JP2008230063A - 液体吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ノズルプレートとヘッド本体の流路部材とを接着剤で接合する際の歪みや位置ずれを効果的に軽減し得る液体吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】ノズルプレート(60)の各ノズル(51)に連通する流路(52)が形成されている流路部材(62)を光透過性材料によって構成し、ノズルプレート(60)及び流路部材(62)の少なくとも一方の接合面に、熱硬化性を有する光硬化型接着剤(134)を付与する工程と、接着剤付与後に、ノズル(51)と流路(52)の位置合わせをしながらノズルプレート(60)を流路部材(62)に積層加圧する工程と、積層加圧工程後、流路部材(62)側から光を照射し、流路部材(62)によって光を接合面に導き、接着剤134の一部を硬化させる工程と、光照射工程の後、ノズルプレート(60)及び流路部材(62)の接合構造体を加熱して接合面に存在する接着剤の全体を硬化させる工程と、を含む液体吐出ヘッドの製造方法により、前記課題を解決する。
【選択図】 図12
【解決手段】ノズルプレート(60)の各ノズル(51)に連通する流路(52)が形成されている流路部材(62)を光透過性材料によって構成し、ノズルプレート(60)及び流路部材(62)の少なくとも一方の接合面に、熱硬化性を有する光硬化型接着剤(134)を付与する工程と、接着剤付与後に、ノズル(51)と流路(52)の位置合わせをしながらノズルプレート(60)を流路部材(62)に積層加圧する工程と、積層加圧工程後、流路部材(62)側から光を照射し、流路部材(62)によって光を接合面に導き、接着剤134の一部を硬化させる工程と、光照射工程の後、ノズルプレート(60)及び流路部材(62)の接合構造体を加熱して接合面に存在する接着剤の全体を硬化させる工程と、を含む液体吐出ヘッドの製造方法により、前記課題を解決する。
【選択図】 図12
Description
本発明は液体吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置に係り、特に、ノズルが形成されるノズルプレートをヘッド本体の流路部材に接着剤で接合する際に生じる歪みや位置ずれを防止する技術に関する。
インクジェット記録装置は、印字ヘッド(液体吐出ヘッド)の微細なノズル(吐出口)からインクを吐出して記録媒体上に情報を記録する方式であるため、ノズルが形成されるノズルプレートは、インクの吐出性能を決める非常に重要な部材の一つである。ノズルの穴形状等によりインクの吐出性能が大きく異なるとともに、多数のノズル穴について吐出性能の均一化のために高い寸法精度が要求される。
特に、近年インクジェット記録の分野においては、高速高画質化の必要性が一段と高まり、高密高精度ヘッドを用いたワンパス記録(ページワイドの印字ヘッドによる1副走査送りによる記録)のシステムが開発されている。これに伴って、インク流路やノズルの微細高密化が進み、これら部材を歩留まり良く、高精度に接着するための技術を実現することが求められている。
特許文献1では、ノズルプレートの接合端部に仮接着領域を設け、紫外線照射により仮接合してから加熱して本接合することにより、接合の信頼性を高める技術が開示されている。
特開2001−341305号公報
特許文献1に開示された発明は、光を透過しないノズルプレートにも適用可能であるが、ノズルプレートの端部しか仮接合できないため、本接合時の線膨張率の違いや接着剤の硬化収縮などにより、中央部(仮接合されていない部分)などは歪みや位置ずれ、加圧力の不均一を生じやすく、特に、薄肉ノズルプレートや長尺マトリクスヘッドでは顕著になりやすい。また、紫外線硬化型接着剤と熱硬化型接着剤の塗り分けは材料の管理工数が増加し、生産効率も低下しやすい。さらに、上記課題に対して中央部に穴を開けて仮固定する場合は、ノズル配置やワイピング性にも影響を及ぼしやすい。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ノズルプレートをヘッド本体の流路部材に接着剤で接合する際の歪みや位置ずれを効果的に軽減し得る液体吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するために、液体を吐出するための複数のノズルが形成されたノズルプレートと、前記ノズルプレートに接合され、各ノズルに連通する流路が形成されている流路部材と、を備えた液体吐出ヘッドの製造方法であって、前記流路部材を光透過性材料によって構成し、前記ノズルプレート及び前記流路部材の少なくとも一方の接合面に、熱硬化性を有する光硬化型接着剤を付与する接着剤付与工程と、前記接着剤付与工程の後に、前記ノズルが前記流路部材の対応する前記流路に連通するように位置合わせしながら前記ノズルプレートを前記流路部材に積層して加圧する積層加圧工程と、前記積層加圧工程の後、前記流路部材側から前記接着剤を硬化させる光を照射し、前記流路部材に入射させた光を前記流路部材によって前記接合面に導き、該接合面に存在する前記接着剤の一部を硬化させる光照射工程と、前記光照射工程の後、前記ノズルプレート及び前記流路部材の接合構造体を加熱して前記接合面に存在する前記接着剤の全体を硬化させる加熱工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、ノズルプレートと流路部材の接合面に付与された接着剤の一部を光照射工程によって硬化させて接合部の仮固定(仮止め)を行い、その後、全体を加熱して接着剤を硬化させるようにしたので、前段の仮固定の効果により、後段の全体加熱時の歪みや接着剤の硬化収縮などを要因とする位置ずれを防止することができ、高精度な接合が可能となる。
本発明の一態様として、前記光照射工程は、前記流路部材における前記流路の隔壁部に対して選択的に露光を行うことを特徴とする。
かかる態様によれば、隔壁部が導光路として作用し、当該隔壁部に入射した光が接合面効率良く伝達され、隔壁部分の接着剤を選択的に硬化させることができる。
本発明の他の態様として、前記光照射工程は、各光照射位置に対して集束光を照射することを特徴とする。
仮固定を行う位置に対応した光照射位置ごとに集光させた光を照射することにより、光源(光エネルギー)の利用効率が高まる。特に、マイクロレンズアレイを利用して複数の光照射位置に対して一括照射を行う場合に有効である。また、光源と流路部材とのアライメント精度の緩和も可能であり、間引き照射により照射装置の簡素化や発熱の低減も可能である。
本発明の更に他の態様として、前記流路部材に形成されている複数の前記流路は、前記ノズルの配置に対応して第1方向及び第2方向に沿って並ぶように2次元配置され、前記第1方向に並ぶ前記流路の配列ピッチをP1、前記第1方向に並んで隣接する前記流路の間隔をW1、前記第2方向に並ぶ前記流路の配列ピッチをP2、前記第2方向に並んで隣接する前記流路の間隔をW2、前記流路部材の厚さをh、前記流路部材の屈折率をn、空気の屈折率をn0とするとき、前記光照射工程において、前記第1方向に前記配列ピッチP1で並ぶ前記流路の間の隔壁部に前記集束光を入射させる場合、当該集束光のビームウエストが前記流路部材の光入射面の手前に位置し、前記光入射面から前記流路部材に進入する光の入射角iが、次式、0°≦i<imax ただし、
imax=sin−1(n[P2−W1]/〔2n0{([P2−W1]/2)2+h2}1/2〕)
を満たすことを特徴とする。
imax=sin−1(n[P2−W1]/〔2n0{([P2−W1]/2)2+h2}1/2〕)
を満たすことを特徴とする。
また、上記態様と同様に、前記光照射工程において、前記第2方向に前記配列ピッチP2で並ぶ前記流路の間の隔壁部に前記集束光を入射させる場合、当該集束光のビームウエストが前記流路部材の光入射面の手前に位置し、前記光入射面から前記流路部材に進入する光の入射角iが、次式、0°≦i<imax ただし、
imax=sin−1(n[P1−W2]/〔2n0{([P1−W2]/2)2+h2}1/2〕)
を満たすことを特徴とする態様がある。
imax=sin−1(n[P1−W2]/〔2n0{([P1−W2]/2)2+h2}1/2〕)
を満たすことを特徴とする態様がある。
これらの態様で特定する条件の光を照射することにより、各照射領域が確実に分離できるため、仮固定の効果が向上する。
本発明の更に他の態様として、前記ノズルプレートの前記流路部材との接合部に窪みが形成されていることを特徴とする。
反射性を有するノズルプレートに形成された凹状の窪みによる集光効果により光の照射効率が一段と向上する。また、余剰接着剤や、接着により発生するガスなどを窪み部分に保持することができるため、接着剤のはみ出しや発生ガスの拡散を防止することができる。
更に、本発明の他の態様として、前記流路部材に照射する光を通過させる第1の照射開口を有する振動板を、前記流路部材のノズルプレート接合面と反対側に接合する振動板接合工程と、前記振動板の流路部材接合面と反対側に、前記流路内の液体に圧力変化を与えるための圧力発生手段を設ける圧力発生手段形成工程と、前記流路部材に照射する光を通過させる第2の照射開口が前記第1の照射開口と重なる位置に形成された配線基板と、前記圧力発生手段とを電気的に接続させる電気接続工程と、を有し、前記振動板接合工程、前記圧力発生手段形成工程及び前記電気接続工程を経た後に、前記光照射工程を実施し、前記第1及び第2の照射開口を介して前記流路部材に光を入射させることを特徴とする。
一般に、電気接続の工程は高温加熱プロセスのため、本態様のように、アクチュエータ(圧力発生手段)や電気配線を実装してからノズルプレートを接合することにより、ノズルプレートの高温加熱を防止できる。このため、ノズルプレートの歪みが軽減され、吐出精度や信頼性が向上する。
更に、前記振動板接合工程、前記圧力発生手段形成工程及び前記電気接続工程を経た後に、前記圧力発生手段の導通検査、動作確認、及び前記振動板の変位測定のうち少なくとも1項目を含む試験を行う試験工程を実施し、前記試験工程の後に前記光照射工程を実施することを特徴とする態様も好ましい。
かかる態様によれば、ノズルプレート実装前に振動板の変位測定や、圧力発生手段の動作確認、特性バラツキの補正(配線トリミング、バラツキ記憶、画像処理補正など)を一層精度よく、確実に行うことができる。
また、前記目的を達成するため、上述した本発明の液体吐出ヘッドの製造方法によって製造された液体吐出ヘッドを備えたことを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明に係る画像形成装置の一態様としてのインクジェット記録装置は、ドットを形成するためのインク液滴を吐出するためのノズル(吐出口)及び吐出圧を発生させる圧力発生素子(圧電アクチュエータ)を含む液滴吐出素子(インク液室ユニット)を高密度に多数配置した液体吐出ヘッド(記録ヘッド)を備えるとともに、入力画像から生成されたインク吐出用データ(ドット画像データ)に基づいて前記液体吐出ヘッドからの液滴の吐出を制御する吐出制御手段とを備え、ノズルから吐出した液滴によって記録媒体上に画像を形成する。
例えば、画像入力手段を介して入力された画像データ(印字データ)に基づいて色変換やハーフトーニング処理が行われ、インク色に応じたインク吐出データが生成される。このインク吐出データに基づいて、液体吐出ヘッドの各ノズルに対応する圧力発生素子の駆動が制御され、ノズルからインク滴が吐出される。
高解像度の画像出力を実現するためには、インク液を吐出するノズル(吐出口)と、該ノズルに対応した圧力室及び圧力発生素子とを含んで構成される液滴吐出素子(インク室ユニット)を高密度に多数配置した液体吐出ヘッドを用いる態様が好ましい。
かかる印字用の液体吐出ヘッドの構成例として、記録媒体の全幅に対応する長さにわたって複数の吐出口(ノズル)を配列させたノズル列を有するフルライン型のヘッドを用いることができる。この場合、記録媒体の全幅に対応する長さに満たないノズル列を有する比較的短尺の吐出ヘッドモジュールを複数個組み合わせ、これらを繋ぎ合わせることで全体として記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を構成する態様がある。
フルライン型のヘッドは、通常、記録媒体の相対的な送り方向(相対的搬送方向)と直交する方向に沿って配置されるが、搬送方向と直交する方向に対して、ある所定の角度を持たせた斜め方向に沿ってヘッドを配置する態様もあり得る。
「記録媒体」は、液体吐出ヘッドの吐出口から吐出されるインクの付着を受ける媒体(印字媒体、被画像形成媒体、被記録媒体、受像媒体、被吐出媒体など呼ばれ得るもの)であり、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、配線パターン等が形成されるプリント基板、中間転写媒体、その他材質や形状を問わず、様々な媒体を含む。
記録媒体と液体吐出ヘッドを相対的に移動させる搬送手段は、停止した(固定された)ヘッドに対して記録媒体を搬送する態様、停止した記録媒体に対してヘッドを移動させる態様、或いは、ヘッドと記録媒体の両方を移動させる態様の何れをも含む。なお、インクジェット方式の印字ヘッドを用いてカラー画像を形成する場合は、複数色のインク(記録液)の色別に印字ヘッドを配置してもよいし、1つの印字ヘッドから複数色のインクを吐出可能な構成としてもよい。
本発明によれば、光照射工程により部分的に硬化した接着剤の仮固定(仮止め)効果により、その後の全体加熱時の歪みや位置ずれが低減され、精度よく接合を行うことができる。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
まず、本発明に係る画像形成装置の一実施形態であるインクジェット記録装置について説明する。図1は、インクジェット記録装置の概略を示す全体構成図である。図1に示すように、このインクジェット記録装置10は、インクの色毎に設けられた複数の液体吐出ヘッド(以下、単に「ヘッド」と称する。)12K、12C、12M、12Yを有する印字部12と、各ヘッド12K、12C、12M、12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
まず、本発明に係る画像形成装置の一実施形態であるインクジェット記録装置について説明する。図1は、インクジェット記録装置の概略を示す全体構成図である。図1に示すように、このインクジェット記録装置10は、インクの色毎に設けられた複数の液体吐出ヘッド(以下、単に「ヘッド」と称する。)12K、12C、12M、12Yを有する印字部12と、各ヘッド12K、12C、12M、12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置されている。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコードあるいは無線タグ等の情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻き癖が残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラー31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が平面をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(不図示)が形成されている。図1に示したとおり、ローラー31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバー34が設けられており、この吸着チャンバー34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラー31、32の少なくとも一方にモータ(不図示)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1において、時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は、図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、あるいはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラー線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラー・ニップ搬送機構を用いる態様も考え
られるが、印字領域をローラー・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面にローラーが接触するので、画像が滲み易いという問題がある。従って、本例のように、印字領域では画像面と接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
られるが、印字領域をローラー・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面にローラーが接触するので、画像が滲み易いという問題がある。従って、本例のように、印字領域では画像面と接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹きつけ、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている。印字部12を構成する各ヘッド12K、12C、12M、12Yは、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている(図2参照)。
記録紙16の搬送方向(紙搬送方向)に沿って上流側(図1の左側)から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応したヘッド12K、12C、12M、12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各ヘッド12K、12C、12M、12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドがインク色毎に設けられてなる印字部12によれば、紙搬送方向(副走査方向)について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(すなわち、一回の副走査で)記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、ヘッドが紙搬送方向と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシャトル(シリアル)型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態には限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ等のライト系インクを吐出するヘッドを追加する構成も可能である。
図1に示したように、インク貯蔵/装填部14は、各ヘッド12K、12C、12M、12Yに対応する色のインクを貯蔵するタンクを有し、各タンクは図示を省略した管路を介して各ヘッド12K、12C、12M、12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段等)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ等)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各ヘッド12K、12C、12M、12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)
がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列とからなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列とからなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
印字検出部24は、各色のヘッド12K、12C、12M、12Yにより印字されたテストパターンを読み取り、各ヘッドの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定等で構成される。
印字検出部24の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹きつける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラー45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
このようにして生成されたプリント物は、排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える選別手段(不図示)が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に、本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成されている。また、図示を省略したが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられている。
なお、本実施形態ではフルラインヘッドを例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、記録媒体の幅よりも短い長さのノズル列を有する短尺のヘッドを記録媒体の幅方向に走査させながら、記録媒体の幅方向の印字を行うシリアル型(シャトルスキャン型)ヘッドにも適用可能である。
〔液体吐出ヘッドの構造〕
次に、本実施形態の液体吐出ヘッドの構造について説明する。インク色ごとに設けられている各ヘッド12K、12C、12M、12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によってヘッドを示すものとする。
次に、本実施形態の液体吐出ヘッドの構造について説明する。インク色ごとに設けられている各ヘッド12K、12C、12M、12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によってヘッドを示すものとする。
図3は、ヘッド50のノズル配置を示す平面図である。同図に示すように、本例のヘッド50は、複数のノズル51を、ヘッド長手方向(主走査方向)に沿う行方向と、該行方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向に沿って一定の配列パターンでマトリクス状に(斜めの格子状に)2次元配置させた構造からなる。
このように、主走査方向(行方向)に対してある角度θの方向に沿ってノズル51を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影(正射影)された実質的なノズルのピッチPはd× cosθとなり、主走査方向については、各ノズル51が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。
図示の2次元配列を別の観点で表現すると、主走査方向(行方向)に並ぶノズル51のノズル列内のノズル間隔NLmは一定であるとし(各行の主走査方向ノズル間隔は全て同じNLmとし)、各行のノズル51-ij は主走査方向に沿って互いのノズル位置を行間で異ならせながら千鳥状に配置される。すなわち、ノズル面(吐出面)内における2次元ノズル配列の主走査方向ノズル列のノズル行数(副走査方向のノズル数)をk(図3の場合、k=4)、記録媒体上で主走査方向に沿って並ぶドットを打滴するノズルの実質的な主走査方向ノズル間ピッチをPとすると、NLm=k×P の関係を満たす。また、副走査方向(ノズル配列の列方向)について各行の行間隔(副走査方向のノズル間距離)Ls は一定であり、Ls=P×tanθの関係を有する。
印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方の端から他方の端に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図3に示すようなマトリクス状に配置されたノズル51を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。すなわち、ノズル51-11 、51-12 、51-13 、51-14 を1つのブロックとし(他にはノズル51-21 、…、51-24 を1つのブロック、ノズル51-31 、…、51-34 を1つのブロック、…として)、記録媒体の搬送速度に応じてノズル51-11 、51-12 、…、51-14 を順次駆動することで記録媒体の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと記録媒体とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
そして、上述の主走査によって記録される1ライン(或いは帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向といい、上述の副走査を行う方向を副走査方向という。すなわち、本実施形態では、記録媒体の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、本例では、行方向に沿ってノズル51が並ぶノズル列を列方向に4列並べた構成を示すが、本発明の実施に際して、ノズル列の数(行数)kは特に限定されない。ただし、高密度化を達成すべく、kは3以上の整数(3列以上)であることが望ましい。
フルライン型のヘッドを構成する形態は、図3のように1つの長尺ヘッドで記録媒体の送り方向と略直交する方向に記録媒体の全幅に対応する長さにわたるノズル列を構成する形態に限定されない。例えば、図3の構成に代えて、図4に示すように、複数のノズル51が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール10’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。
図5は、ヘッド50の内部構造を示す要部平面透視図である。同図において、符号52は圧力室(各ノズルに連通する「流路」に相当)であり、各ノズル51に対応する圧力室52は、個別供給路54を介して共通流路55と連通している。共通流路55は、インク供給源たるインクタンク(図5中不図示、図1に示したインク貯蔵/装填部14と等価なもの)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路55を介して各圧力室52に供給される。
本例の圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており、各圧力室52の略中央部にそれぞれノズル51が配置されているが、圧力室の形状はこれに限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。また、ノズル51や個別供給路54の配置も図示の例の配置に限定されない。なお、図5において、斜線で示した領域(圧力室52の隔壁の一部)は、後述するヘッド製造工程において、ノズルプレート60と流路板62(圧力室52や個別供給路54、共通流路55等の流路が形成される流路部材)とを接着剤で接合する際に仮固定するときの光照射エリアを示すものであり(図6,7参照)、図5中、当該光照射エリア内に点線で示した丸(符号66)は、後述の振動板64に形成される照射開口の位置を表す(図6,7参照)。
図5中のA−A線に沿う断面図を図6に示し、図5中のB−B線に沿う断面図を図7に示す。これらの図面に示すように、ヘッド50は、ノズルプレート60、流路板62、及び振動板64を積層接合した構造から成る。
ノズルプレート60は、ヘッド50のノズル面(インク吐出面)50Aを構成するとともに、各圧力室52の底面(図6の下面)を構成し、各圧力室52にそれぞれ連通する複数のノズル51が2次元的に形成されている(図3参照)。このノズルプレート60は、ニッケル(Ni)電鋳やステンレス鋼(SUS)プレスなどの高剛性で耐久性にも優れる、光不透過材料で構成される。
図6及び図7に示すように、流路板62は、圧力室52の側壁(隔壁)部を構成するとともに、共通流路55から圧力室52にインクを導く個別供給路54を形成する流路部材である。この流路板62は、感光性ガラスやシリコン(Si)エッチングなどの光透過性材料で構成される。なお、説明の便宜上、図6では簡略的に示しているが、流路板62は一枚又は複数の基板を積層した構造である。
振動板64は、圧力室52の一部の壁面(図6において天面)を構成するとともに、SUSやニッケル(Ni),導電層付きのシリコン(Si)などの導電性材料から成り、各圧力室52に対応して配置される複数の圧電素子58の共通電極を兼ねる。なお、樹脂などの非導電性材料によって振動板を形成する態様も可能であり、この場合は、振動板部材の表面に金属などの導電材料による共通電極層が形成される。
振動板64の圧力室52側と反対側(図6において上側)の面には、各圧力室52に対応する位置に圧電体56が設けられており、該圧電体56の上面(共通電極を兼ねる振動板64に接する面と反対側の面)に個別電極57が形成されている。この個別電極57と、これに対向する共通電極(本例では振動板64が兼ねる)と、これら電極間に挟まれるように介在する圧電体56とで圧電素子58(「圧力発生手段」に相当するアクチュエータ)が構成される。圧電体56には、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸バリウムなどの圧電材料が好適に用いられる。
圧電素子58の個別電極57は配線基板(例えば、フレキシブル基板)59に接続され、不図示の駆動回路に電気的に接続される。圧力室52にインクを充填した状態で、個別電極57と共通電極(振動板64で兼用)との間に駆動電圧を印加することによって圧電素子58が変形して圧力室52の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル51からインクが吐出される。インク吐出後、圧電素子58の変位が元に戻る際に、共通流路55から個別供給路54(図6参照)を通って新しいインクが圧力室52に再充填される。
図7に示したように、振動板64及び配線基板59には、それぞれ流路板62の圧力室隔壁部62Aの直上に位置する部分に光通過用の孔(以下、「照射開口」という。)66,68が形成されている。
ヘッド製造工程において、流路板62とノズルプレート60を接着剤にて接合する際に、この照射開口66,68を通して光を入射させ、流路板62(特に、隔壁部62A)を導光路として利用して光を接合面に導き、接合面の接着剤を硬化させる。このときの光照射エリアが図5の斜線で示した部分に相当している。
なお、本実施形態では、ピエゾ素子に代表される圧電素子58の変形によってインク液滴を飛ばす方法が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式には限定されず、ピエゾ方式に代えて、ヒータ等の発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式等でもよい。
〔インク供給系の構成〕
図8はインクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。同図において、インクタンク70はヘッド50にインクを供給する基タンクであり、図1で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。インクタンク70の形態には、インク残量が少なくなった場合に、不図示の補充口からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を変える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じた吐出制御を行うことが好ましい。
図8はインクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。同図において、インクタンク70はヘッド50にインクを供給する基タンクであり、図1で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。インクタンク70の形態には、インク残量が少なくなった場合に、不図示の補充口からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を変える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じた吐出制御を行うことが好ましい。
インクタンク70とヘッド50の中間には、異物や気泡を除去するためにフィルタ72が設けられている。フィルタ・メッシュサイズは、ノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。図8には示さないが、ヘッド50の近傍又はヘッド50と一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクは、ヘッド50の内圧変動を防止するダンパー効果及びリフィルを改善する機能を有する。
また、インクジェット記録装置10には、ノズル近傍のインク粘度の上昇、乾燥を防止するための手段としてのキャップ74と、ヘッド50のノズル面50Aの清掃手段としてのクリーニングブレード76とが設けられている。これらキャップ74及びクリーニングブレード76を含むメンテナンスユニットは、不図示の移動機構によってヘッド50に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置からヘッド50下方のメンテナンス位置に移動される。
キャップ74は、図示せぬ昇降機構によってヘッド50に対して相対的に昇降変位される。電源OFF時や印刷待機時にキャップ74を所定の上昇位置まで上昇させ、ヘッド50に密着させることにより、ノズル面50Aをキャップ74で覆うようになっている。また、このキャップ74は、ノズル吸引のための吸引手段として機能するとともに、予備吐出のインク受けとしても機能し得る。
クリーニングブレード76は、ゴムなどの弾性部材で構成されており、図示せぬブレード移動機構によりヘッド50のインク吐出面(ノズル面50A)に摺動可能である。ノズル面50Aにインク滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード76をノズル面50Aに摺動させる(いわゆるワイピング動作を行う)ことでノズル面50Aを拭き取り、ノズル面50Aを清浄化するようになっている。
印字中又は待機中において、特定のノズル51の使用頻度が低くなり、ノズル近傍のインク粘度が上昇した場合、その劣化インクを排出すべくキャップ74に向かって予備吐出が行われる。
すなわち、ヘッド50は、ある時間以上吐出しない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してノズル近傍のインクの粘度が高くなってしまい、吐出駆動用のアクチュエータ(圧電素子58)が動作してもノズル51からインクが吐出しなくなる。したがって、この様な状態になる手前で(圧電素子58の動作によってインク吐出が可能な粘度の範囲内で)、インク受けに向かって圧電素子58を動作させ、粘度が上昇したノズル近傍のインクを吐出させる「予備吐出」が行われる。また、ノズル面50Aの清掃手段として設けられているクリーニングブレード76等のワイパーによってノズル面50Aの汚れを清掃した後に、このワイパー摺擦動作(ワイピング動作)によってノズル51内に異物が混入するのを防止するためにも予備吐出が行われる。なお、予備吐出は、「空吐出」、「パージ」、「唾吐き」などと呼ばれる場合もある。
また、ヘッド50内のインク(圧力室52内のインク)に気泡が混入した場合、ヘッド50にキャップ74を当て、吸引ポンプ77でヘッド50内のインク(気泡が混入したインク)を吸引により除去し、吸引除去したインクを回収タンク78へ送液する。この吸引動作は、初期のインクのヘッド50への装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも粘度上昇(固化)した劣化インクの吸い出しが行われる。
具体的には、ノズル51や圧力室52に気泡が混入したり、ノズル近傍のインクの粘度上昇があるレベルを超えたりすると、圧電素子58を動作させる予備吐出ではノズル51からインクを吐出できなくなる。このような場合、ヘッド50のノズル面50Aに、キャップ74を当てて圧力室52内の気泡が混入したインク又は増粘インクをポンプ77で吸引する動作が行われる。
ただし、上記の吸引動作は、圧力室52内のインク全体に対して行われるためインク消費量が大きい。したがって、粘度上昇が少ない場合はなるべく予備吐出を行うことが好ましい。また、好ましくは、キャップ74の内側が仕切壁によってノズル列に対応した複数のエリアに分割されており、これら仕切られた各エリアをセレクタ等によって選択的に吸引できる構成とする。
〔制御系の構成〕
次に、インクジェット記録装置10の制御系について説明する。
次に、インクジェット記録装置10の制御系について説明する。
図9は、インクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース80、システムコントローラ82、画像メモリ84、モータドライバ86、ヒータドライバ88、プリント制御部90、画像バッファメモリ92、ヘッドドライバ94等を備えている。
通信インターフェース80は、ホストコンピュータ96から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース80にはシリアルインターフェースやパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ96から送出された画像データは通信インターフェース80を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ84に記憶される。画像メモリ84は、通信インターフェース80を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ82を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ84は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ82は、通信インターフェース80、画像メモリ84、モータドライバ86、ヒータドライバ88等の各部を制御する制御部である。システムコントローラ82は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ96との間の通信制御、画像メモリ84の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ98やヒータ99を制御する制御信号を生成する。
モータドライバ86は、システムコントローラ82からの指示に従ってモータ98を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ88は、システムコントローラ82からの指示に従って後乾燥部42その他各部のヒータ99を駆動するドライバである。
プリント制御部90は、システムコントローラ82の制御に従い、画像メモリ84内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字制御信号(ドットデータ)をヘッドドライバ94に供給する制御部である。プリント制御部90において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいてヘッドドライバ94を介してヘッド50のインク滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部90には画像バッファメモリ92が備えられており、プリント制御部90における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ92に一時的に格納される。なお、図9において画像バッファメモリ92はプリント制御部90に付随する態様で示されているが、画像メモリ84と兼用することも可能である。また、プリント制御部90とシステムコントローラ82とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ94は、プリント制御部90から与えられる印字データに基づいて各色のヘッド50の圧電素子58(図6参照)を駆動するための駆動信号を生成し、圧電素子58に生成した駆動信号を供給する。ヘッドドライバ94にはヘッド50の駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
印字検出部24は、図1で説明したように、ラインセンサを含むブロックであり、記録紙16に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつきなど)を検出し、その検出結果をプリント制御部90に提供する。
プリント制御部90は、必要に応じて印字検出部24から得られる情報に基づいてヘッド50に対する各種補正を行うとともに、必要に応じて予備吐出や吸引、ワイピング等のクリーニング動作(ノズル回復動作)を実施する制御を行う。
〔液体吐出ヘッドの製造方法(例1)〕
次に、ヘッド50の製造方法について説明する。
次に、ヘッド50の製造方法について説明する。
図10はヘッド50の製造方法の第1例を示したフローチャートである。
まず、ノズルプレートを作製する(ステップS102)。ノズルプレートの作製方法の具体例として、Ni電鋳による方法を図11に示す。図11のように、基板100上にレジスト102,104のパターンを形成した母型を用い、Ni電鋳(オーバーハング電鋳)を行うことにより、レジスト102,104のパターンを反映したNi電鋳層110が得られる。なお、母型のレジストパターンは、公知のフォトリソグラフィ法を利用することで形成される。
Ni電鋳法で形成されるNi電鋳層は等方的に成長し、レジスト102、104の上面にもNiが堆積する(オーバーハング電鋳)。レジスト102は、ノズル51の位置に対応して設けられており、Niが成長した際に、ノズル51の開口径となる大きさに形成されている。すなわち、図11のようにレジスト102上でNiが堆積しない部分がノズル開口部(貫通穴)112となる。一方、レジスト104は、窪み114の位置に対応して設けられ、ノズル51用のレジスト102よりも小さく形成されている。ノズル開口部112のよりも小さな非導電部(レジスト104)の上面は、Niの成長に伴ってNi電鋳層で覆われ、その上面には当該レジスト104の位置に対応した窪み(凹状部)114が形成される。
このように流路板62との接合部に窪み114を形成することにより、加熱低粘化した接着剤のはみ出しや発生ガスの拡散も防げるため、接着品質が一層向上する。
その後、必要に応じてメッキの成長表面(図11の上面)を研磨したり、窪みに酸などの液体を付与して形状を整えてから、母型とNi電鋳層(Ni電鋳ノズルプレート110)を分離することで、ノズルプレート(図6で説明した符号60に相当)を得る。母型のレジスト102に対応してノズルプレート110の吐出面側に形成される凹部は、ノズル周囲のザグリ部となる。ザグリ部を有するノズルプレートは、ジャミングやワイピング時の信頼性が向上する。
また、母型のレジスト104に対応してノズルプレート110の吐出面側に形成される凹部は、インクミスト等を捕集するトラップ溝となる。ノズルプレートの吐出面にトラップ溝を設けることにより、ノズル面クリーニングの際のワイピング性が向上する。
なお、ここでは、ノズルプレートの作製方法としてNi電鋳による方法を一例として示したが、本発明の適用範囲はこれに限らず、例えば、SUSプレスなどの各種方法を利用してノズルプレートを作製してもよい。SUSプレスで窪み114に相当する形状を得るには、窪み形状を有するポンチを穿孔側から半抜き加工して形成する。
次に、流路板62を作製する(図10のステップS104)。既述のとおり、Siエッチングや感光性ガラスエッチングによって所望の流路形状(圧力室52となる空間部分や共通流路55、個別供給路54に対応する溝や穴など)を備える流路板62が形成される。ステップS102のノズルプレート作製工程と、ステップS104の流路板作製工程の順序は図7に示した例に限定されず、流路板62を作製してから、ノズルプレート60を作製してもよいし、これらの工程を同時に(並行して)実施してもよい。
次いで、ステップS104で得られた流路板62に対し、照射開口付きの上部要素、すなわち、図6〜7で説明した振動板64、圧電素子(アクチュエータ)58、及び配線基板59を接合する(ステップS106)。具体的には流路板62の上面(ノズルプレート接着面と反対側)に振動板64を接着し、この振動板64上に圧電素子58を接着するとともに、圧電素子58の上部電極と配線基板59を電気的に接続させる。これら上部要素(64,58,59)の接着手順は特に限定されない。例えば、振動板64に圧電素子58を接着してから、振動板64を流路板62に接着し、その後圧電素子58の電極と配線基板59を接続するなどの態様も可能である。
次に、この流路板62と上部要素とを接合した状態で(ノズルプレート接合前に)、アクチュエータの導通検査や振動板の変位測定などの試験を行う(ステップS108)。具体的には、アクチュエータ(圧電素子58)の抵抗値検査、アクチュエータの静電容量検査、振動板の変位測定などの試験項目を実施する。振動板64を光反射部材で構成することにより、振動板64の下面(圧力室側)からレーザ光などの測定光を照射して振動板64の変位を光学的に測定することが可能である。このように、圧力発生部に相当するアクチュエータ(圧電素子58)及び振動板64の変位測定を行えば、個々の圧力発生部の動作確認や特性のバラツキを把握することができるため、検査結果に応じてアクチュエータ配線のトリミングや、バラツキの記憶、バラツキに応じた画像処理補正などによって、特性バラツキの補正も可能となる。
次に、流路板62のノズルプレート接着面に、転写法などで接着剤を塗布する(図10のステップS110)。本実施形態では、接着剤として、熱硬化性を有する紫外線硬化型の接着剤が用いられ、その中でも特に紫外線硬化性を有する熱硬化型エポキシ接着剤が好適である。なお、流路板62に接着剤を付与する態様に代えて、または、これと組み合わせて、ノズルプレート60の流路板接合面に接着剤を付与してもよい。
ステップS110の接着剤塗布工程において接着剤の塗布を行った後、流路板62とノズルプレート60の位置合わせ(アライメント)をしながら、ノズルプレート60を流路板62に積層して加圧し、流路板62にノズルプレート60を貼り合わせる(ステップS112)。
具体的には、図6及び図7のように、インク流路に相当する圧力室52の空間とノズル51が連通するように位置合わせを行い、流路板62にノズルプレート60を貼り合わせて加圧する(「積層加圧工程」に相当)。以下では、この流路板62(ステップS106で上部要素を備えたもの)にノズルプレート60を貼り合わせた状態の構造体(接着剤の硬化が完了していない状態のもの)を「貼り合わせ積層構造体」と呼ぶことにする。
次に、この貼り合わせ積層構造体に対して、配線基板59側(ノズルプレート60と反対側)から光を照射し、照射開口68,66を介して流路板62の隔壁部62Aに対し選択的に光を入射させ、隔壁部62Aの下面とノズルプレート60の接合面に介在する接着剤を硬化させる(ステップS114)。これにより、光照射された接着剤の部分が選択的に硬化し(図5参照)、流路板62とノズルプレート60の間の仮固定が行われる。
ここで、光照射(露光)方法の具体例について説明する。
図12は、露光工程の一例を示す概略図である。同図の例では、光源120から出射される光122をビームエクスパンダ124によってビーム径を広げ、概略平行光を得る平行光照射装置が用いられる。なお、図中の符号124A,124Bはビームエクスパンダ124を構成するレンズである。
光源120は、流路板62の材質(光透過特性)と接着剤126の特性に合わせて適宜選択される。流路板62が感光性ガラスで構成される場合には、例えば、照射光として、高圧水銀ランプのh線(波長405nm)やg線(波長435nm)、或いは、波長400〜500nm程度の可視光レーザ(波長488nmの固体レーザなど)を用い、熱硬化性を付与した可視光硬化型接着剤を組み合わせることが好ましい。
また、流路板62がシリコン(Si)のエッチングで構成されている場合、シリコンは赤外線を透過しやすいため、CO2レーザ(波長9.4μm、10.6μm)などの遠赤外光源を用い、低温硬化型エポキシ熱接着剤(60〜80℃程度で硬化するもの)を組み合わせることが好ましい。なお、嫌気性接着剤は硬化が不均質になりやすく、耐液性も不十分なため好ましくない。
ビームエクスパンダ124を介して得られる照射光(平行光)は、マスク128を介して貼り合わせ積層構造体130に照射される。露光用のマスク128は、光通過用の開口128Aを有し、各開口128Aは貼り合わせ積層構造体130の照射開口66、68の位置と一致するように配置される。
マスク128における光通過用の開口128A以外の部分(遮光部128B)は光の通過が遮断され、開口128Aの部分(すなわち、照射開口66,68に対応する部分)にのみ選択的に光が照射される。
マスク128の開口128Aを通過した光は、配線基板59の照射開口68と振動板64の照射開口66を通過して流路板62の隔壁部62Aに入射し、隔壁部62Aの内部を進んで接着剤126に照射される。
図13は、露光工程の他の例を示す要部概略図である。図示の例は、図12で説明したマスク128に代えて、マイクロレンズアレイ140を用いている。なお、図13では、図面を見やすくするために、便宜上、配線基板59を点線で描いている。
図13に示すように、流路板62へ光を入射させるにあたり、マイクロレンズアレイ140を用いて接合部ごとに集光させた集束光を入射させることにより、図12で説明したマスク128が不要となり、簡単な構成で一括照射時の光源の利用効率を高めることができる。すなわち、図12の例と比較して、マスク128の遮光部120Bによる遮光(ケラレ)がないので光の利用効率が高い。
また、マイクロレンズアレイ140によって集光した光(スポット光)を流路板62の隔壁上面に照射できるため、光線入射幅を狭く(入射径を小さく)設定できる。このため、光源と流路板62の位置合わせ(アライメント)精度の緩和も可能である。また、振動板64や配線基板59に集束光が通過する程度の小径の孔(照射開口66、68)をあければ、光入射が可能である。
図14に示すとおり、流路板62に入射した光(入射角i;ただし、0°≦i<90°)の流路板62壁面(空気と接する媒質境界面)での光線反射角θは臨界角より大きいため、光が傾斜入射しても流路板62内で全反射を繰り返し、流路板62から漏れることなくノズルプレート60の接合面に光が到達し、接着剤に照射される。
ガラス(屈折率n=1.5;可視光)の場合、屈折角rは0〜40°、反射角θは50〜90°となり臨界角(40°)よりも大きい。また、シリコン(屈折率n=3.5;赤外光)の場合、屈折角rは0〜15°、反射角θは75〜90°となり臨界角(15°)よりも大きい。よって、流路板62内に進入した光は壁面で全反射し、流路板62外部に漏れることなく、効率よくノズルプレート接合面へと導かれる。
更に、図15のように、反射性を有するノズルプレート60に形成された窪み114は、凹面鏡のように光を集光する作用を有し、当該窪み114面で反射した光が集光されて接着剤134に効率よく照射される。また、この窪み114は、余剰接着剤を保持したり、接着で発生したガスを保持したりする機能を果たすため、接着の安定性(信頼性)を高める効果がある。
上述した図13の構成例では、ノズルの配列ピッチと同等の配列ピッチのマイクロレンズアレイ140を用いて、隣接する圧力室の隔壁の全てについて光を一括入射させる例を示しているが、必ずしも全ての隔壁に対して光を入射させる必要はなく、適宜の割合で光照射位置を間引きする態様や、全体に対して比較的狭い照射範囲を設定し、照射位置を変えながら(例えば、露光ステージを照射毎にノズルピッチ分だけ移動させながら)複数回の照射工程を行う(照射工程を複数回に分割する)などの態様により、仮固定の効果を確保しつつ、照射装置の簡素化や発熱の低減を図ることができる。
図16は、光照射位置を間引く例を示す平面図である。同図の符号144で示した黒丸(塗りつぶしの丸)の位置が集束光の照射を行う位置(照射位置)であり、符号146の一点鎖線で描いた白丸の位置は光照射を行わない位置(非照射位置)を表している。マイクロレンズ148は照射位置144に光を集束させるように、同図の点線で示す位置に配置される。なお、この場合も、全ての照射位置を一括露光する構成に限定されず、露光ステージを移動させながら複数回の露光を行ってもよい。
図17は図16に示したマイクロレンズ148と圧力室52の関係を模式的に描いた断面図である。なお、図17では、図示の便宜上、振動板64、圧電素子58、配線基板59は省略した。
図16及び図17に示したように、適度な割合(間引きパターン)で光照射位置を間引きながら、ヘッド全体では概ね平均的に光照射位置を分布させるように分散させることで、良好な仮固定の効果を得ることができる。
ここで上記光照射工程における光線の入射条件について考察する。図18は、ヘッド50における仮固定の位置を模式的に示した平面図である。同図において符号153の斜線で示した部分が仮固定の光照射エリア(以下、「仮固定部」という)を表す。
考察にあたり、次の条件を満たすものとする。
(前提条件1):局部加熱を避けるために、ビームウエスト(集光点)を流路板62の外(流路板62の上端面よりも上方)に設定する。
(前提条件2):全体硬化時(図10のステップS116)の歪み低減のため、各仮固定部は分離させる。
(前提条件3):図15で説明した窪み114による集光作用を活用する場合を除き、多重反射による迷光を防ぐためには、ノズルプレートの接合部は反射防止の処理(例えば、黒処理、吸収剤添加など)を施すことが好ましい。
(前提条件1):局部加熱を避けるために、ビームウエスト(集光点)を流路板62の外(流路板62の上端面よりも上方)に設定する。
(前提条件2):全体硬化時(図10のステップS116)の歪み低減のため、各仮固定部は分離させる。
(前提条件3):図15で説明した窪み114による集光作用を活用する場合を除き、多重反射による迷光を防ぐためには、ノズルプレートの接合部は反射防止の処理(例えば、黒処理、吸収剤添加など)を施すことが好ましい。
図18に示すように、ヘッド50の長手方向(主走査方向)に並ぶ圧力室52の配列間隔をP1、同方向の隔壁の厚さ(隣接圧力室の壁間距離)をW1とし、ヘッド50の短手方向(副走査方向)に並ぶ圧力室52の配列間隔をP2、同方向の隔壁の厚さ(隣接圧力室の壁間距離)をW2とする。
[最大入射条件]
図18の副走査方向に仮固定する場合(つまり、主走査方向に隣接して並ぶ圧力室の間の隔壁部に光を照射する場合)を考えると、副走査方向に並ぶ仮固定部について、それぞれの仮固定部を分離させる(連続させない)条件として、1つの仮固定部の副走査方向サイズ(Ws)をP2よりも小さくするものとする。Ws=P2となる入射角(最大入射角imax)の条件を図19から求めると、スネルの法則(n0sini=nsinr)より、
imax=sin−1(nP2/〔2n0{(P2/2)2+h2}1/2〕)・・・[式1]
ただし、n0は空気の屈折率、nは流路板の屈折率、hは流路板の厚さである。よって、入射角iは、[式1]を用いて、
0°≦i<imax
の条件を満たすことが必要となる。
図18の副走査方向に仮固定する場合(つまり、主走査方向に隣接して並ぶ圧力室の間の隔壁部に光を照射する場合)を考えると、副走査方向に並ぶ仮固定部について、それぞれの仮固定部を分離させる(連続させない)条件として、1つの仮固定部の副走査方向サイズ(Ws)をP2よりも小さくするものとする。Ws=P2となる入射角(最大入射角imax)の条件を図19から求めると、スネルの法則(n0sini=nsinr)より、
imax=sin−1(nP2/〔2n0{(P2/2)2+h2}1/2〕)・・・[式1]
ただし、n0は空気の屈折率、nは流路板の屈折率、hは流路板の厚さである。よって、入射角iは、[式1]を用いて、
0°≦i<imax
の条件を満たすことが必要となる。
具体的に、n0=1(空気)、P2=0.2mm、h=0.4mmのとき、n=1.5(ガラス)の場合には、imax=21°となり、入射角iは0≦i<21°を満たすことが必要である。また、n=3.5(シリコン)の場合には、imax=58°となり、入射角iは0≦i<58°を満たすことが必要である。
[望ましい入射条件]
更に望ましい条件として、集束光を照射することによる局部加熱を避けるために、入射ビーム径(照射開口66の直径)は、隔壁部62Aの幅(図18のW1)に近づけることが望ましい。図20のように、集光点(ビームウエストの位置)を流路板62の上方にずらし、流路板62に光が入射する際のビーム径が隔壁部62Aの幅W1と同等のφW1となる条件を求めると、このときの最大入射角imaxは、
imax=sin−1(n[P2−W1]/〔2n0{([P2−W1]/2)2+h2}1/2〕)
・・・[式2]
となる。
更に望ましい条件として、集束光を照射することによる局部加熱を避けるために、入射ビーム径(照射開口66の直径)は、隔壁部62Aの幅(図18のW1)に近づけることが望ましい。図20のように、集光点(ビームウエストの位置)を流路板62の上方にずらし、流路板62に光が入射する際のビーム径が隔壁部62Aの幅W1と同等のφW1となる条件を求めると、このときの最大入射角imaxは、
imax=sin−1(n[P2−W1]/〔2n0{([P2−W1]/2)2+h2}1/2〕)
・・・[式2]
となる。
よって、望ましい入射角iの条件は、[式2]を用いて、
0°≦i<imax
であり、具体的に、n0=1(空気)、P2=0.2mm、h=0.4mm、W1=0.07mmのとき、n=1.5(ガラス)の場合には、imax=14°となり、入射角iは0≦i<14°を満たすことが望ましい。また、n=3.5(シリコン)の場合には、imax=34°となり、入射角iは0≦i<34°を満たすことが望ましい。
0°≦i<imax
であり、具体的に、n0=1(空気)、P2=0.2mm、h=0.4mm、W1=0.07mmのとき、n=1.5(ガラス)の場合には、imax=14°となり、入射角iは0≦i<14°を満たすことが望ましい。また、n=3.5(シリコン)の場合には、imax=34°となり、入射角iは0≦i<34°を満たすことが望ましい。
主走査方向に仮固定する場合(つまり、副走査方向に隣接して並ぶ圧力室の間の隔壁部に光を照射する場合)についても同様の観点から条件を求めることができ、上記副走査方向について求めた条件式におけるP2,W1をそれぞれ、P1,W2に変更して適用する(図18参照)。
照射光の入射角を上記条件の範囲とすることにより、各光照射エリア(仮固定部)153が確実に分離され、仮止め効果が一層向上する。
こうして、光照射による仮固定を実施した後に、ヘッド全体を加熱して接着剤126を硬化させる(図10のステップS116)。その後、ハウジング実装並びに供給流路の接続を行い、ヘッドが完成する(ステップS118)。
上述の製造方法によれば、ヘッドの全体を加熱する前に、接合部を選択的に仮固定(仮止め)するため、全体加熱時(ステップS116)の歪みや位置ずれを低減することができる。このような、技術的効果は、本例のようなマトリクス型長尺ヘッドの製造において特に有益である。
また、仮固定の光照射工程(ステップS114)においてマイクロレンズアレイ140を用いて接合部ごとに集束光を照射することにより、一括照射時の光源利用効率を一層高めることができるとともに、光源と流路板とのアライメント精度の緩和も可能である。
更に、本例の場合、振動板64に圧電素子58を実装し、電気配線を行った後に、ノズルプレート60の仮固定(ステップS114)並びに全体加熱(ステップS116)を行うため、次のような利点がある。すなわち、アクチュエータの電気接続など、比較的高温になりやすいプロセスの後にノズルプレートを接合できるので、ノズルプレートの高温加熱が防止でき、応力や歪みが軽減され、吐出精度や信頼性が向上する。
また、本例によれば、ノズルプレート接合前に実機の電気配線を用いたアクチュエータの導通検査や振動板の変位測定などが可能なため、圧力発生部の動作確認や特性バラツキの補正が一層精度良く、確実に行える。
〔液体吐出ヘッドの製造方法(例2)〕
次に、ヘッドの製造方法の第2例を説明する。図21は、第2例に係るヘッドの製造方法を示したフローチャートである。この第2例によって製造されるヘッドは、図6〜7で説明したヘッド50の構造とは必ずしも同一である必要はないが(例えば、振動板64及び配線基板59について照射開口66,68は不要であるが)、以下の説明では、図6〜7を援用して、同一又は類似の部材について同一の符号を付して説明する。
次に、ヘッドの製造方法の第2例を説明する。図21は、第2例に係るヘッドの製造方法を示したフローチャートである。この第2例によって製造されるヘッドは、図6〜7で説明したヘッド50の構造とは必ずしも同一である必要はないが(例えば、振動板64及び配線基板59について照射開口66,68は不要であるが)、以下の説明では、図6〜7を援用して、同一又は類似の部材について同一の符号を付して説明する。
図21におけるステップS202,S204は、図10のステップS102、S104と同様の工程であるため説明は省略する。また、図21のステップS206,S208は、図10のステップS110,112と類似する工程である。
すなわち、図21のステップS206では、流路板62のノズルプレート接合面に転写法によって接着剤を塗布する。その後、ステップS208においてノズルプレート60と流路板62のアライメントを行い、両者を加圧して貼り合わせる。
次に、この流路板62とノズルプレート60を貼り合わせた積層構造体に対して流路板側から光照射を行い、隔壁部62Aのノズルプレート接合面に存在する接着剤を選択的に硬化させる仮固定を行う(ステップS210)。
図22は、当該光照射工程(ステップS210)の説明図である。図22に示すように、流路板側にマスク210を配置し、当該マスク210を介して略平行光を照射する。
マスク210は、圧力室52の隔壁部62Aに対応する位置に光通過用の開口210Aが形成され、圧力室52の空間に対応する領域が遮光部210Bとなっている。つまり、マスク210には、流路板62のノズルプレート接合面に存在する接着剤に対して光を照射するための開口パターンが隔壁部62Aの位置に合わせて形成されている。
このマスク210に対して図22の上方から略平行光を照射することにより、マスク210の開口210Aを通過した光は、隔壁部62Aの上端面から流路板62内に入射し、隔壁部62Aの内部を進んで接着剤134に照射される。こうして、光照射された部分のみが選択的に硬化して仮固定(仮止め)される。なお、図14で説明したとおり、入射角iで隔壁部62Aに入射した光は、隔壁部62Aの壁面で全反射し、外部に漏れることなく接合部に導かれるため、流路板62に対して照射光を垂直入射(i=0°の垂直露光)させる態様に限らず、適宜の入射角(i≠0°)で照射(傾斜露光)することも可能である。
上記の仮固定工程の後に、図21のステップS210に進み、流路板62とノズルプレート60の全体を加熱して接着剤を硬化させる。
その後、ヘッドの上部要素(振動板64、圧電素子58、配線基板59など)の接合を行い(ステップS214)、ハウジング実装及び供給流路の接続を行う(ステップS216)。こうして、ヘッドを組み立て終えた後に、アクチュエータ(圧電素子58)の抵抗値測定、静電容量測定などの電気試験を行う(ステップS218)。
上述の第2例に係る製造方法によれば、ノズルプレートと流路板の接合面に存在する接着剤の全体を硬化させる前に、接合部を選択的に仮固定(仮止め)するため、全体加熱時(ステップS212)の歪みや位置ずれを低減することができる。
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、高密度の2次元配列ノズルを有する金属製ノズルプレートを用いた場合でも、接合歪みや位置ずれを防止した高精度なノズルプレート接合が可能なため、飛翔曲がりや接着強度などが安定する。
上記実施形態では、記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を有するページワイドのフルライン型ヘッドを用いたインクジェット記録装置を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、短尺の記録ヘッドを往復移動させながら(複数回のヘッド走査により)画像記録を行うシリアル型(シャトルスキャン型)ヘッドを用いるインクジェット記録装置についても本発明を適用可能である。
また、上述の説明では、画像形成装置の一例としてインクジェット記録装置を例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。例えば、印画紙に非接触で現像液を塗布する写真画像形成装置等についても本発明の液体吐出ヘッドを適用できる。また、本発明に係る液体吐出ヘッドの適用範囲は画像形成装置に限定されず、液体吐出ヘッドを用いて処理液その他各種の液体を被吐出媒体に向けて噴射する各種の装置(塗装装置、塗布装置、配線描画装置など)について本発明を適用することができる。すなわち、本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法により製造される液体吐出ヘッドの適用範囲は上述したインクジェト記録装置に限らず、工業用の精密塗布装置、レジスト印刷装置、電子回路基板の配線描画装置、染色加工装置、塗装装置など、液体を吐出(噴射)する各種の液滴吐出装置に適用可能である。
10…インクジェット記録装置、50…ヘッド、51…ノズル、52…圧力室、54…個別供給路、55…共通流路、58…圧電素子、59…配線基板、60…ノズルプレート、62…流路板、62A…隔壁部、64…振動板、照射開口66,68、114…窪み、120…光源、124…ビームエクスパンダ、126…接着剤、140…マイクロレンズアレイ、153…光照射エリア
Claims (9)
- 液体を吐出するための複数のノズルが形成されたノズルプレートと、前記ノズルプレートに接合され、各ノズルに連通する流路が形成されている流路部材と、を備えた液体吐出ヘッドの製造方法であって、
前記流路部材を光透過性材料によって構成し、
前記ノズルプレート及び前記流路部材の少なくとも一方の接合面に、熱硬化性を有する光硬化型接着剤を付与する接着剤付与工程と、
前記接着剤付与工程の後に、前記ノズルが前記流路部材の対応する前記流路に連通するように位置合わせしながら前記ノズルプレートを前記流路部材に積層して加圧する積層加圧工程と、
前記積層加圧工程の後、前記流路部材側から前記接着剤を硬化させる光を照射し、前記流路部材に入射させた光を前記流路部材によって前記接合面に導き、該接合面に存在する前記接着剤の一部を硬化させる光照射工程と、
前記光照射工程の後、前記ノズルプレート及び前記流路部材の接合構造体を加熱して前記接合面に存在する前記接着剤の全体を硬化させる加熱工程と、
を含むことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。 - 前記光照射工程は、前記流路部材における前記流路の隔壁部に対して選択的に露光を行うことを特徴とする請求項1記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
- 前記光照射工程は、各光照射位置に対して集束光を照射することを特徴とする請求項2記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
- 前記流路部材に形成されている複数の前記流路は、前記ノズルの配置に対応して第1方向及び第2方向に沿って並ぶように2次元配置され、
前記第1方向に並ぶ前記流路の配列ピッチをP1、前記第1方向に並んで隣接する前記流路の間隔をW1、前記第2方向に並ぶ前記流路の配列ピッチをP2、前記第2方向に並んで隣接する前記流路の間隔をW2、前記流路部材の厚さをh、前記流路部材の屈折率をn、空気の屈折率をn0とするとき、
前記光照射工程において、前記第1方向に前記配列ピッチP1で並ぶ前記流路の間の隔壁部に前記集束光を入射させる場合、当該集束光のビームウエストが前記流路部材の光入射面の手前に位置し、前記光入射面から前記流路部材に進入する光の入射角iが、次式、
0°≦i<imax
ただし、
imax=sin−1(n[P2−W1]/〔2n0{([P2−W1]/2)2+h2}1/2〕)
を満たすことを特徴とする請求項3記載の液体吐出ヘッドの製造方法。 - 前記流路部材に形成されている複数の前記流路は、前記ノズルの配置に対応して第1方向及び第2方向に沿って並ぶように2次元配置され、
前記第1方向に並ぶ前記流路の配列ピッチをP1、前記第1方向に並んで隣接する前記流路の間隔をW2、前記第2方向に並ぶ前記流路の配列ピッチをP2、前記第2方向に並んで隣接する前記流路の間隔をW2、前記流路部材の厚さをh、前記流路部材の屈折率をn、空気の屈折率をn0とするとき、
前記光照射工程において、前記第2方向に前記配列ピッチP2で並ぶ前記流路の間の隔壁部に前記集束光を入射させる場合、当該集束光のビームウエストが前記流路部材の光入射面の手前に位置し、前記光入射面から前記流路部材に進入する光の入射角iが、次式、
0°≦i<imax
ただし、
imax=sin−1(n[P1−W2]/〔2n0{([P1−W2]/2)2+h2}1/2〕)
を満たすことを特徴とする請求項3記載の液体吐出ヘッドの製造方法。 - 前記ノズルプレートの前記流路部材との接合部に窪みが形成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
- 前記流路部材に照射する光を通過させる第1の照射開口を有する振動板を、前記流路部材のノズルプレート接合面と反対側に接合する振動板接合工程と、
前記振動板の流路部材接合面と反対側に、前記流路内の液体に圧力変化を与えるための圧力発生手段を設ける圧力発生手段形成工程と、
前記流路部材に照射する光を通過させる第2の照射開口が前記第1の照射開口と重なる位置に形成された配線基板と、前記圧力発生手段とを電気的に接続させる電気接続工程と、を有し、
前記振動板接合工程、前記圧力発生手段形成工程及び前記電気接続工程を経た後に、前記光照射工程を実施し、前記第1及び第2の照射開口を介して前記流路部材に光を入射させることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。 - 前記振動板接合工程、前記圧力発生手段形成工程及び前記電気接続工程を経た後に、前記圧力発生手段の導通検査、動作確認、及び前記振動板の変位測定のうち少なくとも1項目を含む試験を行う試験工程を実施し、前記試験工程の後に前記光照射工程を実施することを特徴とする請求項7記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
- 請求項1乃至8の何れか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法によって製造された液体吐出ヘッドを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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---|---|---|---|
JP2007073422A JP2008230063A (ja) | 2007-03-20 | 2007-03-20 | 液体吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013082151A (ja) * | 2011-10-12 | 2013-05-09 | Seiren Co Ltd | インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 |
-
2007
- 2007-03-20 JP JP2007073422A patent/JP2008230063A/ja active Pending
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