JP2015035631A - 積層セラミック電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解集中によるめっき層の欠損を防止することができる積層セラミック電子部品を提供する。
【解決手段】積層セラミック電子部品としての積層セラミックコンデンサ10は、セラミック素体12を含む。セラミック素体12には、内部電極16a、16bが埋設される。セラミック素体12の端面12e、12f側には、内部電極16a、16bの露出部18a、18bと電気的に接続される外部電極20a、20bが形成される。外部電極20a、20bは、焼結金属層22a、22bと、導電性樹脂層24a、24bと、めっき層26a、26bとを含む。導電性樹脂層24a(24b)とめっき層26a(26b)との界面を含む断面を見た場合、導電性樹脂層24a(24b)から金属粒子が露出している数は、導電性樹脂層24a(24b)とめっき層26a(26b)との界面の長さ1mmあたりに50個〜250個である。
【選択図】図2

Description

この発明は、積層セラミック電子部品に関し、特に、内部電極が埋設されたセラミック素体と内部電極に電気的に接続されるようにセラミック素体の端面に形成された外部電極とを有する、たとえば、積層セラミックコンデンサ、積層セラミックインダクタ、積層セラミックサーミスタ、積層セラミック圧電部品などの積層セラミック電子部品に関する。
従来の積層セラミック電子部品として、たとえば特許文献1に開示されているように、内部電極が埋設されたセラミック素体の表面において内部電極が露出したセラミック素体の両端面に、金属を主成分として含有する焼結型電極層と焼結型電極層の表面に形成された金属粒子を含有する導電性樹脂電極層と導電性樹脂電極層の表面に形成されためっき層とを有する外部電極を備えたものが知られている。この積層セラミック電子部品では、焼結型電極層およびめっき層間に導電性樹脂電極層が形成されているので、使用時の温度サイクルでセラミック素体にクラックが発生したり、基板に実装されている場合に基板のたわみに対して強度的に弱かったりするという欠点が、ある程度解消される。
特開平10−284343号公報
しかしながら、上述の従来の積層セラミック電子部品では、導電性樹脂電極層の表面に露出している金属粒子が少ない場合、めっき層に欠損が生じる場合がある。すなわち、導電性樹脂電極層上に電解めっきによりめっき層を形成する場合、導電性樹脂電極層上に露出している金属粒子を起点にめっき層が形成されるが、露出している金属粒子が少ないと、露出している少ない金属粒子に電解集中が発生し、水が電気分解され、水素が発生し、この水素によりめっき層に欠損が生じてしまう場合がある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、電解集中によるめっき層の欠損を防止することができる積層セラミック電子部品を提供することである。
この発明にかかる積層セラミック電子部品は、内部電極が埋設され、第1の主面と、第1の主面に対向する第2の主面と、第1の主面および第2の主面に接続する第1の側面と、第1の側面に対向する第2の側面と、第1の主面、第2の主面、第1の側面および第2の側面に接続する第1の端面と、第1の端面に対向する第2の端面とを有するセラミック素体と、内部電極に電気的に接続されるように、セラミック素体の端面および少なくとも第1の主面または第2の主面に形成された外部電極と、を備えた積層セラミック電子部品であって、外部電極は、セラミック素体側から順に、焼結金属層、導電性樹脂層およびめっき層を備え、導電性樹脂層は、金属粒子を含み、導電性樹脂層とめっき層との界面を含む断面を見た場合、導電性樹脂層から金属粒子が露出している数は、導電性樹脂層とめっき層との界面の長さ1mmあたりに50個〜250個であることを特徴とする、積層セラミック電子部品である。
この発明にかかる積層セラミック電子部品では、導電性樹脂層の金属粒子は、CuまたはAgを含むことが好ましい。
この発明にかかる積層セラミック電子部品では、焼結金属層は、Cuを含むことが好ましい。
この発明にかかる積層セラミック電子部品では、めっき層は、Niめっき層を含むことが好ましい。
この発明にかかる積層セラミック電子部品では、導電性樹脂層とめっき層との界面を含む断面を見た場合、その界面の導電性樹脂層上に、その界面の長さ1mmあたりに金属粒子が50個〜250個存在している。
その界面の長さ1mmあたりに存在する金属粒子が50個より少ない場合、少ない金属粒子に電解集中が発生し、水が電気分解され、水素が発生し、この水素によりめっき層に欠損が生じてしまう場合がある。
一方、その界面の長さ1mmあたりに存在する金属粒子が250個より多い場合、導電性樹脂層中の樹脂の量が少なくなり、積層セラミック電子部品が基板に実装されている場合に基板のたわみに対して積層セラミック電子部品が強度的に弱くなってしまう場合がある。
それに対して、この発明にかかる積層セラミック電子部品では、その界面の長さ1mmあたりに金属粒子が50個〜250個存在しているので、金属粒子に電解集中が起きないため、水素の発生を抑制することができ、めっき層の欠損を防止することができ、しかも、基板に実装されている場合に基板のたわみに対して強度的に十分である。
そのため、この発明にかかる積層セラミック電子部品では、電解集中によるめっき層の欠損を防止することができる。
この発明にかかる積層セラミック電子部品では、導電性樹脂層の金属粒子がCuまたはAgを含む場合、導電性樹脂層において良好な導電性が確保される。
この発明にかかる積層セラミック電子部品では、焼結金属層がCuを含む場合、焼結金属層において良好な導電性が確保される。
この発明にかかる積層セラミック電子部品では、めっき層がNiめっき層を含む場合、Niめっき層によってめっき層よりも内部の水分などを閉じ込めることができるので、たとえばリフローによる実装時に、めっき層よりも内部の水分などがはんだとともに外部に爆ぜるはんだ爆ぜが防止される。
この発明によれば、電解集中によるめっき層の欠損を防止することができる積層セラミック電子部品が得られる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明にかかる積層セラミックコンデンサの一例を示す斜視図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサの図1の線II−IIにおける断面図である。 凹部が形成された焼結金属層と導電性樹脂層との界面を示す図解図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサの幅方向における中央部分の断面を示す部分拡大図である。 Niめっき層から導電性樹脂層に向かって凸部が形成されたNiめっき層と導電性樹脂層との界面を示す図解図である。 図5に示す凸部の大きさを示す図解図である。 図1に示す積層セラミックコンデンサにおいて外部電極の各部分の厚みT0、T1、T2、T3、T4、T5を示す図解図である。
図1に示す積層セラミックコンデンサ10は、たとえば、略直方体状のセラミック素体12を含む。セラミック素体12は、複数の積層されたセラミック層14を含み、互いに対向する第1の主面12aおよび第2の主面12bと、互いに対向する第1の側面12cおよび第2の側面12dと、互いに対向する第1の端面12eおよび第2の端面12fとを有する。第1の側面12cおよび第2の側面12dは、それぞれ、第1の主面12aおよび第2の主面12bに接続する。第1の端面12eおよび第2の端面12fは、それぞれ、第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dに接続する。このセラミック素体12には、コーナー部および稜部に丸みがつけられている。なお、セラミック素体12は、他の大きさや形状に形成されてもよい。
セラミック素体12のセラミック層14のセラミック材料としては、たとえば、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3、CaZrO3などの主成分からなる誘電体セラミックを用いることができる。また、これらの主成分にMn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物などの副成分を添加したものを用いてもよい。また、セラミック素体12のセラミック層14の厚みは、たとえば、0.5μm〜10μmとすることができる。
セラミック素体12の内部には、図2に示すように、たとえば略矩形状の複数の第1および第2の内部電極16a、16bが、セラミック素体12の厚み方向に沿って等間隔に交互に配置されるように埋設されている。
第1および第2の内部電極16a、16bの一端部には、セラミック素体12の第1および第2の端面12e、12fに露出した露出部18a、18bを有する。具体的には、第1の内部電極16aの一端部の露出部18aは、セラミック素体12の第1の端面12eに露出している。また、第2の内部電極16bの一端部の露出部18bは、セラミック素体12の第2の端面12fに露出している。
さらに、第1および第2の内部電極16a、16bのそれぞれは、セラミック素体12の第1および第2の主面12a、12bと平行である。また、第1および第2の内部電極16a、16bは、セラミック素体12の厚み方向において、セラミック層14を介して、互いに対向している。
第1および第2の内部電極16a、16bのそれぞれの厚みは、たとえば、0.2μm〜2μmとすることができる。しかしながら、第1および第2の内部電極16a、16bのそれぞれの厚みも、特に限定されない。
第1および第2の内部電極16a、16bは、たとえば卑金属であるNiを導電性材料として含んでいる。なお、第1および第2の内部電極16a、16bは、たとえば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、これらの金属の1種を含むたとえばAg−Pd合金などの合金により構成することができる。
セラミック素体12の第1および第2の端面12e、12f側には、第1および第2の外部電極20a、20bがそれぞれ形成されている。
第1の外部電極20aは、セラミック素体12の第1の端面12eから第1および第2の主面12a、12bと第1および第2の側面12c、12dとにわたって形成されている。この場合、第1の外部電極20aは、第1の内部電極16aの露出部18aと電気的に接続される。
また、第2の外部電極20bは、セラミック素体12の第2の端面12fから第1および第2の主面12a、12bと第1および第2の側面12c、12dとにわたって形成されている。この場合、第2の外部電極20bは、第2の内部電極16bの露出部18bと電気的に接続される。
外部電極20aは、セラミック素体12側から順に、焼結金属層22a、導電性樹脂層24aおよびめっき層26aを備える。同様に、外部電極20bは、セラミック素体12側から順に、焼結金属層22b、導電性樹脂層24bおよびめっき層26bを備える。
焼結金属層22a、22bは、それぞれ、卑金属であるCuを主成分として含有しており、セラミック素体12の外表面に、すなわち第1および第2の端面12e、12fなどの上に形成され、第1および第2の内部電極16a、16bと物理的かつ電気的に接続される。焼結金属層22a、22bは、それぞれ、Cu粉末およびガラス粉末を含有する導電性ペーストをセラミック素体12の外表面に塗布して焼き付けることによって形成されている。焼結金属層22a、22bの厚みは、それぞれ、たとえば、10μm〜30μmである。
導電性樹脂層24a、24bは、それぞれ、金属粒子を導電性材料として含む。導電性樹脂層24a、24bは、それぞれ、焼結金属層22a、22b上に、焼結金属層22a、22bを覆うように形成されており、金属粒子となるCuまたはAgの第1の金属粉末と、所定の平均粒径を有する第2の金属粉末と、熱硬化性樹脂との混合物を加熱して硬化した層である。
焼結金属層22a、22bは、セラミック素体12の端面に導電ペーストを塗布して焼き付けることにより形成されるが、このとき、図3に示すように、焼結金属層22a、22bの表面には複数の凹部25が形成される。焼結金属層22a、22b上に導電性樹脂層24a、24bを形成した場合、焼結金属層22a、22bの表面の凹部25に導電性樹脂層24a、24bを構成する導電性樹脂が入り込む場合と入り込まない場合がある。つまり、凹部25は、導電性樹脂が入り込んだ凹部25aと導電性樹脂が入り込んでいない空隙凹部25bとを含む。焼結金属層22a、22bの凹部25に導電性樹脂が入り込むと、アンカー効果により焼結金属層22a、22bと導電性樹脂層24a、24bとの固着強度を強くすることができる。したがって、焼結金属層22a、22bと導電性樹脂層24a、24bとの剥離を防止するためには、導電性樹脂が入り込んでいない空隙凹部25bを少なくすることが好ましい。
焼結金属層22a、22bの表面の凹部25の観察は、積層セラミックコンデンサ10の幅方向における中央部分の断面、つまり積層セラミックコンデンサ10の長さ方向および厚み方向からなる面であって、幅方向の中央部まで研磨することで露出させた断面が用いられる。このとき、研磨ダレなどが生じないように表面処理が行われ、SEMを用いて、倍率1000倍で焼結金属層22a、22bと導電性樹脂層24a、24bとの界面が観察される。凹部25は、焼結金属層側に設けられており、導電性樹脂層24a、24b側に開口している。ここで凹部25とは、凹部内部の内径寸法は、凹部の入口の開口寸法より大きい状態をさす。また、その内部には導電性樹脂が入り込んでいる。そして、焼結金属層22a、22bと導電性樹脂層24a、24bとの間に強い固着強度を得るためには、界面の長さ70μmの範囲における導電性樹脂が入り込んだ凹部25aの数が2個以下であることが好ましい。このとき、空隙凹部25bの口径は、焼結金属層22a、22bの断面でみて、1μm〜3μmであることが好ましい。
なお、凹部25の大きさとしては、前記界面方向に沿って、口径と深さとで定義される。ここで、凹部25の深さとしては、3μm〜5μmの範囲にあることが好ましい。この数値以外では、アンカー効果を得ることが難しい。
導電性樹脂層24a、24bに含まれる金属粒子は、扁平状の扁平粒子と球形状の球形粒子とを含む。金属粒子が扁平状であるか球形状であるかについては、積層セラミックコンデンサ10の幅方向における中央部分の断面であって導電性樹脂層24a、24bの断面を観察し、導電性樹脂層24a、24bに含まれる金属粒子において短辺に対する長辺の比率が5/1以上の金属粒子を扁平粒子とみなし、短辺に対する長辺の比率が5/1未満の金属粒子を球形粒子とみなしている。導電性樹脂層24a、24bに含まれる金属粒子の扁平粒子は外部電極20a、20bにかかる応力を緩和し、導電性樹脂層24a、24bに含まれる金属粒子の球形粒子は電気的接続を担保する。
さらに、導電性樹脂層24a、24bに含まれる金属粒子の扁平粒子の数に対する球形粒子の数の比率は、3/7〜7/3である。その比率については、積層セラミックコンデンサ10の幅方向における中央部分の断面であって導電性樹脂層24a、24bを含む断面を観察し、導電性樹脂層24a、24bの断面における扁平粒子の数に対する球状粒子の数の比率を、扁平粒子の数に対する球形粒子の数の比率とみなしている。
上述のように観察される積層セラミックコンデンサ10の幅方向における中央部分の断面は、積層セラミックコンデンサ10の長さ方向および厚み方向からなる面であり、積層セラミックコンデンサ10を樹脂で固め、積層セラミックコンデンサ10の幅方向における中央部分まで内部電極16a,16bおよび外部電極20a、20bを含む部分で研磨することによって露出させた断面を用いる。また、研磨ダレなどが生じないように、断面に表面処理を行い、SEMを用いて、たとえば倍率1000倍で導電性樹脂層24a、24bの断面を観察する。図4は、その断面を示す部分拡大図である。
導電性樹脂層24a、24bに含まれる金属粒子の扁平粒子の数に対する球形粒子の数の比率を3/7〜7/3とするのは、その比率が7/3より大きい場合、扁平粒子の数が少なく、球形粒子の数が多い状態であり、電気的接続は確保できるものの、応力緩和が十分に行えず、たわみ応力に対してセラミック素体にクラックが入ってしまいやすいからである。一方、その比率が3/7より小さい場合、扁平粒子の数が多く、球形粒子の数が少ない状態であり、応力緩和が行えるものの、電気的接続が確保できず、等価直列抵抗が増大してしまうからである。
導電性樹脂層24a、24bに含まれる第2の金属粉末として、卑金属のNiまたはSnが用いられている。第2の金属粉末の形状は、球状、鱗片状などのいずれの形状でもよく、平均粒径が10μm〜50nm程度であり、極めて微小である。
導電性樹脂層24a、24bに含まれる熱硬化性樹脂としては特に制限されないが、たとえば、フェノール樹脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などを用いることができる。
外部電極20aにおいて、焼結金属層22aと導電性樹脂層24aとの界面を含む断面を見た場合、その界面において焼結金属層22aの表面にガラスが存在し、その界面に沿ったガラスの長さをL1とし、その界面に沿った焼結金属層22aのガラス以外の金属部分の長さをL2とした場合、L1/L2が0.2以上1.5以下である。同様に、外部電極20bにおいて、焼結金属層22bと導電性樹脂層24bとの界面を含む断面を見た場合、その界面において焼結金属層22bの表面にガラスが存在し、その界面に沿ったガラスの長さをL1とし、その界面に沿った焼結金属層22bのガラス以外の金属部分の長さをL2とした場合、L1/L2が0.2以上1.5以下である。
このように観察される積層セラミックコンデンサ10の断面は、上述した断面と同様に、積層セラミックコンデンサ10の長さ方向および厚み方向からなる面であり、積層セラミックコンデンサ10を樹脂で固め、積層セラミックコンデンサ10の幅方向における中央部分まで内部電極16a,16bおよび外部電極20a、20bを含む部分で研磨することによって露出させた断面を用いる。また、上述の場合と同様に、研磨ダレなどが生じないように、断面に表面処理を行い、SEMを用いて、たとえば倍率1000倍で外部電極20a、20bの断面を観察する。図4は、その断面を示す部分拡大図である。
外部電極20a(20b)において、焼結金属層22a(22b)と導電性樹脂層24a(24b)との界面を含む断面を見た場合、その界面において焼結金属層22a(22b)の表面にガラスが存在し、その界面に沿ったガラスの長さをL1とし、その界面に沿った焼結金属層22a(22b)のガラス以外の金属部分の長さをL2とした場合、L1/L2が0.2以上1.5以下であるとするのは、L1/L2が1.5より大きい場合、その界面においてガラスが多くなり、焼結金属層22a(22b)および導電性樹脂層24a(24b)間の抵抗値が大きくなってしまうからである。一方、L1/L2が0.2より小さい場合、焼結金属層22a(22b)中のガラスが少なくなり、焼結金属層22a(22b)とセラミック素体12との固着強度が弱くなってしまうからである。
また、焼結金属層22a(22b)とセラミック素体12との固着強度を上げるためには、一定量以上のガラスを焼結金属層22a(22b)に含ませる必要があり、その場合、セラミック素体12に焼結金属層22a(22b)を焼き付けた際、ガラスが焼結金属層22a(22b)の表面に析出する。つまり、焼結金属層22a(22b)と導電性樹脂層24a(24b)との界面にガラスが析出しており、その界面に沿ったガラスの長さは、10μm以上30μm以下であることが好ましい。そのガラスの長さが10μm未満の場合、十分なガラスが含まれていないということであり、焼結金属層22a(22b)とセラミック素体12との間の固着強度が弱くなる。また、そのガラスの長さが30μmを超える場合、焼結金属層22a(22b)の導体と導電性樹脂層24a(24b)の導体との間の接触面積を確保することができないため、それらの間の抵抗値が高くなり、結果として、等価直列抵抗が高なる傾向にある。
めっき層26aは、Niめっき層28aおよびSnめっき層30aを含む。同様に、めっき層26bは、Niめっき層28bおよびSnめっき層30bを含む。
Niめっき層28a、28bは、導電性樹脂層24a、24bなどの表面をNiで電解めっき処理することによって形成されており、それぞれの厚みは、たとえば、1μm〜5μmである。Niめっき層28a、28bは、バリア層として機能する。
ここで、導電性樹脂層24a、24bは、焼結金属層22a、22b上に導電性樹脂を塗布し、熱硬化させることにより形成される。このとき、導電性樹脂の硬化条件を調整することにより、導電性樹脂層24a、24bの表面に複数の凹部を形成することができる。また、導電性樹脂層24a、24bを形成した後、サンドブラストなどの物理的外力を加えることにより、導電性樹脂層24a、24bの表面に凹部を形成してもよい。
凹部が形成された導電性樹脂層24a、24bの上に、Niめっき層28a、28bが形成される。このとき、導電性樹脂層24a、24bの表面に凹部が形成されているため、図5に示すように、凹部内にNiめっき層28a、28bが入り込み、Niめっき層28a、28bから導電性樹脂層24a、24b側に延びる凸部29が形成される。このとき、導電性樹脂層24a、24bの表面のNiめっき層28a、28bから導電性樹脂層24a、24bの凹部内に突出する凸部29の深さは、1.0μm〜7.0μmの範囲内にあることが好ましい。凸部29の深さが1.0μm未満の場合、Niめっき層28a、28bの導電性樹脂層24a、24bへの食い込みが足りず、十分なアンカー効果を得ることができない。また、凸部29の深さが7.0μmを超える場合、Niめっきが導電性樹脂層24a、24bにとられてしまい、Niめっき層28a、28bの表面が凹んで、積層セラミックコンデンサ10の基板への実装性が悪くなる。このような凹みを解消するためには、Niめっきを十分に厚くすることが考えられるが、めっき厚を厚くするためにはめっき時間を長くする必要があり、生産効率上好ましくない。
なお、Niめっき層28a、28bから導電性樹脂層24a、24b側に延びる凸部29は、積層セラミックコンデンサ10の断面で観察される。断面は、積層セラミックコンデンサ10の長さ方向および厚み方向からなる面であり、幅方向中央部まで研磨することで露出させた断面が用いられる。また、研磨ダレなどが生じないように、表面処理を行い、SEMを用いて、倍率1000倍で導電性樹脂層24a、24bとNiめっき層28a、28bとの界面が観察される。ここで、凸部29の大きさは、図6に示すように、凸部29の両側のNiめっき層面から測定した凸部29の深さのうちの大きい方の値とする。
さらに、Snめっき層30a、30bは、Niめっき層28a、28bの表面をSnで電解めっき処理することによって形成されており、それぞれの厚みは、たとえば、1μm〜5μmである。Snめっき層30a、30bは、はんだ付け性を向上させるように機能する。
外部電極20aにおいて、導電性樹脂層24aとめっき層26aとの界面を含む断面を見た場合、導電性樹脂層24aから金属粒子が露出している数は、導電性樹脂層24aとめっき層26aとの界面の長さ1mmあたりに50個〜250個である。同様に、外部電極20bにおいて、導電性樹脂層24bとめっき層26bとの界面を含む断面を見た場合、導電性樹脂層24bから金属粒子が露出している数は、導電性樹脂層24bとめっき層26bとの界面の長さ1mmあたりに50個〜250個である。
このように観察される積層セラミックコンデンサ10の断面は、上述した断面と同様に、積層セラミックコンデンサ10の長さ方向および厚み方向からなる面であり、積層セラミックコンデンサ10を樹脂で固め、積層セラミックコンデンサ10の幅方向における中央部分まで内部電極16a、16bおよび外部電極20a、20bを含む部分で研磨することによって露出させた断面を用いる。また、上述の場合と同様に、研磨ダレなどが生じないように、断面に表面処理を行い、SEMを用いて、たとえば倍率1000倍で導電性樹脂層24a、24bの断面を観察する。図4は、その断面を示す部分拡大図である。
外部電極20a(20b)において、導電性樹脂層24a(24b)とめっき層26a(26b)との界面を含む断面を見た場合、導電性樹脂層24a(24b)から金属粒子が露出している数を、導電性樹脂層24a(24b)とめっき層26a(26b)との界面の長さ1mmあたりに50個〜250個とするのは、その数が50個より少ない場合、露出している少ない金属粒子に電解集中が発生し、水が電気分解され、水素が発生し、この水素によりめっき層26a(26b)に欠損が生じてしまう場合があるからである。一方、その数が250個より多い場合、導電性樹脂層24a(24b)中の樹脂の量が少なくなり、積層セラミックコンデンサ10が基板に実装されている場合に基板のたわみに対して積層セラミックコンデンサ10が強度的に弱くなってしまう場合があるからである。
この積層セラミックコンデンサ10は、たとえば、長さLが1mm、幅Wが0.5mm、厚みTが0.15mmの略直方体状に形成されている。
また、この積層セラミックコンデンサ10では、内部電極16a、16bは、層状であり、セラミック素体12の主面12a、12b同士を結ぶ方向に積層されている。
さらに、この積層セラミックコンデンサ10では、外部電極20a、20bを、セラミック素体12の最も主面12a、12b側に配置された内部電極16a、16bの位置で、内部電極16a、16bの積層方向においてセラミック素体12の第1の主面12a側から順に第1の領域、第2の領域および第3の領域の3つの領域に分割した場合、図7に示すように、第1の領域および第3の領域において、セラミック素体12の主面12a、12bの位置の外部電極20a、20bの厚みをT0とし、セラミック素体12の最も主面12a、12b側に配置された内部電極16a、16bの位置の焼結金属層22a、22bの厚みをT1とし、セラミック素体12の最も主面12a、12b側に配置された内部電極16a、16bの位置の外部電極20a、20bの厚みをT2とし、第2の領域において、外部電極20a、20bの最も厚い厚みをT3とし、焼結金属層22a、22bの最も厚い厚みをT4とし、セラミック素体12の第1の主面12aまたは第2の主面12bに形成された部分の厚みをT5とする。そして、厚みT0と厚みT2との差をt1とし、厚みT0と厚みT3との差をt2とすると、t1>t2であり、t1およびt2は、それぞれ、10μm以上40μm以下の関係を満たす。さらに、厚みT5は、厚みT3より厚い。なお、外部電極20a、20bなどの厚みT0、T1、T2、T3、T4は、それぞれ、積層セラミックコンデンサ10の長さ方向における厚みであり、外部電極20a、20bの厚みT5は、積層セラミックコンデンサ10の厚み方向における厚みである。
この積層セラミックコンデンサ10では、導電性樹脂層24a、24bに含まれる金属粒子の扁平粒子の数に対する球形粒子の数の比率が3/7〜7/3であるので、応力の緩和と電気的接続とのバランスがとれる。そのため、この積層セラミックコンデンサ10では、良好な耐性とともに良好な電気的特性が得られる。
さらに、この積層セラミックコンデンンサ10では、積層セラミックコンデンサ10の断面における焼結金属層22a、22bと導電性樹脂層24a、24bとの界面において、界面の長さ70μmの範囲における導電性樹脂が入り込んだ凹部25aの数を2個以下とすることにより、焼結金属層22a、22bと導電性樹脂層24a、24bとの間の密着性を大きくすることができる。
この積層セラミックコンデンサ10では、L1/L2が0.2以上1.5以下であるので、焼結金属層24a、24bおよび導電性樹脂層24a、24b間の抵抗値を低く抑えることができるとともに、焼結金属層24a、24bとセラミック素体12との固着強度が十分である。そのため、この積層セラミックコンデンサ10では、等価直列抵抗を低く抑えることができる。
また、この積層セラミックコンデンサ10では、導電性樹脂層24a(24b)とめっき層26a(26b)との界面を含む断面を見た場合、その界面の導電性樹脂層24a(24b)上に、その界面の長さ1mmあたりに金属粒子が50個〜250個存在しているので、金属粒子に電解集中が起きないため、水素の発生を抑制することができ、めっき層26a(26b)の欠損を防止することができ、しかも、基板に実装されている場合に基板のたわみに対して強度的に十分である。
さらに、この積層セラミックコンデンサ10では、Niめっき層28a、28bから導電性樹脂層24a、24b側に向かって凸部が形成されているため、アンカー効果により、導電性樹脂層24a、24bとNiめっき層28a、28bとの間において剥離が生じにくい。そのため、積層セラミックコンデンサ10を基板に実装するためにリフローはんだ付けを行っても、導電性樹脂層24a、24bに含まれる水分が噴出せず、はんだ爆ぜを防止することができる。
この積層セラミックコンデンサ10では、t1>t2であり、t1およびt2は、それぞれ、10μm以上40μm以下の関係を満たす。
そのため、この積層セラミックコンデンサ10では、外部電極20a、20bは、中央部に向かって厚く膨らむ形状になっているが、中央部での膨らみ量は、外層付近の膨らみ量に比べて緩くなっている。
したがって、この積層セラミックコンデンサ10では、外部電極20a、20bを薄く平坦に形成することができるため、等価直列抵抗を低く抑えることができる。
なお、積層セラミックコンデンサ10において、外部電極20a、20bの膨らみ量が多くなりすぎると、外部電極20a、20bが厚くなり、等価直列抵抗が上昇してしまう。
また、この積層セラミックコンデンサ10では、積層セラミックコンデンサ10が実装基板に実装された際に、引っ張り応力がセラミック素体12の両端の外部電極20a、20bにかかるが、外部電極20a、20bが中央部に向かって膨らんでいるので、応力を緩和しやすい。
なお、積層セラミックコンデンサ10において、外部電極20a、20bが完全な平坦である場合、応力を緩和しにくい。
また、この積層セラミックコンデンサ10では、導電性樹脂層24a、24bの金属粒子がCuまたはAgを含むので、導電性樹脂層24a、24bにおいて良好な導電性が確保される。
さらに、この積層セラミックコンデンサ10では、焼結金属層22a、22bがCuを含むので、焼結金属層22a、22bにおいて良好な導電性が確保される。
また、この積層セラミックコンデンサ10では、めっき層26a、26bがNiめっき層28a、28bを含むので、Niめっき層28a、28bによってめっき層26a、26bよりも内部の水分などを閉じ込めることができ、たとえばリフローによる実装時に、めっき層26a、26bよりも内部の水分などがはんだとともに外部に爆ぜるはんだ爆ぜが防止される。
この積層セラミックコンデンサ10では、外部電極20a、20bにおいて、セラミック素体12の第1の主面12aまたは第2の主面12bに形成された部分の厚みT5がセラミック素体12の端面12e、12fに形成された部分の厚みT3より厚いので、積層セラミックコンデンサ10が実装基板に実装された際に、実装基板側の外部電極20a、20bの厚みが厚くなるため、積層セラミックコンデンサ10にかかる応力を緩和しやすい。
また、この積層セラミック電子部品10では、めっき層26a、26bがNiめっき層28a、28bを含み、Niめっき層28a、28bの厚みが1μm〜5μmであるので、外部電極20a、20bがある程度平坦であるが、Niめっき層28a、28bが厚いため、Niめっき層28a、28bによってめっき層26a、26bよりも内部の水分などを閉じ込めることができるので、たとえばリフローによる実装時に、めっき層26a、26bよりも内部の水分などがはんだとともに外部に爆ぜるはんだ爆ぜが防止される。
さらに、この積層セラミックコンデンサ10は、外部電極20a、20bがセラミック素体12の第1の主面12aおよび第2の主面12bに形成されているので、第1の主面12aおよび第2の主面12bのどちらの主面を実装面としても実装しやすい。
また、この積層セラミックコンデンサ10では、セラミック素体12の側面12c、12dにも外部電極20a、20bが形成されているので、耐湿信頼性を向上する効果がある。
次に、上述の積層セラミックコンデンサ10を製造する方法の一例について説明する。
まず、セラミック素体12(セラミック層14)を構成するためのセラミック材料を含むセラミックグリーンシートを用意する。
次に、そのセラミックグリーンシートの上に、導電性ペーストを塗布することによって、導電パターンを形成する。なお、導電性ペーストの塗布は、たとえば、スクリーン印刷法などの各種印刷法によって行うことができる。導電性ペーストは、導電性微粒子の他に、公知のバインダーや溶剤を含んでいてもよい。
そして、導電パターンが形成されていない複数枚のセラミックグリーンシートと、第1または第2の内部電極に対応した形状の導電パターンが形成されているセラミックグリーンシートと、導電パターンが形成されていない複数枚のセラミックグリーンシートとをこの順番で積層し、積層方向にプレスすることによって、マザー積層体を作製する。
それから、マザー積層体の上の仮想のカットラインに沿ってマザー積層体をカッティングすることによって、マザー積層体から複数の生のセラミック積層体を作製する。なお、マザー積層体のカッティングは、ダイシングや押切によって行うことができる。生のセラミック積層体に対しては、バレル研磨などを施し、稜線部や角部を丸めてもよい。
そして、生のセラミック積層体の焼成を行う。この焼成工程において、第1および第2の内部電極が焼成される。焼成温度は、使用するセラミック材料や導電性ペーストの種類により適宜設定することができる。焼成温度は、たとえば、900℃〜1300℃とすることができる。
それから、ディッピングなどの方法によって、焼成後のセラミック積層体(セラミック素体)の両端部に導電性ペーストを塗布する。
次に、セラミック積層体に塗布した導電性ペーストをたとえば60℃〜180℃の中で10分間熱風乾燥する。
その後、乾燥した導電性ペーストを焼き付けて焼結金属層を形成する。このとき、焼結金属層を得るための焼付温度を変えることにより、焼結金属層の表面に形成される凹部の数を変更することができる。そして、焼結金属層の表面の凹部の口径および深さを調整することにより、凹部内に入り込む導電性樹脂を調整することができ、焼結金属層と導電性樹脂層の間に大きい密着性を得ることができる。
そして、焼結金属層上に、導電性樹脂層の金属粒子となるCuまたはAgの第1の金属粉末と、所定の平均粒径を有する第2の金属粉末と、熱硬化性樹脂との混合物を加熱して硬化することによって、導電性樹脂層を形成する。
この場合、導電性樹脂層に含まれる金属粒子の扁平粒子の数に対する球形粒子の数の比率を3/7〜7/3とするためには、たとえば、導電性樹脂層の材料において扁平粒子および球形粒子となる材料の割合を調整したり導電性樹脂層の材料となる混合物の加熱温度などの導電性樹脂層形成条件を調整したりすることによって可能である。
また、この場合、導電性樹脂層とめっき層との界面を含む断面を見た場合、導電性樹脂層から金属粒子が露出している数を、導電性樹脂層とめっき層との界面の長さ1mmあたりに50個〜250個とするためには、たとえば、導電性樹脂層の材料において第1の金属粉末、第2の金属粉末および熱硬化性樹脂の割合を調整したり導電性樹脂層の材料となる混合物の加熱温度などの導電性樹脂層形成条件を調整したりすることによって可能である。
同様に、導電性樹脂層の形成条件を調整することにより、導電性樹脂層の表面に凹部を形成することができる。また、サンドブラストなどの物理的外力によっても、導電性樹脂層の表面に凹部を形成することができる。
それから、導電性樹脂層上に電解めっきによりめっき層(Niめっき層およびSnめっき層)を施すことによって、積層セラミックコンデンサ10を製造することができる。なお、導電性樹脂層の表面に凹部を形成することにより、凹部内にNiめっきが入り込み、Niめっき層から導電性樹脂層側に向かって凸部を形成することができる。
(実験例)
まず、実施例として、上述の実施の形態に則した積層セラミックコンデンサ10を20個作製した。
また、比較例として、実施例と比べて、導電性樹脂層とめっき層との界面を含む断面を見た場合、導電性樹脂層から金属粒子が露出している数を、導電性樹脂層とめっき層との界面の長さ1mmあたりに40個とした積層セラミックコンデンサ(試料1)を20個作製した。
そして、実施例および比較例の積層セラミックコンデンサについて、めっき層の表面を光学顕微鏡で観察した。その結果、比較例の試料1では、めっき層の欠損が見つかったが、実施例では、めっき層の欠損が見つからなかった。
したがって、この発明にかかる実施例の積層セラミックコンデンサでは、比較例の積層セラミックコンデンサ(試料1)と比べて、電解集中によるめっき層の欠損を防止することができることがわかる。
上述の実施の形態および実施例では、外部電極がセラミック素体の側面にも形成されているが、外部電極は、セラミック素体の側面には形成されなくてもよい。外部電極は、セラミック素体の端面および少なくとも第1の主面または第2の主面に形成されていればよい。このように積層セラミック電子部品の外部電極を形成すれば、外部電極を形成した第1の主面または第2の主面を実装面として積層セラミック電子部品を実装しやすい。
また、上述の実施の形態および実施例では、めっき層がNiめっき層およびSnめっき層で構成されているが、めっき層は、1層のめっき層または3層以上のめっき層で構成されてもよい。
上述の実施の形態および実施例では、セラミック素体の材料として誘電体セラミックを用いたが、この発明では、積層セラミック電子部品の種類によっては、セラミック素体の材料として、フェライトなどの磁性体セラミック、スピネル系セラミックなどの半導体セラミック、PZT系セラミックなどの圧電体セラミックを用いることもできる。
積層セラミック電子部品は、セラミック素体として、磁性体セラミックを用いた場合は積層セラミックインダクタとして機能し、半導体セラミックを用いた場合は積層セラミックサーミスタとして機能し、圧電体セラミックを用いた場合は積層セラミック圧電部品として機能する。ただし、積層セラミック電子部品を積層セラミックインダクタとして機能させる場合には、内部電極はコイル状の導体となる。
上述の実施の形態および実施例では、特定の構成を有する積層セラミックコンデンサを例にして説明したが、この発明にかかる積層セラミックコンデンサの構成は、特許請求の範囲によって規定される構成の範囲内で任意に変更されてもよい。
この発明にかかるセラミック電子部品は、特にたとえば、積層セラミックコンデンサ、積層セラミックインダクタ、積層セラミックサーミスタ、積層セラミック圧電部品などとして好適に用いられる。
10 積層セラミックコンデンサ
12 セラミック素体
12a、12b 主面
12c、12d 側面
12e、12f 端面
14 セラミック層
16a、16b 内部電極
18a、18b 露出部
20a、20b 外部電極
22a、22b 焼結金属層
24a、24b 導電性樹脂層
25 凹部
26a、26b めっき層
28a、28b Niめっき層
29 凸部
30a、30b Snめっき層

Claims (4)

  1. 内部電極が埋設され、第1の主面と、前記第1の主面に対向する第2の主面と、前記第1の主面および前記第2の主面に接続する第1の側面と、前記第1の側面に対向する第2の側面と、前記第1の主面、前記第2の主面、前記第1の側面および前記第2の側面に接続する第1の端面と、前記第1の端面に対向する第2の端面とを有するセラミック素体と、
    前記内部電極に電気的に接続されるように、前記セラミック素体の端面および少なくとも前記第1の主面または前記第2の主面に形成された外部電極と、を備えた積層セラミック電子部品であって、
    前記外部電極は、前記セラミック素体側から順に、焼結金属層、導電性樹脂層およびめっき層を備え、
    前記導電性樹脂層は、金属粒子を含み、
    前記導電性樹脂層と前記めっき層との界面を含む断面を見た場合、前記導電性樹脂層から前記金属粒子が露出している数は、前記導電性樹脂層と前記めっき層との前記界面の長さ1mmあたりに50個〜250個であることを特徴とする、積層セラミック電子部品。
  2. 前記導電性樹脂層の前記金属粒子は、CuまたはAgを含むことを特徴とする、請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
  3. 前記焼結金属層は、Cuを含むことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の積層セラミック電子部品。
  4. 前記めっき層は、Niめっき層を含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の積層セラミック電子部品。
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