切断により除去される素材部分の体積を小さくし、切断等により発生した成形体端材等をスラリーに混合攪拌してリサイクル使用をすることが可能であり、加工や製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる成形体の加工方法を説明する概略断面図である。
【符号の説明】
1 ブロック状の成形体、 2 XYテーブル、
3 オイルジェット流用ノズル、 4 オイルジェット流、
5 穴、 6 油、 7 容器
Claims (2)
- R-Fe-B系焼結磁石用合金粉(RはYを含む希土類元素の少なくとも1種であり、Ndを含む)と油(鉱物油、合成油及び植物油から選ばれる少なくとも1種の油である)からなる成形体の成形、得られた成形体の加工、加工後の成形体の脱油及び脱油後の成形体の焼結工程を有するR-Fe-B系焼結磁石の製造方法において、
前記油は前記成形体の酸化を防止するものであり、前記成形体の加工工程が前記油と同じ油の高圧ジェット流を前記成形体に噴射して加工する工程を含み、前記加工後の成形体の表面が前記油で覆われていることを特徴とするR-Fe-B系焼結磁石の製造方法。 - 請求項1に記載のR-Fe-B系焼結磁石の製造方法において、前記ジェット流は進行方向に直交する断面の直径が0.05 mmから3.0 mmの範囲にあり、圧力が50 MPaから400 MPaの範囲にあり、前記油は室温での動粘度が1.1×10-5 m2/s以下の非酸化性の油であることを特徴とするR-Fe-B系焼結磁石の製造方法。
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