JP2015044359A - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インク滴を吐出する複数のノズル孔が並設されたノズルプレートと、液体が充填されるとともに、ノズル孔に連通する複数の吐出チャネル45Aが並設されたアクチュエータプレート40と、吐出チャネル45Aを覆うとともに、吐出チャネル45A内にインクを導入するインク導入孔41aを有するカバープレート41と、インク滴を加熱するための光束を伝搬する光ファイバ61と、を備え、アクチュエータプレート40の吐出チャネル45A内に光ファイバ61が保持されていることを特徴とする。
【選択図】図5
Description
一般に、インクジェットヘッドは、複数のノズル孔からなるノズル列を有するノズルプレートと、ノズル孔に連通する複数のチャネルを有するアクチュエータプレートと、各チャネルそれぞれに連通する共通インク室を有するカバープレートと、を備えている。この構成によれば、チャネル内を収縮させてチャネル内の圧力を上昇させることで、チャネル内のインクをノズル孔から吐出させ、被記録媒体上にインク滴を着弾させるようになっている。
この場合、インクジェットヘッドと被記録媒体とを相対移動させながら、ノズル孔からインク滴を吐出するとともに、被記録媒体上におけるインク滴の着弾位置に向けて光束を照射する。発光部から出射される光束は、レンズで集光された後、被記録媒体上に着弾したインク滴に照射される。
これにより、インク滴を瞬時に乾燥させることができるので、被記録媒体上に着弾したインク滴が濡れ拡がるのを抑制し、微細な印字パターンを得ることができるとされている。
その結果、インク滴への光束の照射精度が低く、インク滴の乾燥に時間がかかるため、インク滴が被記録媒体上に濡れ広がるおそれがある。
この構成によれば、ノズルプレートに液体レンズを配設できるので、ノズル孔と照射ノズル(液体レンズ)との位置精度を向上できるとともに、光束の照射位置とインク滴の着弾位置との距離を短縮できるとされている。
(1)本発明に係る液体噴射ヘッドは、液体を噴射する複数の噴射孔が並設された噴射孔プレートと、液体が充填されるとともに、前記噴射孔に連通する複数の噴射チャネルが並設されたアクチュエータプレートと、前記噴射チャネルを覆うとともに、前記噴射チャネル内に液体を導入する導入孔を有するカバープレートと、前記噴射孔から噴射された液体を加熱するための光束を伝搬する光導波路と、を備え、前記アクチュエータプレート及び前記カバープレートのうち、何れか一方側には、前記光導波路を位置決めする位置決め溝が形成されていることを特徴としている。
特に、本発明の構成によれば、アクチュエータプレート及びカバープレートのうち、何れか一方側に、位置決め溝を形成することで、噴射孔に対して光導波路を接近させた上で、噴射孔に対して光導波路を高精度に位置決めすることができる。これにより、光束の光軸や焦点を安定させ、所望の光エネルギーを液体に与えることができるので、液体を効率的に乾燥させることができる。その結果、液体が被記録媒体上に濡れ広がるのを確実に抑制できる。
この構成によれば、噴射孔に対して光導波路をより接近させることができるので、光導波路から出射される光束を、噴射孔から噴射された液体、または被記録媒体における液体の着弾位置に確実、かつ効率的に照射させることが可能になる。
この構成によれば、液体が充填されないダミーチャネル内に光導波路を保持させることで、噴射チャネル内に光導波路を保持させる構成と異なり、ダミーチャネルの外部に光導波路を引き出す際に、封止等を行う必要がない。その結果、より構成の簡素化を図ることができる。
また、噴射チャネル内に光導波路を保持させる構成と異なり、光導波路を追加することによる噴射チャネル内の液体容量の変化等がないので、安定した液体噴射性能を維持することができる。
この構成によれば、液体の噴射時、噴射チャネルを画成する駆動壁がダミーチャネル側へ突出するように変形した場合であっても、光導波路と駆動壁との干渉を抑制して、安定した液体噴射性能を維持できる。
この構成によれば、位置決め溝内に光導波路をより安定して保持させることができる。
この構成によれば、光導波路の出射側端及び噴射孔が、液体噴射ヘッドと被記録媒体との相対移動方向上で重なる位置に配置されているため、液体噴射ヘッド及び被記録媒体を相対移動させるだけで、光束の出射位置を液体の噴射軌跡上まで導くことができる。これにより、光軸を曲げたり、光導波路自体を噴射軌跡上に向けたりする必要がないので、構成の簡素化を図った上で、確実に液体を加熱できる。
図1はプリンタ1の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のプリンタ1は、被記録媒体Sを搬送する一対の搬送手段2,3と、被記録媒体Sに図示しないインク(液体)を吐出するインクジェットヘッド4と、インクジェットヘッド4にインクを供給するインク供給手段5と、インクジェットヘッド4を被記録媒体Sの搬送方向(Y方向)と直交する走査方向(X方向)に走査させる走査手段6と、インクジェットヘッド4から吐出されるインク(インク滴)を加熱するインク滴加熱手段7と、を備えている。なお、被記録媒体Sとしては、紙や、樹脂フィルム、ガラス、セラミックス等、種々の材料を用いることができる。
そして、一対の搬送手段2,3のグリッドローラ2a,3aを回転させることで、被記録媒体SをY方向に沿った矢印A方向に搬送することが可能とされている。
図示の例では、インクタンク10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の四色のインクがそれぞれ収容されたインクタンク10Y,10M,10C,10BがY方向に並んで配置されている。インク配管11は、例えば可撓性を有するフレキシブルホースであり、インクジェットヘッド4を支持するキャリッジ16の動作(移動)に追従可能とされている。
駆動機構17は、一対のガイドレール15の間に配置され、X方向に間隔をあけて配置された一対のプーリ18と、これら一対のプーリ18の間に巻回されてX方向に移動する無端ベルト19と、一方のプーリ18を回転駆動させる駆動モータ20と、を備えている。
次に、上述したインクジェットヘッド4について詳述する。図2は、インクジェットヘッド4の斜視図である。なお、インクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Bは、供給されるインクの色以外は何れも同一の構成からなるため、以下の説明では、まとめてインクジェットヘッド4として説明する。
図2に示すように、インクジェットヘッド4は、キャリッジ16に固定される固定プレート25と、この固定プレート25上に固定されたヘッドチップ26と、インク供給手段5から供給されたインクを、ヘッドチップ26の後述するインク導入孔41a(図3参照)にさらに供給するインク供給部27と、ヘッドチップ26に駆動電圧を印加する制御手段28と、を備えている。
なお、これら流路部材31、圧力緩衝器32及びインク連結管33により、上述したインク供給部27を構成している。
そして、これら制御回路35が搭載されたIC基板36、及びフレキシブル基板37により、上述した制御手段28を構成している。なお、IC基板36には、上述した制御ユニット8がフレキシブル基板21(図1参照)を介して接続される。
続いて、ヘッドチップ26について詳細に説明する。図3はヘッドチップ26の斜視図であり、図4はヘッドチップ26の分解斜視図である。
図3、図4に示すように、ヘッドチップ26は、アクチュエータプレート40、カバープレート41、支持プレート42及びノズルプレート43を備え、後述する吐出チャネル(噴射チャネル)45Aの長手方向(Y方向)端部に臨むノズル孔43aからインクを吐出する、いわゆるエッジシュートタイプとされている。
図4〜図6に示すように、アクチュエータプレート40は、分極方向が厚さ方向(X方向)で異なる第1アクチュエータプレート40A及び第2アクチュエータプレート40Bの、2枚のプレートを積層した積層プレートとされている(いわゆる、シェブロン方式)。これら第1アクチュエータプレート40A及び第2アクチュエータプレート40Bは、ともに厚さ方向(X方向)に分極処理された圧電基板、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)セラミックス基板であり、互いの分極方向を反対に向けた状態で接合されている。
また、本実施形態では、アクチュエータプレート40におけるZ方向の両側に位置する側面のうち、ノズルプレート43に対向する側面を前端面40aと称し、この前端面40aとはZ方向の反対側に位置する側面を後端面40bと称する。
複数のチャネル45のうち、吐出チャネル45Aは、アクチュエータプレート40の後端面40b側に開口することなく、前端面40a側にだけ開口した状態で形成されている。なお、図示の例において、吐出チャネル45Aの後端面40b側は、後端面40bに向かうに従い漸次浅くなっている。一方、ダミーチャネル45Bについては、アクチュエータプレート40の前端面40a側だけでなく、後端面40b側にも開口するように形成されている。
なお、各コモン端子51はそれぞれ電気的に独立するようにパターン形成されている。また、本実施形態のコモン電極50は、上述したように吐出チャネル45Aにおける内壁面の全体に形成されているので、一対の側壁面上に形成された側面電極50aと、底壁面上に形成され、側面電極50a同士を接続する底面電極50bと、で断面U字状に形成された電極とされている。
図6に示すように、このインク導入孔41aには、上述した流路部材31(図2参照)を介して供給されてきたインクを吐出チャネル45A内に導入させ、かつダミーチャネル45B内への導入を規制する複数のスリット55aが形成されたインク導入板55が形成されている。つまり、複数のスリット55aは、吐出チャネル45Aに対応する位置に形成され、各吐出チャネル45A内にのみインクを充填することが可能とされる。
ノズルプレート43は、光透過性を有する材料、例えばポリイミド等の樹脂材料からなるフィルム状とされている。なお、樹脂材料の他に、ガラス等により形成してもよく、また後述するレーザ光源60として、波長が赤外領域のものを利用する場合には、赤外光に対して透明な材料であるシリコンにより形成しても構わない。
ここで、上述したインク滴加熱手段7は、光束を出射するレーザ光源60と、レーザ光源60から出射される光束を伝搬させる光ファイバ(光導波路)61と、ノズルプレート43に形成されるとともに、光ファイバ61内を伝搬した光束を集光する光学部62と、を有している。
レーザ光源60は、図示しないレーザ駆動回路に接続されており、上述した制御ユニット8から送信される画像データに基づいて制御される。レーザ駆動回路は、レーザ光源60の発光部それぞれに対応する複数のスイッチ素子を有し、各スイッチ素子を介して発光部それぞれに対して選択的に駆動信号が送信される。各レーザ光源60の発光部には、光ファイバ61の入射側端部が接続されており、各発光部から出射される光束が光ファイバ61内に供給されるようになっている。
図5〜図7に示すように、光ファイバ61は、レーザ光源60(発光部)から出射された光束を全反射条件で導くコア61aと、コア61aの屈折率より低い屈折率の材料からなり、コア61aに密着してコア61aを封止するクラッド61bと、を有する、いわゆるステップインデックス型(SI型)の光ファイバであって、断面視円形状とされている。なお、光ファイバ61は、石英やプラスチック等により構成されている。
図1に示すように、各光ファイバ61の入射側端部は、レーザ光源60の各発光部から引き出された後、束ねられた状態で、ヘッドチップ26の流路部材31まで引き回されている。なお、光ファイバ61は、各インクジェットヘッド4それぞれに対応して設けられている。しかし、図1においては、説明を分かり易くするため、各光ファイバ61を代表して、一のヘッドチップ26(インクジェットヘッド4)に接続される光ファイバ61のみを示し、他のヘッドチップ26(インクジェットヘッド4)に接続される光ファイバ61の図示を省略している。
インク導入孔41a内に引き回された各光ファイバ61は、インク導入孔41a内をY方向の他端側に向けて配索され、Y方向に並んで配列された各吐出チャネル45A内に1本ずつ分配されている。
次に、上述したように構成されたプリンタ1を利用して、被記録媒体Sに文字や図形等を記録する場合について以下に説明する。
図1に示すように、例えば、一対の搬送手段2,3により被記録媒体SをY方向に搬送させながら、走査手段6によりキャリッジ16を介して各インクジェットヘッド4をX方向に往復移動させる。そしてこの間に、各インクジェットヘッド4より4色のインクを被記録媒体Sに適宜吐出させることで、文字や画像等の記録を行うことができる。
キャリッジ16(図1参照)によって往復移動が開始されると、制御ユニット8は例えばヘッドチップ26の制御回路35、及びレーザ光源60のレーザ駆動回路に対して画像データを送信する。
まず、ヘッドチップ26の制御回路35は送信された画像データに基づいて、各吐出チャネル45Aのコモン端子51及びダミー端子53のうち、駆動させる吐出チャネル45Aのコモン端子51及びダミー端子53間に電圧を印加する。すると、駆動壁46に厚みすべり変形が生じ、駆動壁46のうち、吐出チャネル45Aを画成する駆動壁46がダミーチャネル45B側へ突出するように変形する。すなわち、本実施形態のアクチュエータプレート40は、厚さ方向(X方向)に分極処理された2枚のアクチュエータプレート40A,40Bが積層されているため、駆動電圧を印加することで、駆動壁46のZ方向中間位置を中心にしてV字状に屈曲変形する。これにより、吐出チャネル45Aがあたかも膨らむように変形する。
このように、図8(a)に示すように、2つの駆動壁46の圧電厚み滑り効果による変形によって、吐出チャネル45Aの容積が増大する。そして、吐出チャネル45Aの容積が増大したことにより、インク導入孔41a内まで導かれているインクが吐出チャネル45A内に誘導される。そして、吐出チャネル45Aの内部に誘導されたインクは、圧力波となって吐出チャネル45Aの内部に伝搬し、この圧力波がノズル孔43aに到達したタイミングで、コモン端子51とダミー端子53に印加した駆動電圧をゼロにする。これにより、駆動壁46の変形が元に戻り、一旦増大した吐出チャネル45Aの容積が元の容積に戻る。この動作によって、吐出チャネル45Aの内部の圧力が増加し、インクが加圧される。その結果、インクをノズル孔43aから吐出させることができる。この際、インクはノズル孔43aを通過する際に、液滴状のインク滴となって吐出される。
なお、所定時間Tは、制御ユニット8に予め記憶しておいてもよいし、インクジェットヘッド4の制御回路35が各吐出チャネル45Aを駆動させた信号をレーザ駆動回路が受信し、この受信してからの時間で設定するようにしてもよい。
この構成によれば、光ファイバ61をヘッドチップ26の吐出チャネル45A内に保持させることで、ノズル孔43aに対して光ファイバ61を接近させることができるため、光ファイバ61から出射される光束を速やかにインク滴に到達させることが可能になる。
しかも、ヘッドチップ26の吐出チャネル45A内に光ファイバ61を保持させることで、ノズル孔43aに対する光ファイバ61の位置決め精度を向上させ、インク滴への光束の照射精度を向上できるとともに、光束の光軸や焦点を安定させることができる。
その結果、所望の光エネルギーをインク滴に与えることができるので、インク滴を効率的に加熱でき、インク滴が被記録媒体S上に濡れ広がるのを確実に抑制できる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図9は、第2実施形態のヘッドチップ26を示す図であって、図4のD−D線に相当する断面図である。本実施形態では、光ファイバ61をダミーチャネル45B内に保持させる点で上述した第1実施形態と相違している。なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図9に示すように、各ダミーチャネル45B内には、光ファイバ61の出射側端部が保持されている。具体的に、光ファイバ61は、各ダミーチャネル45B内を底壁面に沿ってZ方向に配索されており、その出射側端面がノズルプレート43の内面に接着剤を介して突き当たっている。また、光ファイバ61の出射側端部のうち、各ダミーチャネル45B内に位置する部分は、各ダミーチャネル45Bの底壁面に接着剤等により固定されている。なお、光ファイバ61の外径は、チャネル幅(Y方向に沿う幅)よりも小さく設定されていることが好ましい。これにより、インク滴の吐出時(駆動壁46の駆動時)において、駆動壁46と光ファイバ61との干渉を抑制して、液体吐出性能を維持できる。
また、図9では示されないが、ノズルプレート43のうち、各光ファイバ61の出射側端面とZ方向で重なる部分には、上述した光学部62(図7参照)が形成されている。
また、上述した実施形態では、インクジェットヘッド4が複数搭載された複数色用のプリンタ1について説明したが、これに限られない。例えば、インクジェットヘッド4が一つの単色用のプリンタ1としても構わない。
また、上述した実施形態では、半導体アレイレーザをレーザ光源60に用いる構成について説明したが、これに限らず、YAGレーザや、炭酸ガスレーザ等を用いても構わない。
一方、分波器についても、AWGを用いることが可能であり、連結用光ファイバを伝搬して合波器から供給された波長多重レーザ光を、それぞれ波長の異なる光束として出力するようになっている。分波器には、各吐出チャネル45A内に導かれる光ファイバ(分波用光ファイバ)が接続されており、これら分波用光ファイバから波長の異なる光束が出射されるようになっている。
また、上述した実施形態では、各発光部に対してそれぞれスイッチ素子が接続された構成について説明したが、これに限らず、複数の発光部に対して1つのスイッチ素子を接続しても構わない。
ここで、上述した実施形態では、ダミーチャネル45Bの内壁面のうち、Y方向に向かい合う一対の側壁面に、その全面に亘ってダミー電極52がそれぞれ形成されているため、このダミー電極52を反射膜として機能させても構わない。これにより、既存のダミー電極52を反射膜として用いることで、コスト増を抑制した上で、ダミーチャネル45B内において、光束を効率的に伝搬できる。
この構成によれば、各チャネル45A,45B内に光ファイバ61をより安定して保持させることができるとともに、インク滴の吐出時において、駆動壁46と光ファイバ61との干渉を抑制して、液体吐出性能を維持できる。
また、図12に示すように、カバープレート41の外面のうち、吐出チャネル45AとX方向で重なる部分に位置決め溝71を設けたり、図13に示すように、カバープレート41の内面(アクチュエータプレート40側に位置する面)のうち、吐出チャネル45A内に露出する部分に位置決め溝72を設けたりしても構わない。
この構成によれば、ノズルプレート43の外面に付着したインクが光学部62に到達するのを抑制できるので、光学部62が汚れるのを抑制できる。なお、インクガード74は、ノズル孔43aと光学部62との間を仕切る構成であれば、適宜設計変更が可能である。
例えば、図15に示す光学部75は、ノズル孔43aに向けて傾斜する傾斜面75aを有するプリズム形状とされている。この構成によれば、光学部75内に入射した光束は、傾斜面75aにおいて反射された後、外部に向けて出射される。この場合、例えば光学部75の傾斜面において、光束をノズル孔43a側に向けて反射させることで、インク滴の吐出軌跡と光束とを接近させることができるため、インク滴の吐出タイミングと、光ファイバ61の出射タイミングと、のタイムラグを縮小することができる。
さらに、ノズルプレート43の内面のうち、光ファイバ61の出射側端面と重なる位置に、光学部(例えば、光学部62)を形成しても構わない。この場合には、光学部が外部に曝されないので、光学部にインク滴等が付着するのを抑制できる。
また、上述した実施形態では、光ファイバ61から出射された光束が、ノズルプレート43を透過する構成について説明したが、これに限られない。すなわち、ノズルプレート43以外の部分から光束を出射させる構成としても構わない。
この場合、GIファイバの長さを調整することで、GIファイバから出射される光束の出射角を調整することができるため、光ファイバ61のコア61aから出射した光束を、GIファイバにより平行光となって出射させたり、集光するような出射角で出射させたりすることができる。つまり、GIファイバが光学部材として機能することになるので、このGIファイバを光ファイバ61に直接接続することで、光ファイバ61に対して光学部材(GIファイバ)を高精度に位置決めできる。
例えば、被記録媒体S上に着弾したインク滴に光束を照射しても構わない。
この場合には、例えばアクチュエータプレート40の他方の主面側にノズルプレート43を重ね合せ、吐出チャネル45Aの長手方向中央部分にノズル孔43aに連通する連通口を形成する等すれば良い。
また、インクに加わる圧力の方向と、インク滴の吐出方向と、を同一方向とした、いわゆるルーフシュートタイプのヘッドチップ26に本発明を適用しても構わない。
2,3…搬送手段(移動機構)
4,4Y,4M,4C,4B…インクジェットヘッド(液体噴射ヘッド)
6…走査手段(移動機構)
40…アクチュエータプレート
40A…第1アクチュエータプレート(アクチュエータプレート)
40B…第2アクチュエータプレート(アクチュエータプレート)
41…カバープレート
43…ノズルプレート(噴射孔プレート)
43a…ノズル孔(噴射孔)
45A…吐出チャネル(噴射チャネル)
45B…ダミーチャネル
60…レーザ光源(光源)
61…光ファイバ
70〜72…位置決め溝
S…被記録媒体
Claims (6)
- 液体を噴射する複数の噴射孔が並設された噴射孔プレートと、
液体が充填されるとともに、前記噴射孔に連通する複数の噴射チャネルが並設されたアクチュエータプレートと、
前記噴射チャネルを覆うとともに、前記噴射チャネル内に液体を導入する導入孔を有するカバープレートと、
前記噴射孔から噴射された液体を加熱するための光束を伝搬する光導波路と、を備え、
前記アクチュエータプレート及び前記カバープレートのうち、何れか一方側には、前記光導波路を位置決めする位置決め溝が形成されていることを特徴とする液体噴射ヘッド。 - 前記位置決め溝は、前記噴射チャネルであることを特徴とする請求項1記載の液体噴射ヘッド。
- 前記アクチュエータプレートには、液体が充填されないダミーチャネルが前記噴射チャネルと交互に並んで形成され、
前記位置決め溝は、前記ダミーチャネルであることを特徴とする請求項1記載の液体噴射ヘッド。 - 前記光導波路の外径は、前記ダミーチャネルのチャネル幅よりも小さくなっていることを特徴とする請求項3記載の液体噴射ヘッド。
- 前記位置決め溝は、溝幅方向の中央部に向かうに従い漸次深くなるように形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の液体噴射ヘッド。
- 請求項1記載の液体噴射ヘッドと、
前記液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させる移動機構と、を備え、
前記光導波路の出射側端面及び前記噴射孔は、前記噴射孔の開口方向から見た平面視において、前記液体噴射ヘッドと前記被記録媒体との相対移動方向上で重なる位置に配置されていることを特徴とする液体噴射装置。
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