JP2015035942A - 発電装置、移動体および発電制御方法 - Google Patents

発電装置、移動体および発電制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015035942A
JP2015035942A JP2014026021A JP2014026021A JP2015035942A JP 2015035942 A JP2015035942 A JP 2015035942A JP 2014026021 A JP2014026021 A JP 2014026021A JP 2014026021 A JP2014026021 A JP 2014026021A JP 2015035942 A JP2015035942 A JP 2015035942A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
generator
power
angle
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014026021A
Other languages
English (en)
Inventor
貴裕 増田
Takahiro Masuda
貴裕 増田
誠吾 高橋
Seigo Takahashi
誠吾 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP2014026021A priority Critical patent/JP2015035942A/ja
Priority to EP14173881.5A priority patent/EP2824826B1/en
Priority to TW103123061A priority patent/TWI523409B/zh
Publication of JP2015035942A publication Critical patent/JP2015035942A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P9/00Arrangements for controlling electric generators for the purpose of obtaining a desired output
    • H02P9/04Control effected upon non-electric prime mover and dependent upon electric output value of the generator
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K11/00Structural association of dynamo-electric machines with electric components or with devices for shielding, monitoring or protection
    • H02K11/20Structural association of dynamo-electric machines with electric components or with devices for shielding, monitoring or protection for measuring, monitoring, testing, protecting or switching
    • H02K11/21Devices for sensing speed or position, or actuated thereby
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K7/00Arrangements for handling mechanical energy structurally associated with dynamo-electric machines, e.g. structural association with mechanical driving motors or auxiliary dynamo-electric machines
    • H02K7/006Structural association of a motor or generator with the drive train of a motor vehicle
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K7/00Arrangements for handling mechanical energy structurally associated with dynamo-electric machines, e.g. structural association with mechanical driving motors or auxiliary dynamo-electric machines
    • H02K7/18Structural association of electric generators with mechanical driving motors, e.g. with turbines
    • H02K7/1807Rotary generators
    • H02K7/1815Rotary generators structurally associated with reciprocating piston engines
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P6/00Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor
    • H02P6/14Electronic commutators
    • H02P6/15Controlling commutation time
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K21/00Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets
    • H02K21/12Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets with stationary armatures and rotating magnets
    • H02K21/22Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets with stationary armatures and rotating magnets with magnets rotating around the armatures, e.g. flywheel magnetos

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Control Of Eletrric Generators (AREA)
  • Rectifiers (AREA)

Abstract

【課題】構造を複雑化することなく発電電力を制御することが可能であるとともに小型化および低コスト化が可能な発電装置、それを備えた移動体、および発電制御方法を提供する。【解決手段】発電装置10の整流器3は、単相交流発電機1により発生される交流電力を直流電力に変換する。CPU41は、クランク角センサ5から出力されるクランクパルスCPに基づいて、整流器3の複数のFET31〜34による通電切替タイミングを単相交流発電機1の誘起電圧Eの位相に対して遅角させる遅角制御および進角させる進角制御を行う。それにより、整流器3により得られる直流電力が制御される。【選択図】図3

Description

本発明は、単相交流発電機を用いた発電装置、それを備えた移動体、および単相交流発電機を用いた発電制御方法に関する。
自動二輪車等の車両のエンジン(内燃機関)は、電子制御装置により制御される。電子制御装置には、車両に搭載されたバッテリから電力が供給される。また、バッテリを充電するために、エンジンのクランク軸の一端に発電機が取り付けられる。それにより、エンジンのクランク軸の回転により発電機が駆動される。発電機により発生される交流電力は、整流回路により直流電力に変換され、直流電力によりバッテリが充電される。
発電機は、エンジンのクランク軸に取り付けられているため、エンジンの回転速度に応じて発電電力(発電量)が増加または減少する。エンジンの回転速度が低下すると、発電電力が減少し、エンジンの回転速度が上昇すると、発電電力が増加する。一方、電子制御装置が要求するバッテリ充電量(以下、要求電力と呼ぶ)は、エンジンの回転速度に関係なく一定である。したがって、エンジンの低速回転時の発電電力が要求電力を満たすように発電機を設計すると、エンジンの高速回転時において発電機の発電能力が過剰となる。その場合、整流回路を開放または短絡することにより発電機からバッテリに過剰な電力が供給されることを抑制する。その結果、発電損失が大きくなる。逆に、エンジンの高速回転時の発電電力が要求電力に近づくように発電機を設計すると、エンジンの低速回転時において発電機の発電能力が不足する。その結果、バッテリの残容量が必要レベル以下に低下する。
特許文献1,2には、スタータ兼用発電機の発電電力を制御可能な出力制御装置が記載されている。特許文献1,2に記載されたスタータ兼用発電機としては三相同期発電機が用いられる。スタータ兼用発電機は、三相巻線(ステータコイル)が巻回されたステータと、エンジンのクランク軸に結合されるアウタロータとを有する。アウタロータには、U相、V相およびW相のそれぞれに対応するロータ角度センサが設けられる。各相のロータ角度センサは、例えばホールC(集積回路)または磁気抵抗素子により構成される。また、アウタロータの外周部には、ロータ角度センサに磁気作用を及ぼすように着磁されたマグネットリングが嵌め込まれる。マグネットリングの着磁帯には、N極およびS極が交互に形成されている。
スタータ兼用発電機のステータコイルには、6個のFET(電界効果トランジスタ)により構成される全波整流器が接続される。エンジンの始動時には、全波整流器のFETがスイッチングされることにより、スタータ兼用発電機が同期電動機として機能し、クランク軸を回転させる。エンジンの始動後は、アウタロータがクランク軸により駆動されることにより、スタータ兼用発電機が同期発電機として機能する。この場合、全波整流器のFETにより交流電力が整流され、直流電力がバッテリに供給される。
特許文献1,2に記載された出力制御装置では、スタータ兼用発電機の各相のステータコイルに遅角通電または進角通電することにより発電電力が制御される。遅角通電および進角通電では、ステータコイルに対して各相のロータ角度センサによる着磁帯の磁極の変化の検出から遅角または進角された通電が行われる。それにより、スタータ兼用発電機の発電電力を増加または減少させることができる。
特開2004−194427号 特開2005−124328号
しかしながら、上記の特許文献1,2に記載された同期発電機の出力制御装置では、スタータ兼用発電機のアウタロータにU相、V相およびW相のそれぞれに対応する3個のロータ角度センサ、および着磁帯を有するマグネットリングを設ける必要がある。そのため、スタータ兼用発電機の構造が複雑になるとともに、製造コストが高くなる。
本発明は、構造を複雑化することなく発電電力を制御することが可能であるとともに小型化および低コスト化が可能な発電装置、それを備えた移動体、および発電制御方法を提供することである。
(1)本発明に係る発電装置は、クランク角を検出するクランク角検出部を備えるエンジンにより駆動される発電装置であって、エンジンのクランク軸の回転により回転するように設けられる単相交流発電機と、複数のスイッチング素子のブリッジ接続を含み、単相交流発電機により発生される交流電力を直流電力に変換する整流部と、複数のスイッチング素子による単相交流発電機の電機子巻線への通電切替タイミングを制御する通電制御部とを備え、通電制御部は、クランク角検出部の出力信号に基づいて、複数のスイッチング素子による通電切替タイミングを単相交流発電機の誘起電圧の位相に対して遅角させる遅角制御および進角させる進角制御を行うことにより整流部により得られる直流電力を制御する。
この発電装置においては、単相交流発電機により発生される交流電力が整流部により直流電力に変換される。複数のスイッチング素子による単相交流発電機の電機子巻線への通電切替タイミングは、通電制御部により制御される。この場合、通電制御部は、クランク角検出部の出力信号に基づいて、複数のスイッチング素子による通電切替タイミングを単相交流発電機の誘起電圧の位相に対して遅角させる遅角制御および進角させる進角制御を行うことにより整流部により得られる直流電力を制御する。
エンジンのクランク角は、クランク軸の回転により回転する単相交流発電機における誘起電圧の位相と一定の関係を有する。そのため、クランク角検出部の出力信号に基づいて、通電切替タイミングを誘起電圧の位相に対して遅角させる遅角制御および通電切替タイミングを誘起電圧の位相に対して進角させる進角制御を行うことができる。遅角制御が行われると、単相交流発電機の発電電力が増加する。一方、進角制御が行われると、単相交流発電機の発電電力が減少する。エンジンの低速回転領域では、遅角制御により要求電力を満足する発電電力を発生させることができ、エンジンの高速回転領域では、進角制御により要求電力を大きく超える発電電力の発生を抑制することができる。したがって、小型の単相交流発電機によりエンジンの低速回転領域から高速回転領域まで要求電力を満足する発電電力を効率的に得ることが可能となる。
この場合、エンジンに備えられるクランク角検出部の出力信号に基づいて遅角制御および進角制御を行うことができる。そのため、別途単相交流発電機に回転子の回転角度を検出するための角度センサを設ける必要がない。したがって、発電装置の構造が複雑化せず、かつ発電装置の小型化および低コスト化が可能である。
(2)単相交流発電機は、クランク軸とともに回転する回転子と、回転子に等角度間隔で配置された複数の磁極とを含み、クランク角検出部は、出力信号として一定の検出角度ごとに検出信号を生成するように構成され、隣り合う各2つの磁極の磁極間角度はクランク角検出部の検出角度と等しく、または磁極間角度は検出角度の約数であり、または磁極間角度は検出角度の倍数であってもよい。
この場合、単相交流発電機の磁極間角度がクランク角検出部による検出角度の整数倍となり、またはクランク角検出部による検出角度が単相交流発電機の磁極間角度の整数倍となる。それにより、検出信号の位相から単相交流発電機の誘起電圧の位相を容易かつ正確に特定することができる。その結果、誘起電圧の位相を基準とする遅角制御および進角制御を容易かつ正確に行うことができる。
(3)回転子は外周面および内周面を有し、複数の磁極は回転子の内周面に等角度間隔で配置され、クランク角検出部は、回転子の外周面に検出角度に相当する等角度間隔で配置される複数の突起部および無突起部と、複数の突起部を検出する突起部検出器とを含み、突起部検出器は、各突起部の検出時に検出信号を出力してもよい。
この場合、突起部検出器により各突起部の検出時に出力される検出信号に基づいて無突起部を基準とするクランク角を検出することができる。それにより、検出されたクランク角に基づいてエンジンを制御することができる。また、突起部検出器により各突起部の検出時に出力される検出信号に基づいて誘起電圧の位相を特定することができる。また、複数の突起部が回転子の外周面に配置されるので、突起部検出器を回転子の外側に配置することができる。それにより、クランク角検出部および単相交流発電機の構造が複雑化しない。
(4)複数の突起部は、回転子の回転方向における各突起部の一方のエッジの角度位置が複数の磁極間の境界のいずれかの角度位置と一致するように配置され、突起部検出器は、各突起部の一方のエッジの検出時に検出信号を出力してもよい。
この場合、クランク角検出部により出力される検出信号の位相が単相交流発電機における誘起電圧の位相と一致する。それにより、検出信号の位相から誘起電圧の位相を正確に特定することができる。その結果、誘起電圧の位相を基準とする遅角制御および進角制御を正確に行うことができる。
(5)通電制御部は、整流部により得られる直流電圧が予め定められた目標電圧または目標電圧範囲内に維持されるように遅角制御および進角制御を行ってもよい。
この場合、エンジンの回転速度に関らず、遅角制御および進角制御により整流部により得られる直流電圧が目標電圧または目標電圧範囲内に維持される。
(6)通電制御部は、整流部により得られる直流電圧が目標電圧よりも低い場合に遅角制御を行い、整流部により得られる直流電圧が目標電圧よりも高い場合に進角制御を行ってもよい。
この場合、フィードバック制御により整流部により得られる直流電圧が目標電圧またはその目標電圧を中心とする一定電圧範囲内に維持される。
(7)遅角制御により整流部により得られる直流電力が増加する場合の遅角量の上限値が遅角上限値として設定され、進角制御により整流部により得られる直流電力が減少する場合の進角量の上限値が進角上限値として設定され、通電制御部は、単相交流発電機の誘起電圧の位相に対する遅角量が設定された遅角上限値を超えないように遅角制御を行い、単相交流発電機の誘起電圧の位相に対する進角量が設定された進角上限値を超えないように進角制御を行ってもよい。
遅角制御による遅角量が遅角上限値を超えると、単相交流発電機の発電電力が減少する。また、進角制御による進角量が進角上限値を超えると、単相交流発電機の発電電力が増加する。そこで、単相交流発電機の誘起電圧の位相に対する遅角量が遅角上限値を超えないように遅角制御が行われ、単相交流発電機の誘起電圧の位相に対する進角量が進角上限値を超えないように進角制御が行われる。それにより、遅角制御により単相交流発電機の発電電力を効率的に増加させることができ、進角制御により単相交流発電機の発電電力を効率的に減少させることができる。
(8)遅角上限値および進角上限値は、単相交流発電機の回転速度に応じて予め設定され、通電制御部は、クランク角検出部の出力信号に基づいて単相交流発電機の回転速度を算出し、算出された回転速度に基づいて遅角上限値および進角上限値を設定してもよい。
遅角上限値および進角上限値は単相交流発電機の回転速度により変化する。そこで、遅角上限値および進角上限値が単相交流発電機の回転速度に応じて予め設定され、かつ算出された単相交流発電機の回転速度に基づいて遅角上限値および進角上限値が設定される。それにより、エンジンの回転速度が変化しても、遅角制御により単相交流発電機の発電電力を効率的に増加させることができ、かつ進角制御により単相交流発電機の発電電力を効率的に減少させることができる。
(9)単相交流発電機は、エンジンの回転速度がアイドル回転速度であるときに遅角制御により予め定められた要求電力を発生可能なように構成されてもよい。
このように単相交流発電機を構成することにより、単相交流発電機の小型化が可能となる。小型化された単相交流発電機では、エンジンの回転速度がアイドル回転速度であるときに発電能力が不足する。この場合、遅角制御により発電電力を要求電力まで増加させることができる。
(10)整流部はバッテリに接続され、バッテリは整流部により得られる直流電力により充電されてもよい。
この場合、エンジンの回転速度に関らず、要求電力を満たす直流電力によりバッテリを充電することができるとともに、要求電力を大きく超える直流電力の発生を防止することができる。したがって、バッテリの残容量の不足の発生を防止することができ、かつ発電損失を低下させることができる。
(11)本発明に係る移動体は、エンジンと、エンジンにより発生されるトルクにより移動する本体部と、エンジンのクランク角を検出するクランク角検出部と、クランク角検出部の出力信号に基づいてエンジンを制御するエンジン制御装置と、エンジンを始動させるためにクランク軸を駆動する始動装置と、エンジンにより駆動される上記の発電装置と、発電装置の整流部に接続され、エンジン制御装置に直流電力を供給するバッテリとを備える。
この移動体においては、始動装置によりクランク軸が駆動されることによりエンジンが始動される。エンジン制御装置はバッテリにより駆動される。クランク角検出部の出力信号に基づいてエンジン制御装置によりエンジンが制御される。それにより、エンジンにより発生されるトルクにより本体部が移動する。バッテリは、クランク軸により駆動される発電装置において発生される直流電力により充電される。
この場合、発電装置において、クランク角検出部の出力信号に基づいて遅角制御および進角制御を行うことができる。そのため、別途単相交流発電機に回転子の回転角度を検出するための角度センサを設ける必要がない。また、始動装置が発電装置とは別に設けられるので、単相交流発電機がエンジンを始動するための電動機として機能する必要がない。そのため、単相交流発電機の小型化が可能である。したがって、発電装置の構造が複雑化せず、かつ発電装置の小型化および低コスト化が可能である。
始動装置は、バッテリから供給される電力により作動するスタータモータを含んでもよい。この場合、エンジンはスタータモータにより始動されるので、発電装置の単相交流発電機を小型化することができる。
始動装置は、キックスタータレバーを含んでもよい。この場合、エンジンはキックスタータレバーにより始動されるので、発電装置の単相交流発電機を小型化することができる。
(12)エンジンのクランク軸により駆動される発電装置による発電電力を制御する発電制御方法であって、発電装置は、エンジンのクランク軸の回転により回転する単相交流発電機と、複数のスイッチング素子のブリッジ接続を含む整流部とを含み、方法は、単相交流発電機により交流電力を発生するステップと、単相交流発電機により発生される交流電力を整流部により直流電力に変換するステップと、クランク角検出部によりクランク角を検出するステップと、クランク角検出部の出力信号に基づいて、複数のスイッチング素子による単相交流発電機の電機子巻線への通電切替タイミングを単相交流発電機の誘起電圧の位相に対して遅角させる遅角制御および進角させる進角制御を行うことにより整流部により得られる直流電力を制御するステップとを含む。
本発明に係る発電制御方法においては、遅角制御が行われると、単相交流発電機の発電電力が増加する。一方、進角制御が行われると、単相交流発電機の発電電力が減少する。エンジンの低速回転領域では、遅角制御により要求電力を満足する発電電力を発生させることができ、エンジンの高速回転領域では、進角制御により要求電力を大きく超える発電電力の発生を抑制することができる。したがって、小型の単相交流発電機によりエンジンの低速回転領域から高速回転領域まで要求電力を満足する発電電力を効率的に得ることが可能となる。
この場合、エンジンに備えられるクランク角検出部の出力信号に基づいて遅角制御および進角制御を行うことができる。そのため、別途単相交流発電機に回転子の回転角度を検出するための角度センサを設ける必要がない。したがって、発電装置の構造が複雑化せず、かつ発電装置の小型化および低コスト化が可能である。
本発明によれば、発電装置の構造を複雑化することなく発電電力を制御することが可能であるとともに発電装置の小型化および低コスト化が可能となる。
本発明の一実施の形態に係る発電装置を備えた自動二輪車の一部の構成を示すブロック図である。 図1の発電装置を備えた自動二輪車の模式図である。 図1の発電装置の構成を示す回路図である。 図3の単相交流発電機の構成を示す模式図である。 単相交流発電機の誘起電圧、突起部の形状、整形前のクランクパルスおよび整形後のクランクパルスを示すタイミング図である。 単相交流発電機の界磁制御を説明するための波形図である。 界磁制御による発電電流のシミュレーション結果を示す図である。 界磁制御による発電電流のシミュレーション結果を示す図である。 界磁制御による発電電流のシミュレーション結果を示す図である。 単相交流発電機の回転子の回転速度を変化させた場合のバッテリ電流のシミュレーション結果を示す図である。 図1の発電装置における発電制御方法を説明するための波形図である。 図1の発電装置における発電制御方法を示すフローチャートである。 図12の発電制御処理を示すフローチャートである。 比較例の単相交流発電機の設計方法を示す図である。 本実施の形態に係る単相交流発電機の設計方法を示す図である。 本実施の形態に係る発電装置の実際の運転時の発電制御方法を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。本実施の形態に係る発電装置は、例えば自動二輪車等の移動体においてバッテリを充電するために用いられる。ここでは、移動体が自動二輪車である場合について説明する。なお、本実施の形態に係る発電装置は、バッテリを充電するための装置として移動体に設けられる場合に限らず、種々の用途に適用することができる。
(1)発電装置の全体の構成
図1は本発明の一実施の形態に係る発電装置を備えた自動二輪車の一部の構成を示すブロック図である。図2は図1の発電装置を備えた自動二輪車の模式図である。
図2に示すように、自動二輪車100の車両本体部110の前部には前輪120が回転可能に設けられ、後部には後輪130が回転可能に設けられている。また、車両本体部110には、エンジン1、エンジン制御装置4およびバッテリ6が設けられる。エンジン1により発生されるトルクにより後輪130が回転駆動される。エンジン制御装置4は、例えばECU(電子制御ユニット;Electronic Control Unit)であり、バッテリ6から供給される電力により作動する。
図1に示すように、エンジン1のクランク軸11の一端に単相交流発電機2が取り付けられる。単相交流発電機2は整流器3に接続される。整流器3は、バッテリ6およびエンジン制御装置4に接続される。バッテリ6は、ヘッドライト、テールライトおよびエンジン制御装置4等の電子機器に電力を供給する。単相交流発電機2の外側にはクランク角センサ5が配置される。クランク角センサ5は、例えば電磁ピックアップまたは光ピックアップにより構成され、クランクケースに固定される。クランク角センサ5の出力信号はエンジン制御装置4に与えられる。単相交流発電機2、整流器3、エンジン制御装置4およびクランク角センサ5が発電装置10を構成する。発電装置10によりバッテリ6が充電される。
エンジン1は、点火噴射装置12を有する。点火噴射装置12は、点火プラグおよび燃料噴射装置等を含む。クランク軸11には、ギア13,14を含む減速器15が設けられる。減速器15にはスタータモータ7が取り付けられる。スタータモータ7は、スタータリレー8を通してバッテリ6に接続される。スタータリレー8はエンジン制御装置4により制御される。
エンジン1の始動時には、エンジン制御装置4の制御によりスタータリレー8がオンする。それにより、バッテリ6からスタータモータ7に電力が供給され、スタータモータ7が回転する。スタータモータ7の回転は、減速器15を経由してエンジン1のクランク軸11に伝達される。それにより、エンジン1が始動する。
エンジン1の始動後には、クランク軸11により単相交流発電機2が回転駆動される。それにより、単相交流発電機2においてエンジン1の回転速度に応じた誘起電圧が発生する。
エンジン制御装置4は、クランク角センサ5の出力信号に基づいてエンジン1のクランク軸11の回転位置(基準位置からの回転角度)および回転速度を検出し、その検出結果に基づいて点火噴射装置12を制御する。
(2)発電装置10の構成および動作
図3は図1の発電装置10の構成を示す回路図である。図4は図3の単相交流発電機2の構成を示す模式図である。
図2において、整流器3は、ブリッジ接続された4個のFET(電界効果トランジスタ)31〜34を含む。FET31はノードN1とノードN3との間に接続され、FET32はノードN1とノードN4との間に接続される。FET33はノードN3とノードN2との間に接続され、FET34はノードN4とノードN2との間に接続される。ノードN1はバッテリ6のプラス端子に接続され、ノードN2はバッテリ6のマイナス端子に接続される。ノードN3は単相交流発電機2の電機子巻線(ステータコイル)24の一端に接続され、ノードN4は単相交流発電機2の電機子巻線24の他端に接続される。電機子巻線24は、インダクタンス成分Lおよび抵抗成分Rを含む。
エンジン制御装置4は、CPU(中央演算処理装置)41およびゲートドライバ42を含む。CPU41は、クランク角センサ5の出力信号に基づいてゲートドライバ42を制御する。ゲートドライバ42は、整流器3のFET31〜34のゲートに制御信号C1〜C4をそれぞれ与える。
クランク軸11(図1参照)が回転すると、単相交流発電機2の電機子巻線24に誘起電圧Eが発生する。それにより、電機子巻線24に相電流Ipnが流れる。ゲートドライバ42から与えられる制御信号C1〜C4によりFET31,34の対とFET32,33の対とが交互にオンする。それにより、整流器3は、単相交流発電機2から供給される交流電力を全波整流により直流電力に変換する。
CPU41は、ゲートドライバ42からFET31〜34に与えられる制御信号C1〜C4を制御することによりFET31〜34の導通期間(オン期間)および非導通期間(オフ期間)を制御する。それにより、電機子巻線24への通電切替タイミングが制御される。
図4の単相交流発電機2は単相同期発電機である。単相交流発電機2は、固定子21および回転子22を備える。固定子21は、例えば、エンジン1のクランクケースに固定される。この固定子21は、外方に突出するように周方向に並ぶ複数の歯部23を有する。複数の歯部23間には、オープンスロット25が形成される。複数の歯部23は一体的に形成される。複数の歯部23には、図3の電機子巻線24が巻き付けられる。
回転子22は、回転子本体26および複数の磁極27を含む。この回転子22は、固定子21に対して相対的に回転可能に構成される。回転子本体26は、底部を有する円筒状に形成される。回転子本体26の底部は、図1のクランク軸11に固定される。それにより、回転子22は、クランク軸11とともに回転する。複数の磁極27は、回転子本体26の内周面に周方向に沿って配置される。複数の磁極27はN極およびS極の永久磁石により構成され、回転子本体26の内周面に固定される。N極の磁極27とS極の磁極27とは交互に配置される。磁極27の数は2mである。mは自然数である。本実施の形態では、2m=12である。
隣り合う各2つの磁極27間の角度間隔はθ1である。角度間隔θ1は、回転子22の回転方向において、隣り合う2つの磁極27のうちN極の磁極27の後端エッジとS極の磁極27の後端エッジとの角度間隔であり、または隣り合う2つの磁極27のうちN極の磁極27の前端エッジとS極の磁極27の前端エッジとの角度間隔である。以下、角度間隔θ1を磁極間角度θ1と呼ぶ。
回転子22の回転子本体26の外周面には、複数の突起部28が周方向に沿って配置される。各突起部28は回転子本体26の外周面の外方に突出するように形成される。本実施の形態では、回転子本体26の外周面に突起部28が欠如した箇所が無突起部29として存在する。複数の突起部28および1つの無突起部29は等角度間隔で配置される。複数の突起部28および無突起部29の数の合計は2nである。nは自然数である。本実施の形態では、2n=12である。すなわち、11個の突起部28および1個の無突起部29が設けられる。
本実施の形態では、複数の磁極27の数2mが複数の突起部28および無突起部29の合計の数2nと等しい。複数の突起部28および無突起部29の合計の数2nが磁極27の数2mの整数倍であってもよく、複数の磁極27の数2mが複数の突起部28および無突起部29の合計の数2nの整数倍であってもよい。
無突起部29を挟まずに隣り合う各2つの突起部28間の角度間隔はθ2である。無突起部29を挟んで隣り合う2つの突起部28間の角度間隔はθ2の2倍である。この場合、隣り合う突起部28と無突起部29との間の角度間隔はθ2である。角度間隔θ2は、回転子22の回転方向において、無突起部29を挟まずに隣り合う2つの突起部28の後端エッジ間の角度間隔であり、または無突起部29を挟まずに隣り合う2つの突起部28の前端エッジ間の角度間隔である。以下、角度間隔θ2を検出角度θ2と呼ぶ。
本実施の形態では、隣り合う各2つの磁極27の磁極間角度θ1は検出角度θ2と等しい。磁極間角度θ1が検出角度θ2の約数であってもよく、または磁極間角度θ1が検出角度θ2の倍数であってもよい。
回転子本体26の外側に、クランク角センサ5が設けられる。クランク角センサ5は、回転子本体26の回転に伴って複数の突起部28に対向するように設けられる。本実施の形態では、クランク角センサ5は、検出方向が固定子21の隣り合う2つの歯部23間のオープンスロットの中心を向くように配置される。この場合、隣り合う2つの歯部23のうち一方の歯部23の中心軸とクランク角センサ5の検出方向とがなす角度をθaとし、他方の歯部23の中心軸とクランク角センサ5の検出方向とがなす角度をθbとすると、θa=θbとなる。
クランク角センサ5は、回転する回転子本体26上の突起部28を検出すると、検出信号としてクランクパルスCPを出力する。本実施の形態では、クランク角センサ5は、回転子本体26の回転方向において各突起部28の後端エッジを検出したときにクランクパルスCPを出力する。なお、クランク角センサ5が回転子本体26の回転方向において各突起部28の前端エッジを検出したときにクランクパルスCPを出力してもよい。
図5は単相交流発電機2の誘起電圧E、突起部28の形状、整形前のクランクパルスおよび整形後のクランクパルスCPを示すタイミング図である。図5の横軸は時間である。
本実施の形態では、誘起電圧Eが負から正へ変化する際および誘起電圧Eが正から負へ変化する際に誘起電圧Eが0レベルと交差するときに突起部28の後端エッジが検出されるように回転子22の複数の磁極27、複数の突起部28およびクランク角センサ5の位置関係が設定される。図5に示すように、誘起電圧Eが負または正から0に達した時点t1,t2,t3でクランク角センサ5により突起部28の後端エッジが検出され、正のクランクパルスが出力される。正のクランクパルスは矩形波に整形される。図3のCPU41は、整形後のクランクパルスCPの立ち上がりエッジを突起部28の後端エッジの検出時点と判定する。
CPU41は、整形後のクランクパルスCPに基づいて突起部28の後端エッジの検出時点の時間間隔を算出することにより、エンジン1の回転速度を算出する。また、エンジン1の回転速度が一定であると、無突起部29の両側の2つの突起部28の検出時点の時間間隔は、直接隣り合う2つの突起部28の検出時点の時間間隔の2倍となる。したがって、CPU41は、無突起部29の次の突起部28の後端エッジの検出時点を基準位置と判定し、クランクパルスCPの出力ごとにクランク軸11の基準位置からの回転角度をクランク角として検出することができる。
CPU41は、クランク角に基づいて図1の点火噴射装置12による燃料噴射タイミングおよび点火タイミングを制御する。本実施の形態では、クランク角センサ5により出力されるクランクパルスCPがエンジン1の制御および図3の整流器3の位相制御に兼用される。CPU41は、クランクパルスCPに応答して、ゲートドライバ42を通してFET31〜34のオンオフのタイミングを指令する制御信号C1〜C4をFET31〜34のゲートに与える。本実施の形態に係る発電装置10における発電制御方法には、後述する界磁制御が用いられる。この場合、クランクパルスCPに基づいて単相交流発電機2の界磁制御が行われる。
(3)単相交流発電機2の界磁制御
図6は単相交流発電機2の界磁制御を説明するための波形図である。図6の縦軸は電圧であり、横軸は電気角で表される位相である。図6には、図3の単相交流発電機2の電機子巻線24に発生する誘起電圧Eおよび整流器3のノードN3,N4間の電圧(以下、整流器電圧Vpnと呼ぶ)が示される。
ここで、界磁制御とは、FET31〜34の導通期間(オン期間)の位相を誘起電圧Eの位相を基準として変化させることにより単相交流発電機2による発電電力を制御することである。具体的には、界磁制御では、FET31〜34の導通期間と非導通期間との切替タイミング(以下、通電切替タイミングと呼ぶ)の位相が誘起電圧Eのゼロクロス点(0レベルと交差する点)を基準としてシフトされる。それにより、FET31〜34による単相交流発電機2の電機子巻線24への通電切替タイミングが制御される。界磁制御は、進角制御および遅角制御を含む。
図6(a)は進角制御および遅角制御が行われない場合の誘起電圧Eと整流器電圧Vpnとの関係を示す。図6(b)は進角制御が行われる場合の誘起電圧Eと整流器電圧Vpnとの関係を示す図である。図6(c)は遅角制御が行われる場合の誘起電圧Eと整流器電圧Vpnとの関係を示す図である。
図6(a)〜(c)に示すように、誘起電圧Eは正弦波形を有する。誘起電圧Eの負から正への変化時のゼロクロス点の電気角を2kπとし、誘起電圧Eの正から負への変化時のゼロクロス点の電気角を(2k+1)πとする。ここで、kは整数である。ここで、バッテリ6の電圧(以下、バッテリ電圧と呼ぶ)をVccとする。
進角制御および遅角制御が行われない場合の制御(以下、進角/遅角なし制御と呼ぶ)では、誘起電圧Eの電気角が2kπ(kは整数)であるときに、整流器3のFET31,34がオンし、かつFET32,33がオフする。また、誘起電圧Eの電気角が(2k+1)πであるときに、整流器3のFET32,33がオンし、かつFET31,34がオフする。それにより、図6(a)に示すように、誘起電圧Eの電気角2kπから電気角(2k+1)πまでの期間で整流器電圧Vpnが+Vccとなる。また、誘起電圧Eの電気角(2k+1)πから電気角2(k+1)πまでの期間で整流器電圧Vpnが−Vccとなる。このように、整流器電圧Vpnは矩形波形を有する。
進角制御とは、FET31〜34の導通期間(オン期間)の位相を誘起電圧Eの位相を基準として進角させる制御である。具体的には、進角制御では、FET31〜34の導通期間と非導通期間との切替タイミングの位相が誘起電圧Eのゼロクロス点を基準として進角量σ1進角される。それにより、図6(b)に示すように、誘起電圧Eの電気角2kπ−σ1から電気角(2k+1)π−σ1までの期間で整流器電圧Vpnが+Vccとなる。また、誘起電圧Eの電気角(2k+1)π−σ1から電気角2(k+1)π−σ1までの期間で整流器電圧Vpnが−Vccとなる。このようにして、FET31〜34による単相交流発電機2の電機子巻線24への通電切替タイミングが進角される。それにより、単相交流発電機2による発電電力が増加する。
遅角制御とは、FET31〜34の導通期間(オン期間)の位相を誘起電圧Eの位相を基準として遅角させる制御である。具体的には、遅角制御では、FET31〜34の導通期間と非導通期間との切替タイミングの位相が誘起電圧Eのゼロクロス点を基準として遅角量σ2遅角される。それにより、図6(c)に示すように、誘起電圧Eの電気角2kπ+σ2から電気角(2k+1)π+σ2までの期間で整流器電圧Vpnが+Vccとなる。また、誘起電圧Eの電気角(2k+1)π+σ2から電気角2(k+1)π+σ2までの期間で整流器電圧Vpnが−Vccとなる。このようにして、FET31〜34による単相交流発電機2の電機子巻線24への通電切替タイミングが遅角される。それにより、単相交流発電機2による発電電力が減少する。
図7〜図9は界磁制御による発電電流のシミュレーション結果を示す図である。図7は進角/遅角なし制御の場合を示し、図8は進角量5degの進角制御の場合を示し、図9は遅角量5degの遅角制御の場合を示す。
図7〜図9において、(a)は単相交流発電機2の誘起電圧Eを実線で示し、整流器3の整流器電圧Vpnを一点鎖線で示し、(b)は単相交流発電機2の相電流Ipnを示し、(c)はバッテリ電流Iccを示す。バッテリ電流Iccは、バッテリ6から整流器3へ流れる電流である。図7〜図9の(c)には、バッテリ電流Iccの平均値(直流電流)が点線で示される。単相交流発電機2の回転子22の回転速度は5000rpmであり、バッテリ電圧Vccは一定とする。
図7〜図9の(c)において、図3のバッテリ6のプラス端子から整流器3のノードN1に向かって流れるバッテリ電流Iccの値を正とする。したがって、単相交流発電機2の発電時には、バッテリ電流Iccの平均値は負となり、単相交流発電機2の力行時には、バッテリ電流Iccの平均値は正となる。
図7(c)に示すように、進角/遅角なし制御の場合には、バッテリ電流Iccの平均値は−0.93[A]である。この場合、単相交流発電機2からバッテリ6に0.93[A]の電流が供給される。図8(c)に示すように、5degの進角制御の場合には、単相交流発電機2の発電電力が減少し、バッテリ電流Iccの平均値が−0.22[A]となる。この場合、単相交流発電機2からバッテリ6に0.22[A]の電流が供給される。図9(c)に示すように、5degの遅角制御の場合には、単相交流発電機2の発電電力が増加し、バッテリ電流Iccの平均値が−2.17[A]となる。この場合、単相交流発電機2からバッテリ6に2.17[A]の電流が供給される。
図10は単相交流発電機2の回転子22の回転速度を変化させた場合のバッテリ電流Iccのシミュレーション結果を示す図である。図10には、回転子22の回転速度が1500rpm、2000rpm、3000rpm、5000rpmおよび8000rpmである場合のバッテリ電流Iccの変化が示される。図10の縦軸はバッテリ電流Iccである。横軸の正の値が進角量であり、負の値の絶対値が遅角量である。バッテリ電圧Vccは一定とする。
進角量が増加するにつれて、正のバッテリ電流Iccが増加する。正のバッテリ電流Iccが最大となった後、さらに進角量が増加すると、正のバッテリ電流Iccは減少する。正のバッテリ電流Iccが最大となるときの進角量を進角上限値と呼ぶ。
遅角量が増加するにつれて、負のバッテリ電流Iccの絶対値が増加する。負のバッテリ電流Iccの絶対値が最大となった後、さらに遅角量が増加すると、負のバッテリ電流Iccの絶対値は減少する。負のバッテリ電流Iccの絶対値が最大となるときの遅角量を遅角上限値と呼ぶ。
図10にから分かるように、回転子22の回転速度が一定の場合に、進角量または遅角量を変化させることにより、単相交流発電機2からバッテリ6に供給される電力またはバッテリ6から単相交流発電機2に供給される電力を変化させることができる。また、回転子22の回転速度が異なると、バッテリ電流Iccの大きさが異なり、かつ進角上限値および遅角上限値が異なる。
回転子22の回転速度と進角上限値との関係は回転速度−進角上限値テーブルとしてエンジン制御装置4に記憶される。また、回転子22の回転速度と遅角上限値との関係は回転速度−遅角上限値テーブルとしてエンジン制御装置4に記憶される。
(4)発電装置10における発電制御方法
図11は図1の発電装置10における発電制御方法を説明するための波形図である。図11には、バッテリ電圧Vcc、誘起電圧E、クランクパルスCPおよび整流器電圧Vpnが示される。図11の横軸は時間である。
誘起電圧Eの負から正への変化時および負から正への変化時のゼロクロス点でクランクパルスCPが立ち上がる。図11の例では、期間T1では、バッテリ電圧Vccが予め定められた目標電圧に等しい。バッテリ電圧Vccが予め定められた目標電圧に等しい場合には、進角/遅角なし制御が行われる。この場合、整流器電圧Vpnの位相はクランクパルスCPの立ち上がり位相と等しい。
期間T2において、バッテリ電圧Vccが目標電圧よりも低い場合、遅角制御が行われる。この場合、整流器電圧Vpnの位相がクランクパルスCPの立ち上がりを基準として遅角される。それにより、単相交流発電機2の発電電力が増加し、バッテリ電圧Vccが上昇する。
期間T3において、バッテリ電圧Vccが目標電圧よりも高い場合、進角制御が行われる。この場合、整流器電圧Vpnの位相がクランクパルスCPの立ち上がりを基準として進角される。それにより、単相交流発電機2の発電電力が減少し、バッテリ電圧Vccが低下する。
図12は図1の発電装置10における発電制御方法を示すフローチャートである。図13は図12の発電制御処理を示すフローチャートである。
図12において、図1のスタータモータ7が作動することにより、エンジン1が始動する(ステップS1)。エンジン制御装置4のCPU41は、クランク角センサ5から出力されるクランクパルスCPに基づいてエンジン1の回転速度が検出されたか否かを判定する(ステップS2)。エンジン1の回転速度が検出された場合には、CPU41はクランク軸11の基準位置すなわち回転子22の基準位置が検出されたか否かを判定する(ステップS3)。
クランク軸11の基準位置が検出された場合には、CPU41は整流器3のFET31〜34の制御を開始する(ステップS4)。さらに、CPU41は、エンジン1の回転速度が規定回転速度を超えたか否かを判定する(ステップS5)。エンジン1の回転速度が規定回転速度以下の場合には、CPU41は待機する。エンジン1の回転速度が規定回転速度を超えた場合には、CPU41は発電制御処理を行う(ステップS6)。
図13において、CPU41は、クランク角センサ5から出力されるクランクパルスCPに基づいてエンジン1の回転速度を検出する(ステップS10)。また、CPU41は、バッテリ電圧Vccが目標電圧と等しいか否かを判定する(ステップS11)。バッテリ電圧Vccが目標電圧と等しい場合には、ステップS10の処理に戻る。バッテリ電圧Vccが目標電圧と等しくない場合には、CPU41はバッテリ電圧Vccが目標電圧よりも低いか否かを判定する(ステップS12)。
バッテリ電圧Vccが目標電圧よりも低い場合には、CPU41は現在の遅角量が遅角上限値よりも小さいか否かを判定する(ステップS13)。遅角上限値は、エンジン1の回転速度(回転子22の回転速度)に基づいて回転速度−遅角上限値テーブルから取得される。現在の遅角量が遅角上限値以上の場合には、ステップS10の処理に戻る。現在の遅角量が遅角上限値よりも小さい場合には、CPU41は通電切替タイミングを一定量遅角させ(ステップS14)、ステップS10の処理に戻る。
ステップS12においてバッテリ電圧Vccが目標電圧よりも高い場合には、CPU41は現在の進角量が進角上限値よりも小さいか否かを判定する(ステップS15)。進角上限値は、エンジン1の回転速度(回転子22の回転速度)に基づいて回転速度−進角上限値テーブルから取得される。現在の進角量が進角上限値以上の場合には、ステップS10の処理に戻る。現在の進角量が進角上限値よりも小さい場合には、CPU41は通電切替タイミングを一定量進角させ(ステップS16)、ステップS10の処理に戻る。
このようにして、バッテリ電圧Vccが目標電圧を中心とする一定範囲(目標電圧範囲)内に制御される。
(5)単相交流発電機2の設計方法
次に、本実施の形態に係る発電装置10における単相交流発電機2の設計方法について説明する。
まず、比較例の交流発電機の設計方法について説明する。単相交流発電機は整流器を通してバッテリに接続される。図14は比較例の単相交流発電機の設計方法を示す図である。図14の縦軸は発電電流であり、横軸はエンジンの回転速度である。発電電流は単相交流発電機から整流器を通してバッテリおよび他の負荷(自動二輪車に搭載される電子機器)に供給される電流である。バッテリの電圧は一定に設定される。
バッテリおよび他の負荷に必要な電力を供給するために要求される発電電流が一定の要求電流Ireqとして定められる。要求電流Ireqは設計値である。単相交流発電機には、アイドル回転速度(例えば1700rpm)から最高回転速度(例えば8000rpm)までの範囲で要求電流Ireqを供給する発電能力が要求される。エンジンの回転速度が増加すると、単相交流発電機に発生する誘起電圧が増加する。それにより、エンジンの回転速度が増加するにつれて発電電流は増加する。そのため、アイドル回転速度において要求電流Ireqと等しい発電電流が確保されるように単相交流発電機が設計される。このようにして設計された単相交流発電機は特性L1で示される発電能力を有する。特性L1を有する単相交流発電機は、最高回転速度で一定電圧のバッテリおよび負荷に最大電流Imax1を供給可能である。
しかしながら、比較例に係る単相交流発電機は、エンジンの回転速度がアイドル回転速度よりも高い領域R1で過剰な発電能力を有することになる。それにより、要求電流Ireqに相当する発電電流をバッテリ6および他の負荷に供給する場合に余剰電力が生じる。バッテリに要求電流Ireqを超えた過剰な発電電流が流入すると、バッテリが過充電の状態になることがある。そこで、単相交流発電機の実際の運転時には、例えば整流器において電機子巻線が短絡されることにより過剰な発電電流がバッテリに供給されることが防止される。この場合、余剰電力が単相交流発電機に戻されるため、循環電流による電力損失が増加する。
次に、本実施の形態に係る交流発電機の設計方法について説明する。単相交流発電機2は整流器3を通してバッテリ6に接続される。図15は本実施の形態に係る単相交流発電機2の設計方法を示す図である。図15の縦軸は発電電流であり、横軸はエンジンの回転速度である。
本実施の形態に係る設計方法では、アイドル回転速度よりも高い回転速度で要求電流Ireqと等しい発電電流が確保されるように単相交流発電機2が設計される。この場合、アイドル回転速度における単相交流発電機2の発電電流は要求電流Ireqよりも小さい。実施の形態に係る単相交流発電機2は特性L2で示される発電能力を有する。特性L2を有する単相交流発電機2は、最高回転速度で一定電圧のバッテリおよび負荷に最大電流Imax2を供給可能である。
実施の形態の単相交流発電機2では、発電電流が要求電流Ireqよりも小さい領域RAと発電電流が要求電流Ireqよりも大きい領域RBとが生じる。領域RAでは、単相交流発電機2の発電能力が不足し、領域RBでは単相交流発電機2の発電能力が過剰となる。それにより、要求電流Ireqに相当する発電電流を供給する場合に、領域RAで電力不足が生じ、領域RBで余剰電力が生じる。実施の形態の単相交流発電機2において余剰電力が生じる領域RBは、比較例の単相交流発電機において余剰電力が生じる領域R1に比べて小さい。
実施の形態に係る発電装置10によれば、領域RAでは、上向きの矢印で示すように、遅角制御により発電電力を増加させることが可能である。それにより、アイドル回転速度において要求電流Ireqと等しい発電電流を確保することができる。一方、領域RBでは、下向きの矢印で示すように、進角制御により発電電力を減少させることが可能である。それにより、電力損失の増加を抑制することができる。
実施の形態に係る単相交流発電機2の最大電流Imax2は、比較例に係る単相交流発電機の最大電流Imax1よりも小さい。特性L2を有する実施の形態の単相交流発電機2は、特性L1を有する比較例の単相交流発電機に比べて小型化が可能である。
図16は本実施の形態に係る発電装置10の実際の運転時の発電制御方法を示す図である。
発電装置10の実際の運転時には、上記のように、バッテリ電圧Vccが変動する。そのため、本実施の形態では、バッテリ電圧Vccが目標電圧または目標電圧範囲内に維持されるように、界磁制御を用いた発電制御方法によりバッテリ電流Iccが制御される。
図16に示すように、特性L2よりも下の領域Raでは、下向きの矢印で示すように、進角制御により発電電流(発電電力)を減少させることが可能である。一方、特性L2よりも上の領域Rbでは、上向きの矢印で示すように、遅角制御により発電電流(発電電力)を増加させることが可能である。したがって、バッテリ電圧Vccの変化に応じて領域Ra,Rb内で界磁制御を行うことによりバッテリ電圧Vccを制御することができる。
以上のように、本実施の形態に係る発電装置10においては、界磁制御を行うことにより発電電力を制御することができるので、単相交流発電機2を小型に設計することが可能となる。また、図1に示したように、単相交流発電機2とは別にスタータモータ7が設けられるので、スタータ・ジェネレータ式の発電機とは異なり、始動トルクを確保するために単相交流発電機2を大型化する必要がない。したがって、発電装置10の小型化が可能となる。
(6)実施の形態の効果
本実施の形態によれば、エンジン1の低速回転領域では、遅角制御により要求電力を満足する発電電力を発生させることができ、エンジン1の高速回転領域では、進角制御により要求電力を大きく超える発電電力の発生を抑制することができる。したがって、小型の単相交流発電機2によりエンジン1の低速回転領域から高速回転領域まで要求電力を満足する発電電力を効率的に得ることが可能となる。
この場合、エンジン1に備えられるクランク角センサ5から出力されるクランクパルスCPに基づいて遅角制御および進角制御を行うことができる。そのため、別途単相交流発電機2に回転子22の回転角度を検出するための角度センサを設ける必要がない。したがって、発電装置10の構造が複雑化せず、かつ発電装置10の小型化および低コスト化が可能である。
(7)他の実施の形態
(a)上記実施の形態では、整流器3がFET31〜34により構成されるが、本発明はこれに限定されない。整流器3がIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)等の他の双方向性スイッチング素子により構成されてもよい。
(b)図13の発電制御処理では、ステップS14で通電切替タイミングが一定量遅角され、ステップS16で通電切替タイミングが一定量進角されるが、本発明はこれに限定されない。例えば、エンジン1の回転速度に応じてステップS14における遅角量およびステップS16における進角量が設定されてもよい。
(c)上記実施の形態に係る自動二輪車100では、スタータモータ7が設けられるが、スタータモータ7の代わりにまたはスタータモータ7に加えてクランク軸11にキックスタータレバーが取り付けられてもよい。この場合にも、エンジン1の始動トルクを確保するために単相交流発電機2を大型化する必要がない。また、小型の単相交流発電機2がクランク軸11に取り付けられるので、エンジン1の始動トルクが小さくなる。
(d)上記実施の形態では、発電装置10が自動二輪車に設けられる場合について説明されているが、発電装置10が他の移動体に設けられてもよい。他の移動体は、自動三輪車またはATV(All Terrain Vehicle;不整地走行車両)等の他の鞍乗り型車両であってもよく、自動車等の他の車両であってもよく、エンジンを備えた船舶であってもよい。
(8)請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記実施の形態では、発電装置10が発電装置の例であり、クランク角センサ5、突起部28および無突起部29がクランク角検出部の例であり、エンジン1がエンジンの例であり、クランク軸11がクランク軸の例であり、単相交流発電機2が単相交流発電機の例であり、電機子巻線24が電機子巻線の例であり、整流器3が整流部の例であり、FET31〜34がスイッチング素子の例であり、CPU41が通電制御部の例であり、クランクパルスCPがクランク角検出部の出力信号または検出信号の例である。
また、回転子22が回転子の例であり、磁極27が磁極の例であり、突起部28が突起部の例であり、無突起部29が無突起部の例であり、クランク角センサ5が突起部検出器の例である。
さらに、バッテリ6がバッテリの例であり、車両本体部110が本体部の例であり、エンジン制御装置4がエンジン制御装置の例であり、スタータモータ7またはキックスタータレバーが始動装置の例であり、自動二輪車100が移動体の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
本発明は、エンジンを備えた発電装置に有効に利用することができる。
1 エンジン
2 単相交流発電機
3 整流器
4 エンジン制御装置
5 クランク角センサ
7 スタータモータ
8 スタータリレー
10 発電装置
11 クランク軸
12 点火噴射装置
13,14 ギア
15 減速器
21 固定子
22 回転子
23 歯部
24 電機子巻線
25 オープンスロット
26 回転子本体
27 磁極
28 突起部
29 無突起部
31〜34 FET
41 CPU
42 ゲートドライバ
100 自動二輪車
110 車両本体部
120 前輪
130 後輪
C1〜C4 制御信号
CP クランクパルス
E 誘起電圧
Icc バッテリ電流
Imax1,Imax2 最大電流
Ipn 相電流
Ireq 要求電流
L1,L2 特性
N1,N2,N3,N4 ノード
R1,RA,RB,Ra,Rb 領域
T1 期間
t1,t2,t3 時点
Vcc バッテリ電圧
Vpn 整流器電圧

Claims (12)

  1. クランク角を検出するクランク角検出部を備えるエンジンにより駆動される発電装置であって、
    前記エンジンのクランク軸の回転により回転するように設けられる単相交流発電機と、
    複数のスイッチング素子のブリッジ接続を含み、前記単相交流発電機により発生される交流電力を直流電力に変換する整流部と、
    前記複数のスイッチング素子による前記単相交流発電機の電機子巻線への通電切替タイミングを制御する通電制御部とを備え、
    前記通電制御部は、前記クランク角検出部の出力信号に基づいて、前記複数のスイッチング素子による通電切替タイミングを前記単相交流発電機の誘起電圧の位相に対して遅角させる遅角制御および進角させる進角制御を行うことにより前記整流部により得られる直流電力を制御する、発電装置。
  2. 前記単相交流発電機は、
    前記クランク軸とともに回転する回転子と、
    前記回転子に等角度間隔で配置された複数の磁極とを含み、
    前記クランク角検出部は、前記出力信号として一定の検出角度ごとに検出信号を生成するように構成され、
    隣り合う各2つの磁極の磁極間角度は前記クランク角検出部の検出角度と等しく、または前記磁極間角度は前記検出角度の約数であり、または前記磁極間角度は前記検出角度の倍数である、請求項1記載の発電装置。
  3. 前記回転子は外周面および内周面を有し、
    前記複数の磁極は前記回転子の前記内周面に等角度間隔で配置され、
    前記クランク角検出部は、
    前記回転子の前記外周面に前記検出角度に相当する等角度間隔で配置される複数の突起部および無突起部と、
    前記複数の突起部を検出する突起部検出器とを含み、
    前記突起部検出器は、各突起部の検出時に前記検出信号を出力する、請求項2記載の発電装置。
  4. 前記複数の突起部は、前記回転子の回転方向における各突起部の一方のエッジの角度位置が前記複数の磁極間の境界のいずれかの角度位置と一致するように配置され、
    前記突起部検出器は、各突起部の前記一方のエッジの検出時に前記検出信号を出力する、請求項3記載の発電装置。
  5. 前記通電制御部は、前記整流部により得られる直流電圧が予め定められた目標電圧または目標電圧範囲内に維持されるように前記遅角制御および前記進角制御を行う、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発電装置。
  6. 前記通電制御部は、前記整流部により得られる直流電圧が前記目標電圧よりも低い場合に前記遅角制御を行い、前記前記整流部により得られる直流電圧が前記目標電圧よりも高い場合に前記進角制御を行う、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発電装置。
  7. 前記遅角制御により前記整流部により得られる直流電力が増加する場合の遅角量の上限値が遅角上限値として設定され、前記進角制御により前記整流部により得られる直流電力が減少する場合の進角量の上限値が進角上限値として設定され、
    前記通電制御部は、前記単相交流発電機の誘起電圧の位相に対する遅角量が前記設定された遅角上限値を超えないように前記遅角制御を行い、前記単相交流発電機の誘起電圧の位相に対する進角量が前記設定された進角上限値を超えないように前記進角制御を行う、請求項1〜6のいずれか一項に記載の発電装置。
  8. 前記遅角上限値および前記進角上限値は、前記単相交流発電機の回転速度に応じて予め設定され、
    前記通電制御部は、前記クランク角検出部の出力信号に基づいて前記単相交流発電機の回転速度を算出し、算出された回転速度に基づいて前記遅角上限値および前記進角上限値を設定する、請求項7記載の発電装置。
  9. 前記単相交流発電機は、前記エンジンの回転速度がアイドル回転速度であるときに前記遅角制御により予め定められた要求電力を発生可能なように構成される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の発電装置。
  10. 前記整流部はバッテリに接続され、前記バッテリは前記整流部により得られる直流電力により充電される、請求項1〜9のいずれかに記載の発電装置。
  11. エンジンと、
    前記エンジンにより発生されるトルクにより移動する本体部と、
    前記エンジンのクランク角を検出するクランク角検出部と、
    前記クランク角検出部の出力信号に基づいて前記エンジンを制御するエンジン制御装置と、
    前記エンジンを始動させるために前記クランク軸を駆動する始動装置と、
    前記エンジンにより駆動される請求項1〜10のいずれかに記載の発電装置と、
    前記発電装置の前記整流部に接続され、前記エンジン制御装置に直流電力を供給するバッテリとを備える、移動体。
  12. エンジンのクランク軸により駆動される発電装置による発電電力を制御する発電制御方法であって、
    前記発電装置は、前記エンジンのクランク軸の回転により回転する単相交流発電機と、複数のスイッチング素子のブリッジ接続を含む整流部とを含み、
    前記方法は、
    前記単相交流発電機により交流電力を発生するステップと、
    前記単相交流発電機により発生される交流電力を前記整流部により直流電力に変換するステップと、
    クランク角検出部によりクランク角を検出するステップと。
    前記クランク角検出部の出力信号に基づいて、前記複数のスイッチング素子による前記単相交流発電機の電機子巻線への通電切替タイミングを前記単相交流発電機の誘起電圧の位相に対して遅角させる遅角制御および進角させる進角制御を行うことにより前記整流部により得られる直流電力を制御するステップとを含む、発電制御方法。
JP2014026021A 2013-07-08 2014-02-14 発電装置、移動体および発電制御方法 Pending JP2015035942A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014026021A JP2015035942A (ja) 2013-07-08 2014-02-14 発電装置、移動体および発電制御方法
EP14173881.5A EP2824826B1 (en) 2013-07-08 2014-06-25 Power generation device, mobile object and power generation control method
TW103123061A TWI523409B (zh) 2013-07-08 2014-07-03 發電裝置、移動體及發電控制方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013142843 2013-07-08
JP2013142843 2013-07-08
JP2014026021A JP2015035942A (ja) 2013-07-08 2014-02-14 発電装置、移動体および発電制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015035942A true JP2015035942A (ja) 2015-02-19

Family

ID=51205163

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014026021A Pending JP2015035942A (ja) 2013-07-08 2014-02-14 発電装置、移動体および発電制御方法

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP2824826B1 (ja)
JP (1) JP2015035942A (ja)
TW (1) TWI523409B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023218700A1 (ja) * 2022-05-12 2023-11-16 株式会社kaisei 発電機およびこれを用いた発電システム

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018152924A (ja) 2015-08-03 2018-09-27 ヤマハ発動機株式会社 鞍乗型車両用スタータモータ、エンジン始動装置、及び鞍乗型車両
CN106981480B (zh) * 2017-05-27 2023-10-27 富士电机(中国)有限公司 Igbt模块、动力系统和混合动力汽车
TWI642259B (zh) * 2017-09-08 2018-11-21 王士榮 自給發電系統
CN210391424U (zh) * 2019-05-31 2020-04-24 赛格威科技有限公司 全地形车
JP2021170887A (ja) * 2020-04-16 2021-10-28 ヤマハ発動機株式会社 船外機、船外機の制御方法および船舶

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0691759B2 (ja) * 1988-08-12 1994-11-14 株式会社日立製作所 内燃機関の発電制御装置
JP3176765B2 (ja) * 1993-06-17 2001-06-18 本田技研工業株式会社 電動走行車両のハイブリッド電源装置
JP4196637B2 (ja) * 2002-10-17 2008-12-17 国産電機株式会社 内燃機関駆動発電装置
JP2004173482A (ja) * 2002-11-05 2004-06-17 Kokusan Denki Co Ltd 磁石発電機を備えた発電装置
JP3938747B2 (ja) * 2002-12-11 2007-06-27 本田技研工業株式会社 同期発電機の出力制御装置
JP4270445B2 (ja) 2003-10-17 2009-06-03 本田技研工業株式会社 同期発電機の出力制御装置
US8159180B2 (en) * 2006-03-30 2012-04-17 Shindengen Electric Manufacturing Co., Ltd. Battery charging device and delay angle control method for battery charging device
JP4310350B2 (ja) * 2007-05-07 2009-08-05 三菱電機株式会社 磁石発電機の回転子
JP2009232650A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Mitsuba Corp 回転電機
JP5501147B2 (ja) * 2010-08-04 2014-05-21 新電元工業株式会社 位相制御装置、バッテリ充電装置、および位相制御方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023218700A1 (ja) * 2022-05-12 2023-11-16 株式会社kaisei 発電機およびこれを用いた発電システム

Also Published As

Publication number Publication date
EP2824826A2 (en) 2015-01-14
EP2824826A3 (en) 2015-12-23
TWI523409B (zh) 2016-02-21
EP2824826B1 (en) 2017-10-04
TW201517504A (zh) 2015-05-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2824826B1 (en) Power generation device, mobile object and power generation control method
JP4359760B2 (ja) 磁石発電機を備えた発電装置
CN105874189B (zh) 发动机单元及车辆
JPH1146456A (ja) 発電装置
JP6214711B2 (ja) 回転電機の制御装置
EP2959156A1 (en) An apparatus for controlling a starter generator
JP4196637B2 (ja) 内燃機関駆動発電装置
JP6117599B2 (ja) 車両用バッテリ充電装置
JPWO2004032312A1 (ja) 始動発電システム及び始動発電機
JP6677176B2 (ja) 電力変換回路の制御装置、回転電機ユニット
EP3301282B1 (en) Vehicle
JP2010011575A (ja) 車両用電動機の制御装置
JP6645405B2 (ja) 回転電機の制御装置、回転電機ユニット
JP2017129065A (ja) ビークル
JP2017017954A (ja) 船外機用発電システムおよび船外機
JP2015014278A (ja) 始動発電機及びその制御方法
JP6948844B2 (ja) エンジンの始動装置
CN112204872A (zh) 三相旋转电机的驱动装置以及三相旋转电机单元
JP3147655B2 (ja) エンジン制振装置
JP6967880B2 (ja) 電子制御装置
JP6948845B2 (ja) 電子制御装置
JP6665773B2 (ja) 回転電機の回転上昇異常検出装置、回転電機ユニット
JP6404108B2 (ja) 二次電池の充電制御装置
WO2018097014A1 (ja) 回転センサの異常検出装置
JP2002136195A (ja) 車両用発電制御装置