JP2008023792A - ノズルプレートの製造方法、液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 吐出性能の高いノズルを有するノズルプレートを得る。
【解決手段】 液体を吐出により画像を形成する液体吐出ヘッドを構成するノズルプレートの製造方法において、透明部材と透明導電膜からなる透明基板上に感光性膜を形成する感光性膜形成工程と、透明部材及び透明導電膜について光を透過する波長からなる照明光を発生する光源と、前記照明光でマスク上の照明領域を照明する照明光学系と、前記照明領域内のマスクに形成されたパターンの像を前記透明基板に投影する投影光学系とを有する露光装置により、透明基板の感光性膜の形成されていない面から光を照射し、マスクに形成されたパターンの像を感光性膜に露光する露光工程と、露光された感光性膜を現像する現像工程からなることを特徴とするノズルプレートの製造方法を提供することにより上記課題を解決する。
【選択図】 図1
【解決手段】 液体を吐出により画像を形成する液体吐出ヘッドを構成するノズルプレートの製造方法において、透明部材と透明導電膜からなる透明基板上に感光性膜を形成する感光性膜形成工程と、透明部材及び透明導電膜について光を透過する波長からなる照明光を発生する光源と、前記照明光でマスク上の照明領域を照明する照明光学系と、前記照明領域内のマスクに形成されたパターンの像を前記透明基板に投影する投影光学系とを有する露光装置により、透明基板の感光性膜の形成されていない面から光を照射し、マスクに形成されたパターンの像を感光性膜に露光する露光工程と、露光された感光性膜を現像する現像工程からなることを特徴とするノズルプレートの製造方法を提供することにより上記課題を解決する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、液体吐出ヘッドに用いられるノズルプレートの製造方法、液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び画像形成装置に関するものであり、特に、内部にくびれを有するノズルのノズルプレートの製造方法、及び、これにより製造されるノズルプレートを用いた液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び画像形成装置に関するものである。
従来からある画像形成装置として、多数の液体吐出ノズルを配置させたインクジェットヘッド(液体吐出ヘッド)を有し、このインクジェットヘッドと記録媒体とを相対的に移動させながら、ノズルから記録媒体に向けてインク(液体)を吐出することにより記録媒体上に画像を記録するインクジェットプリンタ(インクジェット記録装置)が知られている。
このようなインクジェットプリンタのインクジェットヘッドは、たとえばインクタンクからインク供給路を介してインクが供給される圧力室と、画像データに応じた電気信号によって駆動される圧電素子と、圧電素子の駆動によって変形する圧力室の一部を構成する振動板と、振動板の変形によって圧力室の容積が減少することにより圧力室内のインクが液滴として吐出される圧力室に連通するノズルを含む圧力発生ユニットを有している。インクジェットプリンタにおいては、圧力発生ユニットのノズルから吐出されたインクによって形成されるドットを組み合わせることによって記録媒体上に1つの画像が形成される。
このようなインクジェットプリンタは、微細なノズルからインクを直接吐出して情報を記録する方式であるため、ノズルの形成されたノズルプレートは、インクの吐出性能を決める非常に重要な部材の一つであり、形状等によりインクの吐出性能が異なると共に、吐出性能の均一化のために高い寸法精度が要求される。
特許文献1では、導電性透明基材について表裏からの両面露光を行うことにより、高アスペクト比のザグリ付金属テーパノズルを形成する方法が開示されている。
特許文献2では、レジストの塗布された透明基材の裏面より露光光を照射して、テーパ状の電鋳ノズルを一括形成する方法が開示されている。
特許文献3では、レジストが塗布された透明基材の両面より露光を行うことによりテーパ部とストレート部を有するノズルを形成する方法が開示されている。
特許文献4では、レーザー加工により、12°程度のテーパを有するノズルの形成方法が開示されている。
特許文献5では、特性の異なる2層のレジストを形成し露光を行うことにより、異なる角度のテーパを有するノズルの形成方法が開示されている。
特許文献6では、感度の異なる2層のレジストを用いることにより、テーパ部とストレート部を有するノズルの形成方法が開示されている。
特開平7−329304号公報
特開平10−296982号公報
特開2004−330636号公報
特開2001−187451号公報
特開2002−137381号公報
特開2002−19125号公報
しかしながら、特許文献1に開示された発明では、テーパ部の形成には、拡散板の他、基板の傾斜回転を利用しているが、拡散板等による拡散光では形状制御が困難であり、形状バラツキも生じやすく、ノズル形状が不均一となり画像形成にも悪影響を与える。また、傾斜露光によりテーパを形成しても基板側開口部は、鋭角となるため精度のバラツキが生じやすく、広角になるに従い、光源と基板との間隔が広くなるため照度均一性が低下し、装置も大型化してしまう。
特許文献2に開示された発明では、平行光によりテーパを自ずと形成する方式であるため、広角化が困難であるとともに、吐出部分がメッキ成長により形成されるため、高い精度で形成することが困難である。
特許文献3に開示された発明では、マスクをレジスト面から離して露光することでテーパ部を形成しているが、このような方法による光の広がりの制御はきわめて困難であり、高精度のノズル形成には不向きである。
特許文献4に記載された発明では、テーパの角度を広角にするには限界があり、広角のテーパからなるノズルを形成することができない。又、レーザー加工であるため、ノズルプレートが金属材料により構成される場合、加工が困難となる。
特許文献5に記載された発明では、テーパ部を形成する際、拡散板を用いて露光を行うが、拡散板による拡散光の制御は困難であり、特に、任意形状の高精度な加工は困難で、ノズル間のバラツキも生じやすい。
特許文献6に記載された発明では、テーパ部の形成には、基板からの乱反射光を用いているが、乱反射光の制御は困難であり、特に、任意形状の高精度な加工は困難で、ノズル間のバラツキも生じやすい。また、レジストを2層設ける必要があるが、工程が複雑となり生産性の低下を招く。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、内部にくびれを有するノズルを高い精度で作製する方法を提供することを目的とするものである。
請求項1に記載の発明は、液体を吐出することにより画像を形成する液体吐出ヘッドを構成するノズルプレートの製造方法において、透明部材と透明導電膜からなる透明基板上に感光性材料を塗布、又は、付着させることにより感光性膜を形成する感光性膜形成工程と、前記透明部材及び透明導電膜について光を透過する波長からなる照明光を発生する光源と、前記照明光でマスク上の照明領域を照明する照明光学系と、前記照明領域内のマスクに形成されたパターンの像を前記透明基板に投影する投影光学系とを有する露光装置により、前記透明基板の感光性膜の形成されていない面から照射し、前記マスクに形成されたパターンの像を前記透明基板上の感光性膜に露光する露光工程と、露光された前記感光性膜を現像する現像工程と、からなることを特徴とするノズルプレートの製造方法である。
請求項2に記載の発明は、液体を吐出することにより画像を形成する液体吐出ヘッドを構成するノズルプレートの製造方法において、透明部材と透明導電膜からなる透明基板上にネガ型の感光性材料を塗布、又は、付着させることにより感光性膜を形成する感光性膜形成工程と、前記透明部材及び透明導電膜について光を透過する波長からなる照明光を発生する光源と、前記照明光でマスク上の照明領域を照明する照明光学系と、前記照明領域内のマスクに形成されたパターンの像を前記透明基板に投影する投影光学系とを有する露光装置により、前記透明基板の感光性膜の形成されていない面から照射し、前記マスクに形成されたパターンの像を前記透明基板上の感光性膜に露光する露光工程と、露光された前記感光性膜を現像する現像工程と、前記現像後の透明基板の透明導電膜の形成された面に、電鋳により金属層を形成する電鋳工程と、前記金属層を前記透明基板より剥離する剥離工程と、からなることを特徴とするノズルプレートの製造方法である。
請求項3に記載の発明は、前記露光装置がケラー照明による光学系により構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のノズルプレートの製造方法である。
請求項4に記載の発明は、前記露光装置の結像の際の焦点深度よりも、前記感光性膜の膜厚が厚く、前記感光性膜の膜中の領域内において、マスクに形成されたパターンの像を結像させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のノズルプレートの製造方法である。
請求項5に記載の発明は、前記露光装置の前記マスクと前記投影光学系との光路に開口量が調整可能な開口絞りを設け、前記開口絞りの開口量を調節することにより、少なくとも2以上の異なる開口量により前記透明基板上に形成された前記感光性膜を露光することを特徴とする請求項1から4に記載のノズルプレートの製造方法である。
請求項6に記載の発明は、前記感光性膜は、前記光源の波長の光を一部透過する材料から構成されており、前記露光工程において、前記露光装置の光源から発生した光のうち前記透明基板に形成された感光性膜を透過した光を反射し、前記感光性膜の一部を感光する反射板を設けたことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のノズルプレートの製造方法である。
請求項7に記載の発明は、前記反射板は、誘電体膜、誘電体多層膜又は、これらを含むものからなるものであることを特徴とする請求項6に記載のノズルプレートの製造方法である。
請求項8に記載の発明は、前記反射板が、前記露光装置の光源から発生した光の一部を透過するものであり、前記反射板を透過した光の光量を検出する光量センサを設け、前記光量センサによる光の検出量に基づき、前記光源より発生する光量、前記開口絞りの開口量、又は、前記反射板の前記光源の波長における反射率を制御することを特徴とする請求項6または7に記載のノズルプレートの製造方法である。
請求項9に記載の発明は、請求項1から8のいずれか1項に記載の製造方法により製造されたノズルプレートを有する液体吐出ヘッドである。
請求項10に記載の発明は、前記ノズルプレートの液体吐出面に、親水性の溝が形成されていることを特徴とする請求項9に記載の液体吐出ヘッドである。
請求項11に記載の発明は、前記ノズルプレートの液体吐出面の反対面に、前記ノズルプレートに形成されたノズルの開口の直径よりも狭い溝が形成されていることを特徴とする請求項9または10に記載の液体吐出ヘッドである。
請求項12に記載の発明は、請求項9から11のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドを有することを特徴とする液体吐出装置である。
請求項13に記載の発明は、請求項9から11のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドを有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明では、内部にくびれを有するノズルを高い精度で作製することができるため、このノズルを用いて画像形成を行うことにより、ノズルより吐出する液体の飛翔性能の安定性が向上するため、高精細で緻密な画像形成をすることができる。
以下、本発明に係る第1の実施の形態について説明する。
〔ノズルプレートの作製〕
本実施の形態におけるノズルプレートの作製方法について図1に基づき説明する。図1は、本実施の形態におけるノズルプレートの作製の流れを示す。
本実施の形態におけるノズルプレートの作製方法について図1に基づき説明する。図1は、本実施の形態におけるノズルプレートの作製の流れを示す。
最初に、ステップ102(S102)の感光性膜形成工程において、透明基板上にネガレジストを塗布する。具体的には、図2(a)に示すように、本実施の形態では、ガラス等の透明部材101上に透明導電膜102の形成された透明基板103を用いる。透明部材101、透明導電膜102は、ともに後述する露光装置の光源の波長に対し高い透過率を示す材料により構成されている。具体的には、露光装置の光源に、固体レーザー(波長:355〔nm〕)を用いる場合には、透明基板103は、この波長の光を透過する透明部材101、透明導電膜102により構成される。透明部材101としては、石英ガラス等が挙げられ、透明導電膜102としては、Ga2O3からなる膜が挙げられる。また、KrF(波長:248〔nm〕)のエキシマレーザー等、半導体レーザー(375〔nm〕)、水銀ランプのi線(365〔nm〕)、g線(405〔nm〕)を光源して用いた場合であっても、この波長の光を透過する透明部材101、透明導電膜102からなる透明基板103を用いる必要がある。
尚、光源の波長によっては、透明導電膜102を構成する材料としては、ZnO(酸化亜鉛)やITO(酸化インジウムスズ)、SnO2(酸化スズ)等を用いることも可能であるが、Ga2O3は、一般的に上記光源の波長の光でも高い透過率を示すことから、より好ましい。
この透明基板103の透明導電膜102の形成された面に、スピンコーター等によりネガレジスト110、即ち、ネガタイプのフォトレジストを塗布する。塗布する膜厚は、後述するノズルにくびれを設けるため、後述する露光装置の焦点深度以上の厚さが望まれる。従って、本実施の形態では、厚膜レジストを用いている。尚、ドライフィルム(DFR)を用いて、透明基板103に密着させる方法であっても良い。
この後、ステップ104(S104)において、透明基板103にネガレジスト110を塗布したものについて、プリベークをおこなう。
この後、ステップ106(S106)の通常露光工程において、投影光学系を有する露光装置を用いて通常露光を行う。
ここで、本実施の形態に用いられる露光装置について図4に基づき説明する。
本実施の形態において用いられる露光装置は、固体レーザーを光源151とするものであり、光源151より発せられた光は、インプットレンズ等からなる光学系152を介し、フライアイレンズ153に入射する。フライアイレンズ153は、2枚のシリンドリカルレンズを直交させたものである。フライアイレンズ153に入射した光束は、リレーレンズ154を介しマスク155を照射する。マスク155には、透明基板103上に形成されているネガレジスト(図4中不図示)に所望のパターンを露光するためのパターンが形成されている。マスク155を照射した光束は、開口絞り156を介し、投影レンズ157により、透明基板103上のネガレジストに照射される。また、必要に応じて、透明基板103及びネガレジストを透過した光の一部を反射する反射部材105が設けられている。この反射部材105は後述するように形成されるノズル形状を調整する役割を有している。更に、この反射部材105は、光源151からの光の一部を透過するものにより構成し、この透過した光の光量を測定する光量センサ158を設けることにより、透明基板103上のネガレジストに照射されている光量をモニタすることができる。この光量センサ158によりモニタされた測定データに基づき、露光の際の光量等を調整することが可能である。具体的には、光源151の発光量を制御や、開口絞り156の絞りの制御、反射率を可変することが可能な反射部材105について、反射部材105の反射率を制御することにより、露光の際の光量の制御、反射部材105による反射光制御を行うことが可能である。
尚、開口絞り156は、フライアイレンズ153の集光面がリレーレンズ155により結像される位置に配置されており、テレセントリック光学系を構成している。また、本露光装置は、ケラー照明型の光学系からなるものである。
露光の様子を具体的に、図2(b)に基づき説明する。露光装置の光源151から発せられた露光光により、マスク155に形成されているパターンは、投影レンズ157により透明基板103に照射される。透明基板103はネガレジスト110の形成されている面が、露光装置より照射される光の入射面と反対面となるように設置されている。このため、露光光は、透明基板103を介し、ネガレジスト110に照射される。
露光装置は、ケラー照明型の光学系を有するものであるため、図に示すように透明基板103に対し斜めより進入する平行光束が存在している。露光光がネガレジスト110の内部で結像する位置に透明基板103が設置され、ネガレジスト110は、本実施の形態に用いた露光装置の焦点深度よりも十分厚く形成されているため、ネガレジスト110の内部で集光した場合、ネガレジスト110における露光光の入射側、及び出射側で光束は広がる。このため、ネガレジスト110の中程では狭く、光束の入射側、出射側はともに広がった領域110a、即ちくびれを有する形状に露光される。
この後、ステップ108(S108)において、グレーマスクを用いて露光を行う。具体的には、図2(c)に示すように、露光装置の光源の波長の一部を透過する領域のパターン104bを有するグレーマスク104を用い露光を行う。この露光では、図に示すようにグレーマスク104を透明基板103に近接させて露光を行う方式や、投影光学系を有する露光装置でもよい。
このグレーマスク露光により、ネガレジスト110の一部に露光領域110bが形成される。この露光領域110bは、後にノズルプレートの親水性トラップ溝が形成する領域である。
この後、ステップ110(S110)の現像工程において、露光されたネガレジスト110について、現像を行ったのちポストベークを行う。これにより、ネガレジスト110のうち、露光された領域がネガレジスト層110a、110bとして形成される。
この後、ステップ112(S112)において、金属であるNi(ニッケル)の共析メッキを行う。具体的には、図3(a)に示すように、ネガレジスト層110a、110bが形成された透明基板103についてNi共析メッキを行う。Ni共析メッキは、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を含有するメッキ液を用い、1〜3〔μm〕の膜厚になるまで行う。Ni共析メッキは、導電性を有する領域にのみメッキが施されるため、図3(a)に示すように、透明導電膜102の表面にのみNi共析メッキ層111が形成される。
この後、ステップ114(S114)の電鋳工程において、金属であるNi電鋳を行う。具体的には、図3(a)に示すようにNi共析メッキの施された領域、即ち、Ni共析メッキ層111上に、Ni電鋳により、Ni電鋳層112を堆積させる。このとき堆積させるNiの膜厚は、10〜50〔μm〕である。
この後、ステップ116(S116)において、有機溶媒等によりネガレジスト層110a、110bの除去を行った後、ステップ118(S118)において、透明基板103より、Ni共析メッキ層111、Ni電鋳層112により形成されるノズルプレート60を剥離する。これにより、図3(b)に示すように、ノズル51、親水性トラップ溝62、接着剤逃げ溝63が形成されたノズルプレート60が形成される。
この後、ステップ120(S120)において、図3(c)に示すように、作製されたノズルプレート60と液体吐出ヘッドの連通板59と接合し、液体吐出ヘッドを作製する。
この接合には、接着剤等を用いて接合を行うが、接合の際の接着剤の余りが、接着剤逃げ溝63に入り込むため、高い歩留まりで綺麗に接合を行うことができる。
次に、反射部材105について図5に基づき説明する。反射部材105は、光源151からの光の一部を反射する機能を有するものであり、ハーフミラー等の一定の反射率を有する部材により構成されている。
図5(a)は反射部材105を設置しない場合である。図に示されるように、透明基板103に入射した露光光は、ネガレジスト110を露光し透過した後、ネガレジスト110と空気との界面による反射を除き、すべて透過してしまう。
これに対し、図5(b)に示すように、反射部材105を設けた場合では、透明基板103に入射した露光光は、ネガレジスト110を透過した後、この光は反射部材105により反射されて、再びネガレジスト110に進入し、ネガレジスト110を露光する。このため、ネガレジスト110の反射部材105に近い面は広く露光された露光領域110aaを形成し、インクが流れ込む領域が滑らかなものとなるためインクの吐出性能が向上する。
また、このノズル部分の傾斜は、開口絞り156の絞りを調整することによって、形状を調節することが可能である。図5(c)は、露光中に開口絞り156の絞りを変化させた場合について示す。開口絞り156を絞ることにより、開口絞り156が広がっている場合とは、異なる角度でネガレジスト110に露光光が入射するため、図に示すように反射部材105による反射光によりネガレジスト110の中腹部分の露光量を増加させることができ、御椀型の領域110aaaに露光することができる。
更に、この反射部材105を誘電体膜、誘電体多層膜、又は、これらの膜を表面に形成した誘電体反射部材により構成することにより、光の干渉から入射角度に依存して反射光量を調整することができる。具体的には、開口絞り156を絞ったときには、透明基板103に垂直に入射する光の成分が多くなり、誘電体膜又は誘電体多層膜の屈折率、膜厚を調整することにより、光の干渉によりこの光の反射光量を高めることができ、また、開口絞り156を開いたときには、透明基板103に対し斜めに入射する光の成分が発生するが、光の干渉によりこの光の反射光量を低くすることが可能となるのである。
具体的に、図15に基づき説明すると、反射部材105に誘電体膜又は誘電体多層膜からなる誘電体層130を形成していない通常のアルミニウム(Al)やニッケルクロム(NiCr)合金等の金属薄膜をガラス基板等の透明基材に成膜したハーフミラー等の場合では、光の入射角度に依存することなく反射率は概ね一定である。しかしながら、反射部材105の表面に誘電体膜又は誘電体多層膜からなる誘電体層130を形成した誘電体反射部材131の場合では、図15(a)に示すように、開口絞り156が開いた状態では、透明基板103に対し垂直方向から入射する光の成分の反射率は高く、透明基板103に対し斜め方向から入射する光の成分の反射率は低くなる。このため、ネガレジスト110の露光領域110yが露光される。
従って、誘電体層130を形成した図16に示すような波長と反射率の関係を有する誘電体反射部材131を用い、開口絞り156を調整して2段階の露光を行うことにより、より一層なだらかな形状にネガレジスト110を露光することができる。具体的には、図15(b)に示すように、開口絞り156を絞った状態で露光することにより、この入射光は誘電体反射部材131では高い反射率で反射されるため露光される領域は露光領域110yyとなる。この後、図15(c)に示すように、開口絞り156を開いた状態で露光することにより、透明基板103に対し垂直方向から入射する光の成分の反射率は高く、透明基板103に対し斜め方向から入射する光の成分の反射率は低くなる。よって、ネガレジスト110の露光される領域は露光領域110yyyとなる。このように、反射部材105の表面に誘電体層130を形成した誘電体反射部材131により、開口絞り156を調整して2段階の露光を行えば、より一層なだらかな形状にネガレジスト110を露光することができる。尚、誘電体反射部材131は、誘電体層130における光の干渉により光を反射させるものであることから、誘電体層130を構成する材料の屈折率と膜厚により、特定の波長や角度における反射率を変化させることができる。よって、本実施の形態において用いられる誘電体反射部材131は、図16に示すように波長355〔nm〕の光において、入射角度を0°、15°、30°と変化させることにより、異なる反射率を示すものである。
更に、反射板105が、露光装置の光源151から発生した光の一部を透過するものであり、反射板105を透過した光の光量を検出する光量センサ158を設け、光量センサ158による光の検出量に基づき、光源151より発生する光量、開口絞り156の開口量、又は、反射板105の光源151の波長における反射率を制御することができる。
〔液体吐出ヘッドの構造〕
次に、上記工程により作製されたノズルプレートを用い作製された液体吐出ヘッドの具体的な構造について図6に基づき説明する。
次に、上記工程により作製されたノズルプレートを用い作製された液体吐出ヘッドの具体的な構造について図6に基づき説明する。
図6に示すように、圧力室ユニット53は、インクを吐出するノズル51と連通する圧力室52によって形成され、供給口54を介してインクを供給する共通液室55と連通している。圧力室52の一面(図では天面)は振動板56で構成され、その上部には、振動板56を変形させる圧電素子58が接合されており、圧電素子58の上面には個別電極57が形成される。尚、振動板56は共通電極を兼ねている。ノズル51は、ノズルプレート60を連通板59に接合することにより形成されている。ノズルプレート60には、親水性トラップ溝62が形成されている。圧電素子58は、共通電極(振動板56)と個別電極57によって挟まれており、共通電極(振動板56)と個別電極57との間に駆動電圧を印加することによって変形する。圧電素子58の変形によって振動板56が変形し、圧力室52の容積が縮小されて、圧力室52内のインクに圧力がかかり、ノズル51からインクが吐出されるような構造となっている。共通電極(振動板56)と個別電極57との間に印加されていた電圧が解除されると圧電素子58がもとに戻り、圧力室52の容積が元の大きさに回復し、共通液室55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に供給されるようになっている。
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
図7は、本発明の実施形態に係る画像形成装置であるインクジェット記録装置の概略を示す全体構成図である。図7に示すように、このインクジェット記録装置10は、インクの色毎に設けられた複数の液体吐出ヘッド(以下、単に「ヘッド」と称する場合あり)12K、12C、12M、12Yを有する印字部12と、各ヘッド12K、12C、12M、12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、ヘッド12K、12C、12M、12Yのノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16(記録媒体)の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26を備えている。
図7は、本発明の実施形態に係る画像形成装置であるインクジェット記録装置の概略を示す全体構成図である。図7に示すように、このインクジェット記録装置10は、インクの色毎に設けられた複数の液体吐出ヘッド(以下、単に「ヘッド」と称する場合あり)12K、12C、12M、12Yを有する印字部12と、各ヘッド12K、12C、12M、12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、ヘッド12K、12C、12M、12Yのノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16(記録媒体)の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26を備えている。
図7では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図7のように、裁断用のカッター28が設けられており、前記カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、前記固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置されている。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコードあるいは無線タグ等の情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻き癖が残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラ31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくともヘッド12K、12C、12M、12Yのノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が平面をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(不図示)が形成されている。図7に示したとおり、ローラ31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバー34が設けられており、この吸着チャンバー34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。 ベルト33が巻かれているローラ31、32の少なくとも一方にモータ(図7中不図示、図11に符号88で図示)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図7において、時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は、図7の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、あるいはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラ線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラ・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラ・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面にローラが接触するので、画像が滲み易いという問題がある。従って、本例のように、印字領域では画像面と接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹きつけ、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
図8は、インクジェット記録装置10の印字部12周辺を示す要部平面図である。
図8に示すように、印字部12は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙送り方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドを有している。印字部12を構成する各ヘッド12K、12C、12M、12Yは、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録紙16の搬送方向に沿って上流側(図7の左側)から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応したヘッド12K、12C、12M、12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各ヘッド12K、12C、12M、12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドがインク色毎に設けられてなる印字部12によれば、紙送り方向について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(即ち、1回の副走査で)記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、ヘッドが紙送り方向と直交する主走査方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態には限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ等のライト系インクを吐出するヘッドを追加する構成も可能である。
図7に示したように、インク貯蔵/装填部14は、各ヘッド12K、12C、12M、12Yに対応する色のインクを貯蔵するタンクを有し、各タンクは図示を省略した管路を介して各ヘッド12K、12C、12M、12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段等)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ等)を含み、前記イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各ヘッド12K、12C、12M、12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列とからなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が2次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
印字検出部24は、各色のヘッド12K、12C、12M、12Yにより印字されたテストパターンを読み取り、各ヘッドの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定等で構成される。
印字検出部24の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいため、熱風を吹きつける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことができ、画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
このようにして生成されたプリント物は、排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える選別手段(不図示)が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に、本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成されている。
また、図示を省略したが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられている。
〔液体吐出ヘッドの構成〕
次に、ヘッドの構造について説明する。色別の各ヘッド12K,12C,12M,12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によってヘッドを示すものとする。
次に、ヘッドの構造について説明する。色別の各ヘッド12K,12C,12M,12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によってヘッドを示すものとする。
図9(a) はヘッド50の構造例を示す平面透視図であり、図9(b) はその一部の拡大図である。また、図9(c) はヘッド50の他の構造例を示す平面透視図である。
記録紙16上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド50におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド50は、図9(a)〜(c) に示したように、インク滴の吐出孔であるノズル51と、各ノズル51に対応する圧力室(液室)52、供給口54等からなる複数のインク室ユニット53を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する主走査方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)を狭め、高密度化を達成している。
紙送り方向と略直交する主走査方向に記録紙16の全幅に対応する長さにわたり1列以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図9(a) の構成に代えて、図9(c) に示すように、複数のノズル51が2次元状に配列された短尺のヘッドブロック50’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録紙16の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。
なお、本例では圧力室52の平面形状が略正方形である態様を示したが、圧力室52の平面形状は略正方形に限定されず、略円形状、略だ円形状、略平行四辺形(ひし形)など様々な形状を適用することができる。また、ノズル51や供給口54の配置も図9(a)〜(c)に示す配置に限定されず、圧力室52の略中央部にノズル51を配置してもよいし、圧力室52の側壁側に供給口54を配置してもよい。
図9(b) に示すように、主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向に沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
即ち、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd×cosθとなり、主走査方向については、各ノズル51が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されず、副走査方向に1列のノズル列を有する配置構造や、2列の千鳥配置されたノズル列を有する構造など、様々なノズル配置構造を適用できる。
なお、印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、記録媒体の幅方向(主走査方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図9(a)〜(c)に示すようなマトリクス状に配置されたノズル51を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。
一方、上述したフルラインヘッドと記録紙16とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
なお、本実施形態ではフルラインヘッドを例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、記録紙16の幅よりも短い長さのノズル列を有する短尺のヘッドを記録紙16の幅方向に走査させながら、記録紙16の幅方向の印字を行うシリアル型ヘッドにも適用可能である。
尚、図9(a)〜(c)に示すように、各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており、対角線上の両隅部に形成されたノズル51と供給口54が設けられている。各圧力室52は図9(a)、(b)に示す供給口を介して不図示の共通流路(共通液室)と連通されている。前記共通流路は不図示のインク供給タンクと連通しており、前記インク供給タンクから供給されるインクは前記共通流路を介して各圧力室52に分配供給される。
〔吐出回復装置〕
図10は、インクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。インクタンク90は印字ヘッド50にインクを供給するための基タンクであり、図7で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。インクタンク90の形態には、インク残量が少なくなった場合に、補充口(図示省略)からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を替える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じて吐出制御を行うことが好ましい。なお、図10のインクタンク90は、先に記載した図7のインク貯蔵/装填部14と等価のものである。
図10は、インクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。インクタンク90は印字ヘッド50にインクを供給するための基タンクであり、図7で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。インクタンク90の形態には、インク残量が少なくなった場合に、補充口(図示省略)からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を替える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じて吐出制御を行うことが好ましい。なお、図10のインクタンク90は、先に記載した図7のインク貯蔵/装填部14と等価のものである。
図10に示したように、インクタンク90と印字ヘッド50を繋ぐ管路の中間には、異物や気泡を除去するためにフィルタ92が設けられている。フィルタ・メッシュサイズは印字ヘッド50のノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。
なお、図10には示さないが、印字ヘッド50の近傍又は印字ヘッド50と一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクは、ヘッドの内圧変動を防止するダンパー効果及びリフィルを改善する機能を有する。
また、インクジェット記録装置10には、ノズルの乾燥防止又はノズル近傍のインク粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ94と、ノズル面50Aの清掃手段としてのクリーニングブレード96とが設けられている。
これらキャップ94及びクリーニングブレード96を含むメンテナンスユニットは、図示を省略した移動機構によって印字ヘッド50に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置から印字ヘッド50下方のメンテナンス位置に移動されるようになっている。
キャップ94は、図示しない昇降機構によって印字ヘッド50に対して相対的に昇降変位される。昇降機構は、電源OFF時や印刷待機時にキャップ94を所定の上昇位置まで上昇させ、印字ヘッド50に密着させることにより、ノズル面50Aのノズル領域をキャップ94で覆うようになっている。
クリーニングブレード96は、ゴムなどの弾性部材で構成されており、図示を省略したブレード移動機構により印字ヘッド50のインク吐出面(ノズル面50A)に摺動可能である。ノズル面50Aにインク液滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード96をノズル面50Aに摺動させることでノズル面50Aを拭き取り、ノズル面50Aを清浄化するようになっている。
印字中又は待機中において、特定のノズル51の使用頻度が低くなり、そのノズル51近傍のインク粘度が上昇した場合、粘度が上昇して劣化したインクを排出すべく、キャップ94に向かって予備吐出が行われる。
すなわち、印字ヘッド50は、ある時間以上吐出しない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してノズル近傍のインクの粘度が高くなってしまい、吐出駆動用のアクチュエータ(圧電素子58)が動作してもノズル51からインクが吐出しなくなる。したがって、この様な状態になる手前で(圧電素子58の動作によってインク吐出が可能な粘度の範囲内で)、インク受けに向かって圧電素子58を動作させ、粘度が上昇したノズル近傍のインクを吐出させる「予備吐出」が行われる。また、ノズル面50Aの清掃手段として設けられているクリーニングブレード96等のワイパーによってノズル面50Aの汚れを清掃した後に、このワイパー摺擦動作によってノズル51内に異物が混入するのを防止するためにも予備吐出が行われる。なお、予備吐出は、「空吐出」、「パージ」、「唾吐き」などと呼ばれる場合もある。
また、印字ヘッド50内のインク(圧力室52内のインク)に気泡が混入した場合、印字ヘッド50にキャップ94を当て、吸引ポンプ97で圧力室52内のインク(気泡が混入したインク)を吸引により除去し、吸引除去したインクを回収タンク98へ送液する。この吸引動作は、初期のインクのヘッドへの装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも行われ、粘度が上昇して固化した劣化インクが吸い出され除去される。
具体的には、ノズル51や圧力室52内に気泡が混入したり、ノズル51内のインクの粘度上昇があるレベルを超えたりすると、圧電素子58を動作させる予備吐出ではノズル51からインクを吐出できなくなる。このような場合、印字ヘッド50のノズル面50Aに、キャップ94を当てて圧力室52内の気泡が混入したインク又は増粘インクをポンプ97で吸引する動作が行われる。
ただし、上記の吸引動作は、圧力室52内のインク全体に対して行われるためインク消費量が大きい。したがって、粘度上昇が少ない場合はなるべく予備吐出を行うことが好ましい。なお、図10で説明したキャップ94は、吸引手段として機能するとともに、予備吐出のインク受けとしても機能し得る。
また、好ましくは、キャップ94の内側が仕切壁によってノズル列に対応した複数のエリアに分割されており、これら仕切られた各エリアをセレクタ等によって選択的に吸引できる構成とする。
〔制御系の説明〕
図11はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
図11はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB(Universal serial bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦メモリ74に記憶される。メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、通信インターフェース70、メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御する制御部である。システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ86との間の通信制御、メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89を制御する制御信号を生成する。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示にしたがってモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示にしたがって後乾燥部42(図7に図示)等のヒータ89を駆動するドライバである。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字制御信号をヘッドドライバ84に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、前記画像データに基づいてヘッドドライバ84を介してヘッド12のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御(打滴制御)が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図11において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84はプリント制御部80から与えられる印字データに基づいて各色のヘッド12K,12C,12M,12Yの圧電素子58を駆動する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
印字検出部24は、図7で説明したように、ラインセンサを含むブロックであり、記録紙16に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつきなど)を検出し、その検出結果をプリント制御部80に提供する。
プリント制御部80は、必要に応じて印字検出部24から得られる情報に基づいてヘッド50に対する各種補正を行う。
プリント制御部80は、必要に応じて印字検出部24から得られる情報に基づいてヘッド50に対する各種補正を行う。
なお、システムコントローラ72及びプリント制御部80は、1つのプロセッサから構成されていてもよいし、システムコントローラ72とモータドライバ76及びヒータドライバ78とを一体に構成したデバイスや、プリント制御部80とヘッドドライバとを一体に構成したデバイスを用いてもよい。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について図12に基づき説明する。
次に、第2の実施の形態について図12に基づき説明する。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態とは異なる方法による本発明に係るノズルプレートの作製方法である。図13、図14は、本実施の形態におけるノズルプレートの作製の流れを示す。
最初に、ステップ202(S202)の感光性膜形成工程において、透明基板上にポジレジストを塗布する。具体的には、図13(a)に示すように、本実施の形態では、ガラス等の透明部材101上に透明導電膜102の形成された透明基板103を用いる。透明部材101、透明導電膜102は、ともに後述する露光装置の光源の波長に対し高い透過率を示す材料により構成されている。具体的には、露光装置の光源に、固体レーザー(波長:355〔nm〕)を用いる場合には、透明基板103は、この波長の光を透過する透明部材101、透明導電膜102により構成される。透明部材101としては、石英ガラス等が挙げられ、透明導電膜102としては、Ga2O3からなる膜が挙げられる。また、KrF(波長:248〔nm〕)のエキシマレーザー等、半導体レーザー(375〔nm〕)、水銀ランプのi線(365〔nm〕)、g線(405〔nm〕)を光源して用いた場合であっても、この波長の光を透過する透明部材101、透明導電膜102からなる透明基板103を用いる必要がある。
尚、光源の波長によっては、透明導電膜102を構成する材料としては、ZnO(酸化亜鉛)やITO(酸化インジウムスズ)、SnO2(酸化スズ)等を用いることも可能である。
この透明基板103の透明導電膜102の形成された面に、スピンコーター等によりポジレジスト120、即ち、ポジタイプのフォトレジストを塗布する。塗布する膜厚は、後述するノズルにくびれを設けるため、後述する露光装置の焦点深度以上の厚さが望まれる。従って、本実施の形態では、厚膜レジストを用いている。尚、ドライフィルム(DFR)を用いて、透明基板103に密着させる方法であっても良い。
この後、ステップ204(S204)において、透明基板103にポジレジスト120を塗布したものについてプリベークをおこなう。
この後、ステップ206(S206)に通常露光工程において、投影光学系を有する露光装置を用いて通常露光を行う。
本実施の形態に用いられる露光装置は図4に示す装置と同様のものである。
露光の様子を具体的に、図13(b)に基づき説明する。露光装置の光源151から発せられた露光光により、マスク155に形成されているパターンは、投影レンズ157により透明基板103に照射される。透明基板103はポジレジスト120の形成されている面が、露光光の入射面と反対面となるように設置されている。このため、露光光は、透明基板103を介し、ポジレジスト120に照射される。
露光装置は、ケラー照明型の光学系を有するものであるため、図に示すように透明基板103に対し斜めより進入する平行光束が存在している。露光光がポジレジスト120の内部で結像する位置に透明基板103が設置され、ポジレジスト120は、本実施の形態に用いた露光装置の焦点深度よりも十分厚く形成されているため、ポジレジスト120の内部で集光した場合、ポジレジスト120における露光光の入射側、及び出射側では光束は広がる。このため、ポジレジスト120の中程では狭く、光束の入射側、出射側はともに広がった領域120a、即ちくびれを有する形状に露光される。
この後、ステップ208(S208)において、グレーマスクを用いて裏面露光を行う。具体的には、図13(c)に示すように、露光装置の光源の波長の一部を透過する領域のパターン104bを有するグレーマスク104を用い露光を行う。この露光では、図に示すようにグレーマスク104を透明基板103に近接させて露光を行う方式や、投影光学系を有する露光装置でもよい。
このグレーマスク露光により、ポジレジスト120の一部に露光領域120bが形成される。この露光領域120bは、後にノズルプレートの親水性トラップ溝が形成される領域である。
この後、ステップ210(S210)において、図14(a)に示すように、透明基板103の裏面であるポジレジスト120の塗布されている面について、別の露光マスク121を用い裏面露光を行う。尚、この裏面露光は、接着剤逃げ溝を形成するために行うものであり、露光マスク121は、所望の接着剤逃げ溝のパターンが形成されている。この裏面露光は、露光マスク121に対し垂直に光を照射することにより行われる。この工程により、ポジレジスト120のうち後に接着剤逃げ溝となる領域120cが感光する。
この後、ステップ212(S212)の現像工程において、透明基板103に形成したポジレジスト120について、現像を行ったのちポストベークを行う。
この後、ステップ214(S214)において、不図示の保護膜コートを行う。これは、ノズルプレートを構成する主材料がポジレジストであるためインクに対する耐液性を高めるために形成するものである。
この後、ステップ216(S216)において、図14(c)に示すように、ポジレジスト120dを連通板59と接合した後、透明基板103を剥離する。尚、ポジレジスト120dには、図14(b)に示すようにノズル51、親水性トラップ溝62、接着剤逃げ溝63が形成されている。
ステップ218(S218)において、撥液コートを行った後、ステップ220(S220)において、液体吐出ヘッドと接合する。
以上の工程により、図6に示す液体吐出ヘッドと同様構成の液体吐出ヘッドを作製することができる。
本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行うことは可能である。
51…ノズル、59…連通板、60…ノズルプレート、62…親水性トラップ溝、63…接着剤逃げ溝、101…透明部材、102…導電性透明膜、103…透明基板、104…グレーマスク、110…ネガレジスト、110a…通常露光により感光するネガレジスト領域、110b…グレーマスクによる露光により感光するネガレジスト領域、111…Ni共析メッキ層、112…Ni電鋳層
Claims (13)
- 液体を吐出することにより画像を形成する液体吐出ヘッドを構成するノズルプレートの製造方法において、
透明部材と透明導電膜からなる透明基板上に感光性材料を塗布、又は、付着させることにより感光性膜を形成する感光性膜形成工程と、
前記透明部材及び前記透明導電膜について光を透過する波長からなる照明光を発生する光源と、前記照明光でマスク上の照明領域を照明する照明光学系と、前記照明領域内のマスクに形成されたパターンの像を前記透明基板に投影する投影光学系とを有する露光装置により、前記透明基板の感光性膜の形成されていない面から光を照射し、前記マスクに形成されたパターンの像を前記透明基板上の感光性膜に露光する露光工程と、
露光された前記感光性膜を現像する現像工程と、
からなることを特徴とするノズルプレートの製造方法。 - 液体を吐出することにより画像を形成する液体吐出ヘッドを構成するノズルプレートの製造方法において、
透明部材と透明導電膜からなる透明基板上にネガ型の感光性材料を塗布、又は、付着させることにより感光性膜を形成する感光性膜形成工程と、
前記透明部材及び前記透明導電膜について光を透過する波長からなる照明光を発生する光源と、前記照明光でマスク上の照明領域を照明する照明光学系と、前記照明領域内のマスクに形成されたパターンの像を前記透明基板に投影する投影光学系とを有する露光装置により、前記透明基板の感光性膜の形成されていない面から光を照射し、前記マスクに形成されたパターンの像を前記透明基板上の感光性膜に露光する露光工程と、
露光された前記感光性膜を現像する現像工程と、
前記現像後の透明基板の透明導電膜の形成された面に、電鋳により金属層を形成する電鋳工程と、
前記金属層を前記透明基板より剥離する剥離工程と、
からなることを特徴とするノズルプレートの製造方法。 - 前記露光装置がケラー照明による光学系により構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のノズルプレートの製造方法。
- 前記露光装置の結像の際の焦点深度よりも、前記感光性膜の膜厚が厚く、
前記感光性膜の膜中の領域内において、マスクに形成されたパターンの像を結像させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のノズルプレートの製造方法。 - 前記露光装置の前記マスクと前記投影光学系との光路に開口量が調整可能な開口絞りを設け、
前記開口絞りの開口量を調節することにより、少なくとも2以上の異なる開口量により前記透明基板上に形成された前記感光性膜を露光することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のノズルプレートの製造方法。 - 前記感光性膜は、前記光源の波長の光を一部透過する材料から構成されており、
前記露光工程において、前記露光装置の光源から発生した光のうち前記透明基板に形成された感光性膜を透過した光を反射し、前記感光性膜の一部を感光する反射板を設けたことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のノズルプレートの製造方法。 - 前記反射板は、誘電体膜、誘電体多層膜又は、これらを含むものからなるものであることを特徴とする請求項6に記載のノズルプレートの製造方法。
- 前記反射板が、前記露光装置の光源から発生した光の一部を透過するものであり、
前記反射板を透過した光の光量を検出する光量センサを設け、
前記光量センサによる光の検出量に基づき、前記光源より発生する光量、前記開口絞りの開口量、又は、前記反射板の前記光源の波長における反射率を制御することを特徴とする請求項6または7に記載のノズルプレートの製造方法。 - 請求項1から8のいずれか1項に記載の製造方法により製造されたノズルプレートを有する液体吐出ヘッド。
- 前記ノズルプレートの液体吐出面に、親水性の溝が形成されていることを特徴とする請求項9に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記ノズルプレートの液体吐出面の反対面に、前記ノズルプレートに形成されたノズルの開口の直径よりも狭い溝が形成されていることを特徴とする請求項9または10に記載の液体吐出ヘッド。
- 請求項9から11のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドを有することを特徴とする液体吐出装置。
- 請求項9から11のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドを有することを特徴とする画像形成装置。
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JP2014200920A (ja) * | 2013-04-01 | 2014-10-27 | キヤノン株式会社 | ノズルチップの製造方法 |
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