JP2015041673A - 観察方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】集束イオンビーム法を用いて対象物の内部をいっそう確実に観察可能とする観察方法を提供する。
【解決手段】集束イオンビーム法を用いた加工を行なうことにより、観察領域5が露出するように、対象物2の加工領域6に対して除去加工が行なわれ、観察領域5が観察される。加工領域6は三角柱形状を有するように決定される。観察領域5を平面視したときの長さと同じ方向に関して、加工領域6は観察領域5の3倍以上の長さを有する。観察領域5が形成された観察面6aの深さ方向の長さは、観察領域5の深さ方向の長さの2倍以上である。主表面に沿った方向において、観察領域5を平面視したときの長さが延在する方向と直交する方向に関する加工領域6の長さは、観察面6aの深さ方向の長さ以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は観察方法に関し、特にFIB加工により露出させた半導体素子の拡散層を電子顕微鏡を用いて観察する観察方法に関するものである。
従来、サンプル断面のたとえば拡散層を観察または測定する方法としては、電位コントラスト差を利用した電子顕微鏡による観察手法、電気容量を測定するSCM(Scanning Capacitance Microscopy)法、またはたとえば特許文献1に示すような、電気抵抗を測定するSSRM(Scanning Spreading Resistance Microscopy)法が用いられていた。
特許文献1に示すように、たとえばSSRM法を用いる場合には、測定しようとする拡散層の領域がサンプルの端面に露出するように加工する必要がある。このため多くの場合、サンプル内部の領域の断面を観察または測定する際にはたとえば研磨により当該領域がサンプルの最外部の端面において露出するように加工する必要がある。つまりサンプル内部の特定の領域を観察または測定する際にはその準備としてサンプルを加工する時間を多く要する。また特許文献1において上記端面を露出させた後にサンプルを試料台に張りつけるなどの追加工も必要であることから、サンプルの準備にさらなる時間およびコストを要する。
そこでたとえば特許文献2においては、サンプル内部の特定の領域を分析する際に、集束イオンビーム法(FIB:Focused Ion Beam)を用いることにより、特定の領域が露出するようにサンプルに溝を掘る加工を行なうことを可能としている。この場合は溝の内壁面に分析しようとする特定の領域が露出するが、特許文献1のようにサンプルを加工する場合に比べて研磨などによる除去を要する領域が少ないため、簡単な処理により加工を行なうことができる。特許文献3においても特許文献2と同様に、集束イオンビーム法を用いてサンプル内部の所望の領域を局所的に露出させる技術が開示されている。
特開2007−73633号公報 特開平10−227728号公報 特開2006−93642号公報
特許文献2および特許文献3においては、集束イオンビーム法を用いたサンプルへの溝加工時に、溝加工を行なう領域の寸法をあらかじめ精密に決める措置がなされていない。このように加工領域の寸法を考慮せずに溝加工を行なった場合、拡散層などの内部の観察しようとする領域が露出するように高精度に加工を行なうことができず、結果的に所望の領域の拡散層を観察することができなくなる可能性がある。あるいは仮に所望の領域の拡散層を観察するための露出ができたとしても、観察に用いる走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)の発揮する分解能が著しく低下し、そのことが観察結果に好ましくない影響を及ぼす可能性がある。
またたとえば走査型電子顕微鏡を用いて拡散層などの観察を行なう場合の電子線照射量を考慮せずに電子線を照射すれば、電子線により発生する検出用の2次電子が容易に減衰し、検出器に到達する2次電子の量が拡散層を観察するための必要量に足りないため、拡散層などの観察ができなくなる可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、集束イオンビーム法を用いて対象物の内部をいっそう確実に観察可能とする観察方法を提供することである。
本発明の観察方法は、以下の工程を備えている。
集束イオンビーム法を用いた加工を行なうことにより、観察領域が露出するように、対象物の加工領域に対して除去加工が行なわれ、観察領域が観察される。加工領域は三角柱形状を有するように決定される。加工領域の平面視における第1の長さは、観察領域の平面視における第2の長さの3倍以上である。観察面の深さ方向の第3の長さは、観察領域の深さ方向の第4の長さの2倍以上である。加工領域の平面視における第5の長さは、第3の長さ以上である。観察領域を観察する際には、電子線の照射量は、走査型電子顕微鏡が最も高い分解能で観察領域を観察可能とするときの照射量よりも高くされる。
本発明によれば、観察領域の位置および寸法を基に加工領域の位置および寸法が決定されたうえで集束イオンビームを用いた除去加工がなされるため、簡単な加工で、かつ確実に、所望の領域であるたとえば拡散層を観察することができる。観察領域への電子線の照射量を制御することにより、さらに確実に、所望の領域のたとえば拡散層を観察することができる。
本発明の実施の形態1における、加工領域が形成された半導体素子の態様を示す概略斜視図である。 図1の加工領域の構成および寸法を示す概略平面図である。 図1のIII−III線に沿う加工領域の第1例の構成および寸法を示す概略断面図(A)と、図1のIII−III線に沿う加工領域の、第1例よりも傾斜角が大きい第2例の構成および寸法を示す概略断面図(B)とである。 図1の加工領域の外部に形成されたマーク部の構成および寸法を示す概略平面図である。 本発明の実施の形態1における観察領域の観察方法を概略的に示すフローチャートである。 図5における加工領域の決定を行なう工程、および形成される加工領域の寸法を示す概略平面図である。 図5における加工領域の決定を行なう工程、および形成される加工領域の寸法を示す概略断面図である。 図5におけるマーキングを行なう工程を示す概略平面図である。 図5における保護膜の形成を行なう工程、および形成される保護膜の寸法を示す概略平面図である。 図5における集束イオンビーム加工の工程を示す概略斜視図である。 図10のXI−XI線に沿う部分の概略断面図である。 図5における観察領域を観察する工程を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態2における、加工領域の外部に形成されたマーク部の構成および寸法を示す概略平面図である。 本発明の実施の形態3における、図2と同様の加工領域の概略平面図である。 本発明の実施の形態3における、図3と同様の加工領域の概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
まず本実施の形態の、観察を行なうサンプルすなわち対象物の構成および観察領域などについて図1を用いて説明する。
図1を参照して、本実施の形態において観察を行なう対象物は、たとえばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)のような半導体素子100を構成する各構成要素である。次に当該構成要素について説明する。
図1に示すMOSFETとしての半導体素子100は、たとえばシリコンの単結晶からなる半導体基板1に形成されている。半導体素子100は、その構成要素として、拡散層2と、ゲート絶縁膜3と、ゲート電極4とを主に有している。
拡散層2は、ソース領域またはドレイン領域を構成するために一般公知のn型またはp型の導電性不純物が拡散された領域である。すなわち図1中に示される2つの拡散層2のうち一方(たとえば図の左側の拡散層2)はソース領域であり、他方(たとえば図の右側の拡散層2)はドレイン領域である。ソース領域とドレイン領域とは半導体基板1の主表面に互いに間隔をあけて配置されている。つまり図1中の2つの拡散層2は半導体基板1の主表面に互いに間隔をあけて配置されている。またゲート電極4は、2つの拡散層2に挟まれる半導体基板1の主表面上に、ゲート絶縁膜3を介在して形成されている。
本実施の形態において観察を行なう対象物は、たとえば上記半導体素子100の全体、あるいは拡散層2の内部の一部の領域である。ただし拡散層2の代わりにたとえば半導体基板1またはゲート絶縁膜3の内部の一部の領域を観察することもできる。これらの領域の内部を観察することにより、当該領域の観察を可能とするとともに、観察した領域における電気的欠陥の有無を検証することもできる。
図1の半導体素子100は、拡散層2の内部の観察領域5を観察するために、拡散層2に加工領域6が設けられている。観察領域5はたとえば拡散層2の、半導体基板1が配置される側と反対側(上側)の表面(図1における最上面)の一部の領域(平面視における線分状の領域)から、半導体基板1の主表面に直交し上記最上面から半導体基板1に向かう鉛直方向(下方向)に延びる、たとえば矩形状の領域である。すなわち観察領域5は、上記鉛直方向に延在するたとえば矩形状の平面をなす領域である。なおここでは観察領域5は矩形状として説明しているが、観察領域5は矩形状以外の平面形状を有していてもよい。
加工領域6は、観察領域5が露出するように、拡散層2に設けられた溝状(穴状)の領域である。加工領域6は、拡散層2の図1における最上面に矩形状の開口部が設けられ、当該開口部を起点として図の下方向(半導体基板1に向かう方向)に拡散層2が除去された溝状の切り欠き部として形成されている。拡散層2が除去された加工領域6と、拡散層2が存在する領域との境界部は多面体の面を構成している。言いかえれば加工領域6は多面体状(図1においてはいわゆる三角柱形状)を構成する複数の面のそれぞれを加工領域6と加工領域6でない領域との境界部とするように形成されている。加工領域6はたとえば集束イオンビーム法(いわゆるFIB法)により拡散層2の一部を除去加工することにより形成された領域である。
加工領域6を構成する三角柱形状は、複数の面として、観察面6aと、傾斜面6bと、1対の対向面6cとを有している。つまり加工領域6は、観察面6aと、傾斜面6bと、1対の対向面6cとが、加工領域6と加工領域6でない領域(図1での拡散層2)との境界部となるように構成される。
観察面6aは、観察領域5と同一の面として形成され、観察面6a内の一部の領域が観察領域5のなす平面と一致するように形成される矩形状の面である。すなわち観察面6aは観察領域5と同様に、拡散層2の、半導体基板1が配置される側と反対側の表面(図1における最上面)の一部の領域(平面視における線分状の領域)から、半導体基板1の主表面に直交し上記最上面から半導体基板1に向かう鉛直方向(下方向)に延びる、矩形状の領域である。言いかえれば観察領域5は、観察面6aと同一の面をなすように露出している。
傾斜面6bは、その下部(半導体基板1に最も近い側)において観察面6aと辺を共有するが、その共有する辺が作る角度(後述する傾斜角F)が鋭角となっている。すなわち傾斜面6bは、観察面6aに対して斜め方向に延在するように形成された、矩形状の面である。
対向面6cは、観察面6aと傾斜面6bとが互いに共有する辺以外の辺と共有するように1対、それらが互いに対向するように形成された、三角形状の面である。1対の対向面6cは観察面6aと直交し、かつ観察面6aと同様に鉛直方向(下方向)に延びている。また1対の対向面6cは傾斜面6bに対しては鋭角を有するように交わっており、言い換えれば傾斜面6bは対向面6cに対して斜め方向に延在するように形成されている。また平面視において(半導体基板1の主表面に沿う方向に関して)対向面6cは観察面6aとほぼ直交するように形成されている。
拡散層2の最上面のうち、加工領域6の外部の一部の領域にはマーク部7が形成されている。マーク部7は、平面視において加工領域6の観察面6aがなす線分の延長線上に2か所、観察面6aの中央部から少し離れた位置に1か所、合計3か所形成されている。
なお後述するように、たとえば観察領域5(観察面6a)の周辺において、拡散層2の最上面を覆うように保護膜が形成されてもよい。
また図1においては観察領域5が加工領域6の特に観察面6aの形成により露出するように形成されているが、観察領域5は半導体素子100を含むサンプルの最外部の端面において露出するように形成されてはいない。つまり加工領域6はサンプルの平面視における最外部に形成されているわけではなく、サンプルの最外部よりも内側に溝状(穴状)の領域として形成されている。しかし加工領域6はサンプル(半導体基板1)の平面視における最外部の端面に形成されてもよい。
次に図2〜図4を用いて、図1に示す本実施の形態の加工領域6について、より詳細に説明する。
図2を参照して、加工領域6は、平面視において矩形状を有しており、観察面6aが半導体基板1の主表面に沿って延在する方向(第1方向)に関する第1の長さがAである。また観察面6aと同一の面をなすように露出している観察領域5の、上記第1方向に関する第2の長さがBである。このとき長さAは長さBの3倍以上となっている。
図3(A)を参照して、加工領域6の観察面6aの、拡散層2の鉛直方向の寸法すなわち深さ方向に関する第3の長さCは、観察領域5の深さ方向に関する第4の長さDの2倍以上である。また図2および図3(A)を参照して、平面視における加工領域6の、上記第1方向に直交する延在方向(第2方向)に関する第5の長さEは、観察面6aの深さである第3の長さC以上である。
図3(A)を参照して、たとえば上記長さEが深さCに等しい場合には、観察面6aと傾斜面6bとのなす傾斜角Fは45度となる。これは長さEの延在する半導体基板1の主表面方向と観察面6aの延在する鉛直方向とは直交するため、図3(A)に示す三角形は直角三角形をなすためである。これに対し図3(B)を参照して、たとえば上記長さEが深さCよりも長い場合には、観察面6aと傾斜面6bとのなす傾斜角Fは45度よりも大きくなる。
基本的に観察しようとする対象物により上記の各領域の長さおよび角度の絶対値は変化するが、ここで上記各領域の寸法の一例について述べる。たとえば観察領域5の第2の長さBが10μm、第4の長さDは5μmとし、傾斜角Fは80度であるとすれば、加工領域6の第1の長さAは30μm以上、第3の長さCは10μm以上となり、第5の長さEは約56μm以上となる。
加工領域6を形成するのに要する時間を適正値とする観点から、第1の長さAおよび第5の長さEは100μmを超えないように形成されることが好ましい。たとえば第5の長さEが許容される最大値である100μmである場合、第3の長さCは、傾斜角Fが80度の場合は約17μmとなり、傾斜角Fが45度の場合は100μmとなる。
図4を参照して、図1においては加工領域6の加工を容易にするための目印として、合計3か所のマーク部7が形成されている。これらのマーク部7の位置は、加工領域6の位置に応じて決定される。すなわち形成されるマーク部7のうちの2つは、平面視において加工領域6の観察面6aがなす線分の一方および他方の端部の双方の外側(延長線上)に2本、観察面6aがなす線分とほぼ同一の方向(第1方向)に延在する線分状に形成されている。半導体素子100および加工領域6の大きさにより変化するが、一例として、上記マーク部7の長さaは5μm程度であり、上記マーク部7と平面視において観察面6aがなす線分の一方および他方の端部との距離bは3μm程度とすることが好ましい。
上記3か所のマーク部7のうち残りの1つは、平面視において加工領域6の1対の対向面6cがなす線分の延在方向に沿う方向(第2方向)に延在するように、また観察面6aに対して距離cを有するように形成されている。このマーク部7は、上記第1方向に関しては、観察面6aのなす線分の中央部とほぼ一致する位置に形成されている。なお一例としてこのマーク部7の長さaは上記の2つのマーク部7の長さaと同じく5μm程度であり、このマーク部7と観察面6aとの距離cは10μm程度とすることが好ましい。
またマーク部7の延在方向に交差する幅はたとえば100nm程度とすることが好ましい。
次に図5〜図10を用いて、本実施の形態における対象物の観察方法について説明する。
まずたとえば図1に示す半導体素子100のような観察しようとする対象物を含む素子が形成された半導体基板1を準備する。この半導体基板1はたとえば半導体素子100が複数、行列状に配置された構成を有する半導体チップであることが好ましいがこれに限らない。一例として、厚みが300μm、平面視における縦方向の幅が15mm、横方向の幅が20mmである矩形の平面形状を有する、図1の半導体素子100を複数有する半導体チップが準備される。
次に図5を参照して、上記半導体基板1(半導体チップ)に形成された半導体素子100のうち観察したい構成要素(対象物)の内部の観察したい領域(観察領域5)を基に、当該対象物が除去されるべき加工領域6が決定される(S10)。ここで観察したい構成要素が図1の半導体素子100の拡散層2の内部である場合、拡散層2の内部の一部の領域に観察領域5が設定され、当該観察領域5を露出させるために、拡散層2が除去加工されるべき加工領域6が決定される。
ただし上記のように、観察可能な構成要素は半導体素子100の拡散層2に限らず、たとえば半導体基板1またはゲート絶縁膜3であってもよい。このため以下においては観察領域5が形成される、観察しようとする対象物を対象物8として記載している。
具体的には図6を参照して、点線で示す(実際の除去加工がなされる前の)加工領域6は、対象物8を平面視したときに、加工領域6の除去により観察領域5が露出するように形成される。すなわち加工領域6は、たとえば鉛直方向に延在する観察領域5とほぼ同一の面(としての観察面6a)、および観察領域5を観察可能とするために必要なスペース(対象物が除去された領域)を形成するための面(としての傾斜面6bおよび対向面6c)を形成することにより形成される。
平面視における加工領域6の、外周(観察面6a、傾斜面6bおよび対向面6cにより形成される外周面)が延在する方向のうち観察領域も延在する方向である第1方向(図6の上下方向)に関する第1の長さAが、平面視における観察領域5の上記第1方向に関する第2の長さBの3倍以上となるように、加工領域6の上記第1方向に関する第1の長さAが決定される。
また図7を参照して、加工領域6(図6と同様に、実際の加工前なので点線で示される)は、特に観察面6aにおいて、深さ方向(図7の上下方向)の寸法としての第3の長さCが、観察領域5の観察面6aの深さ方向に関する第4の長さDの2倍以上となるように、深さ方向に関する第3の長さCが決定される。
ここでたとえば図7の仮想面6dのように観察面6aと対向する面と、仮想面6eのように深さCの位置において主表面に沿う面とを有する直方体状の溝部を形成するように加工領域6が形成されることも考えられる。しかし加工領域6は、観察領域5を露出させ、観察領域5に走査型電子顕微鏡を用いて電子線を照射することが可能な程度の最低限の大きさとなるように形成すれば十分である。このため加工領域6を形成するにあたっては仮想面6d,6eの代わりに傾斜面6bを形成することにより、仮想面6dおよび仮想面6eを形成する場合に比べて加工による除去量が約半分となり、加工に要する時間およびコストを削減することが可能となる。
また加工領域6は、加工領域6の外側から観察領域5に(走査型電子顕微鏡による)電子線を照射し、その電子線により発生するいわゆる2次電子を加工領域6の外側に設置された検出器により検出可能な程度のスペースを有する程度に、図6および図7の左右方向に関する寸法Eを有することが好ましい。この寸法Eは、図6および図7に示す加工領域の外周が延在する方向のうち、観察領域5の延在する第1方向に直交する第2方向に関する第5の長さであり、第5の長さEは上記第3の長さC以上であることが好ましい。このようにすることにより、観察面6aと傾斜面6bとのなす傾斜角Fが45度以上となる。すなわち傾斜面6bは観察面6aに対して45度以上の角度を有するように傾斜するように形成されることが好ましい。
ただし寸法Eは加工領域6の最上部における寸法であり、加工領域6の内部(下部)においては傾斜面6bにより上記第2方向に関する寸法が上記寸法Eよりも小さくなる。
なお図6においては、観察領域5が上記第1方向に関して加工領域6の中央部に配置されるように、加工領域6が決定されている。しかし観察領域5が上記第1方向に関して加工領域6の中央よりも一方または他方のいずれかの端部側に寄った位置に配置されるように加工領域6が形成されてもよい。
また図7において観察領域5は、加工領域6の最上部から上記鉛直方向に延在するように、すなわち加工領域6が形成される拡散層2の図1における最上面から、鉛直方向下方に延びる矩形状の領域として示されている。しかし観察領域5は、加工領域6(拡散層2)の最上面よりも下方の領域から下方に延在するように(加工領域6の最上面を共有しない態様となるように)形成されていてもよい。その場合、第3の長さCの上側の起点は加工領域6の最上面ではなく観察領域5の上端となる。
図5を再度参照して、以上の手順により加工領域6が決定された後、実際に加工領域6に対して除去加工が行なわれる前に、マーキングが行なわれる(S20)。具体的には図8を参照して、対象物8の最上面のうち、平面視における加工領域6(加工されるべき領域)の外部の、互いに異なる3か所にマーキングが行なわれ、マーク部7が形成される。
マーキングは集束イオンビーム源9からの集束イオンビームの照射により行なわれることが好ましい。すなわち対象物8の表面上に集束イオンビームを照射しながら移動させることにより、集束イオンビームが照射された領域の対象物8を構成する原子が弾き飛ばされることにより除去される。集束イオンビーム源9を対象物8の表面に沿った方向に移動させながら集束イオンビームを照射することにより、当該領域には、図8に示すような線状の凹部としてのマーク部7が形成される。なお3つのマーク部7が形成される位置などについては、たとえば図4に示すとおり、加工領域6の位置に応じて決定されることが好ましい。
マーキングを行なう際の集束イオンビームとしては、たとえばガリウム(Ga)のイオンビームが用いられることが好ましい。たとえば幅が100nm程度のマーク部7を形成する場合には、集束イオンビームの幅は100nm以下に絞られることが好ましい。また集束イオンビームを照射する際には集束イオンビーム源9が、対象物8の表面に対してほぼ90度の角度の方向から照射可能となるように設置されることが好ましい。
図5を再度参照して、以上によりマーク部7が形成された後、実際に加工領域6に対して除去加工が行なわれる前に、保護膜が形成される(S30)。具体的には図9を参照して、観察領域5と平面的に重なる領域、および観察領域5と平面的に重なる領域の外周部の一部を覆うように、対象物8の最上面の上に保護膜10が形成される工程である。
図9においては保護膜10は矩形状の平面形状を有しているが、保護膜10はこれに限らず任意の形状とすることができる。たとえば保護膜10が矩形状の平面形状を有する場合、上記第1方向(図9の左右方向)に関する第6の長さGは、観察領域5の上記第1方向に関する第2の長さBの2倍以上であることが好ましい。また上記第1方向に交差する上記第2方向(図9の上下方向)に関する保護膜10の長さHはたとえば5μm程度とすることが好ましい。また保護膜10の厚みはたとえば100nm以上とすることが好ましい。
図9においては保護膜10は、第1方向および第2方向に関して観察領域5が保護膜10の中央部に配置されるように形成されているが、これに限らず、第1方向および第2方向に関して観察領域5が保護膜10の中央よりも一方または他方のいずれかの端部側に寄った位置に配置されるように保護膜10が形成されてもよい。
保護膜10はたとえばタングステン(W)またはカーボン(C)の薄膜からなることが好ましく、集束イオンビーム装置に付属している薄膜堆積機能を用いて形成されることが好ましい。具体的には、対象物8の表面上に、タングステンまたはカーボンの薄膜を形成可能な反応ガスが、たとえばガス銃により吹きつけられるように供給される。反応ガスが吹きつけられるように供給されると同時に集束イオンビームが対象物8の表面上に照射される。これにより、反応ガスが供給された領域のうち集束イオンビームが照射された領域のみ、対象物8の表面上に吸着した反応ガスが化学反応を起こす。その結果、集束イオンビームが照射された領域のみ、対象物8の表面上に堆積されることにより保護膜10のパターンが形成される。
再度図5を参照して、先の工程(S10)において決定された加工領域6に対して集束イオンビーム加工が行なわれる(S40)。具体的には、図10を参照して、集束イオンビーム源9を用いて先に決定された対象物8の加工領域6に対して集束イオンビーム法を用いた除去加工が行なわれる。つまり上記のマーキング(S20)の際の集束イオンビームと同様に、イオンビームが照射された領域の対象物8を構成する原子が弾き飛ばされることにより除去加工がなされる。この除去加工においては1対の(対象物8の主表面に対して直交する)対向面6cが形成されるように、1対の対向面6cのうちの一方が形成される位置からこれに対向する他方が形成される位置までの間を、各対向面6cに直交する方向に集束イオンビーム源9が走査しながら往復する。これにより対象物8には三角柱形状の除去部としての加工領域6が形成され、この加工領域6により観察領域5が露出する。
具体的には、集束イオンビーム源9からたとえばガリウムのイオンビームが、対象物8に対して照射される。このときイオンビームが照射される方向は対象物8の表面に対して約90度の方向であることが好ましい。
また集束イオンビームを用いた加工を行なう際にイオンビームを照射させるための加速電圧は30kV以上の比較的高い電圧とすることが好ましい。なお集束イオンビームを用いた加工を行なう際にイオンビームを照射するための電流量は、一般に使用するイオンビーム装置の性能に応じた最適値とすることが好ましい。
ここで図11を参照して、加工領域6は深さが漸次変化するためその最下部に、観察面6aに対して斜め方向に延在する傾斜面6bを有するように形成される。このような形状に加工するためには、対象物8の最上面に対してほぼ直角の方向から照射されるイオンビームの照射時間、より具体的にはイオンビームを走査する回数を、傾斜面6bが対象物8の上面に対して浅い位置にある、図11の左側の領域を形成するときと、傾斜面6bが対象物8の上面に対して深い位置にある、図11の右側の領域を形成するときとの間で変化させることが好ましい。すなわち、傾斜面6bが浅い位置にある図11の左側の領域から傾斜面6bが深い位置にある図11の右側の領域へ進むにつれてイオンビームの照射時間(走査回数)を増加させ、観察面6aを形成する際にその照射時間(走査回数)を最大とすることが好ましい。なおイオンビームの照射を行なう全行程を通じて、イオンビームの加速電圧および電流量は一定値とすることが好ましい。
イオンビームが照射される方向を対象物8の表面(最上面)に対して約90度の方向とすることにより、図11の加工領域6の最も深い(最も右側の)領域に形成される観察面6aは、対象物8の内部において対象物8の主表面(最上面)に直交するように形成することができる。また観察面6aの形成により、これと同一の面としての観察領域5が露出する。
再度図5を参照して、次に、加工領域6の形成により露出された観察領域5が観察される(S50)。すなわちこの工程においては観察領域5の観察および電気的欠陥の有無の検証がなされる。
具体的には、図12を参照して、観察領域5の観察などには、たとえば加工領域6(半導体基板1)の外部に設置された走査型電子顕微鏡11が用いられる。走査型電子顕微鏡11は、電子源11aと2次電子検出器11bとを有している。
電子源11aから加工領域6の観察面6aと同一の面として形成される観察領域5に向けて、電子線としての1次電子12aが照射される。ここでは観察領域5が加工領域6内において鉛直方向に延びる平面形状を有しており、走査型電子顕微鏡11は加工領域6の外に設置されている。このため、観察領域5のなす平面に対して斜め方向から、つまり観察領域5に対する照射角度が斜め(たとえば鋭角)となるように、観察領域5に電子線(1次電子12a)が照射される。
ここで1次電子12aは観察領域5に衝突することにより2次電子12bを発生させ、2次電子12bはランダムな方向に反射されるように進行する。この2次電子12bの一部が、2次電子検出器11bにより検出され画像信号等に変換されることにより、観察領域5における組織の観察などの分析を行なうことができる。
このときに電子源11aからの1次電子12aの照射量は、走査型電子顕微鏡11が最も高い分解能で観察領域5を観察可能とするときの照射量よりも高くする。具体的には、電子源11aからの1次電子12aの照射量は、走査型電子顕微鏡11が最も高い分解能で観察領域5を観察可能とするときの照射量の10倍以上とすることが好ましい。
ここで走査型電子顕微鏡11の最も高い分解能とは、観察領域5を観察したときに観察像が最も明瞭に視認可能となるときの条件を、走査型電子顕微鏡11の加速電圧、1次電子12aによる電流、1次電子12aの絞り、などをパラメータとして条件出しすることにより求められる。なおこの加速電圧などのパラメータは、個々の装置(走査型電子顕微鏡11)の性能などに応じて変化するものであるため、パラメータが変化する都度上記の条件出しを行なうことが好ましい。上記のように走査型電子顕微鏡11の最も高い分解能とは一様に決定できるものではなく性能などに応じて変化するが、上記の性能などに応じた変化の有無にかかわらず、都度求められた当該走査型電子顕微鏡11の最も高い分解能を達成するときの1次電子12aの量よりも高い(より好ましくは10倍以上の)量の1次電子12aが照射される。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態においては、集束イオンビーム法を用いて対象物の内部の観察領域5が露出するように除去加工が行なわれ、溝状の加工領域6が形成される。すなわち観察領域5を露出するためにたとえば観察領域5を含む面が半導体基板1の最外部の端面となるように半導体基板1に対して広範囲に研磨加工または切断加工を行なう必要がないため、除去加工に要する時間およびコストを削減することができる。
また溝状の開口部としての加工領域6を形成するため、観察領域5を含む面を最外部の端面とするために、観察領域5よりも外側に存在する半導体基板1の領域をすべて切断除去する必要がなくなる。このため、加工領域6より半導体基板1の外側の領域を除去することなく、半導体基板1の一部分として有効に利用することが可能となる。
加工領域6の第1の長さAなどの寸法を、観察領域5の第2の長さBなどの寸法に応じて決定することにより、走査型電子顕微鏡を用いて観察領域5を観察するために必要な露出を確実に行ない、かつ観察領域5への電子線の照射を確実に行なうことができる。この状態で走査型電子顕微鏡11の1次電子12aによる高い分解能を発揮させれば、目的である対象物8の観察などを、確実に行なうことができる。
また加工領域6の平面視における上記第1方向に関する第1の長さAおよび深さ方向に関する第3の長さCを決めたうえで、加工領域6が三角柱形状となるように平面視における上記第2方向に関する第5の長さEおよび傾斜角Fが決定される。このようにすれば、たとえば当該加工領域6が、上記と同じ第1の長さAおよび第5の長さEを有し全体が深さ方向に延在する四角柱形状(直方体状)を有する場合に比べて加工領域6を小さくすることができるため、除去加工に要する時間およびコストを削減することができる。
加工領域6の第5の長さEを第3の長さC以上とすることにより、傾斜面6bの傾斜角Fを45度以上とすることができる。傾斜角Fを大きくすれば、加工領域6の外側から観察領域5に向けて、観察領域5の表面に対して斜め(たとえば鋭角)の方向から照射される電子線としての1次電子12aにより発生しランダムな方向に進行する2次電子12bが、傾斜面6bに衝突して減衰するなど、傾斜面6bに起因して2次電子検出器11b側へ進行するのを阻まれる可能性を低減することができる。これは観察領域5のなす面と傾斜面6bとのなす角度が大きくなることにより、観察領域5と傾斜面6bとに挟まれた領域が全体的に広くなるため、観察領域5からの2次電子が傾斜面6bに到達する可能性が低くなるためである。このため結果的に1次電子12aによる観察時の分解能を高めることができる。これは傾斜角Fを大きくすれば、2次電子12bが2次電子検出器11b側へ進行するための経路(スペース)を広く確保することができるためである。
また観察領域5を観察する際に照射する1次電子12aの照射量を高くすることにより、観察領域5の形状などを観察する精度を高めることができる。上記のように本実施の形態における加工領域6は、観察領域5の下方において観察面6aと傾斜面6bとがなす傾斜角Fが鋭角となっている。このためたとえば走査型電子顕微鏡11が最も高い分解能で観察可能とするときの照射量よりも低い照射量の1次電子12aが照射された場合、そこから発生する2次電子12bの多くが傾斜角Fを形成する観察面6aと傾斜面6bとの接続部の近くにおいて、傾斜面6bに衝突して減衰する可能性がある。このようになれば、発生した2次電子12bが2次電子検出器11bにおいてほとんど検出されなくなるため、対象物8の観察が行なえなくなる可能性がある。そこで1次電子12aの照射量を極力高くすることにより(より好ましくは最大分解能発揮時の照射量の10倍以上の照射量とすることにより)、2次電子12bの検出量が低下しないよう維持することができ、観察領域5を確実に観察することができる。
本実施の形態においては、図5のフローチャートに示すように加工領域を決定した(S10)後、実際に除去加工を行なう(S40)前に、加工領域6の位置に応じてマーキングがなされマーク部7が3か所形成される(S20)。マーク部7は加工領域6に対する除去加工時の目印となるため、マーキングを行なうことにより加工領域6に対する加工精度が向上する。
本実施の形態においては、図5のフローチャートに示すように加工領域を決定した(S10)後、実際に除去加工を行なう(S40)前に、観察領域5を覆うように保護膜10が形成される(S30)。この保護膜10により、観察領域5を露出する際に観察領域5の表面に上方(対象物8の最上面側)から落ちてくるパーティクルなどが付着することにより観察領域5の表面が汚染される不具合の発生を抑制することができる。上記の効果は、保護膜10の上記第1方向に関する第6の長さGを第2の長さBの2倍以上とすることによりいっそう高められる。
(実施の形態2)
図13を参照して、本実施の形態においては、図5の工程(S20)において形成されるマーク部7が、互いに異なる2か所のみに形成されている点において、実施の形態1(図4)と異なっている。具体的には、図4を平面視したときに観察面6aがなす線分の1対の端部のそれぞれの外側(延長線上)に形成される2つのマーク部7のうち一方(図4における右側のマーク部7)が、本実施の形態(図11)においては形成されていない。
なお、これ以外の本実施の形態の構成は、実施の形態1の構成とほぼ同じであるため同一の要素については同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
上記のようにマーク部7が2か所のみに形成されても、加工領域6に対する目印としての機能を十分に果たし得るものであれば問題ない。また本実施の形態のようにマーク部7を形成する数を実施の形態1よりも減少させることにより、マーク部7の加工に要する時間およびコストを削減することができる。
(実施の形態3)
図14および図15を参照して、本実施の形態においては、加工領域6の傾斜角Fが観察面6aに対して70度以上の角度を有している。その結果、実施の形態1の図2および図3に示す加工領域6に比べて、平面視における上記第2方向に関する第5の長さEが長くなっている。
なお、これ以外の本実施の形態の構成は、実施の形態1の構成とほぼ同じであるため同一の要素については同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
上記のように傾斜角Fを大きくすれば、観察領域5を観察する際に観察領域5において発生する2次電子12bが走査型電子顕微鏡11の2次電子検出器11bの方へ進行するための間口が広くなるため、2次電子検出器11bにおける検出感度が上がる。傾斜角Fを70度以上にすることにより検出感度が上がるため、観察時の分解能をいっそう高めることができる。
なお傾斜角Fは75度以上80度以下とすることがより好ましい。このようにすれば、加工領域6を形成するための集束イオンビーム法を用いた加工に要する時間を過剰に増加させることなく(適度な加工時間で)、かつ上記のように加工領域6内の十分に広い間口を利用した2次電子12bの検出効率の向上(1次電子12aの分解能の向上)を図ることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態においては、実施の形態1〜3と基本的に同様の構成を有するが、集束イオンビームを用いた加工を行なう際にイオンビームを照射させるための加速電圧は20kV以下と、上記各実施の形態での加速電圧(30kV以上)に比べて比較的低い電圧とする。また集束イオンビームを用いた加工を行なう際にイオンビームを照射するための電流量は、一般に使用するイオンビーム装置の性能に応じた最適値とすることが好ましいが、これも上記各実施の形態に比べて低くする。
なお、これ以外の本実施の形態の構成は、実施の形態1の構成とほぼ同じであるため同一の要素については同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態のように集束イオンビームを行なう際の加速電圧を低くすれば、実施の形態3と同様の作用効果を得ることができる。すなわち走査型電子顕微鏡11を用いた観察領域5の観察時に、2次電子検出器11bにおける検出感度を向上させ、観察領域5を観察するための分解能を向上させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 半導体基板、2 拡散層、3 ゲート絶縁膜、4 ゲート電極、5 観察領域、6 加工領域、6a 観察面、6b 傾斜面、6c 対向面、6d,6e 仮想面、7 マーク部、8 対象物、9 集束イオンビーム源、10 保護膜、11 走査型電子顕微鏡、11a 電子源、11b 2次電子検出器、12a 1次電子、12b 2次電子、100 半導体素子。

Claims (9)

  1. 対象物の内部の観察領域を基に、前記対象物が除去される加工領域を決定する工程と、
    集束イオンビーム法を用いた加工を行なうことにより、前記観察領域が露出するように、前記対象物の前記加工領域に対して除去加工を行なう工程と、
    前記観察領域を観察する工程とを備え、
    前記加工領域は平面視において矩形状を有し、かつ前記対象物の内部において前記対象物の主表面に直交し、前記観察領域と同一の面として形成される観察面と、前記観察面に対して斜め方向に延在する傾斜面とを有する三角柱形状を有するように決定され、
    平面視における前記加工領域の外周が延在する方向のうち前記観察領域も延在する方向である第1方向に関する第1の長さは、平面視における前記観察領域の前記第1方向に関する第2の長さの3倍以上であり、
    前記観察面の深さとしての第3の長さは、前記観察領域の前記観察面の深さ方向に関する第4の長さの2倍以上であり、
    平面視における前記加工領域の、前記第1方向に直交する延在方向である第2方向に関する第5の長さは、前記第3の長さ以上であり、
    前記観察領域を観察する工程においては、走査型電子顕微鏡を用いて前記観察領域に電子線を照射し、前記電子線の照射量を、前記走査型電子顕微鏡が最も高い分解能で前記観察領域を観察可能とするときの前記照射量よりも高くする、観察方法。
  2. 前記観察領域を観察する工程においては、前記走査型電子顕微鏡が最も高い分解能で前記観察領域を観察可能とするときの前記照射量の10倍以上の照射量の電子線を照射する、請求項1に記載の観察方法。
  3. 前記加工領域を決定する工程の後、前記除去加工を行なう工程の前に、前記加工領域の位置に応じて、前記対象物の、平面視における前記加工領域の外部の、互いに異なる3か所にマーキングを行なう工程をさらに備える、請求項1または2に記載の観察方法。
  4. 前記加工領域を決定する工程の後、前記除去加工を行なう工程の前に、前記加工領域の位置に応じて、前記対象物の、平面視における前記加工領域の外部の、互いに異なる2か所にマーキングを行なう工程をさらに備える、請求項1または2に記載の観察方法。
  5. 前記加工領域を決定する工程の後、前記除去加工を行なう工程の前に、前記観察領域を覆うように保護膜を形成する工程をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の観察方法。
  6. 前記保護膜の前記第1方向に関する第6の長さは、前記第2の長さの2倍以上である、請求項5に記載の観察方法。
  7. 前記傾斜面は前記観察面に対して45度以上の角度を有するように傾斜する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の観察方法。
  8. 前記傾斜面は前記観察面に対して70度以上の角度を有するように傾斜する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の観察方法。
  9. 前記除去加工を行なう工程において、前記集束イオンビームを用いた加工を行なうための加速電圧を20kV以下とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の観察方法。
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