JP2015035905A - アクチュエータ - Google Patents

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染谷 薫
Kaoru Someya
薫 染谷
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Abstract

【課題】 アクチュエータの変位を大きくしたり、大きな出力を得ることができるアクチュエータを提供すること。【解決手段】 導電性高分子を備える複数の電極層1,2と電解質層3とが積層され、前記電極層1,2に電圧を印加することにより伸縮する伸縮駆動部13を固定部11と作用部12として構成するアクチュエータ100,300の所定部に切り込み15を入れた。この切り込み15によって、伸縮駆動部の有効長さを増大させることでアクチュエータ100の変位を大きくしたり、或いは、アクチュエータ300の支えを強くすることで、応答性の劣化や、反りの変位の減少という問題を生じることなしに大きな出力を得ることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、アクチュエータに関する。
従来、圧電素子の圧電効果を利用した圧電型のアクチュエータ(以下「圧電アクチュエータ」という。)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
圧電アクチュエータは、例えば、2枚の板状の圧電素子を貼り合わせて、一方の圧電素子には伸長方向に電圧を印加し、他方の圧電素子には短縮方向に電圧を印可することにより圧電素子の延在方向に対して垂直方向(すなわち、圧電素子の貼り合せ面に対して垂直方向)の反りを生じさせるバイモルフ型や、金属板の一方の面に板状の圧電素子を貼り合せて、この圧電素子に電圧を印加して伸縮させることにより反りを生じさせるユニモルフ型のものが一般的である。
しかし、従来の圧電アクチュエータは、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電効果特性を有するセラミック材料の両面に電極層を貼り合わせた板状の圧電素子(ピエゾ素子)等を適用したものが一般的であり、圧電素子の伸縮に起因して生じる板状部の反り(変位)が小さく、また高い電圧を印加する必要があるといった問題がある。
そこで、近時、複数の電極層の間に電解質層を挟み込み、薄い板状とした導電性高分子アクチュエータも開発されている。この導電性高分子アクチュエータは、電圧を印加することにより、電解質層内でイオンの移動が生じ、電極付近の分子が膨らむことで物理的に変形し、板状部に反り(変位)を生ずる。
アクチュエータをこのような構成とした場合には、比較的低い電圧を印加することで板状部の変位を生じさせることができる。また、構成も単純であり、板状部の反り(変位)も比較的大きくすることができるため、小型機器における効率のよい駆動源として期待される。
特開2008−193893号公報
ところで、アクチュエータの一端部を固定部とし、他端部を作用部とする場合、アクチュエータの反り方は、印加電圧の大きさと、アクチュエータの長さとに依存する。つまり、印加電圧が大きければ反りが大きくなり、また、アクチュエータの長さが長ければ反りが大きくなる。
このため、ある程度の印加電圧で大きな変位をもたらすには、長いアクチュエータを用いる必要がある。しかし、長いアクチュエータを用いるには、それなりの設置スペースを確保することが必要であり、小型機器においては、十分な設置スペースを確保することができず、長いアクチュエータを搭載することができない場合が想定される。
また一方で、アクチュエータの出力を大きくするには、アクチュエータを厚くする必要がある。しかし、アクチュエータを厚くする場合、応答性の劣化や、反りの変位の減少という問題が生じる。
本発明は、かかる事情に鑑みなされたもので、以上の問題点を解決し得るアクチュエータを提供することを目的とする。
本発明は、導電性高分子を備える複数の電極層と電解質層とが積層され、前記電極層に電圧を印加することにより伸縮する伸縮駆動部を固定部と作用部として構成するアクチュエータであって、前記アクチュエータの所定部に切り込みを入れたことを特徴とする。
本発明によれば、アクチュエータの所定部に切り込みを入れることで、伸縮駆動部の有効長さを増大させることでアクチュエータの変位を大きくしたり、或いは、アクチュエータの支えを強くすることで、応答性の劣化や、反りの変位の減少という問題を生じることなしに大きな出力を得ることができる。
図1は第1の実施形態のアクチュエータを示し、(A)は電圧が印加されていない状態の斜視図、(B)は電圧が印加されている状態の斜視図である。 図2はアクチュエータの層構成等を示す断面図である。 図3は比較例のアクチュエータを示し、(A)は電圧が印加されていない状態の斜視図、(B)は電圧が印加されている状態の斜視図である。 図4は第2の実施形態のアクチュエータを示し、(A)はアクチュエータの斜視図、(B)は電圧が印加されていない状態の正面図、(C)は電圧が印加されている状態の正面図である。 図5は第3の実施形態のアクチュエータを示し、(A)は電圧が印加されていない状態の平面図、(B)は電圧が印加されている状態の正面図である。 図6は第3の実施形態のアクチュエータの脚部の固定構造を示し、(A)は電圧が印加されていない状態の拡大図、(B)は電圧が印加されている状態の拡大図である。 図7は比較例のアクチュエータを示し、(A)は電圧が印加されていない状態の斜視図、(B)は電圧が印加されている状態の斜視図である。 図8は第4の実施形態のアクチュエータの電圧が印加されていない状態の平面図である。
以下、本発明の実施形態に係るアクチュエータについて説明する。なお、本実施形態に係るアクチュエータは、例えば腕時計における駆動機構等を動作させるために適用されるものであるが、本発明に係るアクチュエータの適用範囲はこれに限定されるものではない。また、以下の説明及び図面において同一の構成要素については同一符号を用い、同一の構成要素についての説明は適宜省略してある。
[第1の実施形態]
図1は第1の実施形態のアクチュエータを示し、(A)は電圧が印加されていない状態の斜視図、(B)は電圧が印加されている状態の斜視図を示している。
このアクチュエータ100は、固定部11と、作用部12と、この固定部11及び作用部12が構成された板状の伸縮駆動部13と、を備えている。そして、このアクチュエータ100は、後述するように、電極層1,2(図2参照)に所定の電圧を印加することにより伸縮駆動部13が伸縮することで、作用部12が変位するように構成されている。
ここで、固定部11は、伸縮駆動部13の一端側に設けられ、伸縮駆動部13を、例えば腕時計ケース等の組み込み先の所定の搭載位置に固定している部分である。この固定部11は、例えばねじ111によって固定されている。なお、固定手段はこれに限定されず、接着材による固定、溶着による固定等であってもよい。
作用部12は、伸縮駆動部13における固定部11から離れた位置に配置され、電極層1,2に電圧を印加することにより伸縮駆動部13が伸縮すると、この伸縮に伴って変位する部分である。図1には、この作用部12によって動作される動作部材121を例示してある。
伸縮駆動部13は、電極層1,2に電圧を印加することにより伸縮する板状の部分である。この伸縮駆動部13は、導電性高分子を備える複数の電極層と電解質層とが積層されたものであり、本実施形態では、図2に示すように、電解質層3の両面にそれぞれ電極層1,2が積層された3層構造となっている。なお、この第1の実施形態では、固定部11及び作用部12は、伸縮駆動部13の一部に構成されているので、同様な層構成となっている。
続いて、電解質層3について説明すれば、電解質層3は、例えば、高分子マトリクス中に常温溶融塩を含有させてなるゲル状電解質であり、高分子マトリクスとしては、可撓性を有する公知の高分子を用いることができる。具体的には、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸やそのエステル、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等が挙げられ、これらの高分子を単独で用いるか、複数混合または架橋させて用いられる。なお、電解質層3を構成する材料はここに例示したものに限定されない。
また、電極層1,2は、電解質層3の上に薄膜状に形成された電極であり、導電性高分子と導電材とを備えている。
このうち導電性高分子は、電圧印加による酸化還元反応に伴うイオンのドープ/脱ドープを可能とし、例えば電極層1,2間に電圧が印加されてイオンがドープされると、電極層1,2のうち、陰極が接続されている側が膨張し、イオンが脱ドープされると初期状態まで収縮する。
この電極層1,2を構成する導電性高分子としては、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン等の公知の導電性高分子及びこれらの誘導体の何れか一種又は複数種の混合物を適用することができる。
一方、導電材は、導電性高分子と電気的に接触することによって導電性高分子に対して電子伝導を高めるように機能する。
この導電材としては、電子伝導性が高く、溶剤等に対して耐性を有し、且つ導電性高分子が酸化還元する電位範囲において電気化学的に安定な炭素材料、金属等を用いる。この導電材としては、例えば炭素繊維、非結晶性炭素、黒鉛、金、白金、パラジウム等を用いることができる。
この導電材は、酸化還元により導電性高分子が膨張・収縮する際に、この導電性高分子の動きを妨げることがないような形状として粉末状、網状、多孔質状を呈しており、導電性高分子と電気的に接触した状態で電極層1,2を構成している。
具体的には、例えば、カーボンナノチューブ(CNT)をシート状に構成したCNT電極として構成されていてもよい。
なお、電極層1,2の構成、及び導電性高分子や導電材として適用される材料等は、ここに例示したものに限定されない。
第1の実施形態のアクチュエータ100は、上述のように、固定部11と、作用部12と、この固定部11及び作用部12が構成された板状の伸縮駆動部13と、を備えた平面型のアクチュエータとして構成され、平面視で長方形を呈している。この場合の長辺長さと短辺長さとの比は、例えば、略2対1となっている。なお、アクチュエータ100は薄板長方形でなくてもよい。
図1(A)及び図1(B)に示すように、このアクチュエータ100には、一側の短辺NS1に切り込み口14を有する切り込み15が形成されている。この切り込み15は一側の短辺NS1の中央から他側の短辺NS2に向かって長辺LS1,LS2に平行に直線状に延びている。本実施形態では、この切り込み15の長さは、アクチュエータ100の長辺LS1,LS2の長さの3/4程度の長さとなっている。ただし、切り込み15の長さの長辺LS1,LS2の長さに対する割合はこれに限定されるものではない。
そして、このアクチュエータ100の短辺NS1側の端部には、切り込み15で区切られる2つの領域のうちの一方の領域に固定部11が形成され、他方の領域に作用部12が形成されている。
また、図2に示すように、このアクチュエータ100には、固定部11における電極層1,2に導線4が接続されている。そして、この電極層1,2は、導線4を介して電源部5に接続されている。ここでは電源部5は直流電源となっているが、直流電源には限定されない。そして、このアクチュエータ100は、電源部5によって電極層1,2に電圧を印加することによって、電解質層内でイオンの移動を生じさせ、電極付近の分子を膨らませることで物理的な変形を生じさせ、板状部に反り(変位)を生じさせるようになっている。
このように構成されたアクチュエータ100によれば、変位に寄与する伸縮駆動部13の長さ(有効長さ)は、単純に固定部11と作用部12とを直線的に結ぶ長さではなく、固定部11から切り込み15を迂回した作用部12までの長さとなる。したがって、長辺長さが同じアクチュエータの場合であっても、本実施形態によれば伸縮駆動部13の有効長さを略2倍とすることができるので、長いアクチュエータを用いなくても、大きな変位を産み出すことが可能となる。
これを図1及び図3を用いて説明すれば次の通りである。
図3(A),(B)は比較例のアクチュエータ100Aを示している。このアクチュエータ100Aは、図1の第1の実施形態のアクチュエータ100と長辺長さが同じで、短辺長さが1/2程度となっている。このアクチュエータ100Aでは、長辺方向の一端部に固定部11が設けられ、他端部に作用部12が設けられている。この場合、変位に寄与する伸縮駆動部13の有効長さは、単純に固定部11と作用部12とを結んだ長さとなる。
一方、図1の第1の実施形態のアクチュエータ100では、固定部11と作用部12との間に切り込み18が形成され、固定部11と作用部12とは、切り込みを迂回して折り返される伸縮駆動部18を介して連結されているので、伸縮駆動部18の有効長さは比較例のアクチュエータ100Aの略2倍となる。
[第2の実施形態]
図4は第2の実施形態のアクチュエータを示し、(A)はこのアクチュエータの斜視図、(B)は電圧が印加されていない状態の正面図、(C)は電圧が印加されている状態の正面図を示している。
この第2の実施形態のアクチュエータ200は、第1の実施形態のアクチュエータ100と同様に、電解質層3の両面にそれぞれ電極層1,2が積層された3層構造となっており、電極層1,2に導線4が接続され、電極層1,2が導線4を介して電源部5に接続されている(図2参照)。
この第2の実施形態のアクチュエータ200は平面視で長方形に構成されている。このアクチュエータ200には、渦巻き状の切り込み15が形成されている。この切り込み15は、直線状の切り込み部分151、152、153、154を順に連結することによって形成されている。なお、アクチュエータ200は薄板長方形でなくてもよい。
具体的には、この切り込み15は次のように構成されている。
切り込み部分151は、一側の長辺LS21に切り込み口14を有している。この切り込み口14の形成箇所は、短辺NS21側の長辺LS21の端から長辺長さの1/4程度の距離隔たった箇所である。そして、この切り込み部分151は、短辺NS21,NS22に平行に延びている。この切り込み部分151の長さは、短辺長さの2/3程度の長さである。
また、切り込み部分152は、切り込み部分151の他端に一端が連絡されている。そして、この切り込み部分152は長辺LS21、LS22に平行に延びている。この切り込み部分152の長さは、短辺長さの1/2程度の長さである。
また、切り込み部分153は、切り込み部分152の他端に一端が連絡されている。そして、この切り込み部分152は、短短辺NS21,NS22に平行に延びている。この切り込み部分153の長さは、短辺長さの1/3程度の長さである。
また、切り込み部分154は、切り込み部分153の他端に一端が連絡されている。そして、この切り込み部分154は、長辺LS21、LS22に平行に延びている。この切り込み部分154は、長辺長さの1/4程度の長さである。
そして、このアクチュエータ200には、切り込み部分152、153、154で3方が囲繞され袋小路となった中央部分に固定部11が形成され、短辺NS21と長辺LS21との隅部に作用部12が形成されている。
このアクチュエータ200によれば、図4(C)に示すように、電源部5によって電極層1,2に電圧を印加することによって、中央の固定部11を抑えとし、渦巻き状に外側に上っていく形となる。すなわち、このアクチュエータ200は、長さの短い方の部分から順々に沿っていく構造となっている。
このように構成されたアクチュエータ200によれば、変位に寄与する伸縮駆動部13の長さ(有効長さ)は、単純に固定部11と作用部12とを直線的に結ぶ長さではなく、固定部11から切り込み15に沿った作用部12までの長さとなる。したがって、伸縮駆動部13の有効長さを大きくすることができるので、長いアクチュエータを用いなくても、大きな変位を産み出すことが可能となる。
なお、この第2の実施形態では渦巻き状の切り込み15を直線状の切り込み部分151,152,153,154を連結することによって形成したが、曲率を変化させた弧状の切り込み部分を連結することによって形成してもよい。この場合、アクチュエータを平面視で円形に構成してもよい。
[第3の実施形態]
図5は第3の実施形態のアクチュエータを示し、(A)はこのアクチュエータの平面図、(B)は電圧が印加されている状態の正面図を示している。
この第3の実施形態のアクチュエータ300は、第1の実施形態のアクチュエータ100と同様に、電解質層3の両面にそれぞれ電極層1,2が積層された3層構造となっており、電極層1,2に導線4が接続され、電極層1,2が導線4を介して電源部5に接続されている(図2参照)。
この第3の実施形態のアクチュエータ300は平面視で長方形に構成されている。このアクチュエータ300には、対向する辺に向かって延びる切り込み15a〜15nが各辺に形成されている。なお、アクチュエータ300は薄板長方形でなくてもよい。
具体的には、この切り込み15a〜15nは次のように構成されている。
切り込み15a〜15dは、短辺NS31に切り込み口を有するように形成されている。この切り込み15a〜15dは、短辺NS31を等間隔に5つに区切るような位置に形成されている。この切り込み15a〜15dは、長辺LS31,LS32に平行に延びている。この切り込み15a〜15dの長さは、長辺長さの1/4程度の長さである。
切り込み15e〜15hは、短辺NS32に切り込み口を有するように形成されている。この切り込み15e〜15hは、短辺NS32を等間隔に5つに区切るような位置に形成されている。この切り込み15e〜15hは、長辺LS31,LS32に平行に延びている。この切り込み部分15e〜15hの長さは、長辺長さの1/4程度の長さである。
切り込み15i〜15kは、長辺LS31に切り込み口を有するように形成されている。この切り込み15i〜15kは、上記切り込み15a〜15dと同じ間隔で長辺LS31の中央位置に形成されている。この切り込み15i〜15kは、短辺NS31,NS32に平行に延びている。この切り込み15i〜15kの長さは、短辺長さの1/3程度の長さである。
切り込み15l〜15nは、長辺LS32に切り込み口を有するように形成されている。この切り込み15l〜15nは、上記切り込み15a〜15dと同じ間隔で長辺LS32の中央位置に形成されている。この切り込み15l〜15nは、短辺NS31,NS32に平行に延びている。この切り込み15l〜15nの長さは、短辺長さの1/3程度の長さである。
図6は第3の実施形態のアクチュエータの脚部の固定構造を示し、(A)は電圧が印加されていない状態の拡大図、(B)は電圧が印加されている状態の拡大図である。このように、このアクチュエータ300は、切り込み15e〜15hで区切られた短辺NS32側端部がゴム等の固定部材16によって固定されている。この固定部材16は、アクチュエータ300の反りによって図6(A)の状態から図6(B)の状態に変形し、アクチュエータ300の反りを許容するように当該アクチュエータ300を固定する。したがって、この固定部材16は、ゴム等の弾性体に限らず、アクチュエータ300の反りを許容するものであれば足りる。
なお、固定部材16によって固定せずに、アクチュエータ300の中央にガイド孔を形成する一方で、例えば腕時計ケース等の組み込み先の所定の搭載位置にガイドロッドを立設し、このガイドロッドにガイド孔を嵌合させ、ガイドロッドに沿って上下に変形するようにしてもよい。この場合、アクチュエータ300のガイド孔の周辺部を作用部12として構成すれば足りる。
このアクチュエータ300によれば、図5(B)に示すように、電源部5によって電極層1,2に電圧を印加することによって、中央の作用部12を突き上げるように反った形となる。
このように構成されたアクチュエータ300によれば、切り込み15a〜15nで区切られた各部分の自由端の反りは大きく、しかも、隣り合う部分の自由端の影響をあまり受けないので、各部分は有効に脚部として機能することから、全体として強い支えとなり、安定した変位が得られることになる。
これを図5及び図7を用いて説明すれば次の通りである。
図7(A),(B)には比較例のアクチュエータ300Aが示されている。このアクチュエータ300Aは、図5の第3の実施形態のアクチュエータ300と同じ大きさとなっている。このアクチュエータ300Aは、電圧を印加した際に中央を突き上げるように反る。この場合、アクチュエータ300Aの各辺も大きく湾曲することから、アクチュエータ300Aは4つの角部でポイント支持される状態となる。このようにアクチュエータ300Aは4つの角部でポイント支持されるだけなので、支持が脆弱となり、大きな力を安定して出力することができない。
これに対して、図5の第3の実施形態のアクチュエータ300によれば、切り込み15a〜15nが形成されていることから、短辺及び長辺において切り込みで仕切られる各部分の自由端を接地させることができ、全体として強い支えとなるため安定した変位が得られることになる。
[第4の実施形態]
図8は、第4の実施形態におけるアクチュエータの平面図である。
この第4の実施形態のアクチュエータ400は、第1の実施形態のアクチュエータ100と同様に、電解質層3の両面にそれぞれ電極層1,2が積層された3層構造となっており、電極層1,2に導線4が接続され、電極層1,2が導線4を介して電源部5に接続されている(図2参照)。
この第4の実施形態のアクチュエータ400と第3の実施形態のアクチュエータ300とでは切り込みの数、切り込みの形成位置、切り込みの長さが同一となっている。両者が異なる点は、切り込みの形状が異なっているだけである。したがって、切り込みの符号として、第3の実施形態と同じ符号を用いるものとする。なお、アクチュエータ400は薄板長方形でなくてもよい。
この第4の実施形態のアクチュエータ400は、切り込み15a〜15nの幅が切り込み口に向かうにつれて大きくなるように形成されている。
この第4の実施形態のアクチュエータ400によれば、切り込み15a〜15nの幅が切り込み口に向かうにつれて大きくなっているので、各切り込みを挟む部分同士が変形の際に擦れ合うことがなくなり、その分、変形の際の抵抗が少なく、大きな力を出力することができる。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。
付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
[付記]
<請求項1>
導電性高分子を備える複数の電極層と電解質層とが積層され、前記電極層に電圧を印加することにより伸縮する伸縮駆動部を固定部と作用部として構成するアクチュエータであって、前記アクチュエータの所定部に切り込みを入れたことを特徴とするアクチュエータ。
<請求項2>
前記アクチュエータは薄板であり、前記固定部と前記作用部は前記薄板の外周部の一部に配置され、前記固定部と前記作用部の間の外周部の一部に切り込み口を有する切り込みが形成されていることを特徴とする請求項1記載のアクチュエータ。
<請求項3>
前記アクチュエータは薄板であり、前記固定部は前記薄板の中央に配置され、前記作用部は前記薄板の外周部の一部に配置され、前記薄板の中央から前記作用部が配置されている外周部の一部に向かって渦巻き状に切り込みが形成されていることを特徴とする請求項1記載のアクチュエータ。
<請求項4>
前記アクチュエータは薄板であり、前記固定部は前記薄板の外周部近くに配置され、前記作用部は前記薄板の中央に配置され、前記薄板の外周部に切り込みが形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
1,2 …電極
3 …電解質層
4 …導線
5 …電源部
11 …固定部
12 …作用部
13 …伸縮駆動部
15,15a〜15n …切り込み
100,100A,200,300,300A,400 …アクチュエータ
151〜154 …切り込み部分

Claims (4)

  1. 導電性高分子を備える複数の電極層と電解質層とが積層され、前記電極層に電圧を印加することにより伸縮する伸縮駆動部を固定部と作用部として構成するアクチュエータであって、前記アクチュエータの所定部に切り込みを入れたことを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記アクチュエータは薄板であり、前記固定部と前記作用部は前記薄板の外周部の一部に配置され、前記固定部と前記作用部の間の外周部の一部に切り込み口を有する切り込みが形成されていることを特徴とする請求項1記載のアクチュエータ。
  3. 前記アクチュエータは薄板であり、前記固定部は前記薄板の中央に配置され、前記作用部は前記薄板の外周部の一部に配置され、前記薄板の中央から前記作用部が配置されている外周部の一部に向かって渦巻き状に切り込みが形成されていることを特徴とする請求項1記載のアクチュエータ。
  4. 前記アクチュエータは薄板であり、前記固定部は前記薄板の外周部近くに配置され、前記作用部は前記薄板の中央に配置され、前記薄板の外周部に切り込みが形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018030077A1 (ja) 2016-08-10 2018-02-15 吉野石膏株式会社 石膏処理装置及び石膏処理方法

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