JP2015037876A - 記録装置及び搬送方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、簡単な構成で記録位置精度を高めることを目的とする。
まず、レンチキュラーレンズを有する記録媒体であるレンズシートについて説明する。
図1Aは、レンズシートの拡大断面図である。図1Bは、レンズシートをレンチキュラーレンズ側から見た図である。図1Cは、別のレンズシートの説明図である。
レンチキュラーレンズ7は、多数のシリンドリカルレンズ13をシート面方向に配列した樹脂製の光学部材(シリンドリカルレンズアレイ)である。以下の説明では、シリンドリカルレンズ13の母線方向を「x方向」とし、シリンドリカルレンズ13の並ぶ方向を「y方向」とする(x、yは小文字)。また、各シリンドリカルレンズ13の最も突出している部分(ピーク)を「山」と呼び、シリンドリカルレンズ間の凹部分を「谷」と呼び、山の連なる線を「稜線」と呼び、稜線と平行な方向を「母線方向」と呼ぶことがある。
<記録装置の概要>
図2は、記録装置の概略構成を説明するためのブロック図である。図3は、記録装置を後方から見た斜視図である。なお、図3において、記録装置100の搬送方向をX方向とし、ヘッドの主走査方向をY方向とし、鉛直方向をZ方向とする(X、Y、Zは大文字)。後述するように、X方向(記録装置100の搬送方向)とx方向(レンズシートLのレンズの母線方向)は、一致することになる。
記録装置100は、コンピューター110から受信した記録用データに基づいて、媒体に記録を行う。レンズシートLに記録を行う場合には、レンズピッチに応じて生成された記録用データに基づいて、レンズシートLの背面に画像を記録する。
図4は、図3に示す部分Rの拡大図である。
レンズシートLがガイド3に対して斜めに載置されることがある。すなわち、記録装置100の搬送方向(X方向)と、レンズシートLのレンズの母線方向(x方向)とが一致しない状態で、レンズシートLがガイド3に載置されることがある。このような状態では、レンズシートLがY方向に位置決めされていない。但し、このような場合においても、レンズシートLをガイド3に押し付けながら搬送することによって、レンズシートLが斜行されて搬送されることを防止できる。
その状態からレンズシートLが搬送方向に搬送されると、押圧力の作用する位置がB−B断面の位置からずれる。この結果、B−B断面からずれた位置においても、図4のようにレンズシートLの山がガイド3の谷に入り込む。このとき、B−B断面の位置で図4のような状態が維持されたまま、B−B断面からずれた位置でも図4のような状態になろうとするため、A−A断面のようにレンズシートLの山がガイド3の山と接触している位置(図5A、図5B参照)では、レンズシートLの山がガイド3の曲面に沿って滑る(この場合、レンズシートLの山が右方向に滑る)。これにより、斜行が解消される方向(図5Aの反時計回り)にレンズシートLが回転し、斜行が修正される(レンズシートLの母線方向とガイド3の母線方向が一致する)。
<配置について>
図6Aは、図3のガイドの配置の概略説明図である。前述のガイド3は、搬送方向に関して、給紙開口部9よりも突出した位置から、排紙開口部10と排紙ローラー5との間の位置までに及ぶ長さがあった。
但し、ガイド3の配置は、このような構造に限られるものではない。以下、ガイド3の配置の変形例を説明する。
なお、図6Aではガイド3がヘッド6と対向する位置でレンズシートLを支持しているが、図6Bでは、ヘッド6と対向する位置でレンズシートLを支持するため、プラテン23がガイド3とは別に設けられている。
なお、図6Dの構成によれば、図6Cの構成と比較して、記録位置に近い所でガイド3がレンズシートLを案内するので、記録位置にレンズシートLを精度良く位置決めできる。一方、図6Cの構成によれば、搬送用モーター16によって回転駆動される搬送ローラー4を記録位置の近くに設けられるので、装置を小型化できる。
図7Aは、図3のガイドの係合部の断面形状の説明図である。前述のガイド3は、レンチキュラーレンズ7と同一形状であった。
但し、ガイド3の係合部12は、このような形状に限られるものではない。以下、ガイド3の係合部12の形状の変形例について説明する。なお、以下のいずれの係合部12も、図7Aと同様に、搬送方向に沿った凸部14を有している。
図8Aは、図3のガイドの搬送方向上流側の端面の説明図である。図のようにガイド3の端面3Aの法線方向が搬送方向(X方向)になると、レンズシートLがガイド3に向かって搬送されてきたときに、レンズシートLの上端がガイド3の端面3Aにぶつかり、シートが詰まりやすい。
図9Aは、図3のガイドの係合部の端部形状の説明図である。図のように、係合部12の断面形状が端部まで同じだと、レンズシートLがガイド3に向かって搬送されてきたときに、レンズシートLの上端が係合部12の凸部14にぶつかり、シートが詰まりやすい。
前述の凸部14は、X方向(搬送方向)に沿った線条の形状であった。しかし、凸部14の形状は、線条に限られるものではない。
前述のガイド3には、多数の凸部14がレンチキュラーレンズ7のレンズピッチと同じピッチでY方向に連続して設けられていた。しかし、ガイド3はこのような形状でなくても良い。
図11Bは、凸部の個数の第2変形例の説明図である。このように、複数の凸部14が、レンチキュラーレンズ7のレンズピッチpと同じ間隔で並んでいても良い。
図11Cは、凸部の個数の第3変形例の説明図である。このように、複数の凸部14が、レンチキュラーレンズ7のレンズピッチpの整数倍の間隔で並んでいても良い。
図11Dは、凸部の個数の第4変形例の説明図である。ガイド3に複数の凸部14が設けられる場合、必ずしも等間隔である必要はなく、凸部14同士の間隔が、レンチキュラーレンズ7のレンズピッチp若しくはその整数倍であれば良い。
図12Aは、図6Cのガイドを上から見た図である。図中の縦線でハッチングされた部分に凸部14が形成されている。前述のガイド3では、ガイド3の全面に亘って凸部14が設けられている。しかし、凸部14を設ける場所は、必ずしもガイド3の全面に亘る必要はない。
なお、どの大きさのレンズシートLであってもレンズシートLの右側端の位置が同じになるように記録装置100がレンズシートLを搬送する構成であれば、図12Bのような位置に凸部14が形成される。仮に、どの大きさのレンズシートLであってもレンズシートLの中央が同じになるように記録装置100がレンズシートLを搬送する構成であれば、図12Bのハッチングされた部分は中央になる。
記録装置100は、レンズシートLに記録を行うだけでなく、紙に記録できても良い。このような記録装置100においてガイド3上の紙に押圧力が作用すると、紙に凸部14の形状が残るおそれがある。特に、ガイド3の一部だけに凸部14が形成されている場合(例えば、図11Aや図12Bのようなガイド3の場合)、紙に押圧力が作用すると、紙に集中荷重がかかり、紙に凸部14の形状が残ってしまうおそれがある。
図13Aは、ガイドを搬送方向から見た図である。図13Bは、レンズシートの搬送位置の概略説明図である。図13Cは、普通紙の搬送位置の概略説明図である。なお、図中のレンズシートL及び凸部14の形状等は実際とは異なっているが、これは説明を容易にするためである。
図のようにレンズシートLに記録するときのレンズシートLのY方向の位置と、紙Sに記録するときの紙のY方向の位置とを変えれば、紙Sに凸部14の形状が残らずに済む。言い換えると、レンズシートLが通過する位置であって、紙Sが通過しない位置に、ガイド3の凸部14が形成されると良い。
<構成について>
前述の実施形態では、搬送ローラー4若しくは搬送ローラー4とは別のローラー24が、レンズシートLをガイド3に押し付けるための押圧ローラーとなっていた(以下の説明では、搬送ローラー4と押圧ローラー24をまとめて「押圧ローラー」と呼ぶことがある)。但し、レンズシートLをガイド3に押し付ける押圧要素は、ローラーのように回転可能でなくても良い。例えば、低摩擦の部材で押圧要素を形成し、押圧要素は回転せずに、ガイド3と押圧要素との間をレンズシートLが摺動されても良い。また、押圧要素は、ローラーのような形状でなくても良い。
図3の記録装置100では、押圧ローラーである搬送ローラー4は、レンズシートLの幅よりも長かった。しかし、押圧ローラーは、レンズシートLの幅よりも短くても良い。
押圧ローラーは、レンズシートLの斜行防止するためにレンズシートLをガイド3に押し付けているので、少なくともガイド3の凸部14の形成された位置に対向して設けられていればよい。
図14は、図12Cのガイドに対する押圧ローラーの一例の説明図である。このように、凸部14の形成位置が複数ある場合には、各凸部形成位置に対向するように押圧ローラーを設けると良い。もちろん、図12Cの場合においても、押圧ローラーの長さをレンズシートLの幅よりも長くしても良い。
前述の押圧ローラーの表面に凹凸を形成しても良い。
図15Aは、押圧ローラーの表面に凸部を設けた変形例の説明図である。押圧ローラーの凸部44は、ガイド3の凸部14と対向する位置に設けられている。このため、押圧ローラーの凸部44の間隔は、レンズピッチpと同じ間隔、若しくは、その整数倍である。押圧ローラーの凸部44がガイド3の凸部14と対向する位置にあるため、前述の図5AのB−B断面の位置で押圧力が作用するときに、レンズシートLの山がガイド3の谷に向かって強く押され、斜行が修正されやすくなる。
図15Bは、押圧ローラーの表面に凸部を設けた別の変形例の説明図である。図15Bの押圧ローラーの凸部44は、ガイド3の凸部14の間と対向する位置に設けられている。図5Cのような状態からレンズシートLの山がガイド3の谷に入り込むことがレンズシートLの斜行修正の契機になるので、押圧ローラーの凸部44の位置は、図15Aよりも図15Bの方が有利である。
記録装置100は、レンズシートLに記録を行うだけでなく、紙に記録できても良い。このような記録装置100においてガイド3上の紙に押圧力が作用すると、紙に凸部14の形状が残るおそれがある。
そこで、レンズシートLに記録するときには押圧ローラーの押圧力を強くし、紙に記録するときには押圧ローラーの押圧力を弱くするようにしても良い。この場合、押圧ローラーの軸の位置を調整する調整機構を設け、コントローラーが、記録する媒体の種類に応じて調整機構を制御すると良い。
また、押圧力の強弱を調整するのではなく、レンズシートLに記録するときには押圧ローラーを使用し、紙に記録するときには押圧ローラーを不使用にしても良い。この場合、押圧ローラーの出し入れ(使用/不使用)を制御する出し入れ機構を設け、コントローラーが、記録する媒体の種類に応じて、押圧ローラーの出し入れ機構を制御すると良い。
図5Aで説明したように、レンズシートLの斜行が修正されるとき、鉛直方向を軸にしてレンズシートLが回転する。このため、押圧ローラーは、レンズシートLが回転しやすい構成になっていることが望ましい。
ガイド3は、凸部14の方向が搬送方向に沿うように調整して記録装置100に取り付ける必要がある。ここでは、ガイド3の取り付け時の調整方法について説明する。
検査用画像CMは、複数本のラインLnを有する画像である。複数のラインLnの中心のラインLAは、画像データ上では搬送方向に沿ったラインになっている。検査用画像CMのラインLAの左右にあるラインLnは、一定角度ずつ順に傾斜を累積させたラインになっている。例えば、ラインLAよりも右側のラインLnは、画像データ上において搬送方向に向かって時計回りに0.01度刻みで順に傾斜角を増すように設定されている。また、ラインLAよりも左側のラインLnは、画像データ上において搬送方向に向かって反時計回りに0.01度刻みで順に傾斜角を増すように設定されている。
前述の実施形態では、レンズシートLが記録装置100の背面側から供給されていた。しかし、これに限られるものではない。
図19Bは、記録装置の前面から開閉可能な給紙カセットを備えた記録装置の説明図である。このように記録装置の下側からレンズシートLを供給しても良い。
いずれの場合においても、ヘッド6がレンズシートLに記録を行う前に、レンズシートLがガイド3上で押さえつけられながら搬送されているので、レンズシートLを精度良く搬送方向に搬送できる。
一実施形態としてヘッドを用いた記録装置を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
前述の実施形態では、搬送ローラー4若しくは搬送ローラー4とは別の押圧ローラー24が、レンズシートLをガイド3に押し付けるための押圧部材となっていた。但し、例えば指でガイド3にレンズシートLを押し付けながら、記録装置にレンズシートLを供給するのであれば、押圧ローラーを設けなくても、レンズシートLの斜行を防止・修正できる。
4 搬送ローラー、4A バネ要素、
5 排紙ローラー、6 ヘッド、7 レンチキュラーレンズ、
8 画像形成層、8A インク透過層、8B インク吸収層、
9 給紙開口部、10 排紙開口部、11 基板、12 係合部、
13 シリンドリカルレンズ、14 凸部、
16 搬送用モーター、17 排紙用モーター、
18 キャリッジ、19 キャリッジガイド、
20 キャリッジ用モーター、21 タイミングベルト、
23 プラテン、24 押圧ローラー、24A バネ要素、
25 給紙部、34 突起、44 凸部、
100 記録装置、110 コンピューター、
CM 検査用画像、Ln ライン、
L レンズシート、S 紙
また、上記目的を達成するための別の主たる発明は、レンチキュラーレンズを有する第1の幅方向のサイズを有する第1の記録媒体と、前記第1の幅方向より大きな第2の幅方向を有する第2の記録媒体とを搬送可能な記録装置であって、前記第1の記録媒体及び前記第2の記録媒体を押圧する複数の押圧部材を備え、前記第1の記録媒体及び前記第2の記録媒体の一端側は、前記複数の押圧部材のうち、共通の押圧部材により搬送し、前記第1の記録媒体及び前記第2の記録媒体の他端側は、前記複数の押圧部材のうち、それぞれ別の押圧部材によって搬送することを特徴とする記録装置である。
Claims (7)
- 搬送方向に沿って形成された凸部を有し、レンチキュラーレンズを有する記録媒体の前記レンチキュラーレンズに前記凸部を接触させることによって前記記録媒体を前記搬送方向に案内するガイドと、
前記記録媒体を前記ガイドに押圧する押圧部材と、
を備えることを特徴とする記録装置。 - 請求項1に記載の記録装置であって、
前記押圧部材は、前記搬送方向に搬送中の前記記録媒体に対して前記押圧力を作用させることを特徴とする記録装置。 - 請求項1又は2に記載の記録装置であって、
前記押圧部材は、前記ガイドの前記凸部と対向する位置に設けられていることを特徴とする記録装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の記録装置であって、
前記ガイドには複数の前記凸部が形成されており、
前記押圧部材には凸部が形成されており、
前記押圧部材の凸部は、前記ガイドの前記凸部の間と対向する位置に設けられている
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の記録装置であって、
前記レンチキュラーレンズを有しない記録媒体を記録するときには、前記押圧部材は前記記録媒体を前記ガイドに押圧しないことを特徴とする記録装置。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の記録装置であって、
前記記録媒体が前記ガイド上で回転可能に前記押圧部材が設けられていることを特徴とする記録装置。 - 搬送方向に沿って形成された凸部を有するガイドを用意すること、
レンチキュラーレンズを有する記録媒体の前記レンチキュラーレンズに前記凸部を接触させることによって前記記録媒体を前記搬送方向に案内すること、及び
前記記録媒体を前記ガイドに押圧すること
を有する搬送方法。
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JP2014198011A JP2015037876A (ja) | 2014-09-29 | 2014-09-29 | 記録装置及び搬送方法 |
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Citations (3)
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JPH01232080A (ja) * | 1987-11-12 | 1989-09-18 | Canon Inc | シート搬送装置および該シート搬送装置を備えた画像記録装置 |
JPH04136836A (ja) * | 1990-09-28 | 1992-05-11 | Toppan Printing Co Ltd | 立体画像形成装置 |
JPH11149134A (ja) * | 1997-08-12 | 1999-06-02 | Eastman Kodak Co | レンチキュラー画像の遠隔的承認 |
-
2014
- 2014-09-29 JP JP2014198011A patent/JP2015037876A/ja not_active Withdrawn
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